JP2818144B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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JP2818144B2
JP2818144B2 JP8064746A JP6474696A JP2818144B2 JP 2818144 B2 JP2818144 B2 JP 2818144B2 JP 8064746 A JP8064746 A JP 8064746A JP 6474696 A JP6474696 A JP 6474696A JP 2818144 B2 JP2818144 B2 JP 2818144B2
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宏子 兼子
敏宏 関口
博之 内山
尚 中村
敏夫 前田
修 笠原
弘充 榎並
淳史 荻島
真樹 長尾
倫正 舟橋
保雄 木口
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淳義 小池
弘幸 宮沢
征人 定岡
和也 門田
正 千川原
一男 野尻
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体技術に関
し、特に、DRAM(ynamic andom ccess emor
y)を有する半導体集積回路装置及びその形成技術に適用
して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DRAMの1[bit]の情報を保持するメ
モリセルはメモリセル選択用MISFETと情報蓄積用
容量素子との直列回路で構成されている。前記メモリセ
ル選択用MISFETのゲート電極は行方向に延在する
ワード線に接続されている。メモリセル選択用MISF
ETの一方の半導体領域は相補性データ線に接続されて
いる。他方の半導体領域は前記情報蓄積用容量素子の一
方の電極に接続されている。情報蓄積用容量素子の他方
の電極には所定電位が印加されている。
【0003】この種のDRAMは大容量化のために集積
化され、メモリセルのサイズが縮小される傾向にある。
メモリセルのサイズが縮小された場合、情報蓄積用容量
素子のサイズも縮小されるので、情報となる電荷蓄積量
が低下する。電荷蓄積量の低下はα線ソフトエラー耐圧
を低下させ、特に1[Mbit]以上の大容量のDRAMは
α線ソフトエラー耐圧の向上が重要な技術的課題の一つ
となっている。
【0004】このような技術的課題に基づき、DRAM
のメモリセルの情報蓄積用容量素子にスタックド構造
(STC構造)が採用される傾向にある。このスタックド
構造の情報蓄積用容量素子は、下層電極層、誘電体膜、
上層電極層の夫々を順次積層し構成されている。下層電
極層は、メモリセル選択用MISFETの他方の半導体
領域に一部が接続され、他の領域がゲート電極上まで引
き伸ばされている。下層電極層は、CVD法で堆積した
多結晶珪素膜にフォトリソグラフィ技術及びエッチング
技術を施し、所定平面形状を有するようにパターンニン
グされている。誘電体膜は前記下層電極層の上面及び側
面に沿って設けられている。上層電極層は前記誘電体膜
の表面上に設けられている。上層電極層は、隣接する他
のメモリセルのスタックド構造の情報蓄積用容量素子の
上層電極層と一体に構成され、共通プレート電極として
使用されている。上層電極層は前記下層電極層と同様に
多結晶珪素膜で形成されている。
【0005】なお、スタックド構造の情報蓄積用容量素
子でメモリセルを構成するDRAMについては例えば特
願昭62−235906号に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は4[Mbit]
の大容量を有するDRAMの開発中に以下に記載する問
題点を見出した。
【0007】前記本発明者が開発中のDRAMはフォー
ルデッドビットライン方式(2交点方式)を採用してい
る。この種のDRAMは相補性データ線の延在する方向
に交互に反転パターンでメモリセルを配置している。前
記メモリセルのスタックド構造の情報蓄積用容量素子の
下層電極層は平面形状が方形状で形成されている。隣接
するメモリセルのスタックド構造の情報蓄積用容量素子
の下層電極層間隔は、メモリセル選択用MISFETの
一方の半導体領域と相補性データ線との接続領域を大き
く、それ以外は小さく設定されている。つまり、前記接
続領域において、下層電極層間は上層電極層、接続孔等
との製造工程での合せ余裕寸法や絶縁分離のための寸法
が加算されているので間隔が大きい。一方、前記接続領
域以外において、下層電極層間は最小加工寸法又はそれ
に近い寸法で加工されているので間隔が小さい。このた
め、製造工程において、フォトリソグラフィ技術を使用
して下層電極層を加工するエッチングマスクを形成する
露光工程時に、回折現象によりエッチングマスクの前記
接続領域側が特に過剰に露光される。さらに、ゲート電
極層の段差からの反射光により前記接続領域側が過剰に
露光される。つまり、前記エッチングマスクを使用して
加工(エッチング)された下層電極層は設計されたサイズ
に比べてかなり小さいサイズになり、スタックド構造の
情報蓄積用容量素子の電荷蓄積量が低下する。この電荷
蓄積量の低下は、α線ソフトエラー耐圧を劣化させ、D
RAMの誤動作を誘発するばかりか、情報蓄積用容量素
子のサイズを大きくする必要があるので、DRAMの集
積度を低下させる。
【0008】本発明の目的は下記のとおりである。
【0009】(1)記憶機能を有する半導体集積回路装
置において、集積度を向上することが可能な技術を提供
することにある。
【0010】(2)前記半導体集積回路装置において、
ソフトエラー耐圧を向上することが可能な技術を提供す
ることにある。
【0011】(3)前記半導体集積回路装置において、
動作速度の高速化を図ることが可能な技術を提供するこ
とにある。
【0012】(4)前記半導体集積回路装置において、
電気的信頼性を向上することが可能な技術を提供するこ
とにある。
【0013】(5)前記半導体集積回路装置において、
製造上の加工精度を向上することが可能な技術を提供す
ることにある。
【0014】(6)前記半導体集積回路装置において、
製造上の歩留りを向上することが可能な技術を提供する
ことにある。
【0015】(7)前記半導体集積回路装置において、
製造工程数を低減することが可能な技術を提供すること
にある。
【0016】(8)前記半導体集積回路装置において、
それに使用される絶縁膜の膜質を向上することが可能な
技術を提供することにある。
【0017】(9)前記(8)の絶縁膜の膜質を向上す
る装置を提供することにある。
【0018】(10)前記半導体集積回路装置におい
て、外部装置の駆動能力を向上することが可能な技術を
提供することにある。
【0019】(11)前記半導体集積回路装置におい
て、素子形成面の表面の平坦化を図ることが可能な技術
を提供することにある。
【0020】(12)前記半導体集積回路装置におい
て、製造プロセスの安定化を図ることが可能な技術を提
供することにある。
【0021】(13)前記(12)の製造プロセスの安
定化を図る装置を提供することにある。
【0022】(14)前記半導体集積回路装置におい
て、それに搭載される素子の高耐圧化を図ることが可能
な技術を提供することにある。
【0023】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】(1)主面を有する半導
体基板と、前記半導体基板主面の第1領域、第2領域、
第3領域を夫々囲むように形成されたフィールド絶縁膜
と、前記第1領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成
され、行方向に沿って延在する第1ワード線と、前記第
1領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成され、行方
向に沿って、前記第1ワード線と近接して延在する第2
ワード線と、前記第2領域上及び前記フィールド絶縁膜
上に形成され、行方向に沿って、前記第2ワード線の反
対側に第1ワード線と近接して延在する第3ワード線
と、前記第3領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成
され、行方向に沿って、前記第1ワード線の反対側に第
2ワード線と近接して延在する第4ワード線と、前記第
1ワード線及び第2ワード線間の前記第1領域中に形成
された第1導電型の第1半導体領域と、前記第1ワード
線に対して、前記第1半導体領域と反対側の前記第1領
域中に形成された第1導電型の第2半導体領域と、前記
第2ワード線に対して、前記第1半導体領域と反対側の
前記第1領域中に形成された第1導電型の第3半導体領
域と、前記第3ワード線の両側に位置する前記第2領域
中に形成された第1導電型の第4半導体領域及び第5半
導体領域と、前記第4ワード線の両側に位置する前記第
3領域中に形成された第1導電型の第6半導体領域及び
第7半導体領域と、前記第2半導体領域に接続された第
1電極と、前記第1電極上に誘電体膜を介して形成され
た第2電極との積層構造からなり当該積層構造の一部が
上記第1ワード線上に延在してなる第1容量素子と、前
記第3半導体領域に接続された第3電極と、前記第3電
極上に誘電体膜を介して形成された第4電極との積層構
造からなり当該積層構造の一部が上記第2ワード線上に
延在してなる第2容量素子と、前記第4半導体領域に接
続された第5電極と、前記第5電極上に誘電体膜を介し
て形成された第6電極との積層構造からなり当該積層構
造の一部が上記第3ワード線上に延在してなる第3容量
素子と、前記第6半導体領域に接続された第7電極と、
前記第7電極上に誘電体膜を介して形成された第8電極
との積層構造からなり当該積層構造の一部が上記第4ワ
ード線上に延在してなる第4容量素子と、前記第1ワー
ド線、第2ワード線、第3ワード線及び第4ワード線上
に形成され、かつ前記第1 領域、第2領域及び第3領域
を覆う第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上に形成され、か
つ列方向に沿って形成され、前記第1絶縁膜中に形成さ
れた開口を経由して前記第1半導体領域、第5半導体領
域或いは第7半導体領域に夫々連結された複数のデータ
線とを含む半導体集積回路装置であって、前記第1領域
上に位置する第1ワード線は、第1MISFETの第1
ゲート電極として用いられ、前記第2半導体領域及び第
1半導体領域は第1MISFETのソース領域及びドレ
イン領域として用いられ、前記第1領域上に位置する第
2ワード線は、第2MISFETの第2ゲート電極とし
て用いられ、前記第3半導体領域及び第1半導体領域は
第2MISFETのソース領域及びドレイン領域として
用いられ、前記第2領域上に位置する第3ワード線は、
第3MISFETの第3ゲート電極として用いられ、前
記第4半導体領域及び第5半導体領域は第3MISFE
Tのソース領域及びドレイン領域として用いられ、前記
第3領域上に位置する第4ワード線は、第4MISFE
Tの第4ゲート電極として用いられ、前記第6半導体領
域及び第7半導体領域は第4MISFETのソース領域
及びドレイン領域として用いられ、前記第1ゲート電極
は、前記第2半導体領域側に突出部を設け、前記第2ゲ
ート電極は、前記第3半導体領域側に突出部を設け、第
3ゲート電極は、前記第4半導体領域側に突出部を設
け、前記第4ゲート電極は、前記第6半導体領域側に突
出部を設けることによって、第1ゲート電極、第2ゲー
ト電極、第3ゲート電極及び第4ゲート電極の夫々の列
方向の幅は、前記フィールド絶縁膜上に位置する前記第
1ワード線、第2ワード線、第3ワード線及び第4ワー
ド線の夫々の列方向の幅よりも大きく形成され、前記第
1ゲート電極及び第2ゲート電極の列方向の離隔寸法
は、フィールド絶縁膜上に位置する前記第1ワード線及
び第2ワード線の列方向の離隔寸法よりも大きく形成さ
れていることを特徴とする半導体集積回路装置。
【0025】
【0026】
【0027】()前記第1ワード線、第2ワード線、
第3ワード線及び第4ワード線の夫々は、多結晶シリコ
ン膜を含む
【0028】
【0029】()前記各容量素子の各電極は多結晶シ
リコン層を含む。
【0030】()前記領域に形成された第2導電型
の半導体領域を有し、前記第1導電型の各半導体領域の
夫々は前記第2導電型の半導体領域の主面に形成されて
いる。
【0031】()前記ゲート電極下に位置する前記
第2導電型の半導体領域は、前記第1MISFETのチ
ャネル領域として用いられる。
【0032】()前記第2導電型の半導体領域はウエ
ル領域である。
【0033】()前記第1導電型はn型であり、前記
第2導電型はp型である。
【0034】(作用)上述した手段によれば、前記第1
ワード線及びその突出部は第1交差部においてメモリセ
ル選択用MISFETのゲート電極として、第2ワード
線及びその突出部は第2交差部においてメモリセル選択
用MISFETのゲート電極として夫々使用され、前記
突出させた分、メモリセル選択用MISFETのゲート
長を確保することができるので、短チャネル効果を低減
し、DRAMの集積度を向上することができると共に、
前記第1交差部、第2交差部の夫々に配置されたメモリ
セル間隔を縮小することができるので、DRAMの集積
度をより向上することができる。
【0035】下、本発明の構成について、メモリセル
選択用MISFETとスタックド構造の情報蓄積用容量
素子との直列回路でメモリセルを構成するDRAMに本
発明を適用した一実施の形態とともに説明する。
【0036】なお、実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0037】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の実施の形態1であるDRAM
を封止する樹脂封止型半導体装置を図2(部分断面平面
図)で示す。
【0038】図2に示すように、DRAM(半導体ペレ
ット)1はSOJ(mall ut-line J-bend)型の樹
脂封止型半導体装置2で封止されている。DRAM1は
樹脂封止型半導体装置2のタブ3Aの表面上に接着剤を
介在させて塔載されている。
【0039】前記DRAM1は4[Mbit]の大容量で構
成される。このDRAM1は350[mil]の樹脂封止
型半導体装置2に封止されている。DRAM1の主面に
は1[bit]の情報を記憶するメモリセル(記憶素子)が
行列状に複数配置されたメモリセルアレイが配置されて
いる。メモリセルアレイ以外において、DRAM1の主
面には直接周辺回路及び間接周辺回路が配置されてい
る。直接周辺回路は、メモリセルの情報書込み動作や情
報読出し動作を直接制御する回路であり、ロウアドレス
デコーダ回路、カラムアドレスデコーダ回路、センスア
ンプ回路等が含まれる。間接周辺回路は、前記直接周辺
回路の動作を間接的に制御する回路であり、クロック信
号発生回路、バッファ回路等が含まれる。
【0040】前記DRAM1の最も周辺部において、D
RAM1の短辺側、長辺側の中央部分の夫々には外部端
子(ボンディングパッド)BPが配列されている。この
外部端子BPはボンディングワイヤ4を介在させてイン
ナーリード3Bに接続されている。ボンディングワイヤ
4はアルミニウム(Al)ワイヤを使用する。また、ボ
ンディングワイヤ4としては、金(Au)ワイヤ、銅
(Cu)ワイヤ、金属ワイヤの表面に絶縁性樹脂を被覆
した被覆ワイヤ等を使用してもよい。ボンディングワイ
ヤ4は熱圧着に超音波振動を併用したボンディング法に
よりボンディングされている。
【0041】前記インナーリード3Bはアウターリード
3Cに一体に構成されている。このインナーリード3
B、アウターリード3C、前記タブ3Aの夫々はリード
フレームから切断されかつ成型されている。リードフレ
ームは例えばCu、Fe−Ni(例えばNi含有率42
[%])合金等で形成されている。前記タブ3Aには短辺
側、長辺側の夫々においてタブ吊りリード3Dが連結さ
れている。
【0042】前記アウターリード3Cは、標準規格に基
づき、夫々に印加される信号が規定され、番号が付され
ている。同図2中、左上端は1番端子、左下端は10番
端子、右下端は11番端子、右上端は20番端子であ
る。このアウターリード3Cに印加される信号について
は、前述の外部端子BPとの兼ね合いがあるので後述す
る。
【0043】前記DRAM1、タブ3A、ボンディング
ワイヤ4、インナーリード3B及びタブ吊りリード3D
は樹脂封止部5で封止されている。樹脂封止部5は、低
応力化を図るために、フェノール系硬化剤、シリコーン
ゴム及びフィラーが添加されたエポキシ系樹脂を使用し
ている。シリコーンゴムはエポキシ系樹脂の熱膨張率を
低下させる作用がある。フィラーは球形の酸化珪素粒で
形成されており、同様に熱膨張率を低下させる作用があ
る。
【0044】次に、前記樹脂封止型半導体装置1に封止
されたDRAM1の概略構成を図3(チップレイアウト
図)に示す。
【0045】図3に示すように、DRAM1の中央部の
表面上にはメモリセルアレイ(MA)11が配置されて
いる。本実施の形態のDRAM1は、これに限定されな
いが、メモリセルアレイ11は大きく4個のメモリセル
アレイ11Aに分割され、マット構成が採用されてい
る。つまり、同図3中、DRAM1の上側に2個のメモ
リセルアレイ11Aが配置され、下側に2個のメモリセ
ルアレイ11Aが配置されている。この4個に分割され
たメモリセルアレイ11Aの夫々はさらに4個のメモリ
セルアレイ11Bに細分化されている。つまり、DRA
M1は16個のメモリセルアレイ11Bが配置されてい
る。16個に細分化された1個のメモリセルアレイ11
Bは256[Kbit]の容量で構成されている。
【0046】前記16個に細分化されたうちの2個のメ
モリセルアレイ11Bの間には夫々カラムアドレスデコ
ーダ回路(YDEC)12及びセンスアンプ回路(S
A)13の一部が配置されている。センスアンプ回路1
3は相補型MISFET(CMOS)で構成され、セン
スアンプ回路13の一部はnチャネルMISFETで構
成されている。センスアンプ回路13の他部であるpチ
ャネルMISFETは前記一部と対向した位置において
メモリセルアレイ11Bの端部に配置されている。セン
スアンプ回路13の一端側からは相補性データ線(2本
のデータ線)がメモリセルアレイ11B上に延在してお
り、本実施の形態のDRAM1はフォールデッドビット
ライン方式(2交点方式)を採用している。
【0047】前記16個に細分化されたメモリセルアレ
イ11Bの夫々の中央側の一端にはロウアドレスデコー
ダ回路(XDEC)14及びワードドライバ回路(W
D)15が配置されている。
【0048】これらメモリセルアレイ11の周辺に配置
された回路12〜15はDRAM1の直接周辺回路とし
て構成されている。
【0049】前記DRAM1の上辺には上辺周辺回路1
6、下辺には下辺周辺回路17が配置されている。DR
AM1の上側に配置された2個のメモリセルアレイ11
Aと下側に配置された2個のメモリセルアレイ11Aと
の間には中辺周辺回路18が配置されている。また、D
RAM1の上側に配置された2個のメモリセルアレイ1
1A間、下側に配置された2個のメモリセルアレイ11
A間の夫々には中央周辺回路19が配置されている。こ
れらの周辺回路16〜19はDRAM1の間接周辺回路
として構成されている。
【0050】次に、前述したDRAM1の外部端子BP
の具体的な機能及び前記間接周辺回路の具体的な回路配
置について、図4(要部拡大レイアウト図)を用いて簡
単に説明する。
【0051】まず、DRAM1の周辺に配置された外部
端子BPのうち、A0〜A9はアドレス信号用の外部端子
BPである。I/O1〜I/O4は入出力信号用の外部端
子BPである。RASはロウアドレスストローブ信号用
の外部端子BP、CASはカラムアドレスストローブ信
号用の外部端子BPである。WEはライトイネーブル信
号用の外部端子BP、OEはアウトプットイネーブル信
号用の外部端子BPである。Vssは基準電位例えば回路
の接地電位0[V]用の外部端子BP、Vccは電源電位例
えば回路の動作電位5[V]用の外部端子BPである。図
示しないが、特に入力信号用の外部端子BPの近傍には
入力保護回路(静電気破壊防止回路)が配置されてい
る。
【0052】前記間接周辺回路の上辺周辺回路16の夫
々の回路は基本的には各信号が印加される外部端子BP
の近傍に配置されている。1601はライト系回路、1
602はRAS系コントロール回路である。1603は
基板電位VBB発生回路であり、例えば−2.5〜−3.5
[V]の電位を生成する回路である。1604はデータ出
力バッファ回路、1605は入出力データ回路、160
6はデータ出力コントロール回路である。1607はC
AS系コントロール回路、1608はリード・ライトコ
ントロール回路、1609はテストモードコントロール
回路、1610はメインアンプコントロール回路であ
る。1611はIOセレクト回路、1612はマット選
択及びコモンソース駆動回路である。1614はボンデ
ィングマスタ制御回路、1616はATD回路、161
7はXアドレスバッファ回路、1619はYアドレスバ
ッファ回路である。1620はメインアンプ回路、16
21はニブルカウンタ回路、1622はテスト論理回路
である。
【0053】中辺周辺回路18において、1801はY
アドレスバッファ回路、1802はATD回路、180
3はマット選択回路である。1804はX系プリデコー
ダ回路、1805はX系冗長回路、1806はリフレッ
シュカウンタ回路、1807はカラム系イコライズ回路
である。1808はデコーダモニタ回路、1809はX
アドレスバッファ回路、1810はコモンI/Oイコラ
イズ制御回路、1812はXアドレスラッチ回路、18
13はリフレッシュコントロール回路である。
【0054】下辺周辺回路17において、1701はマ
ット選択回路及びコモンソース駆動回路、1702はY
プリデコーダ回路である。1703はXアドレスバッフ
ァ回路、1704はYアドレスバッファ回路である。1
705はATD回路、1706はY系冗長回路、170
7はXプリデコーダ回路である。
【0055】次に、前記DRAM1の細分化されたメモ
リセルアレイ11Bの要部及びその周辺回路の要部につ
いて、図5(要部等価回路図)を用いて説明する。
【0056】図5に示すように、フォールデッドビット
ライン方式を採用するDRAM1はメモリセルアレイ
(MA)11Bにおいて相補性データ線DL,DLを列
方向に延在させている。この相補性データ線DLは行方
向に複数組配置されている。相補性データ線DLはセン
スアンプ回路(SA)13に接続されている。
【0057】前記メモリセルアレイ11Bにおいて、ワ
ード線WLは相補性データ線DLと交差する行方向に延
在させている。ワード線WLは列方向に複数本配置され
ている。図示していないが、夫々のワード線WLはロウ
アドレスバッファ回路(XDEC)14に接続され選択
されるように構成されている。
【0058】相補性データ線DLの夫々とワード線WL
との交差部には1[bit]の情報を記憶するメモリセル
(記憶素子)Mが配置されている。メモリセルMはメモ
リセル選択用nチャネルMISFETQsと情報蓄積用
容量素子Cとの直列回路で構成されている。
【0059】メモリセルMのメモリセル選択用MISF
ETQsは一方の半導体領域を相補性データ線DLに接
続している。他方の半導体領域は情報蓄積用容量素子C
の一方の電極に接続されている。ゲート電極はワード線
WLに接続されている。情報蓄積用容量素子Cの他方の
電極は電源電圧1/2Vccに接続されている。電源電圧
1/2Vccは前記基準電圧Vssと電源電圧Vccとの中間
電位例えば約2.5[V]である。電源電圧1/2Vcc
は、情報蓄積用容量素子Cの電極間に加わる電界強度を
低減し、誘電体膜の絶縁耐圧の劣化を低減することがで
きる。
【0060】前記センスアンプ回路13は前記相補性デ
ータ線DLで伝達されるメモリセルMの情報を増幅する
ように構成されている。センスアンプ回路13で増幅さ
れた情報はカラムスイッチ用nチャネルMISFETQ
yを通してコモンデータ線I/O、I/Oの夫々に出力
される。カラムスイッチ用MISFETQyはカラムア
ドレスデコーダ回路(YDEC)12で制御される。
【0061】前記コモンデータ線I/Oはメインアンプ
回路(MAP)1620に接続されている。メインアン
プ回路1620はスイッチ用MISFET(符号は付け
ない)、出力信号線DOL、DOL、データ出力バッフ
ァ回路(DoB)1604の夫々を通して出力信号用外
部端子(Dout)BPに接続されている。つまり、メイ
ンアンプ回路1620でさらに増幅されたメモリセルM
の情報は出力信号線DOL、データ出力バッファ回路1
604、外部端子BPの夫々を通してDRAM1の外部
に出力される。
【0062】次に、前記DRAM1のメモリセルM及び
周辺回路(センスアンプ回路やデコーダ回路等)を構成
する素子の具体的な構造について説明する。メモリセル
アレイ11Bの平面構造は図6(要部平面図)で示す。
メモリセルアレイ11Bの断面構造及び周辺回路の素子
の断面構造は図1(要部断面図)で示す。なお、図6の
左側に示すメモリセルMの断面構造は図1のI−I切断
