JP2815331B2 - 木造建築物の補強構造 - Google Patents

木造建築物の補強構造

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JP2815331B2 JP7294075A JP29407595A JP2815331B2 JP 2815331 B2 JP2815331 B2 JP 2815331B2 JP 7294075 A JP7294075 A JP 7294075A JP 29407595 A JP29407595 A JP 29407595A JP 2815331 B2 JP2815331 B2 JP 2815331B2
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  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存の木造建築
物、例えば由緒ある建築物に耐震性を含む耐久性をもた
らすことのできる、木造建築物の補強構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知のように、わが国では、建築物は古
来よりほとんどが木造であった。このことは、わが国は
元来森林資源は豊かであり、また、夏が高温多雨多湿と
いう気候に由来するといわれ、建築構造もこの気候を念
頭においたものといわれている。 他方、わが国は、風
水害、火災、地震等の災害が多く、かかる災害に対して
木造建築物は、ほとんど無力で、多くの被害を被ってき
た。最近、1995年1月17日に神戸を中心に発生し
た兵庫県南部地震(阪神大震災)においても、建物、特
に木造建築物の倒壊、さらには、火災等の二次災害によ
って、5,500名を越える人が犠牲となったのは、周
知の通りである。その犠牲者のうち、5,000人余り
は圧死者で、ほとんどは、建物の倒壊によるものである
といわれている。また、前記木造建築物の倒壊において
は、一般家屋はもちろん、文化財としての由緒ある木造
建築物(例えば神社、仏閣等)も多く含まれているとい
われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる大地震は、いつ
発生しても不思議ではない状況下にあり、被害を受けて
いない都市、すなわち人口の密集地域では、総合的な地
震対策を初めとして、建物、特に木造建築物の点検、補
強工事の必要性が叫ばれている。本発明は、以上のよう
な背景から提案されたものであって、既存の木造建築
物、例えば由緒ある建築物に耐震性を含む耐久性をもた
らすことのできる、木造建築物の補強構造を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、整地した敷地に設けた布基礎上に土
台、柱材、梁材、壁材等の建材により組み上げて構成し
た既存の木造建築物において、少なくとも木造建築物の
外観をそのままの状態で、木造建築物の布基礎内側の敷
地に鉄筋コンクリート製の基礎を打設して、木造建築物
における屋内空間を仕切った鉄筋コンクリート製の躯体
を構成し、この躯体と前記木造建築物とを一体化する構
成とした。また本発明は、整地した敷地に設けた布基礎
上に土台、柱材、梁材、壁材等の建材により組み上げて
構成した既存の木造建築物において、少なくとも木造建
築物の外観をそのままの状態で、木造建築物の布基礎内
側の敷地に鉄筋コンクリート製の基礎を打設し、この基
礎上に鋼材によって土台、柱、梁を組み上げて、構成し
て、装甲建材によって屋内空間を仕切り、これら鋼材お
よび装甲建材と、前記木造建築物とを一体化する構成と
した。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる木造建築物
の補強構造について、典型的な実施の形態を示し、添付
の図面に基づいて以下説明する。図1に本発明にかかる
補強構造を施した木造建築物、例えば築年数のたった老
朽な小学校の校舎1を示す。この校舎1は、入り母屋形
式の屋根2を有する木造2階建てで、外壁3には、多数
の通し柱4と、下見板5と漆喰壁6等が見られる。 か
かる校舎1は、敷地に敷き詰めて踏み固めた基礎用の砂
利層7上に布基礎8、布基礎8上に土台9、柱10を有
し、これら布基礎8、土台9、柱10の内側にに鉄筋コ
ンクリート製の躯体11を設けて一階、二階部分を構成
し、この躯体11と、前記柱10とを一体化すべく締結
手段によって締結している(図2参照)。
【0006】前記砂利層7上における躯体11上には、
束石としてのコンクリートブロック12が配設され、こ
れらコンクリートブロック12上に床束13を立設する
と共に床束13同士を根がらみ14によって連結し、こ
れら床束13によって大引き15を支持する構成とし、
大引き15上に、木質系床材16を設ける構成としてい
る。また、前記躯体11における一階と二階とを仕切る
天井部分と、二階の天井部分には、複数の吊りボルト1
7が、適宜間隔ごとに垂下形成され、天井板としての化
