JP2735324B2 - モータの回転速度制御装置 - Google Patents

モータの回転速度制御装置

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JP2735324B2
JP2735324B2 JP1311218A JP31121889A JP2735324B2 JP 2735324 B2 JP2735324 B2 JP 2735324B2 JP 1311218 A JP1311218 A JP 1311218A JP 31121889 A JP31121889 A JP 31121889A JP 2735324 B2 JP2735324 B2 JP 2735324B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、モータの回転速度制御装置に関し、特
に、モータの回転速度をPWM信号によって制御する装置
に関するものである。
<発明の背景> モータの回転速度制御装置として、PWM(パルス幅変
調)信号によって制御するようにしたものがある。
このような回転速度制御装置は、たとえば複写機等の
原稿読取装置における光学系駆動用のDCサーボモータ制
御装置に採用されている。
光学系駆動用のサーボモータ制御装置においては、特
に、光学系の移動に伴ない摩擦抵抗等が変化してモータ
負荷が変動しても、追従性よくサーボモータを一定速度
に保ち、光学系を一定速度で移動させる必要がある。
従来は、サーボモータを一定速度に保つために、目標
速度と実際の検出速度との速度差に比例した電圧によっ
てPWM信号を得る比例制御が行われていた。
ところが、従来の比例制御では、実際の検出速度から
目標速度までモータ速度を増加させる場合の加速度が、
目標速度の大小によって変わり、目標速度が大きい程加
速度が小さく、目標速度に達するまでの時間が長くな
り、追従性が良くないという欠点があった。
より具体的に説明をする。
モータに電圧Vを加えた時の運動方程式は、一般に、
次式で表される。
但し、 Ra:アマチュア抵抗[Ω] KT:トルク定数[kgm/A] KE:誘起電圧定数[V/rpm] IO:無負荷電流[A] GD2:負荷とモータによる慣性モーメント[kg m2] TBL:摺動負荷[kgm] n:回転速度[rpm] である。
これをnについて解くと、t=0でn=NPならば、 また、 となる。
この式より、サンプリングした速度がNの時に、電圧
Vを加えた時間の加速度aは、 NP=N,t=0を代入することにより、 で与えられる。
ところで、目標速度をN0、サンプリングした速度を
N、その差をΔNとした場合、通常の比例制御によっ
て、 V=KΔN=K(N0−N) を印加した場合の加速度aは、 V=KΔN,N=N0−ΔNを式(4)に代入することによ
り求められ、次式で表される。
この式より、ΔNが同じ値であっても、目標速度N0
大きければ加速度aが小さく、N0が小さいとaが大きく
なってしまうことがわかる。
そこで、本出願人は、指令速度と検出速度との速度差
を求めるとともに、指令速度と検出速度との位相差を求
め、速度差による速度制御信号を位相差成分によって補
正することにより、追従性よくモータを制御できる装置
を開発し、特許出願した。
本出願人が開発した上記装置では、位相差は、例え
ば、次のようにして検出される。すなわち、速度指令パ
ルスの立上りを検出し、この立上り検出ごとに、基準時
点からその立上り検出時点までの時間T1を算出して記憶
する。一方、速度検出パルスの立上りを検出し、この立
上り検出ごとに、基準時間からその立上り検出時点まで
の時間T2を算出して記憶する。
そして、比較タイミングごとに、その時点で記憶され
ているT1とT2との差を算出し、その算出結果(T1-T2)
を速度指令パルスの周期で除算することにより、位相差
を求める。
<発明が解決しようとする課題> このやり方によれば、速度指令パルスの立上り検出ご
とに、基準時点からその立上り検出時点までの時間T1が
更新され、速度検出パルスの立上り検出ごとに、基準時
