JP2822026B2 - 通線用具 - Google Patents

通線用具

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JP2822026B2
JP2822026B2 JP29669196A JP29669196A JP2822026B2 JP 2822026 B2 JP2822026 B2 JP 2822026B2 JP 29669196 A JP29669196 A JP 29669196A JP 29669196 A JP29669196 A JP 29669196A JP 2822026 B2 JP2822026 B2 JP 2822026B2
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友昭 今坂
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日動電工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通線用具、詳しく
は、建物の天井スラブに埋入される上下の鉄筋群の間に
可撓電線管などを通したり、ケーブルラックにケーブル
を通したりするときなどに用いられる通線用具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、建物の天井スラブに埋入される上
下の鉄筋群の間に可撓電線管を通すときには、上下の鉄
筋群の間に可撓性を有するリーダを通し、そのリーダの
後端部に可撓電線管を接続した後、リーダの先端部を引
っ張って可撓電線管を上下の鉄筋群の間に引き込むとい
う作業を行っていた。また、ケーブルラックにケーブル
を通すときには、ケーブルを接続した呼び線を足場を使
ってケーブルラックに通した後、その呼び線を引っ張っ
てケーブルラックにケーブルを通していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たリーダを使う作業は、作業者が鉄筋の上でかがんで行
うことを余儀なくされるので、疲れる作業を強いられる
という問題や、作業速度がきわめて遅くなるという問題
があった。また、上記したケーブルラックにケーブルを
通す作業は、足場を使わねばならないので、作業に危険
が伴うだけでなく、足場の設置が煩わしいという問題が
あった。
【0004】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、上述したような作業を普通の歩行速度に近い速
さで歩きながら、しかも足場を使わずに安全に行うこと
のできる通線用具を提供することを目的とする。また、
本発明は、鉄筋が交差して重なっているような箇所の下
側に線材を通す作業を円滑に行うことのできる通線用具
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の通
線用具は、把手に連結されたヘッドの裏面の前部と後部
とのそれぞれに、磁石の吸引力を発揮する前部吸着面と
後部吸着面とが各別に設けられ、上記前部吸着面と上記
後部吸着面とのうちの少なくとも一方の吸着面が、上記
ヘッドにヒンジを介して上下に揺動可能に連結された可
動体に埋入された上記磁石によってその可動体に形成さ
れ、上記ヘッドに受け部が、上記可動体に上記受け部に
当たって一方の上記吸着面の下限を上記ヘッドの下側の
定位置に規制する当り部が、それぞれ設けられていると
共に、上記ヒンジが、上記可動体を下方へ常時付勢する
ばね体を備え、上記前部吸着面に吸着される前部被吸着
面と上記後部吸着面に吸着される後部被吸着面とを両端
部に有する板片を備えると共に、その板片に線材の接続
部が設けられ、上記前部被吸着面を上記前部吸着面に吸
着させ、かつ上記後部被吸着面を上記後部吸着面に吸着
させて上記板片を上記ヘッドに保持させたときに、それ
らの吸着箇所の相互間における上記ヘッドと上記板片と
の間に線状材または棒状材が導入される収容空間が形成
されるようにそれらのヘッドの形状と板片の形状とが定
められ、上記前部吸着面と上記前部被吸着面との吸着箇
所の直前方部に、上記線状材または棒状材をその吸着箇
所に導くための前部呼込みガイドを備え、上記後部被吸
着面と上記後部吸着面との吸着箇所の直前方部に、上記
収容空間に導入された上記線状材または棒状材をその吸
着箇所に導くための後部呼込みガイドを備える、という
ものである。
【0006】この通線用具において、板片側の前部被吸
着面と後部被吸着面とをヘッド側または可動体側の前部
吸着面と後部吸着面とにそれぞれ吸着させると、板片が
ヘッドに吸着保持されて、前部吸着面と前部被吸着面と
の吸着箇所(以下「前部吸着箇所」という)が閉じ、後
部吸着面と後部被吸着面との吸着箇所(以下「後部吸着
箇所」という)も閉じる。ここで、「前部吸着箇所が閉
じる」とは、前部吸着面と前部被吸着面とのうちの一方
の全体または一部が他方に吸着して接触している状態を
含んでいる。「後部吸着箇所が閉じる」の意味について
