JP2542698B2 - 圧延機の制御装置 - Google Patents

圧延機の制御装置

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JP2542698B2 JP1211402A JP21140289A JP2542698B2 JP 2542698 B2 JP2542698 B2 JP 2542698B2 JP 1211402 A JP1211402 A JP 1211402A JP 21140289 A JP21140289 A JP 21140289A JP 2542698 B2 JP2542698 B2 JP 2542698B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/48Tension control; Compression control
    • B21B37/52Tension control; Compression control by drive motor control
    • B21B37/54Tension control; Compression control by drive motor control including coiler drive control, e.g. reversing mills
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/58Roll-force control; Roll-gap control

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、被圧延材を所望の板厚に圧延する圧延機の
制御装置に係わり、特に操作量と制御量との相互干渉を
回避する圧延機の制御装置に関する。
(従来の技術) 従来、例えば単スタンドの4段圧延機においては、第
3図に示すように圧延ライン系、圧延機後方張力制御系
および圧延機出側板厚制御系等によって構成されてい
る。
前記圧延ライン系は、ペイオフリール1に巻装された
被圧延材2がピンチロール3を通って4段圧延機4に導
入され、ここで所定の圧下力で圧延されて所望の板厚に
形成された後、テンションリール5によって巻き取られ
る構成となっている。
また、圧延機後方張力制御系は、ペイオフリール1と
圧延機4との間の材料張力目標値tBREFと材料張力検出
器6で検出された張力検出値tBとの張力偏差が張力−電
流変換器7に導入され、ここで張力偏差に応じたペリオ
フリール駆動電動機電流を得た後、電動機電流制御装置
8に供給される。この電動機電流制御装置8ではペイオ
フリール駆動電動機9の操作に必要な電流に応じたトル
クを求めた後、これをペイオフリール1を介して被圧延
材2に作用させることにより被圧延材2に所定の張力を
与えるものである。従って、被圧延材2は圧延操業時に
はペイオフリール1とピンチロール3の作用により張力
が加えられる。10はペイオフリール駆動電動機回転速度
検出器、11はピンチロール周速検出器である。
一方、圧延機出側板厚制御系は、圧延機出側板厚目標
値hREFと圧延機出側板厚検出器13からの板厚検出値hと
の偏差を比例・積分調節演算手段14に導入し、ここで比
例・積分調節演算を行って圧延機4の圧下開度修正量を
得た後、圧下開度制御装置15にて前記圧下開度修正量に
したがって圧下開度を修正する。16は圧下開度検出器で
ある。このようにして圧下開度修正量が被圧延材2に作
用し、被圧延材2の圧延機側板厚が所望の板厚に修正さ
れる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、以上のような圧延機の制御装置は、出側板厚
と圧下開度、或いは張力とペイオフリールの電流制御と
いった如く,いわゆる制御対象が1入力1出力系で構成
されているので、次のような問題点があった。すなわ
ち、第2図(b)に示すように時刻0秒で張力目標値t
BREFが1kg/mm2ステップ変化し、また同図(a)では時