線で切った部分の断面構造を示している。また、図1の
右側は周辺回路を構成するCMOSの断面構造を示して
いる。
【0063】図1及び図6に示すように、DRAM1は
単結晶珪素からなるp−型半導体基板20で構成されて
いる。半導体基板20は、(100)結晶面を素子形成
面として使用し、例えば10[Ω−cm]程度の抵抗値で
形成されている。半導体基板20の一部の主面はイオン
打込法による約1015[atoms/cm2]以上の不純物の導
入が行われていない。一部の領域とは少なくともメモリ
セルアレイ11Bの領域である。前記不純物の導入は結
晶欠陥を多量に発生させ、情報となる電荷をリークさせ
てしまうので、不純物の導入の領域が部分的に制限され
ている。したがって、Na等の重金属による汚染を低減
するために、本実施の形態のDRAM1は半導体基板2
0の深い領域にゲッタリング層を有したものが使用され
ている。ゲッタリング層は半導体基板20の主面から約
10[μm]より深い領域(ウエル領域21、22の夫々
よりも深い領域)に形成されている。
【0064】前記半導体基板20のメモリセルM(メモ
リセルアレイ11)、nチャネルMISFETQnの夫
々の形成領域の主面部にはp−型ウエル領域22が設け
られている。半導体基板20のpチャネルMISFET
Qpの形成領域の主面部にはn−型ウエル領域21が設
けられている。つまり、本実施の形態のDRAM1はツ
インウエル構造で構成されている。
【0065】ウエル領域21、22の夫々の半導体素子
形成領域間の主面上には素子間分離用絶縁膜(フィール
ド絶縁膜)23が設けられている。p−型ウエル領域2
2の主面部において、素子間分離用絶縁膜23下にはp
型チャネルストッパ領域24Aが設けられている。素子
間分離用絶縁膜23をゲート絶縁膜とする寄生MOSは
n型反転し易いので、チャネルストッパ領域24Aは少
なくともp−型ウエル領域22の主面部に設けられてい
る。
【0066】メモリセルアレイ11のメモリセルMの形
成領域において、p−型ウエル領域22の主面部にはp
型半導体領域24Bが設けられている。p型半導体領域
24Bは実質的にメモリセルアレイ11の全面に設けら
れている。p型半導体領域24Bは、前記p型チャネル
ストッパ領域24Aと同一製造工程、同一製造マスクで
形成され、p型チャネルストッパ領域24Aを形成する
p型不純物(B)の横方向の拡散により形成されてい
る。周辺回路を構成するnチャネルMISFETQnに
比べて、メモリセルMのメモリセル選択用MISFET
Qsのゲート幅寸法は小さく構成されている。つまり、
前記p型不純物の横方向の拡散により、メモリセルMの
実質的に全面に前記p型半導体領域24Bが形成される
ようになっている。このp型半導体領域24Bはp−型
半導体基板20に比べて不純物濃度が高いp−型ウエル
領域22よりもさらに高い不純物濃度で形成されてい
る。p型半導体領域24Bは、メモリセル選択用MIS
FETQsのしきい値電圧を高めることができ、又情報
蓄積用容量素子Cの電荷蓄積量を高めることができる。
また、p型半導体領域24Bは少数キャリアに対するポ
テンシャルバリア領域としても作用している。
【0067】メモリセルMのメモリセル選択用MISF
ETQsは図1、図6及び図7(所定の製造工程におけ
る要部平面図)に示すようにp−型ウエル領域22(実
際にはp型半導体領域24B)の主面部に構成されてい
る。メモリセル選択用MISFETQsは素子間分離用
絶縁膜23及びp型チャネルストッパ領域24Aで規定
された領域内に構成されている。メモリセル選択用MI
SFETQsは主にp−型ウエル領域22、ゲート絶縁
膜25、ゲート電極26、ソース領域又はドレイン領域
である一対のn型半導体領域28で構成されている。
【0068】前記p−型ウエル領域22はチャネル形成
領域として使用されている。ゲート絶縁膜25はp−型
ウエル領域22の主面を酸化して形成した酸化珪素膜で
形成されている。
【0069】ゲート電極26はゲート絶縁膜6の上部に
設けられている。ゲート電極26は、例えば、CVD法
で堆積した多結晶珪素膜で形成し、200〜300[n
m]程度の膜厚で形成されている。この多結晶珪素膜は
抵抗値を低減するn型不純物(P或はAs)を導入して
いる。また、ゲート電極26は、高融点金属(Mo,Ti,
Ta,W)膜や高融点金属シリサイド(MoSi2,TiSi2,
TaSi2,WSi2)膜の単層で構成してもよい。また、ゲ
ート電極26は、多結晶珪素膜上に前記高融点金属膜や
高融点金属シリサイド膜を積層した複合膜で構成しても
よい。
【0070】ゲート電極26は、図6及び図7に示すよ
うに、行方向に延在するワード線(WL)26と一体に
構成されている。つまり、ゲート電極26、ワード線2
6の夫々は同一導電層で形成されている。ワード線26
は行方向に配置された複数のメモリセルMのメモリセル
選択用MISFETQsの夫々のゲート電極26を接続
するように構成されている。
【0071】図7に示すように、メモリセル選択用MI
SFETQsのゲート電極26のゲート長寸法はワード
線26の幅寸法に比べて太く構成されている。例えば、
ゲート電極26のゲート長寸法は1.0[μm]に対して
ワード線の幅寸法は0.6[μm]で構成されている。な
お、本実施の形態のDRAM1は、前記ワード線26の
配線間寸法0.6[μm]を除き、最小加工寸法を0.8
[μm]とする所謂0.8[μm]製造プロセスを採用し
ている。
【0072】図6及び図7に示すように、メモリセルM
は相補性データ線(50)の一方のデータ線DLとワー
ド線26との図6の交差部、前記相補性データ線の他方
のデータ線DLと前記ワード線26の列方向に隣接する
他のワード線26との第2の交差部の夫々に配置されて
いる。前記夫々のワード線26は実質的に同一幅寸法で
所定隔離寸法を保持した状態で平行に行方向に延在させ
ている。この2本のワード線26は、相補性データ線の
夫々のデータ線DL、データ線DL毎に互いに反対方向
に突出するように、ジグザグに行方向に延在させてい
る。前記第1の交差部において、ワード線26はそれに
隣接する他のワード線26側にメモリセルMの形状に沿
って突出部26Aが設けられている。同様に、第2の交
差部において、他のワード線26の前記ワード線26側
にメモリセルMの形状に沿って突出部26Aが設けられ
ている。この突出部26Aは、実質的にメモリセル選択
用MISFETQsのゲート電極26として使用され、
ワード線26の配線幅寸法に比べてゲート長寸法を長く
するようになっている。しかも、突出部26Aは、メモ
リセルMの周囲を規定する素子間分離用絶縁膜23と少
なくとも製造工程における合せ余裕寸法を有する程度に
重ね合せるだけで、前述のようにメモリセルMの形状に
沿って(メモリセル選択用MISFETQsのゲート幅
寸法と同程度で)突出させている。つまり、図7に示す
ように、メモリセル選択用MISFETQsのゲート長
寸法で単純にワード線26の配線幅寸法を規定した場合
のワード線26間の離隔寸法Aに比べて、素子間分離用
絶縁膜23上での離隔寸法を充分に確保することができ
るので、ワード線26の延在方向のメモリセルM間隔を
縮小することができる。
【0073】このように、(請求項24−手段14)メ
モリセル選択用MISFETQsと情報蓄積用容量素子
Cとの直列回路で形成されたメモリセルMを配置する、
フォールデットビットライン方式のDRAM1におい
て、相補性データ線(50)の一方の第1データ線DL
と第1ワード線26との第1交差部、前記相補性データ
線の他方の第2データ線DLと前記第1ワード線26の
列方向に隣接する他の第2ワード線26との第2交差部
の夫々に前記メモリセルMを配置し、前記第1ワード線
26、第2ワード線26の夫々を実質的に同一幅寸法で
所定隔離寸法を保持した状態で平行に行方向に延在させ
ると共に、前記第1データ線DL、第2データ線DLの
夫々毎に互いに反対方向に突出するように第1ワード線
26、第2ワード線26の夫々をジグザグに延在させ、
前記第1交差部の第1ワード線26の第2ワード線26
側をメモリセルMの形状に沿って突出させる(突出部2
6Aを設ける)と共に、第2交差部の第2ワード線26
の第1ワード線26側をメモリセルMの形状に沿って突
出させる。この構成により、前記第1ワード線26及び
その突出部26Aは第1交差部においてメモリセル選択
用MISFETQsのゲート電極26として、第2ワー
ド線26及びその突出部26Aは第2交差部においてメ
モリセル選択用MISFETQsのゲート電極26とし
て夫々使用され、前記突出させた分、メモリセル選択用
MISFETQsのゲート長を確保することができるの
で、短チャネル効果を低減することができると共に、前
記第1交差部、第2交差部の夫々に配置されたメモリセ
ルM間隔を縮小することができる。この結果、メモリセ
ルMの占有面積を縮小し、かつメモリセルM間の分離領
域の占有面積を縮小することができるので、DRAM1
の集積度を向上することができる。
【0074】前記n型半導体領域28は、周辺回路を構
成するMISFETQnのn+型半導体領域(37)に
比べて、少なくとも情報蓄積用容量素子Cを接続する側
を低不純物濃度で形成している。具体的に、n型半導体
領域28は1×1014[atoms/cm2]未満の低不純物濃
度のイオン打込法で構成されている。つまり、n型半導
体領域28は、不純物の導入に起因する結晶欠陥の発生
を低減し、しかも不純物の導入後の熱処理によって結晶
欠陥を充分に回復できるように形成されている。したが
って、n型半導体領域28は、p−型ウエル領域22と
のpn接合部においてリーク電流量が少ないので、情報
蓄積用容量素子Cに蓄積された情報となる電荷を安定に
保持することができる。
【0075】前記n型半導体領域28は、ゲート電極2
6に対して自己整合で形成され、チャネル形成領域側が
低不純物濃度で構成されているので、LDD(ightly
oped rain)構造のメモリセル選択用MISFET
Qsを構成する。
【0076】また、前記メモリセル選択用MISFET
Qsの一方(相補性データ線の接続側)のn型半導体領
域28はn+型半導体領域41と一体に構成されてい
る。他方(情報蓄積用容量素子Cの接続側)のn型半導
体領域28はn+型半導体領域33Aと一体に構成され
ている。前記n+型半導体領域41は相補性データ線
(50)と一方のn型半導体領域28との接続を行う接
続孔40Aに規定された領域内において形成されてい
る。n+型半導体領域41は相補性データ線(50)と
p−型ウエル領域22との短絡を防止するように構成さ
れている。前記n+型半導体領域33Aは、後述するス
タックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極層(3
3)と他のn型半導体領域28との接続を行う接続孔3
2で規定された領域内において形成されている。n+型
半導体領域33Aは、前記下層電極層33に導入された
n型不純物を拡散することにより形成されている。
【0077】前記メモリセル選択用MISFETQsの
ゲート電極26の上層には絶縁膜27が設けられ、ゲー
ト電極26、絶縁膜27の夫々の側壁にはサイドウォー
ルスペーサ29が設けられている。絶縁膜27は主にゲ
ート電極26、その上に形成される情報蓄積用容量素子
Cの各電極(特に33)の夫々を電気的に分離するよう
に構成されている。サイドウォールスペーサ29は主に
LDD構造のメモリセル選択用MISFETQsを構成
するようになっている。前記絶縁膜27、サイドウォー
ルスペーサ29の夫々は、その製造方法については後述
するが、無機シランガス及び酸化窒素ガスをソースガス
とするCVD法で堆積された酸化珪素膜で形成されてい
る。この酸化珪素膜は、有機シランガスをソースガスと
するCVD法で堆積した酸化珪素膜に比べて、下地の段
差状でのステップカバレッジが高く、又膜の縮みが小さ
い。
【0078】このように、(10−6)メモリセル選択
用MISFETQsのゲート電極26上に絶縁膜27を
形成し、前記ゲート電極26の側壁及びその上層の絶縁
膜27の側壁にサイドウォールスペーサ29を形成する
DRAM1において、前記ゲート電極26上の絶縁膜2
6、サイドウォールスペーサ29の夫々を、無機シラン
ガス及び酸化窒素ガスをソースガスとするCVD法で堆
積した酸化珪素膜で構成する。この構成により、前記ゲ
ート電極26上の絶縁膜27、サイドウォールスペーサ
29の夫々である酸化珪素膜は有機シランをソースガス
とするCVD法で堆積した酸化珪素膜に比べで膜の縮み
を低減することができるので、前記絶縁膜27とサイド
ウォールスペーサ29との間の剥離を低減し、前記ゲー
ト電極26とそれ以外の導電層(例えば下層電極層3
3)との間のリークを防止し、電気的信頼性を向上する
ことができると共に、前記ゲート電極26上の絶縁膜2
7、サイドウォールスペーサ29の夫々である酸化珪素
膜のステップカバレッジが高いので、酸化珪素膜の膜厚
の均一性を高め、絶縁耐圧を向上することができる。ま
た、ステップカバレッジが高いので、同一の側壁膜厚を
得るのに必要な堆積膜厚を薄膜化でき、段差を低減で
き、前記下層電極層33の加工が容易となる。
【0079】前記メモリセルMの情報蓄積用容量素子C
は、図1、図6及び図8(所定の製造工程における要部
平面図)に示すように、主に、下層電極層33、誘電体
膜34、上層電極層35の夫々を順次積層して構成され
ている。情報蓄積用容量素子Cは所謂スタックド構造
(積層型:STC)で構成されている。
【0080】このスタックド構造の情報蓄積用容量素子
Cの下層電極層33の一部(中央部分)はメモリセル選
択用MISFETQsの他方のn型半導体領域28に接
続されている。この接続は層間絶縁膜31に形成された
接続孔31A及びサイドウォールスペーサ29で規定さ
れた接続孔32を通して行われている。接続孔32の列
方向の開口サイズはメモリセル選択用MISFETQs
のゲート電極26、それに隣接するワード線26の夫々
の離隔寸法で規定されている。接続孔31Aの開口サイ
ズと接続孔32の開口サイズとの差は少なくとも製造工
程におけるマスク合せ余裕寸法に相当する分より大きく
なっている。下層電極層33の他部(周辺部分)はゲー
ト電極26、ワード線26の夫々の上部まで引き伸ばさ
れている。
【0081】前記層間絶縁膜31はその下層の絶縁膜2
7、サイドウォールスペーサ29の夫々と同様の絶縁膜
で形成されている。つまり、無機シランガス及び酸化窒
素ガスをソースガスとするCVD法で堆積した酸化珪素
膜で形成されている。
【0082】前記下層電極層33は例えばCVD法で堆
積した多結晶珪素膜で形成し、この多結晶珪素膜には抵
抗値を低減するn型不純物(As或はP)が高濃度に導
入されている。下層電極層33は、下地の段差形状を利
用し、かつ側壁を利用してスタックド構造の情報蓄積用
容量素子Cの電荷蓄積量を増加するために、例えば20
0〜400[nm]程度の比較的厚い膜厚で形成されて
いる。
【0083】前記下層電極層33の平面形状は、図6及
び図8に示すように、相補性データ線(50)が延在す
る列方向に長い方形状で構成されている。図8に示すよ
うに、ワード線26が延在する行方向に配置された各下
層電極層33は製造工程における最小加寸法か又はそれ
に近い加工寸法で形成されている。同様に、相補性デー
タ線(50)が延在する列方向に配置された各下層電極
層33のうち、相補性データ線の接続側でなく、素子間
分離用絶縁膜23を介在させる下層電極層33間は前記
最小加寸法か又はそれに近い加工寸法で形成されてい
る。これに対して、相補性データ線の接続側において、
下層電極層33間は、メモリセル選択用MISFETQ
sのn型半導体領域28と相補性データ線(50)との
接続領域、上層電極層35と相補性データ線(50)と
の絶縁耐圧、下層電極層33と上層電極層35との重な
り、及び下層電極層33と相補性データ線(50)との
絶縁耐圧を確保する寸法に相当する分、離隔されてい
る。この下層電極層33には、前記n型半導体領域28
と相補性データ線(50)との接続側に平面方形状に形
成された領域から平面方向に突出する補正パターン33
Aが設けられている。下層電極層33を加工するエッチ
ングマスク(フォトレジスト膜)は、前記接続領域にお
いて下層電極層33間隔が広い領域で発生する回折現象
及びワード線26の段差からの反射光によりサイズが縮
小されてしまう。このため、下層電極層33のサイズが
所定の設定値よりも小さくなるので、スタックド構造の
情報蓄積用容量素子Cの電荷蓄積量が低下する。そこ
で、補正パターン33Aは、予じめサイズの縮小分を見
込んで下層電極層33のサイズを大きくするように構成
されている。補正パターン33は、レイアウト的に下層
電極層33間に余裕がある前記接続側に配置されている
が、これに限定されず、前述の位置と反対側に配置して
もよい。なお、現実の下層電極層33の平面形状は方形
状の角部分がかなり落ちるので、全体的にまるみを有す
るように形成される。
【0084】このように、(1−1)メモリセル選択用
MISFETQsとスタックド構造の情報蓄積用容量素
子Cとの直列回路でメモリセルを構成するDRAM1に
おいて、前記スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの
下層電極層33にその表面々積を増加させる補正パター
ン33Aを構成する。これにより、隣接する下層電極層
33の間隔の大きい領域(相補性データ線側)におい
て、フォトリソグラフィ技術の露光時の回折現象及びワ
ード線26からの反射光によって、前記下層電極層33
を加工するエッチングマスクのサイズが縮小されること
を低減できる(予じめサイズが縮小される分補正してい
る)ので、下層電極層33の表面々積を確保し、スタッ
クド構造の情報蓄積用容量素子Cの電荷蓄積量を増加す
ることができる。この結果、α線ソフトエラー耐圧を向
上し、メモリセルM面積を縮小できるので、DRAM1
の集積度を向上することができる。
【0085】誘電体膜34は、基本的には下層電極層
(多結晶珪素膜)33の上層(表面上)にCVD法で堆
積させた窒化珪素膜34A、この窒化珪素膜34Aを高
圧で酸化した酸化珪素膜34Bを積層した2層構造で構
成されている。実際には、誘電体膜34は、下層電極層
33である多結晶珪素膜の表面に自然酸化珪素膜(3
[nm]未満の非常に薄い膜厚なので図示しない)が形
成されるので、自然酸化珪素膜、窒化珪素膜34A、酸
化珪素膜34Bの夫々を順次積層した3層構造で構成さ
れている。前記誘電体膜34の窒化珪素膜34Aは、C
VD法で堆積されるので、下地の多結晶珪素膜(下層電
極層33)の結晶状態や段差形状に影響されず、下地に
対して独立なプロセス条件で形成することができる。つ
まり、窒化珪素膜34Aは、多結晶珪素膜の表面を酸化
して形成した酸化珪素膜に比べて、絶縁耐圧が高く、単
位面積当りの欠陥数が少ないので、リーク電流が非常に
少ない。しかも、窒化珪素膜34Aは酸化珪素膜に比べ
て誘電率が高い特徴がある。酸化珪素膜34Bは、非常
に良質な膜で形成することができるので、前記窒化珪素
膜34Aの前記特性をさらに向上させることができる。
また、後に詳述するが、酸化珪素膜34Bは、高圧酸化
(1.5〜10[気圧])で形成されるので、常圧酸化
に比べて短い酸化時間つまり熱処理時間で形成すること
ができる。酸化珪素膜34Bが薄く(例えば2[nm]
以下)、常圧(1[気圧])の酸化によっても熱処理時
間が許容される範囲であるときは、常圧酸化でも形成す
ることができる。
【0086】誘電体膜34は、下層電極層33の上面及
び側壁に沿って設けられており、下層電極層33の側壁
部分を利用して高さ方向に面積を稼いでいる。誘電体膜
34の面積の増加はスタックド構造の情報蓄積用容量素
子Cの電荷蓄積量を向上することができる。この誘電体
膜34の平面形状は上層電極層35の平面形状で規定さ
れ、実質的に上層電極層35と同一形状で構成されてい
る。
【0087】前記上層電極層35は誘電体膜34を介在
させて下層電極層33を覆うようにその上部に設けられ
ている。上層電極層35は隣接する他のメモリセルMの
スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層3
5と一体に構成されている。上層電極層35には電源電
圧1/2Vccが印加されている。上層電極層35は例
えばCVD法で堆積した多結晶珪素膜で形成され、この
多結晶珪素膜には抵抗値を低減するn型不純物が導入さ
れている。上層電極層35は例えば前記下層電極層33
と同等か同等以下の膜厚で形成されている。
【0088】このように、(11−7)層間絶縁膜(下
地絶縁膜)31上に形成された下層電極層33、前記層
間絶縁膜31上及び下層電極層33の表面上に形成され
た誘電体膜34及びこの誘電体膜34上に形成された上
層電極層35で構成されたスタックド構造の情報蓄積用
容量素子Cを有するDRAM1において、前記スタック
ド構造の情報蓄積用容量素子Cの誘電体膜34を窒化珪
素膜34Aを有する複合膜で構成し、前記層間絶縁膜3
1を無機シランガス及び酸化窒素ガスをソースガスとす
るCVD法で堆積した酸化珪素膜で構成する。この構成
により、前記スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの
誘電体膜34に対する層間絶縁膜31の膜の縮みを低減
し、前記誘電体膜34と層間絶縁膜31との間に発生す
るストレスを低減することができるので、誘電体膜34
の破壊を防止し、下層電極層33と上層電極層35との
間のリーク電流を防止し、電気的信頼性を向上すること
ができると共に、前記層間絶縁膜31のステップカバレ
ッジが高いので、層間絶縁膜31の膜厚の均一性を高
め、層間絶縁膜31上の下層電極層33とその下の導電
層(例えばゲート電極26やワード線26)との間の絶
縁耐圧を高めることができる。
【0089】前記メモリセルMは図1、図6、図7及び
図8に示すように列方向に隣接する他の1個のメモリセ
ルMと接続されている。つまり、列方向に隣接する2個
のメモリセルMは、夫々のメモリセル選択用MISFE
TQsの一方のn型半導体領域28を一体に構成し、そ
の部分を中心に反転パターンで構成されている。この2
個のメモリセルMは行方向に配置され、この2個のメモ
リセルMと行方向に隣接する他の2個のメモリセルMと
は列方向に2分の1ピッチずれて配置されている。
【0090】メモリセルMのメモリセル選択用MISF
ETQsの一方のn型半導体領域28には図1及び図6
に示すように相補性データ線(DL)50が接続されて
いる。相補性データ線50は層間絶縁膜36、39、4
0の夫々に形成された接続孔40Aを通してn型半導体
領域28に接続されている。相補性データ線50とn型
半導体領域28との接続にはn+型半導体領域41を介
在させて行われている。
【0091】前記層間絶縁膜36、39の夫々は例えば
CVD法で堆積した酸化珪素膜で形成されている。層間
絶縁膜40はフローによる平坦化が可能なリン及びホウ
素を含んだ酸化珪素膜(BPSG)で構成されている。
前記層間絶縁膜39は、絶縁耐圧の確保及びその上層の
層間絶縁膜40に導入されているBやPが素子に漏れる
ことを防止する目的で設けられている。
【0092】前記相補性データ線50は、遷移金属膜
(バリアメタル膜)50A、アルミニウム膜又はアルミ
ニウム合金膜50B、遷移金属膜(保護膜)50Cの夫
々を順次積層した3層構造で構成されている。
【0093】前記相補性データ線50のうちの下層の遷
移金属膜50Aは、アルミニウム膜50Bとn型半導体
領域28(実際にはn+型半導体領域41)との接続部
に単結晶珪素が析出し、接続部の抵抗値が増加すること
を防止するように構成されている。つまり、下層の遷移
金属膜50Aは所謂バリアメタル膜として使用されてい
る。この下層の遷移金属膜50Aは、その上層のアルミ
ニウム膜50Bを形成する前に形成することができるの
で、アルミニウム膜50Bの溶融温度に近い又はそれ以
上の温度のCVD法を使用することができる。具体的
に、下層の遷移金属膜50AはCVD法で堆積したWS
2膜を使用する。また、下層の遷移金属膜50Aは例
えばTaSi2膜やTiN膜で形成してもよい(つま
り、本実施の形態の遷移金属膜は、遷移金属膜、遷移金
属珪化膜及び遷移金属窒化膜を含む)。CVD法で堆積
された下層の遷移金属膜50Aは、下地の段差形状の大
きい部分、特に、相補性データ線50の接続部分でのス
テップカバレッジを大幅に向上することができる。な
お、下層の遷移金属膜50Aは、低温度のスパッタ法で
堆積した場合、抵抗値を低減し安定化を図る目的で約9
00[℃]程度の高温度の熱処理を施さなければならな
い。下層の遷移金属膜50Aはn型半導体領域28や周
辺回路の領域においてp+型半導体領域(38)に接続
され、さらに層間絶縁膜40上に形成されているので、
前記高温度の熱処理は不純物の相互拡散を生じ、各接続
部分での抵抗値を増大させてしまう。この点からも、前
記下層の遷移金属膜50Aは低抵抗化のための熱処理が
不要な650[℃]以上900[℃]以下のCVD法で
形成することが望ましい。
【0094】前記相補性データ線50の中層のアルミニ
ウム膜50Bは、基本的に配線の主要部として使用さ
れ、抵抗値の低い材料で形成されている。アルミニウム
膜50Bとしてその合金膜を使用する場合、アルミニウ
ム膜にCuやCu及びSiを添加する。Cuは、マイグ
レーション現象を低減するために添加され、例えば0.