点からその立上り検出時点までの時間T2が更新され、比
較タイミングごとにその差(T1-T2)が求められている
ため、実際の位相差が速度指令パルスの1周期分を越え
た場合でも、算出結果は1周期以内の値となってしま
う。
より具体的に、第9図を参照して説明する。
速度検出パルスの位相がたとえば遅れたとする。この
時、速度指令パルスに対する遅れ位相(位相差)が速度
指令パルスの1周期以内の場合(第9図のAおよびB)
には、速度指令パルスの所定番目のパルス、たとえばパ
ルスP1の立上りが検出され、次にこれに対応する速度検
出パルスQ1の立上がりが検出されるので、比較すべき対
応するパルスP1とQ1とに基づいて、位相差Aが算出され
る。しかしながら、位相差が速度指令パルスの1周期分
を越えた場合には、たとえば速度指令パルスの所定番目
のパルスP3が検出され、これに対応する速度検出パルス
Q3の立上がりが検出される前に、速度指令パルスの次の
パルスP4の立上がりが検出されてしまうことがある。そ
してこのような場合には、比較すべき対応するパルスP3
とQ3とではなく、P4とQ3とに基づいて位相差Dが算出さ
れてしまい、実際の位相差(P3とQ3とに基づく位相差)
Cが算出されないという事態が生じる。
このような事態は、理想的なモータの回転速度制御を
困難にする恐れがあるという問題がある。
この発明は、速度指令パルスと速度検出パルスとの位
相差が速度指令パルス1周期分以上になった場合でも、
位相差を正確に検出でき追従性の良い回転速度制御が可
能なモータの回転速度制御装置を提供することを目的と
する。
<課題を解決するための手段> この発明は、指令速度と検出速度との速度差に基づく
速度差制御値と、速度指令パルスと速度検出パルスとの
位相差に基づく位相差制御値とに基づいて、モータ回転
速度が指令速度に等しくなるように、モータをフィード
バック制御するモータの回転速度制御装置であって、所
定数の速度検出パルスが出力されるごとに、基準時点か
ら最新の速度検出パルスが出力されるまでの時間を算出
するとともに、基準時点から、最新の速度検出パルスに
対応する速度指令パルスが出力されるまでの時間を、基
準時点からの速度検出パルスの出力総数および速度指令
パルスの周期に基づいて算出する時間算出手段、算出手
段によって算出された基準時点から最新の速度検出パル
スが出力されるまでの時間、基準時点から最新の速度検
出パルスに対応する速度指令パルスが出力されるまでの
時間および速度指令パルスの周期に基づいて、速度検出
パルスと速度指令パルスとの位相差を算出する位相差算
出手段、ならびに、位相差が予め定める範囲内において
は、位相差に比例した位相差制御値を出力し、位相差が
その範囲外になったときも引続き臨界状態における制御
値を出力する位相差制御値出力手段、を備えているモー
タの回転速度制御装置である。
<作用> この発明によれば、モータの回転速度に比例した速度
検出パルスが所定数、たとえば1つ出力されるごとに、
基準時点から最新の速度検出パルスから出力されるまで
時間が算出される。
また、基準時点から最新の速度検出パルスに対応する
速度指令パルスが出力されるまでの時間が、基準時点か
らの速度検出パルスの出力総数および速度指令パルスの
周期に基づいて算出される。
そして、算出手段によって算出された基準時点から最
新の速度検出パルスが出力されるまで時間、算出手段に
よって算出された基準時点から最新の速度検出パルスに
対応する速度指令パルスが出力されるまでの時間および
速度指令パルスの周期に基づいて、速度検出パルスと速
度指令パルスとの位相差が正確に算出される。
そして、上述のようにして正確に求められた位相差
が、予め定める範囲内においては、位相差に比例した位
相差制御値が出力され、位相差がその範囲外になったと
きも引続き臨界状態における制御値、つまり最大制御値
または最少制御値が出力され続ける。
<実施例> 以下には、この発明の一実施例として、複写機の光学
系(照明ユニットおよび反射ミラー)駆動用のDCサーボ
モータの駆動制御回路に適用する場合を例にとって説明
をする。
第1図は、複写機の光学系を駆動するためのDCサーボ
