JP2816620B2 - 移送方向の変換と移送量調節可能の材料移送装置 - Google Patents

移送方向の変換と移送量調節可能の材料移送装置

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JP2816620B2
JP2816620B2 JP3354170A JP35417091A JP2816620B2 JP 2816620 B2 JP2816620 B2 JP 2816620B2 JP 3354170 A JP3354170 A JP 3354170A JP 35417091 A JP35417091 A JP 35417091A JP 2816620 B2 JP2816620 B2 JP 2816620B2
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tubular body
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哲 中沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、気体、液体又は粉粒
体等を移送する移送装置に係り、詳しくは気体の噴出に
伴うエゼクタ効果を利用して管路中の被移送物を移送す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】管路中に傾斜して噴射される流体のエゼ
クタ効果によってによって気体、液体、粉粒体又はこれ
らの混合体を含む材料を、吸引又は移送させる材料移送
技術は広く知られている。また実開昭54−17587
3号公報には送吸風兼用具として、空気通路部に、一方
向に向かって開口した複数のオリフイスを有する環状の
空気方向変換具を挿入固定すると共に、該空気方向変換
具のオリフイスを空気通路部と連通状態で前後可変に装
着可能とし、空気の噴射角を変えることで管路の被移送
体の移動方向を変えることを可能とした装置が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記したエゼクタ効果
を利用した材料移送装置において移送される材料の移送
量は、噴射ノズルから噴射される気体の噴射量によって
決定される。本装置を使用するに当たって移送量を調整
したい場合がしばしば発生する。従来、この種の移送装
置において移送量を調整する場合、通常噴射気体の供給
源とをつなぐ配管に配備された流量調整弁によってその
流量を制御することによって行われる。
【0004】この種の材料移送装置においては、移送材
料の性状に合わせて、噴射量を最適にすることが本装置
の効率化の上で不可欠である。そのためには噴射ノズル
の直前の圧力を維持しながらノズルの先端の開口面積を
変化させることが必要である。 説明の冗長を避け身近な
事例でその説明に代えるならば、水道の水のホースによ
る散水の場合、蛇口のカランや元栓で調節するより、ホ
ースの先端を絞ることで調節する方が、充分な噴射速度
を維持できる。前述の従来例では、環状の空気方向変換
具に備える複数のオリフイスの開口部の大きさは固定さ
れており、その流量調節は噴射ノズルより離れた配管上
の流量調節弁で行わざるを得ない。したがって従来例の
材料移送装置における流量調節は、噴射ノズルの直前の
圧力を保持できないので、必要以上の圧縮気体源を消費
し極めて効率が悪い。
【0005】本発明は、従来のこの種の技術の前記した
ような問題点を改善せんとして提案されるもので、1管
路中で移送材料の移送方向の切り替えが可能であり、か
つ噴射ノズル直前で噴射気体の流量調節の可能な材料移
送装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために、本発明における移送方向の変換と移送量調節可
能の材料移送装置は、第1の管状体と、該第1の管状体
と同軸的に配置された第2の管状体と、前記2つの管状
体に軸線を一致させて形成した円腔と、前記円腔内に差
替可能に収納した内筒と、前記2つの管状体と前記内筒
とに有する材料を移送すべき管路として規定される共通
の内径部分と、前記円腔と前記内筒との間に形成される
気体室と、圧縮気体源とをつなぐ流路及び気体室から前
記管路に向けた噴射ノズルと、前記2つの管状体を分解
または組み合わすべく同軸上に形成した結合ねじとを備
え、前記内筒の差し替えによって噴射ノズルの噴射角を
変換可能とした構成であって、前記円腔と前記管路との
間に形成される段部とこれに対応する前記内筒の両端面
は、前記管路の軸線を中心線とする対称の2つの仮想直
円錐面に内接する周面で形成され、前記第1または第2
のいずれか一方の管状体に選択的に着脱可能でかつ気密
的に結合可能な整合部といずれか他方の管状体の円腔内
に空間を置いて挿入される遊合部とを有し、前記噴射ノ
ズルは前記遊合部の端部と前記円腔と前記管路との間に
形成される環状の空隙であり、前記第1及び第2の管状
体を相互に結合する結合ねじの回動によって前記段部と
前記遊合部の端部に形成される環状の空隙の大きさを調
整すべく構成したことを特徴とする
【0007】
【作用】本材料移送装置は、圧縮気体供給源より圧縮気
体が流路に供給される。供給された気体は気体室を経て
噴射ノズルより管路に向けて高速で噴射され拡散する。
このとき噴射ノズルを形成する段部と内筒の端面は管路