も同様である。
【0007】そして、たとえば、後部吸着箇所が閉じて
いるときに前部吸着箇所にそれを開く強制力が加わって
その前部吸着箇所が開いたときには、後部吸着箇所が離
れて脱落してしまわない限り、後部吸着箇所が後部吸着
面と後部被吸着面との間に働く磁石の吸引力でその後部
吸着箇所が閉じた状態を維持しようとするので、前部吸
着箇所を開いている力が解除されたときに後部吸着面と
後部被吸着面との間に働く磁石の吸引力によって前部吸
着箇所が閉じる。この場合、前部吸着面と前部被吸着面
との間に磁石による吸引力が作用しているときには、そ
の吸引力が前部吸着箇所を閉じることに役立つ。前部吸
着箇所が閉じているときに後部吸着箇所にそれを開く強
制力が加わってその後部吸着箇所が開いたときにも、前
部吸着箇所が離れて脱落してしまわない限り、上記に準
じる作用によって、後部吸着箇所を開いている力が解除
されたときにその後部吸着箇所が閉じる。この場合に
も、前部吸着面と前部被吸着面との間に磁石による吸引
力が作用しているときには、その吸引力が後部吸着箇所
を閉じることに役立つ。
【0008】したがって、ヘッドに板片を吸着保持さ
せ、前部呼込みガイドをたとえば鉄筋に臨ませた状態か
ら把手を前方に引っ張ってその鉄筋を前部呼込みガイド
により前部吸着箇所に割り込ませると、後部吸着箇所が
閉じたまま前部吸着箇所が開く。さらに把手を前方に引
っ張って鉄筋を前部吸着箇所にくぐり抜けさせて収容空
間に導入すると、後部吸着箇所での磁石の吸引力で前部
吸着箇所が閉じる。この場合、前部吸着箇所での磁石の
吸引力が前部吸着箇所を閉じることに役立つ。さらに把
手を前方に引っ張って上記鉄筋を上記収容空間から後部
呼込みガイドを介して後部吸着箇所に導くことによりそ
の鉄筋を後部吸着箇所に割り込ませると、前部吸着箇所
が閉じたまま後部吸着箇所が開く。さらに把手を前方に
引っ張って鉄筋を後部吸着箇所にくぐり抜けさせると、
前部吸着箇所での磁石の吸引力で後部吸着箇所が閉じ
る。この場合、後部吸着箇所での磁石の吸引力が前部吸
着箇所を閉じることに役立つ。このようにすると、板片
が鉄筋の下をくぐり抜けながら当該通線用具が鉄筋の前
方へ進み、板片の接続部に接続されている線材(たとえ
ば呼び線)が鉄筋の下に通される。
【0009】この発明では、前部吸着面と後部吸着面と
のうちの少なくとも一方の吸着面が、ヘッドにヒンジを
介して上下に揺動可能に連結された可動体に埋入された
上記磁石によってその可動体に形成されている。ここ
で、可動体に形成されている吸着面が上記した前部吸着
面に相当しているとすると、たとえば、後部吸着箇所が
閉じているときに前部吸着箇所に上述したように鉄筋を
割り込ませたときには、可動体がヒンジを中心に揺動し
て上方へ逃がされるようになるので、板片を押し下げて
後部吸着箇所を離反させるような力が加わりにくくな
る。そのため、前部吸着箇所に鉄筋が割り込んだときに
後部吸着箇所が離れて板片がヘッドから脱落するという
事態が起こりにくくなる。このため、鉄筋が重なり合っ
て交差している部分などのように、それが割り込むと前
部吸着箇所が大きく開くような場合であっても、ヘッド
からの板片の脱落を生じずに円滑な動作が行われるよう
になる。可動体に形成されている吸着面が上記した後部
吸着面に相当していて、前部吸着箇所が閉じているとき
に後部吸着箇所に鉄筋が割り込んだ場合についても同様
のことがいえる。また、前部吸着面と後部吸着面の両方
が各別の可動体に形成されているそれぞれの吸着面に相
当している場合についても同様である。
【0010】また、上記可動体は、上方へ逃がされた後
にばね体の弾性により弾発的にその揺動範囲の下限位置
に復帰するので、一旦開いた吸着箇所が、その吸着箇所
を開く強制力が解除されたときに確実に即座に閉じるよ
うになる。
【0011】請求項2に係る発明の通線用具は、把手に
連結されたヘッドの裏面の前部と後部とのそれぞれに、
磁石の吸引力を発揮する前部吸着面と後部吸着面とが各
別に設けられ、上記前部吸着面と上記後部吸着面とのう
ちの少なくとも一方の吸着面が、上記ヘッドに上下動可
能に保持された可動体に埋入された上記磁石によってそ
の可動体に形成され、上記ヘッドに受け部が、上記可動
体に上記受け部に当たって一方の上記吸着面の下限を上
記ヘッドの下側の定位置に規制する当り部が、それぞれ
設けられていると共に、上記ヘッドに、上記可動体を下
方へ常時付勢するばね体が設けられ、上記前部吸着面に
吸着される前部被吸着面と上記後部吸着面に吸着される
後部被吸着面とを両端部に有する板片を備えると共に、
その板片に線材の接続部が設けられ、上記前部被吸着面
を上記前部吸着面に吸着させ、かつ上記後部被吸着面を
上記後部吸着面に吸着させて上記板片を上記ヘッドに保
持させたときに、それらの吸着箇所の相互間における上
記ヘッドと上記板片との間に線状材または棒状材が導入
される収容空間が形成されるようにそれらのヘッドの形
状と板片の形状とが定められ、上記前部吸着面と上記前
