JP2817680B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2817680B2 JP7267190A JP26719095A JP2817680B2 JP 2817680 B2 JP2817680 B2 JP 2817680B2 JP 7267190 A JP7267190 A JP 7267190A JP 26719095 A JP26719095 A JP 26719095A JP 2817680 B2 JP2817680 B2 JP 2817680B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関して、特に多層配線構造を有する半導体装置の
層間絶縁膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化にともない、半導体
装置の構成には多層配線の採用が必須となっている。多
層配線を有する半導体装置の層間絶縁膜としては、配線
間の寄生容量を低減するため、酸化シリコン系の絶縁膜
が主流となっている。また、層間絶縁膜表面に大きな段
差を有する場合には、上層配線の形成時にフォトリソグ
ラフィー技術において、フォーカスマージンの不足から
微細なレジストパターンが形成できない。また、かりに
レジストパターンが形成できたとしても大きな段差のた
めに上層配線の断線を引き起こす可能性が高くなる。こ
のため、層間絶縁膜の表面が滑らかであることが要求さ
れる。
【0003】層間絶縁膜形成の従来技術としてスピンオ
ングラス膜を用いた方法がよく知られている。スピンオ
ングラス膜を用いた場合の層間絶縁膜の形成方法を、従
来例1として図9を用いて説明する。図9(a)に示す
ように、半導体基板1上に公知の方法によりアルミニウ
ム配線2を形成する。
【0004】次にテトラエトキシオルソシリケート(以
下TEOSと記す)と酸素を材料として、プラズマ化学
気相成長法によりプラズマCVD酸化シリコン膜8を形
成して図9(b)に示す構造を得る。その後スピンオン
グラスを塗布し、200℃程度で熱処理して溶剤を揮発
させ、さらに400℃程度で焼成することで無機スピン
オングラス膜9を形成して図9(c)に示す構造を得
る。このとき用いられるスピンオングラス材料は、一般
には有機溶液に分散させた水酸化シリコン(シラノー
ル:Si(OH)4)が用いられる。
【0005】下層配線の主材料がアルミニウム等の金属
からなる場合には、金属の融点が低いことから高々45
0℃の熱処理しか行えず、形成される無機スピンオング
ラス膜は十分な緻密化は行われない。その結果、熱処理
を行っても膜中には多量のシラノール結合(Si−OH
結合)が含まれ、このシラノール結合に大気中の水分が
水素結合により吸着する傾向があり、スピンオングラス
膜は強い吸湿性を示す。この水分は非常に多く、かつ容
易に脱離する。
【0006】ビアホール側壁にこのスピンオングラス膜
が露出していると、下層配線と上層配線を電気的に接続
するためのタングステン等による金属配線を形成する際
に、このスピンオングラス膜から水分の脱離が起こり、
下層配線上にアルミナが形成されるため、配線抵抗が増
加する。特に1μm以下の径のビアホールでこの現象は
顕著に表れる。
【0007】この対策として、1μm以下の系のビアホ
ールに対しては一般的にはビアホル側壁にスピンオング
ラス膜が露出しないように、ドライエッチング技術を用
いた全面エッチバック法により、下層配線上のスピンオ
ングラス膜を全て除去する方法が用いられている。この
方法により図10(a)に示す構造を得る。その後、T
EOSと酸素を材料として、プラズマ化学気相成長法に
よりプラズマCVD酸化シリコン膜8を形成して、図1
0(b)に示す3層からなる層間絶縁膜構造が完成す
る。従来例1に示した方法で形成された層間絶縁膜に
は、下層配線上には存在しないものの、配線間には多量
の水分を含むスピンオングラス膜が存在する。近年、M
OSFETの微細化が進むにつれて、ソースとドレイン
間の電界が増加し、その結果ホットキャリアによるデバ
イス特性の劣化がみられ、信頼性の上で大きな問題とな
ってきている。層間絶縁膜中に含まれている多量の水が
トランジスタのゲート酸化膜まで拡散すると、ゲート酸
化膜中にホットキャリアを捕獲する準位やシリコン基板
とゲート酸化膜との界面に界面準位を形成するため、ホ
ットキャリアによるデバイスの劣化を加速する原因とな
る。MOSFETを形成した半導体基板上に、従来例1
で示した方法により層間絶縁膜を形成したときのホット
キャリア耐性寿命を測定した。その結果、電源電圧3.