刻10秒後に圧延機出側板厚目標値hREFが0.1mm変化した
とき、同図(c)の如きペイオフリール駆動電動機9の
駆動電流が一定であるにも拘らず、同図(d)の如き圧
下開度修正量が大きく変化し、張力tBは時刻0秒から目
標値tBREFに向かって上昇しながら目標値を越えて減衰
振動を行いながら変化し、そのときの圧延機出側板厚h
も振動し、張力制御と板厚制御との間に大きく相互干渉
が生じる。また、10秒後の出側板厚目標値hREFの変化に
対し、圧下開度修正量が大きく変化して張力tBが張力目
標値tBREFを大きく越えて変化し、これが板厚変化とな
って現われる。従って、この場合にも板厚と張力とは振
動的であり、前述同様に張力制御と板厚制御との間に大
きく相互干渉が生じる。このように従来装置は1入力1
出力系と見なして作られているので、相互干渉を抑制す
ることが難しく、精度の高い板厚制御が実現できなかっ
た。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、操作量と
制御量間の相互干渉を確実に抑制し得、振動をなくして
制御応答を高めうる圧延機の制御装置を提供することを
目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 先ず、請求項1に対応する本発明による圧延機の制御
装置は上記課題を解決するために、圧延スタンドの圧下
開度を制御する圧下開度制御装置とペイオフリールを駆
動するペイオフリール駆動電動機とを有する圧延ライン
系において、圧延機出側板厚目標値と圧延機出側板厚検
出値との板厚偏差を積分演算するとともにこの積分演算
出力に少なくとも被圧延材の張力検出値に係わる信号の
比例演算値を加算し、得られた加算信号を受けて前記圧
下開度制御装置で前記圧延スタンドの圧下開度を制御す
る圧下開度制御手段と、張力目標値と被圧延材の張力検
出値との張力偏差を積分演算するとともにこの積分演算
出力に少なくとも記板厚偏差の積分演算値を加算し、得
られた加算信号を用いて前記ペイオフリール駆動電動機
を制御して前記ペイオフリールを駆動するペイオフリー
ル駆動制御手段とを備えた構成である。
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明
をより具体化した下位概念に相当する発明であって、圧
延機出側板厚制御系として、圧延機出側板厚目標値と圧
延機出側板厚検出値との板厚偏差を積分演算する第1の
積分演算手段と、ペイオフリールと圧延機との間の被圧
延材の張力検出値と制御開始時のペイオフリールと圧延
機との間の被圧延材の張力検出値との張力偏差を比例演
算する第1の比例演算手段と、圧延機の圧下開度検出値
と制御開始時での圧下開度検出値との圧下開度偏差を比
例演算する第2の比例演算手段と、これら第1の積分演
算手段および第1,第2の比例演算手段の各出力を合成し
て圧下開度目標値修正量として前記圧下開度制御装置に
与えて前記圧延スタンドの圧下開度を制御する手段とを
設け、 圧延機後方張力制御系として、張力目標値と被圧延材
の張力検出値との張力偏差に基づいて積分演算を行う第
2の積分演算手段と、前記板厚偏差に基づいて積分演算
を行う第3の積分演算手段と、前記ペイオフリールと圧
延機との間の被圧延材の張力検出値と制御開始時のペイ
オフリールと圧延機との間の被圧延材の張力検出値との
張力偏差に基づいて比例演算を行う第3の比例演算手段
と、前記ペイオフリール駆動電動機の回転速度検出値と
制御開始時での回転速度検出値との回転速度偏差に基づ
いて比例演算を行う第4の比例演算手段と、これら第2
の積分演算手段、第3の積分演算手段、第3の比例演算
手段および第4の比例演算手段の各出力を合成して電流
目標値修正量としてペイオフルリール駆動電動機電流制
御装置に与えて前記ペイオフリール駆動電動機を制御す
る手段とを設けたものである。
(作用) 従って、本発明は以上のような手段を講じたことによ
り、例えば圧延機出側板厚目標値が増加方向に変化した
