JP2816037B2 - 帯電物体の中和装置 - Google Patents

帯電物体の中和装置

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JP2816037B2
JP2816037B2 JP3208562A JP20856291A JP2816037B2 JP 2816037 B2 JP2816037 B2 JP 2816037B2 JP 3208562 A JP3208562 A JP 3208562A JP 20856291 A JP20856291 A JP 20856291A JP 2816037 B2 JP2816037 B2 JP 2816037B2
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忠弘 大見
仁 稲葉
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05FSTATIC ELECTRICITY; NATURALLY-OCCURRING ELECTRICITY
    • H05F3/00Carrying-off electrostatic charges
    • H05F3/06Carrying-off electrostatic charges by means of ionising radiation
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K1/00Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating
    • G21K1/14Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using charge exchange devices, e.g. for neutralising or changing the sign of the electrical charges of beams

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電物体、例えば半導
体デバイスの製造工程における基体(ウェハ)、平板デ
ィスプレイ装置の製造工程における液晶板、ELガラス
板等に代表される処理基板のように、極めて帯電し易
く、かつ、帯電を回避する必要があるものの帯電電荷を
中和させるための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスや平板ディスプレイの製
造においては、各種の基板処理装置(処理基板に所定の
薄膜を形成する薄膜形成装置、ホウ素やリン、ヒ素等の
不純物添加を行うための不純物添加装置等)が使用され
ているが、各処理装置は単独の筐体で構成されることは
希であり、大気圧下の搬送路や搬送通路(トンネル筐
体)あるいは他の処理筐体と開閉機構を介して区画され
ているのが一般的である。
【0003】一方、前記処理基板は掴持、移動等各種の
ハンドリングが行なわれる機会が多いことはもちろん、
特に、そのハンドリング時に接触する器具等は、処理基
板の金属汚染や破損を回避すべく、通常、フッ素系樹脂
や石英の絶縁膜等により形成されているので、処理基板
はその接触等により当該器具に対する帯電序列の関係か
ら正(場合によっては負)に帯電し、かつ、高電位にな
り易い。
【0004】他方、前記処理基板への塵埃の付着を防ぐ
ため、通常、フィルタを通じた気流が処理基板近傍に流
れており、その気流中には少ないとはいえ、浮遊粒子、
水、微量のガス状不純物等が含まれているので、帯電し
た処理基板に塵埃が積極的に付着し、あるいは処理装置
内を汚染する。また、装置間の処理基板搬送に関して
は、一旦前処理筐体に移して所定の設置台上に置かれ、
しかる後反応筐体に移送されるのが一般的である。
【0005】この場合、前記処理基板の移送に際して
は、ハンドリング機構により該処理基板の掴持、摺動等
が行なわれる機会が多く、また、該ハンドリング機構を
構成する器具は、処理基板の金属汚染を回避すべく、通
常、フッ素系樹脂や石英等により形成されているので、
該処理基板は当該器具に対する帯電序列の関係から正に
