JP2819679B2 - 導電性ポリピロール溶液の製造方法 - Google Patents

導電性ポリピロール溶液の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 有機溶媒中に溶解性を有するピロール誘導体重合物に
関する。これらの高分子溶液から溶媒を除去したフィル
ムは優れたフィルム形成能と高い導電性を有することか
ら多くの電子電気材料に利用することができる。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
アニリン、ピロール、チオフェンを単位とする導電性
高分子はすぐれた機能を有する高分子として注目されて
いる。
最近では、導電性高分子の可逆的酸化還元機能をエネ
ルギーの蓄積として二次電池の開発、企業化がなされさ
らに、アルミ固体電解コンデンサーの電解質への応用な
ど活発化してきた。
しかし、これらの重合体は不溶不融とされ、その応用
においても電解酸化重合により電極上に電着させ方法が
主体となっている。
これらの欠点をおぎなう方法として、ピロールモノマ
ーに置換基を導入して、溶解させる方法(USP454869
6)、またアルキル置換チオフェンをモノマーとして得
られる重合体は可溶性である(特開昭62−220517など)
ことが示されている。
この様に導電性高分子を汎用の有機溶媒に溶解させ、
一般の高分子溶液と同様な方法(例えば、キャスティン
グ、浸漬、ロールコーター、グラビア印刷など)でフィ
ルム化できることは応用面において肝要である。
しかし上記の方法で得られたキャスト膜は、大変強度
の弱いものであり、高分子膜のもつ強靭性からはほど遠
いものであった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは置換ピロール重合体の性質について詳細
に調べた結果、3,4位に特定の置換を有するピロール重
合体は汎用有機溶媒に可溶で、しかもその高分子溶液か
ら優れたフィルム形成能と高い導電性を有することを発
見し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、一般式〔I〕 (式中、R1は炭素数3〜18のアルキル基、又はベンジル
基を示す。)で表わされる化合物もしくは一般式〔II〕 (式中、R2は炭素数6〜18のアルキル基、又はベンジル
基を示す。)で表わされる化合物を電解重合又は化学酸
化重合させ有機溶媒に溶解することを特徴とする導電性
ポリピロール溶液の製造方法である。
本発明の電解酸化法による一般式〔I〕又は〔II〕で
表される化合物の重合体の製造方法において、導電性塩
は、 (a)H+、Li+,Na+,K+,R3,N+およびR3,P+〔ここに、R3
は、相互に無関係に水素原子、アルキル基、シクロアル
キル基又はアリール基を表す。〕よりなる群から選ばれ
た少なくとも1種の陽イオンと、 (b)BF4 -,AsF4 -,AsF6 -,SbF6 -,SbCl6 -,PF6 -,ClO4 -,HSO
4 -およびSO4 2-よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の陰イオンとの塩である。
該方法において、前記導電性塩を0.001〜1Mol/溶解
した溶液を電解液とし、この電解液に0.001〜1Mol/の
一般式〔I〕又は〔II〕で表される化合物を加え、直流
電流を印加することにより、重合体が陽極面上に析出、
成長しフィルムとして得られる。
電解液の溶剤は、一般式〔I〕又は〔II〕で表される
化合物を溶解し得るものであればよく、たとえば、アセ
トニトリル、ベンゾニトリル、プロピレンカーボネー
ト、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ニト
ロベンゼン、二塩化メチレン、クロロホルム、二塩化エ
チレン等の有機溶剤、水またはそれらの混合物が使用で
きる。
導電性塩および溶剤の種類、印加電流値、電圧値等
は、原料の化合物の種類により異なる。
一方、化学酸化法による一般式〔I〕又は〔II〕で表
される化合物の重合体の製造方法において、酸化剤は、
原料の化合物の酸化電位より高い酸化電位を有するもの
であれば、特に制限なく使用できる。たとえば、Fe3+
合物、H2O2、S2O8 2-化合物、Cl2、Br2等の強酸化剤また
はRuO4 -化合物、OsO4 -化合物、MnO4 -化合物等の高酸化
オキシ酸イオン供与化合物、もしくは、IrCl6 2-化合
物、PtCl6 2-化合物、PdCl4 2-化合物、AuCl4 2-化合物等
の貴金属酸イオン供与化合物が挙げられる。特に、ルテ
ニウム(III)トリス(バソフェナンスロリンスルホン
酸)、ルテニウム(III)トリス(ビピリジンスルホン
酸)等は好ましい例である。
化学酸化法において、反応は、溶剤系、非溶剤系の何
れでも行うことができ、重合体は、粉末またはフィルム
状固体として直接得られる。
反応溶剤として、酸化剤と反応しない溶剤であれば、
特に制限されることなく使用できる、好ましくは、水、
低級アルコール類、アセトニトリル、クロロホルムまた
はそれらの混合溶剤を使用する。
溶剤系の反応において、原料化合物および酸化剤の濃
度は、特に制限はなく、それぞれ0.001Mol/ないし飽
和溶液の範囲で反応を行うことができる。
本発明の化学酸化法による一般式〔I〕又は〔II〕で
表わされる化合物の重合物の製造はすでにW089/01008に