とき、その圧延機出側板厚検出値との板厚偏差が第1の
積分演算手段によって積分演算された後、この積分演算
値が第1の比例演算手段による張力検出要素および第2
の比例演算手段による圧下開度検出要素に加わって圧下
開度目標値修正量を上げて圧延機出側板厚を大きくして
いくが、このとき前記板厚偏差が第3の積分演算手段に
て積分して張力制御系である第2の積分演算手段に加わ
ってペイオフリール駆動電動機電流目標値修正量を一時
的に下げるので、その修正量を受けてペイオフリール駆
動電動機電流制御装置がペイオフリール駆動電動機を介
してペイオフリールを制御するための被圧延材の張力が
一時的に下がる。その結果、圧延機出側の被圧延材の板
厚は徐々に上昇する一時遅れ応答に近似する特性をもっ
て板厚目標値に整定する。
一方、張力目標値が例えば増加方向に変化したとき、
その張力偏差を第2の積分演算手段にて積分演算して前
記電流目標値値修正量を上げていき、ペイオフリール駆
動電動機電流制御装置がペイオフリール駆動電動機を介
してペイオフリールへのトルクを上げて被圧延材を上げ
ていくが、このとき第1の比例演算手段による被圧延材
の張力検出要素を圧下開度制御系に加えて圧下開度目標
値修正量を徐々に上げていくので、被圧延材の張力が徐
々に1次遅れに近似する特性をもって変化するが、圧延
機出側板厚は何ら変化させずに制御できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明するに先立ち、制御対象
を2入力2出力系としてとらえて、線形最適制御の逆問
題から制御系の構成を考えてみる。なお、線形最適制御
の逆問題とは状態フィードバックのうちで評価関数を最
小化するという意味で最適なものを見つけ出すことをい
う。
そこで、圧下開度制御装置とペイオフリール駆動電動
機電流制御装置とを含む圧延設備,つまり制御対象の数
学モデルとしては(1)式〜(14)式で表わせる。具体
的には、制御対象の状態方程式は、 dX/dt=A・X+B・U …(1) Y=C・X …(2) で表わせる。上式においてXは状態変数ベクトル、A,B,
Cは係数マトリクス、Uは入力ベクトル、Yは出力ベク
トルである。但し、 X=[ΔSO NP tBT …(6) U=[ΔSO,REF ΔIP,REFT …(7) Y=[h tBT …(8) F1=−{(RP・g・H・B) /(GE・JP)} …(9) F2=(E/L)・VMO・KBH ・{M/(M+Q)} …(10) F3=(E・RP)/(L・GE) …(11) F4=(E・KPT・KBH・VMO) /(L・M) …(12) F5=M/(M+Q) …(13) F6=KPT/M …(14) 但し、上記(3)式〜(14)式において、THPC:圧下
開度制御装置の時定数、F1〜F6:係数、φ:ペイオフリ
ール駆動電動機のトルク係数、JP:ペイオフリールの慣
性モーメント、ΔSO:圧下開度検出値、NP:ペイオフリ
ール駆動電動機の回転速度検出値、tB:ペイオフリール
と圧延機との間の被圧延材の張力検出値、[ ]TのT:
転値行列、ΔSO,REF:圧下開度制御装置の圧下開度目標
値修正量、ΔIP,REF:ペイオフリール駆動電動機電流制
御装置の電流目標値修正量、h:圧延機出側板厚検出値、
RP:ペイオフリール・コイル径、g:重力加速度、H:被圧
延材の圧延機入側板厚、B:被圧延材の板幅、GE:ペイオ
フリールのギヤ比、E:材料ヤング率、L:ペイオフリール
から圧延機間での距離、VMO:圧延機入側材料速度設定
値、KBH:圧延機出側板厚変化による圧延機後進率変化
係数、M:圧延機のミル定数、Q:被圧延材の塑性係数、K
PT:圧延機後方張力変化による荷重変化係数である。
ところで、一般に、線形最適制御は評価関数を最小に
する状態フィードバックを行うものであるが、周知のよ
うに評価関数と制御性能との関係が明確でないために実
用化が困難であるが、線形最適制御の逆問題では状態フ
ィードバックのうちで評価関数を最小化するという意味
