JP2818193B2 - Ccd固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents

Ccd固体撮像装置の駆動方法

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JP2818193B2 JP1081406A JP8140689A JP2818193B2 JP 2818193 B2 JP2818193 B2 JP 2818193B2 JP 1081406 A JP1081406 A JP 1081406A JP 8140689 A JP8140689 A JP 8140689A JP 2818193 B2 JP2818193 B2 JP 2818193B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は光導電膜積層型のCCD固体撮像装置の駆動
方法に関する。
(従来の技術) 通常のCCD固体撮像装置の上部に光電変換部として積
層された光導電膜を有する、所謂、光導電膜積層型CCD
固体撮像装置は、開口率が100%である(通常のCCD固体
撮像装置は20〜30%)ため高感度であり、また信号電荷
転送を行なう垂直CCDのチャネル面積が大きく取れるた
め広ダイナミックレンジであるという利点を持つ。しか
しながら、この装置はその構造上、信号出力が時間の経
過とともに周期的に変化する現象、即ち、フリッカ現象
が発生しやすいという問題を有している。以下、これに
ついて説明する。
第2図は一般的な光導電膜積層型CCD固体撮像装置の
画素部断面図である。入射光11は装置上部にある光導電
膜12において電子・正孔対13に光電変換される。この電
子・正孔対13のうち信号電荷となる電子14は光導電膜12
内に形成される電界により画素電極16に向かって進み、
引出し電極17を通って蓄積ダイオード部19に蓄積され
る。ある所定の期間蓄積された信号電荷20は、第1垂直
CCD転送電極21にある所定のクロスパルス電圧(フィー
ルドシフトパルス電圧)が印加されてフィールドシフト
ゲート部22がon状態になる時、垂直CCDレジスタ23に転
送される。その後、信号電荷20は垂直CCDレジスタ23に
よって転送された後信号として読み出される。
ここで、光導電膜12内に形成される電界は透明電極24
と画素電極16との間電位差によって決まる。透明電極24
は外部より所定の電位値に設定される。画素電極16は引
出し電極17と蓄積ダイオード部19と電気的に導通してお
り、それらと同電位になり、その電位は前記フィールド
シフトパルス電圧VFS印加時においては、フィールドシ
フトゲート部22のチャネル電位とほぼ同じ値に設定され
る。しかし、その後フィールドシフトゲート部22がoff
状態になり、画素電極16が電気的に浮動状態になると、
画素電極16の第1垂直CCD転送電極21、第2垂直CCD転送
電後25との間に形成される寄生容量C1,C2を介したこれ
ら転送電極21,25に印加されるクロックパルス電圧の影
響(即ち、静電結合)により、画素電極16の電位は周期
的に変動する。
第3図は第2図で示した光導電膜積層型CCD固体撮像
装置の画素部の平面構造図である。図に示すように1つ
の画素電極E2につき垂直CCDチャネル5上に2つの転送
電極、即ち、第1および第2転送電極1,2または第3お
よび第4転送電極3,4が配置される。ここで、第1およ
び第3転送電極1,3は第1層ポリSiで形成され、同一の
パターンで形成されている。同様に第2および第4転送
電極2,4は第2層ポリSiで形成され、同一のパターンで
形成されている。そのため、第1および第3転送電極1,
3はそれぞれ第1画素電極E1および第2画素電極E2との
間にC1の大きさの静電容量を形成し、第2および第4転
送電極2,4はそれぞれ第1画素電極E1および第2画素電
極E2との間にC2の大きさの寄生容量を形成する。
そして、垂直CCDレジスター23は4相駆動CCDであり、
これら第1,第2,第3および第4転送電極1,2,3,4にはそ
れぞれ信号電荷の転送を行なわせるための第1,第2,第3
および第4クロックパルス電圧′φV1,′φV2,′
φV3,′φV4が印加される。これらクロックパルス電圧
の変動が前記寄生容量C1,C2を介して電気的に浮動状態
になっている画素電極の電位の変動を引き起こす。
第4図はCCD固体撮像装置の駆動方法の従来例を説明
するための図で、(a)は各転送電極に印加されるクロ
ックパルス波形図および画素電極E1,E2の電位図を示
し、(b)は本固体撮像装置の画素部平面構造図で水平