3V時の寿命は約1年と予測された。実用上10年以上
の寿命が必要と考えられることから、この層間絶縁膜構
造では信頼性が不十分であることがわかる。この対策と
して特開平5−198690に示されている層間絶縁膜
形成方法が考えられる。この方法を従来例2として図1
1乃至図12(a)〜図12(b)を用いて説明する。
【0008】図11に示すように、半導体基板1上に公
知の方法によりアルミニウム配線2を形成した後、EC
RプラズマCVD法によりECRプラズマCVD酸化シ
リコン膜11を形成して図12(a)に示す構造を得
る。次に、オゾンによるTEOSの分解反応を利用する
常圧CVD法(以下オゾンTEOS−CVD法と称す)
によりオゾンTEOS−CVD酸化シリコン膜12を形
成して図12(b)に示す構造を得る。その後、ECR
プラズマCVD法によるECRプラズマCVD酸化シリ
コン膜110を形成して、図12(c)に示す層間膜構
造を得る。
【0009】オゾンTEOS−CVD法により形成した
酸化シリコン膜12も従来例1で用いたスピンオングラ
ス膜と同様に、膜中の水分量が非常に多い。従って、こ
の酸化シリコン膜12を層間絶縁膜として使用した場合
も、スピンオングラス膜を用いた従来例1と同様にホッ
トキャリアによるデバイス特性の劣化が生ずる可能性が
ある。しかしそれは、従来例2に示すようにECRプラ
ズマCVD酸化シリコン膜11を形成することで改善さ
れる。特開平5−198690号によると、アルミニウ
ム配線上にオゾンTEOS−CVD酸化シリコン膜を1
μm成膜して、その上にECRプラズマ酸化シリコン膜
を0.1μm成膜したときのホットキャリア耐性寿命が
62日であったのに対して、アルミニウム配線上にEC
RプラズマCVD酸化シリコン膜を0.3μm成膜した
後にオゾンTEOS−CVD酸化シリコン膜を1μm成
膜したときのホットキャリア寿命は50年であり、実用
上十分なものである。この寿命が改善される原因は、E
CRプラズマCVD法による酸化シリコン膜がMOSF
ETヘの水分の透過を防いでいるためと考えられる。E
CRプラズマCVD法により形成される酸化シリコン膜
が水分の透過を防ぐ理由については、1993年のブイ
エルエスアイ マルチレベル インターコネクシヨン
コンファレンス(VLSI MultilevelIn
terconection Conference)に
おいて町田等によって報告されている。
【0010】この報告によると、ECRプラズマCVD
により形成される酸化シリコン膜が水分を透過しない原
因は、ECRプラズマCVD酸化シリコン膜中に含まれ
る未結合のSiのボンドや多量のSi−H結合に起因し
ている。これは、後述の化学式1、化学式2、化学式3
に示すように酸化シリコン膜中に存在するSiの未結合
のボンドやSi−H結合が水を捕獲して、SiO2結合
を形成するためと考えられる。
【0011】従って、オゾンTEOS−CVDによる酸
化シリコン膜からの水分を完全に防ぐためには、ECR
プラズマCVD酸化シリコン膜中に、未結合のSiのボ
ンドやSi−H結合が多量に含まれている必要がある。
ECRプラズマCVD酸化シリコン膜中のSiの未結合
のボンドは、酸化シリコン膜中の水と比較して、100
倍以下しか存在しない。一方、Si−H結合は、ECR
プラズマCVD酸化シリコン膜中に、オゾンTEOS−
CVD酸化シリコン膜中の水の量以上に多量に含むこと
ができる。
【0012】そこで、成膜材料である酸素とモノシラン
の流量比によって、ECRプラズマCVD法により形成
される酸化シリコン膜中のSi−H結合の濃度を制御す
ることが考えられる。成膜中のモノシランに対する酸素
の流量比を小さくすることで、形成されるECRプラズ
マCVD酸化シリコン膜11中のSi−H結合を増やす
ことができ、これによりオゾンTEOS−CVD酸化シ
リコン膜12からのMOSFETヘの水分の透過を防ぐ
ことができる。
【0013】 化学式1 Si−H十H2O→Si−OH十H2↑ 化学式2 Si十H2O→Si−OH十H2↑ 化学式3´ Si−OH十Si−OH→Si−O−Si十H2O↑
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例2の方
法で形成した層間絶縁膜は、横方向の配線間のリーク電
流が発生する。その理由は、半導体基板上に絶縁膜を介
して図9に示すパターンのアルミニウム配線を形成した
後、従来例2に示す層間絶縁膜構造を形成して試料と
し、横方向の配線間におけるリーク電流を測定すること
が可能である。このときのアルミニウム配線の配線の高
さは0.6μm、配線間隔は0.5μm、配線幅は0.
