JP2813437B2 - 半導体結晶の製造方法 - Google Patents

半導体結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光ファイバー型の電流検出器や光通信機器
において利用される光アイソレータ用の材料として注目
を集めている半導体結晶の製造方法に関する。
[従来の技術] CdとMnの構成比を変動させたり、外部磁場を印加する
事によって、半導体のバンドギャップを連続的に変化さ
せる事が可能な性質を持ち合わせている事から、Cd
(1-x)Mn(x)Teの結晶は、光や磁場を検出する機器用の半
導体素子として提供されている結晶材料である。
更に、このCd(1-x)Mn(x)Teの結晶は、赤外線の検出に
際して非常に優れた性能を持っているHgCdTeに対して、
結晶格子の整合性が極めて高い事から、Hg(1-x)Cd(x)Te
結晶のエピタキシャル成長用に用いられる基板としても
好適な材料として利用されている。
また、Cd(1-x)Mn(x)Teの結晶は、バンドギャップエネ
ルギーに近いエネルギーを持つた光に対して、外部磁界
の存在のもとに大きなファラデー回転性能をも持ってい
る為、近年、光ファイバー型の電流検出器や光通信機器
において利用される光アイソレータ用の材料として注目
を集めている材料である。
Cd(1-x)Mn(x)Teの結晶は、その組成の変動に伴って、
1092℃から950℃の融点を示す結晶材料であって、その
単結晶を製造するに際しては、石英や黒鉛で製作された
坩堝の中に投入されたCd,Mn,Teの金属原料をそのまま一
旦加熱溶融した後、坩堝の中で融体を徐々に冷却させて
行く事によって、材料の一端より逐次固化させ、目的と
する単結晶体を得る方法が一般に採られて居る。
この場合、大型結晶を得るには、坩堝の下端部より凝
固を進行させながら融体を徐々に結晶化させて行く、ブ
リッジマン法が最も経済的であると共に、効率的でもあ
る。
CdやTeは蒸気圧が高く、融点の近傍にあっても容易に
揮発して行く事から、製品の組成を確保する一方、加熱
に際する材料の蒸発酸化ロスを防ぐ為にも、ブリッジマ
ン法でCd(1-x)Mn(x)Teの結晶を製造する際には、原料を
石英等の原料封入容器に真空封入して作業を進める事が
必要である。
この場合、原料封入容器としては、溶着処理の作業性
に優れている事から石英が広く採用されて居る。
然し乍、本発明の対象とされた半導体を製造する際に
用いられる原料としてのMn中には大量の酸素が含有され
て居り、酸素を完全に除去したMnを入手する事は極めて
難事であって、結晶成長操作時に、生成されたMnの酸化
物が原料封入容器の石英と反応して、結晶の成長を阻害
したり、低融点のSiO2−MnO系のガラスが生成して容器
を浸食したり、時には原料封入容器の破損さえも発生す
るので、実作業では、石英と原料の直接な接触を避ける
手段として、石英の内側に熱分解方法によって製作され
た窒化ボロンの容器や、黒鉛の容器等高価な容器を挿入
して作業していた。
[発明が解決しようとする課題] 石英の容器を用い、ブリジマン法でCd(1-x)Mn(x)Teの
結晶を製造する場合にあって、炭素を還元剤として利用
した場合には、炭素と酸素との反応によって一酸化炭素
ガスが発生してきて、この一酸化炭素ガスが石英容器と
成長結晶の界面に気泡を発生するする様になり、生成さ
れて来る結晶の表面状態を著しく劣化させてしまうとい
う欠点があった。
本発明は、石英の容器を用い、ブリジマン法でCd
(1-x)Mn(x)Teの結晶を製造する際に、窒化ボロンの容器
や、黒鉛の容器等の高価な内容器を用いる事なく、高品
質の結晶を安全にしかも安定した組成で生産出来る方法
を開示する事を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、種々の検討を重ねた結果、石英の容器を
用い、ブリジマン法でCd(1-x)Mn(x)Teの結晶を製造する
場合に、Cdと,Mnと,Teとからなる原料を容器に真空封入
するに際して、原料中に極く微量の高純度Siを並存させ
る事によって、上記の課題が解決される事を見出だし、
本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、 1)Cdと、Teと、Mnとからなる原料を容器中に真空封入