部被吸着面との吸着箇所の直前方部に、上記線状材また
は棒状材をその吸着箇所に導くための前部呼込みガイド
を備え、上記後部被吸着面と上記後部吸着面との吸着箇
所の直前方部に、上記収容空間に導入された上記線状材
または棒状材をその吸着箇所に導くための後部呼込みガ
イドを備える、というものである。
【0012】この発明が、請求項1に係る発明と異なる
点は、可動体が上下動するようになっていて、その可動
体がばね体により下方へ常時付勢されている点である。
したがって、この発明によっても、鉄筋が重なり合って
交差している部分などのように、それが割り込むと前部
吸着箇所が大きく開くような場合であっても、ヘッドか
らの板片の脱落を生じずに円滑な動作が行われるように
なる、という作用が奏される。その他の点は請求項1に
係る発明について説明したところと同様である。
【0013】請求項3に係る発明の通線用具は、請求項
1または請求項2に記載したものにおいて、上記板片の
上記前部被吸着面と上記後部被吸着面との間の部分が弾
性を備えている、というものである。
【0014】この通線用具によると、前部吸着箇所が開
くときに、後部吸着箇所が閉じたまま板片がその弾性に
抗して反り返り、また、後部吸着箇所が開くときに、前
部吸着箇所が閉じたまま板片がその弾性に抗して反り返
る。このため、一方の吸着箇所が開いたときに他方の吸
着箇所が離れて開いてしまうという事態が起こりにくく
なり、そのことが、通線作業中のヘッドからの板片の脱
落を防ぐことに役立つ。また、板片は、反り返った後で
その弾性により弾発的に元の形に戻るので、一旦開いた
吸着箇所が、その吸着箇所を開く強制力が解除されたと
きに確実に即座に閉じるようになる。
【0015】請求項4に係る発明の通線用具は、請求項
1、請求項2、請求項3のいずれかに記載したものにお
いて、上記板片の上記前部被吸着面と上記後部被吸着面
とが、その板片の前端部と後端部とのそれぞれに埋入さ
れた磁石によって形成されており、かつ、上記前部吸着
面と上記後部吸着面とが異極である、というものであ
る。
【0016】この通線用具によると、前部吸着箇所と後
部吸着箇所とでヘッドに板片が吸着保持されるときに、
ヘッドの前端部に板片の前端部が、ヘッドの後端部に板
片の後端部が必ず対応するようになり、板片が前後逆向
きにヘッドに保持されるという事態を生じない。したが
って、通線作業の途中で仮に板片がヘッドから脱落して
しまっても、把手を手で持ち、ヘッドで板片を操ること
によって板片をヘッドに再び吸着保持させるだけで、板
片が適切にヘッドに吸着保持され、通線作業を引き続い
て行うことができるようになる。
【0017】請求項5に係る発明の通線用具は、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載し
たものにおいて、上記ヘッドおよび上記板片のうちの一
方側に形成された凹入部と、他方側に形成されて上記凹
入部に嵌脱可能な凸部とでなる係脱機構が、上記前部吸
着面と上記前部被吸着面との吸着箇所の直前方部と、上
記後部吸着面と上記後部被吸着面との吸着箇所の直後方
部とにそれぞれ設けられ、上記係脱機構の上記凸部の後
面が係合面となされ、かつ上記凹入部の後面が上記係合
面に係合可能な被係合面となされている、というもので
ある。
【0018】この発明によれば、通線作業中に板片が鉄
筋などに押されて前部吸着箇所や後部吸着箇所が滑り、
それによって板片がヘッドの後方へ位置ずれするといっ
た事態が、凸部の係合面と凹入部の被係合面との係合に
よって防止される。
【0019】請求項6に係る発明の通線用具は、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5のいずれ
かに記載したものにおいて、上記ヘッドに設けられた連
結片部が、上記把手に設けられた取付部に、横軸線を有
するボルトとそのボルトにねじ込まれたナットとを介
し、上記ヘッドがそのボルトの回りで上記把手に対して
上下に屈伸揺動可能に連結されている、というものであ
る。
【0020】この発明によれば、ナットを緩めておくこ
とによってヘッドが把手に対して屈伸揺動自在となり、
ナットを締め付けておくことによってヘッドが把手に対
して屈伸揺動不能に固定される。したがって、通線作業
を行うときに、ヘッドが屈伸揺動自在な状態と屈伸揺動
不能な状態とを使い分けることができるようになり、通
線作業での使い勝手が向上する。その上、ナットを緩め
ると、ヘッドを把手に重なり状に屈曲させて折り畳むこ
とが可能になり、その状態でナットを締め付けると、折
り畳んだままヘッドを把手に固定しておくことが可能で
ある。
【0021】請求項7に係る発明の通線用具は、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6のいずれかに記載したものにおいて、上記把手が伸縮
可能である、というものである。
【0022】この発明によれば、作業者の背丈に応じて
把手の長さを調節することができるようになるので、通
