JP2818270B2 - 異常検出装置 - Google Patents

異常検出装置

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JP2818270B2
JP2818270B2 JP2180408A JP18040890A JP2818270B2 JP 2818270 B2 JP2818270 B2 JP 2818270B2 JP 2180408 A JP2180408 A JP 2180408A JP 18040890 A JP18040890 A JP 18040890A JP 2818270 B2 JP2818270 B2 JP 2818270B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は臭いセンサを使用してプラント内に配置され
た機器や配管等の異常を早期に検出する異常検出装置に
関する。
(従来の技術) 一般に、プラント内においては機器や配管等が正常に
稼働しているか否かを点検し、異常を検出する点検装置
として、温度計、テレビカメラ、マイクロホン等を使用
している。ところが、プラントには機器の周辺に障害物
が配置されていたり、保温材が取付けられていたりする
ので、異常の早期発見が困難な場合がある。
通常、人間が装置内部の異常を感じる最初の感覚は臭
いである場合が多い。このため、異常検出に臭いセンサ
を用いる要求が非常に高くなってきている。現在、多種
多様の臭いセンサの開発が多方面で行われているが、プ
ラント機器の異常検出に用いる臭いセンサは見当たらな
い。
(発明が解決しようとする課題) ところで、現在開発されている多くの臭いセンサは、
応答速度が遅く、ヒステリシスを有するため、プラント
内に流用した場合、早期に異常を検出するには問題があ
る。また、臭いセンサは機器内に取付けたり、他の点検
装置と組合わせて用いるため、小型・軽量化を図る必要
がある。
そこで、本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、その目的とするところは、小型・軽量化を図り、ヒ
ステリシスの影響を無くし、早期に異常検出を可能とす
る異常検出装置を提供することにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明に係る異常検出
装置にあっては、空気中の臭気ガスと化学反応して電気
抵抗が変化し臭いを検出する金属セラミックスおよび電
極を塗布した検出部を複数設けたフィルムと、このフィ
ルムを移送させるフィルム巻取機構と、複数の検出ポイ
ントから被検出体である空気をそれぞれ吸込む複数の吸
込みホースと、これらの吸込みホースを切り替えるホー
ス切替器と、上記フィルム面の検出部の一つを取り囲む
検出チェンバと、上記ホース切替器に連結されるととも
に、上記検出チェンバに位置する検出部に空気を送り込
む気体取込み機構と、上記フィルム面に設けた電極と電
気的に接続し上記金属セラミックスの抵抗値を測定する
電気抵抗測定器と、この検出された抵抗値を入力して電
気抵抗値の変化度合に基づいて臭いレベルが異常か否か
を判別する抵抗値変化判別手段とを備えたことを特徴と
する (作用) 上記の構成を有する本発明においては、空気中の臭気
ガスに化学反応して臭いを検出する金属セラミックスを
フィルムに塗布し、このフィルム面の検出部の一つに被
検出体である空気を送り込み、金属セラミックスの抵抗
値を電気抵抗測定器で測定し、この抵抗値の変化度合に
て臭いレベルが異常か否かを判別するようにしたので、
小型・軽量化を図り、ヒステリシスの影響を無くし、早
期に異常検出が可能となる。
また、臭いを検出する金属セラミックスをフィルムに
塗布し、このフィルム面の検出部の一つを検出チェンバ
により取り囲み、この検出チェンバに位置する検出部に
被検出体である空気を送り込むようにしたので、ヒステ
リシスの影響を全く無くし、臭いの有無を正確かつ早期
に判定することができる。
さらに、複数の検出ポイントから複数の吸込みホース
を通して被検出体である空気をそれぞれ吸込み、これら
の吸込みホースをホース切替器にて切り替えることによ