で最適なものを見つけることにある。
そこで、det(C・B)、det(C1・A・B)≠0、de
t(C2・A・B)=0、det(C2・A2・B)≠0なる条件
に注意して制御定数KDに係わる関係式は、 dU/dt=−KD・XD …(15) で表わされ、この制御定数KDは適当な正則行列Vは正定
対角行列Σ=diag(δ1,δ2)および適当な行列Fを用
いて、 KD =V-1・Σ・V・[F 1]・Γ-1 …(16) で表現される。但し、上記拡大状態ベクトルXDは、 XD=[dXT/dt (Y-R)TT …(17) となる。(17)式においてRは基準を表わす。
そこで、前記(1)式,(2)式の状態方程式で表わ
した制御対象に上記の理論を応用すると、制御定数K
Dは、 で表わすことができる。但し、 K11=−THPC …(20) K13=−{(M+Q)・KPT・THPC]/M2 …(21) K14={(M+Q)/M]・WAGC・THPC …(22) K22=−(JP/φ) …(23) K23=−(WATC・JP・GE・L)/(RP・E・φ) …(24) K24=−(WAGC・JP・GE・KBH・VMO)/(RP・φ) …(25) K25=(WATC 2・JP・GE・L)/(4・RP・E・φ) …(26) である。ここで、WAGCは板厚制御の目標交叉角周波数、
WATCは張力制御の目標交叉角周波数である。これら(2
0)式〜(26)式の係数の内、THPC,M,GE,E,L,gは定数で
あるので、制御装置のメモリに予め記憶しておく必要が
ある。また、Q,KPT,KBH,VMO,H,Bは被圧延材毎に変化
する係数であるので、上位計算機或いはオペレータによ
って設定するかまたは被圧延材毎の上記係数を予めメモ
リに記憶しておく。また、ペイオフリール駆動電動機の
トルク係数φ、ペイオフリール・コイル半径RPおよびペ
イオフリールの慣性モーメントJPは被圧延材の圧延中に
常時変化する係数であるので演算によって求める。
このペイオフリール駆動電動機のトルク係数φは回転
速度、定格容量、定格電流等から求められ、ペイオフリ
ール・コイル半径RPは、ペイオフリールの出側に設けた
ピンチロールの周速、ペイオフリール駆動電動機の回転
速度、ペイオフリールのギヤ比および円周率等を用いて
求められる。さらに、ペイオフリールの慣性モーメント
JPはペイオフリールのギヤ比、円周率、被圧延材の密
度、被圧延材の板幅、ペイオフリール・コイル半径、ペ
イオフリールのマンドレル半径、ペイオフリールの機械
分慣性モーメント等から求められる。
次に、制御対象について線形最適制御の逆問題の理論
を生かしながら得られた制御定数等を用いて実現した本
発明装置の一実施例について第1図を参照して説明す
る。
先ず、本発明に係わる制御装置を適用する圧延ライン
系は、従来と同様にペイオフリール21に巻装された被圧
延材22がピンチロール23,4段圧延機24を通ってテンショ
ンリール(図示せず)に巻き取られるようになってい
る。
前記圧延機24側では、圧下開度目標値修正量ΔSO,REF
を受けて圧下開度制御装置26が圧下力を可変して圧延機
出側の板厚を所望の板厚に制御する構成となっている。
27は圧下開度検出器、28は圧延機出側板厚検出器であ
る。
一方、前記ペイオフリール21側においては、電流目標
値修正量ΔIP,REFに基づいてペイオフリール駆動電動機
電流制御装置29が必要な駆動電流をペイオフリール駆動
電動機30に与え、これによってペイオフリール駆動電動
機30からトルクを発生しペイオフリール21を介して被圧
延材22に作用させて張力を制御する構成となっている。
31はペイオフリール駆動電動機回転速度検出器、32はピ
ンチロール周速検出器、33は被圧延材22の張力検出器で
ある。
次に、本発明装置の要旨となる制御装置40について説
明する。すなわち、この制御装置は、圧下開度制御装置
26への圧下開度目標値修正量ΔSO,REFを得るために、圧
延機出側板厚目標値hREFと前記板厚検出器28からの板厚
検出値hとの板厚偏差を求める偏差演算手段41、この板