5[重量%]程度添加されている。Siは、アロイスパ
イク現象を低減するために添加され、例えば1〜1.5
[重量%]程度添加されている。アルミニウム膜50B
は例えばスパッタ法で堆積されている。
【0095】相補性データ線50の上層の遷移金属膜5
0Cは主にアルミニウム膜50Bの表面に析出するアル
ミヒルロック現象を低減する目的で形成されている。ま
た、上層の遷移金属膜50Cは、相補性データ線50の
表面の反射率をアルミニウム膜50Bの表面の場合に比
べて低減し、相補性データ線50を加工するエッチング
マスクの露出時に回折現象及び隣接する下地の段差から
の反射光により前記エッチングマスクのサイズが縮小さ
れることを低減できるように構成されている。上層の遷
移金属膜50Cは、下層の遷移金属膜50Aと異なり、
アルミニウム膜50Bを形成した後に堆積されるので、
アルミニウム膜50Bが溶融しない低温度のスパッタ法
で堆積されている。上層の遷移金属膜50Cは相補性デ
ータ線50の抵抗値を実質的に低下させる必要がないの
で、スパッタ法で堆積した後に高温度の熱処理を施す必
要がない。この上層の遷移金属膜50CはMoSi2
で形成されている。また、上層の遷移金属膜50Cは前
記以外の遷移金属膜例えばWSi2,TaSi2,TiS
2膜等で形成してもよい。
【0096】このように、(3−2)段差形状を有する
下地表面(40)上に相補性データ線(配線)50を延
在させるDRAM1において、前記相補性データ線50
を、CVD法で堆積した遷移金属膜50A、スパッタ法
で堆積したアルミニウム膜(又はその合金膜)50Bの
夫々を順次積層した複合膜で構成する。この構成によ
り、前記アルミニウム膜50Bは抵抗値が小さく、相補
性データ線50の信号伝達速度を速くすることができる
ので、情報書込み動作速度、情報読出し動作速度の高速
化を図ることができると共に、前記遷移金属膜50Aは
下地の段差部分でのステップカバレッジが高く、相補性
データ線50の断線不良を低減することができるので、
電気的信頼性を向上することができる。また、前記相補
性データ線50の下層の遷移金属膜50Aはn型半導体
領域28等のSiとの接続部においてSiの析出現象を
防止することができる。
【0097】また、(4−3)前記相補性データ線50
は、CVD法で堆積した遷移金属膜50A、スパッタ法
で堆積したアルミニウム膜50B、スパッタ法で堆積し
た遷移金属膜50Cの夫々を順次積層した3層構造の複
合膜で構成する。この構成により、前記相補性データ線
50の上層の遷移金属膜50Cはアルミニウムヒルロッ
クの発生を防止することができる。また、相補性データ
線50の上層の遷移金属膜50Cはアルミニウム膜50
Bやその合金膜の表面の反射率を低減し、相補性データ
線50の加工を行うエッチングマスクを形成する際の露
光時の回折現象及び下地段差からの反射光による過剰な
露光を低減することができるので、相補性データ線50
の加工精度を向上することができる。また、相補性デー
タ線50の上層の遷移金属膜50Cは、その下層のアル
ミニウム膜50Bの溶融点に比べて低い温度で堆積する
ことができるので、アルミニウム膜50Bを溶融させる
ことがない。
【0098】前記相補性データ線50は製造工程におけ
る第1層目の配線形成工程により形成されている。この
相補性データ線50は、多層配線構造特有の段差形状を
緩和するために、その上層の製造工程における第2層目
の配線形成工程で形成される配線(53)に比べて薄い
膜厚で形成されている。なお、本実施の形態のDRAM
1は2層配線構造(2層アルミニウム配線構造)で構成
されている。また、DRAM1は3層ゲート配線構造
(3層多結晶珪素膜構造)で構成されている。
【0099】前記図1及び図6に示すように、相補性デ
ータ線50の上層には層間絶縁膜51を介在させてシャ
ント用ワード線(WL)53が行方向に延在するように
構成されている。シャント用ワード線53は、図示しな
いが、数十〜数百個のメモリセルM毎に相当する所定領
域において、後述するようにワード線(WL)26に接
続されている。ワード線26はメモリセルアレイ11B
において延在方向に複数個に分割されており、シャント
用ワード線53は前記分割された複数個の夫々のワード
線26に接続されている。シャント用ワード線53は、
ワード線26の抵抗値を低減し、情報書込み動作、情報
読出し動作の夫々においてメモリセルMの選択速度を速
くできるように構成されている。
【0100】前記層間絶縁膜51は、図1に示すよう
に、酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51A、酸化珪素膜
(塗布型絶縁膜)51B、酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)
51Cの夫々を順次積層した複合膜で構成されている。
層間絶縁膜51の下層の酸化珪素膜51A、上層の酸化
珪素膜51Cの夫々はプラズマCVD法で堆積させた酸
化珪素膜で形成する。中層の酸化珪素膜51BはSOG
pin n lass)法で塗布した後ベーク処理を施し
た酸化珪素膜で形成する。この中層の酸化珪素膜51B
は層間絶縁膜51の表面を平坦化する目的で形成されて
いる。中層の酸化珪素膜51Bは、塗布した後ベーク処
理を施し、さらに全表面にエッチング処理を施して段差
部の凹部のみに埋込むように形成されている。特に、中
層の酸化珪素膜51Bは第1層目の配線(50)と第2
層目の配線(53)との接続部分(接続孔52)におい
て残存しないようにエッチング処理により除去されてい
る。つまり、中層の酸化珪素膜50Bはそれに含まれる
水分による前記配線(50、53の夫々)のアルミニウ
ム膜の腐食を低減できるように構成されている。
【0101】前記シャント用ワード線53は、前記相補
性データ線50の断面構造と類似した構造で形成されて
おり、遷移金属膜53A、アルミニウム膜(アルミニウ
ム合金膜)53B、遷移金属膜53Cの夫々を順次積層
した3層構造の複合膜で構成されている。シャント用ワ
ード線53の下層の遷移金属膜53A、上層の遷移金属
膜53Cの夫々は、下層配線である相補性データ線50
でアルミニウム膜50Bを形成しているので、低温度で
堆積できるスパッタ法で堆積されている。下層の遷移金
属膜53A、上層の遷移金属膜53Cの夫々は例えばM
oSi2膜で形成されている。下層の遷移金属膜53A
は主に下層の配線(50)との接続部分の抵抗値を低減
するために形成されている。上層の遷移金属膜53Cは
主にアルミヒルロックを低減するため及び反射率を下げ
回折現象を低減するために形成されている。シャント用
ワード線53は、前述のように下層配線例えば相補性デ
ータ線53の膜厚に比べて厚い膜厚で形成され、抵抗値
を低減するように構成されている。
【0102】前述のワード線26、シャント用ワード線
53の夫々の接続は図9(接続領域の平面図)及び図1
0(図9のII−II切断線で切った断面図)で示すよ
うに中間導電層50Dを介在して行われている。すなわ
ち、シャント用ワード線53は接続孔52を通して一旦
中間導電層50Dに引き落される。前記接続孔52は異
方性エッチングで形成された実質的に垂直な段差形状を
有する下側接続孔52A及び等方性エッチングで形成さ
れた緩い段差形状を有する上側接続孔52Bで構成され
ている。つまり、接続孔52は、シャント用ワード線5
3のステップカバレッジを向上し、断線不良を低減でき
るように構成されている。そして、前記中間導電層50
Dは、シャント用ワード線53の延在方向に引き伸ばさ
れ、前記接続孔52と異なる位置に配置された接続孔4
0Aを通してワード線26に接続されている。中間導電
層50Dは相補性データ線50と同一導電層つまり第1
層目の配線形成工程で形成されている。この中間導電層
50Dは、シャント用ワード線53とワード線26とを
接続する際の段差形状を緩和し、シャント用ワード線5
3の断線不良を防止するように構成されている。
【0103】前記中間導電層50D、ワード線26の夫
々の接続部つまり接続孔40Aの近傍の周囲には、スタ
ックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層35が
メモリセルアレイ11Bから引き伸ばされている。中間
導電層50Dとワード線26とを接続する接続孔40A
は前記引き伸ばされた上層電極層35に形成された開口
35Aが設けられた領域内において配置されている。前
記メモリセルアレイ11Bはメモリセル選択用MISF
ETQs、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの夫
々を積層して段差形状を他の領域に比べて大きく構成し
ているので、前述のように、シャント用ワード線53、
ワード線26の夫々の接続領域に上層電極層35を引き
伸している。つまり、この上層電極層35は、メモリセ
ルアレイ11B、前記接続領域の夫々の間において、第
1層目の配線(例えば中間導電層50D)50、第2層目
の配線(例えばシャント用ワード線53)の夫々の下地層
の表面を平坦化できるように構成されている。
【0104】このように、(22−13)相補性データ
線50とワード線26との交差部に複数のメモリセルM
が配置されメモリセルアレイ11を構成し、前記ワード
線26の上層に前記メモリセルアレイ11以外の領域
(実際にはメモリセルアレイ11内の所定の領域)で前記
ワード線26と接続されたシャント用ワード線53を配
置するDRAM1において、前記ワード線26とシャン
ト用ワード線53との接続部分の周囲に段差緩和層(引
き出された上層電極層35)を設ける。この構成によ
り、前記ワード線26とシャント用ワード線53との接
続部分の周囲と前記メモリセルアレイ11(実際にはメ
モリセルMが配置される領域)との間の段差部を緩和
し、夫々の領域上を延在するシャント用ワード線53等
の配線やその配線を接続する接続孔(40Aや52)を加
工するフォトリソグラフィ技術の安定化を図ることがで
きるので、前記配線の前記段差部での断線不良や導通不
良を低減し、製造上の歩留りを向上することができる。
【0105】また、前記段差緩和層(35)はメモリセル
Mのスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極
層35と同一導電層で形成する。この構成により、前記
段差緩和層を上層電極層35で形成することができるの
で、段差緩和層を形成する工程に相当する分、DRAM
1の製造工程数を低減することができる。
【0106】前記同第9図及び図10に示すように、前
記上層電極層35は、前記メモリセルアレイ11B、シ
ャント用ワード線53とワード線26との接続領域の夫
々の間において、電源電圧1/2Vccが印加された電源配
線50Eに接続されている。
【0107】前記図6及び図11(図6のIII−III切断
線で切った断面図、同図は配線50より上層を省略して
いる)に示すように、メモリセルアレイ11Bの周囲の
端部にはガードリング領域GLが設けられている。ガー
ドリング領域GLは、メモリセルアレイ11Bの周囲を
取り囲み、主に基板電位発生回路(VBBジェネレータ回
路)1603から放出される少数キャリアを捕獲するよ
うに構成されている。ガードリング領域GLはメモリセ
ルアレイ11Bと周辺回路との間に配置されている。ガ
ードリング領域GLは、素子間分離用絶縁膜23及びp
型チャネルストッパ領域24Aで規定された領域内にお
いて、p−型ウエル領域22の主面部に設けられたn型
半導体領域28(及びn+型半導体領域33A)で構成
されている。つまり、ガードリング領域GLは、メモリ
セルMの形状を利用し、メモリセルMの繰り返しパター
ンを乱さないように、メモリセル選択用MISFETQ
sのゲート幅寸法と実質的に同一寸法で構成されてい
る。ガードリング領域GLには図示していないが電源配
線(50)を介在させて電源電位1/2Vccが印加されて
いる。
【0108】メモリセルアレイ11B、前記ガードリン
グ領域GLの夫々の間には段差緩和層(33D、35D)
が配置されている。段差緩和層は本実施の形態において
2段で配置されている。つまり、段差緩和層は、メモリ
セルアレイ11B側からガードリング領域GL側に向っ
て、第1段差緩和層(33D及び35D)、第2段差緩和
層(35D)の夫々が順次配置されている。第1段差緩和
層(33D及び35D)は2段構造で構成されている。第
1段差緩和層(33D及び35D)の下層の段差緩和層3
3Dはスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電
極層33と同一導電層で構成され、上層の段差緩和層3
5Dは上層電極層35と同一導電層で構成されている。
第2段差緩和層(35D又は33Dでもよい)は前記ス
タックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層35
と同一導電層で構成されている。つまり、段差緩和層
(33D、35D)はメモリセルアレイ11Bからガード
リング領域GLに向って順次段差形状を小さくするよう
に構成されている。
【0109】このように、(18−10)メモリセル選択
用MISFETQsとその上層に積層されたスタックド
構造の情報蓄積用容量素子Cとの直列回路からなるメモ
リセルMを行列状に配置したメモリセルアレイ11Bを
構成し、このメモリセルアレイ11Bの周辺領域に周辺
回路を配置したDRAM1において、前記メモリセルア
レイ11Bと周辺回路との間に前記スタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cの下層電極層33、上層電極層35
又は両者の層と同一導電層で形成された段差緩和層(3
3D、35D)を設ける。この構成により、前記メモリ
セルアレイ11Bと周辺回路との間の段差部を前記段差
緩和層(33D、35D)で緩和し、夫々の領域上を延在
する配線(相補性データ線50やシャント用ワード線5
3)を加工するフォトリソグラフィ技術の安定化を図る
ことができるので、前記配線の前記段差部での断線不良
を低減し、製造上の歩留りを向上することができる。
【0110】また、(19−11)前記メモリセルアレイ
11Bと周辺回路との間には、前者から後者に向って、
前記スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極
層33及び上層電極層35と同一導電層で形成された第
1段差緩和層(33D及び35D)、前記下層電極層33
又は上層電極層35と同一導電層で形成された第2段差
緩和層(33D又35D)の夫々を順次配置する。この構
成により、前記メモリセルアレイ11Bと周辺回路との
間の段差部を前記第1段差緩和層(33D及び35D)、
第2段差緩和層(33D又35D)の夫々で段階的に緩
和することができるので、より製造上の歩留りを向上す
ることができる。
【0111】また、(20−12)メモリセルアレイ11
Bと周辺回路との間にはガードリング領域GLを配置
し、前記段差緩和層(33D、35D)は前記ガードリン
グ領域GLに配置する。この構成により、前記段差緩和
層(33D、35D)の占有面積の全部又は一部をガード
リング領域GLの占有面積で兼用することができるの
で、段差緩和層(33D、35D)の占有面積を縮小し、
集積度を向上することができる。
【0112】前記シャント用ワード線53の上層を含む
DRAM1の実質的に全面には前記図1に示すようにパ
ッシベーション膜54が設けられている。図1には細詳
に図示していないが、パッシベーション膜54は、後述
するように(図15参照)CVD法で堆積した酸化珪素膜
(54A)、プラズマCVD法で堆積した窒化珪素膜(5
4B)、塗布された樹脂膜(例えばポリイミド系樹脂膜5
4C)の夫々を順次積層した複合膜で構成されている。
パッシベーション膜54の上層の樹脂膜(54C)は主に
メモリセルアレイ11B、直接周辺回路の一部の夫々へ
のα線の入射を低減する目的で形成されている。つま
り、樹脂膜54Cはα線ソフトエラー耐圧を向上するよ
うに構成されている。なお、樹脂膜54Cは、DRAM
1の周辺に配置された外部端子BPにボンディングワイ
ヤ4を接続する領域においては除去されている。この領
域の詳細な説明については後述する。
【0113】前記DRAM1の周辺回路を構成するCM
OSは前記図1の右側に示すように構成されている。C
MOSのnチャネルMISFETQnは、素子間分離用
絶縁膜23及びp型チャネルストッパ領域24Aで周囲
を囲まれた領域内において、p−型ウエル領域22の主
面部に構成されている。nチャネルMISFETQn
は、主に、p−型ウエル領域22、ゲート絶縁膜25、
ゲート電極26、ソース領域及びドレイン領域である一
対のn型半導体領域28及び一対のn+型半導体領域3
7で構成されている。
【0114】p−型ウエル領域22、ゲート絶縁膜2
5、ゲート電極26及びn型半導体領域28の夫々は、
前記メモリセル選択用MISFETQsと同一製造工程
で構成され、実質的に同様の機能を有している。つま
り、nチャネルMISFETQnはLDD構造で構成さ
れている。
【0115】高不純物濃度のn+型半導体領域37はソ
ース領域、ドレイン領域の夫々の比抵抗値を低減するよ
うに構成されている。n+型半導体領域37は、ゲート
電極26の側壁に自己整合で形成されたサイドウォール
スペーサ29に規定されて形成され、ゲート電極26に
対して自己整合で形成される。
【0116】ソース領域として使用されるn+型半導体
領域37には接続孔40Aを通して基準電圧Vssが印加
された配線50が接続されている。ドレイン領域として
使用されるn+型半導体領域37には接続孔40Aを通
して出力信号用の配線50が接続されている。n+型半
導体領域37と配線50とは接続孔40Aで規定された
領域内に形成されたn+型半導体領域41を介在させて
電気的に接続されている。配線50は前記相補性データ
線50と同一導電層で形成されている。
【0117】CMOSのpチャネルMISFETQp
は、素子間分離用絶縁膜23で周囲を囲まれた領域内に
おいて、n−型ウエル領域21の主面部に構成されてい
る。pチャネルMISFETQpは、主に、n−型ウエ
ル領域21、ゲート絶縁膜25、ゲート電極26、ソー
ス領域及びドレイン領域である一対のp型半導体領域3
0及び一対のp+型半導体領域38で構成されている。
【0118】n−型ウエル領域21、ゲート絶縁膜25
及びゲート電極26の夫々は、前記メモリセル選択用M
ISFETQs、nチャネルMISFETQnの夫々と
実質的に同様の機能を有している。
【0119】低不純物濃度のp型半導体領域30はLD
D構造のpチャネルMISFETQpを構成する。ソー
ス領域として使用される高不純物濃度のp+型半導体領
域38には接続孔40Aを通して電源電圧Vccが印加さ
れた配線50が接続されている。ドレイン領域として使
用されるp+型半導体領域38には接続孔40Aを通し
て前記出力信号用の配線50と一体に構成された出力信
号用の配線50が接続されている。この出力信号用の配
線50には接続孔52を通してその上層の配線53が接
続されている。配線53は前記シャント用ワード線53
と同一導電層で形成されている。
【0120】前記DRAM1の出力段回路を含む断面構
造を図12(要部断面図)に示す。同図12中、左側には
前記図1と同様にメモリセルアレイ11Bのメモリセル
Mが示されている。メモリセルMは前述のように基本的
にp−型ウエル領域22に設けられている。p−型ウエ
ル領域22は、それに比べて低不純物濃度で形成された
p−型半導体基板20との間にポテンシャルバリア領域
を形成し、α線ソフトエラー耐圧を向上することができ
る。メモリセルMのメモリセル選択用MISFETQs
は、前記p型チャネルストッパ領域24Aの横方向の拡
散で形成されたp型半導体領域24Bの主面部に形成さ
れているので、p−型ウエル領域22に比べて不純物濃
度が高い領域に形成されている。このp型半導体領域2
4Aは、前述のようにp型チャネルストッパ領域24A
の横方向の拡散である程度不純物濃度が高くされている
が、必要に応じて新たにメモリセルアレイ11Bのみに
選択的にp型不純物(しきい値電圧調整用不純物)を導
入し、不純物濃度をより一層高くしてもよい。不純物の
導入は例えばイオン打込法で行う。p型半導体領域24
Bはメモリセル選択用MISFETQsのしきい値電圧
を高く設定している。本実施の形態のDRAM1のメモ
リセル選択用MISFETQsはゲート長1.0[μ
m]の場合(実効チャネル長は0.7〜0.8[μ
m])、しきい値電圧は約0.8[V]以上の高い値に
設定されている。前記メモリセルMのメモリセル選択用
MISFETQsは、電源配線(Vss又はVcc)と非選
択状態のワード線26又はシャント用ワード線53(Vs
s)との交差部において、電源配線に発生したノイズに基
づき、前記ワード線26又は前記シャント用ワード線5
3の電位が浮き、誤動作(誤導通)が発生するので、しき
い値電圧が高く設定されている。このような非選択状態
のメモリセルMが誤動作する現象は高集積化に伴い顕著
に生じる。
【0121】前記図12中、右側には前記図1と同様に
周辺回路のCMOSを示している。このCMOSのnチ
ャネルMISFETQn、pチャネルMISFETQp
の夫々は、カラムアドレスデコーダ回路12、センスア
ンプ回路13等の直接周辺回路やクロック系回路等の間
接周辺回路で使用されている。nチャネルMISFET
Qnは、高集積化に伴う短チャネル効果を低減するため
に、p−型半導体基板20に比べて不純物濃度が高いp
−型ウエル領域22に設けられている。また、nチャネ
ルMISFETQn特に直接周辺回路の一部(α線ソフ
トエラー耐圧を確保したい回路)のnチャネルMISF
ETQnはメモリセルMと同様にp−型ウエル領域22
に設けられている。nチャネルMISFETQnは、D
RAM1において標準(基準)のMISFETとして構
成され、p−型ウエル領域22とその主面部に導入され
るしきい値電圧調整用不純物の濃度で一義的にしきい値
電圧が設定されている。nチャネルMISFETQn
は、使用される回路によりゲート長が異なるが、ゲート
長1.0[μm]で換算した場合(実効チャネル長は
0.7〜0.8[μm])、しきい値電圧は約0.3〜
0.8[V]の範囲で設定されている。つまり、nチャ
ネルMISFETQnは、特に高速動作性能を要求され
るので、伝達コンダクタンスを高くするように、しきい
値電圧が設定されている。
【0122】前記図12中、中央には出力段回路を構成
するnチャネルMISFETQoを示している。このn
チャネルMISFETQoは、基本的には前記周辺回路
のnチャネルMISFETQnと同様のLDD構造で構
成されている。つまり、nチャネルMISFETQo
は、p−型半導体基板20、ゲート絶縁膜25、ゲート
電極26、ソース領域及びドレイン領域である一対のn
型半導体領域28及び一対のn+型半導体領域37で構
成されている。p−型半導体基板20は、p−型ウエル
領域22に比べて低い不純物濃度で形成され、nチャネ
ルMISFETQoのチャネル形成領域として使用され
ている。このnチャネルMISFETQoは例えばプッ
シュプル型の出力段回路を構成している。nチャネルM
ISFETQoは、使用される回路や要求される仕様形
態によりゲート長が異なるが、ゲート長1.0[μm]
で換算した場合(実効チャネル長は0.7〜0.8[μ
m])、しきい値電圧は約0.3[V]程度以下の低い
値に設定されている。つまり、nチャネルMISFET
Qoは、基板効果定数を低減し、出力信号レベルを増加
するように構成されている。また、前記p−型半導体基
板20の使用は、その表面の不純物濃度が低いので、特
に製造プロセス上、nチャネルMISFETQoのしき
い値電圧を低く設定し易い特徴がある。本来、ツインウ
エル方式を採用す場合は、製造プロセスの増加を抑える
ために、nチャネルMISFETQn及びQoの形成領
域の全べてにp−型ウエル領域22を形成するが、本実
施の形態のDRAM1は前述の理由に基づきp−型半導
体基板20の一部の主面を使用している。
【0123】このように、(13−8)メモリセルMのメ
モリセル選択用MISFETQs、周辺回路を構成する