帯電し、かつ、高電位になり易い。
【0006】上記のような処理基板あるいは処理基板キ
ャリアへの帯電の防止、すなわち除電手段としては、第
1に、イオナイザを用いる手法、すなわち処理基板ある
いは処理基板キャリアが置かれる大気雰囲気内でコロナ
放電を発生させ、これにより生じたイオンと帯電電荷と
を中和させる手法、第2に、接地された金属体、あるい
は接地された導電性物質(カーボン、金属等)を混在さ
せて成る樹脂材料により処理基板をハンドリングして帯
電電荷を中和させる手法、等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の第1の手法によれば大気中でのコロナ放電を利用し
ているので、該放電による電磁ノイズの発生が当該処理
装置の周辺機器に電気的障害を与えたり、処理基板の残
留電位が高くなり、除電装置としては不十分なものであ
る。また、発生するイオンのうち、正イオンは水のイオ
ン(H2 O)n+ が主たるものであり、該水のイオン
(H2 O)n+ は、例えば半導体基板表面で自然酸化
膜の成長を助長させることになる一方、負イオンはCO
3 -、NOx -、SOx -が主たるものであり、これらはいず
れも酸化力が強く、前記正イオンの場合と同様に自然酸
化膜形成の要因となる。
【0008】一方、上記従来の第2の方法では、金属あ
るいは導電性材料と直接的に接触するので、これらの不
純物が処理基板を汚染することとなり暗電流やリーク電
流を生じさせる要因となる。
【0009】他方、上記のように処理基板が異なる雰囲
気下で移送される処理装置においては、一の雰囲気下
(例えばトンネル筐体内)で処理基板の帯電中和が行わ
れていても、他の雰囲気下(前処理筐体内)に移送され
る途中で異物との接触等により再び帯電してしまう場合
がある。
【0010】かかる場合、後の雰囲気下で上記手法によ
り帯電中和を行うことは構造的に困難な場合があり、ま
た仮に行えたとしても前記自然酸化膜の成長、電磁ノイ
ズによる作動エラー、導電性物質による不純物汚染、残
留電位の高電位化等、返って本来の処理を妨げ、あるい
は不能にする虞がある。
【0011】さらに、多くの処理装置は、主たる反応筐
体内が大気圧に比べて減圧された雰囲気下で使用される
ことが多く、従って、これに連結されている前処理筐体
内は、少なくとも該処理基板が移送される前に反応筐体
内と略同一の圧力に減圧しておく必要があり、かかる減
圧雰囲気下であっても容易に除電できるような手法を講
じておく必要がある。
【0012】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
べくなされたものであり、処理基板や処理基板キャリア
のような帯電物体について、電磁ノイズの発生を防止
し、残留電位を完全消失化し、不純物汚染フリーを実現
し、自然酸化膜の形成あるいは暗電流やリーク電流の発
生、あるいは平板ディスプレイの発光ムラ等を防止でき
る等とし、さらには、異なる雰囲気間の移送過程等でも
容易に帯電電荷の中和が行える等とした中和装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1の発明は、所定の電荷を帯びた帯電物体を収納
可能な筺体と、少なくとも前記帯電物体に対して非反応
性のガスを前記筺体内に導入するためのガス導入手段
と、前記所定の電荷を選択的に中和可能なイオン及び電
子を前記筺体内に発生させるための中和電荷発生手段
と、前記筐体内を、少なくとも大気圧より低い圧力にす
るための減圧手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記中和電荷発生手段は、少なくとも前記筐体内の
非反応性ガスを励起可能な紫外線を前記筐体内に投光す
るための光源から成ることを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記減圧手段は、前記筐体内に導入された非反応ガ
スと共に該筐体内を排気するための減圧機構から成るこ
とを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
の発明において、前記帯電物体について減圧下で所定の
プロセスを行うための反応筐体と開閉機構を介して連通
することを特徴とする。