の軸線に対し傾斜した周面で形成されているので、噴射
ノズル先端に生ずるエゼクタ効果は管路に対して方向性
を有し、よって管路中の材料は圧縮気体の噴射方向に移
動する。
【0008】ここで管状体の結合ねじを回動し内筒をそ
の軸線に沿って前後に移動すると段部と内筒端面との間
隔が変化し、気体の噴射速度が変化する。この変化に伴
って被移送体の移送量が調節される。
【0009】また第1及び第2の管状体の結合を外し、
内筒の固定端を第1又は第2のいずれかに選択すること
で、噴射方向を変換し、第1から第2又は第2から第1
の管状体に向けて移送方向を変えることができる。
【0010】
【実施例1】以下、清掃用として用いられるエアーダス
ターにおける実施例を図面を参照して説明する。
【0011】図2で、10は把手10aと一体に成型さ
れた第1の管状体で、管路1aの一方の解放端側からは
軸線CLに一致させて円腔40aが段部11を形成させ
て穿設され、さらにその端部には内径ねじ41aならび
に調整ねじを兼ねた結合ねじ12が形成されている。ま
た段部11の端面は軸線CLを中心線とし頂点を円腔4
0aの内側とする仮想直円錐面c1に沿った周面を形
成、図示例の場合、裁頭円錐体状の突起をなす。
【0012】20は第2の管状体で、第1の管状体10
と同様、管路1bの一方の解放端側から軸線CLに一致
させて円腔40bが段部21を形成させて穿設され、さ
らにその端部には、内径ねじ41bならびに調整ねじを
兼ねた結合ねじ22が形成されている。また段部21の
端面は、段部11と同様、軸線CLを中心線とし頂点を
円腔40bの内側とする前記c1と対称の仮想直円錐面
c2に沿った周面を形成、逆向きの截頭円錐体状の突起
をなす。
【0013】50は内筒で、一方の端部には、前記円腔
40bに備えたねじ41bに螺合する外形ねじ51と、
円腔40bの内周に密着する整合部54及び段部21に
対応した端面53を備え、図示矢印A及び点線で示すご
とく第2の管状体20の円腔40b内に、気密的に封止
固定される。内筒50の前記51、53及び54を除く
他の外径部分は、円腔40の内径より小さな外径の遊合
部55を形成する。第2の管状体20に固定された前記
内筒50は、図示矢印Bに示すごとく第1の管状体10
の円腔40a内に挿入、結合ねじ22によって図1に示
すごとく一体に結合、組み立てられる。一体に組み立て
られた第1及び第2の管状体の内径部分と内筒50の内
径部分は共通の管路1を規定する。他方、円腔40aの
内周面と遊合部55の外周との間の空間は気体室45
を、遊合部55側の端部は円腔40aの段部11の突起
に対応した漏斗状の端面とすることで、第1の管状体側
の気体室45から第2の管状体側の管路1に向けた噴射
ノズル80を形成している。ここで前記内径ねじ41a
および41bは、前記内筒50の外径ねじ51に螺合す
べく同一の規定値に形成される。
【0014】60は、61の気体入力口に導入される圧
縮気体を前記気体室45に導くための気体流路で、開閉
弁70の操作によってその導入を制御する。開閉弁70
はまた弁体71,弁座72,案内73,スプリング74
及び押しボタン75で構成されている。図中24,56
は、気体室45と外部及び気体室45の内筒50の固定
側と管路1との間の気密効果を高めるためのシール部材
である。
【0015】図2の構成で、気体入力口61を圧縮気体
源(図示せず。)に接続、押しボタン75を押し開閉弁
70を開くと、圧縮気体は流路60を経て気体室45に
流入する。気体室45の流入気体は噴射ノズル80を経
て高速で管路1に噴射される。このとき噴射ノズル80
の先端に生ずるエゼクタ効果によって、管路1の材料は
第1の管状体から第2の管状体の側へ向けて高速で移動
し、第1の管状体側の解放端には吸引力が、第2の管状
体側の解放端には噴出力が現れる。
【0016】ここで、結合ねじ22を回動し、第1及び
第2の管状体の距離を変えると、円腔40の軸線CLに
沿った方向の長さを変える。円腔40の長さが変化する
ことで、段部11と内筒50の端部との間隔が変化し噴
射ノズル80の大きさが変わる。このようにして結合ね
じ22を回動することで管路1に向けた気体の噴出速度
に変化を与えることができる。
【0017】図3及び図4は、内筒50の左右を逆に配
置、図1,図2で内筒50が第2の管状体20側に固定
され、第1の管状体10側に遊合させるのに対し、図
3,図4では、図示矢印A’のごとく内筒50の整合部
54を第1の管状体10側に固定、遊合部55を第2の
管状体20側に遊合させて、気体室45及び噴射ノズル
80を第2管状体20側に形成させる。こうして噴射ノ
ズル80の噴射角は、図2とは逆の方向に設定され、管
路1の材料は逆の方向に移動される。
【0018】
【実施例2】図5は、本発明の第二実施例を示すもので
あるが、各部材に、前実施例と同じ符号を用いて説明す
る。図1及び図3で、段部11及び21が軸線CLに頂
点を持つ内側に持つ対称の2つの仮想直円錐面に沿った
周面を備えるのに対し、本実施例では、頂点を外側に持
つ2つの仮想直円錐面c3,c4に沿った周面で形成さ
れ、内筒50の2つの端面もまたこれに対応して形成さ
れる。この場合、前実施例では噴射ノズル80の噴射角
は全実施例とは逆の方向、すなわち内筒50の方向が図
1と同じ方向の場合、第1の管状体10側に、図3と同
