JP2812744B2 - 三角波発生器 - Google Patents

三角波発生器

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JP2812744B2 JP1289004A JP28900489A JP2812744B2 JP 2812744 B2 JP2812744 B2 JP 2812744B2 JP 1289004 A JP1289004 A JP 1289004A JP 28900489 A JP28900489 A JP 28900489A JP 2812744 B2 JP2812744 B2 JP 2812744B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、主としてパルス幅変調増幅器(以下、PW
Mアンプと称す)に使用されるPWM変調器の構成要素とし
て使用される三角波発生器に関するものである。
[従来の技術] PWMアンプにおいて、入力信号を二値のPWM変調波とす
るPWM変調器の構成要素として使用される三角波発生器
には、所要のキャリア周波数において精度良く三角波形
を発生することが要求される。特に、音声信号の増幅に
使用する場合は、キャリア周波数が数100KHzと高い上に
再生音声信号の歪を抑えるために波形の精度が良いこと
が強く求められる。
第7図は上記のような要求を満たす発明として、出願
人が平成1年10月19日付の出願(特開平3−135107号)
において提案(以下、これを便宜的に従来例という。)
した三角波発生器の回路図である。同図において、
(1)はコンデンサ、(2)はこのコンデンサ(1)に
接続される第1のスイッチ手段、(3)は第1の定電流
源、(4)は第2のスイッチ手段、(5)は第2の定電
流源、(6)は電圧比較手段、(7)は第1および第2
の定電流源(3),(5)に接続される抵抗器、(8)
は上記第1および第2のスイッチ手段に接続され、これ
らに適当な動作電圧を与える分圧回路、(9)は電源端
子である。
つぎに、上記構成の動作について、各構成要素の詳細
な構成とともに順番に説明する。
まず、電圧比較手段(6)について説明する。なお、
説明の便宜上、抵抗器R1、R2、R3およびR4の抵抗値をす
べて等しいrとし、抵抗器R5およびR6の抵抗値を互いに
等しく、かつ上記rよりも十分大きいものとし、電流源
CS1、CS2の電流値を互いに等しいiとする。
この電圧比較手段(6)では、トランジスタQ1、Q2
(以下、単にQ1、Q2と称す)のベース電位を比較してお
り、Q1のベース電位が高ければQ1がオンとなり、Q2がオ
フとなるから、Q2のコレクタ電位はほぼ電源電圧Vccと
なり、Q1のコレクタ電位は定電流源CS1の電流が抵抗器R
1を通して流れることによる電圧降下のため、ほぼVcc−
r×iとなる。
このため、Q1、Q2の各コレクタ電極に接続された二つ
のpnpトランジスタQ3、Q4(以下、単にQ3、Q4と称す)
は、Q3がオンとなり、Q4がオフとなる。Q4のコレクタ電
位はほぼグランド電位となり、Q3のコレクタ電位は定電
流源CS2の電流が抵抗器R3を通して流れることにより、
ほぼr×iとなる。このときのQ2のベース電位VLは、ほ
ぼ VL=(Vcc/2)−r・i/2 ……(1) となる。
したがって、Q1のベース電位がQ2のベース電位VLより
高ければ、この状態(以下、第1の安定状態と称す)が
維持されるが、Q1のベース電位がQ2のベース電位VLより
少しでも下がると、Q1がオフとなり始めてQ4がオンして
ゆくことから、Q2のベース電位VLは上昇してゆくという
正帰還がかかり、急速にもう一つの安定状態(以下、第
2の安定状態と称す)に移ることになる。
上記第2の安定状態、すなわち、Q1よりもQ2のベース
電位が高くなると、Q2がオンとなり、Q1がオフとなるか
ら、Q1のコレクタ電位はほぼ電源電圧Vccとなり、Q2の
コレクタ電位は定電流源CS1の電流が抵抗器R2での電圧
降下のため、ほぼVcc−r×iとなる。このため、Q3が
オフ、Q4がオンとなり、Q3のコレクタ電位はほぼグラン
ド電位、Q4のコレクタ電位は定電流源CS2の電流が抵抗
器R4を通して流れることにより、ほぼr×iとなる。こ
のときのQ2のベース電位VUは、ほぼ VU=(Vcc/2)+r・i/2 ……(2) となる。