モータの駆動制御回路の構成例を示すブロック図であ
る。この制御回路は、DCサーボモータへの印加電圧とし
てPWM(pulse width modulation)信号を使用する回路
になっている。
このDCサーボモータ10は永久磁石フィールド形であっ
て、ドライバ部11によって回転駆動され、光学系17を移
動させる。
サーボモータ10の回転軸にはロータリエンコーダ12が
連結されている。ロータリエンコーダ12は、既に公知の
通り、サーボモータ10が予め定める微小角度回転するご
とに回転パルスを出力するものである。この実施例のロ
ータリエンコーダ12は、サーボモータ10が1回転するこ
とによりたとえば200個の回転パルスを出力する。
また、ロータリエンコーダ12の回転パルスには、少な
くともA相の回転パルスおよびB相の回転パルスが含ま
れていて、両回転パルスは等しい数(モータ1回転当た
りたとえば200個)で、かつ互いに位相が90度ずれたパ
ルスになっている。
ロータリエンコーダ12から出力される回転パルスは、
エンコーダ信号入力部13へ与えられる。エンコーダ信号
入力部13は、後に詳述するように、ロータリエンコーダ
12から与えられる回転パルスに基づいて、サーボモータ
10の回転を検出するための回路である。エンコーダ信号
入力部13の検出出力は制御部14へ与えられる。
制御部14は、この回路全体を制御する中枢であって、
この実施例の特徴である速度検出パルスと速度指令パル
スとの位相差の検出、サーボモータ10の制御信号の算出
その他の処理を行うものである。
制御部14には、動作指令信号および指令速度が与えら
れる。指令速度は、複写機本体の制御部(図示せず)か
らの速度指令パルスとしての速度指令クロックが速度指
令信号入力部15へ与えられて信号処理され、制御部14へ
与えられるようになっている。この詳細については後述
する。
制御部14は、これら各入力信号に基づいて演算処理を
実行し、PWMデータを算出してPWMユニット16へ与えると
共に、前述したドライバ部11へドライバ部駆動信号を与
える。
PWMユニット16は、与えられるPWMデータに基づいてPW
M信号のパルス幅(出力デューティ)を変化させるため
のユニットである。PWMユニット16から出力されるPWM信
号によってサーボモータ10の回転速度が制御される。ま
た、ドライバ部駆動信号は、サーボモータ10の回転方向
を決めたり、ブレーキングしたりする。
ところで、サーボモータ10を所望の速度で正確に回転
させるためには、前提として、サーボモータ10の回転速
度を正確に検出する必要がある。
そこで、この駆動制御回路では、エンコーダ信号入力
部13の構成を第2図のようにし、かつ制御部14による信
号読出しを工夫して、正確な速度検出が行えるようにさ
れている。
第2図を参照して説明すると、エンコーダ信号入力部
13は、ロータリエンコーダ12から出力されるA相の回転
パルス(これが、速度検出パルスとなる。)が与えられ
るエッジ検出回路131を備えている。エッジ検出回路131
は、与えられる回転パルス、つまり速度検出パルスの立
ち上りエッジを検出して、その検出出力を導出する。
エンコーダ信号入力部13は、また、与えられる基準ク
ロックをアップカウントするたとえば16ビット構成のフ
リーランニングカウンタ133と、キャプチャレジスタ134
とを備えている。キャプチャレジスタ134は、エッジ検
出回路131のエッジ検出出力をキャプチャ信号とし、該
キャプチャ信号をトリガとしてフリーランニングカウン
タ133のカウント数を読取保持するものである。
なお、基準クロックは、第1図に示す回路全体の動作
タイミングの基準となる基準クロックであり、回路がマ
イクロコンピュータで構成されている場合はマシンクロ
ックが利用される。
また、そのような基準クロックがない場合、基準クロ
ック発生回路を設けてもよい。
エンコーダ信号入力部13は、さらに、アップダウン検
出部135およびアップダウンカウンタ136を備えている。
アップダウン検出部135は、A相のエッジ検出出力が与