線作業を歩行姿勢で疲れずに行うことができるようにな
り、しかも、当該通線用具の使い勝手がいっそう向上す
る。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る通線用具のヘッド1と板片3とを示す斜視図、図2は
ヘッド1と可動体2との取付構造を示す部分平面図、図
3は図2のIII−III線に沿う一部破断側面図、図
4はヘッド1に板片3を保持させたときの側面図、図5
は図4のV部の拡大断面図、図6は図4のVI部の拡大
断面図、図7〜図10は使用状態の説明図、図11は他
の使用状態の説明図、図12はヘッド1と把手5との取
付構造を示す部分側面図、図13は折り畳んだ状態の概
略側面図である。
【0024】図1のように、ヘッド1は合成樹脂などの
非磁性体で前後に細長い形状に作られている。このヘッ
ド1は前部吸着面11と後部吸着面12とを有してい
る。
【0025】図2および図3に示したように、前部吸着
面11は、ヘッド1の前部に配備された可動体2に埋入
されている磁石14の吸引力を発揮する面であり、その
可動体2の下面に形成されている。この可動体2は、蝶
番でなるヒンジ13の片側の取付片部13aをヘッド1
側に、他側の取付片部13bを可動体2側に、それぞれ
止めねじなどの止具13cを介して取り付けることによ
ってヘッド1に連結されており、しかも、ヘッド1の前
部に開設された開口15を通してヒンジ13の支軸13
dを中心に上下に揺動可能になっている。また、ヒンジ
13の支軸13dにねじりコイルばねでなるばね体22
が嵌合状に保持され、このばね体22の片側端部22a
が片側の取付片部13aに重ねられ、他側端部22bが
他側の取付片部13bに重ねられていて、このばね体2
2によって可動体2が下方へ常時付勢されている。そし
て、ヘッド1側には垂直面でなる受け部16が設けられ
ている一方、可動体2側には垂直面でなる当り部21が
設けられており、図3のようにばね体13によって下方
へ付勢されている可動体2の当り部21が上記受け部1
6に当たることによって、前部吸着面11がヘッド1の
下側の定位置、すなわち可動体2の揺動範囲の下限に水
平に位置するようになっている。
【0026】図1、図4、図6などに示したように、後
部吸着面12は、ヘッド1の後部に埋入されている磁石
17の吸引力を発揮する面であり、そのヘッド1の後部
の裏面に形成されている。この後部吸着面12は、上記
した前部吸着面11と同一レベルのところに水平に位置
している。
【0027】図1のように、ヘッド1の前部に連結片部
18が前向きに連設されており、この連結片部18の端
部にボルト挿通孔19aを有するブラケット19が垂直
に立ち上げられている。そして、図4や図12などに示
したように、そのブラケット19と把手5の取付部51
とが組み合わされ、ブラケット19のボルト挿通孔19
aと取付部51のボルト挿通孔とに挿通したボルト52
に蝶ナット53がねじ込まれている。こうしてヘッド1
を把手5に連結しておくと、ボルト52が横軸線(水平
軸線)を有しているので、蝶ナット58が緩んでいると
きには、ヘッド1がボルト52の回りで把手5に対して
図12の矢符Xのように上下に屈伸揺動可能になり、蝶
ナット58が締め付けられているときには、ヘッド1が
把手に5対して屈伸揺動不能に固定される。把手5は伸
縮自在である。把手5を伸縮させるための機構は、折畳
み式であっても、あるいは継足し式であってもよいが、
この実施形態では、図7〜図10、図11、図13など
から類推できるように、複数本の異径のパイプ材を相互
にスライド自在に嵌合し、それぞれのパイプ材にスライ
ド位置を固定するための締め輪53,54を取り付けた
所謂テレスコープ式の伸縮機構を採用している。
【0028】図1において、板片3は、細長い合成樹脂
製のプレートによって形成されており、その後端部に、
呼び線31が連結具32を介して接続された舌片状の接
続部33が設けられている。また、この板片3の前端部
と後端部とのそれぞれに、上記した前部吸着面11に対
する前部被吸着面34と上記した後部吸着面12に対す
る後部被吸着面35とがそれぞれ備わっている。これら
の前部被吸着面34や後部被吸着面35は、板片3の前
端部と後端部とのそれぞれに、鉄片などの磁性体を埋入
しておくことによっても形成することができるけれど
も、この実施形態では、図4〜図6に示したように、永
久磁石36,37を板片3の前端部と後端部とのそれぞ
れに埋入することによって形成してある。
【0029】上記のような板片3は、図4〜図6のよう
に、その前部被吸着面34がヘッド1側の前部吸着面1
1に吸着され、その後部被吸着面35がヘッド1側の後
部吸着面12に吸着されることによってヘッド1に保持
される。この場合、板片3側の前部被吸着面35がヘッ
ド1側の前部吸着面11と後部吸着面12のいずれにも
吸着可能であり、しかも、板片3側の後部被吸着面35
がヘッド1側の前部吸着面11と後部吸着面12のいず
