JP2820747B2 - モータ制御装置における定常域到達検出装置 - Google Patents

モータ制御装置における定常域到達検出装置

Info

Publication number
JP2820747B2
JP2820747B2 JP1339262A JP33926289A JP2820747B2 JP 2820747 B2 JP2820747 B2 JP 2820747B2 JP 1339262 A JP1339262 A JP 1339262A JP 33926289 A JP33926289 A JP 33926289A JP 2820747 B2 JP2820747 B2 JP 2820747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
speed
motor
rotation speed
stored
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1339262A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03198678A (ja
Inventor
博之 原田
哲司 梶谷
康昌 松浦
俊彦 荒木
Original Assignee
三田工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三田工業株式会社 filed Critical 三田工業株式会社
Priority to JP1339262A priority Critical patent/JP2820747B2/ja
Publication of JPH03198678A publication Critical patent/JPH03198678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2820747B2 publication Critical patent/JP2820747B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、モータ制御装置における定常域到達検出
装置に関する。
<発明の背景> モータが過渡応答域から定常域に達した後に、モータ
を一定速度に保つための制御として、PLL(phase−lock
ed loop)制御が公知である。
また、本出願人の先願に係るPWM(パルス幅変調)信
号による制御方法がある。この制御方法は、目標速度と
検出速度との速度差に比例した制御成分と、目標速度信
号と検出速度信号との位相差に比例した制御成分とに基
づいてPWM信号を得て、モータ速度を制御するものであ
る。
上述の各制御方法は、モータが定常域に達した後の定
速制御として十分に効果を発揮する。
<発明が解決しようとする課題> ところで、モータの回転速度を定常域まで立上げる過
渡応答域においては、一般に、目標速度と検出速度との
速度差に比例した電圧をモータに印加する比例制御が行
われる。そして、検出速度が目標速度の所定パーセン
ト、たとえば95%以内に達したことによりモータ回転速
度が定常域に達したと判別されたり、前回の検出速度と
今回の検出速度とに基づいて加速成分を算出し、その値
によってモータ回転速度が定常域に達したと判別されて
いた。
ところが、検出速度が目標速度の所定パーセント(た
とえば95%)以内に達したことによりモータ回転速度定
常域に達したと判別する仕方では、たとえば負荷が設定
値よりも大きい場合には目標速度よりも低い速度(たと
えば目標速度の90%の速度)で速度が落着いてしまい、
いつまでたっても定常域に達したと判別されない場合が
あった。
また、加速度を算出してその値により定常域に達した
か否かを判別する仕方では、過渡応答域であっても、ノ
イズや振動等により加速度成分がほぼ0になったと判別
されることがあり、定常域に入ったと誤判断されること
があった。
そして、前者のように、モータの回転速度が定常域に
達したと判別されない場合には、PLL制御や本出願人の
考案した比例成分と位相差成分とに基づくPWM信号によ
る制御に入ることができない。
また、後者のように、誤判断により、過渡応答域にあ
るにも拘らず定常域に達したと判別された場合は、PLL
制御等に移っても、正常な制御を行えない。
よって、モータ制御装置においては、モータ回転速度
が過渡応答域から定常域に達したことが正確に検出でき
ることが必要である。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであっ
て、モータ回転速度が定常域に達したことを正確に検出
できるモータ制御装置における定常域到達検出装置を提
