JP2710288B2 - 単結晶製造装置用黒鉛発熱体 - Google Patents

単結晶製造装置用黒鉛発熱体

Info

Publication number
JP2710288B2
JP2710288B2 JP1119039A JP11903989A JP2710288B2 JP 2710288 B2 JP2710288 B2 JP 2710288B2 JP 1119039 A JP1119039 A JP 1119039A JP 11903989 A JP11903989 A JP 11903989A JP 2710288 B2 JP2710288 B2 JP 2710288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
graphite
graphite heating
single crystal
surface roughness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1119039A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02296788A (ja
Inventor
佳宏 細川
良樹 薮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP1119039A priority Critical patent/JP2710288B2/ja
Publication of JPH02296788A publication Critical patent/JPH02296788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2710288B2 publication Critical patent/JP2710288B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、チョクラルスキ法により、Si等の単結晶
およびGaAsやInP等の化合物単結晶ならびに酸化物結晶
を成長させる単結晶製造装置に用いられる黒鉛発熱体に
関するものである。
[従来の技術] チョクラルスキ法で単結晶を成長させる単結晶製造装
置には、るつぼ内を加熱するための発熱体が設けられて
おり、一般にこの発熱体は黒鉛から形成されている。こ
の黒鉛発熱体においては、発熱の際に、黒鉛と酸素とが
反応し、或る一定時間を経過すると黒鉛が消耗されて、
劣化し、発熱が不均一になるという問題があった。
このような黒鉛の劣化の原因としては以下のようなこ
とが考えられている。
黒鉛には、雰囲気ガスを自由に吸脱着できる開気孔
と、自由に吸脱着できない閉気孔と、開気孔および閉気
孔の中間的な気孔とが存在することが知られている。こ
のような黒鉛を、空気中に放置しておくと、閉気孔およ
び開気孔と閉気孔の中間的な気孔にも空気等が充満す
る。開気孔中に吸着されたガスは、昇温初期に放出され
るが、開気孔と閉気孔の中間的な気孔中に充満したガス
は、昇温とともに徐々に放出される。酸素ガスが吸着さ
れている場合、放出の際に、高温の黒鉛と反応して、CO
を発生し、これによって黒鉛が消耗し劣化する。
シリコン等をチョクラルスキ法により結晶成長させる
場合には、シリコンの融液が、石英ガラス製のるつぼ
と、以下の(1)式のように反応しSiOを生成し、このS
iOが、黒鉛発熱体と以下の(2)式のように反応して、
黒鉛が消耗する。
Si+SiO2→2SiO ……(1) SiO+2C→SiC+CO ……(2) さらに、GaAsやInP等のように液体封止剤を使用する
チョクラルスキ法では、一般的に使用される液体封止剤
の酸化硼素が、(3)式のように酸素を放出し、この酸
素が、(4)式のように黒鉛と反応し、黒鉛が消耗し劣
化する。
2B2O34B+3O2 ……(3) C+O→CO ……(4) 以上のような原因で生じる黒鉛発熱体の消耗による劣
化を防ぐため、たとえば特開昭58-74595号公報では、黒
鉛に代えて炭化珪素を発熱体として使用することが提案
されている。シリコン融液と石英ガラス製のるつぼとの
反応により発生したSiOガスは炭化珪素とは反応しない
ため、消耗することはなく、均一な温度分布を維持し発
熱体の寿命を延ばすことができる。また、炭化珪素に
は、黒鉛などのように開気孔と閉気孔の中間的な気孔が
ないため、上記のによる原因で消耗することもない。
また、特開昭62-223090号公報には、黒鉛発熱体の消
耗されやすい部分の厚みを厚くする方法が開示されてい
る。これは、黒鉛発熱体の消耗しやすい部分の厚みを予
め厚くしておくことにより、黒鉛発熱体が消耗しても、
全体として黒鉛発熱体の厚みが均一となるようにして、
寿命を向上させようとしているものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、材質を炭化珪素に代えて発熱体の寿命
を向上させる方法は、炭化珪素が高価であることからコ
スト的に高くなるという問題があった。また、消耗しや
すい部分の厚みを厚くする方法では、発熱体の厚みが変
化することから、引上げ軸方向の温度分布が変化し、従
来と同様の炉内の温度分布を得ることができないという
問題があった。
そのゆえに、この発明の目的は、安価でかつ安定した
加熱を維持することのできる単結晶製造装置用黒鉛発熱
体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、かかる従来の問題点を解消するため鋭
意研究を重ねた結果、黒鉛発熱体の表面粗さが、その消
耗および劣化に影響を与えることを見い出し、この発明
をなすに至った。
すなわち、この発明の黒鉛発熱体は、JIS-B-0601規格
による表面粗さが0.8μmRmax以下であることを特徴とし
ている。
[作用] この発明の黒鉛発熱体では、表面粗さを0.8μmRmax以
下とすることにより、黒鉛発熱体の表面の表面積を小さ
くし、酸素と黒鉛との反応を少なくして、黒鉛の発熱体
の消耗劣化を防止している。
第3図は、この発明の一実施例である黒鉛発熱体の引
上げ軸方向の断面図である。また、第4図は、同じくこ
の発明の一実施例である黒鉛発熱体の引上げ軸の垂直方
向の断面図である。この黒鉛発熱体1の表面粗さは、0.
8μmRmaxである。なお、第4図は、第3図に示すIV-IV
線に沿う断面図である。第3図に丸印を付した部分1aの
拡大断面図を第1図に示す。
第1図は、この発明の一実施例である黒鉛発熱体の表