厚偏差を受けて積分演算を行う第1の積分演算手段42、
張力検出器33で得られた張力検出値tBと制御開始時での
張力検出器33からの張力検出値tBOとの偏差を受けて比
例演算を行う第1の比例演算手段43、両演算手段42,43
の出力を加算する加算手段44、圧下開度検出器27の圧下
開度検出値SOと制御開始時での圧下開度検出値SO,Oとの
偏差を受けて比例演算を行う第2の比例演算手段 45、この比例演算手段45の出力と加算手段44の出力とを
加算して前記圧下開度目標値修正量を得る加算手段46等
よりなり、ここで得られた圧下開度目標値修正量を圧下
開度制御装置26に供給する構成である。
次に、ペイオフリール駆動電動機電流制御装置29への
電流目標値修正量ΔIP,REFを得るために、ペイオフリー
ル駆動電動機30のトルク係数φを求めるトルク係数演算
手段51、ペイオフリール・コイル半径RPを求めるペイオ
フリール半径演算手段52、ペイオフリール21の慣性モー
メントJPを求める慣性モーメント演算手段53等の他、被
圧延材22の張力目標値tBREFと張力検出器33からの張力
検出値tBとの張力偏差を得る偏差演算手段54、この張力
偏差に基づいて積分演算を行う第2の積分演算手段55、
前記板厚偏差に基づいて積分演算を行う第3の積分演算
手段56、これら両積分演算手段55,56の出力を加算する
加算手段57、前記張力検出器33の張力検出値tBと制御開
始時の張力検出値tBOとの偏差に基づいて比例演算を行
う第3の比例演算手段58、前記加算手段57の出力と第3
の比例演算手段58の出力とを加算する加算手段59、回転
速度検出器31の回転速度検出値NPと制御開始時の回転速
度検出値NPOとの偏差に基づいて比例演算を行う第4の
比例演算手段60、前記加算手段59の出力と第4の比例演
算手段60の出力とを加算して電流目標値修正量を得る加
算手段61等よりなり、ここで得られた電流目標値修正量
ΔIP,REFをペイオフリール駆動電動機電流制御装置29に
供給する構成である。
次に、以上のように構成された装置の作用を説明す
る。制御装置40においては、制御開始に先立って図示さ
れていないが予めメモリに圧延機出側板厚目標値hREF
被圧延材22の張力検出値tBREFが格納され、また制御開
始の必要な時にペイオフリール21と圧延機24との間の被
圧延材張力検出器33から張力検出値tBO、圧下開度検出
器27からの圧下開度検出値SO,O、ペイオフリール駆動電
動機回転速度検出器31から回転速度検出値NPO等を取り
込んで前述同様にメモリに格納する。
以上のようにして必要な値を設定した後、被圧延材22
の圧延操業時.偏差演算手段41では板厚目標値hREFから
圧延機出側板厚検出器28の板厚検出値hを減算して板厚
偏差を得た後、第1の積分演算手段42に導入し、ここで
は板厚偏差に前記(22)式で得られた係数K14を乗じ
て、 {(M+Q)/M}・WAGC・THPC・∫(hREF−h)dt …(27) なる演算式により積分演算値を得て加算手段44に導入す
る。このとき、この加算手段44には第2の比例演算手段
43から制御開始時の張力検出器33の張力検出値tBOより
同じく張力検出器33の現時点の張力検出値tBを減算して
得られた張力偏差に前記(21)式で求めた係数K13を乗
じることにより、 −{(M+Q)・KPT・THPC/M2}・(tB−tBO) …(28) なる演算式で求めた比例演算値が入力されているので、
この加算手段44では当該比例演算値と前記第1の積分演
算手段42の出力とを加算して次の加算手段46へ導入す
る。さらに、この加算手段46では、第2の比例演算手段
45から制御開始時の圧下開度検出器27の圧下開度検出値
SO,Oより現時点の圧下開度検出器27の圧下開度検出値SO
を減算して得られた開度偏差に前記(20)式の係数K11
を乗じて、 −THPC(ΔSO−ΔSO,O) …(29) なる演算式で求めた比例演算値が導入されているので、
この加算手段46では当該比例演算値に加算手段44の出力
