JP2815425B2 - セパレート型空気調和機の室外機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、家庭用から業務用まで幅広い分野で使用さ
れているセパレート型空気調和機の室外機に関するもの
である。

従来の技術 近年、建築事情の多様化に伴い、セパレート型空気調
和機の室外機も様々な場所に設置されるようになってき
た。

以下、図面を参照しながら実開平１−51122号公報な
どで提案されているような上述した従来のセパレート型
空気調和機の室外機について説明する。

第７図及び、第10図、第11図は従来のセパレート型空
気調和機の室外機の構造を示すものである。

１はセパレート型空気調和機の室外機の本体であり、
２は箱体であり、３は前記箱体内２内に設けられた熱交
換器であり、４は前記箱体２内に設けられた圧縮機であ
り、５は前記箱体２内の前記熱交換器３の空気吸込側と
反対の面に設けられた軸流送風機であり、６は前記軸流
送風機５の吹出口側に設けられたファンガードである。
７は前記軸流送風機５の羽根車であり、８は前記羽根車
７の周囲に設けられたオリフィスであり、ベルマウス状
の吸込口8aと、円筒状の吹出口8bとから成る。

以上のように構成されたセパレート型空気調和機の室
外機について以下その動作を説明する。

まず、熱交換器３の空気吸込側より吸い込まれた空気
は、熱交換器３を通過する際に圧縮機４より熱交換器３
に送られた冷媒と熱交換し、温度変化する。温度変化し
た空気は箱体２の熱交換器３の空気吸込側の反対の面に
設けられた軸流送風機５に吸い込まれ、軸流送風機５よ
りファンガード６を介して箱体２外へ吹き出される。

ここで、第８図で示すように箱体２の軸流送風機５側
の面と建築物等の壁面９との間に十分な間隔がある場所
に設置した場合は、第10図で示すように軸流送風機５の
羽根車６の外周側から吹き出される気流はオリフィス８
の円筒状の吹出口8bに沿って軸方向吹き出され、軸流送
風機５は所定の送風性能を出す。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、セパレート型空
気調和機の室外機１を第９図に示すような箱体２の軸流
送風機５側の面と建築物等の壁面９との間に十分な間隔
がない場所に設置すると、第11図で示すように軸流送風
機５の羽根車６の外周側から吹き出される気流は斜めに
傾いて吹き出さすことになり、オリフィス８の壁面に一
旦衝突し、その後、向きを軸方向に変え、箱体２外へ吹
出される。このため、セパレート型空気調和機の室外機
１を、箱体２の軸流送風機５側の面と建築物等の壁面９
との間に十分な間隔がない場所に設置すると、軸流送風
機５の送風性能が劣化し、セパレート型空気調和機の室
外機１が所定の熱交換能力を出せないものとなってい
た。

また、この条件で所定の熱交換能力を確保するために
は軸流送風機５の回転数をアップせねばならず、送風騒
音も高いものとなっていた。そのため、セパレー型空気
調和機１を箱体２の軸流送風機５側の面と建築物等の壁
面９との間に十分な間隔がない場所に設置する場合に軸
流送風機５の送風性能が劣化を抑えなければならないと
いう課題を有していた。

本発明は、上記課題に鑑み、セパレート型空気調和機
の室外機を軸流送風機側の面と建築物等の壁面との間に
十分な間隔がない場所に設置した場合でも、軸流送風機
の送風性能を劣化させず、所定の熱交換能力を出すセパ
レート型空気調和機の室外機を提供するものである。

課題を解決するための手段 この課題を解決するために、本発明のセパレート型空
気調和機の室外機は、箱体と、前記箱体内に設けた熱交
換器と、前記箱体内に設けた圧縮機と、前記熱交換器の
空気吸い込み側の反対の面に設けた軸流送風機と、前記
軸流送風機の吹出口側に設けたファンガードで構成さ
れ、前記軸流送風機は羽根車と前記羽根車の周囲に設け
られたオリフィスから成り、前記オリフィスは吸込側が
拡がったベルマウス状の吸込口と前記吸込口の反吸込側
と連続し気流吹き出し方向に向かうにつれて略円錐状に
拡った内壁面をもつ吹出口と前記吹出口の内壁面に着脱
可能に取り付けられるリングとで形成され、前記リング
は、前記吹出口の略円錐状の内壁面に合致する外壁と前
記吸込口の反吸込側の内径と略同一内径の円筒状の内壁
を持つのである。