面部分の拡大断面図である。また、第2図は、従来の黒
鉛発熱体の一実施例の表面部分の拡大断面図である。第
2図に示す黒鉛発熱体は、表面粗さが25μmRmaxであ
る。
第2図に示すような表面粗れを有する従来の黒鉛発熱
体の場合には、第1図に示す黒鉛発熱体の20倍の表面積
を有している。
黒鉛が酸素または酸化雰囲気によって消耗劣化する際
には、黒鉛表面に酸素またはSiO等の酸化性物質が衝突
する必要がある。このような衝突は、黒鉛の表面積と相
関関係を有しており、黒鉛の表面積が大きいほど衝突し
やすく、したがって消耗劣化を起こしやすい。このよう
な表面積は、表面粗さとの間にも相関関係を有してお
り、表面粗さが小さいほど表面積が小さくなる。
したがって、この発明のように、表面粗さが0.8μmRm
ax以下の黒鉛発熱体を用いることにより、酸素との反応
が抑制され、黒鉛発熱体の消耗による劣化を抑制するこ
とができる。
[実施例] 第5図は、InP単結晶製造装置を示す断面図である。
第5図を参照して、石英るつぼ5内には、InP原料融液
6が入れられており、InP原料融液6の上には液体封止
剤としての酸化硼素7が設けられている。InP原料融液
6からは、InP種結晶9により、InP単結晶10が引上げら
れ結晶成長する。
石英るつぼ5は、黒鉛支持体11により支持されてお
り、黒鉛支持体11の下方には下軸12が取付けられてい
る。黒鉛支持体11のまわりには、石英るつぼ5内を加熱
するための黒鉛発熱体8が設けられている。
第5図に示すInP単結晶製造装置を用いて、実施例1
ならびに比較例1および2の実験を行なった。
実施例1 黒鉛発熱体としては、JIS-B-0601規格による表面粗さ
が0.8μmRmaxのものを用いた。
石英るつぼ5内に高純度のInP多結晶1000gと、十分に
脱水した酸化硼素約200gを入れ、十分真空引きした後、
高圧チャンバ内に不活性ガスを導入した。
次に黒鉛発熱体8に約400Aの電流を流し、原料を溶融
した。この状態で、InP種結晶9をInP原料融液6に接触
させ、種結晶の回転速度を約7回転/分とし、石英るつ
ぼ5の回転速度を約15回転/分とし、引上げ速度を約5m
m/時間として結晶成長を行なった。950g引上げた後、引
上げ速度を10mm/時間として30mm引上げ、結晶を酸化硼
素7から切り離し、3℃/分の冷却速度で冷却した。
以上のような結晶成長を繰返し、黒鉛発熱体の抵抗値
が、使用開始のときよりも10%以上上昇して発熱が不安
定となるまでの時間を測定したところ、発熱体通電時間
として1715時間であった。
比較例1 黒鉛発熱体として、JIS-B-0601規格による表面粗さ
が、従来のものである25μmRmaxのものを使用し、実施
例1と同様にして結晶成長を繰返し、黒鉛発熱体の抵抗
値が使用開始のときに比べ10%以上上昇するまでの時間
を測定した。その結果、発熱体通電時間として622時間
であった。
比較例2 黒鉛発熱体として、JIS-B-0601規格による表面粗さが
6.3μmRmaxのものを使用し、実施例1と同様にして、結
晶成長を繰返し、黒鉛発熱体の抵抗値が使用開始のとき
に比べ10%以上上昇するまでの時間を測定した。その結
果、発熱体通電時間として771時間であった。
第6図は、以上の実施例1ならびに比較例1および2
の結果を表わしたものであり、黒鉛発熱体の表面粗さ
と、使用寿命、すなわち黒鉛発熱体の抵抗値が10%上昇
するまでの時間との関係を示した図である。
また、上記の実施例1ならびに比較例1および2の黒
鉛発熱体において、黒鉛発熱体の使用時間と抵抗上昇率
との関係を第7図に示す。
第7図からも明らかなように、表面粗さがこの発明の
規定値よりも高い比較例1および2の黒鉛発熱体では、
比較的短い時間で急激に抵抗値が上昇するのに対し、こ
の発明に従う実施例1の黒鉛発熱体は、1500時間程度ま
で抵抗値の急激な上昇が見られない。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明に従う黒鉛発熱体は、
JIS-B-0601規格による表面粗さが0.8μmRmax以下である
ため、表面積が小さく、酸素や酸化性物質との反応が抑
制されている。このため、従来に比べ安定した加熱状態
で長時間使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例である黒鉛発熱体の表面
部分の拡大断面図である。第2図は、従来の黒鉛発熱体
の一例の表面部分の拡大断面図である。第3図は、この
発明の一実施例である黒鉛発熱体の引上軸方向の断面図
である。第4図は、この発明の一実施例である黒鉛発熱
体の引上軸に垂直な方向の断面図である。第5図は、In
P単結晶製造装置を示す断面図である。第6図は、黒鉛
発熱体の表面粗さと使用寿命との関係を示した図であ
る。第7図は、黒鉛発熱体の使用時間と抵抗上昇率の関
係を示した図である。 図において、1は黒鉛発熱体、5は石英るつぼ、6はIn
P原料融液、7は酸化硼素、8は黒鉛発熱体、9はInP種
結晶、10はInP単結晶、11は黒鉛支持体、12は下軸を示
す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チョクラルスキ法に従いるつぼ内の原料融
    液から単結晶を引上げて成長させる単結晶製造装置に用
    いられる前記るつぼ内を加熱するための黒鉛発熱体であ
    って、 JIS-B-0601規格による表面粗さが0.8μmRmax以下である
    ことを特徴とする、単結晶製造装置用黒鉛発熱体。
JP1119039A 1989-05-12 1989-05-12 単結晶製造装置用黒鉛発熱体 Expired - Lifetime JP2710288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1119039A JP2710288B2 (ja) 1989-05-12 1989-05-12 単結晶製造装置用黒鉛発熱体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1119039A JP2710288B2 (ja) 1989-05-12 1989-05-12 単結晶製造装置用黒鉛発熱体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02296788A JPH02296788A (ja) 1990-12-07
JP2710288B2 true JP2710288B2 (ja) 1998-02-10