り、複数箇所の臭いの有無を判定することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図は本発明に係る異常検出装置の第1実施例を示す。
同図において、フィルム1は空気中の臭気ガス(例え
ば、ケーブルや電気機器などの加熱や燃焼で発生するガ
ス)と化学反応して電気抵抗が変化し臭いを検出する例
えばSnO2,ZnO2、Fe2O2等の金属セラミックス7および電
極8を塗布したものであり、またフィルム1は金属セラ
ミックス7および電極8からなる検出部を複数備え、こ
れら検出部の内の一つを取り囲む検出チェンバ6に位置
する検出部が臭いの検出を行う。臭いの検出は検出チェ
ンバ6に送り込まれる被検出体(空気)に対して行う。
フィルム巻取機構2は検出チェンバ6に位置する検出
面を切替えるためにフィルム1を移送させるものであっ
て、計算機5から駆動信号を得てフィルム1の移動、巻
取りを行う。気体取込み機構3は検出チェンバ6に被検
出体である空気を送り込むものであって、計算機5から
駆動信号を得て気体の取込み、吐出し処理を行う。ま
た、気体取込み機構3には吸込みホース9が連結され、
この吸込みホース9から空気が吸込まれる。
電気抵抗測定器4はフィルタ1に設けた電極8と電気
的に接続し、金属セラミックス7の抵抗値を検出する。
抵抗値変化判別手段としての計算機5は電気抵抗測定器
4で測定して得られた電気抵抗値を入力し、電気抵抗値
の変化度合に基づいて臭いレベルが異常か否かを判断す
るとともに、フィルム巻取機構2の移送制御、気体取込
み機構3の気体の取込み、吐出し処理の制御を行う。
次に、本実施例の作用を第2図のフローチャートに従
って説明する。
まず、ステップにおいて気体取込み機構3を駆動さ
せ、検出チェンバ6に取込む検出ポイントの空気を入れ
替える。すなわち、被検出空気を検出チェンバ6に入れ
る処理を行う。臭い検出はステップ〜の手順で行
う。ステップでは臭い検出部である金属セラミックス
7の抵抗値を電気抵抗測定器4で検出し、臭い検出を開
始する。次いで、ステップにおいて計算機5は電気抵
抗測定器4で検出した抵抗値を入力し、ステップは計
算機5に入力した抵抗値の変化状態を求め、ステップ
は計算機5で抵抗値の変化を調べ、ある基準値より少な
くなったことを検出する。
さらに、ステップは計算機5で変化小を検出したと
きの抵抗値を検出ポイントでの臭いレベルとする。この
臭いレベルからある基準値異常の場合『異常』、以下の
場合『正常』の判定を行う(ステップ)。その後、ス
テップではフィルム巻取機構2によりフィルム1を移
送させ、次の検出部に切替える。フィルム1が終端の場
合は反転方向へ移送させる。
すなわち、検出する臭いレベルは金属セラミックス7
の抵抗値の変化が、ある基準値より小さくなった時の抵
抗値とする。したがって、異常の判定はこの抵抗値が異
常判定レベルを越したか否かで行う。異常の判定が済む
と、フィルム巻取機構2を駆動してフィルム1を移動さ
せ、検出部を切替える。そして、検出チェンバ6内の被
検出空気を入れ替えて再度ステップ〜を繰り返す。
このように本実施例によれば、一回の臭い検出が終了
すれば、ヒステリシスの対処(臭いのない空気を送っ
て、金属セラミックス7の抵抗値を元の値まで下げる)
ことなく、次の検出ポイントの被検出空気を入れること
で、即座に検出を開始することができる。したがって、
本実施例ではヒステリシスを有し、欠点のある臭いセン
サを用いても早期に異常検出が可能となる。
第3図は本発明の第2実施例を示し、前記第1実施例
と同一の部分には同一の符号を付して説明する。本実施
例では複数の検出ポイントから被検出体である空気をそ
れぞれ吸込む複数の吸込みホース9a,9b,9cと、これらの
吸込みホース9a,9b,9cを切り替えるホース切替器10と、
吸込みホース9の先端部を旋回させる旋回機構11を前記
第1実施例に付加したものである。ホース切替器10は計
算機5で切替制御されるとともに、吸込みホース9の先
端部の旋回方向は旋回機構11を計算機5で制御すること
で決定される。
このように、複数の吸込みホース9a,9b,9cが接続され
たホース切替器10を計算機5で切替制御することによ
り、複数の点検ポイントの異常を1つの装置で早期に検
