JP2812667B2 - ロールコータのコータヘッドにおけるニップ圧制御方法 - Google Patents

ロールコータのコータヘッドにおけるニップ圧制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばストリップ連続
塗装ラインでのロールコータのコータヘッドにおけるニ
ップ圧制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来公知のロールコータのコー
タヘッドを示し、バックアップロール11,アプリケー
タロール12,トランスファロール13及びピックアッ
プロール14が並設されている。バックアップロール1
1は定位置にあるフレーム15に回転可能に支持してあ
り、ストリップSはこのバックアップロール11に巻回
されて搬送される。
【0003】アプリケータロール12は下部テーブル1
6上の第1受台17に回転可能に支持され、バックアッ
プロール11に対向配置してある。この下部テーブル1
6は定位置に固定された油圧シリンダ18により進退可
能に、即ちバックアップロール11に対して前後進可能
に設けてある。また、第1受台17は下部テーブル16
上に進退可能に配置してあり、紙面垂直方向において両
側の駆動側及び操作側、即ちフレーム15に向かって下
部テーブル16の左右の各側に設けた2台の第1駆動装
置19、例えばステッピングモータにより、第1減速機
20を介して左右別個に駆動されるようになっている。
【0004】さらに、第1減速機20から出て下部テー
ブル16の起立部を貫いて、第1受台17に対して、回
転運動を直線運動に変換可能に係合する駆動軸には、ニ
ップ圧検出用第1ロードセル21を設けるとともに、前
記起立部の第1受台17に対向する面には第1受台17
の後進限となる第1ストッパ22が設けてある。したが
って、下部テーブル16の左右に設けた第1駆動装置1
9を駆動することにより第1受台17をバックアップロ
ール11に向けて前進させることで、アプリケータロー
ル12は、バックアップロール11に巻回されて搬送さ
れるストリップSに圧接する。
【0005】同様に、トランスファロール13は第1受
台17上の第2受台23に、ピックアップロール14は
第2受台23上の第3受台24に回転可能に支持してあ
る。この第2受台23は第1受台17上に、第3受台2
4は第2受台23上に前後進可能に配置してあり、第2
受台23は、左右両側に設けた2台の第2駆動装置2
5、第3受台24は左右に設けた2台の第3駆動装置2
6により、第2減速機27或は第3減速機28を介して
左右別個に駆動されるようになっている。前記同様に、
第2,第3駆動装置25,26として、例えばステッピ
ングモータが用いられる。さらに、前記同様に、トラン
スファロール13,ピックアップロール14用として、
第2ロードセル29,第2ストッパ30及び第3ロード
セル31,第3ストッパ32が設けてある。さらに、ピ
ックアップロール14は、下方のパン33内の塗料に浸
っており、この塗料がピックアップロール14の周面に
付着してトランスファロール13,アプリケータロール
12へと移りストリップSに塗布される。
【0006】そして、ロールコータの各ニップ圧制御は
制御装置C1により、以下のように行われている。例え
ば、アプリケータロール12のニップ圧制御は、第2設
定部42にて不感帯設定値を定めて行われる。なお、こ
の不感帯設定値は、第1設定部41のニップ圧設定値を
挟んで一定の幅を持たせて定められたもので、ロール毎
に異なる適正な各不感帯幅の中間的な値が不感帯設定値
として採用される。そして、駆動側と操作側の駆動軸上
のニップ反力を測定し、この駆動側と操作側の駆動軸の
ニップ反力がニップ圧設定値に一致するように第1受台
17の駆動側及び操作側の各々を独立して前後進させ、
ニップ反力がニップ圧設定値を中心とする不感帯幅に入
った時点で左右それぞれの前後進軸上の移動を中止す
る。即ち、このニップ圧設定値と不感帯設定値は制御装
置C1内のロジック回路部43に入力されるとともに、
第1ロードセル21からのニップ圧実測値信号を増幅器
44を介してロジック回路部43に入力され、ロジック
回路部43内で移動平均処理を施し、前記ニップ圧設定
値と不感帯設定値とニップ圧実測値移動平均値とからア
プリケータロール制御信号出力を決定し、ここから発振