7μmとした。また、このとき成膜したECRプラズマ
CVD法による酸化シリコン膜11の成膜時のモノシラ
ンに対する酸素の流量比は1.50とした。また、配線
上のECRプラズマCVD法による酸化シリコン膜の膜
厚は0.3μm、オゾンTEOS−CVD法による酸化
シリコン膜12は1μm、その上のECRプラズマCV
D法による酸化シリコン膜110(図12(c))の膜
厚は0.1μmとした。この方法で従来例2の層間膜構
造の横方向のリーク電流を測定したところ、図14に示
すように大きなリーク電流特性となった。
【0015】この原因を調ベるために、図15に示すM
OSダイオード構造を形成してECRプラズマCVD酸
化シリコン膜のリーク電流を測定した。このときのEC
RプラズマCVD酸化シリコン膜の膜厚は0.2μm、
金属電極の面積を0.01cm2として、成膜時のモノ
シランと酸素の流量比を変えて成膜した。その時のリー
ク電流の測定結果を図16に示す。図16によると、モ
ノシランに対する酸素の流量比が小さくなると、ECR
プラズマCVD酸化シリコン膜中に、より多くのSi−
H基を含むようになり、結果としてリーク電流が増加す
ることがわかった。これは、成膜時のモノシランに対す
る酸素の流量比を小さくするとSi−H基だけでなく、
Si−H基の100分の1程度と少ないもののSiの未
結合のボンドも増加するため、このSiの未結合のボン
ドがリーク電流を発生させていると考えられる。従っ
て、配線の横方向のリーク電流が大きかったのは、図1
2(c)に示す13の経路で、第1のECRプラズマC
VD酸化シリコン膜11を通して電流がリ一クしたもの
と考えられる。このリーク電流を低減するためには、成
膜時のモノシランに対する酸素の流量比を大きくして、
ECRプラズマCVD酸化シリコン膜11中のSi−H
基が少ない条件で成膜する必要があることが図16より
分かるが、逆に耐透水性が悪くなるためホットキャリア
に対する耐性が劣化する。従って、耐透水性に優れてい
て、リーク電流の少ないECRプラズマCVD酸化シリ
コン膜を形成することはできないことがわかる。
【0016】配線間のリーフ電流を低減する方法として
特開平1ー308052号や、特開平4ー29319号
のようにリーク電流の大きな絶縁膜上に、リーク電流の
小さな絶縁膜を形成する方法がある。しかし、これらの
方法では異相間、つまり、上層配線と下層配線間のリー
ク電流を低減することは可能となるが、同層間、つま
り、図12(c)にしめす13の経路で流れるリーク電
流を低減することはできない。
【0017】本発明の目的は、トランジスタの寿命の劣
化の原因となる水分の透過を防ぐことができ、かつ配線
間のリーク電流を増加することのない層間絶縁膜を形成
する半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、絶縁膜を介して半導体基板表面に複数の配線
を形成するとき下層になる下層配線の上部絶縁層を複数
の酸化シリコン膜の重畳により形成する半導体装置の製
造方法において、高密度プラズマを用いた化学気相成長
法により半導体基板に高周波電力を印加しながらSi
H基の含有量が予め決められた第1の値より少ない第1
の酸化シリコン膜を配線層上に直接形成する工程と、前
記第1の酸化シリコン膜よりも酸化シリコン膜中のSi
−H基の含有量が前記第1の値よりも多い成膜条件で、
半導体基板に高周波電力を印加しながら高密度プラズマ
を用いた化学気相成長法により第2の酸化シリコン膜を
第1の酸化シリコン膜上に形成する工程と、スピンオン
グラス法、もしくは熱化学気相成長法により第3の酸化
シリコン膜を前記第2の酸化シリコン膜上に形成する工
程を有する。
【0019】また、上記工程に加えて、前記第3の酸化
シリコン表面をエッチングして、下層配線上から第3の
酸化シリコン膜を除去する工程を含む製造方法、前記第
3の酸化シリコン膜を成膜した後、もしくは前記第3の
酸化シリコン膜表面をエッチングして、下層配線上から
第3の酸化シリコン膜を除去した後に、プラズマ化学気
相成長法により第4の酸化シリコン膜を形成する工程を