nチャネルMISFETQn及び出力段回路を構成する
nチャネルMISFETQoを有するDRAM1におい
て、夫々のチャネル型を同一n型としかつ夫々のゲート
長(実効チャネル長)サイズを実質的に同一とした場合
に、前記メモリセル選択用MISFETQs、nチャネ
ルMISFETQn、nチャネルMISFETQoの夫
々のしきい値電圧を順次低くする。この構成により、電
源に発生するノイズに基づき、非選択状態のメモリセル
Mのメモリセル選択用MISFETQsが誤導通するこ
とを防止することができるので、情報書込み動作、情報
読出し動作の夫々において電気的信頼性を向上すること
ができ、前記出力段回路のnチャネルMISFETQo
の基板効果定数を低減することができるので、出力信号
レベルを高くし、外部装置の駆動能力を向上することが
でき、さらに、前記メモリセルMのメモリセル選択用M
ISFETQsに比べて周辺回路のnチャネルMISF
ETQnのしきい値電圧を低くしたので、伝達コンダク
タンスを向上し、動作速度の高速化を図ることができ
る。
【0124】また、(15−9)前記出力段回路のnチャ
ネルMISFETQoをp−型半導体基板20の主面に
構成し、前記メモリセルMのメモリセル選択用MISF
ETQs、周辺回路のnチャネルMISFETQnの夫
々を前記p−型半導体基板20の主面にそれに比べて不
純物濃度を高く形成したp−型ウエル領域22の主面に
構成する。この構成により前記出力段回路のnチャネル
MISFETQoは、p−型半導体基板20の不純物濃
度が低いので、p−型半導体基板20の主面の不純物濃
度又は若干の不純物濃度の制御で簡単にしきい値電圧を
低く設定することができると共に、前記メモリセルMの
メモリセル選択用MISFETQs、周辺回路のnチャ
ネルMISFETQnの夫々は、p−型半導体基板20
とp−型ウエル領域22との不純物濃度の差によるポテ
ンシャルバリア領域を形成することができるので、α線
ソフトエラー耐圧を向上することができる。α線ソフト
エラー耐圧の向上は、DRAM1のメモリセルMの占有
面積を縮小することができるので、集積度を向上するこ
とができる。
【0125】前記DRAM1のワードドライバ回路(W
L)15(図3参照)の入力信号のジェネレータ回路を図
13(等価回路図)で示す。同図13中、WCはワードク
リア信号、WDはワードデコード信号、XIはワードブ
ースト電位、XPはセルフブーストノードプリチャージ
信号である。XIJLはワードブースト電位のディスチ
ャージ信号である。XIJ0、XIJ9、XNK、BX
1I、BX2Iの夫々はジェネレータ回路のデコード信
号である。ジェネレータ回路には破線で囲まれた領域内
に高耐圧カット用MISFETQc1、Qc2の夫々が
配置されている。高耐圧カット用MISFETQc1、
Qc2の夫々はnチャネルで構成されている。
【0126】前記ジェネレータ回路は、セルフブースト
ノードプリチャージ信号XP(=Low)によりプリチャ
ージされると、ノードNが電源電位Vcc−しきい値電圧
Vthまでプリチャージされる。次に、ワードブースト電
位XIが電源電位Vcc以上に立上がると、nチャネルM
ISFETQdのゲート容量のカップリングにより、前
記ノードNは浮遊容量によって決まる高電位(約10
[V]以上)まで上昇する。前記高耐圧カット用MIS
FETQc1、Qc2の夫々のドレイン領域は前記高電
位に上昇したノードNに接続されている。
【0127】前記ジェネレータ回路の高耐圧カット用M
ISFETQc1、Qc2の夫々は図14(要部平面
図)に示すように構成されている。高耐圧カット用MI
SFETQc1、Qc2の夫々は、素子間分離用絶縁膜
23及びp型チャネルストッパ領域24Aで周囲を囲ま
れた領域内において、p−型ウエル領域22の主面に構
成されている。つまり、高耐圧カット用MISFETQ
c1、Qc2の夫々は、p−型ウエル領域22、ゲート
絶縁膜25、ゲート電極26、ソース領域及びドレイン
領域である一対のn型半導体領域28及び一対のn+型
半導体領域37で構成されている。
【0128】前記ゲート電極26は、前記素子間分離用
絶縁膜23及びp型チャネルストッパ領域24Aで囲ま
れた領域内において、平面形状がリング状に構成されて
いる。ゲート電極26は、その一部にT字型の分岐部が
設けられ、この分岐された部分(26)は素子間分離用絶
縁膜23上において信号配線50に接続されている。ド
レイン領域として使用される一方のn+型半導体領域3
7は前記リング形状のゲート電極26で周囲を規定され
た領域内において設けられている。ソース領域として使
用される他方のn+型半導体領域37は、前記素子間分
離用絶縁膜23及びp型チャネルストッパ領域24Aで
周囲を囲まれた領域内において、前記リング形状のゲー
ト電極26の外周に設けられている。つまり、高耐圧カ
ット用MISFETQc1、Qc2の夫々は、一方のn
+型半導体領域37の周囲にチャネル形成領域を介在さ
せて他方のn+型半導体領域37を設けて構成されてい
る。前記一方のn+型半導体領域37には高電位が印加
されるようになっているが、一方のn+型半導体領域3
7は型pチャネルストッパ領域24Aには接触しないレ
イアウトになっている。
【0129】前記高耐圧カット用MISFETQc1、
Qc2の夫々のn+型半導体領域37には接続孔40A
を通して信号配線50が接続されている。一方のn+型
半導体領域37(高電圧側)に接続される信号配線50の
外周端はゲート電極26上(又はソース領域側)まで引き
伸ばされている。前記リング形状のゲート電極26は、
その段差形状により、リング形状の中央部分において、
信号配線50の下地の層間絶縁膜40の表面に凹部を形
成する。この凹部は、信号配線50を加工するエッチン
グマスク(フォトレジスト膜)の露光時に信号配線50
の表面の反射等に基づく回折現象により、前記エッチン
グマスクのサイズを縮小させてしまう。したがって、信
号配線50(それを加工するエッチングマスク)は前記回
折現象が生じない領域で加工するようにしている。
【0130】このように、(32−17)p型チャネルス
トッパ領域24Aで周囲を囲まれた高耐圧カット用MI
SFETQcを有するDRAM1において、前記高耐圧
カット用MISFETQcが、高電圧が印加される一方
のn+型半導体領域37の周囲をチャネル形成領域(p
−型ウエル領域22)を介在させて低電圧が印加される
他方のn+型半導体領域37で取り囲み、前記チャネル
形成領域上にゲート絶縁膜25を介在させてゲート電極
26を配置して構成され、前記p型チャネルストッパ領
域24Aを前記他方のn+型半導体領域37の周囲を取
り囲み構成する。この構成により、前記高耐圧カット用
MISFETQcの一方のn+型半導体領域37がp型
チャネルストッパ領域24Aと接触しないので、一方の
n+型半導体領域37のpn接合耐圧を向上し、前記高
耐圧カット用MISFETQcを高耐圧化することがで
きる。
【0131】また、(34−18)前記高耐圧カット用M
ISFETQcの一方のn+型半導体領域37に接続さ
れる上層の信号配線50の外周端を、前記ゲート電極2
6上に配置するか又は他方のn+型半導体領域37上ま
で引き出して配置する。この構成により、前記一方のn
+型半導体領域37と前記上層の信号配線50との間の
層間絶縁膜40等の表面にゲート電極26の段差形状で
凹状が形成され、この凹状に起因し上層の信号配線50
を加工するエッチングマスクがその露光時に上層配線形
成層(50)の表面に反射する光によりサイズが縮小され
ることを低減することができるので、上層の信号配線5
0の加工精度を向上することができる。
【0132】前記DRAM1の最も周辺に配置された外
部端子(ボンディングパッド)BPの断面構造を図15
(要部拡大断面図)で示す。同図15に示すように、外部
端子BPは製造工程における第2層目の配線53で形成
されている。DRAM1の内部で使用される配線53
は、前述のシャント用ワード線53で説明したように、
遷移金属膜53A、アルミニウム膜53B、遷移金属膜
53Cの夫々を積層した3層構造で構成されている。こ
れに対して、外部端子BPは、上層の遷移金属膜53C
を除去した、下層の遷移金属膜53A、中層のアルミニ
ウム膜53Bの夫々を順次積層した2層構造で構成され
ている。ボンディング装置は、外部端子BPの表面、パ
ッシベーション膜54の表面の夫々の反射率の差によ
り、前記外部端子BPの表面にボンディングワイヤ4を
ボンディングする際の位置決めを行っている。配線53
の上層の遷移金属膜53Cは反射率が低く、パッシベー
ション膜54との間の反射率の差が小さいので、外部端
子BPの表面は前記上層の遷移金属膜53Cに比べて反
射率が高いアルミニウム膜53Bを露出させている。
【0133】前記外部端子BPのアルミニウム膜53B
の表面を露出させる工程は上層のパッシベーション膜5
4の酸化珪素膜54A及び窒化珪素膜54Bに形成され
るボンディング開口55を形成する工程と同一工程で行
う(同一マスクを使用して形成する)。パッシベーション
膜54の上層の樹脂膜54Cには、前記ボンディング開
口55上においてそれよりも大きなサイズのボンディン
グ開口56が設けられている。
【0134】このように、(7−4)パッシベーション膜
54に形成されたボンディング開口55(及び56)を通
してボンディングワイヤ4が接続される、内部配線53
と同一導電層で形成された外部端子BPを有するDRA
M1において、前記内部配線53をアルミニウム膜(又
はその合金膜)53B、遷移金属膜53Cの夫々を順次
積層した複合膜で構成し、前記外部端子BPを前記遷移
金属膜53Cを除去したアルミニウム膜53Bで構成す
る。この構成により、ボンディング工程において、外部
端子BPの表面の反射率を向上し、外部端子BPとパッ
シベーション膜54との反射率差による外部端子BPの
ボンディング位置の認識を確実に行うことができるの
で、ボンディング不良を低減し、DRAM1の組立工程
の歩留りを向上することができる。また、ボンディング
ワイヤ4をアルミニウムワイヤで形成した場合、前記外
部端子BPの表面がアルミニウム膜53Bを露出させて
いるので、外部端子BPとボンディングワイヤ4とのボ
ンダビリティを向上し、ボンディング不良を低減するこ
とができる。この結果、DRAM1の組立工程の歩留り
をより向上することができる。
【0135】また、(8−5)前記外部端子BPのアルミ
ニウム膜53B上の遷移金属膜53Cは前記パッシベー
ション膜54に形成されたボンディング開口55で規定
される領域内において除去する。この構成により、前記
外部端子BPの表面の遷移金属膜53Cを除去するエッ
チングマスクが前記パッシベーション膜54にボンディ
ング開口55を形成するエッチングマスクと兼用するこ
とができるので、マスクを形成する工程に相当する分、
DRAM1の製造工程数を低減することができる。
【0136】次に、前述のDRAM1の具体的な製造方
法について、図16乃至図33(所定の製造工程毎に示
す要部断面図)を用いて簡単に説明する。
【0137】(ウエル形成工程)まず、単結晶珪素から
なるp−型半導体基板20を用意する。
【0138】次に、前記p−型半導体基板20の主面上
に酸化珪素膜60、窒化珪素膜61の夫々を順次積層す
る。酸化珪素膜60は、約900〜1000[℃]程度
の高温度のスチーム酸化法により形成し、例えば30〜
50[nm]程度の膜厚で形成する。この酸化珪素膜6
0はバッファ層として使用される。前記窒化珪素膜61
は不純物導入マスク、耐酸化マスクの夫々に使用する。
窒化珪素膜61は、例えばCVD法で堆積させ、30〜
60[nm]程度の膜厚で形成する。
【0139】次に、n−型ウエル領域(21)形成領域
の窒化珪素膜61を除去し、マスクを形成する。このマ
スクの形成はフォトリソグラフィ技術(フォトレジスト
マスクの形成技術)及びエッチング技術を用いて行う。
【0140】次に、図16に示すように、前記マスク
(61)を用い、酸化珪素膜60を通してp−型半導体
基板20の主面部にn型不純物21nを導入する。n型
不純物21nは、例えば1013[atoms/cm2
程度の不純物濃度のPを用い、120〜150[Ke
V]程度のエネルギのイオン打込法で導入する。
【0141】次に、前記マスク(61)を用い、図17
に示すように、マスクから露出する酸化珪素膜60を成
長させ、それに比べて厚い酸化珪素膜60Aを形成す
る。酸化珪素膜60Aは、n−型ウエル領域(21)形
成領域だけに形成され、前記マスク(61)を除去する
マスク及び不純物導入マスクとして使用される。酸化珪
素膜60Aは、約900〜1000[℃]の高温度のス
チーム酸化法により形成し、例えば最終的に110〜1
50[nm]程度の膜厚になるように形成する。この酸
化珪素膜60Aを形成する熱処理工程によって、前記導
入されたn型不純物21nが若干拡散され、n−型半導
体領域(最終的にはn−型ウエル領域21となる)21
Aが形成される。
【0142】次に、前記マスク(61)を選択的に除去
する。マスク(61)は例えば熱リン酸で除去する。こ
の後、図示しないが、DRAM1の出力段回路のnチャ
ネルMISFETQoの形成領域(図12参照)におい
て、不純物導入マスク(例えばフォトレジスト膜)を形
成する。
【0143】次に、図18に示すように、前記酸化珪素
膜60A、前記不純物導入マスク(図示しない)の夫々
を用い、酸化珪素膜60を通したp−型半導体基板20
の主面部にp型不純物22pを導入する。p型不純物2
2pは、例えば1012〜1013[atoms/cm2
程度の不純物濃度のBF2(又はB)を用い、50〜70
[KeV]程度のエネルギのイオン打込法で導入する。
このp型不純物22pは、酸化珪素膜60Aの膜厚を厚
く形成しているので、n−型ウエル領域(21)形成領
域には導入されない。
【0144】次に、前記n型不純物21n、p型不純物
22pの夫々に引き伸し拡散を施し、第19図に示すよ
うに、n−型ウエル領域21及びp−型ウエル領域22
を形成する。このn−型ウエル領域21及びp−型ウエ
ル領域22は1100〜1300[℃]程度の高温度の
雰囲気中で熱処理を施すことによって形成する。結果的
に、p−型ウエル領域22はn−型ウエル領域21に対
して自己整合で形成される。この後、前記出力段回路の
領域に形成された不純物導入マスクを除去する。
【0145】(分離領域形成工程)次に、前記酸化珪素
膜60上、60A上の夫々を含む基板全面に窒化珪素膜
62を形成する。この窒化珪素膜62は不純物導入マス
ク及び耐酸化マスクとして使用される。窒化珪素膜62
は、例えばCVD法で堆積させ、100〜150[n
m]程度の膜厚で形成する。
【0146】次に、MISFET形成領域間(素子間分
離用絶縁膜形成領域)において前記窒化珪素膜62を除
去し、残存する窒化珪素膜62でマスクを形成する。こ
のマスク(62)の形成はフォトリソグラフィ技術及び
エッチング技術を用いて行う。この後、前記マスク(6
2)を用い、図20に示すように、p−型ウエル領域2
2の主面部に前記酸化珪素膜60を通してp型不純物2
4pを導入する。p型不純物24pは、p−型ウエル領
域22の主面上に形成された酸化珪素膜60に比べて厚
い膜厚の酸化珪素膜60Aが形成されているので、n−
型ウエル領域21の主面部に導入されない。つまり、p
型不純物24pはp−型ウエル領域22の主面部に選択
的に導入される。p型不純物24pは、例えば10
13[atoms/cm2]程度の不純物濃度のBF2を用い、
50〜70[KeV]程度のエネルギのイオン打込法で導
入する。なお、p型不純物24pの導入に際しては前記
マスク(62)を加工したエッチングマスク(フォトレジ
スト膜)を併用してもよい。
【0147】次に、前記マスク(62)を用い、それから
露出する酸化珪素膜60、60Aの夫々を成長させて素
子間分離用絶縁膜(フィールド絶縁膜)23を形成す
る。
【0148】素子間分離用絶縁膜23は、例えば100
0[℃]程度の高温度で窒素ガス雰囲気中において約1
00〜140[分]の熱処理を行った後、スチーム酸化
法により約140〜170[分]程度酸化することで形
成することができる。あるいは、素子間分離用絶縁膜2
3はスチーム酸化雰囲気のみで形成してもよい。素子間
分離用絶縁膜23は例えば600〜800[nm]程度
の膜厚で形成する。
【0149】この素子間分離用絶縁膜23を形成する工
程と実質的に同一製造工程によって、前記p−型ウエル
領域22の主面部に導入されたp型不純物24pが引き
伸し拡散され、p型チャネルストッパ領域24Aが形成
される。このp型チャネルストッパ領域24Aの形成の
際、前述のように比較的長い熱処理を施しているので、
前記p型不純物24pは横方向の拡散量が大きい。した
がって、特にメモリセルアレイ11Bにおいてはメモリ
セルM形成領域の略全面にp型不純物24pが拡散さ
れ、p型半導体領域24Bが形成される。一方、周辺回
路のCMOSを構成するnチャネルMISFETQn、
Qoの夫々の形成領域においては、ゲート幅寸法等、サ
イズがメモリセルMに比べて大きいので、p型不純物2
4pの横方向の拡散量が相対的に小さく、素子間分離用
絶縁膜23の近傍にしかp型不純物24pが拡散されな
い。つまり、nチャネルMISFETQn、Qoの夫々
の形成領域においてはp型半導体領域24Bが実質的に
形成されない。したがって、このp型半導体領域24B
は、周辺回路のnチャネルMISFETQn、Qoの夫
々の形成領域には形成されず、メモリセルアレイ11B
の形成領域には選択的に形成されるようになっている。
しかも、p型半導体領域24Bはp型チャネルストッパ
領域24Aと同一製造工程で形成することができる。前
記p型チャネルストッパ領域24A、p型半導体領域2
4Bの夫々は、熱処理後、1016〜1017[atoms/c
3]程度の不純物濃度で形成される。この後、図21
に示すように、前記マスク(62)を除去する。
【0150】次に、前記p−型ウエル領域22の主面上
の酸化珪素膜60及びn−型ウエル領域21の主面上の
酸化珪素膜60Aを除去し、p−型ウエル領域22、n
−型ウエル領域21の夫々の主面を露出させる。
【0151】(ゲート絶縁膜形成工程)次に、前記露出
させたp−型ウエル領域22、n−型ウエル領域21の
夫々の主面上に酸化珪素膜63を形成する。酸化珪素膜
63は、主に素子間分離用絶縁膜23の形成の際に窒化
珪素膜(マスク)62によって素子間分離用絶縁膜23の
端部に形成される珪素の窒化物所謂ホワイトリボンを酸
化するために行う。酸化珪素膜63は、例えば900〜
1000[℃]程度の高温度のスチーム酸化法で形成
し、40〜100[nm]程度の膜厚で形成する。
【0152】次に、素子間分離用絶縁膜23で規定され
る素子形成領域において、p−型ウエル領域22(メモ
リセルアレイ11Bにおいてはp型半導体領域24B)
の主面部、n−型ウエル領域21の主面部、p−型半導
体基板20の主面部つまり基板全面にしきい値電圧を調
整するp型不純物64pを導入する。このp型不純物6
4pは、例えば5×1011〜9×1011[atoms/c
2]程度の不純物濃度のBを用い、20〜40[Ke
V]程度のエネルギのイオン打込法で導入する。このp
型不純物64pは主にnチャネルMISFETQs、Q
n、Qoの夫々のしきい値電圧を調整するために導入さ
れている。
【0153】次に、素子間分離用絶縁膜23で規定され
る素子形成領域において、n−型ウエル領域21の主面
部に、しきい値電圧を調整するp型不純物65pを導入
する。このp型不純物65pは、例えば1012[atoms/
cm2]程度の不純物濃度のBを用い、20〜40[Ke
V]程度のエネルギのイオン打込法で導入する。p型不
純物65pは主にpチャネルMISFETQpのしきい
値電圧を調整するために導入されている。
【0154】次に、図22に示すように、素子間分離用
絶縁膜23で規定されるメモリセルアレイ11Bの形成
領域において、p−型ウエル領域22の主面部にしきい
値電圧を調整するp型不純物66pを導入する。p型不
純物66pは、例えば1011[atoms/cm2]程度の不
純物濃度のBを用い、20〜40[KeV]程度のエネ
ルギのイオン打込法で導入する。p型不純物66pは主
にメモリセルMのメモリセル選択用MISFETQsの
しきい値電圧を調整するために導入されている。なお、
このp型不純物66pの導入は、前述のp型半導体領域
24Bの不純物濃度の変更や、前記p型不純物65pの
導入量に近い場合には省略することができる。また、前
記p型不純物64p、65p、66pの夫々の導入順序
は変更してもよい。また、前記p型不純物64p、65
p、66pの夫々の導入は、p−型半導体基板20、p
−型ウエル領域22、n−型ウエル領域21の夫々の不
純物濃度の設定のし方によっていずれかを省略すること
ができる。
【0155】次に、前記酸化珪素膜63を選択的に除去
し、p−型ウエル領域22、n−型ウエル領域21(図
示しないがp−型半導体基板20も含む)の夫々の主面
を露出させる。
【0156】次に、露出されたp−型ウエル領域22、
n−型ウエル領域21の夫々の主面上にゲート絶縁膜2
5を形成する。ゲート絶縁膜25は、800〜1000
[℃]程度の高温度のスチーム酸化法で形成し、15〜
25[nm]程度の膜厚で形成する。
【0157】(ゲート配線形成工程1)次に、ゲート絶
縁膜25上及び素子間分離用絶縁膜23上を含む基板全
面に多結晶珪素膜を形成する。多結晶珪素膜は、CVD
法で堆積させ、150〜300[nm]程度の膜厚で形成
する。多結晶珪素膜には、熱拡散法により、抵抗値を低
減するn型不純物例えばPが導入されている。
【0158】次に、前記多結晶珪素膜上の全面に層間絶
縁膜27を形成する。層間絶縁膜27は前記多結晶珪素
膜の表面上に形成された酸化珪素膜27A及びその上層
に積層された酸化珪素膜27Bで構成されている。下層
の酸化珪素膜27Aは800〜1000[℃]程度の酸
素ガス雰囲気中において20〜50[nm]程度の膜厚
で形成する。上層の酸化珪素膜27Bは無機シランガス
(SiH4又はSiH2Cl2)及び酸化窒素ガス(N
2O)をソースガスとするCVD法で形成する。層間絶
縁膜27の上層の酸化珪素膜27Bは例えば250〜4
00[nm]程度の膜厚で形成する。
【0159】次に、図23に示すように、図示しないエ
ッチングマスクを用い、前記層間絶縁膜27、多結晶珪
素膜の夫々を順次エッチングし、ゲート電極26及びワ
ード線(WL)26を形成する。また、ゲート電極26、
ワード線26の夫々の上部には層間絶縁膜27を残存さ
せておく。前記エッチングは異方性エッチングで行う。
また、前記エッチングは、後述するチョッピングエッチ
ング法を利用することにより、エッチングの異方性を高
めかつオーバエッチング量を低減することができる。
【0160】(低濃度の半導体領域形成工程)次に、不
純物導入に起因する汚染を低減するために、基板全面に
酸化珪素膜(符号を付けない)を形成する。この酸化珪素
膜は前記エッチングで露出されたp−型ウエル領域2
2、n−型ウエル領域21の夫々の主面上やゲート電極
26、ワード線26の夫々の側壁に形成される。酸化珪
素膜は、例えば850〜950[℃]程度の高温度の酸
素ガス雰囲気中で形成され、10〜80[nm]程度の
膜厚で形成される。
【0161】次に、素子間分離用絶縁膜23及び層間絶
縁膜27(及びゲート電極26)を不純物導入マスクと
して用い、メモリセルアレイ11B、nチャネルMIS
FETQn、Qoの夫々の形成領域において、p−型ウ
エル領域22、p−型半導体基板20の夫々の主面部に
n型不純物を導入する。n型不純物の導入によりゲート
電極26又はワード線26に対して自己整合で形成され
た低不純物濃度のn型半導体領域28を形成することが
できる。前記n型不純物は、例えば1013[atoms/c
2]程度の不純物濃度のP(又はAs)を用い、80
〜120[KeV]程度のエネルギのイオン打込法で導
入する。前述したように、メモりセルMのメモリセル選
択用MISFETQsの少なくともスタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cに接続される側のn型半導体領域2
8は1014[atoms/cm2]未満の低不純物濃度のイオン