【0017】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記減圧手段は、前記他の処理室内の圧力を前記一
の処理室内の圧力と略同一にするように作動することを
特徴とする。
【0018】請求項6又は請求項7の発明は、請求項1
から請求項5までのいずれか1項の発明において、前記
非反応性のガスは、窒素ガス又はアルゴンガスであるこ
とを特徴とする。
【0019】請求項8の発明は、請求項1から請求項5
までのいずれか1項の発明において、前記非反応性のガ
スは、窒素ガスとアルゴンガスとの混合ガスであること
を特徴とする。
【0020】請求項9又は請求項10の発明は、請求項
1から請求項5までのいずれか1項の発明において、前
記非反応性のガスは、窒素ガス中に微量のキセノンガス
を添加した混合ガスであることを特徴とする。
【0021】請求項11の発明は、請求項1から請求項
5までのいずれか1項の発明において、前記非反応性の
ガスは、窒素ガスとアルゴンガスとの混合ガスに微量の
キセノンガスを添加した混合ガスであることを特徴とす
る。
【0022】
【作用】容易帯電物体、例えば処理基板に所定のプロセ
ス(例えば、エピタキシャル成長)を施すために、例え
ば、トンネル筐体から前処理筐体を介して減圧されたエ
ピタキシャルの反応筐体へ処理基板を移送するような場
合、該前処理筐体内に処理基板に対して非反応性のガス
(例えば、窒素、アルゴン、キセノン等)を導入してお
き、かつ、減圧手段により所定の圧力(反応筐体と略同
一の圧力)にしておき、中和電荷発生手段を構成する光
源から前処理筐体内に紫外線を投光して筐体内雰囲気を
励起して正負の浮遊荷電体(正イオン及び電子を含むも
の)を生成し、該処理基板が正に帯電しているときは、
その正の帯電電荷は、前記浮遊荷電体のうちの電子と中
和する。また、前記処理基板が負に帯電した場合は、該
負の帯電電荷は、前記浮遊荷電体のうちの正イオンと中
和する。
【0023】
【実施例】図1は、本発明に係る中和装置を半導体製造
工程におけるウェハ処理装置(エピタキシャル装置)に
適用した場合の一実施例を示すものである。本処理装置
は、横長で角管ダクト状のトンネル筐体1、立方箱体状
の前処理筐体2、及び横長で円筒状の反応筐体3とから
大略構成されている。
【0024】前記トンネル筐体1は、内部に搬送コンベ
ア4が配設されており、該搬送コンベア4上には帯電物
体たるウェハ5が載置されるようになっている。また、
該トンネル筐体1の一側壁1Aには第1の中和電荷発生
手段を構成する重水素ランプ等の紫外線ランプ6が取り
付けられており、該紫外線ランプ6の出射側は前記側壁
1Aに形成され紫外線を透過する透過窓7に対向してい
る。
【0025】前記前処理筐体2には、搬入口2a及び搬
出口2bが対向するように形成されており、該搬入口2
a及び搬出口2bには夫々開閉機構(ゲートバルブ)
8、9が設けられ、従って、該前処理筐体2は搬入口2
aを介して前記トンネル筐体1と連通し、搬出口2bを
介して前記反応筐体3と連通するようになっている。
【0026】また、図2に示すように、前記前処理筐体
2の両側壁2A、2Bには第2の中和電荷発生手段を構
成する紫外線ランプ11が取り付けられており、該紫外
線ランプ11の出射側は前記側壁2A、2Bに形成され
所定範囲の紫外線に対して透明な透過窓12に対向して
いる。なお、透過窓12(前記透過窓7も同様)は、広
範囲の紫外線を透過する材料、例えば合成石英、CuF
2 、MgF2 、LiF等から成る。
【0027】前記前処理筐体2内にはウェハ5を載置す
るための設置台10が設けられており、図示しないハン
ドリング機構を介し、前記搬送コンベア4上から該設置
台10上にウェハ5を移動させ得るようになっている。
さらに、該前処理筐体2の天面部にはガス導入管13が
設けられ、その底面部にはガス導出管14が設けられて
いる。
【0028】前記ガス導入管13には、少なくともウェ
ハ5に対して非反応性のガス、例えば、アルゴンガス、
窒素ガスあるいはこれらのガス中にキセノンガスを混入
したガス供給源が接続されており、前記ガス導出管14
には、減圧手段としての排気ポンプ15が接続されてい
る。
【0029】なお、前記非反応性のガスとしては、窒素