れにも吸着可能であるという関係になっていると、板片
3の前後が逆向きになっていてもその板片3がヘッド1
に吸着保持されるようになるので好ましくない。このこ
とを回避するために、この実施形態では、上記のように
前部被吸着面34と後部被吸着面35とを、板片3の前
端部と後端部とのそれぞれに埋入した磁石によって形成
し、しかも、前部被吸着面34と後部被吸着面35とを
異極にしてある。こうした場合、ヘッド1側の前部吸着
面11と後部吸着面12とも異極にすることを要する。
この関係は、たとえば、ヘッド1側の前部吸着面11を
N極とし、その後部吸着面12をS極にし、また、板片
3側の前部被吸着面34をS極にし、その後部被吸着面
35をN極にすることによって満たされる。このように
しておくと、板片3がヘッド1に吸着保持されていると
きには、板片3の前後方向がヘッド1の前後方向と必ず
一致しているようになる。また、床面などに置いてある
板片3を、ヘッド1で転がすように操ってその板片3を
ヘッド1に吸着保持させるだけで、ヘッド1に板片3
が、それぞれの前後方向を一致させて吸着保持されるよ
うになる。
【0030】図4のようにヘッド1に板片3を吸着保持
させてあるときには、板片3側の前部被吸着面34とヘ
ッド1側の前部吸着面11との吸着箇所である前部吸着
箇所Fと、板片3側の後部被吸着面35とヘッド1側の
後部吸着面16との吸着箇所である後部吸着箇所Rとの
相互間に、ヘッド1と板片3とで囲まれた収容空間Sが
形成されるようになっている。この収容空間Sは、後述
する鉄筋81,82やケーブルラック9の横梁91や吊
りボルト92、さらには送配電線などの線状材を左右方
向に貫通させて収容することのできる広さを有する。こ
の収容空間Sを形成するために、ヘッド1の後部に傾斜
部10を形成して上記前部吸着面11と後部吸着面12
との間を凹入形状にし、かつ、板片3側の前部被吸着面
34と後部被吸着面35との間の部分をフラット部38
に形成してある。また、このフラット部38は薄肉にし
てあるので、このフラット部38には、板片3を形成し
ている合成樹脂に特有の弾性が付与されている。
【0031】図4に示したように、前部吸着箇所Fの直
前方部に前部呼込みガイド41が設けられている。この
前部呼込みガイド41は、ヘッド1側に形成された後下
がりの傾斜面42と、可動体2の前端に具備された後下
がりの傾斜面23と、板片3の前端部に具備された後上
がりの傾斜舌片43とによって形成されている。この前
部呼込みガイド41は、前部吸着箇所Fに上掲した鉄筋
81,82などを導くことに役立つ。これに対し、後部
吸着箇所Rの直前方部に後部呼込みガイド45が設けら
れている。この後部呼込みガイド45は、ヘッド1側の
傾斜部10の内面によって形成された後下がりの傾斜面
46と、板片3の上記フラット部38の上面47とによ
って形成されている。この後部呼込みガイド45は、上
記収容空間Sに導入された上掲の鉄筋81,82などの
線状材を上記後部吸着箇所Rに導くことに役立つ。
【0032】図1,図4〜図6において、6は係脱機構
である。この係脱機構6は、ヘッド1側に形成された凹
入部61と、板片3側に形成された凸部62とでなり、
その凸部62は上記凹入部61に対して嵌脱可能であ
る。また、上記凸部62の後面が係合面63として形成
されているのに対し、上記凹入部61の後面がその係合
面63に対して係合可能な被係合面64として形成され
ている。図4〜図6で明確になっているように、この係
脱機構6は、前部吸着箇所Fの直前方部と、後部吸着箇
所Rの直後方部とにそれぞれ設けられていて、これらの
係脱機構6は、ヘッド1に吸着保持されている板片3が
後方へ押されたとしても、前部吸着箇所Fや後部吸着箇
所Rが滑って板片3がヘッド1の後方へ位置ずれすると
いった事態を防ぐことに役立つ。なお、凸部をヘッド側
に設け、凹入部を板片側に設けておいてもよい。
【0033】図16は建物の天井スラブ用に上下に接近
して配備された鉄筋群8,8の概略部分斜視図、図17
は天井吊下げ式のケーブルラック9の概略部分斜視図で
ある。図16の上下の鉄筋群8,8の間に可撓電線管
(不図示)などを通したり、図12のケーブルラック9
にケーブルを通したり、あるいは既設の送配電線の上方
に送配電線を新設するときなどに上記した通線用具が好
適に用いられる。
【0034】次に、図7〜図10を参照して図16の上
下の鉄筋群8,8の間に、可撓電線管を接続した呼び線
31を通すときの通線作業を説明する。なお、図7〜図
10には、図16の上下の鉄筋群8,8のうちの上側の
鉄筋群8に属する2本の隣接する鉄筋が符号81,82
で示されている。
【0035】この通線作業では、把手5の長さを作業者
の背丈に合わせて調節した後、図7のように前部呼込み
ガイド41を鉄筋81に臨ませ、その状態から作業者が
鉄筋群8の上を前方へ歩いていきながら通線用具を前進
させると、板片3が前後に並んでいる鉄筋81,82の
下を次々とくぐり抜けていき、それに追従して板片3に
