JP2995964B2 - 音源装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽音波形データをス
ペクトルごとに分析・記憶し、これを再合成して楽音信
号を形成する分析合成系音源に関し、特に形成する楽音
信号の音色調整の方式に関する。
ペクトルごとに分析・記憶し、これを再合成して楽音信
号を形成する分析合成系音源に関し、特に形成する楽音
信号の音色調整の方式に関する。
【0002】
【従来の技術】電子楽器における楽音信号形成方式は従
来より種々提案されている。そのうち主なものに、FM
方式音源や波形メモリ方式音源がある。FM方式音源は
複数の基本信号を種々のアルゴリズム,強度で合成(周
波数変調)して楽音波形データを形成する方式である。
波形メモリ方式は自然楽器の楽音等を時系列にメモリに
記憶しておき、発音する際にはこれを順次読み出して楽
音波形データを形成する方式である。
来より種々提案されている。そのうち主なものに、FM
方式音源や波形メモリ方式音源がある。FM方式音源は
複数の基本信号を種々のアルゴリズム,強度で合成(周
波数変調)して楽音波形データを形成する方式である。
波形メモリ方式は自然楽器の楽音等を時系列にメモリに
記憶しておき、発音する際にはこれを順次読み出して楽
音波形データを形成する方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】FM方式音源ではパラ
メータを調整することよって種々に柔軟に波形を制御す
ることができるが、意図した音色に波形を制御すること
が難しく自然楽器の再現性が悪かった。また、波形メモ
リ方式の音源は自然楽器の楽音の再現性が良いが波形の
加工が困難であり音色に変化をつけることができなかっ
た。
メータを調整することよって種々に柔軟に波形を制御す
ることができるが、意図した音色に波形を制御すること
が難しく自然楽器の再現性が悪かった。また、波形メモ
リ方式の音源は自然楽器の楽音の再現性が良いが波形の
加工が困難であり音色に変化をつけることができなかっ
た。
【0004】この発明の目的は、自然楽器の音色の再現
性がよく、且つ、波形の制御性の高い音源装置を提供す
ることにある。
性がよく、且つ、波形の制御性の高い音源装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、楽音
波形を構成する複数のスペクトルの単位時間毎の周波数
データおよび強度データをフレームデータとし複数のフ
レームデータを時系列に記憶した記憶手段と、前記フレ
ームデータに基づいて楽音波形を合成する合成手段と、
前記記憶手段からフレームデータを順次読み出し、これ
を調整して合成手段に供給する読出手段と、を備えた音
源装置であって、 前記読出手段は、前記記憶手段から順
次読み出されたフレームデータに対して、第1の制御デ
ータおよび第1の寄与度データに基づいて各スペクトル
毎に前記周波数データおよび/または強度データを調整
する第1の調整手段と、前記記憶手段から順次読み出さ
れたフレームデータに対して、第2の制御データおよび
第2の寄与度データに基づいて各スペクトル毎に前記周
波数データおよび/または強度データを調整する第2の
調整手段と、該第1の調整手段、第2の調整手段で調整
された周波数データおよび/または強度データを合成す
る手段とを有し、前記第1、第2の寄与度データは、発
音開始からの時間の経過に応じて変化することを特徴と
する。請求項2の発明は、請求項1の発明において、前
記第1、第2の寄与度データは、それぞれの変化の態様
が各スペクトル毎に異なることを特徴とする。 請求項3
の発明は、請求項2の発明において、前記第1の寄与度
データおよび第2の寄与度データは、互いに補数関係で
あることを特徴とする。請求項4の発明は、請求項1〜
3の発明において、入力された楽音波形から単位時間毎
に複数のスペクトルを抽出し、該抽出された複数のスペ
クトルからその周波数データおよび強度データを分析
し、該分析された周波数データおよび強度データをフレ