した後、この容器を外部より加熱して当該原料を溶融体
とした後、容器内で溶融体を徐々に冷却固化させて結晶
体を得る方法に於いて、予め測定された、Mn中に存する
酸素量に応じた量のSiを、上記原料に加える半導体結晶
の製造方法。
2)化合物半導体の結晶を製造する際に、原料に加えら
れるSiの量が、原子%で、Mn中に存する酸素総量の2〜
10倍の量である上記1項記載の半導体結晶の製造方法。
3)原料を封入する容器が石英であると共に、化合物半
導体の結晶を製造する際に、原料に加えられるSiの量
が、原子%で、Mn中に存する酸素総量の2〜10倍の量で
ある上記1項記載の半導体結晶の製造方法。
により課題が解決される事を開示するものである。
[作用] Mnは非常に酸化し易い金属の一つであって、酸化力の
度合いを示す指標としての酸化物生成自由エネルギーは
1000℃に於いてすら、−100Kcal/mol O2と非常に大き
い値を示す。
この為、通常利用されている炭素等の還元剤をもって
酸素を完全に取り除く事は容易でない。
一方、Siは酸素との結合力が強く、1000℃に於ける酸
化物生成自由エネルギーは−150Kcal/molであって、Mn
のそれよりも大きい事から、Siを用いてMn中に含有され
ている酸素を取り除く事が可能である。
この場合の酸化生成物はMnO2あるいはMn3O4の形で存
在するものとして考えられて居り、その反応式は次の様
になる。即ち、 MnO2+Si=Mn+SiO2 Mn3O4+2Si=3Mn+2SiO2 として表される。
何れの還元反応形態をとるにせよ、Siを用いてMn中に
含有されている酸素を取り除こうとする場合には、1個
のSi原子は2個の酸素原子を固定する能力を有するの
で、加熱される容器内には、少なくともMn中に含有され
た全酸素原子の量の半分の量のSi原子を添加しておく必
要があり、上記脱酸反応式に於いて反応を十分に右に進
める為には、更に過剰のSiの添加を必要とする。
Siを添加した場合、石英容器中に生成してくるSiの酸
化物は、容器を構成している石英と同一成分であるた
め、有害なガスを発生させる事も無く、また、Siの酸化
物が容器と反応して、容器本体を破損させる様な事態も
生じる事が無い。
更には、Siの酸化物は生成されるCd(1-x)Mn(x)Teより
も比重が小さい為、結晶の生成中には容器中で溶解され
た溶融体の上部に浮遊する様になって、結晶の成長を阻
害する恐れはない。
本発明で、Siの添加量を原子%で、Mn中に存する酸素
総量の2〜10倍の量であると規定したのは、Siの添加量
が原子%でMn中に存する酸素総量の2倍未満の量である
と、結晶の生成中に容器の破損を生じる様になってくる
為で有り、逆に、Siの添加量が原子%でMn中に存する酸
素総量の10倍の量を超えると、容器の破損や気泡の発生
は認められないものの、成長して来る結晶の後半部分に
は多結晶の発生が認められる様になって、生成されて来
る結晶の性質に劣化の影響を及ぼす様になって来る為で
ある。
[実施例] 実施例1 予め、アセトン蒸気を1100℃で熱分解させる事により
容器の内面に炭素コーティングを施した、直径50mmの石
英容器中に、純度99.9999%のCdを259.63gと、純度99.9
9%のMnを14.1gと、純度99.9999%のTeを327.49gと、原
子%で、Mn中に含有されている酸素量の5倍に相当する
量のSiとして、Siの金属粉末を3.6mg挿入し、容器の内
部を1X10-8Torr以下になる様に排気した後、酸水素炎を
用いて封じ切った。
この容器は次ぎに1100℃に保持された状態のまま、加
熱炉内で5時間に亘って保持されて原料の溶解操作が行
われた。
その後、加熱炉内部の温度勾配を2〜3℃/cmに調整
し、さらに、加熱炉内部の温度を1090℃より0.5℃/hrの
割合の速度で1050℃まで降下させてると共に、容器内全
域の温度が溶融温度以下になった事を確認した後は、こ
の容器を60℃/hrの速度で室温まで冷却し、最後には、
容器を切り裂いて、内部に成長している結晶を取り出し
た。
この場合、容器の破損を招く様な事態は何等認められ
なかったと共に、入手されたCd(0.9)Mn(0.1)Te結晶
の表面には気泡の発生が全く認められず、良質な結晶を
容易に得る事が出来た。
実施例2 予め、アセトン蒸気を1100℃で熱分解させる事により