供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> この発明は、モータ回転速度が指令速度に等しくなる
ように、モータをフィードバック制御するモータ制御装
置において、所定タイミングごとに、モータ回転速度に
関するデータを算出する手段、モータ回転速度に関する
データを、所定の複数回分、新しいもの順に記憶できる
エリアを有し、モータ回転速度に関するデータが算出さ
れるごとに、すでに記憶されているデータを順次1つず
つシフトしかつ今回算出されたデータを最新データ記憶
エリアに記憶する記憶手段、および記憶手段に記憶され
た複数回分のデータのうち、大小中央に相当する中央デ
ータと今回算出された最新のデータとを比較し、最新の
データが中央データを中心とした一定範囲内に収まって
いる場合に、モータ回転速度が定常域に達したと判別す
る判別手段を備えていることを特徴とする。
またこの発明は、前記モータ制御装置における定常域
到達検出装置において、判別手段は、各タイミングごと
に算出された最新のデータが、予め定める回数だけ、連
続して、記憶手段に記憶されている大小中央に相当する
中央データを中心とした一定範囲内に収まっている場合
に、モータ回転速度が定常域に達したと判別することを
特徴とする。
モータ回転速度に関するデータには、モータの回転速
度に正比例するデータの他、モータの回転速度に反比例
するデータも含まれる。
<作用> 所定タイミングで、モータ回転速度に関するデータが
算出される。
モータ回転速度に関するデータが算出されると、記憶
手段がすでに記憶されている過去所定回数分のデータが
順次1つずつシフトされかつ今回算出されたデータが最
新データ記憶エリアに記憶される。
そして、記憶手段に記憶されている所定数のデータの
うち大小中央に相当する中央データと、最新のデータと
が比較され、最新のデータが中央データを中心とした一
定範囲内に収まっているか否かによって、モータ回転速
度が定常域に達したか否かが判別される。
より好ましくは、最新のデータが、予め定める回数だ
け、連続して、中央データを中心とした±所定パーセン
ト内に収まっている状態が続いた場合に、モータ回転速
度が定常域に入ったと判別される。
<実施例> 以下には、この発明の一実施例として、複写機の光学
系(照明ユニットおよび反射ミラー)駆動用のDCサーボ
モータの制御回路に適用する場合を例にとって説明をす
る。
第1図は、複写機の光学系を駆動するためのDCサーボ
モータの制御回路の構成例を示すブロック図である。こ
の制御回路では、DCサーボモータへの印加電圧としてPW
M(pulse width modulation)信号が使用されている。
このDCサーボモータ10は永久磁石フィールド形であっ
て、ドライバ部11によって回転駆動され、光学系17を移
動させる。
サーボモータ10の回転軸にはロータリエンコーダ12が
連結されている。ロータリエンコーダ12は、既に公知の
通り、サーボモータ10が予め定める微小角度回転するご
とに速度検出パルスを出力するものである。この実施例
のロータリエンコーダ12からは、互いに周期が等しくか
つ位相が90度ずれたA相とB相の速度検出パルス(速度
検出信号)が出力され、サーボモータ10が1回転するこ
とにより、各相、たとえば200個の速度検出パルスが出
力される。
ロータリエンコーダ12から出力される速度検出パルス
は、エンコーダ信号入力部13へ与えられる。エンコーダ
信号入力部13は、後に詳述するように、ロータリエンコ
ーダ12から与えられる速度検出パルスに基づいて、サー
ボモータ10の回転速度を検出するための回路である。エ
ンコーダ信号入力部13の出力は制御部14へ与えられる。
制御部14には、CPU、プログラムなどが記憶されたRO
M、必要なデータを記憶するRAMなどが備えられており、
指令速度と検出速度との差の算出処理、速度指令信号と
速度検出信号との位相差を算出処理、定常域到達判別処
理、サーボモータ10を制御するためのPWMデータの算出
処理などを行う。
制御部14には、複写機本体の制御部(図示せず)か
ら、動作指令信号および速度指令信号(速度指令クロッ
ク)が与えられる。速度指令クロックは速度指令信号入
力部15で信号処理されてから制御部14へ与えられる。
制御部14は、各入力信号に基づいて演算処理を実行
し、PWMデータを算出してPWMユニット16へ与えると共
に、前述したドライバ部11へドライバ部駆動信号を与え
る。
PWMユニット16は、制御部14から与えられるPWMデータ
に応じたパルス幅(出力デューティ)のPWM信号を発生
するためのユニットである。PWMユニット16から出力さ
れるPWM信号によってサーボモータ10の回転速度が制御