含む製造方法、前記高密度プラズマを生成する工程が、
電子サイクロトロン共鳴、ヘリコン波、及び誘導結合の
いずれかを用いることを含む製造方法、および、前記高
密度プラズマを用いた化学気相成長法の成膜材料として
モノシランと酸素、もしくはモノシランと酸素とアルゴ
ンを用いることを含む半導体装置の製造方法も本発明に
含まれ、特に、前記第1の酸化シリコン膜中の水素濃度
が1.0×1021cm-3 よりも小さく、前記第2の酸
化シリコン膜中の水素濃度が1.0×1021cm-3
上であることが望ましい条件である。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に、赤外分光法により求めた
ECRプラズマCVD酸化シリコン膜中の水素濃度のモ
ノシランと酸素の流量比依存性である。図に示すように
成膜時のモノシランと酸素の流量比を変えることで、E
CRプラズマCVD酸化シリコン膜中の水素濃度を制御
することが可能となる。
【0021】図2に、シリコン基板上に酸化シリコン膜
を介して図13に示した櫛形アルミニウム配線パターン
を形成した上に、ECRプラズマCVD法により酸化シ
リコン膜を形成した場合のリーク電流を示す。このとき
のECRプラズマCVD法による酸化シリコン膜は0.
2μmとし、モノシランと酸素の流量比を変化させて成
膜し、その値を横軸として示した。図2に示すように酸
素流量が少ないほどリーク電流が大きくなる。それは形
成される酸化シリコン膜が十分にSi−O結合が形成で
きずに、酸化シリコン膜中に多量の水素が含まれるだけ
でなく、多量に未結合のボンドが存在するためと考えら
れる。従って、リーク電流を少なくするためには、酸化
膜中の未結合のボンドを無くする必要があり、そのため
にはモノシランに対する酸素の流量比を大きくすること
が有効である。
【0022】図2では酸素とSiH4の流量を変えるこ
とでリーク電流を低減したが、他の成膜条件によってリ
ーク電流を低減することも可能である。その時は、形成
される酸化シリコン膜中の未結合のボンドを少なくする
ことでリーク電流を低減することができ、同様の効果を
得ることができる。
【0023】シリコン基板上に公知の方法でMOSトラ
ンジスタを形成し、続いて、ECRプラズマCVD法に
より酸化シリコン膜を0.2μm形成し、その後、水蒸
気雰囲気中で400℃で30分間熱処理することによ
り、MOSトランジスタのホットキャリア耐性寿命を評
価した。図3にその結果から予測した寿命を示す。横軸
は成膜時のモノシランに対する酸素の流量比である。図
中に示した破線は10年を示している。モノシランに対
する酸素の流量比を1.5以上にすると寿命が10年以
下となり十分な信頼性を得ることができない。これはE
CRプラズマCVD酸化シリコン膜中のSi−H基が少
ないために、熱処理雰囲気から取り込まれる水分が酸化
シリコン膜を透過し、MOSFETのゲート酸化膜付近
に取り込まれるためであると考えられる。逆に1.5以
下にするとECRプラズマCVD酸化シリコン膜中にS
i−H基が多量に含まれ、水分の透過を防ぐために、M
OSFETの寿命が長くなる。
【0024】図3ではモノシランに対する酸素の流量比
を小さくすることによって寿命を長くできたが、他の成
膜条件によって寿命を長くすることも可能である。その
時は形成される酸化シリコン膜中のSi−H基を多くす
るような成膜条件を設定することで、寿命を長くするこ
とができ、同様の効果を得ることができる。
【0025】本発明の目的である、トランジスタの寿命
を劣化させずにかつ配線間のリーク電流を抑えた層間絶
縁膜は、図4に示すように、まず、Si−H基の少ない
酸化シリコン膜を形成した後に、引き続きSi−H基の
多い酸化シリコン膜を形成することで実現することがで
きる。Si−H基の少ない条件でECRプラズマCVD
酸化シリコン膜は、十分にSiO2結合ができている。
従って、横方向の配線間のリーク電流は少ない。また、
Si−H基の多い条件でECRプラズマCVD法により
成膜した酸化シリコン膜は、耐透水性に優れているた
