JP2819689B2 - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JP2819689B2
JP2819689B2 JP1284569A JP28456989A JP2819689B2 JP 2819689 B2 JP2819689 B2 JP 2819689B2 JP 1284569 A JP1284569 A JP 1284569A JP 28456989 A JP28456989 A JP 28456989A JP 2819689 B2 JP2819689 B2 JP 2819689B2
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静夫 渡部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、カーエアコン等に使用される電磁クラッ
チに関するものである。
〔従来技術及び課題〕
第4図に示すように、オーバハングタイプの電磁クラ
ッチは、ロータ1とプーリ2との溶接後においてロータ
1の摺動面(摩擦面)1aを研磨加工できないことにより
(砥石が入らない)ことにより、ロータ単品にて摺動面
1aを研磨後、ロータ1をプーリ2内に圧入し、さらに、
ロータ1とプーリ2をリベット3よるかしめにて固定し
ていた。しかし、径方向でのかしめであることから工数
がかかりコストアップするとともに、かしめが充分にで
きないという欠点があった。
一方、第5図に示すように、ロータ1とプーリ2とを
溶接後、ロータ1の摺動面1aをバイト4により切削しそ
の中心に対し拡径した切削条痕(ツールマーク)を形成
する方法がある。しかし、この方法では切削条痕が回転
方向に形成されることより研磨方式に比べトルクがダウ
ンするという欠点があった。
この発明の目的は、切削加工にて充分なトルク伝達性
能を確保することができる電磁クラッチを提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
第1の発明は、回転力を受けて回転するプーリと、前
記プーリに固設され、当該プーリの内周部において摺動
面を有するロータと、前記ロータの摺動面と対向配置さ
れ、当該ロータと接離可能なアーマチャと、通電状態で
は前記アーマチャを前記ロータに吸引する励磁コイルと
を備えた電磁クラッチにおいて、 前記プーリにロータを固設した状態でロータの摺動面
に、ロータの回転中心に対して偏心した位置を始点とし
て、この始点を中心に徐々に拡径する切削条痕を形成し
た電磁クラッチをその要旨とする。
第2の発明は、回転力を受けて回転するプーリと、前
記プーリに固設され、当該プーリの内周部において摺動
面を有するロータと、前記ロータの摺動面と対向配置さ
れ、当該ロータと接離可能なアーマチャと、通電状態で
は前記アーマチャを前記ロータに吸引する励磁コイルと
を備えた電磁クラッチにおいて、 前記プーリにロータを固設した状態でロータの摺動面
に、バイトをロータの中心側から外周側に向けて移動さ
せるとともに外周側から中心側に向けて移動させて、往
路の切削条痕と復路の切削条痕を形成し、前記往路及び
復路の切削条痕を形成するにあたり、バイトの送りピッ
チを互いに異ならせることにより、両切削条痕が互いに
交叉し合っている電磁クラッチをその要旨とする。
〔作用〕
第1の発明は、励磁コイルの通電によりアーマチャが
ロータに吸引され、ロータの摺動面とアーマチャが接触
しロータの回転力がアーマチャに伝えられる。この際、
ロータの摺動面にはロータの回転中心に対し偏心し除々
に拡径した切削条痕が形成されているので、回転方向に
引っかかりができることになる。
第2の発明は、励磁コイルの通電によりアーマチャが
ロータに吸引され、ロータの摺動面とアーマチャが接触
しロータの回転力がアーマチャに伝えられる。この際、
ロータの摺動面にロータの中心側と外周側とのバイト面
の往復動による徐々に拡径した切削条痕が形成され、往
路と復路のそれぞれの切削条痕が互いに交叉された箇所
ができ、このことによって回転方向に引っかかりができ
ることになる。
〔第1実施例〕 以下、この発明を具体化した一実施例を図面に従って
説明する。
第2図にはカーエアコンにおける電磁クラッチを示
す。圧縮機のハウジング11内には圧縮機の回転軸12が設
けられている。励磁コイル13はプラスチック製の円筒状
巻体13aにコイルが巻線され、この巻体13aがかしめによ
りステータハウジング14に固定されている。そして、こ
の励磁コイル13はリード線15により外部電源と結線さ
れ、通電時には第2図中、一点鎖線(イ)で示すような
電磁回路を形成するようになっている。
又、ステータハウジング14には取付フランジ14aが接
合してあり、この取付フランジ14aを介してサークリッ
プ16により圧縮機のハウジング11に固定されている。磁
性体製のロータ17はプーリ18の内周側に溶接にて固定さ
れ、軸受19を介して圧縮機のハウジング11に回転自在に
装着されている。このロータ17にはプーリ18の内周部に
おいて摺動面17aが形成されている。
磁性体製のアーマチャ20は円盤状をなし、同アーマチ
ャ20はロータ17の摺動面17aに対向して設けられ、保持