えられた時にB相の回転パルスのレベルを判断し、B相
の回転パルスがハイレベルかローレベルかによって、サ
ーボモータ10(第1図)が正転しているか逆転している
かを判別するものである。アップダウンカウンタ136
は、アップダウン検出部135の判別出力に基づいて、エ
ッジ検出回路131の検出出力をアップカウントまたはダ
ウンカウントするものである。
次に、第2図の回路の動作説明をする。
キャプチャレジスタ134の内容は、キャプチャ信号、
すなわち速度検出パルスによって更新されていく。ま
た、アップダウンカウンタ136は、エッジ検出信号数、
言い換えれば速度検出パルス数をカウントする。
それゆえ、所定のサンプル時間ΔT内において、アッ
プダウンカウンタ136で、回転パルスがn個カウントさ
れ、その間にフリーランニングカウンタ133でカウント
される基準パルスのカウント数を計測すれば、それに基
づいて回転数Nを算出することができる。回転数Nは、 で算出することができる。
ここに、 基準クロックの周波数をf[Hz]、 サーボモータ10が1回転することによりロータリエン
コーダ12から出力されるA相の回転パルス数をC[pp
r]、 今回のサンプリング時のキャプチャレジスタ131の内
容をCPTn、 前回のサンプリング時のキャプチャレジスタ131の内
容をCPTn-1、 とする。
ところで、式(6)は、基準クロック周波数fと回転
パルス数Cとが定数であるから、 となる。
第3図は、制御部14がキャプチャレジスタ134および
アップダウンカウンタ136の内容をサンプル時間Δtご
とに読出して回転数Nを算出するための制御動作を表わ
すフローチャートである。
なお、サンプル時間Δtは、 Δt≧X=CPTn−CPTn-1 …(8) を満足する適当な時間が設定されている。
次に、第2図および第3図を参照して説明をする。
制御部14は、内部タイマが一定のサンプル時間Δtに
達するごとに(ステップS1)、タイマをリセットし(ス
テップS2)、キャプチャレジスタ134およびアップダウ
ンカウンタ136の内容を読出す(ステップS3)。
そして、読出したキャプチャレジスタ134のカウント
数CPTnからメモリRにストアされている前回読出したキ
ャプチャレジスタ134のカウント数CPTn-1を減じて1サ
ンプル時間Δt内の基準クロック数Xを求めた後、CPTn
をメモリRにストアする(ステップS4)。
また、読出したアップダウンカウンタ136のカウント
数UDCnからメモリSにストアされている前回読出したア
ップダウンカウンタ136のカウント数UDCn-1を減じて1
サンプル時間Δt内の回転パルス数を求めた後、UDCn
メモリSにストアする(ステップS5)。
その後、上述した式(7)に基づいて、サーボモータ
10の回転数Nを求める(ステップS6)。
次に、速度指令信号入力部15について詳しく説明をす
る。
第4図は、速度指令信号入力部15の具体的な構成例を
示すブロック図である。速度指令信号入力部15には、速
度指令クロックのたとえば立ち上がりエッジを検出する
ためのエッジ検出回路151と、フリーランニングカウン
タ152と、キャプチャレジスタ153と、アップカウンタ15
4とが含まれている。
フリーランニングカウンタ152は、与えられる基準ク
ロックをアップカウントするたとえば16ビット構成のカ
ウンタである。このフリーランニングカウンタ152は、
前述したエンコーダ信号入力部13のフリーランニングカ
ウンタ133と共用してもよい。
キャプチャレジスタ153は、エッジ検出回路151のエッ
ジ検出出力をキャプチャ信号とし、該キャプチャ信号を
トリガとしてフリーランニングカウンタ152のカウント
数を読取保持するものである。
アップカウンタ154は、エッジ検出回路151の出力パル
スをアップカウントするためのものである。
この回路の動作は、次の通りである。
装置本体側、たとえば複写機本体の制御側マイクロコ
ンピュータから出力される速度指令クロックはエッジ検
出回路151へ与えられ、立ち上がりエッジが検出され
る。エッジ検出回路151の出力はキャプチャ信号として