ームデータとして前記記憶手段に書き込む分析手段を備
えたことを特徴とする。
波形を構成する複数のスペクトルの単位時間毎の周波数
データおよび強度データをフレームデータとし複数のフ
レームデータを時系列に記憶した記憶手段と、前記フレ
ームデータに基づいて楽音波形を合成する合成手段と、
前記記憶手段からフレームデータを順次読み出し、これ
を調整して合成手段に供給する読出手段と、を備えた音
源装置であって、 前記読出手段は、前記記憶手段から順
次読み出されたフレームデータに対して、第1の制御デ
ータおよび第1の寄与度データに基づいて各スペクトル
毎に前記周波数データおよび/または強度データを調整
する第1の調整手段と、前記記憶手段から順次読み出さ
れたフレームデータに対して、第2の制御データおよび
第2の寄与度データに基づいて各スペクトル毎に前記周
波数データおよび/または強度データを調整する第2の
調整手段と、該第1の調整手段、第2の調整手段で調整
された周波数データおよび/または強度データを合成す
る手段とを有し、前記第1、第2の寄与度データは、発
音開始からの時間の経過に応じて変化することを特徴と
する。請求項2の発明は、請求項1の発明において、前
記第1、第2の寄与度データは、それぞれの変化の態様
が各スペクトル毎に異なることを特徴とする。 請求項3
の発明は、請求項2の発明において、前記第1の寄与度
データおよび第2の寄与度データは、互いに補数関係で
あることを特徴とする。請求項4の発明は、請求項1〜
3の発明において、入力された楽音波形から単位時間毎
に複数のスペクトルを抽出し、該抽出された複数のスペ
クトルからその周波数データおよび強度データを分析
し、該分析された周波数データおよび強度データをフレ
ームデータとして前記記憶手段に書き込む分析手段を備
えたことを特徴とする。
【0006】この発明の音源装置は、楽音波形データか
らスペクトルに関する周波数データ,強度データ,スペ
クトル包絡データなどからなるフレームデータを抽出し
てこれを記憶している。発音のために楽音波形データを
形成するときには周波数データ,強度データを順次読み
出して再合成する。このとき、読み出された周波数デー
タ,強度データをベロシティデータやアフタタッチデー
タなどの第1,第2の制御データおよび第1,第2の寄
与度データを用いてスペクトルごとに調整する。スペク
トルの周波数および/または強度を変えれば、それに伴
って合成された楽音の音色も変化する。これによって、
波形メモリと同様の再現性のよい楽音波形データを形成
することができるうえ、スペクトルの形状を調整するこ
とができるため効果的なトーンコントロールが可能にな
る。なお、上記第2の制御データには、管楽器型コント
ローラで発生したブレスデータを含む。
らスペクトルに関する周波数データ,強度データ,スペ
クトル包絡データなどからなるフレームデータを抽出し
てこれを記憶している。発音のために楽音波形データを
形成するときには周波数データ,強度データを順次読み
出して再合成する。このとき、読み出された周波数デー
タ,強度データをベロシティデータやアフタタッチデー
タなどの第1,第2の制御データおよび第1,第2の寄
与度データを用いてスペクトルごとに調整する。スペク
トルの周波数および/または強度を変えれば、それに伴
って合成された楽音の音色も変化する。これによって、
波形メモリと同様の再現性のよい楽音波形データを形成
することができるうえ、スペクトルの形状を調整するこ
とができるため効果的なトーンコントロールが可能にな
る。なお、上記第2の制御データには、管楽器型コント
ローラで発生したブレスデータを含む。
【0007】
【実施例】図1はこの発明が適用される分析合成系音源
の基本回路のブロック図である。
の基本回路のブロック図である。
【0008】この音源は、分析部1,記憶部2,補間部
3,シフト部4,合成部5を有している。図2に分析部
1の構成を示す。分析部1は複数(128個)のバンド
パスフィルタ(BPF)を並列に接続した構成になって