打込法で形成されている。n型半導体領域28は、低不
純物濃度で形成されているので、メモリセル選択用MI
SFETQs、nチャネルMISFETQn、Qoの夫
々をLDD構造で構成することができる。n型半導体領
域28を形成する際にはpチャネルMISFETQpの
形成領域は不純物導入マスク(フォトレジスト膜)で覆
われている。このn型半導体領域28を形成する工程に
より、メモリセルMのメモリセル選択用MISFETQ
sが略完成する。
【0162】次に、素子間分離用絶縁膜23及び層間絶
縁膜27(及びゲート電極26)を不純物導入マスクとし
て用い、pチャネルMISFETQpの形成領域におい
て、n−型ウエル領域21の主面部にp型不純物を導入
する。このp型不純物の導入により、図24に示すよう
に、ゲート電極26に対して自己整合で形成された低不
純物濃度のp型半導体領域30を形成することができ
る。p型不純物は、例えば1013[atoms/cm2]程度の
不純物濃度のBF2(又はB)を用い、60〜100[K
eV]程度のエネルギのイオン打込法で導入する。p型
不純物を導入する際にはメモリセルアレイ11B、nチ
ャネルMISFETQn、Qoの夫々の形成領域は不純
物導入マスク(フォトレジスト膜)で覆れている。
【0163】次に、図示しないが、DRAM1の入力段
回路(又は出力段回路)に付加された静電気破壊防止回路
の形成領域において、nチャネルMISFETQnの少
なくともドレイン領域の形成領域にn型不純物を高不純
物濃度で導入する。このnチャネルMISFETQn
は、追加のn型不純物の導入により、ドレイン領域に入
力される、静電気破壊を生じる過大電圧をp−型ウエル
領域22側に抜け易くすることができる。つまり、この
nチャネルMISFETQnは静電気破壊耐圧を高める
ことができる。
【0164】(スペーサ形成工程及び接続孔形成工程
1)次に、図25に示すように、ゲート電極26、ワー
ド線26、それらの上層の層間絶縁膜27の夫々の側壁
にサイドウォールスペーサ29を形成する。サイドウォ
ールスペーサ29は、酸化珪素膜を堆積し、この酸化珪
素膜を堆積した膜厚に相当する分、RIE等の異方性エ
ッチングを施すことにより形成することができる。サイ
ドウォールスペーサ29の酸化珪素膜は前記層間絶縁膜
27の上層の酸化珪素膜27Bと同一膜質を有する、無
機シランガス及び酸化窒素ガスをソースガスとするCV
D法で形成する。この酸化珪素膜は例えば200〜40
0[nm]程度の膜厚で形成する。サイドウォールスペー
サ29のゲート長方向(チャネル長方向)の長さは約20
0〜400[nm]程度で形成される。なお、サイドウォ
ールスペーサ29は、必要に応じて領域を限定し、一部
の領域に形成してもよい。
【0165】次に、前記層間絶縁膜27上、サイドウォ
ールスペーサ29上等を含む基板全面に層間絶縁膜31
を形成する。この層間絶縁膜31はスタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cの夫々の電極層を加工する際のエッ
チングストッパ層として使用されている。また、層間絶
縁膜31はスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下
層電極層(33)とメモリセル選択用MISFETQsの
ゲート電極26、ワード線26の夫々とを電気的に分離
するために形成されている。層間絶縁膜31は上層導電
層の加工時のオーバエッチングによる削れ量、洗浄工程
での削れ量等を見込んだ膜厚で形成されている。層間絶
縁膜31は無機シランガス及び酸化窒素ガスをソースガ
スとするCVD法で堆積した酸化珪素膜で形成されてい
る。つまり、この層間絶縁膜31は、スタックド構造の
情報蓄積用容量素子Cの誘電体膜(34)や下地の層間絶
縁膜27との間に線膨張係数差に基づき発生するストレ
スを低減することができる。層間絶縁膜31は例えば1
00〜200[nm]程度の膜厚で形成する。
【0166】次に、図26に示すように、メモリセルM
形成領域のメモリセル選択用MISFETQsの他方の
n型半導体領域(情報蓄積用容量素子Cの下層電極層3
3が接続される側)28上の前記層間絶縁膜31を除去
し、接続孔31A、32の夫々を形成する。
【0167】(ゲート配線形成工程2)次に、図27に
示すように、メモリセルMのスタックド構造の情報蓄積
用容量素子Cの下層電極層33を形成する。下層電極層
33は、前記接続孔31A、32の夫々を通して一部を
n型半導体領域28に接続し、他部を層間絶縁膜27上
及び31上に延在させている。下層電極層33は、前記
層間絶縁膜31に形成した接続孔31Aの開口サイズに
比べて、少なくとも製造工程におけるマスク合せ余裕寸
法に相当する分、大きく形成されている。
【0168】下層電極層33は、CVD法で堆積させた
多結晶珪素膜で形成し、200〜400[nm]程度の厚
い膜厚で形成する。この多結晶珪素膜は製造工程におけ
る第2層目のゲート配線形成工程により形成されてい
る。下層電極層33は、多結晶珪素膜の堆積後、抵抗値
を低減するn型不純物例えばPを熱拡散法により前記多
結晶珪素膜に導入し、この後フォトリソグラフィ技術及
びエッチング技術を用いて前記多結晶珪素膜を加工する
ことにより形成されている。前記フォトリソグラフィ技
術はエッチングマスク(フォトレジスト膜)の形成工程及
びエッチングマスクの除去工程を含む。前記エッチング
マスクの除去工程はフレオンガス(CHF3)と酸素ガス
(O2)との混合ガスによるダウンストリームのプラズマ
処理で行われている。この処理はDRAM1の各素子の
ダメージを低減する効果がある。ところが、このプラズ
マ処理によるエッチングマスクの除去は、前記フレオン
ガスにより多結晶珪素膜の表面に析出したP(n型不純
物)を選択的にエッチングする現象を生じる事実が、本
発明者により確認された。析出されたPの選択的なエッ
チングは、下層電極層33の表面に微小な穴を形成し、
誘電体膜(34)の絶縁耐圧を劣化させるので、好ましく
ない。そこで、本実施例のDRAM1は、多結晶珪素膜
を堆積し、n型不純物を導入した後、エッチングマスク
を除去する前に、多結晶珪素膜の表面を酸化し、その酸
化珪素膜を除去することによりPの析出層を除去してい
る。多結晶珪素膜の表面の酸化は多結晶珪素膜の表面に
数[nm]程度の膜厚の酸化珪素膜を形成する程度の酸化
でよい。この酸化工程の追加は、第2層目ゲート配線形
成工程(33)だけに限らず、第1層目ゲート配線形成工
程(26)、第3層目ゲート配線形成工程(35)の夫々に
も適用することができる。
【0169】また、前記多結晶珪素膜のエッチング工程
は異方性エッチングを使用する。また、前記エッチング
工程は、後述するチョッピングエッチング法を利用する
ことにより、エッチングの異方性を高めかつオーバエッ
チング量を低減してエッチング残りを確実に除去するこ
とができる。
【0170】このように、多結晶珪素膜を堆積し、この
多結晶珪素膜にn型不純物を熱拡散により導入した後
に、この多結晶珪素膜をフォトリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いて加工するDRAM1の製造方法に
おいて、前記多結晶珪素膜にn型不純物を導入した後、
前記フォトリソグラフィ技術のエッチングマスクの除去
工程の前に、多結晶珪素膜の表面に析出するn型不純物
を除去する工程を備える。この構成により、エッチング
マスクの除去で多結晶珪素膜の表面に微小な穴が形成さ
れることがない。つまり、DRAM1のスタックド構造
の情報蓄積用容量素子Cにおいては誘電体膜(34)の絶
縁耐圧を向上することができる。
【0171】前記接続孔32で規定された領域内におい
て、メモリセル選択用MISFETQsの他方のn型半
導体領域28の主面部には、前記下層電極層33に導入
されたn型不純物が拡散され、n+型半導体領域33A
が形成される。このn+型半導体領域33A、n型半導
体領域28の夫々は一体に形成される。前記n+型半導
体領域33Aはメモリセル選択用MISFETQsの他
方のn型半導体領域28と下層電極層33とのオーミッ
ク特性を向上できるようになっている(接触抵抗値の低
減)。
【0172】(誘電体膜形成工程)次に、図28に示す
ように、前記メモリセルMのスタックド構造の情報蓄積
用容量素子Cの下層電極層33上を含む基板全面に誘電
体膜34を形成する。誘電体膜34は、前述したように
基本的には窒化珪素膜34A、酸化珪素膜34Bの夫々
を順次積層した2層構造で形成されている。下層の窒化
珪素膜34Aは、例えばCVD法で堆積させ、5〜10
[nm]程度の膜厚で形成する。この窒化珪素膜34Aを
形成する際には酸素の巻き込みをできる限り抑える。通
常の生産レベルで下層電極層33(多結晶珪素膜)上に
窒化珪素膜34Aを形成した場合には、極微量の酸素の
巻き込みが生じるので、下層電極層33と窒化珪素膜3
4Aとの間に自然酸化珪素膜(図示しない)が形成され
る。
【0173】前記誘電体膜34の上層の酸化珪素膜34
Bは、下層の窒化珪素膜34Aに高圧酸化法を施して形
成し、1〜6[nm]程度の膜厚で形成する。酸化珪素膜
34Bを形成すると下層の窒化珪素膜34Aは若干膜厚
が減少するので、窒化珪素膜34Aは最終的に4〜8
[nm]程度の膜厚で形成される。酸化珪素膜34Bは、
基本的には1.5〜10[気圧]の高圧及び800〜10
00[℃]程度の高温度の酸素ガス雰囲気中において形成
する。本実施例においては、酸化珪素膜34Bは、3〜
4[気圧]の高圧及び酸化の際の酸素流量(ソースガス)を
4〜6[l/min]、水素流量(ソースガス)を3〜10[l/
min]として形成している。高圧酸化法で形成される酸化
珪素膜34Bは常圧(1[気圧])で形成される酸化珪素膜
に比べて短時間で所望の膜厚に形成することができる。
つまり、高圧酸化法は、高温度の熱処理時間を短縮する
ことができるので、メモリセル選択用MISFETQs
等のソース領域及びドレイン領域のpn接合深さを浅く
することができる。
【0174】したがって、前記誘電体膜34は、自然酸
化珪素膜、窒化珪素膜34A、酸化珪素膜34Bの夫々
を順次積層した3層構造で構成されている。自然酸化珪
素膜は酸素の巻き込みを低減すれば薄くすることができ
る。また、製造工程数は増加するが、自然酸化珪素膜を
窒化し、誘電体膜34を2層構造で構成することもでき
る。
【0175】(ゲート配線形成工程3)次に、前記誘電
体膜34上を含む基板全面に多結晶珪素膜を堆積する。
多結晶珪素膜は、CVD法で堆積させ、150〜250
[nm]程度の膜厚で形成する。この多結晶珪素膜は製造
工程における第3層目のゲート配線形成工程により形成
される。この後、前記多結晶珪素膜に抵抗値を低減する
n型不純物例えばPを熱拡散法により導入する。
【0176】次に、メモリセル選択用MISFETQs
の一方のn型半導体領域28と相補性データ線(50)と
の接続領域を除くメモリセルアレイ11Bの全面におい
て、前記多結晶珪素膜上にエッチングマスク67を形成
する。エッチングマスク67は例えばフォトリソグラフ
ィ技術を使用したフォトレジスト膜で形成されている。
この後、前記エッチングマスク67を用い、前記多結晶
珪素膜、誘電体膜34の夫々を順次エッチングすること
により、図29に示すように、前記多結晶珪素膜で上層
電極層35を形成することができる。前記多結晶珪素膜
は例えばプラズマステップエッチング法によりエッチン
グする。この上層電極層35を形成することによりスタ
ックド構造の情報蓄積用容量素子Cが略完成し、この結
果、DRAM1のメモリセルMが完成する。このメモリ
セルMの完成後、前記エッチングマスク67は除去す
る。
【0177】(高濃度の半導体領域形成工程)次に、前
記スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層
35上、nチャネルMISFETQn上、pチャネルM
ISFETQp上の夫々を含む基板全面に絶縁膜36を
形成する。絶縁膜36は主に不純物導入の際の汚染防止
膜として使用される。この絶縁膜36は、例えば有機シ
ランガス(Si(OC25)4)をソースガスとするCVD
法、又は無機シランガス及び酸化窒素ガスをソースガス
とするCVD法で堆積させた酸化珪素膜で形成し、30
[nm]程度の膜厚で形成する。
【0178】次に、DRAM1の周辺回路のCMOSを
構成するnチャネルMISFETQn(Qoも含む)の形
成領域において、p−型ウエル領域22の主面部にn型
不純物を導入する。n型不純物の導入には主にゲート電
極26及びその上層の層間絶縁膜27、サイドウォール
スペーサ29の夫々を不純物導入マスクとして使用す
る。n型不純物の導入に際してはメモリセルMの形成領
域及びpチャネルMISFETQpの形成領域は不純物
導入マスク(フォトレジスト膜)で覆われている。n型
不純物は、例えば1015〜1016[atoms/cm2]程度の
不純物濃度のAsを用い、70〜90[KeV]程度のエ
ネルギのイオン打込法で導入する。
【0179】次に、前記CMOSを構成するpチャネル
MISFETQpの形成領域において、n−型ウエル領
域21の主面部にp型不純物を導入する。p型不純物の
導入には主にゲート電極26及びその上層の層間絶縁膜
27、サイドウォールスペーサ29の夫々を不純物導入
マスクとして使用する。p型不純物の導入に際してはメ
モリセルMの形成領域及びnチャネルMISFETQn
の形成領域は不純物導入マスクで覆われている。p型不
純物は、例えば1015[atoms/cm2]程度の不純物濃度
のBF2を用い、60〜90[KeV]程度のエネルギの
イオン打込法で導入する。
【0180】この後、前記n型不純物及びp型不純物に
引き伸し拡散を施し、図30に示すように、p−型ウエ
ル領域22の主面部にn+型半導体領域37、n−型ウ
エル領域21の主面部にn+型半導体領域38の夫々を
形成する。前記引き伸し拡散は、900〜1000[℃]
程度の高温度の熱処理で行い、約10[分]程度行う。こ
のn+型半導体領域37を形成する工程によりnチャネ
ルMISFETQnは略完成し、n+型半導体領域38
を形成する工程によりpチャネルMISFETQpは略
完成する。
【0181】(層間絶縁膜形成工程1)次に、前記DR
AM1の各素子上を含む基板全面に層間絶縁膜39、4
0の夫々を順次積層する。下層の層間絶縁膜39は例え
ば有機シランガスをソースガスとするCVD法で堆積さ
せた酸化珪素膜で形成する。層間絶縁膜39は、上層の
層間絶縁膜40(BPSG)からの不純物(P、Bの夫々)
の漏れを防止するため、例えば150〜250[nm]程
度の膜厚で形成する。上層の層間絶縁膜40は例えばC
VD法で堆積された酸化珪素膜(BPSG膜)で形成す
る。この層間絶縁膜40は例えば400〜700[nm]
程度の膜厚で形成されている。層間絶縁膜40には、窒
素ガス雰囲気中において、約900〜1000[℃]程度
の温度でフローが施され、その表面が平坦化されてい
る。
【0182】(接続孔形成工程2)次に、前記層間絶縁
膜40、39の夫々に接続孔40Aを形成する。接続孔
40Aは、前記DRAM1の各素子のn型半導体領域2
8、n+型半導体領域37、n+型半導体領域38の夫
々の上部、ワード線26の上部(図示しない)等において
形成されている。接続孔40Aは、例えば上層の層間絶
縁膜40側を等方性エッチング、下層の層間絶縁膜36
側を異方性エッチングの夫々を施して形成する。つま
り、接続孔40Aは上層の配線(例えば相補性データ線
50等)のステップカバレッジを高めて断線不良を防止
できるように構成されている。また、接続孔40Aは異
方性エッチングだけで形成してもよい。
【0183】次に、前記接続孔40Aから露出するn型
半導体領域28、n+型半導体領域37の夫々の主面上
に酸化珪素膜(符号を付けない)を形成する。酸化珪素膜
は、後工程の熱処理(n+型半導体領域41を形成する
不純物の引き伸し拡散)で層間絶縁膜40に添加されて
いるB或はPが接続孔40Aを通してn型半導体領域2
8、n+型半導体領域37、n+型半導体領域38の夫
々の主面部に導入されることを防止することができる。
Bがn型半導体領域28やn+型半導体領域37の主面
部に導入されたり、Pがn+型半導体領域38の主面部
に導入された場合には実効的な不純物濃度が低下し、各
半導体領域とそれに接続される配線(50)との接触抵抗
値が増大する。前記酸化珪素膜30は12〜50[nm]
程度の薄膜で形成される。
【0184】次に、メモリセル選択用MISFETQ
s、nチャネルMISFETQn、Qoの夫々の形成領
域において、前記接続孔40Aを通してn型半導体領域
28、n+型半導体領域37の夫々の主面部にn型不純
物を導入する。n型不純物は前記薄い酸化珪素膜を通過
させ夫々の主面部に導入される。そして、このn型不純
物に引き伸し拡散を施すことにより、図31に示すよう
に、高不純物濃度のn+型半導体領域41を形成する。
n+型半導体領域41は、製造工程におけるマスク合せ
ずれでn型半導体領域28、n+型半導体領域37の夫
々と接続孔40Aとがずれた場合、接続孔40Aに通さ
れる配線(50)とp−型ウエル領域22とが短絡するこ
とを防止するために形成されている。このn+型半導体
領域41を形成するn型不純物は、例えば1015[atoms
/cm2]程度の高不純物濃度のAsを用い、110〜1
30[KeV]程度のエネルギのイオン打込法で導入す
る。n+型半導体領域41は、メモリセルMにおいて、
メモリセル選択用MISFETQsの一方のn型半導体
領域28と一体に構成され、ソース領域又はドレイン領
域の一部を構成する。n+型半導体領域41は、高不純
物濃度で形成されているので、上層配線例えば相補性デ
ータ線(50)との接触抵抗値を低減することができる。
【0185】(配線形成工程1)次に、図32に示すよ
うに、前記接続孔40Aを通してn+型半導体領域4
1、n+型半導体領域38等と接続し、層間絶縁膜40
上を延在する配線50を形成する。配線50は製造工程
における第1層目の配線形成工程で形成する。配線50
はメモリセルアレイ11B及びそれとカラムアドレスデ
コーダ回路12との間においては相補性データ線(DL)
50として使用される。配線50は、遷移金属膜50
A、アルミニウム膜(又はその合金膜)50B、遷移金
属膜50Cの夫々を順次積層した3層構造で構成されて
いる。
【0186】前記配線50の下層の遷移金属膜50A
は、CVD法で堆積した例えばWSi2膜で形成し、5
0〜200[nm]程度の膜厚で形成する。WSi2膜の
反応生成式は以下のとおりである。
【0187】
【数1】 650〜700℃ WF6+3SiCl22⇒WSi2+HCl+SiF4
2 前記中層のアルミニウム膜50Bは、例えばスパッタ法
で堆積させ、300〜600[nm]程度の膜厚で形成す
る。
【0188】前記上層の遷移金属膜50Cは、スパッタ
法で堆積させた例えばMoSi2膜で形成し、10〜40
[nm]程度の膜厚で形成する。
【0189】この配線50は、遷移金属膜50A、アル
ミニウム膜50B、遷移金属膜50Cの夫々を順次積層
した後に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術
を用いて加工する。この配線50及びその上層の配線5
3の加工技術については後に詳細に説明する。
【0190】(層間絶縁膜形成工程2)次に、前記配線
50上を含む基板全面に層間絶縁膜51を形成する。層
間絶縁膜51は酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51A、酸
化珪素膜(塗布型絶縁膜)51B、酸化珪素膜(堆積型絶
縁膜)51Cの夫々を順次積層した3層構造で構成され
ている。
【0191】下層の酸化珪素膜51Aは、プラズマCV
D法で堆積し、400〜700[nm]程度の膜厚で形成
する。
【0192】中層の酸化珪素膜51Bは層間絶縁膜51
の表面を平坦化するために形成されている。酸化珪素膜
51Bは、SOG法で広い平坦なパターン上で100〜
150[nm]程度の膜厚に塗布し、この後ベーク処理
(約450[℃])を施し、表面をエッチングで後退させる
ことにより形成されている。前記エッチングによる後退
により、酸化珪素膜51Bは下層の酸化珪素膜51Aの
表面の段差形状のうち凹部のみに形成される。また、前
記エッチングによる後退により下層の段差形状の凸部で
は下層の酸化珪素膜もエッチングされて後退し、酸化珪
素膜51B塗布後の平坦度が保たれる。また、層間絶縁
膜51の中層は前記酸化珪素膜51Bに変えて有機物膜
例えばポリイミド系樹脂膜で形成してもよい。
【0193】上層の酸化珪素膜51Cは、層間絶縁膜5
1全体としての膜の強度を高めるために、例えばプラズ
マCVD法で堆積し、500〜700[nm]程度の膜厚
で形成する。
【0194】(接続孔形成工程3)次に、図33に示す
ように、前記層間絶縁膜51に接続孔52を形成する。
接続孔52は、層間絶縁膜51の上層の酸化珪素膜51
C側に等方性エッチングを施して形成した上側接続孔5
2B、下層の酸化珪素膜51A側に異方性エッチングを
施して形成した下側接続孔52Aの夫々で形成されてい
る。この接続孔52を形成した後、エッチングによるダ
メージを回復するため、約400[℃]程度の熱処理を行
う。
【0195】(配線形成工程2)次に、前記図1に示す
ように、接続孔52を通して配線50に接続するよう
に、層間絶縁膜51上を延在する配線53を形成する。
この配線53は、第2層目の配線形成工程により形成さ
れる。配線53は、前述のように、遷移金属膜53A、
アルミニウム膜(又はその合金膜)53B、遷移金属膜5
3Cの夫々を順次積層した3層構造で構成されている。
【0196】前記下層の遷移金属膜53Aは、スパッタ
法で堆積させた例えばMoSi2膜で形成し、50〜10
0[nm]程度の膜厚で形成する。
【0197】中層のアルミニウム膜53Bは、スパッタ
法で堆積させ、前記配線50のアルミニウム膜50Bに
比べて厚い700〜1000[nm]程度の膜厚で形成す
る。
【0198】上層の遷移金属膜53Cは、スパッタ法で
堆積させた例えばMoSi2膜で形成し、10〜40[n
m]程度の膜厚で形成する。
【0199】この配線53は、遷移金属膜53A、アル
ミニウム膜53B、遷移金属膜53Cの夫々を順次積層
した後に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術
を用いて加工する。この配線53の加工技術については
後に詳細に説明する。
【0200】前記配線53を形成する工程の後に、配線
53を加工するエッチングによるダメージを回復するた
めに熱処理を施す。
【0201】(パッシベーション膜形成工程)次に、前
記図1及び図15に示すように、前記配線53上を含む
基板全面にパッシベーション膜54を形成する。パッシ
ベーション膜54は、前述のように、酸化珪素膜54
A、窒化珪素膜54B、樹脂膜54Cの夫々を順次積層
した複合膜で形成されている。前記パッシベーション膜
54の下層の酸化珪素膜54Aは、150〜600[n
m]程度の膜厚で形成する。前記中層の窒化珪素膜54
Bは、例えばプラズマCVD法で堆積し、1.0〜1.2
[μm]程度の膜厚で形成する。前記上層の樹脂膜54
Cは、例えば塗布法により塗布されたポリイミド系樹脂
膜で形成され、3〜12[μm]程度の膜厚で形成されて
いる。
【0202】次に、前記DRAM1の外部端子BPの形
成領域において、前記パッシベーション膜54の上層の
樹脂膜54Cにボンディング開口56を形成する。この
ボンディング開口56はフォトリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いて形成する。そして、この後、前記
外部端子BPの形成領域において、前記パッシベーショ
ン膜54の中層の窒化珪素膜54B、下層のシラン膜5
4Aの夫々を順次除去し、ボンディング開口55を形成
する。このボンディング開口55は例えば異方性エッチ
ングで形成する。また、このボンディング開口55を形
成する工程と同一製造工程により、前記図15に示すよ
うに、外部端子BPの形成領域において、配線53の上
層の遷移金属膜53Cを除去することができる。