フリーランニングカウンタ152へ与えられるので、キャ
プチャレジスタ153の内容は、速度指令クロックの立ち
上がりエッジに応答して更新されていく。よって、ある
エッジ検出信号に基づいてキャプチャレジスタ153の内
容を読出し、次のエッジ検出信号に基づいてキャプチャ
レジスタ153の内容を読出して、その差を求めれば、速
度指令クロック1周期におけるフリーランニングカウン
タ152のカウント数を計測することができる。つまり、
目標となる回転数N0を得ることができる。
なおこの実施例では、キャプチャレジスタ153の内容
が更新されるごとに、更新後のカウント数と更新前のカ
ウント数との差のカウント数を求めるというやり方では
なく、より検出精度を向上させるために、エンコーダ信
号入力部13におけるキャプチャレジスタ153のカウント
数読出しと同様の読出方法がとられている。
すなわち、制御部14は、所定のサンプル時間Δtごと
にキャプチャレジスタ153の内容およびアップカウンタ1
54の内容を読出し、キャプチャレジスタ153における今
回読出したカウント数と前回読出したカウント数との差
を求め、それをアップカウンタにおける今回読出したカ
ウント数から前回読出したカウント数との差で割算する
ことで、速度指令クロック1周期内におけるより正確な
基準クロック数を求めるようにしている。
第5図は、制御部14による速度指令クロックと速度検
出パルスとの位相差算出処理手順を示している。
まず、エンコーダ信号入力部13のエッジ検出回路131
によって速度検出パルスの立上りが検出されると(ステ
ップS11)、フリーランニングカウンタ133のカウント値
が読込まれ、その値が位相比較値PDTnとして記憶される
(ステップS12)。フリーランニングカウンタ133は、モ
ータ制御開始時から基準クロックのカウントを開始して
いるので、位相比較値PDTnの値は、モータ制御開始時か
ら今回のパルス立上り検出時点までの時間に応じた値と
なる。
次に、位相基準値PPInが、次式により計算されかつ記
憶される(ステップS13)。
PPIn=PPI(n-1)+SPD …(9) ここで、 PPI(n-1):前回記憶された位相基準値 SPD :速度指令クロック1周期間の基準クロック
数SPD(SPDは固定値である。) である。
ただし、PPI(n-1)の初期値は、零であるため、上記ス
テップS11で、モータ制御開始後第1回目の速度検出パ
ルスの立上り検出されたときに対応する位相基準値PPIn
の値は、SPDとなる。
この後、位相差PHDTが次式により算出されかつ記憶さ
れる(ステップS14)。
そして、以上の処理が繰返される。すなわち、速度検
出パルスの立上りが検出されるごとに(ステップS1
1)、フリーランニングカウンタ133のカウント値の読込
みおよび位相比較値PDTnの更新(ステップS12)、位相
基準値PPInの計算および更新(ステップS13)ならびに
位相差PHDTの算出(ステップS14)が繰返し行われる。
モータ制御開始後、ステップS11で、第2回目の速度
検出パルスの立上りが検出されたときには、ステップS1
3で算出される位相基準値PPInの値は2SPDとなり、3回
目の速度検出パルスの立上りが検出されたときには3SPD
となる。つまり、ステップS13で算出される位相基準値P
PInの値は、モータ制御開始時から今回の速度検出パル
ス立上り時点までの間に出力された速度検出パルス総数
とSPDとの積値になる。SPDは、速度指令クロックの周期
に応じた固定値であるから、ステップS13で算出される
位相基準値PPInは、モータ制御開始時から今回立上りが
検出された速度検出パルスに対応する速度指令クロック
の立上がり時点までの時間に応じた値となる。
そして、モータ制御開始時から今回の速度検出パルス
の立上り検出時点までの時間に応じた値(位相比較値PD
Tn)と、モータ制御開始時から今回立上りが検出された
速度検出パルスに対応する速度指令クロックの立上がり
時点までの時間に応じた値(位相基準値PPIn)との差
を、速度指令クロックの周期に応じた値(SPD)で除す
ることにより、位相差PHDTが求められている。よって、