器45,モータドライバ46を介して、アプリケータロ
ール12を前後進させる第1駆動装置19に対して制御
信号が出力されるようになっている。
【0007】なお、前記ニップ圧実測値移動平均値と
は、一定時間間隔で、例えば20msec毎に計測され
たニップ圧実測値の内で、前記一定時間間隔とは別個に
定めた時間間隔で一定回数、即ち移動平均点数だけサン
プリングされたニップ圧実測値を平均した値を言い、例
えば移動平均回数を10回とした場合、現時点のニップ
圧実測値と過去9回のニップ圧実測値の平均値がニップ
圧実測値移動平均値となる。また、移動平均開始時で、
過去のニップ圧実測値が存在しない場合には、第1回目
のニップ圧実測値がニップ圧実測値移動平均値となる。
【0008】具体的には、例えば移動平均点数を10
回,移動平均値処理のためのサンプリング時間間隔を1
秒とした場合、サンプリング開始9秒後の移動平均値と
して、次式
【数1】 により、サンプリング開始10秒後の移動平均値として
次式
【数2】 により求め、その後も同様にして移動平均値を求める処
理が行われる。
【0009】なお、ここで“実測値i”は、1秒毎にサ
ンプリングした実測値(ニップ圧実測のタイミングとサ
ンプリングのタイミングが一致しないときは、サンプリ
ング時以前で、最も後の実測値)の内のi番目の実測値
を意味している。このように、移動平均値を採用してい
るのは制御中にハンチング状態になるのを防止するため
である。この際、ニップ圧設定値とニップ圧実測値移動
平均値との偏差、即ち制御偏差の大きさに応じて前記第
1駆動装置19の作動速度、即ち制御速度を変化させ、
例えば制御速度を3段階に切換え、制御偏差が大きい
程、制御速度を速くするようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記不感帯設定値,制
御速度及び制御速度の切換え点等の制御パラメータの最
適値は、ゴムロールのゴム厚やゴム硬度の関数となる
が、操業中、ゴムロールは頻繁に交換され、かつゴム硬
度も経時変化するため、一定値には保たれない。そのた
め、前記不感帯設定値では、ばね定数の大きいロールの
場合、ニップ圧制御時にハンチングを起こすという問題
が生じている。
【0011】また、制御速度についても、ロール毎に異
なる適正な値の中間的な値を採用している一方、従来は
操作対象ロールの移動量を定量的に求めることをせず、
ニップ圧実測値移動平均値が前記不感帯から外れたと
き、制御偏差によって決定される前記制御速度によって
操作対象ロールを前後進し、ニップ圧実測値移動平均値
が前記不感帯内に入ったとき、操作対象ロールの前後進
を停止している。
【0012】従って、ばね定数の大きいロールについて
は、ニップ圧制御中に例えばニップ圧実測値移動平均値
が前記不感帯から高い方に外れ、操作対象ロールを後進
させ、ニップ圧実測値移動平均値が前記不感帯内に入
り、操作対象ロールの後進を停止しても、ロール移動制
御速度が当該ロールのばね定数およびニップ圧実測値移
動平均回数・サンプリング時間間隔から決定されるニッ
プ圧実測値移動平均値変化速度から要求される適正ロー
ル移動制御速度に対し速すぎるため、そのとき既にニッ
プ圧実測値は不感帯から下に外れてしまい、移動平均回
数相当時間経過後には、今度は、ニップ圧実測値移動平
均値が不感帯から低い方に外れ操作対象ロールを前進さ
せるといったようなハンチングを起こす。
【0013】さらに、ばね定数の小さいロールについて
は、ニップ圧制御中に例えばニップ圧実測値移動平均値
が不感帯から高い方に外れ操作対象ロールを後進させ、
ニップ圧実測値移動平均値が前記不感帯内に入り操作対
象ロールの後進を停止させたとき、ロール移動制御速度
が当該ロールのばね定数およびニップ圧実測値移動平均
回数・サンプリング時間間隔から決定されるニップ圧実
測値移動平均値変化速度から要求される適正ロール移動
制御速度に対し遅すぎるため、そのときのニップ圧実測
値がニップ圧設定値まで到達する前に位置修正のための
制御が終了してしまうという問題もある。
【0014】さらに、以上の問題を回避しようとすれ
ば、ロール毎に、かつニップ圧設定値毎にニップ圧制御
パラメータを手動操作により変更する必要があり、適性
な制御パラメータを得るのに試行錯誤せざるを得ず迅速
な対応ができないという問題が生じる。本発明は、斯る