【0203】これら一連の工程を施すことにより、本実
施例のDRAM1は完成する。
【0204】次に、前述のDRAM1の製造プロセスに
おいて、個々の要部の製造工程について、詳細に説明す
る。
【0205】−(ゲート配線形成工程2)まず、前記図
27に示すメモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用
容量素子Cの下層電極層33はチョッピングエッチング
法により加工する。
【0206】チョッピングエッチング装置は、図34
(要部概略構成図)に示すように、エッチングチャンバ
70に制御バルブ71Aを介在させて複数本の分岐され
たエッチングガス供給管72A〜72Cが接続されてい
る。また、前記エッチングチャンバ70には排気管70
Aが設けられている。
【0207】分岐されたエッチングガス供給管72A
は、制御バルブ71B、マスフローコントローラ(MF
C)73Aの夫々を通してエッチングチャンバ70にエ
ッチングガスG1を供給できるように構成されている。
分岐されたエッチングガス供給管72Bは、制御バルブ
71C、マスフローコントローラ73Bの夫々を通して
エッチングチャンバ70にエッチングガスG2を供給で
きるように構成されている。同様に、分岐されたエッチ
ングガス供給管72Cは、制御バルブ71D、マスフロ
ーコントローラ73Cの夫々を通してエッチングチャン
バ70にエッチングガスG3を供給できるように構成さ
れている。各マスフローコントローラ73A〜73Cの
夫々はチョッピングコントローラ(CC)73で制御され
ている。前記チョッピングコントローラ73は、エッチ
ングガス供給管72A〜72Cの夫々に流れるエッチン
グガスの流量を交互に制御できるように構成されてい
る。
【0208】前記エッチングガス供給管72Aに流れる
エッチングガスG1は異方性エッチングガス例えばハロ
ゲン化合物(C2Cl24)を使用する。このエッチング
ガスG1の流量は図35(ガス流量のタイムチャート
図)に示すように定期的に増減させている。このガス流
量の制御は前記チョッピングコントローラ73で制御さ
れている。図38(エッチング速度とテーパ角度との関
係を示す図)で示すように、エッチングガスG1の流量
を増加した場合、エッチングの異方性を高めることがで
きる。
【0209】一方、エッチングガス供給管72B、72
Cの夫々に流れるエッチングガスG2、G3の夫々は等
方性エッチングガス例えばハロゲン元素(SF6)を使用
する。エッチングガスG2の流量は図36(ガス流量の
タイムチャート図)に示すように定期的に増減させてい
る。このガス流量の制御は前記チョッピングコントロー
ラ73で制御され、前記エッチングガスG2はエッチン
グガスG1の流量を増加した時に減少させ減少させた時
に増加させている。図38に示すように、エッチングガ
スG2の流量を増加した場合、エッチングの等方性を高
めることができる。エッチングガスG3の流量は図37
(ガス流量のタイムチャート図)に示すように一定にして
いる。このガス流量の制御は前記チョッピングコントロ
ーラ73で制御され、前記エッチングガスG3はエッチ
ングガスG1の流量を増加した時よりも少なくかつ減少
させた時よりも多く流している。図38で示すように、
エッチングガスG3はエッチングの等方性を高めること
ができる。
【0210】このチョッピングエッチング装置は、前記
エッチングガスG1、エッチングガスG2の夫々を前記
図35及び図36に示すようにエッチングチャンバ70
に流し、前記スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの
下層電極層33の多結晶珪素膜を加工している。つま
り、多結晶珪素膜は異方性エッチング、等方性エッチン
グの夫々を交互に繰り返し行うことにより加工されてい
る。このエッチングの繰り返しは1[秒]以下の高速で行
われる。エッチングの繰り返しが高速で行われる場合、
異方性エッチングで多結晶珪素膜をエッチング中にその
側壁に有機ポリマーが付着し、等方性エッチングで前記
有機ポリマーが破壊される前に再度異方性エッチングを
行い、新たに有機ポリマーを付着することができる。有
機ポリマーは等方性エッチングに基づくサイドエッチン
グのストッパ層として作用するので、等方性エッチング
時においてもエッチングの異方性を高めることができ
る。通常、前記多結晶珪素膜を異方性エッチングでエッ
チングした場合、特に下地表面の段差部でエッチング残
りを生じるので約500[%]程度のオーバーエッチング
が施されるが、前記チョッピングエッチング法を使用す
ることにより、等方性エッチングで前記エッチング残り
を除去しつつエッチングの異方性を確保することができ
る。
【0211】具体的には、エッチングガスの全流量のう
ち約10[%]程度エッチングガスG1を有すると極端な
異方性を示し、30[%]程度エッチングガスG2を有す
ると極端な等方性を示す。本発明者の実験結果によれ
ば、約100〜150[%]程度のオーバーエッチング量
でエッチング残りを除去することができる。
【0212】また、前記チョッピングエッチング法は、
エッチングガスG3(ガス流量は一定)とエッチングガス
G1(ガス流量は定期的に増減)とを組合せて行ってもよ
い。
【0213】このように、(43−24)段差形状を有す
る下地(層間絶縁膜31)の表面上に形成された多結晶珪
素膜(下層電極層33)を異方性エッチングでパターンニ
ングするDRAM1の形成方法において、前記多結晶珪
素膜を異方性エッチング、等方性エッチングの夫々を交
互に繰返し行うことによりパターンニングする。この構
成により、前記多結晶珪素膜のパターンニングに際して
エッチングの異方性を確保しながら等方性エッチングで
下地の段差形状部分の表面上のエッチング残りを低減す
ることができるので、オーバエッチング量を低減し、下
地表面の損傷や破壊を防止することができる。
【0214】また、(45−25)前記異方性エッチング
は、この異方性エッチングで多結晶珪素膜のパターンニ
ングされた側面に付着する有機ポリマーが等方性エッチ
ングにより破壊される前に再度行う。この構成により、
前記異方性エッチングで生成される有機ポリマーは等方
性エッチングのストッパ層として作用するので、等方性
エッチングのサイドエッチング量を低減し、エッチング
の異方性を高めることができる。
【0215】また、(請求項46)前記チョッピングエッ
チング装置は、エッチングチャンバ(エッチング室)70
を設け、このエッチングチャンパ70にマスフローコン
トローラ73Aを介在させて異方性エッチングガスG1
を供給するガス供給系、マスフローコントローラ73B
又は73Cを介在させて等方性エッチングガスG2又は
G3を供給するガス供給系の夫々を設け、前記マスフロ
ーコントローラ73A、マスフローコントローラ73B
又は73Cの夫々に流れるガス供給量を交互に繰返し制
御するチョッピングコントローラ73を設ける。この構
成により、前記チョピングエッチング方法を実現するこ
とができる。
【0216】また、前記チョッピングエッチング法は、
異方性エッチングガスG1、等方性エッチングガスG2
又はG3の夫々を連続的に交互に繰り返し流しているの
で、排気処理がなく、エッチング時間を大幅に短縮する
ことができる。
【0217】なお、このチョッピングエッチング法は、
前記下層電極層33の多結晶珪素膜に限定されず、前記
メモリセル選択用MISFETQsのゲート電極26、
スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層3
5の夫々の多結晶珪素膜にも適用することができる。
【0218】また、前記チョッピングエッチング法は、
アルミニウム膜を主体とする前記配線50、53にも適
用することができる。この場合、異方性エッチングガス
G1としてはCF4、CHF3、CClF3等を使用す
る。等方性エッチンガスG2としてはCl2又はG3と
してはBCl3等を使用する。
【0219】(ゲート配線形成工程1,2,3)前記図
23に示すメモリセルMのメモリセル選択用MISFE
TQsのゲート電極26(ワード線26も含む)、図2
7に示すメモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用容
量素子Cの下層電極層33、図29に示す前記スタック
ド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層35の夫々
は低温異方性エッチングで加工する。
【0220】まず、DRAM1(ダイシング工程前の半
導体ウエーハ)を静電吸着板を介在させてエッチングチ
ャンバ内の下部電極に直接吸着させる。この下部電極は
常時冷却され、結果的に半導体ウエーハは常温以下の温
度に保持される。この状態において、異方性エッチング
を行い、多結晶珪素膜を所定の形状に加工することによ
り、前記ゲート電極26、下層電極層33又は上層電極
層35を形成することができる。
【0221】異方性エッチングガス(ハロゲン化合物C
2Cl24)はエッチングチャンバの内壁に比べて温度
が低い半導体ウエーハの表面に多く堆積するので、低温
異方性エッチングの採用は前記異方性エッチングガスの
流量を低減することができ、又エッチングチャンバの内
壁に付着される汚染物を低減することができる。
【0222】(配線形成工程1,2)前記図32に示す
配線50、前記図1に示す配線53の夫々は、図39
(装置の概略構成図)に示す、エッチング処理−アッシン
グ処理−湿式処理−乾燥処理の夫々を一貫して連続処理
する連続処理装置を使用し、加工する。
【0223】図39に示す連続処理装置80は、ロード
・アンロード室81、ロード室82、エッチング室8
3、アッシング室83、アンロード室85、水洗処理室
86、ベーク乾燥室87の夫々を系列的に備えている。
前記ロード室82、エッチング室83、アッシング室8
3、アンロード室85の夫々は、装置外部の大気と遮蔽
されたバッファ室(同一真空系内)80Aに配置されてい
る。バッファ室80Aは例えば10~3〜10~6[気圧]程
度の真空度を保持している。
【0224】連続処理装置80のロード・アンロード室
81にはロードカセット81Aが着脱自在に装着される
ように構成されている。このロードカセット81Aは未
処理の半導体ウエーハ100を複数枚収納できるように
構成されている。ロードカセット81Aに収納された半
導体ウエーハ100は搬送用アーム88Aを介在させて
バッファ室80A内に配置されたロード室82に搬送さ
れる。
【0225】前記ロード室82に搬送された半導体ウエ
ーハ100はスイングアーム88Bを介在させてエッチ
ング室83に搬送される。エッチング室83は、予じめ
フォトリソグラフィ技術で形成されたエッチングマスク
(フォトレジスト膜)を用い、異方性エッチング法(又は
前述したチョッピングエッチング法)により前記配線5
0又は53を形成する。異方性エッチングガスとして
は、ハロゲン化合物(BCl3+CF4)及びハロゲン元素
(Cl2)の混在ガスを使用する。エッチング室83は例
えばエッチング時に10~1〜10~3[気圧]程度の真空度
になっている。
【0226】前記エッチング室83でエッチング処理が
施された半導体ウエーハ100は、大気中に開放するこ
となく、スイングアーム88Cを介在させてアッシング
室83に搬送される。アッシング室83は、前記エッチ
ングマスク(フォトレジスト膜)をハロゲン化合物(CF4
又はCHF3)及び酸素(O2)の混合ガスで除去する。ア
ッシング室83は、例えば2〜10~1[気圧]程度の真空
度に保持された状態において、約25〜200[℃]程度
の温度でアッシング処理が行われる。
【0227】アッシング室83でアッシング処理が施さ
れた半導体ウエーハ100は、スイングアーム88Cを
介在させてアンロード室85に搬送される。アンロード
室85に搬送された半導体ウエーハ100は搬送アーム
88Dを介在させて水洗処理室86に搬送される。この
水洗処理室86及びこの後のベーク乾燥室87は、バッ
ファ室80Aの外部(連続処理装置80の内部)に配置さ
れ、大気圧に保持されている。
【0228】前記水洗処理室86は前記エッチング処理
で発生したハロゲン元素(Cl2)を除去する処理であ
る。このハロゲン元素は、連続処理装置80の外部の大
気特にH2Oに触れると、配線50のアルミニウム膜(又
はその合金膜)50B又は配線53のアルミニウム膜(又
はその合金膜)53Bの露出する表面を腐食させてしま
う。前記水洗処理の後、半導体ウエーハ100は、搬送
アーム88Eでベーク乾燥室87に搬送され、このベー
ク乾燥室87で乾燥される。ベーク乾燥処理が終了する
と、半導体ウエーハ100はアンロードカセット81B
に収納される。
【0229】前記アンロードカセット81Bに収納され
た半導体ウエーハ100は、前記連続処理装置80と別
の装置により洗浄処理、乾燥処理、不活性処理の夫々が
施される。前記洗浄処理はエッチング後の異物や前記配
線50のアルミニウム膜50B又は前記配線53のアル
ミニウム膜53Bの露出する表面に付着するサイドフィ
ルム(例えばAl等を含んだ化合物薄膜)を除去する処
理である。この洗浄処理はアルカリ洗浄液か又は酸洗浄
液により行う。前記乾燥処理は洗浄後の乾燥である。前
記不活性処理は前記アルミニウム膜50B又は53Bの
露出する表面に酸化被膜を形成する処理である。
【0230】このように、(28−16)異方性エッチン
グによりアルミニウム膜(又はその合金膜)50B又は5
3BをパターンニングするDRAM1の形成方法におい
て、前記アルミニウム膜50B又は53Bを堆積し、こ
の表面上にエッチングマスク(フォトレジストマスク)
を形成する工程と、ハロゲン元素及びハロゲン化合物を
エッチングガスとする異方性エッチングを用い、真空系
内(バッファ室80A内)で前記アルミニウム膜50B又
は53Bに所定のパターンニングを施す工程と、前記異
方性エッチング工程と同一真空系内で前記エッチングマ
スクをハロゲン化合物及び酸素ガスを使用するアッシン
グで除去する工程と、前記異方性エッチング処理で生成
される塩素を装置外部の大気と遮蔽された系内で洗浄
し、この後乾燥させる工程とを備える。この構成によ
り、前記アッシング処理をエッチング処理と同一真空系
内で行い、前記異方性エッチング処理で発生する塩素を
大気と遮蔽された系内で行う水洗処理(86)で除去する
ことができるので、前記アルミニウム膜50B又は53
Bの腐食を低減することができる。
【0231】また、前記配線50、53の夫々は、第4
0図(装置の概略構成図)に示す、エッチング処理−低
温アッシング処理−真空ベーク処理の夫々を一貫して連
続処理する連続処理装置を使用し、加工する。
【0232】図40に示す連続処理装置80Iは、ロー
ド・アンロード室81、ロード室82、エッチング室8
3、低温アッシング室83A、窒素ガスブロー真空ベー
ク室89、アンロード室85の夫々を系列的に備えてい
る。前記ロード室82、エッチング室83、低温アッシ
ング室83A、窒素ガスブロー真空ベーク室89、アン
ロード室85の夫々はバッファ室80Aに配置されてい
る。
【0233】前記エッチング処理が施された半導体ウエ
ーハ100はスイングアーム88Cを介在させて低温ア
ッシング室83Aに搬送される。低温アッシング室83
Aは、エッチング室83と同一真空系内のバッファ室8
0A内に配置され、室温(約20[℃])以下の低温度にお
いてアッシング処理を行っている。このアッシング処理
は前述と同様にハロゲン化合物及び酸素の混合ガスによ
りエッチングマスクを除去する処理である。低温アッシ
ング処理は、前記配線50のアルミニウム膜50B又は
配線53のアルミニウム膜53Bの側面及びレジストの
側面に付着したサイドフィルム中のAlが酸化されAl
23化されずらい低温領域におけるアッシング処理であ
る。
【0234】前記低温アッシング処理が施された半導体
ウエーハ100はスイングアーム88Cを介在させて窒
素ガスブロー真空ベーク室89に搬送される。この窒素
ガスブロー真空ベーク室89は、ホットプレート又は加
熱ランプにより半導体ウエーハ100の表面を約200
〜400[℃]に加熱し、前記エッチング処理で発生した
ハロゲン元素を低減するように構成されている。また、
窒素ガスブロー真空ベーク室89は、前記半導体ウエー
ハ100の加熱中に高純度の窒素ガス(N2:露点−60
[℃]以下)をキャリアガスとして流し、空気や酸素の混
入を低減している。
【0235】前記真空ベーク処理後は、前述と同様に、
洗浄処理、乾燥処理、不活性処理の夫々を順次行う。
【0236】このように、(26−15)異方性エッチン
グによりアルミニウム膜50B又は53Bをパターンニ
ングするDRAM1の形成方法において、前記アルミニ
ウム膜50B又は53Bを堆積し、この表面上にエッチ
ングマスクを形成する工程と、ハロゲン元素及びハロゲ
ン化合物をエッチングガスとする異方性エッチングを用
い、真空系内で前記アルミニウム膜50B又は53Bに
所定パターンニングを施す工程と、前記異方性エッチン
グ工程と同一真空系内で前記エッチングマスクをハロゲ
ン化合物及び酸素ガスを使用する、室温以下の低温アッ
シングで除去する工程と、前記低温アッシング処理と同
一真空系内で前記所定のパターンニングが施されたアル
ミニウム膜又はその合金膜に真空ベーク処理を施す工程
とを備える。この構成により、前記アッシング処理を低
温度でかつエッチング処理と同一真空系内で行っている
ので、アルミニウム膜50B又は53Bの側壁及びレジ
ストの側面に付着したサイドフィルム中のAlがAl2
3化することを低減でき、サイドフィルムの除去が容
易になると共に、前記異方性エッチング処理から真空ベ
ーク処理まで大気中に開放することなく同一真空系内で
行い、かつ前記異方性エッチング処理で発生する塩素を
真空ベーク処理で低減することができるので、前記アル
ミニウム膜50B又は53Bの腐食を低減することがで
きる。
【0237】また、前記配線50、53の夫々は、図4
1(装置の概略構成図)に示す、エッチング処理−低温
アッシング処理−真空ベーク処理−洗浄処理−不活性処
理の夫々を一貫して連続処理する連続処理装置を使用
し、加工する。
【0238】図41に示す連続処理装置80IIは、ロー
ド・アンロード室81、ロード室82、エッチング室8
3、低温アッシング室83A、窒素ガスブロー真空ベー
ク室89、アンロード室85、洗浄処理室90、不活性
処理室91の夫々を系列的に備えている。つまり、連続
処理装置80IIは、前記連続処理装置80Iとその装置
で行われる処理以降の処理を行う処理装置とを組合せて
構成されている。前述のように、洗浄処理室90は酸及
びアルカリ洗浄液か又は酸洗浄液で異物やサイドフィル
ムを除去するように構成されている。前記不活性処理室
91はアルミニウム膜50B又は53Bの表面に酸化被
膜を生成する処理である。
【0239】また、前記アッシング処理又は低温アッシ
ング処理は、前述のようにハロゲン化合物(CF4)と酸
素との混合ガスで行っている。酸素はエッチングマスク
を除去する作用があり、ハロゲン化合物は前記エッチン
グマスクの除去する速度を高める作用がある。前記配線
50の表面には薄い膜厚の遷移金属膜50C、配線53
の表面には薄い膜厚の遷移金属膜53Cの夫々が設けら
れており、前記混合ガスを使用するアッシング処理にお
いては前記遷移金属膜50C、53Cの夫々をオーバー
アッシングにより除去してしまう。そこで、本実施例に
おいて、前記アッシング処理又は低温アッシング処理
は、配線50の遷移金属膜50C又は配線53の遷移金
属膜53Cの表面が露出するまで前記混合ガスでアッシ
ングし(ジャストアッシングし)、この後、酸素ガスのみ
でオーバーアッシングしている。
【0240】(実施の形態2)本実施の形態2は、前記
実施の形態1のDRAM1において、メモリセルMの面
積を縮小し、集積度を向上した、本発明の第2実施の形
態である。
【0241】本発明の実施の形態2であるDRAMのメ
モリセルアレイの平面構造を図42(要部平面図)で示
す。
【0242】本実施の形態2のDRAM1は、図42に
示すように、メモリセルMのメモリセル選択用MISF
ETQsの一方のn型半導体領域28と相補性データ線
(DL)50とを接続する接続孔30Bを、スタックド構
造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極層35に対して自
己整合で形成している。前記接続孔30B内において、
相補性データ線50、上層電極層35の夫々は図42に
おいては図示していない分離用絶縁膜(35A)で電気的
に分離されている。
【0243】次に、前記DRAM1の具体的な製造方法
ついて、図43乃至図45(所定の製造工程毎に示す、
メモリセルアレイ及び周辺回路のCMOSの要部断面
図)を用いて簡単に説明する。
【0244】まず、前記実施の形態1の図29に示す工
程と同様に、メモリセルMのスタックド構造の情報蓄積
用容量素子Cの上層電極層35を形成する多結晶珪素膜
を堆積した後、この多結晶珪素膜上にエッチングマスク
67Aを形成する。エッチングマスク67Aは、前記実
施の形態1の図29に示すエッチングマスク67と異な
り、メモリセルMと相補性データ線(50)との接続領域
を含むメモリセルアレイ11Bの全域を覆うように形成
されている。
【0245】この後、前記エッチングマスク67Aを用
い、周辺回路の領域の前記多結晶珪素膜、誘電体膜3
3、層間絶縁膜31の夫々を順次エッチングすることに
より、図43に示すように、上層電極層35が形成され
る。この上層電極層35を形成することにより、スタッ
クド構造の情報蓄積用容量素子Cが略完成する。
【0246】次に、図44に示すように、前記上層電極
層35の表面上を含む基板全面に絶縁膜36を形成し、
この後、層間絶縁膜39、30の夫々を順次積層する。
【0247】次に、メモリセルアレイ11B内のメモリ
セルMと相補性データ線(50)との接続領域において、
層間絶縁膜30、39、絶縁膜36、上層電極層35の
夫々を順次エッチングにより除去し、接続孔30Bの一
部を形成する。このエッチングは、例えば異方性エッチ
ング法(又は等方性エッチング法を組合せてもよい)で
行い、誘電体膜33(又は層間絶縁膜31)をエッチン
グストッパ層として使用する。
【0248】次に、前記接続孔30Bの一部から露出す
る誘電体膜33(特に窒化珪素膜33A)を耐酸化マスク
として用い、前記接続孔30Bの一部の内壁に露出する
上層電極層35の表面を酸化し、分離用絶縁膜(酸化珪
素膜)35Aを形成する。この分離用絶縁膜35Aは例
えば少なくとも100[nm]程度の膜厚で形成される。
この後、前記接続孔30Bの一部から露出する誘電体膜
33、層間絶縁膜31の夫々を順次エッチングすること
により、図45に示すように、接続孔30Bは完成す
る。また、前記分離用絶縁膜35Aは、誘電体膜33を
耐酸化マスクとして使用せず(条件によってはエッチン
グ時に除去される)、別工程で耐酸化マスクを形成して
もよい。
【0249】次に、前記実施の形態1と同様に、n+型
半導体領域31を形成し、相補性データ線50及びそれ
以外の配線50を形成する。これ以後の製造工程は前記
実施の形態1と同様であるので、ここでは省略する。
【0250】前記実施の形態1のDRAM1のメモリセ
ルMは、相補性データ線50を接続する接続孔30B
と、メモリセル選択用MISFETQsのゲート電極2
6、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの上層電極
層35の夫々との間に製造工程における合せ余裕寸法を
確保している。上層電極層35はその下層の下層電極層
33との間に合せ余裕寸法を確保しており、この下層電
極層33はその下層のゲート電極26との間に合せ余裕
寸法を確保している。ところが、本実施の形態2のDR
AM1は、前記接続孔30B、上層電極層35の夫々が
自己整合で形成されるので、両者間の合せ余裕寸法に相
当する分、メモリセルMの面積を縮小し、集積度を向上
することができる。
【0251】(実施の形態3)本実施の形態3は、前記
実施の形態1のDRAM1において、スタックド構造の
情報蓄積用容量素子Cの電荷蓄積量を向上してメモリセ
ル面積を縮小し、かつ、相補性データ線のステップカバ