される。また、ドライバ部駆動信号は、サーボモータ10
の回転方向を決めたり、ブレーキングしたりする。
ところで、サーボモータ10を所望の指令速度で回転さ
せるためには、前提として、サーボモータ10の回転速度
を正確に検出する必要がある。
そこで、この制御回路では、エンコーダ信号入力部13
の構成を第2図のようにし、かつ制御部14による信号読
出しを工夫して、正確な速度検出が行えるようにされて
いる。
第2図を参照して説明すると、エンコーダ信号入力部
13には、ロータリエンコーダ12から送られてくるA相の
速度検出パルスの立上りを検出する立上り検出回路13
1、基準クロックをアップカウントするたとえば16ビッ
ト構成のフリーランニングカウンタ133および立上り検
出回路131の立上り検出出力をキャプチャ信号とし、該
キャプチャ信号をトリガとしてフリーランニングカウン
タ133のカウント数を読取保持するキャプチャレジスタ1
34が備えられている。
基準クロックは、第1図に示す回路全体の動作タイミ
ングの基準となる基準クロックであり、回路がマイクロ
コンピュータで構成されている場合はマシンクロックが
利用される。また、そのような基準クロックがない場
合、基準クロック発生回路を設けてもよい。
エンコーダ信号入力部13には、さらに、アップダウン
検出部135およびアップダウンカウンタ136が備えられて
いる。アップダウン検出部135は、立上り検出回路131か
らA相の速度検出パルスの立上り検出出力が与えられた
時にB相の回転パルスのレベルを判断し、B相の回転パ
ルスがハイレベルかローレベルかによって、サーボモー
タ10(第1図)が正転しているか逆転しているかを判別
するものである。アップダウンカウンタ136は、アップ
ダウン検出部135の判別出力に基づいて、立上り検出回
路131の検出出力をアップカウントまたはダウンカウン
トするものである。
次に、第2図の回路の動作説明をする。
キャプチャレジスタ134の内容は、キャプチャ信号、
すなわちA相の速度検出パルスの立上りが検出されるご
とに更新されていく。また、アップダウンカウンタ136
は、速度検出パルスの立上り検出回数、言い換えれば速
度検出パルス数をカウントする。
それゆえ、所定のサンプル時間ΔT内において、アッ
プダウンカウンタ136で、回転パルスがn個カウントさ
れ、その間にフリーランニングカウンタ133でカウント
される基準パルスのカウント数を計測すれば、それに基
づいて回転数Nを算出することができる。
つまり、サーボモータ10の回転数N[rpm]は、基準
クロックの周波数をf[Hz]、サーボモータ10が1回転
することによりロータリエンコーダ12から出力されるA
相の回転パルス数をC[ppr]、今回のキャプチャレジ
スタ131の内容をCRTn、前回のキャプチャレジスタ131の
内容をCPTn-1とすると、 で算出することができる。
ここで、式(1)は、基準クロック周波数fと回転パ
ルス数Cとが定数であるから、 となる。
第3図は、制御部14がキャプチャレジスタ134および
アップダウンカウンタ136の内容をサンプル時間Δtご
とに読出して回転数Nを算出するための回転数検出処理
手順を示している。
サンプル時間Δtは、 Δt≧X=CPTn−CPTn-1 …(3) を満足する適当な時間が設定されている。
次に、第2図および第3図を参照して説明をする。
制御部14は、内部タイマが一定のサンプル時間Δtに
達するごとに(ステップS1)、タイマがリセットされ
(ステップS2)、キャプチャレジスタ134およびアップ
ダウンカウンタ136の内容を読出す(ステップS3)。
そして、今回読出したキャプチャレジスタ134のカウ
ント数CPTnから、すでに記憶されている前回読出したキ
ャプチャレジスタ134のカウント数CPTn-1を減じること
により、1サンプル時間Δt内の基準クロック数Xが求
められた後、CPTnが記憶される(ステップS4)。また、
今回読出したアップダウンカウンタ136のカウント数UDC
nから、すでに記憶されている前回読出したアップダウ
ンカウンタ136のカウント数UDCn-1を減じることによ
り、1サンプル時間Δt内の回転パルス数nが求められ
た後、UDCnが記憶される(ステップS5)。
その後、上述した式(2)に基づいて、サーボモータ
10の回転数Nが求められる(ステップS6)。
次に、速度指令信号入力部15について詳しく説明をす
る。
第4図は、速度指令信号入力部15の具体的な構成例を
示すブロック図である。速度指令信号入力部15には、速
度指令クロックの立上りを検出するための立上り検出回
路151、基準クロックをアップカウントするフリーラン
ニングカウンタ152、立上り検出回路151の立上り検出出
力をキャプチャ信号とし、該キャプチャ信号をトリガと