いる。各BPFは0〜127チャンネルのチャンネルナ
ンバで識別される。各BPFのバンド幅は125Hzで
あり、そのろ過帯域は、0チャンネル:0〜125H
z、1チャンネル:125〜250Hz、3チャンネ
ル:250〜375Hz……であり、0Hzから16k
Hzまで順に並べられている。さらに、このBPFはF
FT機能を有しており、BPFを通過するスペクトルの
周波数データおよび強度データMagを検出することが
できる。周波数はバンド中心周波数からのずれとして検
出されるが、このずれをバンド中心周波数に加算するこ
とにより絶対値の周波数データFreqが得られる。分
析部1は上記のようにBPFアレイで構成できるほか、
高速のFFTアナライザを用いて実現することもでき
る。さらにチャンネル数は128チャンネルに限らず、
バンド幅も125Hzに限定されるものではない。
3,シフト部4,合成部5を有している。図2に分析部
1の構成を示す。分析部1は複数(128個)のバンド
パスフィルタ(BPF)を並列に接続した構成になって
いる。各BPFは0〜127チャンネルのチャンネルナ
ンバで識別される。各BPFのバンド幅は125Hzで
あり、そのろ過帯域は、0チャンネル:0〜125H
z、1チャンネル:125〜250Hz、3チャンネ
ル:250〜375Hz……であり、0Hzから16k
Hzまで順に並べられている。さらに、このBPFはF
FT機能を有しており、BPFを通過するスペクトルの
周波数データおよび強度データMagを検出することが
できる。周波数はバンド中心周波数からのずれとして検
出されるが、このずれをバンド中心周波数に加算するこ
とにより絶対値の周波数データFreqが得られる。分
析部1は上記のようにBPFアレイで構成できるほか、
高速のFFTアナライザを用いて実現することもでき
る。さらにチャンネル数は128チャンネルに限らず、
バンド幅も125Hzに限定されるものではない。
【0009】この分析部1にはPCM波形データが入力
される。PCM波形データは32kHzのサンプリング
クロックでサンプリングされたものである。分析部1は
連続する2048サンプルを1組のデータ(1フレー
ム)として扱う。ただし、各フレームは64サンプルご
とに出力され、隣接するフレームは64サンプルづつの
ずれでオーバーラップしている(図3参照)。分析部1
の各チャンネルは1フレーム分のサンプリングデータが
入力されたときそのフレームの周波数データFreqと
強度データMagを出力する。ここで、1フレームを構
成するサンプル数は2048に限らず、フレーム間隔も
64サンプルに限定されない。
される。PCM波形データは32kHzのサンプリング
クロックでサンプリングされたものである。分析部1は
連続する2048サンプルを1組のデータ(1フレー
ム)として扱う。ただし、各フレームは64サンプルご
とに出力され、隣接するフレームは64サンプルづつの
ずれでオーバーラップしている(図3参照)。分析部1
の各チャンネルは1フレーム分のサンプリングデータが
入力されたときそのフレームの周波数データFreqと
強度データMagを出力する。ここで、1フレームを構
成するサンプル数は2048に限らず、フレーム間隔も
64サンプルに限定されない。
【0010】記憶部2は、各チャンネルの周波数データ
Fm n と強度データMm n を各フレームごとにテーブル
化して記憶している(図4)。1波形データに対応する
複数フレームのテーブル群をボイスデータという。各音
色に対応してこのボイスデータが記憶されている。ま
た、マルチサンプリング(音域や強度別に1音色の複数
波形を記憶する方式)の場合には、1音色に複数のボイ
スデータが含まれることになる。
Fm n と強度データMm n を各フレームごとにテーブル
化して記憶している(図4)。1波形データに対応する
複数フレームのテーブル群をボイスデータという。各音
色に対応してこのボイスデータが記憶されている。ま
た、マルチサンプリング(音域や強度別に1音色の複数
波形を記憶する方式)の場合には、1音色に複数のボイ