粧石膏ボード18が装着されている。また、躯体11に
おける一階と二階とを仕切る天井部分の上面と、二階の
居室の床を支える胴差19とは、天井部分の上面に適宜
間隔ごとに植設した固定ボルト20によって連結してい
る。さらに、躯体11における二階の天井部分の上面
を、屋根を支える小屋梁21と、前記二階の天井部分の
上面に適宜間隔ごとに植設した固定ボルト22によって
連結している(図3、図4参照)。
【0007】そして、以上のような校舎1を構成する布
基礎8、土台9、柱10の内側に構築した鉄筋コンクリ
ート製の躯体11は、布基礎8と密接すると共にアンカ
ーボルト23によって連結し、柱10とは、型枠用合板
24を介して密接すると共に、羽子板ボルト25によっ
て連結している(図5参照)。
【0008】以上のような校舎1の補強構造によれば、
一階、二階部分における居室(教室)、廊下を鉄筋コン
クリート製の躯体11により仕切り構成したので、校舎
1本来の老朽化した土台9、柱10、外壁6を十分に補
強することができ、少なくとも、過去に発生した大地震
にも十分耐えることができる。従って、せっかくの保存
に値するような由緒ある木造建築物を安全のために建て
変えるというようなことは必要なく、外観をそのままの
状態で保存することができる。このように由緒ある木造
建築物の少なくとも外観をそのままに、補強構造を施す
ことができるので、例えば神社、仏閣等を保存するため
の手段として用いれば、これら建物の内部の文化財の保
護にもつながることになり、大変有効な手段であると言
える。
【0009】以上、木造建築物の補強構造として、木造
建築物の内側敷地に鉄筋コンクリート製の躯体を構築し
て、木造建築物の構造物と一体化する一例を挙げ、説明
したが、木造建築物の外観、基本的な構造物がそのまま
の状態に維持することができれば、鉄筋コンクリート製
の躯体以外に、鋼材を木造建築物の内側敷地に組み上
げ、装甲建材(鋼板、軽量コンクリート板、不燃断熱材
等を組み合わせたもの)等によって屋内空間を仕切る構
造としても良い。
【0010】
【発明の効果】以上のとおり本発明による補強構造によ
れば、由緒ある木造建築物を、少なくとも外観をそのま
まの状態で、過去の大地震に対しても充分耐えることが
でき、せっかくの保存に値するような由緒ある木造建築
物を安全のために建て変えるというようなことは不要と
なる。また、木造建築物の少なくとも外観をそのまま
に、敷地内にて施工することができるので、歴史的な神
社、仏閣等に対して用いれば建物は勿論、内部の文化財
を保護することにもつながる。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる補強構造を採用した木造建築物
の一部断面外観図である。
【図2】図1に示す木造建築物に施した補強構造を示
す、要部拡大断面説明図である。
【図3】図1に示す木造建築物の補強構造を示す、断面
説明図である。
【図4】図1に示す木造建築物の補強構造を示す、全体
断面説明図である。
【図5】図4に示す木造建築物に施した補強構造を示
す、要部拡大断面説明図である。
【符号の説明】
1 校舎 2 屋根 3 外壁 4 通し柱 5 下見板 6 漆喰壁 7 砂利層 8 布基礎 9 土台 10 柱 11 躯体 12 コンクリートブロッ
ク 13 床束 14 根がらみ 15 大引き 16 木質系床材 17 吊りボルト 18 化粧石膏ボード 19 胴差 20、22 固定ボルト 21 小屋梁 23 アンカーボルト 24 型枠用合板 25 羽子板ボルト
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 23/02 E04B 1/18 E04H 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 整地した敷地に設けた布基礎上に土
    台、柱材、梁材、壁材等の建材により組み上げて構成し
    た既存の木造建築物において、少なくとも木造建築物の
    外観をそのままの状態で、木造建築物の布基礎内側の敷
    地に鉄筋コンクリート製の基礎を打設して、木造建築物
    における屋内空間を仕切った鉄筋コンクリート製の躯体
    を構成し、この躯体と前記木造建築物とを一体化する構
    成としたことを特徴とする木造建築物の補強構造。
  2. 【請求項2】 整地した敷地に設けた布基礎上に土
    台、柱材、梁材、壁材等の建材により組み上げて構成し
    た既存の木造建築物において、少なくとも木造建築物の
    外観をそのままの状態で、木造建築物の布基礎内側の敷
    地に鉄筋コンクリート製の基礎を打設し、この基礎上に
    鋼材によって土台、柱、梁を組み上げて、構成して、装
    甲建材によって屋内空間を仕切り、これら鋼材および装
    甲建材と、前記木造建築物とを一体化する構成としたこ
    とを特徴とする木造建築物の補強構造。
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