してフリーランニングカウンタ152のカウント数を読取
保持するキャプチャレジスタ153および立上り検出回路1
51の出力パルスをアップカウントするためのアップカウ
ンタ154が備えられている。
フリーランニングカウンタ152は、たとえば16ビット
構成のカウンタである。このフリーランニングカウンタ
152は、前述したエンコーダ信号入力部13のフリーラン
ニングカウンタ133と共用してもよい。
この回路の動作は、次の通りである。
装置本体側、たとえば複写機本体の制御側マイクロコ
ンピュータから出力される速度指令クロックは立上り検
出回路151へ与えられ、立上り検出回路151において該速
度指令クロックの立上りが検出される。立上り検出回路
151の出力はキャプチャ信号としてフリーランニングカ
ウンタ152へ与えられるので、キャプチャレジスタ153の
内容は、速度指令クロックの立上りに応答して更新され
ていく。よって、ある立上り検出信号に基づいてキャプ
チャレジスタ153の内容を読出し、次の立上り検出信号
に基づいてキャプチャレジスタ153の内容を読出して、
その差を求めれば、速度指令クロック1周期におけるフ
リーランニングカウンタ152のカウント数を計測するこ
とができる。つまり、指令速度となる回転数N0を得るこ
とができる。
なおこの実施例では、キャプチャレジスタ153の内容
が更新されるごとに、更新後のカウント数と更新前のカ
ウント数との差のカウント数を求めるというやり方では
なく、より検出精度を向上させるために、エンコーダ信
号入力部13におけるキャプチャレジスタ153のカウント
数読出しと同様の読出方法がとられている。
すなわち、制御部14は、所定のサンプル時間Δtごと
にキャプチャレジスタ153の内容およびアップカウンタ1
54の内容を読出し、キャプチャレジスタ153における今
回読出したカウント数と前回読出したカウント数との差
を求め、その差を、アップカウンタにおける今回読出し
たカウント数から前回読出したカウント数との差で除算
することで、速度指令クロック1周期内におけるより正
確な基準クロック数を求めるようにしている。
第5図は、制御部14による速度指令クロックと速度検
出パルスとの位相差算出処理手順を示している。
まず、エンコーダ信号入力部13の立上り検出回路131
によって速度検出パルスの立上りが検出されると(ステ
ップS11)、フリーランニングカウンタ133のカウント値
が読込まれ、その値が位相比較値PDTnとして記憶される
(ステップS12)。フリーランニングカウンタ133は、モ
ータ制御開始時から基準クロックのカウントを開始して
いるので、位相比較値PDTnの値は、モータ制御開始時か
ら今回のパルス立上り検出時点までの時間に応じた値と
なる。
次に、位相基準値PPInが、次式により計算されかつ記
憶される(ステップS13)。
PPIn=PPI(n-1)+SPD …(4) ここで、 PPI(n-1) :前回記憶された位相基準値 SPD :速度指令クロック周期間の基準クロック
(SPDは固定値である。 である。
ただし、PPI(n-1)の初期値は、零であるため、上記ス
テップS11で、モータ制御開始後第1回目の速度検出パ
ルスの立上りが検出されたときに対応する位相基準値PP
Inの値は、SPDとなる。
この後、位相差PHDTが次式により算出されかつ記憶さ
れる(ステップS14)。
そして、以上の処理が繰返される。すなわち、速度検
出パルスの立上りが検出されるごとに(ステップS1
1)、フリーランニングカウンタ133のカウント値の読込
みおよび位相比較値PDTnの更新(ステップS12)、位相
基準値PPInの計算および更新(ステップS13)ならびに
位相差PHDTの算出(ステップS14)が繰返し行われる。
モータ制御開始後、ステップS11で、第2回目の速度
検出パルスの立上りが検出されたときには、ステップS1
3で算出される位相基準値PPInの値は2SPDとなり、第3
回目の速度検出パルスの立上りが検出されたときには3S
PDとなる。つまり、ステップS13で算出される位相基準
値PPInの値は、モータ制御開始時から今回の速度検出パ
ルス立上り時点までの間に出力された速度検出パルス総
数とSPDとの積値になる。SPDは、速度指令クロックの周
期に応じた固定値であるから、ステップS13で算出され
る位相基準値PPInは、モータ制御開始時から今回立上り
が検出された速度検出パルスに対応する速度指令クロッ
クの立上がり時点までの時間に応じた値となる。
そして、モータ制御開始時から今回の速度検出パルス
の立上り検出時点までの時間に応じた値(位相比較値PD
Tn)と、モータ制御開始時から今回立上りが検出された
速度検出パルスに対応する速度指令クロックの立上がり