接続されている呼び線31が鉄筋81,82の下に通さ
れる。
【0036】すなわち、図7のように前部呼込みガイド
41を鉄筋81に臨ませて把手5を前方に引っ張ると、
図8のように、鉄筋81が前部呼込みガイド41により
前部吸着箇所Fへ案内されて前部吸着箇所Fに割り込
み、その前部吸着箇所Fを開く。このときには、後部吸
着箇所Rが閉じたままで、可動体2がヒンジ13を中心
に揺動して上方へ逃がされる。このように可動体2が上
方へ逃がされるようになっていると、板片3を押し下げ
て後部吸着箇所Rを離反させるような力が加わりにくく
なる。しかも、可動体2が上方へ逃がされることと同時
に、板片3の前部側がフラット部38の弾性に抗する撓
み変形を伴いながら下方へ反り返るので、板片3を押し
下げて後部吸着箇所Rを離反させるような力がいっそう
加わりにくくなる。
【0037】図8の状態からさらに把手5を矢符のよう
に前方に引っ張ると、鉄筋81が前部吸着箇所Fをくぐ
り抜けて図9のようにヘッド1と板片3との間の収容空
間Sに導入されるので、その鉄筋81が後部呼込みガイ
ド45に臨む。また、鉄筋81が前部吸着箇所Fをくぐ
り抜けると、板片3のフラット部38が弾性により復帰
するので、前部被吸着面34が前部吸着面11に即座に
吸着して前部吸着箇所Fが閉じる。さらに把手9を矢符
のように前方に引っ張ると、図10のように、その鉄筋
81が後部呼込みガイド45により後部吸着箇所Rへ案
内されて後部吸着箇所Rに割り込み、その後部吸着箇所
Rを開く。このときには、前部吸着箇所Fは閉じたまま
であり、板片3の後部側がフラット部38の弾性に抗す
る撓み変形を伴いながら下方へ反り返る。図10の状態
からさらに把手5を矢符のように前方に引っ張ると、鉄
筋81が後部吸着面12と後部被吸着面35との間をく
ぐり抜け、続いて前部呼込みガイド41に他の鉄筋82
が臨むようになり、上記した作用が繰り返される。
【0038】したがって、作業者が把手5を手で持って
歩きながら当該通線用具を前進させていくだけで、その
板片3が前後に並んでいる鉄筋の下を次々とくぐり抜け
ていき、呼び線31が鉄筋群8の下に通される。呼び線
31に接続されている可撓電線管や電線などは、鉄筋群
8の下に呼び線31を通した後、その呼び線31を引っ
張ることによって鉄筋群8の下に敷設される。
【0039】ところで、通線作業は、板片3を、前後に
並んでいる一本ずつの鉄筋81,82の下を次々とくぐ
り抜けさせていけばよいというものではなく、場合によ
っては、2本の鉄筋81,83が重なり合って交差して
いる部分の下で板片3をくぐり抜けさせる必要が生じる
こともある。上記した通線用具によると、図11のよう
に、2本の鉄筋81,83の交差部(図11に一点鎖線
で示してある)Cが前部吸着箇所Fに割り込んだときに
は、可動体2がヒンジ13を中心に揺動して大きく上方
へ逃がされるようになるので、板片3を押し下げて後部
吸着箇所Rを離反させるような力が加わりにくくなる。
そのため、前部吸着箇所Fに鉄筋が割り込んだときに後
部吸着箇所Rが離れて板片3がヘッド1から脱落すると
いう事態が起こりにくく、円滑な通線作業を継続するこ
とができる。
【0040】上記した通線作業中に、仮に板片3がヘッ
ド1から脱落して落下したようなときには、把手5を手
で持ち、ヘッド1で脱落している板片3を操ることによ
ってその板片3をヘッド1に再度吸着保持させれば、ヘ
ッド1の前後方向に板片3の前後方向が自然に一致す
る。したがって、通線作業を引き続いて行うことができ
る。
【0041】また、通線作業中には、ヘッド1に吸着保
持されている板片3が鉄筋81により押されて前部吸着
箇所Fや後部吸着箇所Rが滑ろうとするけれども、その
ような滑りは、前後いずれかの係脱機構6によって確実
に防止される。
【0042】上記したように、ヘッド1は把手5に対し
ボルト52の回りで屈伸揺動可能である。したがって、
通線作業を行うときに、ヘッド1が屈伸揺動自在な状態
と屈伸揺動不能な状態とを使い分けることが可能であ
る。たとえば、図16に示したような鉄筋群8の下に呼
び線31を通す場合のように作業者が下を向いて歩行す
るだけで済むような場合や、図17に示したケーブルラ
ック9の吊りボルト92の内側や横梁91の上に呼び線
31を通す場合のように作業者が上を向いて歩行する必
要がある場合には、ヘッド1を屈伸揺動自在にしておい
た方がよい場合とヘッド1を把手5に固定しておいた方
がよい場合などがあり、それらの場合に、図12に示し
た蝶ナット53の締付け度合を適切に調節しておけば、
通線用具の使い勝手や作業性が向上し、作業者も疲れに
くくなる。
【0043】また、図12に示した蝶ナット53を緩め
ておくと、図13のようにヘッド1を把手5に重なり状
に屈曲させて折り畳むことが可能になり、その状態で蝶
ナット53を締め付けると、折り畳んだままヘッド1を
把手5に固定しておくことが可能である。このようにヘ
ッド1を把手5に重なり状に屈曲させて折り畳めるよう
にしておくと、把手5が伸縮自在であるために、当該通
