JP2812379B2 - 音源装置 - Google Patents

音源装置

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JP2812379B2
JP2812379B2 JP4334695A JP33469592A JP2812379B2 JP 2812379 B2 JP2812379 B2 JP 2812379B2 JP 4334695 A JP4334695 A JP 4334695A JP 33469592 A JP33469592 A JP 33469592A JP 2812379 B2 JP2812379 B2 JP 2812379B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サンプリングした楽
音を分析・圧縮して記憶し、これを読み出して楽音波形
を合成する音源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子楽器における楽音信号形成方式は従
来より種々提案されている。そのうち主なものに、FM
方式音源や波形メモリ方式音源がある。FM方式音源は
複数の基本信号を種々のアルゴリズム,強度で合成(周
波数変調)して楽音波形データを形成する方式である。
波形メモリ方式は自然楽器の楽音等を時系列にメモリに
記憶しておき、発音する際にはこれを順次読み出して楽
音波形データを形成する方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】FM方式音源ではパラ
メータを調整することによって種々に柔軟に波形を制御
することができるが、意図した音色に波形を制御するこ
とが難しく自然楽器の再現性が悪かった。また、波形メ
モリ方式の音源は自然楽器の楽音の再現性が良いが波形
の加工が困難であり音色に変化をつけることが難しかっ
た。さらに、波形メモリ方式の音源は、複雑な楽音波形
をコード化して記録する必要があるため、非常に大きな
メモリ容量を必要とし音源装置のコストアップにつなが
る欠点があった。
【0004】この発明は、メモリ容量を節約しつつ自然
楽器の音色の再現性がよく、且つ、波形の制御性もよい
音源を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1の発
明は、入力された楽音波形データのピーク周波数の周波
数データおよび強度データを含むスペクトルデータを検
出する分析手段と、前記周波数データおよび強度データ
の時間的変化を検出する音色変化検出手段と、前記周波
数データおよび強度データの時間的変化に応じて前記
ペクトルデータの時間的記録密度を制御する記録制御手
段と、前記記録制御手段の制御に基づいて前記スペクト
ルデータを記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0006】この出願の請求項2の発明は、楽音波形の
ピーク周波数の周波数データおよび強度データを含む
ペクトルデータを該周波数データおよび強度データの時
間的変化に対応した時間的記録密度を示す情報とともに
記憶した記憶手段と、前記間的記録密度を示す情報を
読み出すとともに、該時間的記録密度を示す情報に従っ
て前記周波数データおよび強度データを含むスペクトル
データを読み出読出手段と、前記読出手段によって読
み出されたスペクトルデータに基づいて楽音波形を合成
する合成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】この発明の音源装置は、分析手段が、入力され
た楽音波形データのスペクトルデータを検出する。楽音
のスペクトルデータは時間的に変化するが、この時間的
変化を音色変化検出手段が検出する。スペクトルデータ
の時間的変化に応じて記録制御手段が記憶手段に記憶す
るスペクトルデータの時間的記録密度を制御する。すな
わち、スペクトルデータの時間的変化が大きいときには
記録密度を高くして変化に追従できるようにし、時間的
変化が小さいときには記録密度を低くしてメモリを節約
する。これにより、合成時に再現性が良く、且つ、メモ
リを節約できる。
【0008】さらに、この発明の音源装置では、記憶手
段が、楽音波形のスペクトルデータを楽音波形の時間的
変化に対応した時間的記録密度を示す情報とともに記憶