開示された成膜法(以下キャスト成膜法という。)によ
って行うのがより有利である。
一般式〔I〕又は〔II〕で表わされる化合物、酸化剤
及びこれらを溶解する溶媒を含有する均一安定な溶液を
調整し、該溶液を基材上に施した後、溶媒を蒸発除去す
ることにより重合膜を製造する。
次にキャスト成膜法の要旨を説明する。
酸化剤 FeCl3、CuCl2、Fe(NO3、SbCl5、MoCl5等又はこ
れらの水和物あるいはこれらの混合物。特にFeCl3、FeC
l3・6H2O、Fe(NO3・9H2Oが好ましい。使用量は、
上記ピロール誘導体1モルに対して1〜10モル使用する
のが好ましく、特に1〜4モルがよい。
溶 媒 ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−n−
フチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシ
エタン等の脂肪族エーテル類、THF、ジオキサン等の環
式エーテル類、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール等のアルコール類、塩化メチレン、クロロホ
ルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の
脂環族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等の脂肪族、脂環族ケトン
類、ニトロメタン等のニトロアルカン類等あるいはこれ
らの混合溶媒。特にジエチルエーテル、メタノール、TH
Fなど、およびそれらの混合溶媒が好ましい。使用量は
酸化剤が溶解して均一溶液となるに必要な量からその50
倍容量が好ましく、とりわけ、10〜30倍容量がよい。
基材の種類 本発明で前記高分子物質の前躯体溶液を施す基材の具
体例を挙げる。ガラス板、金属、ポリマーフィルム、セ
ラミック板、導電性フィルムで被覆したガラス板、繊
維、紙、棒、パイプ等。これらの基材表面には、予めシ
ランカップリング剤などを用いて下地処理を施こしても
良い。
溶液の基材上の施用方法 前記前躯体溶液の前記基材への施用方法として、キャ
スティング法、浸漬法、スプレー法、超音波霧化法、ス
ピンコーティング法等が採用される。
溶媒の蒸発除去方法 溶媒の除去方法として、溶液を施こした基材を熱風乾
燥器、減圧恒温乾燥器などを用いて約0〜約200℃、好
ましくは室温〜100℃に保持する方法が採用される。ま
た防塵フード中で溶液を施した基材をホットプレートに
乗せて加熱する方法、赤外線ランプを用いて加熱する方
法等を使用することもできる。
有機溶媒への溶解 得られた乾燥重合膜を有機溶媒に溶解し、例えば、2w
t%の濃度の液を得る。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1 4−ヘキシル−ピロール−3−カルボン酸メチルエス
テル0.209gをFeCl30.486g、1,2−ジクロロエタン/メタ
ノール(=8/2)10mlの混合溶媒中に加え、均一混合液
を得る。この混合液をガラス板上に塗布し、溶媒を徐々
に蒸発させることによりガラス板上に重合膜が形成され
た。
この重合膜をCH3OH/H2O(=1/1)の混合溶媒中洗浄
し、洗浄液が着色しなくなるまで充分に洗浄しその後乾
燥した。フィルムの重合収率は80%であった。
この乾燥重合膜は1,2ジクロロエタン、エーテル、TH
F、DMF、酢酸エチル、アセトン等汎用有機溶媒に溶解し
た。
1,2ジクロロエタン(2wt%)高分子溶液をガラス板に
キャストし、溶媒を除去後フィルムを得た。フィルムは
オレンジ色の透明なフィルムで導電性は10-9S/cmであっ
た。これをI2雰囲気中でドーピング処理後では3×10-3
S/cmであった。(四端子法) 実施例2〜6 以下同様にして、次表の通りの重合物を得た。
〔発明の効果〕 本発明は電子、電気材料を提供するものであり、特に
汎用有機溶媒に可溶な導電性高分子に関する。
これらのフィルムは容易に導電性ポリピロール溶液化
が可能で、フィルムは高い導電性を有する。これらフィ
ルムはチップ型コンデンサーへの応用、フィルム電池へ
の応用、更にグラビア印刷法などにより、プリント基盤
への応用など、優れた電子機能材料を提供しうるもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 哲也 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本 槽達株式会社小田原研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−22067(JP,A) 国際公開87/843(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 61/00 - 61/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 (式中、R1は炭素数3〜18のアルキル基、又はベンジル
    基を示す。)で表わされる化合物もしくは一般式〔II〕 (式中、R2は炭素数6〜18のアルキル基、又はベンジル
    基を示す。)で表される化合物を電解重合又は化学酸化
    重合させ、有機溶媒に溶解することを特徴とする導電性
    ポリピロール溶液の製造方法
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