したがって、Q1のベース電位がQ2のベース電位VUより
低ければ、この第2の安定状態が維持されるが、Q1のベ
ース電位がQ2のベース電位VUより少しでも上がると、Q1
がオンとなり始めて、Q4がオフしてゆくことから、Q2の
ベース電位が下降してゆくという正帰還がかかり、急速
にもう一つの安定状態に移ることになる。
以上の結果、電圧比較手段(6)は第8図で示すよう
に、入力電圧、つまり、Q1のベース電位に対してスレッ
ショルド電圧がVL、VUとなるヒステリシスをもつことと
なる。
第1の定電流源(3)は、特性の揃った2つのpnpト
ランジスタQ7、Q8(以下、単にQ7、Q8と称す)で構成さ
れるカレントミラー回路であり、Q8のベース電極とコレ
クタ電極は結ばれており、Q7のコレクタ電流はQ8のコレ
クタ電流とほぼ等しくなる。この場合、Q8のベース電流
は無視し得るから、抵抗器(7)に流れる電流と同等の
電流がQ7から供給されることとなる。
第2の定電流源(5)は、特性の揃った2つのnpnト
ランジスタQ11、Q12(以下、単にQ11、Q12と称す)で構
成されるカレントミラー回路であり、Q12のベース電極
とコレクタ電極は結ばれており、Q11のコレクタ電流はQ
12のコレクタ電流とほぼ等しくなることから、Q11には
抵抗器(7)に流れる電流と同等の電流が吸い込まれる
こととなる。
第1のスイッチ手段(2)は、特性の揃った2つのpn
pトランジスタQ5、Q6(以下、単にQ5、Q6と称す)およ
び抵抗器R7、R8で構成される電流切り替え回路である。
R6のベース電極には分圧回路(8)から上記電圧比較手
段(6)の第1、第2の安定状態でのQ2のコレクタ電
位、Vccおよび(Vcc−r×i)の間の適当な電圧が与え
られるから、このスイッチ手段(2)はQ2がオンの場
合、第1の定電流源(3)の電流がQ5を通してコンデン
サ(1)に向けて出力され、Q2がオフの場合、Q5がオフ
となって電流供給を停止するというスイッチ動作をおこ
なう。
第2のスイッチ手段(4)は、特性の揃った2つのnp
nトランジスタQ9、Q10(以下、単にQ9、Q10と称す)お
よび抵抗器R9、R10で構成される電流切り替え回路であ
る。Q10のベース電極には分圧回路(8)から上記電圧
比較手段(6)の第1、第2の安定状態でQ3のコレクタ
電位、0およびr×iの間の適当な電圧が与えられるか
ら、このスイッチ手段(4)はQ3がオンの場合、第2の
定電流源(5)の電流がQ9を通してコンデンサ(1)か
ら吸い込まれ、Q3がオフの場合、Q9がオフとなって電流
吸い込みを停止するというスイッチ動作をおこなう。
以上の各構成要素からなる従来例において、まず、電
圧比較手段(6)が第1の安定状態にあると、Q2がオ
フ、Q3がオンであるから、コンデンサ(1)への第1の
スイッチ手段(2)を通しての充電はおこなわれず、第
2のスイッチ手段(4)を通して第2の定電流源(5)
への放電のみがおこなわれる。そのため、コンデンサ
(1)の端子電圧、すなわち、Q1のベース電位は、時間
とともに直線的に減少してゆく。このようにしてコンデ
ンサ(1)の端子電圧が上記VLに達すると、電圧比較手
段(6)は急速に第2の安定状態に移る。
第2の安定状態になると、Q2がオン、Q3がオフとな
り、コンデンサ(1)へ第1のスイッチ手段(2)を通
して第1の定電流源(3)からの充電がおこなわれ、第
2のスイッチ手段(4)を通しての放電は停止される。
そのため、コンデンサ(1)の端子電圧、すなわち、Q1
のベース電位は、時間とともに直線的に増加してゆく。
このようにしてコンデンサ(1)の端子電圧が上記VUに
達すると、電圧比較手段(6)は再び急速に第1の安定
状態に移る。
以上の動作の繰り返しにより、第9図で示すように、
コンデンサ(1)には、ほぼVUとVLを上限・下限とし、
時間とともに直線的に増加・減少を繰り返す電圧波形、
すなわち、三角波が得られることとなる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の三角波発生器は以上のように構成されており、
電圧比較手段のヒステリシス電圧幅、すなわち、(VU−
VL)にほぼ等しい一定振幅の三角波を発生するものであ
った。ところが、実際のPWMアンプにおいては、たとえ
ば、特開昭60−190010号公報などに記載されているとお