スデータが含まれることになる。
【0011】以上の分析部1による波形データの分析
(ボイスデータ化)および記憶部2への記憶が、演奏以
前に行われる前処理となる。
(ボイスデータ化)および記憶部2への記憶が、演奏以
前に行われる前処理となる。
【0012】補間部3は、ボイスデータを読み出して波
形データを形成するとき各サンプリングクロックのデー
タを形成する回路部である。すなわち、フレームデータ
は64クロックごとに出力されるが、各フレーム間の6
3サンプリングタイミングにおける周波数データ,強度
データをその前後のフレームデータから直線補間して算
出する(図5参照)。補間は各チャンネルごとに同一チ
ャンネルのデータを用5て行われる。算出されたデータ
はシフト部4に出力される。
形データを形成するとき各サンプリングクロックのデー
タを形成する回路部である。すなわち、フレームデータ
は64クロックごとに出力されるが、各フレーム間の6
3サンプリングタイミングにおける周波数データ,強度
データをその前後のフレームデータから直線補間して算
出する(図5参照)。補間は各チャンネルごとに同一チ
ャンネルのデータを用5て行われる。算出されたデータ
はシフト部4に出力される。
【0013】シフト部4は鍵盤等で指定された音高(周
波数)の楽音を発音するために、周波数データのみをシ
フトする回路である。サンプリングした波形データの周
波数と指定された周波数とに基づいてシフト量が決定さ
れる。
波数)の楽音を発音するために、周波数データのみをシ
フトする回路である。サンプリングした波形データの周
波数と指定された周波数とに基づいてシフト量が決定さ
れる。
【0014】合成部5は各チャンネルごとの周波数デー
タ,強度データを合成して1個の波形データを合成する
回路である。合成は逆FFT合成を用いてもよく、加算
合成を用いてもよい。
タ,強度データを合成して1個の波形データを合成する
回路である。合成は逆FFT合成を用いてもよく、加算
合成を用いてもよい。
【0015】記憶部2に記憶されているボイスデータを
読み出して、各チャンネルごとに補間−シフトしたの
ち、合成することにより楽音波形データが形成される。
したがって、記憶部2−補間部3−シフト部4−合成部
5の動作は演奏時のリアルタイム動作となる。
読み出して、各チャンネルごとに補間−シフトしたの
ち、合成することにより楽音波形データが形成される。
したがって、記憶部2−補間部3−シフト部4−合成部
5の動作は演奏時のリアルタイム動作となる。
【0016】以上の方式の分析合成音源は、自然楽器等
実際の音をサンプリングして電子音を形成することがで
きるとともに、そのサンプリング波形データに対する加
工も大幅に可能にしたものである。
実際の音をサンプリングして電子音を形成することがで
きるとともに、そのサンプリング波形データに対する加
工も大幅に可能にしたものである。
【0017】図6はこの発明の実施例である分析合成系
音源の一部構成図である。この分析合成系音源は補間部
3とシフト部4との間にトーンコントロール部10を設
けている。このトーンコントロール部10には3次元テ
ーブルメモリ11が接続されている。3次元テーブルメ
モリ11には3個の3次元テーブル(テーブル1、テー
ブル2,テーブル3)が記憶されている。テーブル2は
チャンネルナンバ,ノートオンベロシティに基づいて、
強度データを制御するパラメータ(強度制御量)を割り
出すテーブルである。テーブル3はチャンネルナンバ,
ブレス強度に基づいて強度制御量を割り出すテーブルで
ある。テーブル1はチャンネルナンバ,フレームナンバ
(発音時間)に基づいて前記強度制御量の寄与度を割り
出すテーブルである。各テーブルの記憶内容をグラフ化
した図を図8,図9に示す。
音源の一部構成図である。この分析合成系音源は補間部
3とシフト部4との間にトーンコントロール部10を設
けている。このトーンコントロール部10には3次元テ
ーブルメモリ11が接続されている。3次元テーブルメ
モリ11には3個の3次元テーブル(テーブル1、テー