を加算して圧下開度目標値修正量ΔSO,REFを得、この修
正量ΔSO,REFを受けて圧下開度制御装置26で圧延機24の
圧下力を制御する。
したがって、この圧下開度目標値修正量ΔSO,REFは、 ΔSO,REF =−THPC(ΔSO−ΔSO,O) −{(M+Q)・KPT・THPC/M2}・(tB−tBO) +{(M+Q)/M}・WAGC・THPC・∫(hREF−h)dt …(30) なる演算式で表わせる。
一方、ペイオフリール21による張力制御系にあって
は、各演算手段55,56,58,60の係数K25,K24,K23,K22
を得るために使用するパラメータφ,RP,JPを演算によ
って求める必要がある。すなわち、トルク係数演算手段
51ではペイオフリール駆動電動機回転速度検出器31の回
転速度検出値NP、ペイオフリール電動機30の定格容量、
定格電流等を用いてトルク係数φを求め、またペイオフ
リール・コイル半径演算手段52にてピンチロール周速検
出器32のピンチロール周速検出値、ペイオフリール駆動
電動機回転速度、ペイオフリールギヤ比、円周率等を用
いてペイオフリール・コイル半径RPを求め、さらに慣性
モーメント演算手段53にて被圧延材の密度、ペイオフリ
ールのマンドレル半径、ペイオフリールの機械分慣性モ
ーメント、ペイオフリールコイル半径、ペイオフリール
のギヤ比、被圧延材の板幅、円周率等を用いてペイオフ
リール21の慣性モーメントJPを求める。
そして、以上のようにしてφ,RP,JPを求めたなら
ば、これらのうち任意のパラメータを各演算手段55,56,
58,60に供給し、かつ、予め前記メモリに格納された値
を用いて電流目標値修正量ΔSO,REFを求める。すなわ
ち、偏差演算手段54において被圧延材張力目標値tBREF
から張力検出器33の張力検出値tBを減算して張力偏差を
求めた後、この張力偏差を第2の積分演算手段55に導
き、ここで張力偏差に前記(26)式の係数K25を乗算
し、 {(WATC 2・JP・GE・L)/(4・RP・E・φ)}・∫
(tBREF−tB)dt …(31) なる積分演算を行って積分演算値を得た後、後続の加算
手段57に導入する。一方、第3の積分演算手段56では、
前記偏差演算手段41から送られてくる板厚偏差に前記
(25)式の係数を乗算し、 {−(WAGC・JP・GE・KBH・VMO)/(RP・φ)}・∫
(hREF−h)dt …(32) なる積分演算を行って積分演算値を得た後、前記演算手
段55による積分演算値とともに加算手段57にて加算し、
この加算結果を後続の加算手段59へ導入する。このと
き、第3の比例演算手段58にて、張力偏差に前記(24)
式で求めた係数K23を乗じて、 {−(WATC・JP・GE・L)/(RP・E・φ)}・(tB
tBO) …(33) なる演算式で得られた比例演算値が加算手段59に入力さ
れているので、ここで前記加算手段57で得られた加算出
力と加算されて後続の加算手段60に送られる。このと
き、第4の比例演算手段60では、ペイオフリール駆動電
動機30の回転速度検出器31の出力NPから制御開始時の回
転速度検出値NPOを減算して得られた回転速度偏差に前
記(23)式で得られた係数K22を乗算し、 −(JP/φ)・(NP−NPO) …(34) なる演算式で比例演算値を求めて加算手段61に導入す
る。その結果、この加算手段61から得られる電流目標値
修正量ΔIP,REFは、 ΔIP,REF =−(JP/φ)・(NP−NPO)+{−(WATC・JP・GE
L) /(RP・E・φ)}・(tB−tBO) +{−(WAGC・JP・GE・KBH・VMO)/(RP・φ)} ・∫(hREF−h)dt+{(WATC 2・JP・GE・L) /(4・RP・E・φ)}・∫(tBREF−tB)dt …(35) となる。
従って、以上のような実施例の構成によれば、圧延材
24への圧下開度とペイオフリール駆動電動機電流を操作
量とし、かつ、圧延機出側板厚と圧縮機後方張力を制御
量とする,いわゆる2入力2出力系を採用することによ
