JP2818774B2 - 飼料・肥料製造装置 - Google Patents

飼料・肥料製造装置

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JP2818774B2 JP1116786A JP11678689A JP2818774B2 JP 2818774 B2 JP2818774 B2 JP 2818774B2 JP 1116786 A JP1116786 A JP 1116786A JP 11678689 A JP11678689 A JP 11678689A JP 2818774 B2 JP2818774 B2 JP 2818774B2
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  • Fodder In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この発明は、加工残滓物より飼料等を製造する飼料・
肥料製造装置に関する。
(ロ) 従来の技術 従来、動物・魚貝類等の加工残滓物より蛋白飼料・窒
素肥料等を製造する装置は、一定容積のクッカーを設け
て、同クッカー内に加工残滓物を収容し、同クッカーに
よって加圧残滓物を一定の温度に加熱しながら減圧処理
し、同残滓物の脱水処理を行って蛋白成分を含有した飼
料・窒素肥料等を製造するように構成されている。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 従って、かかる製造装置によって、飼料・肥料等を製
造する場合、一定容量の被処理物たる加工残滓物を一度
にクッカー内へ投入するため、クッカー内の油温が急激
に低下する。
そのため、被処理物からの含水分の分離蒸散がしにく
くなり、処理時間も長くなる欠点を有していた。
また、かかる製造装置は、連続して被処理物をクッカ
ー内へ投入できず処理能力にも制限があり、さらに、大
容量の被処理物を一度で処理する場合には、大型のクッ
カーを必要とするため、クッカー内で減圧脱水処理を行
っても、被処理物の内部で減圧の変動が生じ、脱水も充
分に行なえないものであった。
(ニ) 課題を解決するための手段 この発明では、クッカー内に収容した動物、魚貝類等
の加工残滓物を、予め加熱された魚油、植物油、動物油
等の熱媒体によって加熱して、上記加工残滓物を蒸散す
ると共に、同クッカーの減圧処理により脱水した後、圧
搾機等によって油分と固形物とに分離させてなる飼料・
肥料製造装置において、上記クッカーを、比較的低い初
期減圧処理を行う第1クッカーと、高い後期減圧処理を
行う第2クッカーとより構成すると共に、各クッカーは
それぞれ後方に向けて上り勾配の傾斜状とし、しかも第
1クッカーの終端下方に第2クッカーの始端を配設し
て、第1クッカー終端と第2クッカーの始端とは連結管
を介して連通連結状態とし、更には、第1クッカーの始
端に設けた投入パイプ及び第2クッカーの終端に設けた
排出パイプには、それぞれ原料を少量づつ定量的に供
給、排出するバルブを設けたことを特徴とする飼料・肥
料製造装置を提供するものである。
(ホ) 作用 この発明では、第1クッカー及び第2クッカーで二段
階による減圧処理を行いながら、第1クッカー内から少
量づつ、被処理物である動物、魚貝類等の加工残滓物を
投入して、低い初期減圧によって脱水した後、連結管を
介して第2クッカー内へ搬送させ、ここで高い後期減圧
によって、被処理物中の脱水処理を行う。
さらに、かかる減圧処理によって、加熱油が被処理物
の組織中に浸透し、組織内部を均一に加熱して、自己保
有水分は脱水されていき、組織そのものが熱変性により
破壊されて、水分と共に揮発性化合物、例えば、カルボ
ニル化合物、トリメチルアミン、アンモニア等を蒸散分
離させる。
しかも、被処理物の組織中のゼラチン、水溶性蛋白質
は熱変性を生じて凝固して、その流出を防止している。
次いで、圧搾機によって、油分と固型分に分離して蛋
白飼料や窒素肥料を連続的に製造できるものである。
また、本発明の製造装置は、被処理物を少量づつ定量
的にクッカー内へ供給して減圧を作用させることができ
るため、圧力が被処理物中に均一に作用し、脱水が均一
に行なわれ、より高品質の処理物として回収できる。
さらに、クッカー内へ被処理物を少量づつ供給するた
め、被処理物自体の温度によってクッカー内へ供給され
てる油の温度が低下することもなく、そのため、油温処
理も短時間にできる。
(ヘ) 実施例 本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第1図
及び第2図は、本発明の製造装置を示したものであり、
同製造装置(A)は、原料コンテナとクッカーと圧搾機
等よりなり、(1)は、原料コンテナで、食品工場、料
理店、家庭等のから排出される被処理物としての魚貝
類、動物肉等の加工残滓物を収納している。
この原料コンテナ(1)は、スキップホイスト(2)
でもって上方向へ引き揚げられ、原料ホッパー(3)の
