JPH0718924Y2 - 天井設置用空調装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は天井設置用空調装置に関し、特に送風効率の
良い天井設置用空調装置に関する。

（従来の技術） 従来の天井設置用空調装置として、第７図に示すよう
に、吸入口102とこの吸入口102に対向する排出口103,10
4とをケーシング101に設け、そのケーシング101内に上
流側からエバポレータ109、送風機110,111を設置し、そ
れらの送風機110,111の吹出口110a,111aを排出口103,10
4にそれぞれ対向配置してなるものがある（実開昭61-98
927号公報）。

この天井設置用空調装置は集合住宅などの天井裏に設置
され、ケーシング101の吸入口102には吸入ダクト107が
接続され、ケーシング100の排出口103,104には分配ダク
ト108が接続され、分配ダクト108は各部屋まで延びてい
る。

吸入ダクト107から吸入口102を通じてケーシング101内
に吸入された空気は、エバポレータ109を通過するとき
に冷やされる。冷やされた空気は、送風機110,111の吹
出口110a,111aから排出口103,104を通じて排出され、分
配ダクト108から各部屋に供給される。

（考案が解決しようとする課題） ところが、冷風を遠い部屋まで供給するためには長い分
配ダクト108を使用しなければならないが、分配ダクト1
08が長くなると通気抵抗が増えるため、高い機外静圧が
必要になる。機外静圧を高めるには、大出力の送風機を
用いればよいが、送風機が大型になり、消費電力も増え
るという問題がある。

この考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、そ
の課題は大出力の送風機を用いずに、送風効率を上げ、
機外静圧を増すことができる天井設置用空調装置を提供
することである。

（課題を解決するための手段） 前述の課題を解決するためこの考案は、吸入口と排出口
とを有するケーシング内に、熱交換器と送風機とを設置
してなる天井設置用空調装置において、前記送風機の吹
出口に筒状の吹出口延長アダプタを装着し、この吹出口
延長アダプタを前記排出口から突出させた。

（作用） 前述のように前記送風機の吹出口に筒状の吹出口延長ア
ダプタを装着し、この吹出口延長アダプタを前記排出口
から突出させたので、送風効率が上がり、機外静圧が増
す。

（実施例） 次に、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第２図はこの考案の一実施例に係る天井設置用空調装置
を示す斜視図であって、図中１はケーシングである。こ
のケーシング１の前端面1aには吸入口２が設けてあり、
その前端面1aに対向する後端面1bには排出口3,4が設け
てある。

第１図に示すように、前記ケーシング１の前端面1aには
外側に突出するダクト装着用フランジ５が設けてあり、
前記ケーシング１の後端面1bにも外側に突出するダクト
装着用フランジ６が設けてある。ダクト装着用フランジ
５には吸入ダクト７が、ダクト装着用フランジ６には分
配ダクト８が、それぞれ装着されている。

前記ケーシング１内には、上流側からエバポレータ（熱
交換器）９、送風機10,11が設置されている。送風機10,
11の吹出口10a,11aには、第３図に示す筒状の吹出口延
長アダプタ12,13がそれぞれ装着されている。吹出口延
長アダプタ12,13としては、第３図に示すものの他に、
先端の形状を楕円形にした第４図に示すような吹出口延
長アダプタ14,15でもよい。

排出口3,4から吹出口延長アダプタ12,13の最先端までの
長さＡは、ダクト装着用フランジ６の突出方向長さＢよ
りも短かい。例えば、ダクト装着用フランジ６の突出方
向長さＢを40〜50mmのとき、吹出口延長アダプタ12,13
の長さＡは35mm程度にする。

次に、この実施例の作用、効果について説明する。

送風機10,11を作動させると、吸入ダクト７内の空気
は、吸入口２からケーシング１内に吸入され、エバポレ
ータ９を通過する。エバポレータ９を通過して冷やされ
た空気は、送風機10,11内に吸い込まれ、送風機10,11の
吹出口10a,11aから吹き出され、その後吹出口延長アダ
プタ12,13内を通って分配ダクト８に送られる。

この実施例（Ａ＝35mm）は、吹出風量一定のとき、第５
図及び第６図に示すような特性を示し、従来例（Ａ＝0m
m）に較べ、送風効率が約５％上がり、機外静圧は約5mm
Aq増した。また、消費電力もわずかに減少した。

このように、この実施例によれば、大出力の送風機を用
いず、吹出口延長アダプタ12,13を装着するだけで、送
風効率が上がり、機外静圧が上昇するので、分配ダクト
を長くしたとしても、遠く離れた部屋にも冷風を十分に
供給することができる。

（考案の効果） この考案の天井設置用空調装置によれば、吸入口と排出
口とを有するケーシング内に、熱交換器と送風機とを設
置してなる天井設置用空調装置において、前記送風機の
吹出口に筒状の吹出口延長アダプタを装着し、この吹出
口延長アダプタを前記排出口から突出させたので、送風
効率が上がり、機外静圧が増す。したがって、分配ダク
トを長くしたとしても、遠く離れた部屋にも冷風を十分
に供給することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係る天井設置用空調装置
を示す断面図、第２図はその斜視図、第３図及び第４図
は吹出口延長アダプタを示す斜視図、第５図及び第６図
はこの実施例の天井設置用空調装置の特性を示す曲線
図、第７図は従来の天井設置用空調装置を示す断面図で
ある。 １……ケーシング、２……吸入口、3,4……排出口、９
……エバポレータ（熱交換器）、10,11……送風機、10
a,11a……送風機の吹出口、12,13……吹出口延長アダプ
タ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吸入口と排出口とを有するケーシング内
   に、熱交換器と送風機とを設置してなる天井設置用空調
   装置において、前記送風機の吹出口に筒状の吹出口延長
   アダプタを装着し、この吹出口延長アダプタを前記排出
   口から突出させたことを特徴とする天井設置用空調装
   置。