作用 この構成によって、セパレート型空気調和機の室外機
を軸流送風機側の面と建築物等の壁面との間に十分な間
隔がない場所に設置した場合に、リングを取り外すこと
で、軸流送風機の羽根車の外周側から斜めに吹き出され
る気流がオリフィスの略円錐状に拡った吹出口の内壁面
に沿ってスムーズに流れ箱体外へ吹き出される。そのた
め、軸流送風機が目的とする所定の送風性能を出す。

また、セパレート型空気調和機の室外機を軸流送風機
側の面と建築物等の壁面との間に十分な間隔がある場所
に設置した場合には、リングを取り付けることで、軸流
送風機の羽根車の外周側から軸方向に吹き出す気流がリ
ングの内壁に沿って流れ、箱体外へ吹き出される。その
ため、羽根車外周側からの気流の流れがスムーズとなり
軸流送風機が所定の送風性能を出す。

実施例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。尚、従来例と同一部分については重複を避
けるため、同一番号を付けて説明を省略する。

第１図から第６図は本発明の一実施例におけるセパレ
ート型空気調和機の室外機の構造を示すものである。

10は、羽根車７と、前記羽根車７の周囲に設けられた
オリフィス11とで構成される軸流送風機である。前記オ
リフィス11は、ベルマウス状の吸込口12と略円錐状に拡
った吹出口13と前記吹出口13の略円錐状の内壁面13aに
合致する外壁14aと円筒状の内壁14bを持つリング14とか
ら成る。

以上のように構成されたセパレート型空気調和機の室
外機について以下その動作を説明する。

セパレート型空気調和機の室外機１を第９図に示すよ
うな箱体２の軸流送風機10側の面と建築物等の壁面９と
の間に十分な間隔がない場所に設置する場合、第２図で
示すようなリング14の外周部に設けた複数の爪15を、第
４図で示すような略円錐状に拡った吹出口13の吹出側周
辺部16に設けた差し込み部からはずしてオリフィス１か
らリング14を取り外すことで、第５図で示すように羽根
車７の外周側から斜めに吹き出される気流がオリフィス
11の吹出口13の略円錐状に拡った内壁面13aに沿ってス
ムーズに流れ箱体２外へ吹き出される。そのため、軸流
送風機10が目的とする所定の送風性能を出す。

また、セパレート型空気調和機の室外機１を第８図に
示すような箱体２の軸流送風機10側の面と建築物等の壁
面９との間に十分な間隔がある場所に設置する場合、リ
ング14の外周部に設けた複数の爪15を、略円錐状に拡っ
た吹出口13の吹出側周辺部に設けた差し込み部16に差し
込んで、第６図で示すようにリング14をリング14の外壁
14aとオリフィス11の吹出口13の略円錐状の内壁面13aと
が一致するように取り付けることで、羽根車７の外周側
から軸方向に吹き出す気流がリング14の円筒状の内壁14
bに沿って流れ箱体２外へ吹き出される。従って、羽根
車７外周側からの気流の流れがスムーズとなり、軸流送
風機10が目的とする所定の送風性能を出す。

以上のように本実施例によれば、オリフィス11を吸込
側が拡ったベルマウス状の吸込口12と吸込口12の反吸込
側と連続し気流吹き出し方向に向かうにつれて略円錐状
に拡った内壁面13aをもつ吹出口13と吹出口13の内壁面1
3aに着脱可能に取り付けられるリング14とで形成され、
リング14は、吹出口13の略円錐状の内壁面13aに合致す
る外壁14aと吸込口12の反吸込側の内径と略同一内径の
円筒状の内壁14bを持つので、セパレート型空気調和機
の室外機１の種々の設置条件における軸流送風機10の羽
根車７の外周側からの吹出方向に合わせたオリフィス11
の吹出形状とすることができ、羽根車７外周側からの気
流の流れがスムーズとなり、軸流送風機10が目的とする
所定の送風性能を出すことができる。そのため、セパレ
ート型空気調和機の室外機１は所定の熱交換能力を損な
わず出すことができる。