り、三角波の振幅を出力段電源電圧の変動に応じて変化
させることが望まれる場合が多い。
これは、PWM変調度が一定であっても、出力振幅が出
力段の電源電圧に比例するというPWMアンプの性質、言
い換えると、その利得が出力段の電源電圧に比例すると
いう性質をもっており、電源電圧の変動がそのまま出力
に現われるという問題を抱えているためである。
この対策として、電源電圧を安定化することも考えら
れるけれども、この場合は、電源電圧の安定化回路での
損失のため、他の方式に比べて非常に効率が高いという
PWMアンプ本来の利点を損なうこととなる。このため、
電源電圧の変動、すなわち利得の変動に体してPWM変調
器での変調度を、この利得変動を補償するよう変化させ
るという方策が考えられ、その具体的方法として、PWM
変調器に使用する三角波の振幅を電源電圧に応じて変化
させるという方法がとられる。
この補償を効果的におこなうためには、入力信号レベ
ルを一定とした場合のPWM変調度が出力段電圧に反比例
するようにすればよい。電圧比較器を用いて入力信号と
三角波の比較をおこなう通常のPWM変調器においては、
入力信号が一定の場合、PWM変調度が三角波の振幅に反
比例するから、この条件は三角波の振幅を出力段電源電
圧に比例するように変化させることに相当する。
また、PWMアンプの出力段の構成が第5図に示すよう
なバランスド・トランスフォーマレス(BLT)構成の場
合、第4図(b)に示すように、対称な振幅変化をする
波形であることが望ましく、また、PWMアンプの出力段
の構成が第6図に示すようなシングルエンデド・プッシ
ュプル(SEPP)構成の場合、第4図(c)に示すよう
に、片側だけが振幅変化する波形であることが望まし
い。こうすることにより入出力信号が直流である場合で
も補償が可能となる。
この発明は上記のような実情に鑑みてなされたもの
で、PWMアンプの出力段の電源電圧の変動を効果的に補
償し得るような振幅変調機能を付与して、とくに、PWM
アンプの構成要素として好適に使用することができる三
角波発生器を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る三角波発生器は、安定化電源と接続さ
れる第1の電源端子と、上記第1の電源端子とは別の電
源電圧が印加される第2の電源端子と、上記第1、又は
第2の電源端子と接続された第1の定電流源と、この第
1の定電流源に直列に接続され、第1の電流切り替え回
路を構成する第1のスイッチ手段と、この第1のスイッ
チ手段に直列に接続され、第2の電流切り替え回路を構
成する第2のスイッチ手段と、この第2のスイッチ手段
に直列に接続され上記第1の定電流源とほぼ同じ値の電
流を吸い込む第2の定電流源と、上記第1および第2の
スイッチ手段の接続点と基準電位点との間に接続された
コンデンサと、このコンデンサの端子電圧を入力とし、
ヒステリシス特性を有し上記第1の電流切り替え回路を
切り替え制御する制御信号を出力する第1の電圧比較回
路と、この第1の電圧比較回路から出力される制御信号
を入力とし、ヒステリシス特性を有し上記第2の電流切
り替え回路を切り替え制御する制御信号を出力する第2
の電圧比較回路とを備え、上記第1、及び第2の電圧比
較回路から出力される制御信号のヒステリシス電圧幅が
実質的に上記第2の電源端子への印加電圧に比例して変
化するように構成されているとともに、上記第1、及び
第2の電圧比較回路からの制御信号に応じて選択される
上記第1および第2のスイッチ手段のいずれか一方を介
して、上記コンデンサを第1および第2の定電流源のい
ずれかと接続して、上記第1の電源端子への印加電圧と
上記基準電位点との中間電位を基準として上記コンデン
サの端子電圧を振幅が変化する三角波信号として出力す
るように構成したことを特徴とする。
[作用] この発明によれば、コンデンサの端子電圧をヒステリ
シスを有する電圧比較手段で監視して、この電圧比較手
段のヒステリシス電圧幅を第2の電源端子電圧に応じて
変化させるように構成することにより、ヒステリシス電
圧幅にほぼ等しい振幅の三角波信号を出力することがで
きる。そのため、第2の電源端子にPWMアンプの出力段
の電源電圧を与えることにより、その出力段の電源変動
を効果的に補償することが可能なPWM変調器を構成する