従来の問題点をなくすことを課題としてなされたもの
で、ロールの交換やロール硬度の経時変化があっても手
動操作によることなく、制御パラメータを更新し、安定
しかつ応答性のよいニップ圧制御を可能とするロールコ
ータのコータヘッドのニップ圧制御方法を提供しようと
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1発明は、操作対象ロールと基準ロールとの間の
ニップ圧制御をニップ圧設定値とニップ圧実測値移動平
均値との偏差に基づき前記操作対象ロールの前後進動に
より行うロールコータのコータヘッドにおけるニップ圧
制御方法において、前記操作対象ロールの前後進動の作
動量を、ニップ圧と当該ニップ圧下における操作対象ロ
ール用駆動装置の単位作動量に対応するニップ圧変化量
との関係を示すニップ圧変化量テーブル,ニップ圧設定
値およびニップ圧実測値移動平均値から算出するように
した。
【0016】また、第2発明は、前記ニップ圧変化量テ
ーブルを所定期間毎に更新処理するようにした。
【0017】さらに、第3発明は、前記更新処理が所定
期間における操作対象ロール用駆動装置の作動量および
この作動直前の移動平均処理されたニップ圧実測値移動
平均値と当該作動後で移動平均回数に相当する時間経過
時のニップ圧実測値移動平均値との差分に基づき行われ
るようにした。
【0018】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1は、本発明に係るニップ圧制御方法が適
用されるロールコータのコータヘッドを示し、図2に示
すコータヘッドとは制御装置C1に代えて制御装置C2
用いた点を除き、他は実質的に同一であり、互いに対応
する部分に就いては同一番号を付して説明を省略する。
本実施例では、制御装置C2は操作対象または基準とな
る各ロールの初回装着時に行う事前処理の際にオンにす
る第1スイッチ51と、この処理が終了した後のニップ
圧制御中の処理の際にオンにする第2スイッチ52とを
備えている。
【0019】以下、アプリケータロール12を操作対象
となる対象ロールとし、またバックアップロール11を
基準ロールとして説明する。前記事前処理とは、アプリ
ケータロール12におけるニップ圧とニップ圧変化量と
の関係を示すニップ圧変化量テーブルを作成することで
あり、まず第1スイッチ51をオンの状態(第2スイッ
チ52はオフの状態)にする。この状態で、対象ロール
であるアプリケータロール12を連続的に前進させて基
準ロールであるバックアップロール11に当てて一旦停
止させる。なお、アプリケータロール12がバックアッ
プロール11に当たったという判断は、第1ロードセル
21からの信号により示されるニップ圧実測値が予め定
めた一定値に達したことにより判断する。
【0020】さらに、アプリケータロール12を低速で
前進させる。検出回路部53で、例えばニップ圧実測値
が定格ニップ圧の3%に達したときの第1駆動装置19
の作動量(アプリケータロール12の前進後の位置に対
応する)を記憶する。ここで、ニップ圧実測値は第1ロ
ードセル21からの信号より求められ、第1駆動装置1
9の作動量は発振器45の発振量から求められる。続い
て、検出回路部53で、例えばニップ圧実測値が定格ニ
ップ圧の7%に達したときの第1駆動装置19の作動量
を記憶する。そして、定格ニップ圧の5%のニップ圧に
おけるニップ圧変化量を次式より求める。
【数3】
【0021】続いて、検出回路部53で、例えばニップ
圧実測値が定格ニップ圧の8%に達したときの第1駆動
装置19の作動量を記憶する。さらに、検出回路部53
で、例えばニップ圧実測値が定格ニップ圧の12%に達
したときの第1駆動装置19の作動量を記憶する。そし
て、定格ニップ圧の10%のニップ圧におけるニップ圧
変化量を次式より求める。
【数4】 前記同様に、予め定めたニップ圧毎の第1駆動装置19
の作動量の記憶及び予め定めたニップ圧毎のニップ圧変
化量の計算を、ニップ圧実測値が予め定めた定格ニップ
圧に対して一定の割合に達するまで繰り返し行う。
【0022】次に、検出回路部53で計算されたニップ
圧変化量群及び予め定めたニップ圧群を演算部54へ送
り、ニップ圧をパラメータとしてニップ圧変化量を演算
で算出できる近似式の係数を例えば最小2乗法を用いて
決定する。さらに、演算部54で求められた近似式の係
