JP2820004B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置

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JP2820004B2
JP2820004B2 JP25725793A JP25725793A JP2820004B2 JP 2820004 B2 JP2820004 B2 JP 2820004B2 JP 25725793 A JP25725793 A JP 25725793A JP 25725793 A JP25725793 A JP 25725793A JP 2820004 B2 JP2820004 B2 JP 2820004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動パワーステアリン
グ装置に関し、自動車等の車両の電動式パワーステアリ
ング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の電動式パワーステアリ
ング装置は、従来より一般に、クラッチ及びステアリン
グギヤボックスを介してラックバーの如きステアリング
リンケージ部材を駆動するモータと、モータの回転を制
御する制御装置とを有し、制御装置は種々のセンサの検
出結果に基づきモータを制御することにより所要の操舵
アシスト力を発生するようになっている。
【0003】このような電動式パワーステアリング装置
として、例えば特開平4−138965号公報に記載さ
れたものがある。この装置は、車両が直進状態で、ハン
ドルの操舵トルクが所定値を越えたときモータロックと
判断し、電磁クラッチを開放してマニュアルステアリン
グとする構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動式パワース
テアリング装置はモータロックと判断すると、即座に電
磁クラッチを開放する。このため、モータ又はギヤへの
異物の噛み込み等によりモータロックが発生した場合に
は、異物の排出によりモータロックが解除される可能性
があるにも拘らず電磁クラッチが即座に開放されてしま
い、モータロック解除の試みがなされていないという問
題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
モータのロック時にモータを操舵トルクによる駆動方向
を反対方向に駆動することにより、噛み込んだ異物を排
出してロック解除の可能性を高める電磁式パワーステア
リング装置を提供することを目的とする。
【0006】本発明の他の目的は、モータロック時に車
両速度に応じた補助操舵力の補正割合いを減少させるこ
とにより、噛み込んだ異物を排出してロック解除の可能
性を高める電動式パワーステアリング装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1(A),(B)は本
発明の原理図を示す。
【0008】図1(A)において、操舵トルク検出手段
M1は操舵トルクを検出し、この操舵トルクに基づいて
制御手段M2は電動モータM3の駆動制御を行なって上
記電動モータにより補助操舵を行なう。
【0009】ロック検出手段M4は、上記電動モータM
3のロックを検出する。
【0010】逆駆動手段M6は、上記ロックが検出され
たとき上記電動モータM3を操舵トルクに基づく駆動方
向とは反対方向に微小角度だけ駆動する。
【0011】図1(B)において、操舵トルク検出手段
M1は、操舵トルクを検出する。
【0012】車速検出手段M7は、車両の速度を検出す
る。
【0013】演算手段M8は、上記検出された操舵トル
クに基づいて補助操舵力を演算する。
【0014】補正手段M9は、上記演算された補助操舵
力を車両速度が大なるほど小さくなるように補正する。
【0015】制御手段M10は、補正された補助操舵力
に基づき電動モータM3の駆動制御を行なって上記電動
モータM3により補助操舵を行なう。
【0016】ロック検出手段M4は、上記電動モータM
3のロックを検出する。
【0017】補正割合減少手段M11は、上記ロックが
検出されたとき上記補正手段M9の車両速度に応じた補
