JP2961340B2 - 高純度シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶 - Google Patents
高純度シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶Info
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Description
たは磁場を印加するチョクラルスキー法による高純度シ
リコン単結晶の製造方法および前記製造方法を用いて製
造する高純度シリコン単結晶に関する。
て高純度シリコンが用いられているが、この高純度シリ
コンは、チョクラルスキー法(以下CZ法という)や磁
場を印加するCZ法すなわちMCZ法などによって単結
晶化される。CZ法またはMCZ法を用いて引き上げら
れた単結晶中には酸素が固溶しており、この酸素が半導
体集積回路素子の基板製造プロセスにおいて重要な役割
を果たしている。すなわち、シリコン単結晶中の酸素
は、素子製造プロセスで混入する金属不純物を捕捉(ゲ
ッタリング)し、素子の電気特性を向上させる。前記ゲ
ッタリング作用は、酸素濃度に対して極めて敏感である
ため、酸素濃度の制御はCZ法またはMCZ法によるシ
リコン単結晶の製造上重要な位置を占めている。
ら析出した酸素がシリコン融液中に溶け込み、これがシ
リコン単結晶の引き上げ時に固体中に取り込まれたもの
である。石英るつぼから融液中に溶け込んだ酸素は、熱
対流により融液内を移動する。前記融液中に溶け込んだ
酸素の90%以上は、融液表面から一酸化珪素(Si
O)として蒸発することが知られている(文献−1:L
ANDOLT−BORNSTEIN,EDS:K−H.
HELLWEGE,O.MADELING VOL.1
7(1984)40 SPRINGER−VERLAG
参照)。
晶の高品質化要求は、半導体集積回路素子の集積度向上
に伴ってますます厳しいものとなっている。特に、酸素
誘起欠陥(OSFともいう)は基板表面層に欠陥を生じ
させるものであるため、その低減は集積回路素子の歩留
りに直接影響すると見なされている。前記酸素誘起欠陥
は、故意汚染したシリコンウェーハを加熱処理すると生
じることから、金属がシリコン単結晶中に存在すること
によって生じるものであることが近年定期的に明らかに
なった(文献−2:ELECTROCHEMICAL
SOCIETY,169TH SOCIETY MEE
TING EXTENDED ABSTRACT VO
L.86−1,(1986)372 参照)。従って、
金属元素の低減が高品質シリコン単結晶製造上重要な課
題となっている。
げ過程での汚染源は複数個存在すると考えられていた。
すなわち、 (1)第1の汚染源として、多結晶シリコン (2)第2の汚染源として、多結晶シリコンの破砕と取
扱い時に付着する不純物 (3)第3の汚染源として、石英るつぼ(単結晶の成長
中にシリコン融液中に不純物が溶け込む) (4)第4の汚染源として、シリコン単結晶引き上げ中
における炉内雰囲気 であり、これらの汚染源のうち上記(4)については、
炉内の高温に加熱された部分からの不純物の蒸発があっ
ても、不活性ガスの流れが融液への逆拡散を防ぐので、
問題にはならないとされている(前記文献−1参照)。
そして、もっぱら上記(3)の汚染源について研究が行
われてきた。
造装置のホットゾーンパーツたとえば外側るつぼには、
一般に炭素材が使用されているが、これらの炭素材によ
る汚染は従来から無視しうるものと見なされてきた(前
記文献−1参照)。しかしながら、高純度の炭素材とい
えどもppmオーダの不純物を含んでいる。そして、 (1)CZ法による単結晶製造装置の炉内炭素材は、下
記に示すようにシリコン融液から盛んに蒸発する一酸化
珪素と反応する。 2C(固体)+SiO(気体)→CO(気体)+SiC
(固体) (2)高温下で石英るつぼとその保持体である炭素材す
なわち黒鉛るつぼが接触すると、やはり炭素材の酸化反
応を生じ、一酸化炭素(CO)が発生する。その結果、
石英および炭素材がガス化し、ガス化しきれなかった金
属や金属酸化物が石英るつぼと黒鉛るつぼとの間に蓄積
し、その濃度を高める。 (3)上記に加えて、シリコン融液を貯留している石英
るつぼ中の金属不純物は、石英るつぼの融解とともにシ
リコン融液中に移動し、融液面から金属酸化物として蒸
発し、炉内に付着する。高温部に付着した金属元素は再
び蒸発し、引き上げ単結晶中に取り込まれ、単結晶の品
質を低下させることが予測される。
黒鉛るつぼの表層に含まれる金属不純物の量を測定し
た。まず、多数回使用した黒鉛るつぼの表層を削り取
り、表層に含まれている金属を酸により抽出し、これを
原子吸光装置および誘導結合プラズマ発光装置を用いて
分析した。前記表層においては、黒鉛るつぼの使用回数
増大に伴ってFe,Cr,Ni等の金属元素量が急増し
ている。次に、これらの金属元素の深さ方向分布を知る
ために、使用前の黒鉛るつぼと使用後の黒鉛るつぼの表
面から内部に向かう深さ方向の金属不純物の分布につい
て、二次イオン質量分析装置を用いて調査した。その結
果、金属不純物濃度は黒鉛るつぼの表面近傍で高濃度に
なっており、内部に向かうに従って減少していることが
分かった。金属不純物の高濃度領域は、表面から内部に
向かって数mmの範囲である。また、引き上げ単結晶に
発生する酸素誘起欠陥の密度を測定したところ、前記密
度は黒鉛るつぼの金属不純物濃度の増加とともに急増し
ている。
されている内容、すなわち炉内の高温に加熱された部分
からの不純物の蒸発は、不活性ガスの流れにより融液へ
の逆拡散を防ぐことができるので問題になっていないと
する従来の見解に反するものであり、引き上げ単結晶中
の酸素誘起欠陥発生原因が高温に晒されている炭素材、
特に黒鉛るつぼからの金属不純物蒸発等による汚染に基
づくものであることを示している。これらは、本発明者
等の高品質高純度シリコン単結晶開発、研究過程で初め
て発見したことである。本発明はさきに述べた従来の問
題点と、本発明者等の考察ならびに実験結果に基づいて
なされたもので、酸素誘起欠陥の発生を抑制した高純度
シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶
を提供することを目的としている。
め、本発明に係る高純度シリコン単結晶の製造方法は、
CZ法またはMCZ法によるシリコン単結晶製造装置に
おいて、炉内高温部分に使用する炭素材構造物の表層に