真上で反転させ、加工残滓物を原料ホッパー(3)へ収
納する。
次に、原料ホッパー(3)に設けた供給口(3a)に
は、クッカーの投入パイプ(4)を介してクッカーを連
通しており、同パイプ(4)の上下部にプレートバルブ
(5a)(5b)を一定の間隔をあけて取付けている。
第3a図及び第3b図は、このプレートバルブ(5a)(5
b)の操作を示したものであり、第3a図に示すように、
まず、下部のプレートバルブ(5b)を閉じ、上部のプレ
ートバルブ(5a)を開き、投入パイプ(4)内へ被処理
物(A)を落下し、さらに、第3b図に示したように、上
部のプレートバルブ(5a)を閉じ、下部のプレートバル
ブ(5b)を開き、投入パイプ(4)へ落し込まれた被処
理物をクッカー内に投入する。
また、第3a図に示すように、下部のプレートバルブ
(5b)を閉じ、上部のプレートバルブ(5a)を開き、原
料ホッパー(3)より投入パイプ(4)内へ被処理物を
落下させる。
このように、上記のバルブ操作を繰り返してクッカー
内へ少量づつ、定量の被処理物をクッカー内に投入する
ように構成している。
さらに、投入量を設定する場合、上下部のプレートバ
ルブ(5a)及び(5b)の間隔を変え、また投入パイプ
(4)の径等を変えることによりその調節を行うことが
できる。
また、投入パイプ(4)へ取り付けるバルブもプレー
トバルブに制限する必要もなく、ロータリーバルブや電
磁弁等各種のバルブを使用できる。
次に、クッカーの構造について説明すると、第2図に
示すように、本実施例は、クッカーを第1クッカー
(6)と第2クッカー(7)とより形成しており、第1
クッカー(6)内で油温減圧処理した被処理物を連結管
(8)より第2クッカー(7)に搬送し、同クッカー
(7)でも再び油温・減圧処理を行うように構成してい
る。
本実施例では、第1クッカー(6)及び第2クッカー
(7)を、直径500mm、長さ4000mmに形成しており、し
かも、支持台(M)を介してそれぞれ後方に向けて上り
勾配とした傾斜状に配置すると共に、第1クッカー
(6)の後部真下に第2クッカー(7)の投入口を配設
し、連結管(8)に連通連結している。
そして、第1クッカー(6)と第2クッカー(7)と
の後部には、熱媒体としての加熱油を収納するための給
油口(6a)(7a)を設け、同給油口(6a)(7a)にオイ
ルポンプ(P)を介してオイルタンク(T)を接続して
いる。
かかる第1クッカー(6)には、真空ポンプ(S)を
連結しており、オイルタンク(T)より予め95℃以上に
加熱された加熱油を入れて、被処理物(a)を加熱しな
がら同クッカー(6)内を10〜20mmHgに減圧して被処理
物(a)の油温処理を行う。
さらに、第1クッカー(6)内には、回転自在とした
撹拌羽根(9)を収納しており、同羽根(9)によって
油と被処理物(a)とを撹拌し、しかも処理された被処
理物(a)を同クッカー(6)内の後部方向へ輸送し、
排出口に取付けた連結管(8)より第2クッカー(7)
へ搬送される。
本実施例では、撹拌羽根(9)を第1クッカー内に回
転軸(9a)を回転自在に架設し、同回転軸(9a)に螺旋
状に多数の羽根(9b)を取付けている。
また、かかる回転軸(9a)の一端には、モーター
(m)を取付け、同モーター(m)によって回転羽根を
回転させ、被処理物(a)の撹拌と搬送を行うように構
成している。
また、かかる第2クッカー(7)は、上記の第1クッ
カー(6)と同様に形成されており、オイルタンク
(T)より予め95℃以上に加熱された加熱油を入れて、
被処理物(a)を加熱しながら真空ポンプ(S)によっ
て740〜760mmHgに減圧するように構成している。さら
に、第2クッカー(7)に設けた撹拌羽根(9)によっ
て同クッカーの被処理物(a)をクッカー(7)の後部
に搬送するようにしている。
そして、かかるクッカー(6)(7)内の被処理物
(a)は、加熱油が組織中に浸透し、組織内部を均一に
加熱して、組織自体は、約90〜100℃に保持され、しか
も、組織内部が加熱されていくと、自己保有水分は脱水
されていき、含水率が6%以下となる。
さらに、組織そのものが熱変性により破壊されて、水
分と共に揮発性化合物、例えば、カルボニル化合物、ト
リメチルアミン、アンモニア等を蒸散分離し、同時に組
織中のゼラチン、水溶性蛋白質は熱変性を生じて凝固し
て、その流出を防止する。
本実施例では、第2クッカー(7)内を、上記のよう
に高い減圧状態に調整しているため、被処理物(a)の
内部まで圧力が作用し、同時に含水分の分離、蒸散が円
滑に行われるようになって、被処理物中の含水率を均一
分布で低率な状態に調整できるものである。
このように、第1クッカー(6)と第2クッカー
(7)とを連結管(8)でもって連通連結し、被処理物
(a)を投入口(4)より少量づつ定量に調整しながら
投入して連続的に油温減圧処理を行うようにしている。
次に、第2クッカー(7)の後部には、下方向に排出
パイプ(10)を設けており、排出パイプ(10)の先をス
クリューコンベア(12)の基端部(12a)に連結し、上