レッジを高めた、本発明の第3実施の形態である。
【0252】本発明の実施の形態3であるDRAMのメ
モリセルアレイ及び周辺回路の製造方法について、図4
6乃至図50(所定の製造工程毎に示す要部断面図)を
用いて簡単に説明する。
【0253】まず、前記実施の形態1の図23に示す工
程と同様に、ゲート絶縁膜25上を含む基板全面にゲー
ト電極(26)及びワード線(26)として使用される多結
晶珪素膜、層間絶縁膜27Cの夫々を順次積層する。層
間絶縁膜27Cは、スタックド構造の情報蓄積用容量素
子Cの電荷蓄積量を増加するために、例えば600[n
m]程度の厚い膜厚で形成する。層間絶縁膜27Cとし
ては前述と同様に無機シランガス及び酸化窒素ガスをソ
ースガスとするCVD法で堆積する。
【0254】次に、メモリセルアレイ11Bのメモリセ
ル選択用MISFETQs、周辺回路のnチャネルMI
SFETQn、pチャネルMISFETQpの夫々の形
成領域において、前記層間絶縁膜27Cにエッチングを
施し、薄い膜厚の層間絶縁膜27を形成する。層間絶縁
膜27は例えば300[nm]程度の膜厚までエッチング
する。
【0255】次に、図46に示すように、前記層間絶縁
膜27、27C、多結晶珪素膜の夫々を順次異方性エッ
チングによりエッチングし、ゲート電極26、ワード線
26の夫々を形成する。同図46に示すように、メモリ
セル選択用MISFETQs、nチャネルMISFET
Qn、pチャネルMISFETQpの夫々のゲート電極
26上には薄い層間絶縁膜27が形成される。一方、ワ
ード線26上には厚い層間絶縁膜27Cが形成される。
【0256】次に、図47に示すように、n型半導体領
域28、p型半導体領域30の夫々を形成する。n型半
導体領域28を形成することにより、メモリセル選択用
MISFETQsが略完成する。
【0257】次に、図48に示すように、前記ゲート電
極26の側壁及びその上層の層間絶縁膜27の側壁にサ
イドウォールスペーサ29、前記ワード線26の側壁及
び層間絶縁膜27Cの側壁にサイドウォールスペーサ2
9Aの夫々を形成する。
【0258】次に、前記層間絶縁膜27、27Cの夫々
を含む基板全面に層間絶縁膜31を形成し、この後、図
49に示すように、前記実施の形態1と同様に接続孔3
1A及び32を形成する。
【0259】次に、図50に示すように、メモリセルM
の形成領域において、層間絶縁膜31を介在させて層間
絶縁膜27、27Cの夫々の上部に引き伸ばされたスタ
ックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極層33を
形成する。同図50に示すように、下層電極層33は、
ワード線26の上部において高さ方向に面積を増加して
いるので、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの電
荷蓄積量を増加することができる。また、下層電極層3
3は、ゲート電極26の上部において段差形状を低減し
(アスペクト比を小さくし)ているので、相補性データ
線50とメモリセルMとの接続領域において相補性デー
タ線50のステップカバレッジを向上することができ
る。また、下層電極層33は、前述のように電荷蓄積量
を増加することができるので、膜厚を薄くすることがで
き、n型不純物の導入や加工を簡単化することができ
る。
【0260】前記下層電極層33を形成する工程以降
は、前記実施の形態1と同様であるので、ここでの説明
は省略する。
【0261】このように、(37−20)相補性データ線
50とワード線26との交差部にメモリセルMが配置さ
れ、このメモリセルMがメモリセル選択用MISFET
Qsとスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cとの直列
回路で構成されるDRAM1において、前記メモリセル
Mのスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極
層33を、このメモリセルMのメモリセル選択用MIS
FETQsのゲート電極26とそのゲート幅方向に隣接
する他のメモリセルMを選択するワード線26との間に
夫々重合するように構成し、前記下層電極層33と前記
ワード線26との間の層間絶縁膜27Cを前記下層電極
層33と前記ゲート電極26との間の層間絶縁膜27に
比べて厚く構成する。この構成により、前記下層電極層
33とワード線26との間の層間絶縁膜27Cを厚く
し、下層電極層33の段差を高くしたので、下層電極層
33の面積を高さ方向で増加し、スタックド構造の情報
蓄積用容量素子Cの電荷蓄積量を増加することができる
と共に、前記下層電極層33とゲート電極26との間の
層間絶縁膜27を薄くし、メモリセル選択用MISFE
TQsと相補性データ線50との接続部分の段差を低く
したので、前記接続部分でのアスペクト比を小さくし、
相補性データ線50の断線不良を低減することができ
る。この結果、α線ソフトエラー耐圧を向上し、DRA
M1の集積度を向上することができると共に、DRAM
1の電気的信頼性を向上することができる。
【0262】なお、前記層間絶縁膜27、27Cの夫々
は別々の工程で形成した絶縁膜で形成してもよい。
【0263】(実施の形態4)本実施の形態4は、前記
実施の形態1のDRAMにおいて、メモリセルのスタッ
クド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極層の膜厚を
厚くし、電荷蓄積量を増加した、本発明の第4実施の形
態である。
【0264】本発明の実施の形態4であるDRAMのメ
モリセルの断面構造を図51乃至図54(要部断面図)で
示す。
【0265】図51に示すDRAM1のメモリセルM
は、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極
層33の膜厚を厚く構成している。例えば、下層電極層
33は、接続孔32の内部を確実に埋込み、その表面が
実質的に平坦化される程度の膜厚又はそれ以上の膜厚で
形成されている。例えば、接続孔32の開口寸法L(ゲ
ート電極26とワード線26との間の寸法)を約1.0
[μm]とした場合、下層電極層33の膜厚Tは約500
[nm]程度又はそれ以上で形成する(T≧1/2×L)。
【0266】このように構成されるスタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cは、下層電極層33の端面の面積を
増加し、この端面で電荷蓄積量を増加することができる
ので、メモリセルMの面積を縮小し、DRAM1の集積
度を向上することができる。
【0267】第52図に示すDRAM1のメモリセルM
は、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極
層33を前記接続孔32が埋まり込む直前の膜厚で形成
している。
【0268】このように構成されるスタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cは、下層電極層33の膜厚がある程
度厚いので、下層電極層33の端面で電荷蓄積量を増加
することができると共に、前記接続孔32及び31Aの
段差形状に沿って下層電極層33を形成し、前記段差に
相当する分、高さ方向に下層電極層33の面積を増加す
ることができるので、電荷蓄積量を増加することができ
る。つまり、前記スタックド構造の情報蓄積用容量素子
Cの電荷蓄積量の増加は、メモリセルMの面積を縮小
し、DRAM1の集積度を向上することができる。
【0269】図53、図54の夫々に示すDRAM1の
メモリセルMは、スタックド構造の情報蓄積用容量素子
Cの下層電極層33を複数の層で構成している。図53
に示すスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下層電
極層33は下層電極層33E、33Fの夫々を積層した
2層構造で構成されている。下層電極層33は、下層電
極層33Eを形成する多結晶珪素膜を堆積後、n型不純
物を熱拡散法又はイオン打込法で導入し、この後、下層
電極層33Fを形成する多結晶珪素膜を堆積後、同様に
n型不純物を導入し、この後、夫々の多結晶珪素膜を加
工することにより形成されている。つまり、下層電極層
33は、その膜厚が厚くなると不純物濃度の分布の制御
が難しくなるので、複数層に分割し、分割された夫々の
層にn型不純物を導入し、全体としての不純物濃度の分
布を均一化している。図54に示すスタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cの下層電極層33は、同様に下層電
極層33E、33F、33Gの夫々を積層した3層構造
で構成されている。
【0270】このように構成されるスタックド構造の情
報蓄積用容量素子Cは下層電極層33の不純物濃度の分
布を均一化することができる。
【0271】(実施の形態5)本実施の形態5は、前記
実施の形態1のDRAMにおいて、メモリセルのメモリ
セル選択用MISFETQs、nチャネルMISFET
Qnの挟チャネル効果を低減した、本発明の第5実施の
形態である。
【0272】本発明の実施の形態5であるDRAM1
は、前記実施の形態1の図20に示すp型不純物(チャ
ネルストッパ領域24Aを形成する不純物)24pを高
エネルギのイオン打込法で導入する。イオン打込法のエ
ネルギ量は約100〜150[KeV]程度で行う。この
高エネルギを使用するイオン打込法で導入されるp型不
純物24pは、その導入時、素子間分離用絶縁膜23よ
りも深い位置に不純物濃度の最大ピーク値を有する。前
記p型不純物24pの導入に際しては前記マスク(62)
を加工したエッチングマスク(フォトレジスト膜)を併用
してもよい。前記p型不純物24pは、酸化珪素膜60
Aを突き抜け、n−型ウエル領域21の主面部に導入さ
れる可能性があるので、p型不純物24pの導入時、n
−型ウエル領域21の主面上には不純物導入マスク例え
ばフォトレジスト膜を形成する。このp型不純物24p
の導入後は、前記実施の形態1と同様に、素子間分離用
絶縁膜23を形成し、この形成と共に、前記p型不純物
24pを拡散してp型チャネルストッパ領域24A、p
型半導体領域24Bの夫々を形成する。
【0273】このように、DRAM1の製造方法におい
て、p型チャネルストッパ領域24Aを形成するp型不
純物24pを高エネルギのイオン打込法で導入する。こ
の構成により、前記p型不純物24pをp−型ウエル領
域22の深い領域に導入し、素子間分離用絶縁膜23の
形成時の横方向の拡散量を低減することができるので、
p−型ウエル領域22特にチャネル形成領域の不純物濃
度の増加を抑制し、メモリセル選択用MISFETQ
s、nチャネルMISFETQn、Qoの夫々の挟チャ
ネル効果を低減することができる。また、前記p型不純
物24pをp−型ウエル領域22の深い領域に導入し、
素子間分離用絶縁膜23の形成時にそれにp型不純物2
4pが食われることを低減することができるので、p型
チャネルストッパ領域24Aの不純物濃度を高め、寄生
MOSのしきい値電圧を上昇させ、素子間の分離を確実
に行うことができる。
【0274】(実施の形態6)本実施の形態6は、前記
実施の形態1のDRAM1において、パッシベーション
膜の上層の樹脂膜を分割した、本発明の第6実施の形態
である。
【0275】本発明の実施の形態6であるDRAMを形
成する半導体ウエーハの平面構造を図55(要部平面図)
に示す。
【0276】図55に示すように、半導体ウエーハ10
0は、前記実施の形態1のDRAM1を行列状に複数個
配置している。同図55に示す半導体ウエーハ100は
ダイシング工程前の状態を示しいる。夫々のDRAM1
はスクライブエリア(ダイシングエリア)100Aで周囲
を規定された領域内に配置されている。
【0277】半導体ウエーハ100に配置された個々の
DRAM1の表面には前記実施の形態1で説明したパッ
シベーション膜54の上層の樹脂膜(例えばポリイミド
系樹脂膜)54Cが塗布されている。この樹脂膜54C
は、半導体ウエーハ100のスクライブエリア100A
及び各DRAM1の外部端子BPに相当する領域には塗
布されておらず、しかも各DRAM1の表面上において
複数に分割されている。樹脂膜54Cは、α線ソフトエ
ラー耐圧を高める目的で塗布されているので、メモリセ
ルアレイ11A及びセンスアンプ回路(SA)13、カラ
ムアドレスデコーダ回路(YDEC)12等α線ソフトエ
ラー耐圧を確保したい直接周辺回路の一部には塗布され
ている。つまり、樹脂膜54Cは、前記α線ソフトエラ
ー耐圧を確保する必要がない直接周辺回路の他部及び間
接周辺回路上の領域を分割領域としている。前記直接周
辺回路の他部としてはロウアドレスデコーダ回路(XD
EC)14、ワードドライバ回路(WD)15等があ
る。間接周辺回路としてはクロック系回路、バッファ回
路等がある。この樹脂膜54Cは、分割されたことによ
り、その下層のパッシベーション膜54の窒化珪素膜5
4B等の膜や半導体ウエーハ100そのものに作用する
ストレスを緩和することができる。
【0278】前記樹脂膜54Cの形成方法は以下のとお
りである。
【0279】まず、下地の窒化珪素膜54Bの表面上に
樹脂膜を塗布し、第1回目のベーク処理を行う。このベ
ーク処理は、例えば80〜90[℃]、800〜1000
[秒]を施した後、再度、例えば120〜140[℃]、8
00〜1000[秒]を施している。
【0280】次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチ
ング技術を使用し、樹脂膜のスクライブエリア100A
及び外部端子BPの領域、分割領域の夫々を除去する。
【0281】そして、再度、前記樹脂膜に第2回目のベ
ーク処理を施し、前述の樹脂膜54Cを形成する。この
ベーク処理は、例えば150〜200[℃]、800〜1
000[秒]を施した後、再度、例えば300〜400
[℃]、800〜1000[秒]を施している。第2回目の
ベーク処理においては、樹脂膜54Cはその下層や半導
体ウエーハ100に作用するストレスが最っとも大きい
が、樹脂膜54Cは分割されているので、前記ストレス
は低減されている。
【0282】なお、前記半導体ウエーハ100にダイシ
ング処理を施し、DRAM1を個々の半導体チップにし
た場合においても、同図55に示すように、樹脂膜54
Cの塗布された領域(分割された領域)に変化はない。
【0283】このように、(38−21)p−型半導体基
板22の主面(又は半導体ウエーハ100の主面)に配置
されたメモリセルアレイ11A、メモリセルMの情報書
込み動作及び情報読出し動作を直接制御する直接周辺回
路及びそれ以外の間接周辺回路の表面に樹脂膜54Cを
塗布したDRAM1において、前記樹脂膜54Cを複数
に分割する。この構成により、前記p−型半導体基板2
0(又は半導体ウエーハ100)、樹脂膜54Cの夫々の
線膨張係数差に基づくストレスを緩和することができる
ので、p−型半導体基板20の反りやその主面上の膜に
クラックが発生することを防止することができる。前記
樹脂膜54Cはダイシング工程前の半導体ウエーハ10
0のときに塗布されベーク処理することにより形成され
ているので、プローブ試験時にプローブ針の接触不良を
低減し、ウエーハ検査工程の信頼性を高め又歩留りを向
上することができる。
【0284】また、(40−22)前記スクライブ工程前
の前記DRAM1の形成領域が複数個行列状に配置され
た半導体ウエーハ100の表面上の全面に樹脂膜54C
を塗布する工程と、この樹脂膜54Cの各DRAM1の
形成領域間(スクライブエリア100A)及び外部端子B
Pの領域を除去すると共に、前記各DRAM1の形成領
域上の樹脂膜54Cを分割する工程と、前記半導体ウエ
ーハ100のスクライブエリア100Aをスクライブ
し、複数個のDRAM1を形成する工程とを備える。こ
の構成により、前記樹脂膜54Cを分割する工程を前記
半導体ウエーハ100のスクライブエリア100A及び
外部端子BPの領域において樹脂膜54Cを除去する工
程で行うことができるので、前記樹脂膜54Cを分割す
る工程に相当する分、DRAM1の形成工程数を低減す
ることができる。
【0285】(実施の形態7)本実施の形態7は、前記
実施の形態1のDRAMにおいて、カラムアドレスデコ
ーダ回路数を低減した、本発明の第7実施の形態であ
る。
【0286】本発明の実施の形態7であるDRAMのメ
モリセルアレイの平面構造を図56(要部平面図)及び図
57(所定の製造工程における要部平面図)で示す。
【0287】前記実施の形態1のDRAM1に示すカラ
ムアドレスデコーダ回路(YDEC)12の配置数を低減
する場合、図56に示すようにカラムセレクト信号線
(YSL)50が配置されている。カラムセレクト信号線
50はカラムアドレスデコーダ回路12によりカラムス
イッチ用nチャネルMISFETQyを制御するように
構成されている。カラムスイッチ用nチャネルMISF
ETQyは相補性データ線50、コモンデータ線I/O
の夫々を接続するように構成されている。カラムセレク
ト信号線50は、情報書込み動作速度及び情報読出し動
作速度の高速化を図る目的で低抵抗配線材料を使用しか
つ製造工程数を低減するために、相補性データ線50と
同一導電層(同一製造工程)で形成されている。
【0288】前記カラムスイッチ用nチャネルMISF
ETQyの配置形態により異なるが、基本的には1組の
相補性データ線50に対して1本のカラムセレクト信号
線50が配置されている。
【0289】本実施の形態のDRAM1は2組の相補性
データ線(4本のデータ線DL,DL)50毎に1本配置
されている。通常、2組の相補性データ線50のうちの
1組の相補性データ線50と他の1組の相補性データ線
50との間にはダミーカラムセレクト信号線が配置され
ている。ダミーカラムセレクト信号線は、この領域にお
いて相補性データ線50の間隔が広くなることを低減
し、相補性データ線50の配置間隔を均一化するために
配置される。つまり、フォトリソグラフィ技術でエッチ
ングマスク(例えばフォトレジスト膜)を形成する際
に、間隔の広い領域においては露光時の回折現象により
他の領域に比べてエッチングマスクのサイズが縮小され
るが、ダミーカラムセレクト信号線はこの現象を低減す
るために配置されている。この対象となるエッチングマ
スクとしては、スタックド構造の情報蓄積用容量素子C
の下層電極層33、相補性データ線50又はシャント用
ワード線53を加工するマスクである。ところが、本実
施の形態のDRAM1は、このような現象が無視できる
ので、ダミーカラムセレクト信号線を削除している。
【0290】前記カラムセレクト信号線50は、ダミー
カラムセレクト信号線と同様に、相補性データ線50の
間隔を広くする。このカラムセレクト信号線50の近傍
の特にメモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用容量
素子Cの下層電極層33はそれ以外のスタックド構造の
情報蓄積用容量素子Cの下層電極層33に比べて大きな
サイズ(大きな電荷蓄積量)で構成されている。つまり、
この下層電極層33は、前記ダミーカラムセレクト信号
線を配置した場合と同様の現象を生じるので、サイズの
縮小に相当する分、予じめサイズを大きく構成してい
る。この下層電極層33はカラムセレクト信号線50の
下部に平面方向において引き伸ばされた(交差された)突
出部33Hによりサイズを大きく構成している。つま
り、突出部33Hは、カラムセレクト信号線50の占有
面積内に形成することができるので、この占有面積を兼
用した分、DRAM1の集積度を向上することができ
る。
【0291】前記サイズが小さい下層電極層33は、情
報読出し動作が可能でしかもα線ソフトエラー耐圧を確
保できる最小限の電荷蓄積量が得られるように構成され
ている。これに対して、サイズが大きい下層電極層33
は、その加工時にサイズが縮小される分を考慮し、少な
くとも最小限の電荷蓄積量が得られるように構成されて
いる。この下層電極層33はサイズが大きい分には特に
問題はない。したがって、本実施の形態のDRAM1
は、夫々異なるサイズの下層電極層33を有する2種類
のスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cを配置してい
る。
【0292】このように、(35−19)相補性データ線
50とワード線26との交差部にメモリセル選択用MI
SFETQsとスタックド構造の情報蓄積用容量素子C
との直列回路からなるメモリセルMを配置し、前記2組
の相補性データ線50毎に相補性データ線50と同一導
電層でかつ同一方向に延在するカラムセレクト信号線5
0を延在させるDRAM1であって、前記カラムセレク
ト信号線50に隣接する相補性データ線50のうちの一
方のデータ線に接続されたメモリセルMのスタックド構
造の情報蓄積用容量素子Cの下層電極層33を他のメモ
リセルMのスタックド構造の情報蓄積用容量素子Cの下
層電極層33に比べて大きなサイズで構成する。この構
成により、前記カラムセレクト信号線50を配置した分
に相当する相補性データ線50間の寸法の広がりに基づ
き、下層電極層33を加工するエッチングマスクが露光
時に回折現象でサイズが縮小化される分、予じめ前記カ
ラムセレクト信号線50に隣接する一方のデータ線に接
続されたメモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用容
量素子Cの下層電極層33のサイズを大きくしたので、
この下層電極層33が設定値以下のサイズに縮小化され
ることがなく、スタックド構造の情報蓄積用容量素子C
の電荷蓄積量を確保することができる。この結果、α線
ソフトエラー耐圧を向上し、メモリセルMの面積を縮小
することができるので、DRAMの集積度を向上するこ
とができる。
【0293】(実施の形態8)本実施の形態8は、前記
実施の形態1のDRAMにおいて、ゲート配線間や配線
間の層間絶縁膜の膜質を高めた、本発明の第8実施の形
態である。
【0294】本発明の実施の形態8であるCVD装置の
概略構成を図58(ガス供給系を示すブロック図)で示
す。
【0295】図58に示すCVD装置は、主に、反応炉
体110、真空ポンプ111、ソースガス供給管112
及び113、キャリアガス供給管114、各供給経路に
配置されたマスフローコントローラ115及び制御バル
ブ116で構成されている。このCVD装置はステップ
カバレッジが高くかつ膜の縮みが小さい酸化珪素膜を形
成するように構成されている。このCVD装置は、前記
実施の形態1のDRAM1において、具体的には層間絶
縁膜27、サイドウォールスペーサ29、層間絶縁膜3
1の夫々を形成する。
【0296】前記ソースガス供給管112はソースガス
G4例えば無機シランガス(SiH4,Si26等)を反応
炉体110に供給するように構成されている。ソースガ
ス供給管113はソースガスG5例えば酸化窒素ガス
(N2O)を反応炉体110に供給するように構成されて
いる。キャリアガス供給管114はキャリアガスG6例
えば窒素ガス(N2)を供給するように構成されている。
【0297】前記反応炉体110は、図59(概略構成
図)に示すように、反応管(外管)110Aの内側に反応
管(内管)110Bを設けた2重構造で構成されている。
前記反応管(外管)110Aの外周には加熱ヒータ110
Cが配置されている。同図59に示す反応炉体110の
一端側は真空ポンプ111に接続されている。また、反
応炉体110の他端側には半導体ウエーハ100を複数
枚挿入する(バッチ処理を行う)ことがきる開閉扉110
Dが設けられている。反応炉体110内においては、半
導体ウエーハ100の酸化珪素膜の堆積面と反応ガスの
供給方向とが交差するように、半導体ウエーハ100を
立て掛けた状態で挿入し、保持できるように構成されて
いる。
【0298】前記反応炉体110の他端側の反応管11
0B内には前記ソースガス供給管112に接続されたノ
ズル112A及びそれに近接した位置にソースガス供給
管113に接続されたノズル113Aが配置されてい
る。図60(要部拡大断面図)に示すように、ノズル11
2AはソースガスG4を反応管110B内に供給し、ノ
ズル113Aは前記ソースガスG4と混合するようにソ