時点までの時間に応じた値(位相基準値PPIn)との差
を、速度指令クロックの周期に応じた値(SPD)が除す
ることにより、位相差PHDTが求められている。よって、
速度指令クロックと速度検出パルスとの位相差が、速度
指令クロックの1周期以上である場合でも、その位相差
PHDTが正確に検出される。
次に、制御部14から出力されるPWMデータの算出方法
について説明する。
サーボモータ10の回転速度Nを指令速度N0に追従させ
るためにサーボモータ10に出力すべき電圧V0は、速度差
ΔN(=N0−N)による制御電圧をV1、位相差PHDTによ
る制御電圧をV2とすると、次式で表わされる。
V0=V1+V2 …(6) 位相差PHDTによる制御電圧V2は、予め定められた制御
電圧V2の最大値をV2maxとすると、次のようにして求め
られる。
(A)速度制御開始時から定常域までの立上り時の場合 (a)位相差が3周期より小さい場合 (−3<PHDT<+3) V2=(V2max/3)・PHDT …(7) (b)位相差が3周期以上でありかつ速度検出信号の位
相が速度指令信号の位相より進んでいる場合 (PHDT≦−3) V2=−V2max …(8) (c)位相差が3周期以上でありかつ速度検出信号の位
相が速度指令信号の位相より遅れている場合 (PHDT≧+3) V2=+V2max …(9) 従って、位相差PHDTと、制御電圧V2との関係は、第6
図に示される関係になる。
(B)定常域の場合 (a)位相差が1周期より小さい場合 (−1<PHDT<+1) V2=V2max・PHDT …(10) (b)位相差が1周期以上でありかつ速度検出信号の位
相が速度指令信号の位相より進んでいる場合 (PHDT≦−1) V2=−V2max …(11) (c)位相差が1周期以上でありかつ速度検出信号の位
相が速度指令信号の位相より遅れている場合 (PHDT≧+1) V2=V2max …(12) 従って、位相差PHDTと、制御電圧V2との関係は、第7
図に示される関係になる。
モータ制御開始後、速度が立上って定常域に達するま
では、上式(7)〜(9)に基づいてV2が算出され、定
常域に達すると上式(10)〜(12)に基づいてV2が算出
される。従って、モータ制御開始後、定常状態になるま
での立上り時には、位相差に対する制御電圧が比較的低
く、定常時には、位相差に対する制御電圧が比較的高く
なる。この結果、立上り時にモータ回転速度が指令速度
よりもかなり速い速度まで上がってしまうのを防止でき
るとともに、定常時に速度の追従性をよくでき、サーボ
モータ10の脱調を防止することができる。
第8図は、速度が定常域に達したことを検出するため
の制御部14による定常域到達検出処理を示し、第9図
は、この処理に用いられる2種類のメモリM1およびM2を
示している。
第9図において、メモリM1は、5回分の回転数データ
を新しいものから順番に記憶するためのエリアから、新
しい回転数データを記憶するためのエリアから古い回転
数データを記憶するためのエリアに向って、順に、5つ
の記憶エリアE1〜E5が備えられている。すなわち、E1に
今回(最新)の回転数データNnが、E2に前回の回転数デ
ータN(n-1)が、E3に2回前の回転数データN(n-2)が、E4
に3回前の回転数データN(n-3)が、E5に4回前の回転数
データN(n-4)が、それぞれ記憶される。
メモリM2は、メモリM1に記憶された5つの回転数デー
タNn〜N(n-4)をソーティング、すなわち大きいもの順に
並べ替えるためのメモリで、5つの記憶エリアE11〜E15
を有している。メモリM1に記憶された5つの回転数デー
タNn〜N(n-4)がソーティングされた場合、メモリM2のエ
リアE11に、たとえば5つの回転数データNn〜N(n-4)
うち最大のものが、エリアE12に2番目に大きいもの
が、エリアE13に3番目に大きいものが、エリアE14にい
4番目に大きいものが、エリアE15に最小のものが、そ
れぞれ記憶される。従って、ソーティングが行われる
と、エリアE13には、メモリM1に記憶された5つの回転
数データのうち、大小中央に相当する回転数データが記
憶される。
なお、メモリM1およびM2は、5回分の回転数データ記
憶用に限らず、3以上で、好ましくは奇数個の任意の複
数個の回転数データ記憶用であればよい。
第8図に示す定常域到達検出処理は、たとえば第3図
の回転数検出処理のステップS6で、回転数Nが算出され
るごとに行われる。
回転数Nが算出されると、メモリM1に記憶されている
5つの回転数データNn〜N(n-4)がシフトされる(ステッ
プS21)。この結果、それまでのデータNnは前回の回転
数データN(n-1)としてエリアE2に、それまでのデータN
(n-1)は2回前の回転数データN(n-2)としてエリアE3