おける金属不純物濃度を200ppmwt以下とし、か
つ、前記炭素材構造物に含まれる金属不純物濃度を2p
pmwt以下とするものとし、このような方法で製造す
るシリコン単結晶は、酸素誘起欠陥数が平均値で5個cm
2 以下、かつ、最大値が100個cm2 以下であるn型高
純度シリコン単結晶とした。
素材構造物の金属不純物濃度を、表層において200p
pmwt以下、表層を含む全体では2ppmwt以下に
制限したので、このような炭素材を用いてシリコン単結
晶の引き上げを行った場合、酸素誘起欠陥の発生を十分
に抑制することができる。そして、本発明による高純度
シリコン単結晶の製造方法によるn型高純度シリコン単
結晶においては、酸素誘起欠陥数を平均値で5個cm2 以
下、かつ、最大値で100個cm2 以下に抑えることがで
きる。
の製造方法およびこの製造方法によるn型高純度シリコ
ン単結晶の実施例について、図面を参照して説明する。
図1はCZ法によるシリコン単結晶製造装置の構成概念
を示す図で、チャンバ1内に設けた黒鉛るつぼ2の内面
に石英るつぼ3が嵌着され、前記黒鉛るつぼ2を包囲す
るように黒鉛ヒータ4が設けられ、その外周に保温筒5
が設置されている。前記黒鉛るつぼ2は、表層における
金属不純物濃度が200ppmwt以下で、かつ、表層
を含む全体の金属不純物濃度が2ppmwt以下のもの
が使用される。すなわち、新品時の黒鉛るつぼ2の金属
不純物濃度は表層、全体を問わず2ppmwt以下に抑
えられており、使用回数の増加に伴って表層付近に析出
する金属不純物が増加するが、表層における金属不純物
濃度は常に200ppmwt以下のもののみが使用され
ることになる。なお、6はるつぼ軸、7は融液、8は育
成中のシリコン単結晶である。
4によって加熱溶融するとともにドープ材として燐を添
加した。シード軸に取り付けた種子結晶を前記融液7に
浸漬し、シード軸および黒鉛るつぼ2を同方向または逆
方向に回転しつつシード軸を引き上げてシリコン単結晶
8を成長させた。このようにして得られたシリコン単結
晶の直胴部を切断、分割し、ドライ酸素雰囲気内で11
00°Cで16時間熱処理し、ジルトル−エッチング液
に浸漬、水洗の後、顕微鏡を用いて各切断面の酸素誘起
欠陥数を測定した。250倍顕微鏡視野内の酸素誘起欠
陥数の合計を最大値とし、単結晶直径上の5点について
それぞれ測定した前記顕微鏡視野内の酸素誘起欠陥数の
平均値をアベレージとすると、前記単結晶の酸素誘起欠
陥数は最大値で100個以下、平均値は5個以下であっ
た。すなわち、従来の製造方法による酸素誘起欠陥数が
数千であったのに対して、数個に激減したことになり、
シリコン単結晶の酸化膜耐圧性が著しく向上する。
Z法またはMCZ法によるシリコン単結晶製造装置にお
いて、炉内高温部分に使用する炭素材構造物、特に黒鉛
るつぼの金属不純物濃度を、表層において200ppm
wt以下、表層を含む全体では2ppmwt以下に制限
してシリコン単結晶の引き上げを行うこととしたので、
引き上げ単結晶における酸素誘起欠陥の発生を十分に抑
制することができる。その結果、酸素誘起欠陥数を平均
値で5個以下、最大値を100個以下に抑えたn型高純
度シリコン単結晶を製造することができる。
念を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 チョクラルスキー法または磁場を印加す
るチョクラルスキー法によるシリコン単結晶製造装置に
おいて、炉内高温部分に使用する炭素材構造物の表層に
おける金属不純物濃度を200ppmwt以下とし、か
つ、前記炭素材構造物に含まれる金属不純物濃度を2p
pmwt以下とすることを特徴とする高純度シリコン単
結晶の製造方法。 - 【請求項2】 酸素誘起欠陥数が平均値で5個cm2 以
下、かつ、最大値が100個cm2 以下であることを特徴
とする請求項1の高純度シリコン単結晶の製造方法によ
るn型高純度シリコン単結晶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19344792A JP2961340B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 高純度シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19344792A JP2961340B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 高純度シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616495A JPH0616495A (ja) | 1994-01-25 |
JP2961340B2 true JP2961340B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=16308150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19344792A Expired - Lifetime JP2961340B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 高純度シリコン単結晶の製造方法および高純度シリコン単結晶 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2961340B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0892091A1 (en) * | 1997-07-03 | 1999-01-20 | MEMC Electronic Materials, Inc. | Graphite support vessels having a low concentration of calcium impurities and use thereof for production of single-crystal silicon |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP19344792A patent/JP2961340B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0616495A (ja) | 1994-01-25 |
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