速度指令クロックと速度検出パルスとの位相差が、速度
指令クロック1周期分以上である場合でも、その位相差
PHDTが正確に検出される。
次に、制御部14から出力されるPWMデータの算出方法
について説明する。
サーボモータ10の回転速度Nを指令速度N0に追従させ
るためにサーボモータ10に出力すべき電圧V0は、速度差
ΔN(=N0−N)による制御電圧をV1、位相差PHDTによ
る補正電圧をV2とすると、次式で表わされる。
V0=V1±V2 …(11) 位相差PHDTによる補正電圧V2は、予め定められた補正
電圧V2の最大値をαとすると、次のようにして求められ
る。
(a)位相差が1周期より小さい場合 (−1<PHDT<+1) V2=α・PHDT …(12) (b)位相差が1周期以上でありかつ速度検出パルスが
速度指令クロックより進んでいる場合 (PHDT≦−1) V2=−α …(13) (c)位相差が1周期以上でありかつ速度検出パルスが
速度指令クロックより遅れている場合 (PHDT≧+1) V2=+α …(14) 従って、位相差PHDTと、補正電圧V2との関係は、第6
図に示される関係になる。
速度差ΔNによる制御電圧V1は、次式で表わされる。
但し、 Ra:アマチュア抵抗[Ω] KT:トルク定数[kgm/A] KE:誘起電圧定数[V/rpm] IO:無負荷電流[A] GD2:負荷とモータによる慣性モーメント[kg m2] TBL:摺動負荷[kgm] である。
制御部14は、サーボモータ10の回転速度Nを検出し
(第3図のステップS6)、指令速度N0との速度差ΔNを
算出するごとに、または位相差PHDTを算出(第5図のス
テップS14)するごとに、上記式(11)〜(15)に基づ
いて、V0を算出して、これに応じたPWMデータを出力す
る。このPWMデータは、PWMユニット16に送られ、ドライ
バ部11を介して、サーボモータ10が制御される。
第7図は、PWMユニット16の具体的な構成例を示すブ
ロック図であり、第8図はPWMユニット16の動作を説明
するためのタイミングチャートである。
PWMユニット16には、セット信号発生部161と、PWMデ
ータレジスタ162と、ダウンカウンタ163とRSフリップフ
ロップ164とが備えられている。
セット信号発生部161は、一定の周期ごとにセット信
号を発生するものである。このセット信号発生部161は
たとえばリングカウンタで構成されており、一定数の基
準クロックを計数するごとにセット信号を発生するよう
にされている。
PWMデータレジスタ162は、制御部14から与えられるPW
Mデータを保持するためのものである。制御部14から与
えられるPWMデータとは、前述した式(11)によって求
められた電圧データである。すなわち、式(15)の電圧
V1を位相差データPHDTによる補正点圧V2で補正した電圧
V0である。このPWMデータは、PWMユニット16から出力さ
れるPWM出力信号のデューティを決めるのに用いられ
る。
ダウンカウンタ163は、PWM基準クロック(この実施例
では、PWM基準クロックは、エンコーダ信号入力部13や
速度指令信号入力部15で用いられる基準クロックが共用
されている。)が与えられごとにダウンカウントをし、
設定された数を計測するとリセット信号を出力するもの
である。
PWMユニット16の動作は次のようになる。
セット信号発生部161からセット信号が出力される
と、PWMデータレジスタ162の内容、つまり制御部14から
与えられたPWMデータが、ダウンカウンタ163にセットさ
れ、また、セット信号によってフリップフロップ164が
セットされる。従って、フリップフロップ164の出力、
つまりPWM信号はハイレベルとなる。
次に、ダウンカウンタ163はPWM基準クロックに基づい
てダウンカウントを行い、設定されたカウント値が
「0」になると、フリップフロップ164へリセット信号
を与える。よって、フリップフロップ164の出力はロー
レベルに反転する。
この結果、PWMユニット16からは、PWMデータレジスタ
162で保持された値、つまり式(11)で算出された電圧
