JP2819741B2 - インクジェット用記録液 - Google Patents
インクジェット用記録液Info
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- JP2819741B2 JP2819741B2 JP5129090A JP5129090A JP2819741B2 JP 2819741 B2 JP2819741 B2 JP 2819741B2 JP 5129090 A JP5129090 A JP 5129090A JP 5129090 A JP5129090 A JP 5129090A JP 2819741 B2 JP2819741 B2 JP 2819741B2
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- recording liquid
- recording
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインクジェット記録に適した顔料を用いた記
録液に関する。
録液に関する。
インクジェット記録方式は騒音が少ないこと、ランニ
ングコストが安いこと、カラー化が容易であること等の
特徴があり、近年急速に普及しつつある。インクジェッ
ト記録に用いる記録液の着色剤としては、通常、酸性染
料、直接性染料等の水溶性染料が用いられているが、耐
光性、耐水性等堅牢性の面で十分とはいえず、改良が検
討されている。
ングコストが安いこと、カラー化が容易であること等の
特徴があり、近年急速に普及しつつある。インクジェッ
ト記録に用いる記録液の着色剤としては、通常、酸性染
料、直接性染料等の水溶性染料が用いられているが、耐
光性、耐水性等堅牢性の面で十分とはいえず、改良が検
討されている。
水溶性染料の耐光性、耐水性を改良するため、例えば
特開昭64−62372、特開昭64−48873、特開昭64−1688
0、特開昭63−289079等に記載されている如く、多くの
提案がなされているが未が十分ではない。
特開昭64−62372、特開昭64−48873、特開昭64−1688
0、特開昭63−289079等に記載されている如く、多くの
提案がなされているが未が十分ではない。
一方、着色剤として顔料を用いる方法も古くから研究
されており、例えば特開昭47−12104、特開昭56−14785
9、特開昭56−147863、特開昭56−147869、特開昭56−1
57468、特開昭57−21466、特開昭62−74973等多くの出
願がなされている。
されており、例えば特開昭47−12104、特開昭56−14785
9、特開昭56−147863、特開昭56−147869、特開昭56−1
57468、特開昭57−21466、特開昭62−74973等多くの出
願がなされている。
着色剤として顔料を用いた場合、耐光性は染料に比べ
て格段に向上する。しかしながら、耐水性に関しては、
記録液中に用いられる親水性有機溶剤のため、染料に比
べれば向上するものの十分なレベルとは言い難い。その
一方で記録液としての保存安定性及び吐出安定性に劣る
ため実用化されるまでに至っていない。
て格段に向上する。しかしながら、耐水性に関しては、
記録液中に用いられる親水性有機溶剤のため、染料に比
べれば向上するものの十分なレベルとは言い難い。その
一方で記録液としての保存安定性及び吐出安定性に劣る
ため実用化されるまでに至っていない。
本発明は記録した画像の耐光性、耐水性が高く、かつ
記録液としての保存安定性及び吐出安定性にも優れたイ
ンクジェット用記録液の提供を目的とするものであり、
この目的は親水性有機溶剤を添加せず、ε−カプロラク
タムと特定分散剤を組合せることによって達せられると
の新規な知見にもとずくものである。
記録液としての保存安定性及び吐出安定性にも優れたイ
ンクジェット用記録液の提供を目的とするものであり、
この目的は親水性有機溶剤を添加せず、ε−カプロラク
タムと特定分散剤を組合せることによって達せられると
の新規な知見にもとずくものである。
本発明の要旨は、実質的に水、スチレン−マレイン酸
共重合体、ε−カプロラクタム及び顔料よりなることを
特徴とするインクジェット用記録液に存する。
共重合体、ε−カプロラクタム及び顔料よりなることを
特徴とするインクジェット用記録液に存する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の記録液に分散剤として用いられるスチレン−
マイレン酸共重合体はスチレンと無水マイレン酸とを通
常の方法により共重合した後、加水分解してポリカルボ
ン酸とし、アンモニア、水酸化ナトリウム等の塩基性物
質で中和することにより得られる。
マイレン酸共重合体はスチレンと無水マイレン酸とを通
常の方法により共重合した後、加水分解してポリカルボ
ン酸とし、アンモニア、水酸化ナトリウム等の塩基性物
質で中和することにより得られる。
共重合体原料のスチレンと無水マイレン酸との使用比
率は1/1〜3/1(モル比)で適当であり、共重合体の分子
量は2,000〜20,000が適当である。
率は1/1〜3/1(モル比)で適当であり、共重合体の分子
量は2,000〜20,000が適当である。
尚この様な共重合体物質としては、ポリスターS2−10
20(日本油脂(株)製)、ディスコートN−14(第一工
業製薬(株)製)、SMAレジン(ARCO Chemical社製)等
が市販されており、これらを利用することもできる。