出することができる。また、吸込みホース9の先端部の
旋回方向は旋回機構11を計算機5で制御するようにした
ので、異常発生の方向までを検出することが可能とな
る。さらに、旋回機構11の代わりに多関節マニピュレー
タを用いて、臭いレベルが最大となる位置に吸込みホー
ス9の先端部を近付けるように計算機5で制御すれば、
より正確な異常発生の位置を求めることができる。その
他の構成および作用は前記第1実施例と同一であるので
その説明を省略する。
第4図は本発明の第3実施例を示し、前記第1実施例
と同一の部分には同一の符号を付して説明する。本実施
例では検出チェンバ6a,6b,6cおよび電気抵抗測定器4a,4
b,4cをフィルム1の移送方向にそれぞれ設け、検出チェ
ンバ6a,6cにタンク12a,12bより無臭または一定レベルの
臭い気体を送り込み、金属セラミックス7の抵抗値を計
測して、検出レベルのオフセットを補正することによ
り、臭いレベルの検出をより正確に行うことが可能とな
る。これにより、異常検出装置の動作確認を容易に行う
ことができる。その他の構成および作用は前記第1実施
例と同一であるのでその説明を省略する。
なお、上記各実施例においては、テレビカメラ、赤外
線カメラと、その画像処理装置を組合わせれば、より正
確で高速に検出することができる。また、ランプ、ブザ
ー等の表示手段を設け、異常発生を検出した場合にはそ
の旨を上記表示手段に出力すれば、一段と早期に異常を
発見することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、臭いを検出す
る金属セラミックスをフィルムに塗布して、フィルムを
フィルム巻取機構で切替えることにより、小型・軽量化
が図られ、ヒステリシスの影響を無くし、早期に異常検
出が可能であるという効果を奏する。
また、臭いを検出する金属セラミックスをフィルムに
塗布し、このフィルム面の検出部の一つを検出チェンバ
により取り囲み、この検出チェンバに位置する検出部に
被検出体である空気を送り込むようにしたので、ヒステ
リシスの影響を全く無くし、臭いの有無を正確かつ早期
に判定することができる。
さらに、複数の検出ポイントから複数の吸込みホース
を通して被検出体である空気をそれぞれ吸込み、これら
の吸込みホースをホース切替器にて切り替えることによ
り、複数箇所の臭いの有無を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る異常検出装置の第1実施例を示す
構成図、第2図は第1実施例の作用を示すフローチャー
ト、第3図は本発明に係る異常検出装置の第2実施例を
示す構成図、第4図は本発明に係る異常検出装置の第3
実施例を示す構成図である。 1……フィルム、2……フィルム巻取機構、3……気体
取込み機構、4……電気抵抗測定器、5……計算機(抵
抗値変化判別手段)、6……検出チェンバ、7……金属
セラミックス、8……電極、9,9a,9b,9c……吸込みホー
ス、10……ホース切替器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気中の臭気ガスと化学反応して電気抵抗
    が変化し臭いを検出する金属セラミックスおよび電極を
    塗布した検出部を複数設けたフィルムと、このフィルム
    を移送させるフィルム巻取機構と、複数の検出ポイント
    から被検出体である空気をそれぞれ吸込む複数の吸込み
    ホースと、これらの吸込みホースを切り替えるホース切
    替器と、上記フィルム面の検出部の一つを取り囲む検出
    チェンバと、上記ホース切替器に連結されるとともに、
    上記検出チェンバに位置する検出部に空気を送り込む気
    体取込み機構と、上記フィルム面に設けた電極と電気的
    に接続し上記金属セラミックスの抵抗値を測定する電気
    抵抗測定器と、この検出された抵抗値を入力して電気抵
    抗値の変化度合に基づいて臭いレベルが異常か否かを判
    別する抵抗値変化判別手段とを備えたことを特徴とする
    異常検出装置。
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