発明の効果 以上のように本発明は、箱体と、前記箱体内に設けた
熱交換器と、前記箱体内に設けた圧縮機と、前記熱交換
器の空気吸い込み側の反対の面に設けた軸流送風機と、
前記軸流送風機の吹出口側に設けたファンガードで構成
され、前記軸流送風機は羽根車と前記羽根車の周囲に設
けられたオリフィスから成り、前記オリフィスは吸込側
が拡ったベルマウス状の吸込口と前記吸込口の反吸込側
と連続し気流吹出き出し方向に向かうにつれて略円錐状
に拡った内壁面をもつ吹出口と前記吹出口の内壁面に着
脱可能に取り付けられるリングとで形成され、前記リン
グは、前記吹出口の略円錐状の内壁面に合致する外壁と
前記吸込口の反吸込側の内径と略同一内径の円筒状の内
壁を持つので、セパレート型空気調和機の室外機の種々
の設置条件における軸流送風機の羽根車の外周側からの
吹出方向に合わせたオリフィスの吹出形状とすることが
でき、羽根車７外周側からの気流の流れがスムーズとな
り、軸流送風機が目的とする所定の送風性能を出すこと
ができる。よってセパレート型空気調和機の室外機は所
定の熱交換能力を損なわず出すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるセパレート型空気調
和機の室外機の断面図、第２図は本発明の一実施例にお
けるリングの正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ′断面
図、第４図は第１図の要部断面図、第５図はセパレート
型空気調和機の室外機を軸流送風機側の面と建築物等の
壁面との間に十分な間隔がない場所に設置する場合の本
発明の要部断面図、第６図はセパレート型空気調和機の
室外機を軸流送風機側の面と建築物等の壁面との間に十
分な間隔がある場所に設置する場合の本発明の要部断面
図、第７図は従来のセパレート型空気調和機の室外機の
断面図、第８図は従来のセパレート型空気調和機の室外
機を軸流送風機側の面と建築物等の壁面との間に十分な
間隔がある場所に設置した状態図、第９図は従来のセパ
レート型空気調和機の室外機を軸流送風機側の面と建築
物等の壁面との間に十分な間隔がある場所に設置した状
態図、第10図は第８図の設置状態での従来の軸流送風機
の要部断面図、第11図は第９図の設置状態での従来の軸
流送風機の要部断面図である。 １……セパレート型空気調和機の室外機本体、２……箱
体、３……熱交換器、４……圧縮機、10……軸流送風
機、６……ファンガード、７……羽根車、11……オリフ
ィス、12……吸込口、13……吹出口、13a……略円錐状
の壁面、14……リング、14a……外壁、14b……内壁。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】箱体と、前記箱体内に設けた熱交換器と、
   前記箱体内に設けた圧縮機と、前記熱交換器の空気吸い
   込み側の反対の面に設けた軸流送風機と、前記軸流送風
   機の吹出口側に設けたファンガードとより構成され、前
   記軸流送風機は羽根車と前記羽根車の周囲に設けられた
   オリフィスから成り、前記オリフィスは吸込側が拡がっ
   たベルマウス状の吸込口と前記吸込口の反吸込側と連続
   し気流吹き出し方向に向かうにつれて略円錐状に拡った
   内壁面をもつ吹出口と前記吹出口の内壁面に着脱可能に
   取り付けられるリングとで形成され、前記リングは、前
   記吹出口の略円錐状の内壁面に合致する外壁と前記吸込
   口の反吸込側の内径と略同一内径の円筒状の内壁を持つ
   ことを特徴とするセパレート型空気調和機の室外機。