助操舵力の補正の割合を減少させる。
【0018】
【作用】図1(A)の本発明においては、モータのロッ
ク時にモータを操舵トルクによる駆動方向と反対方向に
駆動されるため、噛み込んだ異物が排出されたり、又は
その後、操舵トルクの駆動方向と同一方向に駆動される
ときに異物が砕かれて排出される可能性が高い。
【0019】また、図1(B)の本発明においては、モ
ータロック時に車両速度に応じた補助操舵力の補正割合
いを減少されるため、電動モータの駆動トルクが増大し
て噛み込んだ異物が砕かれて排出される可能性が高い。
【0020】
【実施例】図2は本発明による電動式パワーステアリン
グ装置の一つの実施例を示す概略構成図、図3は図2に
示された電子制御装置を示すブロック図である。
【0021】図2中、10はステアリングホイールを示
しており、ステアリングホイール10はステアリングシ
ャフト12及びステアリングギヤボックス14を介して
ラックバー16を駆動するようになっている。ステアリ
ングシャフト12には歯車減速機構18によりパワーユ
ニット20が駆動接続されている。パワーユニット20
はモータ22と、歯車減速機構18とモータ22とを選
択的に駆動接続する電磁クラッチ24とを有している。
【0022】ステアリングシャフト12には操舵角θを
検出する操舵角センサ26及び操舵トルクTを検出する
トルクセンサ28が設けられ、またモータ22には回転
センサ36が設けられており、これらのセンサの出力は
電子制御装置32へ供給されるようになっている。また
電子制御装置32には車速センサ34により検出された
車速Vを示す信号も入力される。
【0023】電子制御装置32は図3に示す如く、マイ
クロコンピュータ38を含み、マイクロコンピュータ3
8は中央処理ユニット(CPU)40と、リードオンリ
メモリ(ROM)42と、ランダムアクセスメモリ(R
AM)44と、入力ポート装置46と、出力ポート装置
48とを有し、これらは双方向性のコモンバス50によ
り互いに接続されている。
【0024】入力ポート装置46には操舵角センサ26
により検出された操舵角θを示す信号、トルクセンサ2
8により検出された操舵トルクTを示す信号、車速セン
サ34により検出された車速Vを示す信号、回転センサ
36により検出されたモータの回転角を示す信号が入力
される。入力ポート装置46はそれに入力さた信号を適
宜に処理し、ROM42に記憶されている制御プログラ
ムに基づくCPU40の指示に従い、CPU及びRAM
44へ処理された信号を出力する。
【0025】ROM42は制御プログラム及びマップを
記憶している。CPU40は制御プログラムに基づき後
述の如く種々の演算及び信号の処理を行う。出力ポート
装置48はCPU40の指示に従い駆動回路52を経て
モータ22へ制御信号を出力し、また駆動回路54を経
て電磁クラッチ24へ制御信号を出力し、更にモータが
ロックした旨の判別が行われたときには警報ランプ56
を点灯する。
【0026】図4,図5は電子制御装置32で実行され
るステアリング制御処理の第1実施例のフローチャート
を示す。この処理は、図2には示されていないイグニッ
ションスイッチが閉成されることにより開始される。ま
たフローチャートに於て、Nはモータがロックした旨の
判定回数を示している。
【0027】まずステップS10では駆動回路54を経
て電磁クラッチ24へ制御信号を供給することによりク
ラッチが接続され、ステップS20では操舵角センサ2
6により検出された操舵角θを示す信号、トルクセンサ
28により検出された操舵トルクTを示す信号、車速セ
ンサ34により検出された車速Vを示す信号の読込みを
行う。
【0028】ステップS30ではステップS20に於て
読込まれた操舵トルクTに基き図6に示されたグラフに
対応するマップより基本アシスト量Tabが演算され、
ステップS40でステップS20に於て読込まれた車速
Vに基き図7に示されたグラフに対応するマップより車
速係数KV が演算され、ステップS50ではステップS
30に於て演算された基本アシスト量Tabとステップ
S40に於て演算された車速係数KV との積としてアシ
スト量Taが演算される。
【0029】ステップS60では操舵角θの絶対値が基