Family

ID=14751438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1119039A Expired - Lifetime JP2710288B2 (ja) 1989-05-12 1989-05-12 単結晶製造装置用黒鉛発熱体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2710288B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4813313B2 (ja) * 2006-09-29 2011-11-09 Sumco Techxiv株式会社 シリコン単結晶引上げ装置及び該装置に使用される黒鉛部材並びに黒鉛部材の劣化防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02296788A (ja) 1990-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000264790A (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
US4010064A (en) Controlling the oxygen content of Czochralski process of silicon crystals by sandblasting silica vessel
US4152182A (en) Process for producing electronic grade aluminum nitride films utilizing the reduction of aluminum oxide
US6755049B2 (en) Method of producing a quartz glass crucible
JP2745408B2 (ja) 半導体単結晶引上げ装置
US4676968A (en) Melt consolidation of silicon powder
JP4803784B2 (ja) シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボの製造方法
JP4307076B2 (ja) 石英ガラス坩堝の製造方法
JPH1045499A (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法およびそれに用いる種結晶
JP2710288B2 (ja) 単結晶製造装置用黒鉛発熱体
US5211801A (en) Method for manufacturing single-crystal silicon carbide
JPH0230699A (ja) 炭化珪素単結晶成長方法および装置
EP1132505B1 (en) Method for producing single-crystal silicon carbide
RU2369669C2 (ru) Подложка для выращивания эпитаксиальных слоев нитрида галлия
JPH06191998A (ja) 炭化珪素単結晶の成長方法およびその成長装置
JPH07300385A (ja) 化合物半導体結晶の製造方法及び製造用るつぼ
JP2760948B2 (ja) 対流制御機能を持つルツボを使用する単結晶育成方法
JPH05330995A (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法及びその装置
JP2717669B2 (ja) 半導体単結晶引上げ装置
JPH02196082A (ja) シリコン単結晶の製造方法
JPS5849516B2 (ja) 不純物の少ないシリコン単結晶の製造方法
JPH06116082A (ja) 単結晶の製造方法
JPS61106487A (ja) 単結晶成長装置
JP2961340B2 (ja) 高純度シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶
JPH039173B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071024

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 12