有効期間における信号電荷の蓄積の様子を示す図であ
る。第1画素電極の電位P′および第2画素電極の電
子P′は次のように変化する。第1および第3クロッ
クパルスφ′V1,φ′V3のフィールドシフトパルスVFS
よって、第1および第2画素電極電位P′1,P′はフ
ィールドシフトゲート部22のチャネル電位とほぼ同じ値
Vgに設定される。その後、信号蓄積期間となる垂直有効
期間の最初においては前述した静電接合の影響により第
1および第2画素電極電位P′1,P′はそれぞれ となり、互いに異なる値となる。ここでCtは画素電極E1
あるいはE2の全体容量である。したがって、第1画素部
G1および第2画素部G2における光導電膜に実効的に印加
される電圧VG1およびVG2はそれぞれ となり、両画素部C1,C2間で の電圧差を生じる。ここで、Viは透明電極24に印加され
る電圧値である。
この電圧差は両画素部C1,C2間の光感度差の原因とな
り、その結果、フリッカ現象を引き起こす。
(発明が解決しようとする課題) 前述したように、光導電膜積層型CCD固体撮像装置に
おいては垂直方向に互いに隣接する画素電極の電位は、
垂直CCDレジスターに印加されるクロックパルス電圧と
の静電結合の影響により、水平有効期間においては互い
に異なる値となる。その結果、互いに隣接する画素にお
いて光導電膜に実効的に印加される電圧が異なり、両画
素間において光感度差が発生し、フリッカ現象が引き起
こされる。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目
的とするところは、互いに隣接する画素電極の電位を、
信号電荷蓄積時間の大部分を占める水平ブランキング期
間において同一にでき、したがって両画素における光導
電膜の実効印加電圧を同一にでき、フリッカ現象の発生
しない光導電膜積層型CCD固体撮像装置の駆動方法を提
供することにある。
〔発明の構成〕 (課題を解決するための手段) 本発明の骨子は1つの画素部につき2つの転送電極を
有し、4つの転送電極で1段分の転送電極となる4相駆
動垂直CCDレジスターの駆動方法において、垂直有効期
間の大部分を占める水平有効期間で、1つおきの転送電
極に同じ値のハイレベル電圧を印加しておき、かつ他の
1つおきの転送電極に同じ値のローレベル電圧を印加し
ておくことにある。
(作用) 従来の技術では、互いに隣接する画素電極の電位P′
C1,P′C2は、フィールドシフト時において同一に規定さ
れるが、その後両画素電極が電気的に浮動状態になるた
め、垂直転送電極に印加されるクロックパルス電圧φ′
V1,φ′V2,φ′V3,φ′V4による静電結合の影響を受
け、垂直ブランキング期間直後換言すれば、垂直有効期
間の最初においては、互いに異なる値となる。
そして、この時におけるこれら画素電極電位P′C1,
P′C2の値はフィールドシフトパルス電圧値VFS、画素電
極と垂直CCD転送電極の間に形成される寄生容量C1,C2
大きさ、および各転送電極1,2,3,4,の電圧値によって決
定される。このうち、両画素G1,G2においてフィールド
シフトパルス電圧値VFSおよび前記寄生容量C1,C2は同じ
であり、前記各転送電極1,2,3,4の電圧値のみが異なっ
ている。
つまり、第1画素電極E1と寄生容量C1,C2を形成して
いる第1および第2転送電極1,2にはハイレベル電圧VH
が印加されているのに対し、第2画素電極E2と寄生容量
C1,C2を形成している第3および第4転送電極3,4にはロ
ーレベル電圧が印加されている点が異なる。
したがって、本発明によれば、水平有効期間において
1つおきの転送電極に同じ値のハイレベル電圧を印加
し、かつ他の1つおきの転送電極に同じ値のローレベル
電圧を印加することにより、両画素電極E1,E2との間に
寄生容量を形成する垂直転送電極1,2,3,4の印加電圧を
同じにし、その結果、両画素電極E1,E2の電位を同じに
でき、フリッカ現象を防止できる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を実施例によって説明する。第1
図は本発明のCCD固体撮像装置の駆動方法の実施例を説
明するための図で、第1図(a)は各転送電極に印加さ
れるクロックパルス波形図および画素電極の電位図を示
し、第1図(b)は本実施例の駆動方法における水平有
効期間での信号電荷の蓄積の様子を示す図である。本実
施例の特徴は、水平有効期間において第1および第3転
送電極1,3に印加されるクロックパルス電圧φV1V3
ハイレベル電圧VH(本実施例では0V)、第2および第4