り、第2図(b)に示す如く時刻零秒で張力目標値が1k
g/mm2ステップ変化したとき、その張力偏差(tBREF
tB)を第2の積分演算手段55で種々のパラメータを用い
て定めた係数K25にて与えて積分演算しながら順次加算
手段57,59,61で各演算手段56,58,60の出力を加算するこ
とにより、同図(c)の如き電流目標値修正量ΔIP,REF
を得てペイオフリール21へのトルクを制御するので、張
力変化は一次遅れの応答を示し、従来例で述べた第4図
(b)のように振動すること無く張力目標値に向かって
整定する。しかも、このときの張力が張力検出器33を介
して第1の比例演算手段43にて比例演算されて圧下開度
制御系に加わるので、第2図(d)の如き圧下開度目標
値修正量ΔSO,REFが徐々に増加し、第4図(d)の如く
振動せずに整定するので、圧延機出側板厚は殆んど変化
することがなく、張力制御と板厚制御との非干渉化を実
現できる。
また、例えば10秒後に第2図(a)に示す如く圧延機
出側板厚目標値hREFが0.1mmステップ変化したとき、そ
の板厚偏差が第1の積分演算手段42および第3の積分演
算手段56にてそれぞれ積分演算されて圧下開度制御系お
よび張力制御系に与えられるので、電流目標値修正量Δ
IP,REFが同図(c)のように一時的に下がったのちに元
に戻るが、これに伴って同図(b)のように張力検出値
tBも一時的に下がって元に戻る。一方、圧下開度目標値
修正量ΔSO,REFは第1の積分演算手段42によって徐々に
増加していくが、これに伴って圧延機出側被圧延材板厚
も徐々に増加し、振動することなく整定する。つまり、
圧延機出側板厚目標値の変化時、被圧延材22の張力が張
力目標値よりも小さくなって板厚変化を助けてくれるの
で、圧延機出側板厚は一時遅れの応答を示し、振動する
ことなく整定し、板厚目標値に達するまでの時間を大幅
に改善することができる。
また、圧延中におけるペイオフリール駆動電動機30の
トルク係数φ、ペイオフリール・コイル半径RP、ペイオ
フリールの慣性モーメントJP等を考慮しながらペイオフ
リール21を制御するので、これらφ、RP、JP等の変化に
依存すること無く常に最適制御を行うことができ、被圧
延材22の品質や圧延操業に大きな影響を与える被圧延材
22の板厚および張力を目標値に高速に追従させることが
できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
い。例えば圧下開度制御系では複数の加算手段44,46を
用い、また張力制御系では加算手段57,59,61を用いた
が、それぞれの制御系に同様の機能を持つ加算手段1つ
ずつ設け、対応する演算手段(43,45)、(55,56,58,6
0)の出力を一括して加算演算してもよい。また、トル
ク係数φ、ペイオフリール・コイル半径RP、ペイオフリ
ールの慣性モーメントJPを得るために演算手段等51〜53
を設けたが、同様の機能をペイオフリール駆動電動機電
流制御装置29に備えている場合にはかかる演算手段51〜
53は不要である。その他、本発明はその要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施できる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、圧延中のプロセ
ス特性変化に迅速に対応して最適制御を実現でき、被圧
延材の品質の向上によって歩留まりを上げることができ
る。さらに、制御定数を圧延パラメータおよびペイオフ
リールのパラメータから求めることができ、面倒な調整
作業がなくなって休止時間の短縮化が図れ、圧延作業の
効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる圧延機の制御装置の構成図、第
2図は本発明装置の制御応答状態を示す図、第3図は従
来装置の構成図、第4図は従来装置の制御応答状態を示
す図である。 21……ペイオフリール、22……被圧延材、24……圧延機