に、それまでのデータN(n-2)は3回前の回転数データN
(n-3)としてエリアE4に、それまでのデータN(n-3)は4
回前の回転数データN(n-4)としてエリアE5に記憶され、
最古データであるそれまでのデータN(n-4)(5回前の回
転数データ)は記憶されなくなる。
また、今回算出された最新の回転数データNnがエリア
E1に記憶される(ステップS22)。
次に、最新の回転数データNnを含むメモリM1に記憶さ
れている5つの速度データNn〜N(n-4)がソーティングさ
れ、メモリM2のエリアE11〜E15には、5つの回転数デー
タNn〜N(n-4)が、大きい順に記憶される(ステップS2
3)。この結果、エリアE13には、5つの回転数データNn
〜N(n-4)のうち大小中央に相当する回転数データ(これ
を「中央データNm」と呼ぶことにする)が記憶される。
次に、メモリM1のエリアE1に記憶されている今回の回
転数データNnが、メモリM1のエリアE13に記憶されてい
る中央データNmと比較され、Nmの一定範囲内にあるか否
かが判別される(ステップS24)。つまり、最新の回転
数データNnが次式で示される範囲内に入っているか否か
が判別される。
Nm(1−α)≦Nn≦Nm(1+β) …(13) 但し、αおよびβは、実験または計算より予め設定さ
れたモータ回転速度が定常域に到達したことが正確に判
別できる値である。
つまり、このステップS24では、今回の回転数データN
nが、今回および過去4回分の5つのデータのうちの大
小中央に相当するデータNmの一定範囲内に入っているか
否かが判別される。
今回の回転数データNnが上式(13)で示される範囲内
に入っていない場合には(ステップS24でNOの場合)、
速度変化、つまり加速度が比較的大きく、モータ回転速
度が未だ立上り状態であると判断され、位相差PHDTに対
する制御電圧V2の関係式の切換えは行われることなく、
今回の処理は終了される。
今回の回転数データNnが上式(13)で示される範囲内
に入っている場合には(ステップS24でYESの場合)、速
度変化、つまり加速度が比較的小さく、速度が定常域に
到達したと判断され、位相差に対する制御電圧の関係式
が上記第(10)式〜第(12)式で表わされるものに切換
えられ、この処理は終了される。
この定常域到達検出処理では、今回および過去4回分
の5つのデータのうちの大小中央に相当するデータNm
一定範囲内に、今回の回転数データNnが入っているか否
かを判別することにより、速度が定常域に到達したか否
かを検出しているので、瞬間的な負荷変動、ノイズなど
の影響で速度検出信号が一時的に大きく変化した場合で
も、そのような影響を受けた信号は比較判断に使わない
ので、速度が定常域に到達したか否かを正確に判定でき
る。
また、今回の回転数データNnが1回だけ式(13)を満
足したことによって、サーボモータ10の回転数が定常域
に到達したと判定せず、それが所定回続いたときに、サ
ーボモータ10の回転数が定常域に到達したと判定しても
よい。
なお、速度差ΔNによる制御電圧V1は、次式で表わさ
れる。
但し、 Ra:アマチュア抵抗[Ω] KT:トルク定数[kgm/A] Ke:誘起電圧定数[V/rpm] Io:無負荷電流[A] GD2:負荷とモータによる慣性モーメント[kgm2] TBL:摺動負荷[kgm] である。
制御部14は、サーボモータ10の回転速度Nを検出し
(第3図のステップS6)、指令速度Nとの速度差ΔNを
算出するごとに、または位相差PHDTを算出(第5図のス
テツプS14)するごとに、上式(6)〜(14)に基づい
て、V0を算出して、これに応じたPWMデータを出力す
る。このPWMデータは、PWMユニット16に送られ、ドライ
バ部11を介して、サーボモータ10が制御される。
第10図は、PWMユニット16の具体的な構成例を示すブ
ロック図であり、第11図はPWMユニット16の動作を説明
するためのタイミングチャートである。
PWMユニット16には、セット信号発生部161と、PWMデ
ータレジスタ162と、ダウンカウンタ163とRSフリップフ
ロップ164とが備えられている。
セット信号発生部161は、一定の周期ごとにセット信
号を発生するものである。このセット信号発生部161は
たとえばリングカウンタで構成されており、一定数の基
準クロックを計数するごとにセット信号を発生するよう
にされている。
PWMデータレジスタ162は、制御部14から与えられるPW
Mデータを保持するためのものである。制御部14から与
えられるPWMデータとは、前述した式(6)によって求
められた電圧データである。すなわち、式(14)の電圧
V1を位相差データPHDTによる制御電圧V2で補正した電圧