している。読出手段が、このスペクトルデータと時間的
記録密度を示すデータとを読み出すが、読み出しの制御
(たとえば読み出しの時間間隔の制御)は前記時間的記
録密度を示す情報によって制御される。読み出されたス
ペクトルデータに基づいて合成手段が楽音波形を合成す
る。
【0009】
【実施例】図1はこの発明の実施例であるこの分析合成
系音源装置の概略ブロック図である。この音源装置は、
分析部1,間引き部2,記憶部3,フレーム補間部4,
サンプリングクロック補間部5,シフト部6,合成部7
および演奏操作子8を有している。図1の分析システム
と合成システムは一体化しても別個の装置としてもよ
い。
【0010】分析部1には32kHzでサンプリングさ
れPCM化された楽音波形データが入力される。分析部
1は図2に示すように128個のバンドパスフィルタ
(BPF)を有している。各BPFは0〜127のチャ
ンネルナンバで識別される。各BPFのろ波帯域は、0
チャンネル:0〜125Hz、1チャンネル:125〜
250Hz、3チャンネル:250〜375Hz……の
ように125Hzづつであり、0チャンネル〜127チ
ャンネルで0Hz〜16kHzの音声帯域をカバーして
いる。さらに、各BPFはFFT機能を有しており、ろ
波された帯域信号のピーク周波数およびその強度を検出
する。
【0011】PCMの楽音波形データは32kHzのサ
ンプリングクロックで連続して入力されるが、分析部1
はこの楽音波形データをバッファリングし、2048サ
ンプル(1フレーム)づつ分析する。連続するフレーム
は64サンプルだけ時間軸方向にシフトされ1984サ
ンプルがオーバーラップしたものである。すなわち、分
析部1は64サンプル(2ms)ごとにフレームのスペ
クトルを分析したフレームデータ(後述)を検出・出力
するが、低い周波数のスペクトルを検出するためにある
程度の波形(サンプル数)が必要である。オーバーラッ
プしても2048サンプル(1/16秒)で検出するこ
とにより16Hzのスペクトルまで検出することができ
る。
【0012】PCM化された楽音波形データは、0Hz
〜16kHzの連続したスペクトル成分を含んでいる
が、分析部1は、これを128個のスペクトルデータと
して抽出する。すなわち、128チャンネルの各BPF
がそれぞれ1組の周波数データおよび強度データを出力
するが、各組のデータは単一チャンネル内に含まれる複
数の線スペクトルまたは連続スペクトルの情報が織り込
まれたデータである。周波数データはそのBPFのバン
ド中心周波数からのずれとして検出されるが、このずれ
をバンド中心周波数に加算することによりそのスペクト
ルの周波数データFreqが得られる。各フレーム(2
048サンプル)から検出された128組の周波数デー
タFreq,強度データMagが1つのフレームデータ
となる。
【0013】分析部1は上記のようにBPFバンクで構
成できるほか、高速のFFTアナライザを用いて実現す
ることもできる。さらにチャンネル数は128チャンネ
ルに限らず、バンド幅も125Hzに限定されるもので
はない。
【0014】分析部1が2msごとに出力するフレーム
データは間引き部2に入力される。
【0015】間引き部2では前回入力されたフレームデ
ータと今回入力されるフレームデータとを比較し、デー
タの変化が少ない場合には、今回のフレームデータ記憶
部3に出力しない。ここで、フレームデータは0〜12
7の周波数データFreq,強度データMagの2行,
128列の行列で表現することができる。フレームデー
タの変化量は、今回のフレームデータ行列〔Ft 〕と前
回のフレームデータ行列〔Ft-1 〕との差〔Ft 〕−
〔Ft-1 〕=〔Dt 〕の絶対値|〔Dt 〕|=Dtとし
て算出する。このDt がしきい値Dsよりも小さいとき
今回のフレームデータは間引かれることになる。下に上
記演算式を詳細に示す。
【0016】
【数1】
【0017】間引き部2はフレームデータを間引いたと
き間引いたフレーム数をカウントし、フレームデータを
間引かなかったとき、そのフレームデータを記憶部3に
出力する。このとき同時に、間引いたフレーム数のカウ
ント値を記憶部3に出力し、このカウント値をクリアす
る。
【0018】記憶部3は、入力されたフレームデータに
前記カウント値を付加して記憶用フレームデータとして