ブル2,テーブル3)が記憶されている。テーブル2は
チャンネルナンバ,ノートオンベロシティに基づいて、
強度データを制御するパラメータ(強度制御量)を割り
出すテーブルである。テーブル3はチャンネルナンバ,
ブレス強度に基づいて強度制御量を割り出すテーブルで
ある。テーブル1はチャンネルナンバ,フレームナンバ
(発音時間)に基づいて前記強度制御量の寄与度を割り
出すテーブルである。各テーブルの記憶内容をグラフ化
した図を図8,図9に示す。
【0018】図8はテーブル1をグラフ化した図であ
る。このテーブルはテーブル2から読み出された強度制
御量のチャンネルナンバ,フレームナンバによる寄与度
の変化を割り出すテーブルである。高域成分(チャンネ
ルナンバ大)に対しては時間的減衰を与えず、定常状態
(フレームナンバ大)でもノートオンベロシティの影響
を残すように設定され、低域(チャンネルナンバ小)に
行くほど時間(フレームナンバ)に伴う減衰量が大きく
なるように設定されている。このテーブルはテーブル2
による強度制御量の寄与度を割り出すテーブルであり、
テーブル3による強度制御量の寄与度は1−(テーブル
1の内容)で割り出される。したがって、ノートオンベ
ロシティには主にアタック部の音色を支配させ、ブレス
には定常部分の音質を支配させることを想定している。
このテーブルは入力されるフレームクロックに従って対
応する値を各チャンネルに出力する。
る。このテーブルはテーブル2から読み出された強度制
御量のチャンネルナンバ,フレームナンバによる寄与度
の変化を割り出すテーブルである。高域成分(チャンネ
ルナンバ大)に対しては時間的減衰を与えず、定常状態
(フレームナンバ大)でもノートオンベロシティの影響
を残すように設定され、低域(チャンネルナンバ小)に
行くほど時間(フレームナンバ)に伴う減衰量が大きく
なるように設定されている。このテーブルはテーブル2
による強度制御量の寄与度を割り出すテーブルであり、
テーブル3による強度制御量の寄与度は1−(テーブル
1の内容)で割り出される。したがって、ノートオンベ
ロシティには主にアタック部の音色を支配させ、ブレス
には定常部分の音質を支配させることを想定している。
このテーブルは入力されるフレームクロックに従って対
応する値を各チャンネルに出力する。
【0019】図9はテーブル2,テーブル3をグラフ化
した図である。この実施例ではテーブル2,テーブル3
を同一の関数としている。このテーブルでは低ベロシテ
ィ/ブレス時には高域を弱め、高ベロシティ/ブレス時
には高域を大きめに設定するようにしている。このテー
ブルは入力されるキーオンベロシティデータ,ブレスデ
ータに従って対応する値を各チャンネルに出力する。な
お、このテーブルは、一般的な「制御イメージ」に基づ
き数学的に作成したものであるが、実際に強く/弱く演
奏し、そのスペクトル包絡線を補間するようにしてテー
ブルを作成することもできる。
した図である。この実施例ではテーブル2,テーブル3
を同一の関数としている。このテーブルでは低ベロシテ
ィ/ブレス時には高域を弱め、高ベロシティ/ブレス時
には高域を大きめに設定するようにしている。このテー
ブルは入力されるキーオンベロシティデータ,ブレスデ
ータに従って対応する値を各チャンネルに出力する。な
お、このテーブルは、一般的な「制御イメージ」に基づ
き数学的に作成したものであるが、実際に強く/弱く演
奏し、そのスペクトル包絡線を補間するようにしてテー
ブルを作成することもできる。
【0020】トーンコントロール部10は各チャンネル
ごとに図7に示す回路を備えている。この回路は各チャ
ンネルの強度データの伝送路に挿入されている。入力側
に乗算器20が設けられ、出力側に加算器21が設けら
れている。乗算器20にはメインボリュームデータが入
力される。乗算器20,加算器21の間には3個の伝送
経路が設定されている。1つはこれらを直接接続する経
路であり、他は乗算器22,23を介して接続する経路
であり、さらに他は乗算器24,25を介して接続する