ガスやアルゴンガス、キセノンガス等の単一のガス、窒
素ガスもしくはアルゴンガスの単一ガス中に微量のキセ
ノンガスを添加した混合ガス、あるいは窒素ガスとアル
ゴンガスの混合ガス中に微量のキセノンガスを添加した
含ませた混合ガス等でもよい。ただし、窒素ガスとアル
ゴンガスとを比較した場合、にアルゴンガスの方が励起
され易いので、同一紫外線照射条件下では、アルゴンガ
スを用いた場合の方が中和効率が高い。
【0030】他方、前記反応筐体3内には反応処理台1
6が設けられており、図示しないハンドリング機構を介
し、前記設置台10上から該反応処理台16上にウェハ
5を移動させ得るようになっている。なお、反応筐体3
には雰囲気ガス(窒素ガス等)の導入管17が設けられ
ていると共に、雰囲気ガスの導出管18が設けられてお
り、該導出管18は図示しない排気機構に接続されてい
る。
【0031】次に、上記のように構成された本実施例の
作動につき説明する。
【0032】トンネル筐体1内には、通常、所定流量の
窒素ガスが流れており、搬送コンベア4上のウェハ5に
は該窒素ガスが強く吹き付けられている。従って、該ウ
ェハ5には負の電荷が帯電し、かなりの高電位となるの
で、紫外線ランプ6を点灯させておき、所定の波長帯域
を有する紫外線を照射し、ウェハ5の帯電電荷を中和す
る。
【0033】すなわち、常温下で、トンネル筐体1内に
窒素ガスを導入した状態で前記重水素ランプ等の紫外線
の照射をすると、該筐体1内に導入された窒素ガス分子
が励起してイオン化し、その正イオン分子とウェハ5に
帯電した負電荷とが電気的に中和し、ウェハ5は低電位
(数十[V]以下)となる。
【0034】次いで、ゲートバルブ8が開成され、トン
ネル筐体1と前処理筐体2とが連通すると、ハンドリン
グ機構の作動が可能となり、トンネル筐体1内の所望の
ウェハ5を前処理筐体2内に移送できる。
【0035】ハンドリング機構の作動により、前処理筐
体2内にウェハ5が移送されたら、ゲートバルブ8を閉
成し、紫外線ランプ11を点灯する。このとき、前処理
筐体2内にはガス導入管13を介して非反応性ガス(窒
素ガス中に微量のキセノンガスを含ませたもの等)が導
入されていると共に、排気ポンプ15が作動しているの
で、該前処理筐体2内は反応筐体3の内部圧力と同程度
(例えば、14[Torr])に設定されている。
【0036】上記トンネル筐体1内の場合と同様に、前
記紫外線ランプ11の照射により、前処理筐体2内に導
入されたガス分子の励起により生成した電子とウェハ5
に帯電した正電荷とが電気的に中和し、ウェハ5は極め
て短時間で低電位(50[V]以下)となる。
【0037】図3は、任意の筐体の雰囲気圧力Pk[T
orr]に対する基板電位の減衰時間Tw(±500
[V]の電位に帯電させた状態から±50[V]に達す
るまでの時間)の関係を示すものである。
【0038】図3において、曲線K1 は処理基板を負に
帯電させた場合、曲線K2 は正に帯電させた場合の測定
例を示すものである。なお、前記減衰時間Twは、処理
基板の帯電が基板自体の静電容量に依存するので、処理
基板が10[pF]の静電容量を有するものとして[s
ec/10pF]で表した値となっている。従って、処
理基板が、例えば20[pF]の静電容量を有するもの
である場合は、同図中同一のPkに対応するTwは2倍
した値となる。
【0039】同図から理解できるように、処理基板を負
に帯電させた場合、例えば筐体内のPkが760[To
rr]であるときはTwが約3[sec/10pF]で
あるのに対し、Pkを14[Torr]に減圧したとき
はTwが約0.2[sec/10pF]となっており、
該減圧により約15倍の速さで除電が行える。また、処
理基板を正に帯電させた場合、例えばPkが760[T
orr]であるときはTwは約1.6[sec/10p
F]であるのに対し、Pkを14[Torr]に減圧し
たときはTwは約0.008[sec/10pF]とな
っており、該減圧により約200倍の速さで除電が行え
る。これは、中和に寄与するのが電子であるときは、イ
オンに比べて移動速度が速くなるからである。
【0040】上記除電のメカニズムは、前記紫外線が筐
体内の非反応性のガス雰囲気に照射された場合、処理基
板5近傍のガス分子が正負の浮遊荷電体pi、ni(前