記憶する(図4参照)。1つの楽音は数秒〜数十秒サン
プリングされるため、複数(数万程度)のフレームデー
タで1個の音色を表すデータ(ボイスデータ)が構成さ
れる(図4参照)。また、マルチサンプリング(音域や
強度別に1音色の複数波形を記憶する方式)の音色の場
合には、1音色につき複数のボイスデータを記憶してい
ることになる。
【0019】以上の分析部1,間引き部2および記憶部
3が、楽音のサンプリング時に動作し、ボイスデータを
記憶する。
【0020】記憶されたボイスデータは演奏操作子8に
よる演奏時に読み出され、楽音信号に合成される。演奏
操作子8の操作に基づいて記憶部3から読み出されたボ
イスデータは、先頭のフレームデータから順にフレーム
補間部4に入力される。
【0021】フレーム補間部4はフレームデータが間引
きされている場合に、間引かれたフレームの前後のフレ
ームデータから間引かれたフレームデータを補間によっ
て形成するための回路である。間引かれたフレームデー
タが1個の場合には前後のフレームデータの中間値をと
るフレームデータを形成し、複数ある場合には直線補間
で複数のフレームデータを形成する。フレーム補間部4
からサンプリングクロック補間部5へはフレームクロッ
クφf(64サンプリングクロック)ごとにフレームデ
ータが出力される。サンプリングクロック補間部5は、
各フレームデータ間の63サンプリングクロックにおけ
る周波数データ,強度データをその前後のフレームデー
タの補間により算出する回路である。補間は各チャンネ
ルの周波数データFreq,強度データMag毎に直線
補間により行われる。補間されたデータは各サンプリン
グクロック毎にシフト部6に出力される。
【0022】シフト部6は演奏操作子8で指示された音
高(周波数)の楽音を発音するために、周波数データの
みをシフトする回路である。サンプリングした楽音の周
波数と指示された周波数とに基づいてシフト量が決定さ
れる。なお、マルチサンプリングにより全ての鍵(音
高)に対応するボイスデータを有する場合は、オンされ
た鍵に対応するサンプリングデータが記憶部3から読み
出されるためこのシフト処理は不要となる。
【0023】合成部7は0〜128チャンネルのシフト
された周波数データFreq,強度データMagを合成
して1個の波形データを合成する回路である。合成方式
は加算合成方式を用いればよい。また、逆FFT合成を
用いることもでき、この場合にはサンプリングクロック
補間部5は不要になる。
【0024】図5は間引き部2,記憶部3,フレーム補
間部4の詳細なブロック図である。
【0025】図6は分析部1から入力されるフレームデ
ータを記憶部3に記憶するとき(分析モード)の各部の
信号を示す図である。また、図7は記憶部3に記憶され
ているフレームデータをフレーム補間部4に出力すると
き(合成モード)の各部の信号を示す図である。
【0026】間引き部2は、上述したように入力された
フレームデータとその直前のフレームデータとの変化量
を検出し、この変化量が一定値(しきい値Ds)未満で
あればこのフレームを間引いて記憶部3が記憶しないよ
うにする回路である。分析部1が出力したフレームデー
タ〔Ft 〕は、フレームクロックφfに同期してフレー
ムデータバッファ11および変化検出部12に入力され
る。また、フレームデータバッファ11は同じφfタイ
ミングに1φf前に分析部1から入力されたフレームデ
ータ〔Ft-1 〕を変化検出部12およびフレームデータ
メモリ10のデータ入力端子DINに供給する。
【0027】変化検出部12は上述の数式(1) の演算を
行って〔Ft-1 〕から〔Ft 〕への変化量Dt を算出
し、比較器13に出力する。変化検出部12はφfタイ
ミングに同期して演算結果である変化量D(…,Dt-1,
t , Dt+1,…)を出力するため、この変化量Dt
〔Ft-1 〕,〔Ft 〕が入力されたつぎのφfタイミン
グに出力されることになる(図6参照)。したがって、
〔Ft-1 〕,〔Ft 〕が入力されたφfタイミングには
t-1 が出力される。出力された変化量Dは比較器13
に入力される。比較器13は入力された変化量Dをしき
い値Dsと比較する。D<Dsのとき、すなわち、変化
量Dがしきい値Dsよりも小さいとき比較結果として
“H”を出力する。D≧Dsのときは比較結果として
“L”を出力する。