20(日本油脂(株)製)、ディスコートN−14(第一工
業製薬(株)製)、SMAレジン(ARCO Chemical社製)等
が市販されており、これらを利用することもできる。
本発明の記録液において、これらの分散剤を含有量と
しては顔料の重量に対して10〜100重量%の範囲、好ま
しくは30〜70重量%の範囲が挙げられる。
しては顔料の重量に対して10〜100重量%の範囲、好ま
しくは30〜70重量%の範囲が挙げられる。
これらの分散剤は単独で用いても、スチレンと無水マ
イレン酸の比率の異なるもの、分子量の異なるもの等数
種併用しても良い。
イレン酸の比率の異なるもの、分子量の異なるもの等数
種併用しても良い。
本発明の記録液に用いられる顔料としてはアゾ系、フ
タロシアニン系、キナクリンドン系の有機顔料やカーボ
ンブラックを用いることができるが、とりわけ、Pigmen
t Yellow−74,−154、Pigment Red−122,−5、Pigment
Blue−15が好ましい。又、上記顔料の含有量として
は、記録液全重量に対して0.5〜10wt%、好ましくは1
〜7wt%の範囲が挙げられる。
タロシアニン系、キナクリンドン系の有機顔料やカーボ
ンブラックを用いることができるが、とりわけ、Pigmen
t Yellow−74,−154、Pigment Red−122,−5、Pigment
Blue−15が好ましい。又、上記顔料の含有量として
は、記録液全重量に対して0.5〜10wt%、好ましくは1
〜7wt%の範囲が挙げられる。
本発明の記録液において、ε−カプロラクタムを用い
るが、その含有量としては、記録液全重量に対し1wt%
より少くては効果が十分でなく、又、10wt%より多いと
吐出安定性が劣るため、1〜10wt%の範囲好ましくは3
〜7wt%の範囲が挙げられる。
るが、その含有量としては、記録液全重量に対し1wt%
より少くては効果が十分でなく、又、10wt%より多いと
吐出安定性が劣るため、1〜10wt%の範囲好ましくは3
〜7wt%の範囲が挙げられる。
更に本発明の記録液に0.5〜20重量%の界面活性剤を
添加することにより印字後の速乾性及び印字品位を改良
することができる。
添加することにより印字後の速乾性及び印字品位を改良
することができる。
本発明の記録液は、インクジェット記録用として用い
られ、記録画像の耐光性、耐水性に優れている他、記録
液としての保存安定性、吐出安定性も著しく、良好であ
る。
られ、記録画像の耐光性、耐水性に優れている他、記録
液としての保存安定性、吐出安定性も著しく、良好であ
る。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。
本発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。
実施例1 記録液の組成 使用量(g) ε−カプロラクタム 5 ディスコート N−14 2 (商品名、第一工業製薬(株)製) Pigment Red−122 4 水 残 量 合 計 100 上記の各成分を容器により平均0.5m径のガラスビーズ
130mlと共にサンドグラインダー(五十嵐機械製造
(株)製造)を用いて20時間粉砕処理を行った。孔径3
μのテフロンフィルターで加圧濾過したのち、真空ポン
プ及び超音波洗浄機を用いて脱気処理し記録液を調製し
た。
130mlと共にサンドグラインダー(五十嵐機械製造
(株)製造)を用いて20時間粉砕処理を行った。孔径3
μのテフロンフィルターで加圧濾過したのち、真空ポン
プ及び超音波洗浄機を用いて脱気処理し記録液を調製し
た。
得られた記録液を用いて、インクジェットプリンター
(IO−735、シャープ株式会社製造)を用いて電子写真
用紙(富士ゼロックス(株)製造)にインクジェット記
録を行ない、下記(a),(b),(c)及び(d)の
方法に従って、諸評価を行った。
(IO−735、シャープ株式会社製造)を用いて電子写真
用紙(富士ゼロックス(株)製造)にインクジェット記
録を行ない、下記(a),(b),(c)及び(d)の
方法に従って、諸評価を行った。
(a) 記録画像の耐光性 キセノンフェードメーター(スガ試験機(株)製造)
を用いて印字物に100時間照射した後の変退色は小さか
った。
を用いて印字物に100時間照射した後の変退色は小さか
った。
(b) 記録画像の耐水性 印字物の水中に24時間浸漬した後のにじみは認められ
なかった。
なかった。
(c) 保存安定性 記録液をテフロン容器に密閉し、60℃で2ヶ月保存し
た後でもゲル化することなく、又、沈降物も認められな
かった。
た後でもゲル化することなく、又、沈降物も認められな
かった。
(d) 吐出安定性 室温下48時間の連続吐出を行ったが終始安定した高品
質の記録が行えた。
質の記録が行えた。
比較例1 実施例1におけるε−カプロラクタムの代りに、ポリ
エチレングリコール#200を用いて記録液を調整し、実
施例1と同様の評価を行った結果、耐水性評価の時に画
像のにじみが発生した他、室温下の連続吐出においては
15時間で吐出不能となった。
エチレングリコール#200を用いて記録液を調整し、実
施例1と同様の評価を行った結果、耐水性評価の時に画
像のにじみが発生した他、室温下の連続吐出においては
15時間で吐出不能となった。
比較例2 実施例1におけるディスコートN−14の代りに、オキ
シエチレン・オキシプロピレンブロックポリマー型分散
剤であるプロノン204(商品名、日本油脂(株)製)を
用いて記録液を調整し、実施例1と同様の評価を行った