転送電極2,4に印加されるクロックパルス電圧φV2V4
をローレベル電圧VL(本実施例では−8V)にして、信号
電荷を第1および第3転送電極1,3下に別々に蓄積する
ことにある。これ以外のCCD固体撮像装置の動作および
画素構造は従来の技術で述べたのと同様である。
画素G1およびG2に隣接してそれぞれ2つの転送電極1,
2および3,4が配置され、これら4つの転送電極1,2,3,4
で1段分の転送電極となる、これら転送電極1,2,3,4の
うち、第1および第3転送電極1,3は第1層ポリシリコ
ンで同一パターンで形成され、第2および第4転送電極
2,4は第2層ポリシリコンで同一パターンで形成され
る。そして、第1および第2転送電極1,2は画素電極E1
との間にそれぞれ大きさC1およびC2の寄生容量を形成
し、第3および第4転送電極3,4は画素電極E2との間に
それぞれ大きさC1およびC2の寄生容量を形成する。
そして、垂直CCDレジスターは4相駆動CCDであり、こ
れら第1,第2,第3および第4転送電極1,2,3,4にはそれ
ぞれ信号電荷の転送を行なわせるための第1,第2,第3お
よび第4クロックパルス電圧φV1V2V3V4が印
加される。
本実施例において、第1画素電極の電位P1および第2
画素極の電位P2は次のように変化する。第1および第3
クロックパルスφV1V3のフィールドシフトパルスVFS
によって、第1および第2画素電極電位P1,P2はある電
位値Vgに設定される。その後第1および第3クロックパ
ルスφV1V3はハイレベル電圧値VH(=0V)に戻るた
め、容量接合の影響により、第1および第2画素電極電
位P1,P2はどちらも となる(ここでCtは第1あるいは第2画素E1,E2の全体
容量)。
このように、信号蓄積期間の最初において、第1およ
び第2画素電極電位P1,P2が同一に設定されるため、両
画素間において光感度差が発生することはなく、その結
果、フリッカ現象を防ぐことができる。図示のように垂
直ラインシフト期間では各転送電極1,2,3,4に印加され
るラインシフトパルス電圧との容量結合により、第1お
よび第3画素電極電位P1,P2は異なる値となるが、これ
は垂直ラインシフト期間が垂直有効期間を占める割合が
十分小さいので、実際上問題は無い。
なお、本実施例では、水平ブランキング期間において
第1および第3転送電極1,3に印加されるクロックパル
ス電圧φV1V3をハイレベル電圧VH、第2および第4
転送電極2,4に印加されるクロックパルス電圧φV2V4
をローレベル電圧VLとしたが、これは逆になっても本発
明の効果は同様に得られる。つまり、水平有効期間にお
いて第1および第3転送電極1,3に印加されるクロック
パルス電圧をローレベル電圧VL、第2および第4転送電
極2,4に印加されるクロックパルス電圧φV2V4をハイ
レベル電圧VHとしても、第1および第2画素電極電位
P1,P2は同一の値となり、両画素間で光感度差が発生す
ることは無い。
〔発明の効果〕 以上詳述したように本発明によれば、隣接した画素間
において光導電膜にかかる実効印加電圧を同じにでき、
その結果、フリッカ現象を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を説明するための図、第2図は
一般的な光導電膜積層型CCD固体撮像装置の画素部断面
図、第3図は第2図で示した光導電膜積層型CCD固体撮
像装置の画素部の平面構造図、第4図はCCD固体撮像装
置の駆動方法の従来例を説明するための図である。 図において、 15……正孔 26……絶縁層 27……P型シリコン基板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2次元状に配列された画素部と、該画素部
    に隣接した複数本の垂直CCDレジスターと、前記画素部
    上に積層された光導電膜とを有し、前記垂直CCDレジス
    ターが互いに隣接する2つの前記画素部の一方に対応し
    て第1及び第2転送電極を有し、他方に対応して第3及
    び第4転送電極を有し、この4つの転送電極で前記垂直
    CCDレジスター1段分の転送電極となる4相駆動垂直CCD
    レジスターの駆動方法において、 水平有効期間において、前記第1転送電極および第3転
    送電極任意の同値の電圧V1を印加し、かつ、前記第2転
    送電極および第4転送電極に電圧V1とは異なる電圧V2
    印加することを特徴とするCCD固体撮像装置の駆動方
    法。
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