準値θe(ハンドルエンドを判定するための正の定数)
以上であるか否かの判別が行われ、|θ|≧θeである
旨の判別、即ち操舵が実質的にハンドルエンドの状態に
ある旨の判別が行われたときにはステップS110へ進
み、|θ|≧θeではない旨の判別、即ち操舵が実質的
にハンドルエンドの状態にはない旨の判別が行われたと
きにはステップS70へ進む。
【0030】ステップS70では車速Vが基準値V
0 (停車状態又は極低車速での走行状態を判定するため
の正の定数)以下であるか否かの判別が行われ、V≦V
0 である旨の判別、即ち車両が停車状態又は極低車速で
の走行状態になる旨の判別が行われたときにはステップ
S110へ進み、V≦V0 ではない旨の判別、即ち車両
が低車速以上の速度にて走行している旨の判別が行われ
たときにはステップS80へ進む。
【0031】ステップS80に於てはそれぞれθn及び
Tnを現サイクルに於ける操舵角及び操舵トルクとし、
θn−k及びTn−kをkサイクル前に於ける操舵角及
び操舵トルクとして、下記の数1及び数2に従って操舵
角の変化量Δθ及び操舵トルクの変化量ΔTが演算さ
れ、ステップS90に進む。
【0032】
【数1】 Δθ=θn−θn−k
【0033】
【数2】 ΔT=Tn−Tn−k
【0034】ステップS90では操舵角の変化量Δθの
絶対値がθ0 (小さい正の定数)以下であるか否かの判
別が行われ、Δθ≦θ0 である旨の判別、即ち実質的に
操舵が行われていない旨の判別が行われたときにはステ
ップS110へ進み、Δθ≦θ0 ではない旨の判別、即
ち操舵が行われている旨の判別が行われたときにはステ
ップS100へ進む。
【0035】ステップS100では操舵角の変化量Δθ
に対する操舵トルクの変化量ΔTの比ΔT/Δθが演算
されると共に、比ΔT/Δθの絶対値が基準値K(モー
タのロックを判定するための正の定数)以上であるか否
かの判別が行われ、|ΔT/Δθ|≧Kでない旨の判
別、即ちモータのロックが生じてはいない旨の判別が行
われたときにはステップS110に於てモータロック判
定回数Nが0にリセットされ、|ΔT/Δθ|≧Kであ
る旨の判別、即ちモータのロックが生じている旨の判別
が行われたときにはステップS120に於て回数Nが1
インクリメントされた後、ステップS130に進む。
【0036】尚上述のステップS60,S70及びステ
ップS90,S100に於ける判定の基準値θe、
0 、θ0 、Kはそれぞれ対応する判別が適正に行われ
るよう例えば実験的に求められてよい。
【0037】ステップS130では回数Nがモータロッ
クの疑いありを判別するための基準回数Nsus (例えば
sus =3)以上であるか否かの判別が行われ、N<N
susである旨の判別が行われたときにはステップS14
0に於てアシスト量Taに対応する制御信号が駆動回路
52を経てモータ22へ出力されることにより、操舵ア
シスト力がアシスト量Taに対応する値に制御された後
ステップS20に戻り、N≧Nsus である旨の判別が行
われたときにはモータロックの疑いがあるため図5のス
テップS150へ進む。
【0038】図5に示すステップS150ではモータの
回転方向をトルクセンサ28で検出された操舵トルクT
の方向と反対方向に切換え、ステップS160で駆動回
路52を経てモータ22に制御信号を供給することによ
ってモータ22の出力トルクを最大にする。
【0039】この後、ステップS170では回転センサ
36の検出信号からモータ22が操舵トルクTと反対方
向に回転したか否かを判別する。反対方向に回転してい
ない場合は、ステップS180でステップS160を実
行してからモータ応答時間より大なる例えば50mse
c等の所定時間経過したか否かを判別し、ここで所定時
間を経過していない場合はステップS170に戻る。
【0040】ステップS170でモータ22が操舵トル
クTと反対方向に回転した場合は、ステップS190に
進んでモータ回転方向を操舵トルクTの方向と同一方向
としてモータ22に制御信号を供給する。
【0041】次にステップS200で回転センサ36の
検出信号からモータ22が操舵トルクTと同一方向に回
転したか否かを判別する。同一方向に回転した場合はモ