数を使用し、例えば定格ニップ圧の2〜100%までの
予め定めた任意の10点のニップ圧におけるニップ圧変
化量の予想値を演算で求め、演算記憶部55に定格ニッ
プ圧の2〜100%までの予め定めた任意の10点のニ
ップ圧とともに記憶する。
【0023】この記憶データ(例えば定格ニップ圧の2
〜100%までの予め定めた任意の10点のニップ圧
と、これに対応するニップ変化量の予想値)によりニッ
プ圧変化量テーブルが成り立っている。ここで、このニ
ップ圧変化量テーブルは、ニップ圧制御中にある値だけ
ニップ圧を増減する場合、どれぐらい駆動装置を作動さ
せればよいかを求めるためのデータ群であり、そのとき
のニップ圧実測値移動平均値から対応するニップ圧変化
量(kg/μm)を求め、目標ニップ圧増減量を先に求
めたニップ圧変化量で除することによって必要移動量を
求めるためのものである。以上で、ニップ圧制御のため
の事前処理は終了し、第1スイッチ51はオフの状態と
なる。一方、第2スイッチ52がオンの状態となる。
【0024】次に、ニップ圧制御中における制御装置C
2内での処理について説明する。ニップ圧制御中、ニッ
プ圧実測値が制御装置C2に入力され、ニップ圧制御に
使用されるニップ圧実測値移動平均値と不感帯設定値の
更新に使用されるニップ圧変動量が算出される。なお、
ニップ圧変動量とは、一定時間、例えば制御対象ロール
が1回転以上するのに要する時間におけるニップ圧実測
値の最大値と最小値の差を移動平均した値をいう。そし
て、不感帯設定値は前記ニップ圧変動量に基づいて一定
周期毎に更新される。即ち、設定された更新周期毎にニ
ップ圧変動量(FTact)を求め、更新前の記憶されてい
るニップ圧変動量(FTtbl),不感帯決定レートR,不
感帯更新ゲインGより、次式により不感帯設定値を更新
する。
【数5】 なお、不感帯決定レートとは、記憶されているニップ圧
変動量に対する不感帯設定値の比率をいう。不感帯設定
値は、このニップ圧変動量を基礎として、このニップ圧
変動量に対してある比率を乗じて決定される。
【0025】また、不感帯更新ゲインとは、不感帯設定
値算出の基礎となる記憶されているニップ圧変動量を更
新する際の更新割合をいう。即ち、不感帯設定値を更新
するに際し、ニップ圧制御中のニップ圧変動量をどの程
度まで反映させるかという割合をいう。例えば、ニップ
圧変動量の元データ、即ち更新前の値が±10kgであ
り、ニップ圧制御中のニップ圧変動量が±15kgであ
る場合、この不感帯更新ゲインが1であれば、更新後、
記憶されるニップ圧変動量は、実測値から求めた値と同
じ±15kgとなる。同様に、不感帯更新ゲインが0.
2であれば、更新後、記憶されるニップ圧変動量は±1
1kgとなる。
【0026】そして、ニップ圧実測値移動平均値が不感
帯から外れると、第1駆動装置19の作動量、例えば第
1駆動装置19がステッピングモータである場合は、ス
テップ数について、先に求めたニップ圧変化量テーブル
から補間された該当ニップ圧実測値移動平均値における
ニップ圧変化量をもとに、次式により最適な作動量を求
め、これに応じて制御する。
【数6】 ここでnとはアプリケータロール12を1μm移動させ
るに必要なステップ数を示す。この制御実績、即ち第1
駆動装置19の作動に伴う作動量とニップ圧変化量は逐
次収集しておき、この収集データにより以下に説明する
ニップ圧変化量テーブルの更新処理が行われる。なお、
前記ニップ圧変化量とは、第1駆動装置19の作動指示
時におけるニップ圧実測値移動平均値と作動完了時(移
動平均回数相当分経過時)のニップ実測値移動平均値と
の差をいう。
【0027】データ処理部57にてニップ圧変化量の実
績データの収集が行われ、このデータ処理部57からの
信号とニップ圧変化量テーブル演算・記憶部55からの
信号に基づき演算部56にて前記作動量、例えばステッ
プ数とニップ圧変化量との関係の更新係数の算出が行わ
れる。この更新係数はニップ圧変化量テーブル演算・記
憶部55に送られ、これに基づき新たなテーブルが作成
される。ニップ圧制御中の制御実績、即ちニップ圧制御
のために実際に第1駆動装置19が作動した場合におけ
るこの作動量(操作対象ロールの押込み量の変化量)と
ニップ圧実測値との関係についてのデータは、逐次記録
される。
【0028】ニップ圧制御が開始されると、ニップ圧実
測値移動平均値が不感帯から外れているか否かのチェッ