【0028】しきい値Dsは外部から与えられる値であ
り、一定値でもよいが、サンプリングされる楽音の音高
などに基づいて変化させることもできる。すなわち、音
高の高い楽音は変化が激しいため、フレームデータを間
引くことなく記憶することが好ましい。そこで、しきい
値Dsを低くして間引く比率を少なくすればよい。
【0029】なお、比較器13はフレームクロックφf
に非同期で動作しており、変化量Dが入力されると微小
な遅延時間tpののち比較結果“H/L”を出力するた
めφf単位の遅延はない(図6参照)。この比較結果信
号はカウンタ14のカウント端子ENに入力されるとと
もに、インバータ21で反転されてメモリコントローラ
15およびカウンタ14のリセット端子RSTに供給さ
れる。
【0030】カウンタ14はφfタイミングにENが
“H”であればカウントアップし、RSTが“H”であ
ればカウント値をリセットする。カウンタ14のカウン
ト値CNTはフレームデータバッファ11が出力するフ
レームデータとともにフレームデータメモリ10のデー
タ入力端子DINに供給される。カウンタ14のカウン
ト動作は上述したようにφfタイミングに同期している
ため、変化検出部12よりも1φf遅延した動作とな
る。
【0031】また、メモリコントローラ15はインバー
タ21から“H”信号が入力さたときフレームデータメ
モリ10に対して書込パルスWRITEを出力する。
【0032】したがって、比較結果が“L(D≧D
s)”のときはインバータ21により、メモリコントロ
ーラ15およびカウンタ14のリセット端子に“H”が
入力され、フレームデータメモリ10の書き込みが行わ
れるとともに、カウンタ14がリセットされる。ここ
で、図6に示すように、書込パルスWRITEは“H”
信号が入力された同一φf周期の裏タイミングで出力さ
れるため、カウンタ14がリセットされる前にそのカウ
ント値CNTも一緒に書き込まれる。比較器13から
“L(D≧Ds)”が出力され続けているときはカウン
タ14はリセットされ続けるため、記憶されるカウント
値CNTは0である。
【0033】また、比較結果が“H(D<Ds)”のと
きは、メモリコントローラ15には“L”が入力される
ため、書込信号WRITEが出力されず、そのときフレ
ームデータバッファ11からフレームデータメモリ10
のデータ入力端子DINに供給されていたフレームデー
タは記憶されず間引かれることになる。ここで、フレー
ムデータバッファ11から供給されているフレームデー
タと書込パルスWRITE(比較結果信号)とはともに
1φf遅れで同期している。すなわち、フレームデータ
〔Ft 〕はフレームデータバッファ11で1φf遅延し
たのちフレームデータメモリ10に供給される。また、
フレームデータ〔Ft 〕の変化量Dt は変化検出部12
から1φf遅延して出力され、このDt としきい値Ds
との比較結果が遅延なく比較器13から出力される。し
たがって、フレームデータバッファ11に供給されるフ
レームデータと書込パルスWRITEは同期している。
【0034】さらに、上記の間引きをした後のφfタイ
ミングに比較結果“L(Dt ≧Ds)”が出力されたと
き、この信号に基づいて当該φfタイミングの裏タイミ
ングに書込パルスWRITEが出力される。このときカ
ウンタ14はまだリセットされていないため、同時に書
き込まれるカウント値CNTは、このフレームデータ
〔Ft 〕の直前に連続して間引かれたフレーム数に一致
している(図6参照)。
【0035】カウンタ14は次のφfタイミングにリセ
ットされる。
【0036】また、メモリコントローラ15は書込パル
スWRITEを出力した直後のφfタイミング(書込パ
ルスWRITEの立ち下がりタイミング)にアドレスA
DDRESSを更新する。
【0037】図6において、連続するフレームデータF
i (i=0,1,…)を第2段に示しているが、このう
ち破線で仕切ったフレーム間の変化量Di (例えば
4 )がDsよりも小さいものとする。第3段に示す変
化量のうちイタリックで示したものがDsよりも小さい
ものである。通常はφfの後半に書込パルスWRITE
が出力され、次のφfタイミングにアドレスが更新され
るが、変化量Dがしきい値Dsよりも小さく比較結果信
号が“H”になるとこれらの書込パルスWRITEが出
力されず、アドレスも更新されず、カウンタのカウント