ことができる。
[発明の実施例] 以下、この発明の一実施例を図面にもとづいて説明す
る。
第1図はこの発明の一実施例による三角波発生器の回
路図であり、同図において、(1)〜(9)は第7図で
示す従来例と同一であるため、該当部分に同一の符号を
付して、それらの詳しい説明を省略する。
第1図において、(10)はトランジスタQ13およびQ14
(以下、単にQ13、Q14と称す)で構成されるカレントミ
ラー型の第3の定電流源(14)とQ1、Q2および抵抗器R
1、R2で構成される差動増幅部とからなる第1の電圧比
較回路、(11)はトランジスタQ15およびQ16(以下、単
にQ15、Q16と称す)で構成されるカレントミラー型の第
4の定電流源(15)とQ3、Q4および抵抗器R3、R4で構成
される差動増幅部とからなる第2の電圧比較回路、(1
2)は上記第3および第4の定電流源(14),(15)に
それぞれ接続される抵抗器、(13)は上記第1の電圧比
較回路(10)および第2の電圧比較回路(11)により構
成される電圧比較手段(6)に接続された第2の電源端
子である。
つぎに、上記構成の動作について説明する。
この実施例と第7図で示す従来例との相違点は、電圧
比較手段(6)に含まれる第3の定電流源(14)および
第4の定電流源(15)をそれぞれカレントミラー型と
し、その電源を第1の電源端子(9)から与えられる安
定化電源とは別の電源としていることである。
したがって、上記の点を除けば、この実施例の三角波
発生器は、従来例と全く同様に動作する。
実際、第2の電源端子(13)から与えられる電圧が一
定であると、Q16、抵抗器(12)およびQ14を通して流れ
る電流が一定となり、Q15から差動増幅部に供給する電
流と、Q13に差動増幅部から吸い込む電流とはほぼ等し
い一定の値となる。さらに、この電流値をiとすると、
既述の(1)式および(2)式も同様に成り立つ。
また、上記電流値iは、第2の電源端子(13)の端子
電圧をVdd、抵抗器(12)の抵抗値をr1とすると、通
常、Q16およびQ14での電圧降下はVddに比べ十分に小さ
いから、 i=Vdd/r1 と表わすことができ、この関係はVddが変化する場合に
も成り立つ。
したがって、(1)式の下側スレッショルド電圧VL
は、 VL=(Vcc/2)−Vdd・r/(2・r1) ……(4) となり、また、(2)式の上側スレッショルド電圧VU
は、 VU=(Vcc/2)+Vdd・r/(2・r1) ……(5) となる。
コンデンサ(1)の端子電圧として与えられる三角波
出力は従来例と同様に、上記下側スレッショルド電圧VL
を下限とし、上側スレッショルド電圧VUを上限とする三
角波として与えられるから、出力三角波の振幅Vt=(VU
−VL)は、ほぼ Vt=Vdd・r/r1 となり、第2の電源端子(13)の端子電圧Vddに比例す
ることとなる。
したがって、上記実施例では、(4)式および(5)
式から明らかなように、出力三角波は第4図(a)に示
すようなVddの変化にともない、第4図(b)に示すよ
うに、その振幅が第1の電源端子(9)への印加電圧Vd
dと接地電位との中間電位を基準として、上下対称に変
化するものとなり、増幅器の出力段が第5図で示すよう
なBTL構成である場合に適する。
第2図はこの発明の他の実施例による三角波発生器の
回路図であり、この実施例と第1図で示す実施例との相
違点は、電圧比較手段(6)に含まれる第1の電圧比較
回路(10)への正帰還用抵抗器R5、R6のうち、一方の抵
抗器R5が第1の電源端子(9)に接続されていて、正帰
還が第2の電圧比較回路(11)の出力からのみかかるこ
とである。
したがって、上記の点を除けば、この実施例の三角波
発生器の構成および動作は上記実施例の構成および動作
と全く同一であるため、該当部分に同一の符号を付し
て、それらの詳しい説明を省略する。
この実施例の動作上の相違点について述べると、電圧
比較手段(6)が第1の安定状態にあり、Q4がオフの場
合スレッショルド電圧VLが、単に VL=Vcc/2 となることであり、第2の安定状態、すなわち、Q4がオ
ンの場合のスレッショルド電圧VUは、上記の実施例と同
様に、 VU=(Vcc/2)+Vdd・r/(2・r1) となる。
それゆえに、コンデンサ(1)の端子電圧として与え
られる三角波出力は、上記実施例と同様に、VLを下限と