め、トランジスタの寿命を劣化させることはなく、また
配線に直接接していないため、この酸化シリコン膜が配
線間のリーク電流を増加させることはない。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0027】図5、図6は、本発明の第1の実施例を説
明するための半導体装置の製造過程の断面図である。図
5(a)に示すように、半導体基板1上に公知の方法に
より、アルミニウム配線2を形成する。次に、ECRプ
ラズマCVD法によりSi−H基の少ない第1の酸化シ
リコン膜3を0.2μm成膜して、図5(b)に示す構
造を得る。このSi−H基の少ない第1の酸化シリコン
膜3を成膜する際の、モノシランの流量に対する酸素の
流量比は2.0とした。また、材料にはArを同時に導
入し、基板には13.56MHZのRFパワーを印加し
ながら成膜した。
【0028】続いて、第1の酸化シリコン膜3を成膜し
たものと同一の装置により、ECRプラズマCVD法に
よりSi−H基の多い第2の酸化シリコン膜4を0.2
μm成膜して、図5(c)の構造を得る。このときの第
2の酸化シリコン膜4を成膜する際の、モノシランの流
量比に対する酸素の流量比は1.25とした。
【0029】また、このときの材料にはArを同時に導
入し、基板には13.56MHZのRFパワーを印加し
ながら成膜した。
【0030】本実施例では、第1の酸化シリコン膜3と
第2の酸化シリコン膜4は同一の装置内で成膜したが、
別の装置によって成膜することも可能である。
【0031】次に、スピンオングラス材料を塗布し、窒
素雰囲気中で150℃の温度により熱処理して溶剤を揮
発させ、さらに窒素雰囲気中で400℃の温度により熱
処理することで第3の酸化シリコン膜5を形成して図6
(a)に示す層間絶縁膜構造を得る。
【0032】図6(a)に示す構造の第3の酸化シリコ
ン膜5上にTEOSと酸素を原料としてプラズマ化学気
相成長法により第4の酸化シリコン膜6を形成しても良
い。この場合、この層間絶縁膜上に配線を形成したとき
の、配線間のリーク電流を低減することが可能となる。
上記の方法で形成した層間絶縁膜は配線間のリーク電流
が少なく、かつトランジスタのホットキャリア耐性の劣
化が小さい。
【0033】第1の実施例に示す層間絶縁膜構造は、1
μm以上の径のビアホールを有する半導体装置に使用し
た方がよい。何故なら、ビアホール側壁にスピンオング
ラス膜が露出するので、1μm以下の径のビアホールの
場合には、ビアホール形成時に、スピンオングラス膜か
らの水分により接続不良を起こす可能性があるからであ
る。
【0034】従来例1に示した第3の酸化シリコン膜5
として、スピンオングラス膜の代わりにオゾンによるT
EOSの分解反応を利用する常圧CVD(オゾンTEO
S−CVD)法により形成されるオゾンTEOS−CV
D酸化シリコン膜を用いることもできる。この酸化シリ
コン膜はスピンオングラス膜よりも膜中水分量が少ない
ので、スピンオングラス膜よりも小さな径のビアホール
を形成することが可能となる。
【0035】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。
【0036】図7、図8は、本発明の半導体装置の製造
方法の第2の実施例を説明するための半導体装置の製造
過程の断面図である。図7(a)に示すように、半導体
基板1上に公知の方法により、アルミニウム配線2を形
成する。次に、ECRプラズマCVD法によりSi−H
基の少ない第1の酸化シリコン膜3を0.2μm成膜し
て、図7(b)に示す構造を得る。このSi−H基の少
ない酸化シリコン膜3を成膜する際の、モノシランの流
量に対する酸素の流量比は2.0とした。また、材料に
はArを同時に導入し、基板には13.56MHZのR
Fパワーを印加しながら成膜した。引き続き第1の酸化
シリコン膜3を成膜したものと同一の装置により、EC
RプラズマCVD法によりSi−H基の多い第2の酸化
シリコン膜4を0.2μm成膜して、図7(c)の構造
を得ることができた。このときの酸化シリコン膜4を成
膜する際の、モノシランの流量に対する酸素の流量比は
