JP2982031B2 - 集積回路の異常検知装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は集積回路の内部及び外
部の異常を検知する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来の集積回路を示す構成図であ
る。図において、(1)は集積回路、(2)は入力を電気的に
処理して出力する電気回路、(3A)〜(3N)は入力端子であ
り、電気回路(2)とそれぞれ信号線(4A)〜(4N)で接続さ
れている。(5A)〜(5N)は出力端子であり、電気回路(2)
とそれぞれ信号線(6A)〜(6N)で接続されている。(7A)(7
B)は電源端子であり、電気回路(2)とそれぞれ電源供給
線(8A)(8B)で接続されている。

【０００３】従来の集積回路は上記のように構成され、
電気回路(2)は外部の電気回路（図示しない）から入力
端子(3A)〜(3N)及び信号線(4A)〜(4N)を経由して入力さ
れた信号を電気的に処理する。そして、その出力信号
は、信号線(6A)〜(6N)及び出力端子(5A)〜(5N)を経由し
て上記外部の電気回路へ出力される。また、電気回路
(2)は、外部の電気回路（図示しない）から電源端子(7
A)(7B)及び電源供給線(8A)(8B)を経由して電源が供給さ
れる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の集
積回路では、入力端子を電気的に処理して出力する電気
回路(2)が設けられているだけであるため、集積回路の
内部又は外部で物理的又は化学的異常が発生しても、そ
れを正確に検知することができず、電気回路(2)への影
響に対する処置及び対策を取ることができないという問
題点がある。

【０００５】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、集積回路の内部又は外部で発生して物理
的又は化学的異常を正確かつ早期に検知でき、必要な処
置及び対策が取れるようにした集積回路の異常検知装置
を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の第１の発明に
係る集積回路の異常検知装置は、集積回路の内部又は外
部の物理的又は化学的状態を検知するセンサ回路と、こ
のセンサ回路の出力によって電気回路を制御する制御回
路と、上記物理的状態又は化学的状態を検知すると異常
信号を出力する異常検知回路とを設けたものである。

【０００７】

【作用】この発明の第１の発明においては、内部又は外
部の物理的又は化学的状態をセンサ回路で検知して電気
回路を制御し、上記物理的又は化学的状態の異常を検知
すると異常審を出力するようにしたため、異常が発生す
れば検知される。

【０００８】

【実施例】実施例１． 図１はこの発明の一実施例を示す構成図であり、従来装
置と同様の部分は同一符号で示す。

【０００９】図において、(11)は集積回路(10)の内部又
は外部の物理的状態（温度、湿度、磁気など）又は化学
的状態（ガス、液体など）を検知するセンサ回路、(12
A)〜(12N)はセンサ回路出力端子であり、センサ回路(1
1)とそれぞれ信号線(13A)〜(13N)で接続されている。(1
4)は制御回路であり、センサ回路(11)と信号線(15A)〜
(15N)で、電気回路(2)と信号線(16A)〜(16N)で接続され
ている。また、センサ回路(11)及び制御回路(14)はそれ
ぞれ電源供給線(8A)(8B)に接続されている。

【００１０】上記のように構成された集積回路におい
て、電気回路(2)の信号処理動作については既述のとお
りである。一方、集積回路(10)の内部又は外部の物理的
又は化学的状態は、センサ回路(11)で検知され、その検
知信号は信号線(13A)〜(13N)を経て、センサ回路出力端
子(12A)〜(12N)に伝達される。これにより、集積回路(1
0)の内部又は外部の物理的又は化学的状態を外部へ取り
出すことが可能となる。

【００１１】一方、上記検知信号は信号線(15A)〜(15N)
により制御回路(14)へ伝達される。制御回路(14)では、
集積回路(10)の内部又は外部の物理的又は化学的状態を
基にして、制御信号を作成し、信号線(16A)〜(16N)を経
て電気回路(2)へ伝達する。電気回路(2)は、伝達された
制御信号により制御され、電気回路(2)及び集積回路(1
0)を使用した機器が安定して、かつ安全に動作するよう
に入力信号を処理する。なお、センサ回路(11)は、集積
回路(10)の内部に設けられるだけでなく、外部に露出し
ている場合もある。