V0である。このPWMデータは、PWMユニット16から出力さ
れるPWM出力信号のデューティを決めるのに用いられ
る。
ダウンカウンタ163は、PWM基準クロック(この実施例
では、PWM基準クロックは、エンコーダ信号入力部13や
速度指令信号入力部15で用いられる基準クロックが共用
されている。)が与えられごとにダウンカウントをし、
設定された数を計測するとリセット信号を出力するもの
である。
PWMユニット16の動作は次のようになる。
セット信号発生部161からセット信号が出力される
と、PWMデータレジスタ162の内容、つまり制御部14が与
えられたPWMデータが、ダウンカウンタ163にセットさ
れ、また、セット信号によってフリップフロップ164が
セットされる。従って、フリップフロップ164の出力、
つまりPWM信号はハイレベルとなる。
次に、ダウンカウンタ163はPWM基準クロックに基づい
てダウンカウントを行い、設定されたカウント値が
「0」になると、フリップフロップ164へリセット信号
を与える。よって、フリップフロップ164の出力はロー
レベルに反転する。
この結果、PWMユニット16からは、PWMデータレジスタ
162で保持された値、つまり式(6)で算出された電圧
データでデューティが決められ、PWM信号が導出され
る。
この発明は、複写機の光学系制御用に限らず、ファク
シミリ装置の読取装置制御用モータや、その他の一般的
なモータ制御回路に採用できる。
また、この発明は、PWM信号以外で印加電圧を算出す
る場合にも適用できる。
<発明の効果> この発明は、以上のように構成されているので、負荷
の大小に拘らず、モータ回転速度が過渡応答域から定常
域に達した時に、それが確実に検出できる。
また、瞬間的な負荷変動やノイズなどによって、速度
検出信号が一時的に悪影響を受けても、その影響が判別
結果に表われず、回転速度が定常域に達したことを正確
に検出できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例が適用された光学系駆動用
DCサーボモータの駆動制御回路の電気的構成を示すブロ
ック図である。 第2図は、この発明の実施例に係るエンコーダ入力部の
電気的構成を示す回路ブロック図である。 第3図は、この発明の実施例における回転速度検出処理
手順を表わすフローチャートである。 第4図は、速度指令信号入力部の電気的構成例を示すブ
ロック図である。 第5図は、この発明の実施例における位相差検出処理手
順を表わすフローチャートである。 第6図は、速度立上り時に用いられる位相差PHDTに対す
る制御電圧V2の関係を表わすグラフである。 第7図は、定常域において用いられる位相差PHDTに対す
る制御電圧V2の関係を表わすグラフである。 第8図は、この発明の実施例における定常域到達検出処
理手順を表わすフローチャートである。 第9図は、定常域到達検出処理に用いられる2つのメモ
リM1およびM2を示す図解図である。 第10図は、PWMユニットの具体的な電気的構成を示すブ
ロック図である。 第11図は、PWMユニットの動作を表わすタイミングチャ
ートである。 図において、10……DCサーボモータ、11……ドライバ
部、12……ロータリエンコーダ、13……エンコーダ信号
入力部、14……制御部、15……速度指令信号入力部、16
……PWMユニット、M1、M2……メモリ、を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 俊彦 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−198683(JP,A) 特開 平3−198677(JP,A) 特開 平3−198679(JP,A) 特開 平3−198684(JP,A) 特開 平3−198680(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02P 5/00 G05D 13/62

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ回転速度が指令速度に等しくなるよ
    うに、モータをフィードバック制御するモータ制御装置
    において、 所定タイミングごとに、モータ回転速度に関するデータ
    を算出する手段、 モータ回転速度に関するデータを、所定の複数回分、新
    しいもの順に記憶できるエリアを有し、モータ回転速度
    に関するデータが算出されるごとに、すでに記憶されて
    いるデータを順次1つずつシフトしかつ今回算出された
    データを最新データ記憶エリアに記憶する記憶手段、お
    よび 記憶手段に記憶された複数回分のデータのうち、大小中
