JP2817211B2 - 移動ロボットシステムにおけるデータ照合方法 - Google Patents

移動ロボットシステムにおけるデータ照合方法

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JP2817211B2
JP2817211B2 JP1157843A JP15784389A JP2817211B2 JP 2817211 B2 JP2817211 B2 JP 2817211B2 JP 1157843 A JP1157843 A JP 1157843A JP 15784389 A JP15784389 A JP 15784389A JP 2817211 B2 JP2817211 B2 JP 2817211B2
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正紀 大西
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神鋼電機株式会社
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、複数の移動ロボットと、これらの移動ロ
ボットを制御する制御局とから構成される移動ロボット
システムに係り、特に、制御局と、移動ロボットとに記
憶されている制御データのデータ照合方法に関する。
「従来の技術」 近年、FA(ファクトリー・オートメーション)の発達
に伴い、この種のシステムが各種開発され、実用化され
ている。この移動ロボットシステムにおいて、制御局は
各移動ロボットへ無線または有線によって行き先および
その行き先において行う作業を指示し、各移動ロボット
は指示された場所へ自動走行して到達し、指示された作
業を行い、作業が終了した時は、その場で次の指示を待
つ。このような制御局と、各移動ロボットとにおいて
は、それぞれ同一の走行制御データ(地図データ)およ
びアーム制御データ(ティーチングデータ)を記憶して
いる。制御局は、これら制御データと各移動ロボットの
状態とを勘案して各移動ロボットへ指示を与える。各移
動ロボットは、指示に基づいて各自にロードされている
指定プログラムを実行し、走行時には地図データを読み
出し、アーム作業時にはティーチングデータを読み出
す。そして、読み出したデータに基づいた自動走行制御
やアーム動作の制御を行う。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、このような移動ロボットシステムにおい
て、制御局内および移動ロボット内に記憶されている走
行制御データ(地図データ)やアーム制御データ(ティ
ーチングデータ)を書き替える場合、メモリカード(IC
カード)を媒介して行われる。すなわち、地図データの
場合には、制御局側で地図データを変更してメモリカー
ドに書き込み、このメモリカードを移動ロボットにセッ
トして移動ロボット内の地図データを書き替える。ティ
ーチングデータの場合には、移動ロボット側でティーチ
ングデータを変更してメモリカードに書き込み、このメ
モリカードを介して制御局のティーチングデータを書き
替える。
しかしながら、メモリカードのセットを誤り、制御局
と移動ロボットとで異なる制御データが記憶された場
合、制御局が指示した通りに移動ロボットを制御でき
ず、思ってもいない所へ走行したり、思ってもいない作
業を行うという異常制御が起こる問題がある。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、
異常制御を防止する移動ロボットシステムにおけるデー
タ照合方法を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 第1発明は、制御局の記憶手段に記憶されている地図
データおよびティーチングデータと、移動ロボットの記
憶手段に記憶されている地図データおよびティーチング
データとが同一であるか否かの照合が行われる場合に、
予め決められた所定の処理により、前記制御局の記憶手
段に記憶された地図データおよびティーチングデータか
ら当該地図データおよびティーチングデータの識別子
と、前記移動ロボットの記憶手段に記憶された地図デー
タおよびティーチングデータから当該地図データおよび
ティーチングデータの識別子とを、前記制御局および前
記移動ロボットの各々において求め、前記制御局は、該
制御局において求められた識別子を前記移動ロボットへ
送出し、前記移動ロボットは、該移動ロボットにおいて
求められた識別子と、前記制御局から送出された識別子
とが一致するか否かを判断し、不一致の場合には前記制
御局からの指示を無効にすることを特徴としている。
また、第2発明は、制御局の記憶手段に記憶されてい
る地図データおよびティーチングデータと、移動ロボッ
トの記憶手段に記憶されている地図データおよびティー
チングデータとが同一であるか否かの照合が行われる場
合に、予め決められた所定の処理により、前記制御局の
記憶手段に記憶された地図データおよびティーチングデ
ータから当該地図データおよびティーチングデータの識
別子と、前記移動ロボットの記憶手段に記憶された地図
データおよびティーチングデータから当該地図データお
よびティーチングデータの識別子とを、前記制御局およ
び前記移動ロボットの各々において求め、前記移動ロボ
ットは、該移動ロボットにおいて求められた識別子を前
記制御局へ送出し、前記制御局は、該制御局において求