板21がリベット22によりこのアーマチャ20に固定されて
いる。この保持板21はその外周形状がアーマチャ20の外
周形状と一致する形状となっている。さらに、保持板21
には回転軸方向に延びる内壁21aを有している。
ハブ23はその外周面が保持板21の内壁21aに対向した
筒状部23aを有し、保持板21の内壁21aとハブ23の筒状部
23aとの間には弾性部材としてのクッショクゴム24が接
着固定されている。ハブ23と回転軸12とはボルト25にて
固設されている。
ここで、プーリ18の内径は85mmで、このプーリ18の内
周部にロータ17の摺動面17aが位置しているので、ロー
タ17の摺動面17aに凹凸をつけるための研磨砥石(径;10
0mm)が入らず加工できない。よって、切削加工する必
要があるが、従来の同心円状の切削は回転方向に切削条
痕(ツールマーク)が形成され、回転方向の表面凹凸に
よる引っかかりがないため、トルク性能不足となる。そ
こで、第1図に示すように、ロータ17の摺動面17aに回
転方向の表面凹凸を形成するために、プーリ18にロータ
17を溶接した後、旋盤の回転軸にロータ17を偏心した状
態でチャックしロータ17の摺動面17aにロータ17の回転
中心P0に対しΔCだけ偏心し除々に拡径した切削条痕L
を形成をする。そのときの偏心量ΔCの下限はトルク性
能より決まり、上限は加工性(振動が大きくなることに
よる許容される最大量)により決まる。尚、ロータ17の
サイズにも影響されるが、偏心量ΔCは5〜10mm程度が
望ましい。
その結果、従来方式である同心切削(径方向へのバイ
ト送り速度;0.45mm/1回転)では静止摩擦係数が0.17で
あったが、本実施例の偏心切削を用いると(径方向への
バイト送り速度;0.35mm/1回転、偏心量;5mm)、静止摩
擦係数を0.2とすることができた。
次に、このように構成した電磁クラッチの作動を説明
する。
圧縮機の起動時に励磁コイル13に直流電流が通電され
ると、磁束は第1図の一点鎖線(イ)に示すように生
じ、アーマチャ20にはロータ17に吸いつけられる力が加
えられ、クッションゴム24が撓むことによりアーマチャ
20は保持板21とともに軸方向に移動してロータ17の摺動
面17aに吸引密着する。
そして、プーリ18は図示しない自動車エンジンにより
ベルトを介して駆動されているため、ロータ17とアーマ
チャ20が吸着した時にはその駆動力がアーマチャ20に伝
達され、このアーマチャ20の回転はリベット22を介して
保持板21に伝達され、さらにクッションゴム24に伝えら
れる。しかしながら、このときまだ圧縮機は静止してい
るため、ハブ23は圧縮機の図示しないピストン等の負荷
と慣性モーメントによる力を受けて静止する。従って、
保持板21を介して受ける駆動側の駆動力とハブ23の静止
状態の慣性モーメントによる力とがクッションゴム24に
加わることになり、回転方向に捩じられることになる。
そして、このクッションゴム24が変形しながらハブ23に
回転力を伝達する。
又、圧縮機の連続運転中には、クッションゴム24は連
続的に駆動力を伝達するとともに、圧縮機の駆動トルク
の変動に対して弾性変形し緩衝的に回転力を伝達する。
この動力伝達の際に、ロータ17の摺動面17aに偏心した
切削条痕Lが形成されているので、確実にトルク伝達さ
れる。
そして、電磁クラッチによる動力の伝達を断とうとす
るときには、励磁コイル13への通電を断てば、アーマチ
ャ20はクッションゴム24の復元力によりロータ17の摺動
面17aと所定の隙間Cを隔てた元の位置に復帰する。
このように本実施例では、オーバハングタイプの電磁
クラッチにおいて、プーリ18にロータ17を固設した状態
でロータ17の摺動面17aに、ロータ17の回転中心P0に対
し偏心し除々に拡径した切削条痕Lを形成した。その結
果、励磁コイル13の通電によりアーマチャ20がロータ17
に吸引され、ロータ17の摺動面17aとアーマチャ20が接
触しロータ17の回転力がアーマチャ20に伝えられる際
に、ロータ17の摺動面17aにはロータ17の回転中心P0に
対し偏心し除々に拡径した切削条痕Lが形成されている
ので、回転方向に引っかかりができることになる。よっ
て、従来方式の同心切削では回転方向の表面凹凸による
引っかかりがないためトルク性能不足となっていたが、
そのようなことがなく静止摩擦係数を向上させ、切削加
工においても充分なトルク伝達性能を確保することがで
きる。
〔第2実施例〕 次に、第2の発明に対応する第2実施例を説明する。
この第2実施例の全体構成は第2図と同様であり、その
詳細な説明は省略する。
第3図に示すように、プーリ18にロータ17を固設した
状態でロータ17の摺動面17aに、バイトをロータ17の中
心側と外周側とで往復動させて除々に拡径した切削条痕
L1,L2(ツールマーク)を形成する。第3図において、
回転中心P0から外周側に向かう往路による切削条痕をL1
で、又、外周から中心側に向かう復路による切削条痕を
L2で示す。このとき、往路と復路のバイトの送り速度を
変えて切削することにより、切削条痕L1とL2とを確実に
交差させている。
この往復切削において、往路のバイトの送り速度を0.