    央に相当する中央データと今回算出された最新のデータ
    とを比較し、最新のデータが中央データを中心とした一
    定範囲内に収まっている場合に、モータ回転速度が定常
    域に達したと判別する判別手段、 を備えているモータ制御装置における定常域到達検出装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のモータ制御装置における定
    常域到達検出装置において、 前記判別手段は、各タイミングごとに算出された最新の
    データが、予め定める回数だけ、連続して、記憶手段に
    記憶されている大小中央に相当する中央データを中心と
    した一定範囲内に収まっている場合に、モータ回転速度
    が定常域に達したと判別することを特徴とするモータ制
    御装置における定常域到達検出装置。
JP1339262A 1989-12-27 1989-12-27 モータ制御装置における定常域到達検出装置 Expired - Lifetime JP2820747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1339262A JP2820747B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 モータ制御装置における定常域到達検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1339262A JP2820747B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 モータ制御装置における定常域到達検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03198678A JPH03198678A (ja) 1991-08-29
JP2820747B2 true JP2820747B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=18325787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1339262A Expired - Lifetime JP2820747B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 モータ制御装置における定常域到達検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2820747B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03198678A (ja) 1991-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0715482B2 (ja) 回転速度の計測方法及び装置
EP0409185B1 (en) Method of calculating motor control voltage and motor control device using the method
JP2781232B2 (ja) モータ制御装置における定常域到達検出装置
JP2820747B2 (ja) モータ制御装置における定常域到達検出装置
US5130626A (en) Device for controlling rotational speed of motor
JP2820757B2 (ja) モータ制御装置
JP2820755B2 (ja) モータ制御装置
JP2820756B2 (ja) モータ制御装置
JP2735324B2 (ja) モータの回転速度制御装置
JP2670162B2 (ja) モータの回転速度制御装置
JP2525248B2 (ja) モ―タの制御電圧算出装置
JPH03198682A (ja) モータ制御装置
JPH03218282A (ja) モータ制御装置
JP2525249B2 (ja) モ―タの制御電圧算出方法
JPH03173382A (ja) モータ制御装置
JPH03198677A (ja) モータ制御装置
JPH03218281A (ja) モータ制御装置
JPH03218287A (ja) モータ制御装置
JP2957216B2 (ja) モータ制御装置
JPH03198684A (ja) モータ制御装置
JPH03198680A (ja) モータ制御装置
JPH03218283A (ja) モータ制御装置
JPH03218288A (ja) モータ制御装置
JPH03198683A (ja) モータ制御装置
JPH03173385A (ja) モータの回転速度制御装置