クが行われ、この不感帯から外れた場合、ニップ圧実測
値移動平均値をこの不感帯内に戻すために、第1駆動装
置19を作動させる制御動作(引き戻し動作)が行われ
る。換言すれば、ニップ圧実測値移動平均値が不感帯の
範囲内に入っていれば前記制御動作を行うことはない。
そして、ニップ圧制御中に、既に作成されたニップ圧変
化量テーブルの更新を行うために前記制御実績について
のデータの記録が行われる。
【0029】さらに、このデータに基づいて、各ロール
の単位移動距離(前記ステッピングモータのnステップ
に対応する)毎のニップ圧変化量を求め、このニップ圧
変化量を移動平均処理し、この移動平均処理された単位
移動距離毎のニップ圧変化量に基づきニップ圧変化量テ
ーブルを更新する。さらに、ニップ圧変化量テーブルの
更新周期毎に以下の処理を行う。設定された更新周期毎
のニップ圧実測値移動平均値(MTact)と、これに対応
する一定の前記作動量当たり、例えばnステップ当たり
のニップ圧変化量移動平均値(DTact)(例えば、過去
10回のニップ圧変化量の移動平均値:ただし10回に
限定するものではない)の双方を求める。この求めたニ
ップ圧実測値移動平均値(MTact)におけるnステップ
当たりのニップ圧変化量データ(DTtbl)を更新前の前
記ニップ圧変化量テーブルより、直線補間によって求め
る。
【0030】そして、nステップ当たりのニップ圧変化
量テーブル(DTtbl(j))(j=0,1 …… 9)内の各
点のデータを次式によって更新する。
【数7】 ただし、K1は更新係数で次式で表される。
【数8】 ただし、K2はニップ圧変化量更新ゲインを意味してい
る。
【0031】ニップ圧制御中に検出できるニップ圧変化
量は、その時に実現されているニップ圧力におけるニッ
プ圧変化量のみである。したがって、ニップ圧変化量の
更新目標値も、その時点で実現されているニップ圧力に
おけるニップ圧変化量に対してのみ算出できる。一方、
ニップ圧変化量テーブルは、いくつかの異なるニップ圧
に対するニップ圧変化量が記録されており、ニップ圧変
化量テーブルを更新するには、これらすべてのニップ圧
変化量を更新しなければならない。そのために、その時
点で実現されているニップ圧力におけるニップ圧変化量
更新目標値と更新前のニップ圧変化量テーブルから補間
等で求められる該当ニップ圧力におけるニップ圧変化量
の更新前の元データとの比率を使用し、ニップ圧変化量
テーブルの全ニップ圧変化量データを更新する。そし
て、この比率を更新係数という。
【0032】また、ニップ圧変化量更新ゲインとは、ニ
ップ圧変化量テーブルのデータ(例:定格ニップ圧を1
00%とした場合における、ニップ圧2%から100%
までの予め定めた任意の10点のニップ圧に対するニッ
プ圧変化量kg/μm)を更新する際の更新割合をい
う。つまり、ニップ圧変化量テーブルのデータを更新す
る場合に、ニップ制御中に実測されたニップ変化量を反
映させる程度を意味している。例えば、ニップ圧変化量
テーブルのデータから補間され任意の元データが0.5
kg/μmであり、ニップ圧制御中に実測された前記元
データに対応するニップ圧変化量が0.8kg/μmで
あるとすると、更新ゲインが1であれば、更新後のニッ
プ圧変化量のテーブルのデータから補間されるニップ圧
変化量はニップ圧実測値と同じ0.8kg/μmとな
る。同様に、更新ゲインが0.1であれば、更新後のニ
ップ圧変化量テーブルのデータから補間されるニップ変
化量は0.53kg/μmとなる。
【0033】続いて、ニップ圧変化量テーブル値及びニ
ップ圧変動量記憶値の最終データをロールNO.と共に
記憶させ、次に同一ロールが研磨後装着されたときに、
ロールNO.を入力することにより不揮発メモリに記憶
している前回のニップ圧変化量テーブル値及びニップ圧
変動量記憶値の最終データを演算データの初期値として
使用できるようにする。
【0034】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、第1発
明によれば、操作対象ロールと基準ロールとの間のニッ
プ圧制御をニップ圧設定値とニップ圧実測値移動平均値
との偏差に基づき前記操作対象ロールの前後進動により
行うロールコータのコータヘッドにおけるニップ圧制御
方法において、前記操作対象ロールの前後進動の作動量
を、ニップ圧と当該ニップ圧下における操作対象ロール