(圧延スタンド)、25……テンションリール、26……圧
下開度制御装置、27……圧下開度検出器、28……圧延機
出側板厚検出器、29……ペイオフリール駆動電動機電流
制御装置、30……ペイオフリール駆動電動機、31……ペ
イオフリール駆動電動機回転速度検出器、32……ピンチ
ロール周速検出器、33……張力検出器、40……制御装
置、41,44……偏差演算手段、42……第1の積分演算手
段、43……第1の比例演算手段、45……第2の比例演算
手段、44,46……加算手段、51……トルク係数演算手
段、52……ペイオフリールコイル半径演算手段、53……
慣性モーメント演算手段、54……偏差演算手段、55……
第2の積分演算手段、56……第3の積分演算手段、57,5
9,61……加算手段、58……第3の比例演算手段、60……
第4の比例演算手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延スタンドの圧下開度を制御する圧下開
    度制御装置とペイオフリールを駆動するペイオフリール
    駆動電動機とを有する圧延ライン系において、 圧延機出側板厚目標値と圧延機出側板厚検出値との板厚
    偏差を積分演算するとともにこの積分演算出力に少なく
    とも被圧延材の張力検出値に係わる信号の比例演算値を
    加算し、得られた加算信号を受けて前記圧下開度制御装
    置で前記圧延スタンドの圧下開度を制御する圧下開度制
    御手段と、張力目標値と被圧延材の張力検出値との張力
    偏差を積分演算するとともにこの積分演算出力に少なく
    とも記板厚偏差の積分演算値を加算し、得られた加算信
    号を用いて前記ペイオフリール駆動電動機を制御して前
    記ペイオフリールを駆動するペイオフリール駆動制御手
    段とを備えたことを特徴とする圧延機の制御装置。
  2. 【請求項2】圧延スタンドの圧下開度を制御する圧下開
    度制御装置とペイオフリールを駆動するペイオフリール
    駆動電動機とを有する圧延ライン系において、 圧延機出側板厚目標値と圧延機出側板厚検出値との板厚
    偏差を積分演算する第1の積分演算手段と、ペイオフリ
    ールと圧延機との間の被圧延材の張力検出値と制御開始
    時のペイオフリールと圧延機との間の被圧延材の張力検
    出値との張力偏差を比例演算する第1の比例演算手段
    と、圧延機の圧下開度検出値と制御開始時での圧下開度
    検出値との圧下開度偏差を比例演算する第2の比例演算
    手段と、これら第1の積分演算手段および第1,第2の比
    例演算手段の各出力を合成して圧下開度目標値修正量を
    得、この圧下開度目標値修正量を前記圧下開度制御装置
    に与えて前記圧延スタンドの圧下開度を制御する手段
    と、 張力目標値と被圧延材の張力検出値との張力偏差に基づ
    いて積分演算を行う第2の積分演算手段と、前記板厚偏
    差に基づいて積分演算を行う第3の積分演算手段と、前
    記ペイオフリールと圧延機との間の被圧延材の張力検出
    値と制御開始時のペイオフリールと圧延機との間の被圧
    延材の張力検出値との張力偏差に基づいて比例演算を行
    う第3の比例演算手段と、前記ペイオフリール駆動電動
    機の回転速度検出値と制御開始時での回転速度検出値と
    の回転速度偏差に基づいて比例演算を行う第4の比例演
    算手段と、これら第2の積分演算手段、第3の積分演算
    手段、第3の比例演算手段および第4の比例演算手段の
    各出力を合成して電流目標値修正量を得、この電流目標
    値修正量をペイオフリール駆動電動機電流制御装置に与
    えて前記ペイオフリール駆動電動機を駆動して被圧延材
    の張力制御を行う手段とを備えたことを特徴とする圧延
    機の制御装置。
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