ータ又はギヤに噛み込んだ異物が排出されたり、反対方
向から同一方向に復帰するときの慣性による衝撃で異物
が砕け排出された可能性が高いため、図4のステップS
20に戻る。同一方向に回転していない場合は異物が排
出されてない可能性が高いため図4のステップS210
に進む。
【0042】図4のステップS210では回数Nがモー
タロック確定を判別するための基準回数Ndec (例えば
dec =10)以上であるか否かを判別し、11<N
dec の場合はステップS140でアシスト量Taに対応
する制御信号が駆動回路52を経てモータ22へ供給さ
れた後、ステップS20に戻り、N≧Ndec の場合はス
テップS220に進む。
【0043】ステップS220ではモータ22への通電
が停止されると共に電磁クラッチ24への制御信号の出
力が停止されることによってクラッチが解放され、ステ
ップS230で警報ランプ56へ制御信号が出力される
ことにより警報ランプが点灯され、これによりモータが
ロックした旨の警報が車両の運転者に発せられる。
【0044】この実施例によれば、ステップS30に於
て基本アシスト量Tabが図6に示されたグラフに対応
するマップより演算され、ステップS40に於て車速係
数K V が図6に示されたグラフに対応するマップより演
算され、ステップS50に於てアシスト量Taが基本ア
シスト量Tabと車速係数KV との積として演算され
る。
【0045】モータがロックしておらず正常に作動して
いる状況に於て操舵されると、ハンドルエンド時や据切
り操舵時でなければ、即ちステップS60及びS70に
於てノーの判別が行われる場合には、操舵角の変化量Δ
θに対する操舵トルクの変化量ΔTの比は図8の斜線領
域内の値であり、変化量の比ΔT/Δθの絶対値は基準
値K未満になるので、ステップS90に於てノーの判別
が行われ、ステップS100に於て必ずノーの判別が行
われることにより、ステップS140に於てアシスト量
Taに対応する制御信号がモータ22へ出力され、これ
により操舵アシスト力は操舵トルクに対応すると共に車
速が高いほど低くなるよう制御され、低車速域に於ける
軽快な操舵が確保されると共に高車速域に於ける良好な
操舵安定性が確保される。
【0046】これに対しモータがロックすると、ステア
リングホイール10が転舵されてもモータは全く回転す
ることができず、操舵角の変化量Δθに対する操舵トル
クの変化量ΔTの比は図8の斜線領域以外の値、例えば
*にて示された値になり、変化量の比ΔT/Δθの絶対
値は基準値K以上になるので、ステップS100に於て
イエスの判別が行われる。この判別がNsus 回連続して
行われるとモータロックの疑いありとしてステップS1
50,S160においてモータ出力トルクを最大として
操舵方向と反対方向にモータを回転させ、噛み込んだ異
物の排出動作を行なう。この反対方向のモータ回転は操
舵角度にすると2〜3度と小さく、運転者に違和感を与
えることはない。
【0047】また、上記排出動作にも拘らずモータが回
転せず、ステップS210で回数NがNdec 以上の判別
が行なわれるとステップS220,S230でモータ2
2への通電が停止されると共にクラッチ24への制御信
号の出力が停止されることによって該クラッチが解放さ
れ、これによりパワーステアリング装置はマニュアルス
テアリング装置に切換えられ、警報ランプ56が点灯さ
れ、車両の運転者にモータがロックした旨の警報が発せ
られる。
【0048】図9はステアリング制御処理の第2実施例
の要部のフローチャートを示す。この図9に示す処理は
図5に示すステップS150〜S200に代えて実行さ
れる。
【0049】この実施例においては、図4のステップS
130でN≧Nsus と判別された場合は図9のステップ
S310に進み、車速係数KV を最大にしてモータ22
に制御信号を供給する。この後、ステップS320で回
転センサ36の検出信号からモータ22が操舵トルクと
同一方向に回転したか否かを判別し、モータが回転した
場合には図4のステップS20に進み、モータが回転し
ていない場合には図4のステップS210に進む。
【0050】つまりモータロックの疑いがあるときはモ
ータ22のトルクを最大として、モータ又はギヤへ噛み