記非反応性のガス分子の正のイオン及び電子)に電離す
るものと考えられ(図2参照)、その電離の程度は当該
筐体内の雰囲気に影響を受けるるので、処理基板5が、
例えば数[kV]の正負の高電位に帯電した場合でも、
減圧雰囲気下であれば極めて短時間で残留電位を低電位
にすることが可能となる。ただし、処理基板5の当初の
帯電極性が正であるか負であるかにより、電位の低下の
速度は異なる。また、紫外線照射部がウェハに近い程中
和速度が速くなる。
【0041】図3では、筐体の雰囲気圧力Pkを14
[Torr]まで減圧した結果について示しているが、
処理基板の帯電電荷を選択的に中和可能な前記浮遊荷電
体を発生し得る圧力、具体的には少なくとも10-3〜1
-5[Torr]まではPkを減圧することができる。
【0042】なお、前記ウェハ5がハンドリング機構に
より前処理筐体2から反応筐体3へ移送される際に、該
ハンドリング機構等との接触により基板電位を若干上昇
させるが、このとき反応筐体3は既に前処理筐体2内と
同程度に減圧されているので、浮遊粒子が舞い上がって
付着したりすることはない。加えて、前記反応筐体3内
でのウェハ5の電位上昇が問題となる場合には、反応筐
体3の外部からの紫外線の照射を行う構成とすればよ
い。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、所定の電荷を帯びた帯電物体を収納可能な筺体と、
少なくとも前記帯電物体に対して非反応性のガスを前記
筺体内に導入するためのガス導入手段と、前記所定の電
荷を選択的に中和可能なイオン及び電子を前記筺体内に
発生させるための中和電荷発生手段と、前記筐体内を減
圧するための減圧手段とを備える構成としたので、筺体
内における容易帯電物体の帯電を速やかに回避すること
ができ、容易帯電物体に対して非反応性のガス雰囲気内
で中和が行なわれることから、電磁ノイズフリー、不純
物汚染フリー、残留電位の完全消失化を実現できる一
方、帯電物体への自然酸化膜の形成、あるいは暗電流や
リーク電流の発生というような不所望の事態を未然に防
止することができる。
【0044】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
において、少なくとも前記筐体内の非反応性ガスを励起
可能な紫外線を前記筐体内に投光するための光源から成
る構成としたので、簡単な構成で除電が行え、従来のイ
オナイザ等による除電に比べて残留電位をゼロにできる
ことで優れ、少なくとも略同等の除電速度で除電でき
る。
【0045】請求項3の発明によれば、請求項1または
請求項2の発明において、減圧手段が、筐体内に導入さ
れた非反応ガスと共に該筐体内を排気するための減圧機
構から成ることを特徴とするので、非反応ガスを流通状
態で、かつ、筐体内を常時新鮮に保つことが容易にでき
る。
【0046】請求項4の発明によれば、請求項1から請
求項3までのいずれか1項において、前記筐体は、前記
帯電物体について減圧下で所定のプロセスを行うための
反応筐体と開閉機構を介して連通することを特徴とする
ので、帯電物体が半導体基板、液晶ディスプレイ用ガラ
ス板、プラスチック基板、ディスク基板等の処理基板で
ある場合における各種処理装置に適用して有用である。
【0047】請求項5の発明によれば、請求項4の発明
において、前記減圧手段は、前記反応筐体内の圧力を前
記筐体内の圧力と略同一にするように作動することを特
徴とするので、当該筐体と反応筐体との協調を図ること
ができ、特に上記プロセス装置に適用した場合便利であ
る。
【0048】請求項6乃至請求項8の発明によれば、請
求項1乃至請求項5の発明において、前記非反応性のガ
スは、窒素ガス又はアルゴンガスあるいはこれらの混合
ガスであるので、取扱いが容易で、特に窒素ガスである
場合には安価かつ容易に入手でき好適である。
【0049】請求項9乃至請求項11の発明は、請求項
1乃至から請求項5までのいずれか1項の発明におい
て、前記非反応性のガスは、窒素ガスもしくはアルゴン
ガス又はこれらの混合ガス中に微量のキセノンガスを添
加した混合ガスであることを特徴とするので、筐体雰囲
気の励起効率が高いが高価で入手し難いキセノンガスを