線用具をコンパクトな形にして持ち運びできるようにな
る。
【0044】また、上記した通線用具は、既設の送配電
線の上に新設の送配電線を通すときにも好適に用い得
る。
【0045】図14および図15に変形例による可動体
2Aを示している。この可動体2Aは、ヘッド1に上下
に貫通して設けられたガイド孔部24に上下動可能に保
持されており、その可動体2Aに埋入された磁石14A
によってその可動体2Aの下面に前部吸着面11が形成
されている。また、可動体2Aには上下に長い長孔状の
貫通孔部25が形成されており、この貫通孔部25に、
ヘッド1側に保持されたピン26が貫挿されている。さ
らに、ヘッド1側に保持されたねじりコイルばねでなる
ばね体22Aの片側端部22Aaが、可動体2Aの係合
ピン27に係止され、その他側端部22Abが、ヘッド
1側の係合ピン28に係止されていて、このばね体22
Aによって可動体2が常時下方へ付勢されている。ここ
で、上記ピン26がヘッド1側の上述した受け部16を
形成し、上記貫通孔部25の上面25aが、上記受け部
16に当たって前部吸着面11の下限をヘッド1の下側
の定位置に規制する上述した当り部21を形成してい
る。
【0046】このように可動体2Aを上下動可能として
おいても、図1〜図13で説明したものと同様の作用が
奏される。
【0047】以上の説明では、可動体2,2Aをヘッド
1の前部に取り付け、その可動体2,2Aの下面に前部
吸着面11を形成したものを説明したけれども、ヘッド
1の後部に可動体を揺動式あるいは上下動式に取り付
け、その可動体の下面に後部吸着面12を形成してもよ
い。すなわち、前部吸着面11と後部吸着面12のうち
の少なくとも一方の吸着面を、ヘッド1に取り付けた可
動体の下面に形成することが可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、天井スラブ用の鉄筋群
の下に可撓電線管を通すときの通線作業やケーブルラッ
クにケーブルを通すときの通線作業を、普通の歩行速度
に近い速さで歩きながら、しかも足場を使わずに安全に
行うことができ、しかも通線作業による作業者の疲れが
軽減されるといった効果が奏される。また、太い鉄筋な
どの線状材の下に通線を行うときや、2本の鉄筋が重な
った箇所に通線を行うときにも、板片がヘッド1から脱
落するおそれが少なくなり、それだけ円滑な作業を行え
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である通線用具のヘッド
と板片とを示す斜視図である。
【図2】ヘッドと可動体との取付構造を示す部分平面図
である。
【図3】図2のIII−III線に沿う一部破断側面図
である。
【図4】ヘッドに板片を保持させたときの側面図であ
る。
【図5】図4のV部の拡大断面図である。
【図6】図4のVI部の拡大断面図である。
【図7】前部呼込みガイドに鉄筋を臨ませた状態の説明
図である。
【図8】前部吸着箇所に鉄筋が割り込んだ状態の説明図
である。
【図9】前部吸着箇所を鉄筋がくぐり抜けた状態の説明
図である。
【図10】後部吸着箇所に鉄筋が鉄筋が割り込んだ状態
の説明図である。
【図11】前部吸着箇所に2本重ねの鉄筋が割り込んだ
状態(他の使用状態)の説明図である。
【図12】ヘッドと把手との取付構造を示す部分側面図
である。
【図13】折り畳んだ状態の概略側面図である。
【図14】変形例による可動体とヘッドとの取付構造の
断面図である。
【図15】変形例による可動体の正面図である。
【図16】天井スラブ用の鉄筋群の概略部分斜視図であ
る。
【図17】ケーブルラックの概略部分斜視図である。
【符号の説明】 1 ヘッド 2 可動体 2A 可動体 3 板片 5 把手 6 係脱機構 11 前部吸着面 12 後部吸着面 13 ヒンジ 14,17 永久磁石 14a 永久磁石 16 受け部 18 連結片部 21 当り部 22 ばね体 22A ばね体 25a 貫通孔部の上面(当り部) 26 ピン(受け部) 31 呼び線(線材) 33 接続部 34 前部被吸着面 35 後部被吸着面 36,37 永久磁石 38 フラット部 41 前部呼込みガイド 45 後部呼込みガイド 51 取付部 52 ボルト 53 蝶ナット(ナット) 61 凹入部 62 凸部 63 係合面 64 被係合面 81,82,83 鉄筋(棒状材) 91 横梁(棒状材) 92 吊りボルト(棒状材) S 収容空間 F 前部吸着箇所 R 後部吸着箇所

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 把手に連結されたヘッドの裏面の前部と
    後部とのそれぞれに、磁石の吸引力を発揮する前部吸着
    面と後部吸着面とが各別に設けられ、上記前部吸着面と
    上記後部吸着面とのうちの少なくとも一方の吸着面が、
    上記ヘッドにヒンジを介して上下に揺動可能に連結され
    た可動体に埋入された上記磁石によってその可動体に形