アップのみが行われる。その後のフレームデータ間で変
化量Dがしきい値Dsよりも大きくなった場合には、そ
のフレームデータの書き込みのために書込パルスWRI
TEが出力される。このとき、まだリセットされていな
いカウント値が同時に記憶される。直後のφfタイミン
グにアドレスが更新されるとともにカウンタ14がリセ
ットされる。
【0038】フレームデータメモリ10に記憶されてい
るフレームデータを読み出すとき(合成モード)にはフ
レームデータメモリ10よりも下流側(図5において右
側)の機器が機能する。
【0039】図5においてメモリコントローラ15が合
成モード側に切り換えられると演奏操作子8の演奏操作
に基づいて以下のように動作する。演奏操作子によって
指定された楽音のボイスデータが記憶されている先頭ア
ドレスをアクセスして第1フレームのフレームデータを
読み出す。このデータは係数乗算器18に入力されると
ともにフレームデータバッファ16に入力される。また
同時に読み出されたカウント値CNTはメモリコントロ
ーラ15および補間係数発生部17に入力される。補間
係数発生部17は入力されたCNTに基づいて補間係数
αを算出する。
【0040】αは以下の式で算出される。
【0041】 α=(i+1)/(CNT+1) 〔i=0〜CNT〕 iは1φfごとに加算される。算出されたαは係数乗算
器18に入力され、1−αは係数乗算器19に入力され
る。係数乗算器19にはフレームデータバッファ16に
記憶されているフレームデータが入力される。係数乗算
器18,19の出力はともに加算器20に与えられる。
また、メモリコントローラ15はCNTとして0以外の
値が入力された場合には、このカウント値に対応するク
ロック数だけメモリのアクセス(アドレスの更新)を停
止する。
【0042】通常(フレームデータが間引かれていない
とき)は、CNT=0であるため、α=1であり、フレ
ームデータメモリ10から読み出されたフレームデータ
は係数乗算器18を介してそのまま加算器20に与えら
れ、係数乗算器19からは値が出力されない。一方、C
NT≠0の場合には、CNTのクロック数だけフレーム
データメモリ10のアドレスが更新されず、フレームデ
ータメモリ10から出力されるフレームデータおよびフ
レームデータバッファ16から出力される一つ前のフレ
ームデータで補間が行われる。例えば、図7においてア
ドレスA4 で〔F12〕が読み出されたとき、CNT=8
であるため、以後8φfだけアドレスが更新されない。
このとき〔F12〕が係数乗算器18に与えられており、
係数乗算器19にはフレームデータバッファ16に記憶
されている〔F3 〕が与えられている。(なお、
〔F3 〕は直前のφfタイミングに係数乗算器18を介
してそのまま出力されている。)最初のφfタイミング
にはα=1/9,(1−α)=8/9である。したがっ
て、加算器20においては(8/9)〔F3 〕+(1/
9)〔F12〕の演算が行われる。以後、α=2/9,3
/9,…と加算されてゆき9回目のφfタイミングには
α=9/9=1となって直線補間が完了する。このα=
9/9となったφfタイミングの裏タイミングにメモリ
コントローラ15はフレームデータバッファ16に更新
パルスを出力し、フレームデータバッファ16に
〔F3 〕に代えて〔F12〕を記憶させる。さらに、この
次のφfタイミングにメモリコントローラ15は新たな
アドレスでフレームデータメモリ10をアクセスする。
【0043】以上の動作により、加算器20からは1φ
fタイミングごとにフレームデータが出力される。この
フレームデータはサンプリングクロック補間部5に入力
される。
【0044】なお、サンプリングされた楽音の長さは長
くても数十秒程度であるため、それ以上の時間発音する
ためにはボイスデータ中の特定区間のフレームデータを
繰り返し読み出す(ループする)必要がある。一般的な
(数十秒以上発音を継続できる)楽音は、アタック部,
ディケイ部,サスティン部,リリース部で構成されてい
るが、定常部であるサスティン部のフレームデータをル
ープすることにより、違和感のないロングトーンを実現
することができる。
【0045】演奏操作子8よって長く発音が継続され、
メモリコントローラ15がループする必要があると判断
したときは、読み出しアドレスをループ区間のフレーム
データのアドレスに移行する。ループスタートアドレス