用駆動装置の単位作動量に対応するニップ圧変化量との
関係を示すニップ圧変化量テーブル,ニップ圧設定値お
よびニップ圧実測値移動平均値から算出するようにして
ある。このため、操作対象ロール或いは基準ロールの
内、ゴムロールであるロールのゴム硬度・ゴム厚に応じ
た作動量を実現でき、この結果ニップ圧実測値移動平均
値が制御不感帯から外れた時の制御作動量を定量的に決
定でき、制御作動量の過不足によるハンチングや修正量
不足を防止することが可能になるという効果を奏する。
【0035】また、第2発明によれば、前記ニップ圧変
化量テーブルを所定期間毎に更新処理するようにしてあ
る。このため、操作対象ロール或は基準ロールの内、ゴ
ムロールであるロールのゴム硬度やゴム厚の変化による
ニップ圧変化量の変化に常に対応することができ、前記
制御作動量を適正値に維持することが可能になるという
効果を奏する。
【0036】さらに、第3発明によれば、前記更新処理
が所定期間における操作対象ロール用駆動装置の作動量
およびこの作動直前の移動平均処理されたニップ圧実測
値移動平均値と当該作動後で移動平均回数に相当する時
間経過時のニップ圧実測値移動平均値との差分に基づき
行われるようにしてある。
【0037】このため、操作対象ロール或いは基準ロー
ル内、ゴムロールであるロールのニップ圧変化量の最新
データを制御装置内のニップ圧変化量テーブルに反映さ
せるとともに、移動平均処理によって同テーブルの急激
な変化を抑止できる。したがって、ロールの交換やロー
ル硬度の経時変化があっても手動操作によることなく、
制御パラメータを更新し、ハンチングを生じることな
く、安定しかつ応答性のよいニップ圧制御が可能にな
り、その結果塗装品質の向上が可能になるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るロールコータのコータヘッドの
概略及びその制御系を示す図である。
【図2】 従来のロールコータのコータヘッドの概略及
びその制御系を示す図である。
【符号の説明】
11 バックアップロール 12 アプリケータ
ロール 13 トランスファロール 14 ピックアップ
ロール 15 フレーム 16 下部テーブル 17 第1受台 18 油圧シリンダ 19 第1駆動装置 20 第1減速機 21 第1ロードセル 22 第1ストッパ 23 第2受台 24 第3受台 25 第2駆動装置 26 第3駆動装置 27 第2減速機 28 第3減速機 29 第2ロードセル 30 第2ストッパ 31 第3ロードセル 32 第3ストッパ S ストリップ C1,C2 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 1/28 B05D 3/00 B05C 1/02 - 1/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作対象ロールと基準ロールとの間のニ
    ップ圧制御をニップ圧設定値とニップ圧実測値移動平均
    値との偏差に基づき前記操作対象ロールの前後進動によ
    り行うロールコータのコータヘッドにおけるニップ圧制
    御方法において、前記操作対象ロールの前後進動の作動
    量を、ニップ圧と当該ニップ圧下における操作対象ロー
    ル用駆動装置の単位作動量に対応するニップ圧変化量と
    の関係を示すニップ圧変化量テーブル,ニップ圧設定値
    およびニップ圧実測値移動平均値から算出することを特
    徴とするロールコータのコータヘッドにおけるニップ圧
    制御方法。
  2. 【請求項2】 前記ニップ圧変化量テーブルを所定期間
    毎に更新処理することを特徴とする請求項1に記載のロ
    ールコータのコータヘッドにおけるニップ圧制御方法。
  3. 【請求項3】 前記更新処理が所定期間における操作対
    象ロール用駆動装置の作動量およびこの作動直前の移動
    平均処理されたニップ圧実測値移動平均値と当該作動後
    で移動平均回数に相当する時間経過時のニップ圧実測値
    移動平均値との差分に基づき行われることを特徴とする
    請求項2に記載のロールコータのコータヘッドにおける
    ニップ圧制御方法。
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