    成され、上記ヘッドに受け部が、上記可動体に上記受け
    部に当たって一方の上記吸着面の下限を上記ヘッドの下
    側の定位置に規制する当り部が、それぞれ設けられてい
    ると共に、上記ヒンジが、上記可動体を下方へ常時付勢
    するばね体を備え、 上記前部吸着面に吸着される前部被吸着面と上記後部吸
    着面に吸着される後部被吸着面とを両端部に有する板片
    を備えると共に、その板片に線材の接続部が設けられ、 上記前部被吸着面を上記前部吸着面に吸着させ、かつ上
    記後部被吸着面を上記後部吸着面に吸着させて上記板片
    を上記ヘッドに保持させたときに、それらの吸着箇所の
    相互間における上記ヘッドと上記板片との間に線状材ま
    たは棒状材が導入される収容空間が形成されるようにそ
    れらのヘッドの形状と板片の形状とが定められ、 上記前部吸着面と上記前部被吸着面との吸着箇所の直前
    方部に、上記線状材または棒状材をその吸着箇所に導く
    ための前部呼込みガイドを備え、上記後部被吸着面と上
    記後部吸着面との吸着箇所の直前方部に、上記収容空間
    に導入された上記線状材または棒状材をその吸着箇所に
    導くための後部呼込みガイドを備えることを特徴とする
    通線用具。
  2. 【請求項2】 把手に連結されたヘッドの裏面の前部と
    後部とのそれぞれに、磁石の吸引力を発揮する前部吸着
    面と後部吸着面とが各別に設けられ、上記前部吸着面と
    上記後部吸着面とのうちの少なくとも一方の吸着面が、
    上記ヘッドに上下動可能に保持された可動体に埋入され
    た上記磁石によってその可動体に形成され、上記ヘッド
    に受け部が、上記可動体に上記受け部に当たって一方の
    上記吸着面の下限を上記ヘッドの下側の定位置に規制す
    る当り部が、それぞれ設けられていると共に、上記ヘッ
    ドに、上記可動体を下方へ常時付勢するばね体が設けら
    れ、 上記前部吸着面に吸着される前部被吸着面と上記後部吸
    着面に吸着される後部被吸着面とを両端部に有する板片
    を備えると共に、その板片に線材の接続部が設けられ、 上記前部被吸着面を上記前部吸着面に吸着させ、かつ上
    記後部被吸着面を上記後部吸着面に吸着させて上記板片
    を上記ヘッドに保持させたときに、それらの吸着箇所の
    相互間における上記ヘッドと上記板片との間に線状材ま
    たは棒状材が導入される収容空間が形成されるようにそ
    れらのヘッドの形状と板片の形状とが定められ、 上記前部吸着面と上記前部被吸着面との吸着箇所の直前
    方部に、上記線状材または棒状材をその吸着箇所に導く
    ための前部呼込みガイドを備え、上記後部被吸着面と上
    記後部吸着面との吸着箇所の直前方部に、上記収容空間
    に導入された上記線状材または棒状材をその吸着箇所に
    導くための後部呼込みガイドを備えることを特徴とする
    通線用具。
  3. 【請求項3】 上記板片の上記前部被吸着面と上記後部
    被吸着面との間の部分が弾性を備えている請求項1また
    は請求項2に記載した通線用具。
  4. 【請求項4】 上記板片の上記前部被吸着面と上記後部
    被吸着面とが、その板片の前端部と後端部とのそれぞれ
    に埋入された磁石によって形成されており、かつ、上記
    前部吸着面と上記後部吸着面とが異極である請求項1、
    請求項2、請求項3のいずれかに記載した通線用具。
  5. 【請求項5】 上記ヘッドおよび上記板片のうちの一方
    側に形成された凹入部と、他方側に形成されて上記凹入
    部に嵌脱可能な凸部とでなる係脱機構が、上記前部吸着
    面と上記前部被吸着面との吸着箇所の直前方部と、上記
    後部吸着面と上記後部被吸着面との吸着箇所の直後方部
    とにそれぞれ設けられ、上記係脱機構の上記凸部の後面
    が係合面となされ、かつ上記凹入部の後面が上記係合面
    に係合可能な被係合面となされている請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4のいずれかに記載した通線用
    具。
  6. 【請求項6】 上記ヘッドに設けられた連結片部が、上
    記把手に設けられた取付部に、横軸線を有するボルトと
    そのボルトにねじ込まれたナットとを介し、上記ヘッド
    がそのボルトの回りで上記把手に対して上下に屈伸揺動
    可能に連結されている請求項1、請求項2、請求項3、
    請求項4、請求項5のいずれかに記載した通線用具。
  7. 【請求項7】 上記把手が伸縮可能である請求項1、請
    求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6のい
    ずれかに記載した通線用具。
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