込んだ異物を噛み砕くことを試み、異物が砕けモータロ
ックが解除された場合は通常の処理(ステップS20)
に戻り、異物が砕けずモータロックが解除されなければ
ステップS210に進む。
【0051】このようにモータロックの疑いがあるとき
はモータ駆動トルクが増大され、異物が砕け排出される
ことによりロックが解除される可能性が高くなる。
【0052】図10はステアリング制御処理の第2実施
例の変形例の要部のフローチャートを示す。この図10
に示す処理は図5に示すステップS150〜S200に
代えて実行される。
【0053】この実施例においては、図4のステップS
130でN≧Nsus と判別された場合は図10のステッ
プS330に進み、演算用ダミーの車速係数dkvを5
0%だけ増加させた後、ステップS340で車速係数K
V が最大値KVmax以上か否かを判別する。ここで、KV
<KVmaxの場合はステップS350で回数Nが基準回数
sus とNVmax(例えばNVmax=4)との加算値以上か
否かを判別する。
【0054】ステップS340でKV ≧KVmaxと判別さ
れた場合、又はステップS350でN≧Nsus +NVmax
と判別された場合はステップS360で車速係数KV
最大値KVmaxをセットしてガードをかけ、モータ22に
制御信号を供給しステップS380に進む。また、ステ
ップS350でN≧Nsus +Nvmaxと判別された場合は
ステップS370で車速係数KV に50%増加させた演
算用ダミーの車速係数dkvをセットしてモータ22に
制御信号を供給しステップS380に進む。
【0055】ステップS380では回転センサ36の検
出信号からモータ22が操舵トルクと同一方向に回転し
たか否かを判別し、モータが回転した場合には図4のス
テップS20に進み、モータが回転していない場合には
図4のステップS210に進む。
【0056】つまりモータロックの疑いがあるときは車
速係数KV を50%増加させることでモータ22のトル
クを50%増加させて、モータ又はギヤへ噛み込んだ異
物を噛み砕くことを試みる。車速係数KV は最大値K
Vmaxを越えることはない。また、回数NがNsus +N
Vmax(例えば=7)以上となると車速係数KV は強制的
に最大値KVmaxとされ、大きなトルクで異物を噛み砕
く。異物が砕けモータロックが解除された場合は通常の
処理(ステップS20)に戻り、異物が砕けずモータロ
ックが解除されなければステップS210に進む。
【0057】図9の実施例ではモータロックの疑いがあ
るとき駆動トルクを急激に増大するため、誤判定又は異
物が砕けロックが解除したときのモータ駆動トルクが大
きく、運転者の操舵力が急激に軽くなり過剰相舵となる
おそれがあるが、図10の変形例では駆動トルクを50
%ずつ段階的に増大させるため上記過剰操舵のおそれが
ほとんどなくなる。
【0058】上述の実施例に於ては、モータがロックし
たか否かの判別はステップS100に於て操舵角θの変
化量に対する操舵トルクTの変化量の比ΔT/Δθの絶
対値が基準値K以上であるか否かの判別により行われる
ようになっているが、モータがロックしたか否かの判別
は下記の数3の判別により行われてもよく、またKa及
びAを正の定数として下記の数4の判別により行われて
もよい。
【0059】
【数3】 ΔT≧K・Δθ ΔT≦K・Δθ
【0060】
【数4】 ΔT≧Ka・Δθ+A ΔT≦Ka・Δθ−A
【0061】また上述の実施例及び数3又は数4による
修正例に於ては、ステップS100に於ける判別の基準
値K及び上述の数3の係数Kaは定数であるが、操舵角
θの変化量に対する操舵トルクTの変化量の比ΔT/Δ
θの絶対値は一般に車速Vが高いほど小さくなり操舵角
θの絶対値が高いほど大きくなるので、基準値K及び係
数Kaは車速が高いほど小さくなり操舵角の絶対値が高
いほど大きくなるよう車速及び操舵角の関数として設定
されてもよい。
【0062】さらに、モータがロックしたか否かの判別
は、上述の実施例のように操舵角θの変化量と操舵トル
クTの変化量から判別する以外にも、車両の走行中にモ
ータのロックが判断可能なモータロック検出方法であれ
ばよい。例えば、操舵トルクTを微分し、この微分値が