容器の内面に炭素コーティングを施した、直径50mmの石
英容器中に、純度99.9999%のCdを186.59gと、純度99.9
9%のMnを60.8gと、純度99.9999%のTeを353.04gと、原
子%で、Mn中に含有されている酸素量の3.5倍に相当す
る量のSiとして、Siの金属粉末を10.9mg挿入し、容器の
内部を1X10-8Torr以下になる様に排気した後、酸水素炎
を用いて封じ切った。
この容器は次ぎに1100℃に保持された状態のまま、加
熱炉内で5時間に亘って保持されて原料の溶解操作が行
われた。
その後、加熱炉内部の温度勾配を2〜3℃/cmに調整
し、さらに、加熱炉内部の温度を1080℃より0.5℃/hrの
割合の速度で1040℃まで降下させてると共に、容器内全
域の温度が溶融温度以下になった事を確認した後は、こ
の容器を60℃/hrの速度で室温まで冷却し、最後には、
容器を切り裂いて、内部に成長している結晶を取り出し
た。
この場合、容器の破損を招く様な事態は何等認められ
なかったと共に、入手されたCd(0.6)Mn(0.4)Te結晶
の表面には気泡の発生が全く認められず、良質な結晶を
容易に得る事が出来た。
実施例3 予め、アセトン蒸気を1100℃で熱分解させる事により
容器の内面に炭素コーティングを施した、直径50mmの石
英容器中に、純度99.9999%のCdを186.59gと、純度99.9
9%のMnを60.8gと、純度99.9999%のTeを353.04gと、原
子%で、Mn中に含有されている酸素量の8.5倍に相当す
る量のSiとして、Siの金属粉末を26.4mg挿入し、容器の
内部を1X10-8Torr以下になる様に排気した後、酸水素炎
を用いて封じ切った。
この容器は次ぎに1100℃に保持された状態のまま、加
熱炉内で5時間に亘って保持されて原料の溶解操作が行
われた。
その後、加熱炉内部の温度勾配を2〜3℃/cmに調整
し、さらに、加熱炉内部の温度を1080℃より0.5℃/hrの
割合の速度で1040℃まで降下させてると共に、容器内全
域の温度が溶融温度以下になった事を確認した後は、こ
の容器を60℃/hrの速度で室温まで冷却し、最後には、
容器を切り裂いて、内部に成長している結晶を取り出し
た。
この場合、容器の破損を招く様な事態は何等認められ
なかったと共に、入手されたCd(0.6)Mn(0.4)Te結晶
の表面にあっても、気泡の発生が全く認められず、良質
な結晶を容易に得る事が出来た。
以上の如くにして、本発明による時は、良質なCd
(1-x)Mn(x)Teの結晶を容易に入手する事が可能になっ
た。
尚、Siの添加量と、結晶の育成状態の関連について実
験した結果を第1表に纏めて示す。
[発明の効果] 本発明による時は、結晶の生成時に往々にして認めら
れる容器の破損が一切認められなくなったと共に、入手
された結晶の表面にあっても、気泡の発生が全く認めら
れず、良質な結晶を容易に得る事が出来、光関連機器業
界に寄与するところ大なるものがある。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cdと、Teと、Mnとからなる原料を容器中に
    真空封入した後、この容器を外部より加熱して当該原料
    を溶融体とした後、容器内で溶融体を徐々に冷却固化さ
    せて結晶体を得る方法に於いて、予め測定されたMn中に
    存する酸素量に応じた量のSiを、上記原料に加える事を
    特徴とする半導体結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】化合物半導体の結晶を製造する際に、原料
    に加えられるSiの量が、原子%で、Mn中に存する酸素総
    量の2〜10倍の量である事を特徴とする特許請求第1項
    記載の半導体結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】原料を封入する容器が石英であると共に、
    上記半導体結晶を製造する際に、原料に加えられるSiの
    量が、原子%で、Mn中に存する酸素総量の2〜10倍の量
    である事を特徴とする、特許請求第1項記載の半導体結
    晶の製造方法。
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