められた識別子と、前記移動ロボットから送出された識
別子とが一致するか否かを判断し、不一致の場合には前
記移動ロボットの指示を行わないことを特徴としてい
る。
「作用」 第1発明によれば、予め決められた処理にしたがっ
て、制御局で該制御局の記憶手段に記憶された地図デー
タおよびティーチングデータの識別子を求め、移動ロボ
ットで該移動ロボットの記憶手段に記憶された地図デー
タおよびティーチングデータの識別子を求めて、制御局
および移動ロボットでそれぞれ求められた識別子が一致
するか否かを移動ロボットが判断する。
また、第2発明によれば、予め決められた処理にした
がって、制御局で該制御局の記憶手段に記憶された地図
データおよびティーチングデータの識別子を求め、移動
ロボットで該移動ロボットの記憶手段に記憶された地図
データおよびティーチングデータの識別子を求めて、制
御局および移動ロボットでそれぞれ求められた識別子が
一致するか否かを制御局が判断する。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の一実施例について説
明する。第1図は同移動ロボットシステムの全体構成を
示すブロック図である。この図において、1は制御局、
2−1〜2−10は移動ロボットであり、制御局1と各移
動ロボット2−1〜2−10は無線によって接続されてい
る。移動ロボット2−1〜2−10は、走行領域内におい
て予め決められている走行路の床面に貼付された磁気テ
ープに沿って移動するようになっている。この走行路に
は適宜の間隔をおいてノードが設定されている。このノ
ードは停止点、分岐点、作業点などの総称であり、各ノ
ードには識別番号が付与されている。また、移動ロボッ
ト2には、このノードに設けられたノードマークを検出
する検出器が設けられている。
第2図は制御局1の構成を示すブロック図であり、こ
の図において、1aはCPU(中央処理装置)、1bはCPU1aに
おいて用いられるプログラムが記憶されたプログラムメ
モリ、1cは各移動ロボット間の衝突を防止するためのデ
ータが記憶されている衝突テーブルである。1dは地図メ
モリであり、各ノードの座標、ノード種別を示すデー
タ、そのノードに接続されている他のノードの番号、そ
のノードに接続されている他のノードまでの距離等が記
憶されている。1eはCPU1aにおいて用いられるデータ記
憶用のメモリである。1fはシステム監視制御のための各
種操作が行われる操作部である。1gは通信装置であり、
CPU1aから供給されるデータを200〜300MHzの搬送波に乗
せて送信し、また、移動ロボット2から搬送波に乗せて
送信されてくるデータを受信する。
次に、移動ロボット2について説明する。第3図は移
動ロボット2の構成を示すブロック図であり、この図に
おいて、2aはCPU(中央処理装置)、2bはCPU2aにおいて
用いられるプログラムが記憶されたプログラムメモリ、
2cはデータ記憶用のデータメモリ、2dは操作部、2eは通
信装置である。この通信装置2eは制御局1からのポーリ
ング通信を受けるとデータメモリ2cの特定の記憶領域の
データを送信する。2fは制御局1の地図メモリ1dと同一
のデータが記憶されている地図メモリである。2gは走行
制御装置であり、CPU2aから供給される走行データに基
づいて車輪駆動用モータおよびステアリングモータを制
御し、移動ロボットを目的地まで走行させる。2hはアー
ム制御装置であり、CPU2aから供給される作業プログラ
ム番号を受け、移動ロボットが目的地に到着した時点で
その番号の作業プログラムを実行し、自身が記憶してい
るティーチングデータを読み出してアーム(図示略)に
各種作業を行わせる。
次に、上記構成による移動ロボットシステムの動作を
説明する。まず、移動ロボット2を制御局1の制御下に
置くには、移動ロボット2を手動にて走行領域の入口で
ある地図進入ノードへ移動する。そして、移動ロボット
2の操作部2dからこの進入ノード番号を入力し、自動モ
ードに切り換える。自動モードに切り換えられた移動ロ
ボット2は、地図メモリ2fに記憶されている地図データ
と、アーム制御装置2h内に記憶されているティーチング
データとを読み出し、読み出した各々のデータを加算
し、それぞれのチェックサムを求める。そして、各々の
チェックサム値を地図データ識別子、ティ−チングデー
タ識別子としてデータメモリ2c内に書き込む。次いで、
CPU2aは制御局1と初期結合を行うために通信装置2eを
介して進入ノード番号および自身のロボット番号を制御
局1へ送る。制御局1は、この通信を受け、このロボッ
ト番号および進入ノード番号をデータメモリ1e内に書き
込み、新たに進入したロボット番号とその位置を検知す
る。続いて、制御局1においても移動ロボット2と同様
にして、自身に記憶されている地図データおよびティー
チングデータの各識別込(チェックサム値)を求め、デ
ータメモリ1e内に書き込み、これを通信装置1fを介して
移動ロボット2へ送る。制御局1の地図データ識別子
と、ティーチングデータ識別子とを受けた移動ロボット
2は、データメモリ2cから自身の各識別子を読み出し、
これらとの照合を行い、それぞれの識別子が一致するか
否かを判断する。以上の動作概要を第4図に示す。そし
て、この判断の結果、各識別子とも一致している場合に
は、続いて制御局1から送られて来る行き先(作業ノー
ド)および行き先において行う作業を表す指示データに