所定のしきい値を越えた時にモータのロックと判断する
よう構成してもよい。
【0063】また図4に示された制御ルーチンは、ステ
ップS60に先立ちトルクセンサ28が正常であるか否
かの判別を行い、トルクセンサが異常である旨の判別が
行われたときにはステップS110へ進み、トルクセン
サが正常であるときにはステップS60へ進むよう修正
されてもよい。この場合トルクセンサが正常であるか否
かの判別は例えば本願出願人と同一の出願人の出願にか
かる特願平4−276616号の明細書及び図面に記載
された方法や、トルクセンサを二つ設けそれらの検出値
の差が所定値以上であるか否かの判別等により行われて
よい。
【0064】
【発明の効果】上述の如く、本発明の電動式パワーステ
アリング装置によれば、モータのロック時にモータを操
舵トルクによる駆動方向を反対方向に駆動されるため、
噛み込んだ異物を排出されたり、又はその後、操舵トル
クの駆動方向と同一方向に駆動されるときに異物が砕か
れて排出されたりしてロック解除の可能性が高められ
る。
【0065】また、モータロック時に車両速度に応じた
補助操舵力の補正割合いを減少されるため、電動モータ
の駆動トルクが増大して噛み込んだ異物が砕かれて排出
されロック解除の可能性が高められ、実用上きわめて有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明装置の概略構成図である。
【図3】電子制御装置のブロック図である。
【図4】本発明装置のステアリング制御処理のフローチ
ャートである。
【図5】本発明装置のステアリング制御処理のフローチ
ャートである。
【図6】操舵トルクと基本アシスト量とのマップであ
る。
【図7】車速と車速係数とのマップである。
【図8】操舵角変化量と操舵トルクの変化量との関係を
示す図である。
【図9】本発明装置のステアリング制御処理のフローチ
ャートである。
【図10】本発明装置のステアリング制御処理のフロー
チャートである。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール 12 ステアリングシャフト 14 ステアリングギヤボックス 22 モータ 24 電磁クラッチ 26 操舵角センサ 28 トルクセンサ 32 電子制御装置 34 車速センサ 36 回転センサ 56 警報ランプ M1 操舵トルク検出手段 M2,M10 制御手段 M3 電動モータ M4 ロック検出手段 M5 操舵角検出手段 M6 逆駆動手段 M7 車速検出手段 M8 演算手段 M9 補正手段 M11 補正割合減少手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵トルクを検出し、この操舵トルクに
    基づいて電動モータの駆動制御を行なって上記電動モー
    タにより補助操舵を行なう電動式パワーステアリング装
    置において、 上記電動モータのロックを検出するロック検出手段と、 上記ロックが検出されたとき上記電動モータを操舵トル
    クに基づく駆動方向とは反対方向に微小角度だけ駆動す
    る逆駆動手段とを有することを特徴とする電動式パワー
    ステアリング装置。
  2. 【請求項2】 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手
    段と、 車両の速度を検出する車速検出手段と、 上記検出された操舵トルクに基づいて補助操舵力を演算
    する演算手段と、 上記演算された補助操舵力を車両速度が大なるほど小さ
    くなるように補正する補正手段とを有し、 上記補正された補助操舵力に基づき電動モータの駆動制
    御を行なって上記電動モータにより補助操舵を行なう電
    動式パワーステアリング装置において、 上記電動モータのロックを検出するロック検出手段と、 上記ロックが検出されたとき上記補正手段の車両速度に
    応じた補助操舵力の補正の割合を減少させる補正割合減
    少手段とを有することを特徴とする電動式パワーステア
    リング装置。
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