じ方向の場合、第2の管状体20側に向けられる。
【0019】
【実施例3】図面で、段部11、21を第1及び第2の
管状体10,20を構成する部材とは別の環状部材1
3,23で構成されているが、それぞれの管状体と一体
に構成してもよい。しかし図示例のように、段部を、別
部材の環状部材13,23で構成することで、内筒50
と併せて環状部材13,23を表面硬化並びに耐食処理
を施すことが容易となり、噴射ノズル80の搬送材料な
いし噴出気体に対する耐久性を向上させることができ
る。また段部11の周面は噴射ノズル80の一部を構成
するので、機能上その形状は高精度に形成されなければ
ならない。また内筒50の端部との整合上も精密加工を
必要とする。本実施例のように別部材とすることで、あ
らかじめ内筒50に接触する周面を正確に加工すること
が容易となる。
【0020】以上の記載で、清掃用のエアーガンを例に
説明したが、本発明の目的とするところは移送方向の変
換と移送量調節可能の材料移送装置にあり、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で改変が可能なものである。例え
ば、前記気体流路を直接一般の気体回路に、また管路1
のそれぞれの解放端には搬送用のダクトを接続すること
で、汎用の粉粒体搬送装置とすることも可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載する効果を奏する。
【0022】結合ねじを回動することにより、円腔の段
部と内筒の端面との間隔、すなわち噴射ノズルの開口面
積を直接変化させることで、気体の噴射量と噴射速度を
効果的に調節することができる。
【0023】さらに2つの管状体の結合を外し、内筒の
方向を入れ換えることで、移送体のの移送方向を容易に
変換することができる。
【0024】また、段部を管状体内部に送入固定した別
部材の環状部材とすることで、噴射ノズルを構成する段
部と内筒に、耐摩性、耐食性及び高精度形状を付与させ
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発の第1実施例における縦断面図である。
【図2】図1の各部分を分解して示した図である。
【図3】内筒の方向を変えて示した図1と同様の図であ
る。
【図4】図3の各部分を分解して示した図である。
【図5】本発の第2実施例における縦断面図である。
【符号の説明】
1 管路 10 第1の管状体 20 第2の管状体 40 円腔 11,21 段部 45 気体室 50 内筒 54 整合部 55 遊合部 53,56 端面 80 噴射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04F 5/24 B05B 1/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の管状体と、該第1の管状体と同軸的
    に配置された第2の管状体と、前記2つの管状体に軸線
    を一致させて形成した円腔と、前記円腔内に差替可能に
    収納した内筒と、前記2つの管状体と前記内筒とに有す
    る材料を移送すべき管路として規定される共通の内径部
    分と、前記円腔と前記内筒との間に形成される気体室
    と、圧縮気体源とをつなぐ流路及び気体室から前記管路
    に向けた噴射ノズルと、前記2つの管状体を分解または
    組み合わすべく同軸上に形成した結合ねじとを備え、
    記内筒の差し替えによって噴射ノズルの噴射角を変換可
    能とした構成であって、前記円腔と前記管路との間に形
    成される段部とこれに対応する前記内筒の両端面は、前
    記管路の軸線を中心線とする対称の2つの仮想直円錐面
    に内接する周面で形成され、前記第1または第2のいず
    れか一方の管状体に選択的に着脱可能で、かつ気密的に
    結合可能な整合部と、いずれか他方の管状体の円腔内に
    空間を置いて挿入される遊合部とを有し、前記噴射ノズ
    ルは前記遊合部の端部と前記円腔と前記管路との間に形
    成される環状の空隙であり、前記第1及び第2の管状体
    を相互に結合する結合ねじの回動によって前記段部と前
    記遊合部の端部に形成される環状の空隙の大きさを調整
    すべく構成したことを特徴とする移送方向の変換と移送
    量調節可能の材料移送装置。
  2. 【請求項2】段部の端面は頂点が内側である対称の2つ
    の仮想直円錐面に内接する周面である請求項1に記載の
    材料移送装置。
  3. 【請求項3】段部の端面は頂点が外側である対称の2つ
    の仮想直円錐面に外接する周面である請求項1に記載の
    材料移送装置。
  4. 【請求項4】段部の内筒に対応した周面は円腔内に送入
    固定された別部材からなる環状部材である請求項1、2
    又は3に記載の材料移送装置。
  5. 【請求項5】前記第1及び第2の管状体と、前記内筒の
    整合部は、管状体の内径及び内筒の外形に形成されたね
    じである請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の材
    料移送装置。
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