1.25とした。また、このとき材料にはArを同時に
導入し、基板には13.56MHZのRFパワーを印加
しながら成膜した。本実施例では、第1の酸化シリコン
膜3と第2の酸化シリコン膜4は同一の装置内で成膜し
たが、別の装置によって成膜することも可能である。
【0037】次に、スピンオングラス材料を塗布し、窒
素雰囲気中で150℃の温度により熱処理して溶剤を揮
発させ、さらに窒素雰囲気中で400℃の温度により熱
処理することで第3の酸化シリコン膜5を形成して図8
(a)に示す構造を得る。次に、エッチバック法により
アルミニウム配線2上にスピンオングラス法により形成
した第3の酸化シリコン膜が残らないように、エッチバ
ックをして図8(b)に示す構造を得る。さらに、シリ
コン基板上に第4の酸化シリコン膜6を、TEOSと酸
素を材料とするプラズマ化学気相成長法により形成して
図8(c)に示す層間絶縁膜構造を得る。
【0038】この方法で形成した層間絶縁膜は、第1の
実施例と同様に配線間のリーク電流が少なく、かつ、ト
ランジスタのホットキャリア耐性の劣化が小さい。
【0039】また、この第2の実施例で形成された層間
絶縁膜は、下層配線上に膜中水分量が多いスピンオング
ラス膜が残らないため、層間絶縁膜形成後にその上層に
配線を形成する際に必要となる下層配線との電気的な接
続のためのビアホール側壁にスピンオングラス膜が露出
すること無く、従って1μm以下の径のビアホールを形
成しても配線の電気的不良を発生することはない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、金属配線
上にSi−H基の少ない第1の酸化シリコン膜を成膜
し、その上にSi−H基の多い酸化シリコン膜を成膜す
ることにより、同相配線間のリーク電流が小さく、かつ
耐透水性のよい層間絶縁膜を得ることができ、これによ
り、トランジスタのホットキャリアによる特性劣化を最
小限に抑えられる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化シリコン膜中の水素濃度の酸素/モノシラ
ン流量比に対する関係を示す図である。
【図2】リーク電流と酸素/モノシラン流量比との関係
を示す図である。
【図3】ホットキャリア寿命と酸素/モノシラン流量比
との関係を示す図である。
【図4】本発明の基本概念を説明するための半導体装置
の断面図である。
【図5】本発明の半導体装置の製造方法の第1の実施例
を説明するための半導体装置の工程順断面図で、(a)
は配線工程結果の、(b)は第1の酸化シリコン膜成膜
工程結果の、(c)は第2の酸化シリコン膜の成膜工程
結果の断面図である。
【図6】図5に示す第1の実施例の工程に引き続く工程
順断面図で、(a)は第3の酸化シリコン膜成膜工程結
果の、(b)は第4の酸化シリコン膜成膜工程結果の工
程断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例の半導体装置の工程順断
面図で、(a)は配線工程結果の、(b)は第1のシリ
コン酸化膜成膜工程結果の、〔c〕は第2のシリコン膜
の成膜工程結果の工程断面図である。
【図8】図7に示す第2の実施例の工程に引き続く工程
順断面図で、(a)は第3の酸化シリコン膜成膜工程結
果の、(b)は第3の酸化シリコン膜をエッチバックし
た工程結果の、〔c〕は第4の酸化シリコン膜の成膜工
程結果の工程断面図である。
【図9】第1の従来例の半導体装置の製造工程工程順断
面図で、(a)は配線工程結果の、(b)はプラズマC
VD酸化シリコン膜成膜工程結果の、(c)スピンオン
グラス膜成膜工程結果の工程断面図である。
【図10】図9に示す工程に引き続く工程順断面図で、
(a)はスピンオングラスのエッチバック工程結果の、
(b)は第3の酸化シリコン膜の成膜工程結果の工程断
面図である。
【図11】第2の従来例の半導体装置の配線工程結果の
製造工程順断面図である。
【図12】図11に示す製造工程に引き続く工程の工程
順断面図で、(a)はEPCプラズマCVD酸化シリコ