データでデューティが決められ、PWM信号が導出され
る。
この発明は、複写機の光学系制御用に限らず、ファク
シミリ装置の読取装置制御用モータや、その他の一般的
なモータ制御回路に採用できる。
また、この発明は、PWM信号以外で印加電圧を算出す
る場合にも適用できる。
<発明の効果> この発明は、以上のように構成されているので、指令
速度と検出速度との位相差が1周期以上になった場合で
も位相差を正確に検出できる。そして、検出した正確な
位相差に基づいて、追従性の良いモータの回転速度制御
が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例が適用された光学系駆動用
DCサーボモータの駆動制御回路の電気的構成を示すブロ
ック図である。 第2図は、この発明の実施例に係る光学系駆動用DCサー
ボモータの回転速度検出装置の電気的構成を示す回路ブ
ロック図である。 第3図は、この発明の実施例における回転速度検出処理
手順を表わすフローチャートである。 第4図は、速度指令信号入力部の具体的な構成例を示す
ブロック図である。 第5図は、この発明の実施例における位相差検出処理理
手順を表わすフローチャートである。 第6図は、位相差PHDTと位相差に基づく補正電圧V2との
関係を表わすグラフである。 第7図は、PWMユニットの具体的な電気的構成を示すブ
ロック図である。 第8図は、PWMユニットの動作を表わすタイミングチャ
ートである。 第9図は、位相差検出における課題を説明するためのタ
イミング図である。 図において、10……DCサーボモータ、11……ドライバ
部、12……ロータリエンコーダ、13……エンコーダ信号
入力部、14……制御部、15……速度指令信号入力部、16
……PWMユニット、を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】指令速度と検出速度との速度差に基づく速
    度差制御値と、速度指令パルスと速度検出パルスとの位
    相差に基づく位相差制御値とに基づいて、モータ回転速
    度が指令速度に等しくなるように、モータをフィードバ
    ック制御するモータの回転速度制御装置であって、 所定数の速度検出パルスが出力されるごとに、基準時点
    から最新の速度検出パルスが出力されるまでの時間を算
    出するとともに、基準時点から、最新の速度検出パルス
    に対応する速度指令パルスが出力されるまでの時間を、
    基準時点からの速度検出パルスの出力総数および速度指
    令パルスの周期に基づいて算出する時間算出手段、 算出手段によって算出された基準時点から最新の速度検
    出パルスが出力されるまでの時間、基準時点から最新の
    速度検出パルスに対応する速度指令パルスが出力される
    までの時間および速度指令パルスの周期に基づいて、速
    度検出パルスと速度指令パルスとの位相差を算出する位
    相差算出手段、ならびに、 位相差が予め定める範囲内においては、位相差に比例し
    た位相差制御値を出力し、位相差がその範囲外になった
    ときも引続き臨界状態における制御値を出力する位相差
    制御値出力手段、 を備えているモータの回転速度制御装置。
JP1311218A 1989-11-30 1989-11-30 モータの回転速度制御装置 Expired - Lifetime JP2735324B2 (ja)

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JPS5230677B2 (ja) * 1973-10-30 1977-08-09
JPS59139882A (ja) * 1983-01-27 1984-08-10 Nippon Kogaku Kk <Nikon> モ−タの回転制御装置
JPH0719434B2 (ja) * 1985-03-16 1995-03-06 キヤノン株式会社 回転体駆動装置

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