し、VUを上限とする三角波として与えられるから、出力
三角波の振幅Vt=(VU−VL)は、ほぼ Vt=Vdd・r/(2・r1) となり、第2の電源端子(13)の端子電圧Vddに比例す
ることとなる。
ただし、この実施例の場合、VLが上記のとおりほぼ一
定となるから、出力三角波は第4図(c)に示すよう
に、Vddの変化にともない、その振幅の上側のみが変化
するものとなる。
したがって、この実施例による三角波発生器は、第6
図で示すように、増幅器の出力段がSEPP構成である場合
に適する。
ところで、第1図に示す実施例と第2図で示す実施例
の相違は既述のとおり、電圧比較手段(6)に含まれる
正帰還用抵抗器の接続の違いのみであるから、例えば、
この発明に係る三角波発生器をIC化する場合、上記の帰
還用抵抗器の端子、電圧比較回路の出力端子および第1
の電源端子をICピンとして外部に出しておき、必要に応
じ接続変更できるようにしておくことで、このICが使用
されるPWMアンプの出力段構成に容易に適合し得るよう
にすることができる。
以上説明した両実施例による三角波発生器にあって
は、三角波の出力振幅に反比例して周波数が変化する。
これは、上記両実施例において、コンデンサ(1)に
対する充・放電電流を一定としているために、三角波の
上昇・下降の傾斜が出力の振幅にかかわらず一定とな
り、出力振幅が増大すると、これに比例して三角波の周
期がのび、また、出力振幅が減少すると、これに比例し
て周期が縮まるためである。
このように三角波周波数がPWMアンプ出力段の電源変
動により変化すると、PWMアンプ出力でのキャリア成分
およびその高調波成分が除去しにくくなり、ラジオ受信
機など他の機器へ妨害を与える可能性がある。
第3図はこの発明のもう1つの実施例による三角波発
生器の回路図であり、上記した各実施例における問題を
解消するものである。
この実施例と第1図で示す実施例との相違点は、第1
の定電流源(3)と第2の定電流源(5)の電源が第1
の電源端子(9)からではなく、第2の電源端子(13)
から与えられることのみであり、その他の構成は第1図
と同一であるため、該当部分に同一の符号を付して、そ
れらの詳しい説明を省略する。
したがって、この実施例において、第1の定電流源
(13)のQ8と第2の定電流源(5)のQ12を通して流れ
る電流i1は、第2の電源端子電圧をVdd、抵抗器(7)
の抵抗値r2とするとき、通常、Q8およびQ12での電圧降
下はVddに比べ十分に小さいから、 i1=Vdd/r2 となる。
第1の定電流源(3)から供給される電流および第2
の定電流源(5)に吸い込まれる電流はカレントミラー
の性質により、ほぼi1に等しくなり、Vddにほぼ比例す
ることとなる。
そのため、この実施例では第2の電源端子電圧Vddが
増加し、これに比例して三角波振幅が増大すると、同時
に第1の定電流源(3)および第2の定電流源(5)の
電流値もVddに比例して増加し、三角波の傾斜がVddに比
例して急となるから、三角波の周期は一定に保たれる。
Vddが減少するときも、同様に三角波振幅の減少にほ
ぼ比例して三角波の傾斜がゆるやかとなるため、三角波
の周期はやはり一定に保たれることとなる。
以上、この実施例は、第1図および第2図に示す実施
例の有する問題点を一部回路の接続変更という簡易な手
段により有効に解消し得ることとなる。
なお、上記各実施例で示した三角波発生器をPWMアン
プに使用する場合の態様について簡単に説明する。
第5図はバランスド・トランスフォーマレス(BTL)
構成のPWMアンプを示すブロック図であり、同図におい
て、(20)は第4図(a)で示すようなアナログ信号
(Sc)の入力端子、(21)は上記第1図で示す構成の三
角波発生器で、第4図(b)で示すように、振幅が上下
対称に変化する三角波電圧信号(Se)を供給する。(2
2)は電圧比較器で、上記両信号(Sc),(Se)の電圧
レベルが比較され、Sc>Seのときハイレベルとし、Sc<
Seのときローレベルとして、上記入力アナログ信号(S
c)の振幅変化に対応したパルス幅変調信号(S1)が得
られる。
(33)は駆動回路で、この駆動回路(33)は負荷(3
1)にLPF(29),(30)を通じて電流を供給するもので
あり、共通接続されたベースにドライバ(23)を介して