記排出パイプ(10)には、上下部に、それぞれプレート
バルブ(11a)及び(11b)を設けている。
かかるプレートバルブ(11a)(11b)は、前記した第
1クッカー(6)の投入パイプ(4)に設けたプレート
バルブ(5a)(5b)と同じ作用をさせるものであり、第
2クッカー(7)内で処理された回収物をプレートバル
ブ(11a)(11b)を交互に開閉させて、少量づつ抜き取
り、スクリューコンベア(12)へ落下させるものであ
る。
スクリューコンベア(12)は、第2図に示すように、
急傾斜に設置し、この傾斜角度を利用して回収物から油
を分散流下させるように構成している。
そして、スクリューコンベア(12)の先端部(12b)
には、連結シュート(13)を垂設して中間ホッパー(1
4)を連結し、更に、この中間ホッパー(14)よりスク
リューコンベア(15)(16)を介設して遠心分離機(1
7)に連結させ、ここで回収物中の油分を分離するもの
である。
そして、スクリューコンベア(18)より固型分として
蛋白飼料・窒素肥料を取り出すように形成している。
上記のような構成の製造装置(A)を利用して製造し
た蛋白飼料及び窒素肥料中には、蛋白70〜80%程度が含
まれ、含水分も4〜6%、含油分6〜8%と高品質の製
品として回収することができる。
以上、本発明によれば、第1クッカー(6)と第2ク
ッカー(7)とを連結し、投入パイプ(4)及び排出パ
イプ(10)へそれぞれ二重のバルブを取り付け、このバ
ルブの開閉操作によって被処理物(a)の投入を連続的
に少量づつ調整できるようにし、同時に、回収物の排出
量も同様に連続的に少量、つづ調整できるようにしてい
る。
そして、第1クッカー(6)及び第2クッカー(7)
内に収納した油温を被処理物(a)自体によって低下さ
せないようにした結果、 a)油温一定、減圧一定の条件のもとに被処理物が処理
されるため、減圧により被処理物中に含まれた水分の沸
点が低くなり、この沸点が一定に保たれるため、100℃
以下にて水分は沸騰して蒸散していき、しかも、水分の
沸騰により比重は軽くなり、油の比重よりも小さくなっ
て水と油との置換作用がなされて被処理物の固型化され
た芯部まで油が浸透していき芯部の水分を迅速に蒸散さ
せる。このため、処理の時間が従来装置の約半分と短く
なり、コスト的にも安くて品質の優れた蛋白飼料・窒素
肥料を製造することができるようになった。
b)クッカーを2段構造とし、第1クッカーの減圧値を
低くし、第2クッカーの減圧値を高く設定することによ
り、第1クッカー内で被処理物の外表面層の水分を蒸散
させ、第2クッカー内で芯分の含水分を蒸散させて、含
有率分布を回収物の内外面共均一にしたため、回収物か
らの脱油も均一かつ有効に行い高品質の蛋白質とするこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ本発明の飼料・肥料装置
を示した平面図、側面図。 第3a図及び第3b図は、本発明の要部を示したプレートバ
ルブの操作説明図。 (4):投入口 (5a)(5b):プレートバルブ (6):第1クッカー (7):第2クッカー (10):排出パイプ (11a)(11b):プレートバルブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−145180(JP,A) 特開 昭63−30388(JP,A) 特開 昭61−236674(JP,A) 実開 昭56−160496(JP,U) 実公 昭58−23278(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23N 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クッカー内に収容した動物、魚貝類等の加
    工残滓物を、予め加熱された魚油、植物油、動物油等の
    熱媒体によって加熱して、上記加工残滓物を蒸散すると
    共に、同クッカーの減圧処理により脱水処理した後、圧
    搾機等によって油分と固形物とに分離させてなる飼料・
    肥料製造装置において、 上記クッカーを比較的低い所期減圧処理を行う第1クッ
    カーと、高い後期減圧処理を行う第2クッカーとより構
    成すると共に、各クッカーはそれぞれ後方に向けて上り
    勾配の傾斜状とし、しかも第1クッカーの終端下方に第
    2クッカーの始端を配設して、第1クッカー終端と第2
    クッカーの始端とは連結管を介して連通連結状態とし、
    更には、第1クッカーの始端に設けた投入パイプ及び第
    2クッカーの終端に設けた排出パイプには、それぞれ原
    料を少量づつ定量的に供給、排出するバルブを設けたこ
    とを特徴とする飼料・肥料製造装置。
JP1116786A 1989-05-09 1989-05-09 飼料・肥料製造装置 Expired - Fee Related JP2818774B2 (ja)

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