(フレームナンバ)およびループエンドアドレスはボイ
スごとに常に一定でもよく、ボイス毎にそのナンバが変
更されてもよい。また、常に順方向に読み出すループ方
式のほか、順方向読み出しの次に逆方向読み出しをする
ミラーループ方式(図8(A))を用いてもよい。この場
合において、ループ毎にループスタート/エンドフレー
ムナンバを変更するランダムミラー方式(図8(B))を
採用してもよい。
【0046】ただし、楽音が不連続にならないようにル
ープ区間はなだらかに接続する必要がある。このため、
ループ区間(ループスタートアドレス,ループエンドア
ドレス)を決定する際に、メモリコントローラ15は、
次の評価関数を極小にするようなフレームデータi,j
のアドレスをそれぞれループスタートアドレス,ループ
エンドアドレスとする。
【0047】強度データのみを用いて評価する場合
【0048】
【数2】
【0049】強度データと周波数データの双方を用い
て評価する場合
【0050】
【数3】
【0051】強度データを用い、複数フレームの幅で
評価する場合
【0052】
【数4】
【0053】強度データと周波数データの双方を用
い、複数フレームの幅で評価する場合
【0054】
【数5】
【0055】,の方式は周波数が変化する楽音のと
きに効果的であり、特にの方式はビブラートのある楽
音のときに効果的である。
【0056】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、スペク
トルデータの時間的変化が大きいときには記録密度を高
くし、時間的変化が小さいときには記録密度を低くした
ことにより、スペクトルデータに基づいて楽音を合成す
るときには当初の楽音波形データの再現性を良好に保つ
ことができ、且つ、スペクトルデータの記憶容量を少な
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される分析合成系音源装置の概
略構成を示す図
【図2】同分析合成系音源装置の分析部の構成を示す図
【図3】同分析合成系音源装置におけるフレームデータ
の構成を示す図
【図4】同分析合成系音源装置の記憶部に記憶されるボ
イスデータ,フレームデータの構成を示す図
【図5】同分析合成系音源装置の間引き部,記憶部,フ
レーム補間部の詳細なブロック図
【図6】同分析合成系音源装置における楽音分析書込時
の各部のタイミングチャート
【図7】同分析合成系音源装置における楽音合成時の各
部のタイミングチャート
【図8】同分析合成系音源におけるループ方式を説明す
る図
【符号の説明】
1−分析部、2−間引き部、3−記憶部、4−フレーム
補間部、5−サンプリングクロック補間部、6−シフト
部、7−合成部、8−演奏操作子、10−フレームデー
タメモリ、12−変化検出部、13−比較器、14−カ
ウンタ、15−メモリコントローラ、17−補間係数発
生部、18,19−係数乗算器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された楽音波形データのピーク周波
    数の周波数データおよび強度データを含むスペクトルデ
    ータを検出する分析手段と、 前記周波数データおよび強度データの時間的変化を検出
    する音色変化検出手段と、 前記周波数データおよび強度データの時間的変化に応じ
    て、前記スペクトルデータの時間的記録密度を制御する
    記録制御手段と、 前記記録制御手段の制御に基づいて前記スペクトルデー
    タを記憶する記憶手段と、 を備えたことを特徴とする音源装置。
  2. 【請求項2】 楽音波形のピーク周波数の周波数データ
    および強度データを含むスペクトルデータを該周波数デ
    ータおよび強度データの時間的変化に対応した時間的記
    録密度を示す情報とともに記憶した記憶手段と、 前記間的記録密度を示す情報を読み出すとともに、該
    時間的記録密度を示す情報に従って前記周波数データお
    よび強度データを含むスペクトルデータを読み出読出
    手段と、 前記読出手段によって読み出されたスペクトルデータに
    基づいて楽音波形を合成する合成手段と、 を備えたことを特徴とする音源装置。
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