結果、60℃7日で沈降物を生じ、室温下の連続吐出にお
いては20時間で吐出不能となった。
シエチレン・オキシプロピレンブロックポリマー型分散
剤であるプロノン204(商品名、日本油脂(株)製)を
用いて記録液を調整し、実施例1と同様の評価を行った
結果、60℃7日で沈降物を生じ、室温下の連続吐出にお
いては20時間で吐出不能となった。
実施例2 記録液の組成 使用量(g) ε−カプロラクタム 4 ポリスター S2−1020 1 (商品名、日本油脂(株)製) Pigment Blue−15 3 水 残 量 合 計 100 上記組成物を用い、実施例1と同様にして記録液を調
整し、(a),(b),(c),(d)の諸評価を行っ
た結果、いずれも良好であった。
整し、(a),(b),(c),(d)の諸評価を行っ
た結果、いずれも良好であった。
比較例3 実施例2におけるε−カプロラクタムの代りにエチレ
ングリコールを用いて記録液を調整し、実施例1と同様
の評価を行った結果、60℃、4日で沈降物を生じ、又室
温下の連続吐出において13時間で吐出不能となった他、
印字物の耐水性が著しく劣った。
ングリコールを用いて記録液を調整し、実施例1と同様
の評価を行った結果、60℃、4日で沈降物を生じ、又室
温下の連続吐出において13時間で吐出不能となった他、
印字物の耐水性が著しく劣った。
実施例3 記録液の組成 使用量(g) ε−カプロラクタム 7 SMA−2000 0.8 (商品名、ARCO Chemical社製) Pigment Yellow−74 2 水 残 量 合 計 100 上記組成物を用い、実施例1と同様にして記録液を調
整し、諸評価を行った結果、実施例1と同様、いずれも
良好であった。
整し、諸評価を行った結果、実施例1と同様、いずれも
良好であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−234775(JP,A) 特開 平3−79680(JP,A) 特開 平3−76768(JP,A) 特開 平1−204979(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 11/00 - 11/20
Claims (1)
- 【請求項1】実質的に水、スチレン−マイレン酸共重合
体、ε−カプロラクタム及び顔料よりなることを特徴と
するインクジェット用記録液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5129090A JP2819741B2 (ja) | 1990-03-02 | 1990-03-02 | インクジェット用記録液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5129090A JP2819741B2 (ja) | 1990-03-02 | 1990-03-02 | インクジェット用記録液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03252467A JPH03252467A (ja) | 1991-11-11 |
JP2819741B2 true JP2819741B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=12882794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5129090A Expired - Fee Related JP2819741B2 (ja) | 1990-03-02 | 1990-03-02 | インクジェット用記録液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819741B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69615511T3 (de) | 1995-12-08 | 2013-02-07 | Seiko Epson Corp. | Tintensortiment zur Tintenstrahlaufzeichnung und Verfahren zur Tintenstrahlaufzeichnung unter Verwendung derselben |
JP2000336294A (ja) | 1999-03-24 | 2000-12-05 | Seiko Epson Corp | 色再現性に優れたインクセットおよびイエローインク組成物 |
DE60003488T2 (de) * | 1999-04-21 | 2004-05-19 | Hewlett-Packard Co., Palo Alto | Herstellung von verbesserten Tinten für Tintenstrahldrucker durch Verwendung spezieller Polymere |
JP5085973B2 (ja) * | 2007-04-26 | 2012-11-28 | ゼネラル株式会社 | インクジェットインク |
-
1990
- 1990-03-02 JP JP5129090A patent/JP2819741B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03252467A (ja) | 1991-11-11 |
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