基づいて作業ノードまでの走行ルートの探索を行い、自
動走行によって作業ノードへ到達し、所定の作業を実行
する。一方、不一致の場合には、警報を発すると共に、
異常発生状態を表すデータを制御局1へ送信する。次い
で、制御局1からの作業指示データを無効とし、待機す
る。
なお、上記実施例においては、各制御データの識別子
を移動ロボットで一致するか否かを判断するものである
が、この発明は、各制御データの識別子を制御局で一致
するか否かを判断し、不一致の場合には、移動ロボット
へ指示を与えず、待機状態とすることもできる。また、
上記実施例においては、各制御データの識別子としてチ
ェックサム値を用いたが、この他の識別子として、デー
タ通信で使用される公知のCRC(Cyclic Redundancy Che
ck)方式によるBCC(Block Check Character:剰余値)
を用いることもできる。例えば、上記のCRC方式によれ
ば、制御局と移動ロボットとの各々において、自身の各
制御データの剰余値を求め、各々の剰余値が0であれば
各制御データが一致していると判断する。
なお、上記実施例は、移動ロボットが床面の磁気テー
プを検出しつつ同テープに沿って走行するものである
が、この発明は、移動ロボットが超音波センサによって
周囲の状況を検出しつつ走行するものにも適用すること
ができる。また、上記実施例は、移動ロボットがアーム
を有しているが、この発明はアームを有さず、単に自動
走行するだけの移動ロボット(運搬用等)にも適用する
ことができる。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、予め決めら
れた処理にしたがって、制御局で該制御局の記憶手段に
記憶された地図データおよびティーチングデータの識別
子を求め、移動ロボットで該移動ロボットの記憶手段に
記憶された地図データおよびティーチングデータの識別
子を求めて、制御局および移動ロボットでそれぞれ求め
られた識別子が一致するか否かを移動ロボットが判断
し、不一致の場合には制御局からの指示を無効とする
か、または、制御局および移動ロボットでそれぞれ求め
られた識別子が一致するか否かを制御局が判断し、不一
致の場合には前記移動ロボットの指示を行わないので、
制御データの不一致に基づく異常制御を防止することが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の構成を示すブロック図、
第2図は同実施例における制御局の構成を示すブロック
図、第3図は同実施例における移動ロボットの構成を示
すブロック図、第4図は同実施例におけるデータ照合方
法の動作概要を示すフローチャートである。 1……制御局、2……移動ロボット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の移動ロボットと、これらの移動ロボ
    ットを制御する制御局とからなる移動ロボットシステム
    において、 前記制御局の記憶手段に記憶されている地図データおよ
    びティーチングデータと、前記移動ロボットの記憶手段
    に、記憶されている地図データおよびティーチングデー
    タとが同一であるか否かの照合を行う場合に、 予め決められた処理により、前記制御局の記憶手段に記
    憶された地図データおよびティーチングデータから当該
    地図データおよびティーチングデータの識別子と、前記
    移動ロボットの記憶手段に記憶された地図データおよび
    ティーチングデータから当該地図データおよびティーチ
    ングデータの識別子とを、前記制御局および前記移動ロ
    ボットの各々において求め、 前記制御局は、該制御局において求められた識別子を前
    記移動ロボットへ送出し、 前記移動ロボットは、該移動ロボットにおいて求められ
    た識別子と、前記制御局から送出された識別子とが一致
    するか否かを判断し、不一致の場合には前記制御局から
    の指示を無効にする ことを特徴とする移動ロボットシステムにおけるデータ
    照合方法。
  2. 【請求項2】複数の移動ロボットと、これらの移動ロボ
    ットを制御する制御局とからなる移動ロボットシステム
    において、 前記制御局の記憶手段に記憶されている地図データおよ
    びティーチングデータと、前記移動ロボットの記憶手段
    に、記憶されている地図データおよびティーチングデー
    タとが同一であるか否かの照合を行う場合に、 予め決められた処理により、前記制御局の記憶手段に記
    憶された地図データおよびティーチングデータから当該
    地図データおよびティーチングデータの識別子と、前記
    移動ロボットの記憶手段に記憶された地図データおよび
    ティーチングデータから当該地図データおよびティーチ
    ングデータの識別子とを、前記制御局および前記移動ロ
    ボットの各々において求め、 前記移動ロボットは、該移動ロボットにおいて求められ
    た識別子を前記制御局へ送出し、 前記制御局は、該制御局において求められた識別子と、
    前記移動ロボットから送出された識別子とが一致するか
    否かを判断し、不一致の場合には前記移動ロボットの指
    示を行わない ことを特徴とする移動ロボットシステムにおけるデータ
    照合方法。
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