効果的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のー実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の前処理筐体の断面図である。
【図3】筐体内における雰囲気圧力に対する帯電物体の
電位の減衰時間の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
2 前処理筐体、 5 ウェハ(処理基板、帯電物体)、 11 紫外線ランプ(中和電荷発生手段)、 15 排気ポンプ(減圧手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−10451(JP,A) 特開 平3−133044(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/02 C23C 14/58 C23C 16/56 G02F 1/1333 500 H01L 21/265

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の電荷を帯びた帯電物体を収納可能
    な筺体と、少なくとも前記帯電物体に対して非反応性の
    ガスを前記筺体内に導入するためのガス導入手段と、前
    記所定の電荷を選択的に中和可能なイオン及び電子を前
    記筺体内に発生させるための中和電荷発生手段と、前記
    筐体内を少なくとも大気圧より低い圧力にするための減
    圧手段とを備えたことを特徴とする帯電物体の中和装
    置。
  2. 【請求項2】 前記中和電荷発生手段は、少なくとも前
    記筐体内の非反応性ガスを励起可能な紫外線を前記筐体
    内に投光するための光源から成ることを特徴とする請求
    項1に記載の帯電物体の中和装置。
  3. 【請求項3】 前記減圧手段は、前記筐体内に導入され
    た非反応ガスと共に該筐体内を排気するための減圧機構
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の帯電物体の
    中和装置。
  4. 【請求項4】 前記筐体は、前記帯電物体について減圧
    下で所定のプロセスを行うための反応筐体と開閉機構を
    介して連通することを特徴とする請求項1から請求項3
    までのいずれか1項に記載の帯電物体の中和装置。
  5. 【請求項5】 前記減圧手段は、前記反応筐体内の圧力
    を前記筐体内の圧力と略同一にするように作動すること
    を特徴とする請求項4に記載の帯電物体の中和装置。
  6. 【請求項6】 前記非反応性のガスは、窒素ガスである
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか
    1項に記載の帯電物体の中和装置。
  7. 【請求項7】 前記非反応性のガスは、アルゴンガスで
    あることを特徴とする請求項1から請求項5までのいず
    れか1項に記載の帯電物体の中和装置。
  8. 【請求項8】 前記非反応性のガスは、窒素ガスとアル
    ゴンガスとの混合ガスであることを特徴とする請求項1
    から請求項5までのいずれか1項に記載の帯電物体の中
    和装置。
  9. 【請求項9】 前記非反応性のガスは、窒素ガス中にキ
    セノンガスを添加した混合ガスであることを特徴とする
    請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の帯電
    物体の中和装置。
  10. 【請求項10】 前記非反応性のガスは、アルゴンガス
    中にキセノンガスを添加した混合ガスであることを特徴
    とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載
    の帯電物体の中和装置。
  11. 【請求項11】 前記非反応性のガスは、窒素ガスとア
    ルゴンガスとの混合ガスにキセノンガスを添加した混合
    ガスであることを特徴とする請求項1から請求項5まで
    のいずれか1項に記載の帯電物体の中和装置。
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