上記パルス幅変調信号(S1)が供給される一対のpおよ
びnチャンネルのMOSFETトランジスタ(25),(26)
と、共通接続された、ベースに反転ドライバ(24)を介
して上記パルス幅変調信号(S1)のハイレベルとローレ
ベルとを反転したパルス幅変調信号(S2)が供給される
一対のpおよびnチャンネルのMOS FETトランジスタ
(27),(28)とから構成されている。
上記一対のMOS FETトランジスタ(25),(26)およ
び(27),(28)はそれぞれソースが共通接続されてお
り、D級増幅器電源端子(32)と接地電位点との間に並
列に配設されており、各ゲートの接続点(P1)と(P2)
との間に上記負荷(31)が接続されている。
このように構成された増幅器において、通常、無信号
時の入力信号の電位は三角波の中心電位となるよう設定
される。これにより無信号時のパルス幅変調信号はデュ
ーティサイクル50%の信号となり、ドライバ(23)及び
反転ドライバ(24)を介してそれぞれ非反転側出力段及
び反転側出力段のMOSFETトランジスタに供給される信号
はほぼ等しくなる。
ここでLPF(29)及びLPF(30)を介して出力される負
荷(31)の端子電圧は、出力段電源電圧に各出力段のMO
SFETトランジスタに供給される信号のデューティサイク
ル(比率)を乗じたものに等しくなるから、非反転側及
び反転側のいずれも出力段電源電圧の1/2となり、端子
間電圧としての負荷(31)への信号出力はゼロとなる。
電源端子(32)から負荷(31)へ印加される出力段電源
電圧が変化する場合においても、同様に信号出力はゼロ
となる。
つぎに、一定の信号入力がありパルス幅変調信号のデ
ューティサイクルが50%から偏移する場合、即ち信号入
力電位が三角波の中心電位から外れてくる場合には、負
荷への信号出力(端子間電圧)は、パルス幅変調信号デ
ューティサイクルの50%からの偏移に出力段電源電圧を
乗じたものに比例する。
従って、出力段電源電圧の変動による負荷(31)への
信号出力変動を抑えるためには、このようなPWMアンプ
の構成において、出力段電源電圧の変動に反比例するよ
うにパルス幅変調信号のデューティサイクル50%からの
偏移を補償すればよい。すなわち、三角波の中心電位を
一定として上下対象にその振幅を制御し得るような、第
1図に示した第1の実施例の三角波発生器を用いてパル
ス幅変調器を構成することが効果的である。
第6図はシングルエンデド・プッシュプル(SEPP)構
成のPWMアンプを示すブロック図であり、同図におい
て、第5図の構成と相違する点は、三角波発生器(21)
として第2図で示す構成のものを用いて、第4図(c)
に示すように、振幅が上側にのみ変化する三角波電圧信
号(Se1)を供給するようにしたことと、Sc>Se1のとき
ハイレベルとし、Sc<Se1のときローレベルとするパル
ス幅変調信号(S1)のみを一対のMOSFETトランジスタ
(25),(26)からなる駆動回路(33)に供給し、コン
デンサ(34)を介して負荷(31)に電流を供給するよう
にしたことの2点であり、その他の構成は第5図と同一
のため、該当部分に同一の符号を付して、それらの詳し
い説明を省略する。
このように構成された増幅器においても、通常、無信
号時の入力信号の電位は三角波の中心電位となるよう設
定される。これにより無信号時のパルス幅変調信号はデ
ューティサイクル50%の信号となり、LPF(29)を通し
てコンデンサ(34)に与えられる電位は出力段電源電圧
の1/2となる。負荷(31)への信号出力のうち直流成分
はコンデンサ(34)により阻止されるため、出力段電源
電圧に変動が無ければ、この時の出力はゼロとなる。こ
こでコンデンサ(34)に与えられる電位を考えると、こ
れはほぼパルス幅変調信号のデューティサイクル(比
率)に出力段電源電圧を乗じたものとなる。
このようなPWMアンプの構成では、出力段電源電圧の
変動がある場合、コンデンサ(34)の端子間に生じる電
圧変動は、パルス幅変調信号のデューティサイクルにそ
のまま比例することとなる。この変動成分はコンデンサ
(34)の容量が十分大きい場合、そのまま負荷(31)に
対する不要信号として出力される。
従って、負荷(31)への信号出力変動を抑えるために
は、電源端子(32)から印加される出力段電源電圧の変