【００１２】実施例２． 図２はこの発明の他の実施例を示すブロック線図であ
り、集積回路(10)を使用した電子機器（図示しない）内
からの入力信号を入力端子(3A)〜(3N)で受信し、出力端
子(5A)〜(5N)から出力信号を上記電子機器内へ送出して
いる。(21)は上記電子機器の異常検知回路で、集積回路
(10)のセンサ回路出力端子(12A)〜(12N)とそれぞれ信号
線(22A)〜(22N)で接続され、かつ集積回路(10)と同様の
他の集積回路（図示しない）ともそれぞれ信号線(23A)
〜(23N)で同様に接続されている。(24)は異常検知回路
(21)と信号線網(25)で接続された上記電子機器の警報制
御回路、(26)は同じく信号線網(27)で接続された環境制
御回路、(28)は同じく信号線網(29)で接続された安定安
全制御回路である。

【００１３】すなわち、集積回路(10)の内部又は外部で
物理的又は化学的異常が発生すると、検知信号は信号線
(22A)〜(22N)によって異常検知回路(21)へ送出される。
異常検知回路(21)が異常を検知すると、信号線(25)(27)
(29)を経て警報制御回路(24)、環境制御回路(26)及び安
定安全制御回路(28)へ、それぞれ警報制御信号、環境制
御信号及び安定安全制御信号を送出する。

【００１４】警報制御信号を受信した警報制御回路(24)
は、必要とする警報を発するとともに、電子機器内外へ
必要な警報信号を送出する。また、環境制御信号を受信
した環境制御回路(26)は、電子機器内外の物理的又は化
学的環境を電子機器にとって好ましい状態になるよう
に、電子機器内外に環境制御信号を送出する。また、安
定安全制御信号を受信した安定安全制御回路(28)は、電
子機器の動作が安定し、かつ安全になるように、電子機
器内外に必要な制御信号を送出する。このようにして、
異常は正確にかつ早期に警報され、集積回路(10)を使用
した電子機器が安定して、かつ安全に動作するように制
御され、信頼性の極めて高い電子機器とすることが可能
になる。なお、上記説明では、集積回路(10)と異常検知
回路(21)と警報制御回路(24)と環境制御回路(26)と安定
安全制御回路(28)とを、それぞれ別々の回路として説明
したが、これらを一つの集積回路に実装して実現しても
よい。

【００１５】実施例３． 図３もこの発明の他の実施例を示すブロック線図であ
り、(31)は物理的又は化学的状態を計測する計測器群
で、集積回路(10)のセンサ回路出力端子(12A)〜(12N)と
それぞれ信号線(22A)〜(22N)で接続されている。

【００１６】すなわち集積回路(10)を使用した電子機器
の評価及び検査を行なう場合、集積回路(10)の検知信号
を信号線(22A)〜(22N)を介して計測器群(31)で受信し、
集積回路(10)の内部又は外部の物理的又は化学的状態を
計測する。このようにして、電子機器及び集積回路自身
の評価及び検査を正確かつ効率的に実施することが可能
になる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したとおりこの発明では、集積
回路の内部又は外部の物理的又は化学的状態を検知して
電気回路を制御し、上記物理的又は化学的状態の異常を
検知すると異常信号を出力するようにしたので、電気回
路はセンサ回路の出力に対応して動作し、上記電気回路
及び集積回路を使用した電子機器を制御したり、電子機
器を安定させたりして、安全に動作させるとともに、異
常は発生すれば検知され、信頼性の高い電子機器とする
ことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１及び実施例２を示す構成
図。

【図２】この発明の他の実施例を示すブロック線図。

【図３】この発明の他の実施例を示すブロック線図。

【図４】従来の集積回路を示す構成図。

【符号の説明】

２ 電気回路、 １０ 集積回路、 １１ センサ回
路、 １２Ａ〜１２Ｎセンサ回路出力端子、 １４ 制
御回路。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力信号を処理して出力する電気回路
   と、この電気回路を制御する制御回路とを有する集積回
   路と、この集積回路の内部又は外部の温度、湿度、磁気
   などの物理的状態又はガス、液体などの化学的状態を検
   知するセンサ回路と、このセンサ回路に接続され上記物
   理的状態又は化学的状態の異常を検知すると異常信号を
   出力する異常検知回路とを備えたことを特徴とする集積
   回路の異常検知装置。