ースガスG5を反応管110B内に供給するように構成
されている。この構成に限定されないが、ノズル112
A、ノズル113Aの夫々のガス供給方向は互いに交差
するように構成されている。
【0299】前記ノズル112Aから供給されるソース
ガスG4例えばSiH4は熱分解温度が約400[℃]で
ある。ノズル113Aから供給されるソースガスG5例
えばN2Oは熱分解温度が約550[℃]である。したが
って、単純にソースガスG4、G5の夫々を反応管11
0B内に供給した場合、SiH4が先に熱分解し、反応
管110B内壁や半導体ウエーハ100の表面に珪素、
ポーラスな酸化珪素等の異物が付着してしまうが、本実
施の形態のCVD装置は、特にソースガスG4の熱分解
温度に達する前にソースガスG4、G5の夫々を混合
し、ソースガスG4を希薄化しているので、前述のよう
な異物の付着を低減することができる。
【0300】例えば、具体的な酸化珪素膜の一例の生成
条件は次のとおりである。
【0301】(生成条件) 1.ソースガスの流量
【0302】2.ガス圧力 40〜60[pa] 3.生成温度 800〜830[℃] また、前記ソースガスG4及びG5は反応管110Bの
外部つまりガス供給経路において混合してもよい。
【0303】このように、(47−26)反応炉体110
内に半導体ウエーハ100を保持し、ソースガスG4
(無機シランガス)及びソースガスG5(酸化窒素ガス)
を反応炉体110の一端側からその内部に供給し、前記
半導体ウエーハ100の表面に酸化珪素膜を生成するC
VD装置において、前記ソースガスG4の熱分解温度以
下でソースガスG4、G5の夫々を混合させてソースガ
スを生成し、このソースガスを前記反応炉体110内に
保持された半導体ウエーハ100側に供給する。この構
成により、前記ソースガスをソースガスG4の熱分解温
度以下で混合させ、ソースガスG4の濃度を希薄化する
ことができるので、前記反応炉体110内のソースガス
の供給部と半導体ウエーハ100の保持部との間に飛散
する異物(珪素粒子等)や反応炉体110内壁に付着する
異物を低減し、結果的に半導体ウエーハ100の表面に
生成される酸化珪素膜中に混入する異物やその表面に付
着する異物を低減することができるので、酸化珪素膜の
膜質を向上することができる。また、CVD装置におい
ては前記反応炉体110内壁に付着する異物を低減する
ことができる。
【0304】(実施の形態9)本実施の形態9は、前記
実施の形態1のDRAMにおいて、配線50と配線53
との間の層間絶縁膜51の膜質を高めた、本発明の第9
実施の形態である。
【0305】本発明の実施の形態9である連続処理装置
を図61(概略構成図)で示す。
【0306】図61に示す連続処理装置は、前記実施の
形態1のDRAM1において、層間絶縁膜51のうちの
下層の酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51Aを形成した後に
その上層に堆積される酸化珪素膜(塗布型絶縁膜)51
B、酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51Cの夫々を連続で形
成する装置である。この連続処理装置は、主に、ウエー
ハロード部120A、SOG塗布部121、ロードロッ
ク部122、ウエーハ搬送部123、ランプアニール部
124、エッチング部125、絶縁膜堆積部126、ウ
エーハアンロード部120Bの夫々で構成されている。
【0307】前記ウエーハロード部120Aには複数枚
の半導体ウエーハ100が収納されている。半導体ウエ
ーハ100は、前記実施の形態1のDRAM1において
配線50を形成した後、その表面上に酸化珪素膜51A
が堆積された状態にある。この半導体ウエーハ100
は、次にSOG塗布部121に搬送され、前記酸化珪素
膜51A上にSOG法により酸化珪素膜(塗布型絶縁
膜)51Bを塗布する。
【0308】前記酸化珪素膜51Bが塗布された半導体
ウエーハ100はロードロック部122、ウエーハ搬送
部123の夫々を介在させてランプアニール部124に
搬送される。このランプアニール部124は前記酸化珪
素膜51Bに低温ベーク処理(無機化処理)及び硬化ベー
ク処理を施す。
【0309】前記ベーク処理が施された半導体ウエーハ
100はウエーハ搬送部123を介在させてエッチング
部125に搬送される。エッチング部125は、前記酸
化珪素膜51Bの表面にエッチング(エッチバック)を施
し、余分な前記酸化珪素膜51Bを除去する。具体的に
は接続孔52が開口される部分の配線50の上に塗布さ
れた酸化珪素膜を除去する。
【0310】前記酸化珪素膜51Bの表面がエッチング
された半導体ウエーハ100は即座にウエーハ搬送部1
23を介在させて絶縁膜堆積部126に搬送される。こ
の絶縁膜堆積部126は、前記酸化珪素膜51Bの表面
上に酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51Cを堆積する。
【0311】前記酸化珪素膜51Cが堆積された半導体
ウエーハ100はウエーハ搬送部123を介在させてウ
エーハアンロード部120Bに搬送される。
【0312】この連続処理装置は、層間絶縁膜51A上
に酸化珪素膜51Bを堆積後、この酸化珪素膜51Bに
ベーク処理を施し、この後酸化珪素膜をエッチング処理
し、この後即座に(装置外部の大気に触れることなく)
酸化珪素膜51Bの表面上に酸化珪素膜51Cを堆積で
きるように、一貫して各処理が連続できるように構成さ
れている。
【0313】このように、(41−23)下地表面(酸化
珪素膜51A)上に塗布された酸化珪素膜(塗布型絶縁
膜)51Bにベーク処理を施した後、この酸化珪素膜5
1Bの表面に酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51Cを堆積す
るDRAM1の形成方法において、大気から遮蔽された
系内(装置内)で前記酸化珪素膜51Bを塗布する工程、
前記酸化珪素膜51Bにベーク処理を施す工程、この酸
化珪素膜51Bをエッチバックする工程、前記酸化珪素
膜51Bの表面に酸化珪素膜(堆積型絶縁膜)51Cを堆
積する工程の夫々を順次行う。この構成により、前記酸
化珪素膜51Bの塗布そしてベーク処理後に大気に接す
ることなく酸化珪素膜51Cで被覆されるので、酸化珪
素膜51Bの吸湿を低減し、酸化珪素膜51Bの膜質の
劣化を低減することができる。この結果、酸化珪素膜5
1Bとその上層の酸化珪素膜51Cとの接着性の向上
や、酸化珪素膜51Bのエッチングレートの変化を防止
することができる。
【0314】また、前記連続処理装置は、図62(概略
構成図)に示すように、SOG塗布部(バッチ式)121
Aとウエーハ搬送部123との間にウエーハ搬送部12
7、ウエーハ冷却部128、ウエーハカセット部129
の夫々を順次配置して構成してもよい。この連続処理装
置はSOG塗布部121Aにおいてバッチ式で酸化珪素
膜51Bを塗布した後に即座にベーク処理が施せない場
合に最適な装置である。つまり、この連続処理装置は、
前記酸化珪素膜51Bを塗布した後にランプアニール部
124に搬送するまでの間、その経路において装置外部
の大気に触れないように構成されている。
【0315】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明
は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは
勿論である。
【0316】例えば、本発明は、マイクロコンピュータ
(1チップマイコン)等、DRAMを1つのユニットし
て使用する半導体集積回路装置に適用することができ
る。
【0317】また、本発明は、前記DRAMに限定され
ず、SRAM、ROM等他の記憶機能を有する半導体集
積回路装置に適用することができる。
【0318】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0319】本発明によれば、前記第1ワード線及びそ
の突出部は第1交差部においてメモリセル選択用MIS
FETのゲート電極として、第2ワード線及びその突出
部は第2交差部においてメモリセル選択用MISFET
のゲート電極として夫々使用され、前記突出させた分、
メモリセル選択用MISFETのゲート長を確保するこ
とができるので、短チャネル効果を低減し、DRAMの
集積度を向上することができると共に、前記第1交差
部、第2交差部の夫々に配置されたメモリセル間隔を縮
小することができるので、DRAMの集積度をより向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるDRAMの要部断
面図である。
【図2】前記DRAMを封止する樹脂封止型半導体装置
の部分断面平面図である。
【図3】前記DRAMのチップレイアウト図である。
【図4】前記DRAMの要部拡大レイアウト図である。
【図5】前記DRAMの要部等価回路図である。
【図6】前記DRAMの要部平面図である。
【図7】前記DRAMの所定の製造工程における要部平
面図である。
【図8】前記DRAMの所定の製造工程における要部平
面図である。
【図9】前記DRAMのワード線とシャント用ワード線
との接続部分の平面図である。
【図10】前記図9のII−II切断線で切った断面図であ
る。
【図11】前記図6のIII−III切断線で切った断面図で
ある。
【図12】前記DRAMの出力段回路の領域を含む要部
断面図である。
【図13】前記DRAMのワードブースト回路の要部等
価回路図である。
【図14】前記ワードブースト回路で使用される素子の
要部平面図である。
【図15】前記DRAMの外部端子の領域の要部断面図
である。
【図16】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図17】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図18】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図19】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図20】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図21】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図22】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図23】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図24】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図25】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図26】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図27】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図28】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図29】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図30】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図31】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図32】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図33】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図34】チョッピングエッチング装置の要部概略構成
図である。
【図35】前記エッチング装置のガス流量のタイムチャ
ート図である。
【図36】前記エッチング装置のガス流量のタイムチャ
ート図である。
【図37】前記エッチング装置のガス流量のタイムチャ
ート図である。
【図38】エッチング速度とテーパ角度との関係を示す
図である。
【図39】連続処理装置の概略構成図である。
【図40】連続処理装置の概略構成図である。
【図41】連続処理装置の概略構成図である。
【図42】本発明の実施の形態2であるDRAMの要部
断面図である。
【図43】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図44】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図45】前記DRAMを各製造工程毎に示す要部断面
図である。
【図46】本発明の実施の形態3であるDRAMを各製
造工程毎に示す要部断面図である。
【図47】本発明の実施の形態3であるDRAMを各製
造工程毎に示す要部断面図である。
【図48】本発明の実施の形態3であるDRAMを各製
造工程毎に示す要部断面図である。
【図49】本発明の実施の形態3であるDRAMを各製
造工程毎に示す要部断面図である。
【図50】本発明の実施の形態3であるDRAMを各製
造工程毎に示す要部断面図である。
【図51】本発明の実施の形態4であるDRAMの要部
断面図である。
【図52】本発明の実施の形態4であるDRAMの要部
断面図である。
【図53】本発明の実施の形態4であるDRAMの要部
断面図である。
【図54】本発明の実施の形態4であるDRAMの要部
断面図である。
【図55】本発明の実施の形態5である半導体ウエーハ
の要部平面図である。
【図56】本発明の実施の形態6であるDRAMの要部
平面図である。
【図57】前記DRAMの所定の製造工程における要部
平面図である。
【図58】本発明の実施の形態8であるCVD装置のガ
ス供給系を示すブロック図である。
【図59】前記CVD装置の要部の概略構成図である。
【図60】前記CVD装置の要部の拡大断面図である。
【図61】本発明の実施の形態9である連続処理装置の
概略構成図である。
【図62】本発明の実施の形態9である連続処理装置の
概略構成図である。
【符号の説明】
1…DRAM、M…メモリセル、C…スタックド構造の
情報蓄積用容量素子、Qs…メモリセル選択用MISF
ET、Qn,Qp…MISFET。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼子 宏子 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 関口 敏宏 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 内山 博之 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 中村 尚 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 前田 敏夫 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイ スエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 笠原 修 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 榎並 弘充 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 荻島 淳史 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 長尾 真樹 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 舟橋 倫正 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 木口 保雄 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 児島 雅之 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 小池 淳義 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 宮沢 弘幸 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 定岡 征人 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 門田 和也 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 千川原 正 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 野尻 一男 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 小林 裕 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−278363(JP,A) 特開 昭63−193555(JP,A) 特開 昭64−32668(JP,A) 特開 昭54−524(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/108 H01L 21/822 H01L 21/8242 H01L 27/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面を有する半導体基板と、 前記半導体基板主面の第1領域、第2領域、第3領域を
    夫々囲むように形成されたフィールド絶縁膜と、 前記第1領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成さ
    れ、行方向に沿って延在する第1ワード線と、 前記第1領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成さ
    れ、行方向に沿って、前記第1ワード線と近接して延在
    する第2ワード線と、前記第2領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成さ
    れ、行方向に沿って、前記第2ワード線の反対側に第1
    ワード線と近接して延在する第3ワード線と、 前記第3領域上及び前記フィールド絶縁膜上に形成さ
    れ、行方向に沿って、前記第1ワード線の反対側に第2
    ワード線と近接して延在する第4ワード線と、 前記第1ワード線及び第2ワード線間の前記第1領域中
    に形成された第1導電型の第1半導体領域と、 前記第1ワード線に対して、前記第1半導体領域と反対
    側の前記第1領域中に形成された第1導電型の第2半導
    体領域と、 前記第2ワード線に対して、前記第1半導体領域と反対
    側の前記第1領域中に形成された第1導電型の第3半導
    体領域と、前記第3ワード線の両側に位置する前記第2領域中に形
    成された第1導電型の第4半導体領域及び第5半導体領
    域と、 前記第4ワード線の両側に位置する前記第3領域中に形
    成された第1導電型の第6半導体領域及び第7半導体領
    域と、 前記第2半導体領域に接続された第1電極と、前記第1
    電極上に誘電体膜を介して形成された第2電極との積層
    構造からなり当該積層構造の一部が上記第1ワード線上
    に延在してなる第1容量素子と、 前記第3半導体領域に接続された第3電極と、前記第3
    電極上に誘電体膜を介して形成された第4電極との積層
    構造からなり当該積層構造の一部が上記第2ワード線上
    に延在してなる第2容量素子と、前記第4半導体領域に接続された第5電極と、前記第5
    電極上に誘電体膜を介 して形成された第6電極との積層
    構造からなり当該積層構造の一部が上記第3ワード線上
    に延在してなる第3容量素子と、 前記第6半導体領域に接続された第7電極と、前記第7
    電極上に誘電体膜を介して形成された第8電極との積層
    構造からなり当該積層構造の一部が上記第4ワード線上
    に延在してなる第4容量素子と、 前記第1ワード線、第2ワード線、第3ワード線及び第
    ワード線上に形成され、かつ前記第1領域、第2領域
    及び第3領域を覆う第1絶縁膜と、 前記第1絶縁膜上に形成され、かつ列方向に沿って形成
    され、前記第1絶縁膜中に形成された開口を経由して前
    記第1半導体領域、第5半導体領域或いは第7半導体領
    域に夫々連結された複数のデータ線とを含む半導体集積
    回路装置であって、 前記第1領域上に位置する第1ワード線は、第1MIS
    FETの第1ゲート電極として用いられ、 前記第2半導体領域及び第1半導体領域は第1MISF
    ETのソース領域及びドレイン領域として用いられ、 前記第1領域上に位置する第2ワード線は、第2MIS
    FETの第2ゲート電極として用いられ、 前記第3半導体領域及び第1半導体領域は第2MISF
    ETのソース領域及びドレイン領域として用いられ、前記第2領域上に位置する第3ワード線は、第3MIS
    FETの第3ゲート電極として用いられ、 前記第4半導体領域及び第5半導体領域は第3MISF
    ETのソース領域及びドレイン領域として用いられ、 前記第3領域上に位置する第4ワード線は、第4MIS
    FETの第4ゲート電極として用いられ、 前記第6半導体領域及び第7半導体領域は第4MISF
    ETのソース領域及びドレイン領域として用いられ、 前記第1ゲート電極は、前記第2半導体領域側に突出部
    を設け、前記第2ゲート電極は、前記第3半導体領域側
    に突出部を設け、第3ゲート電極は、前記第4 半導体領
    域側に突出部を設け、前記第4ゲート電極は、前記第6
    半導体領域側に突出部を設けることによって、第1ゲー
    ト電極、第2ゲート電極、第3ゲート電極及び第4ゲー
    ト電極の夫々の列方向の幅は、前記フィールド絶縁膜上
    に位置する前記第1ワード線、第2ワード線、第3ワー
    ド線及び第4ワード線の夫々の列方向の幅よりも大きく
    形成され、 前記第1ゲート電極及び第2ゲート電極の列方向の離隔
    寸法は、フィールド絶縁膜上に位置する前記第1ワード
    線及び第2ワード線の列方向の離隔寸法よりも大きく形
    成されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 前記第1ワード線、第2ワード線、第3
    ワード線及び第4ワード線の夫々は、多結晶シリコン膜
    を含むことを特徴とする請求項に記載の半導体集積回
    路装置。
  3. 【請求項3】 前記各容量素子の各電極は多結晶シリコ
    ン層を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 前記領域に形成された第2導電型の半
    導体領域を有し、前記第1導電型の各半導体領域の夫々
    は前記第2導電型の半導体領域の主面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ゲート電極下に位置する前記第2
    導電型の半導体領域は、前記第1MISFETのチャネ
    ル領域として用いられることを特徴とする請求項に記
    載の半導体集積回路装置。
  6. 【請求項6】 前記第2導電型の半導体領域はウエル領
    域であることを特徴とする請求項に記載の半導体集積
    回路装置。
  7. 【請求項7】 前記第1導電型はn型であり、前記第2
    導電型はp型であることを特徴とする請求項に記載の
    半導体集積回路装置。
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