ン膜11成膜工程結果の、(b)はオゾン−TEOSU
CVD酸化シリコン膜12成膜工程結果の、(c)はオ
ゾン−TEOSCVD酸化シリコン膜の上に成膜するE
CRプラズマCVD酸化シリコン膜110成膜工程結果
の工程断面図である。
【図13】横方向配線間リーク電流側定パターンを示す
図である。
【図14】横方向配線間リーク電流を示す図である。
【図15】縦方向リーク電流の測定試料の断面図であ
る。
【図16】縦方向リーク電流のO2/Si4流量比別電
圧変化ダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 アルミニウム配線 3 Si−H基の少ない第1の酸化シリコン膜 4 Si−H基の多い第2の酸化シリコン膜 5 第3の酸化シリコン膜 6 第4の酸化シリコン膜 7 エッチバックされたスピンオングラス膜 8 プラズマCVD酸化シリコン膜 9 スピンオングラス膜 10 エッチバックされたスピンオングラス膜 11 ECRプラズマCVD酸化シ1Jコン膜 12 オゾンTE。S−CVD酸化シリコン膜 13 リーク電流伝搬経路 14 シリコン基板 15 ECRプラズマCVD酸化シリコン膜 16 アルミニウム電極 80 プラズマCVD酸化シリコン膜 110 ECRプラズマCVD酸化シ1Jコン膜

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁膜を介して半導体基板表面に複数の
    配線を形成するとき下層になる下層配線の上部絶縁層を
    複数の酸化シリコン膜の重畳により形成する半導体装置
    の製造方法において、 高密度プラズマを用いた化学気相成長法により半導体基
    板に高周波電力を印加しながらSi−H基の含有量が予
    め決められた第1の値より少ない第1の酸化シリコン膜
    を配線層上に直接形成する工程と、 前記第1の酸化シリコン膜よりも酸化シリコン膜中のS
    i−H基の含有量が前記第1の値よりも多い成膜条件
    で、半導体基板に高周波電力を印加しながら高密度プラ
    ズマを用いた化学気相成長法により第2の酸化シリコン
    膜を第1の酸化シリコン膜上に形成する工程と、 スピンオングラス法、もしくは熱化学気相成長法により
    第3の酸化シリコン膜を前記第2の酸化シリコン膜上に
    形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の酸化シリコン表面をエッチン
    グして、下層配線上から第3の酸化シリコン膜を除去す
    る工程を有する請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の酸化シリコン膜を成膜した
    後、もしくは前記第3の酸化シリコン膜表面をエッチン
    グして、下層配線上から第3の酸化シリコン膜を除去し
    た後に、プラズマ化学気相成長法により第4の酸化シリ
    コン膜を形成する工程を有する請求項1もしくは請求項
    2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記高密度プラズマを生成する工程が、
    電子サイクロトロン共鳴、ヘリコン波、及び誘導結合の
    いずれかを用いる請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記高密度プラズマを用いた化学気相成
    長法の成膜材料としてモノシランと酸素、もしくはモノ
    シランと酸素とアルゴンを用いる請求項4記載の半導体
    装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の酸化シリコン膜中の水素濃度
    が1.0×1021cm-3 よりも小さく、 前記第2の酸化シリコン膜中の水素濃度が 1.0×1
    21cm-3 以上であることを特徴とする請求項5記載
    の半導体装置の製造方法。
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