35mm/1回転とし、復路のバイトの送り速度を0.50mm/1回
転とした場合には、静止摩擦係数を0.18とすることがで
きた。尚、上述したように、従来方式である同心切削
(バイト送り速度;0.45mm/1回転)では静止摩擦係数が
0.17であった。
このように本実施例では、プーリ18にロータ17を固設
した状態でロータ17の摺動面17aに、バイトをロータ17
の中心側と外周側とで往復動させて除々に拡径した切削
条痕L1,L2を形成した。その結果、このロータ17の切削
条痕L1,L2が交差する箇所ができ、回転方向に引っかか
りができることになり、切削加工にて充分なトルク伝達
性能を確保することができる。
尚、この実施例においても、第1実施例のようにロー
タ17の摺動面17aにロータ17の回転中心P0に対し偏心さ
せて、バイトをロータ17の中心側と外周側とで往復動さ
せて切削条痕を形成してもよい。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、第1の発明によれば、プーリに
ロータを固設した状態でロータの摺動面に、ロータの回
転中心に対して偏心した位置を始点として、この始点を
中心に徐々に拡径する切削条痕を形成することにより、
ロータの中心に対して同心状に切削加工した場合より
も、静止摩擦係数を大きくすることができ、そのことに
よって充分なトルク伝達性を確保することができる。
又、第2の発明によれば、プーリにロータを固設した
状態でロータの摺動面に、バイトを外周・内周間を往復
移動させて往路及び復路の切削条痕を形成し、その送り
ピッチを異ならしめて両切削条痕が互いに交叉し合って
いることにより、静止摩擦係数を大きくすることがで
き、そのことによって充分なトルク伝達性を確保するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例のロータの摺動面を示す図、第2図
は第1実施例の電磁クラッチの断面図、第3図は第2実
施例のロータの摺動面を示す図、第4図は従来技術を説
明するための図、第5図は従来技術を説明するための図
である。 13は励磁コイル、17はロータ、17aは摺動面、18はプー
リ、20はアーマチャ、Lは切削条痕、L1は切削条痕、L2
は切削条痕。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 27/112 F16D 69/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転力を受けて回転するプーリと、 前記プーリに固設され、当該プーリの内周部において摺
    動面を有するロータと、 前記ロータの摺動面と対向配置され、当該ロータと接離
    可能なアーマチャと、 通電状態では前記アーマチャを前記ロータに吸引する励
    磁コイルと を備えた電磁クラッチにおいて、 前記プーリにロータを固設した状態でロータの摺動面
    に、ロータの回転中心に対して偏心した位置を始点とし
    て、この始点を中心に徐々に拡径する切削条痕を形成し
    たことを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】回転力を受けて回転するプーリと、 前記プーリに固設され、当該プーリの内周部において摺
    動面を有するロータと、 前記ロータの摺動面と対向配置され、当該ロータと接離
    可能なアーマチャと、 通電状態では前記アーマチャを前記ロータに吸引する励
    磁コイルと を備えた電磁クラッチにおいて、 前記プーリにロータを固設した状態でロータの摺動面
    に、バイトをロータの中心側から外周側に向けて移動さ
    せるとともに外周側から中心側に向けて移動させて、往
    路の切削条痕と復路の切削条痕を形成し、前記往路及び
    復路の切削条痕を形成するにあたり、バイトの送りピッ
    チを互いに異ならせることにより、両切削条痕が互いに
    交叉し合っていることを特徴とする電磁クラッチ。
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JP4940727B2 (ja) * 2006-03-30 2012-05-30 株式会社ジェイテクト ハブユニット及びハブユニットの製造方法
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