動に反比例するようにパルス幅変調信号のデューティサ
イクルを補償すればよい。すなわち、三角波のデューテ
ィサイクル50%を与える側のピーク電位を一定としてそ
の振幅を制御し得るような、第2図に示した第2の実施
例の三角波発生器を用いてパルス幅変調器を構成するこ
とが効果的である。
また、この発明に係る三角波発生器は、とくに、PWM
アンプのPWM変調器に好適に使用することができるが、
それ以外に、たとえばDC−ACインバータなどにも適用す
ることが可能である。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、PWMアンプのPWM変
調器に使用する場合、PWMアンプの出力段の電源変動に
よる出力変動をPWM変調度の変化により有効に補償する
ことができるという効果を奏する。それゆえに、PWMア
ンプの電源を安定化する必要がなくなるため、電源安定
化回路での電力損失がなくなり、PWMアンプの高効率と
いう特長を十分に生かすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による三角波発生器の回路
図、第2図はこの発明の他の実施例による三角波発生器
の回路図、第3図はこの発明のもう1つの実施例による
三角波発生器の回路図、第4図はこの発明に係る三角波
発生器による三角波出力波形を示す説明図、第5図はこ
の発明の三角波発生器を適用したバランスド・トランス
フォーマレス構成のPWMアンプを示すブロツク図、第6
図はこの発明の三角波発生器を適用したシングルエンデ
ド・プッシュプル構成のPWMアンプを示すブロック図、
第7図は従来の三角波発生器の回路図、第8図は従来例
の電圧比較手段の動作を示す説明図、第9図は従来例の
各部波形を示す説明図である。 (1)……コンデンサ、(2)……第1のスイッチ手
段、(3)……第1の定電流源、(4)……第2のスイ
ッチ手段、(5)……第2の定電流源、(6)……電圧
比較手段、(7),(12)……抵抗器、(8)……分圧
回路、(9)……第1の電源端子、(10)……第1の電
圧比較回路、(11)……第2の電圧比較回路、(13)…
…第2の電源端子、(14)……第3の定電流源、(15)
……第4の定電流源。 なお、図中の同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】安定化電源と接続される第1の電源端子
    と、 上記第1の電源端子とは別の電源電圧が印加される第2
    の電源端子と、 上記第1、又は第2の電源端子と接続された第1の定電
    流源と、 この第1の定電流源に直列に接続され、第1の電流切り
    替え回路を構成する第1のスイッチ手段と、 この第1のスイッチ手段に直列に接続され、第2の電流
    切り替え回路を構成する第2のスイッチ手段と、 この第2のスイッチ手段に直列に接続され上記第1の定
    電流源とほぼ同じ値の電流を吸い込む第2の定電流源
    と、 上記第1および第2のスイッチ手段の接続点と基準電位
    点との間に接続されたコンデンサと、 このコンデンサの端子電圧を入力とし、ヒステリシス特
    性を有し上記第1の電流切り替え回路を切り替え制御す
    る制御信号を出力する第1の電圧比較回路と、 この第1の電圧比較回路から出力される制御信号を入力
    とし、ヒステリシス特性を有し上記第2の電流切り替え
    回路を切り替え制御する制御信号を出力する第2の電圧
    比較回路と を備え、上記第1、及び第2の電圧比較回路から出力さ
    れる制御信号のヒステリシス電圧幅が実質的に上記第2
    の電源端子への印加電圧に比例して変化するように構成
    されているとともに、 上記第1、及び第2の電圧比較回路からの制御信号に応
    じて選択される上記第1および第2のスイッチ手段のい
    ずれか一方を介して、上記コンデンサを第1および第2
    の定電流源のいずれかと接続して、上記第1の電源端子
    への印加電圧と上記基準電位点との中間電位を基準とし
    て上記コンデンサの端子電圧を振幅が変化する三角波信
    号として出力するように構成したことを特徴とする三角
    波発生器。
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