経路である。乗算器22にはテーブル2から読み出され
た強度制御量が入力され、乗算器23にはテーブル1か
ら読み出された寄与度が入力される。従ってこの伝送経
路はノートオンベロシティデータによる強度データの調
整に関与する。また、乗算器24にはテーブル3から読
み出された強度制御量が入力され、乗算器25にはテー
ブル1から読み出された寄与度の補数が入力される。し
たがってこの伝送経路はブレスデータによる強度データ
の調整に関与する。寄与度は0以上1以下の値をとるた
めその補数も0以上1以下の値となる。加算器において
これらが加算されてトーンコントロールされた出力とな
る。すなわち、強度制御量,寄与度とも各チャンネルご
とに値が異なるためトーンコントロール部10を通過し
た分析パラメータはそのスペクトル包絡線が異なった形
状になっている。
ごとに図7に示す回路を備えている。この回路は各チャ
ンネルの強度データの伝送路に挿入されている。入力側
に乗算器20が設けられ、出力側に加算器21が設けら
れている。乗算器20にはメインボリュームデータが入
力される。乗算器20,加算器21の間には3個の伝送
経路が設定されている。1つはこれらを直接接続する経
路であり、他は乗算器22,23を介して接続する経路
であり、さらに他は乗算器24,25を介して接続する
経路である。乗算器22にはテーブル2から読み出され
た強度制御量が入力され、乗算器23にはテーブル1か
ら読み出された寄与度が入力される。従ってこの伝送経
路はノートオンベロシティデータによる強度データの調
整に関与する。また、乗算器24にはテーブル3から読
み出された強度制御量が入力され、乗算器25にはテー
ブル1から読み出された寄与度の補数が入力される。し
たがってこの伝送経路はブレスデータによる強度データ
の調整に関与する。寄与度は0以上1以下の値をとるた
めその補数も0以上1以下の値となる。加算器において
これらが加算されてトーンコントロールされた出力とな
る。すなわち、強度制御量,寄与度とも各チャンネルご
とに値が異なるためトーンコントロール部10を通過し
た分析パラメータはそのスペクトル包絡線が異なった形
状になっている。
【0021】なお、音質制御は分析パラメータの強度デ
ータのみならず、周波数データまたはその両方を制御す
ることによっても有効に行うことができる。
ータのみならず、周波数データまたはその両方を制御す
ることによっても有効に行うことができる。
【0022】また、この実施例の音源装置に接続される
演奏用コントローラとしては、ノートオン中にブレスデ
ータを出力することができる管楽器型コントローラを想
定しているが、アフタタッチデータを出力することがで
きるキーボードなども適用することができる。
演奏用コントローラとしては、ノートオン中にブレスデ
ータを出力することができる管楽器型コントローラを想
定しているが、アフタタッチデータを出力することがで
きるキーボードなども適用することができる。
【0023】
【発明の効果】以上のようにこの発明では、フレームデ
ータとしてサンプリングされたデータを用いることがで
きるため、自然楽器等の楽音の再現性がよいうえ、音色
の加工性が高い音源装置を実現することができる。ま
た、第1,第2の制御データおよびスペクトルごとに時
間変化の態様が異なる第1,第2の寄与度データを用い
て周波数データ,強度データを調整することができるた
め音色の微妙な調整が可能になる。
ータとしてサンプリングされたデータを用いることがで
きるため、自然楽器等の楽音の再現性がよいうえ、音色
の加工性が高い音源装置を実現することができる。ま
た、第1,第2の制御データおよびスペクトルごとに時
間変化の態様が異なる第1,第2の寄与度データを用い
て周波数データ,強度データを調整することができるた
め音色の微妙な調整が可能になる。
【図1】この発明が適用される分析合成系音源の構成を
示す図
示す図
【図2】同分析合成系音源の分析部の構成を示す図
【図3】同分析合成系音源に入力されるPCM波形デー
タの例を示す図
タの例を示す図
【図4】同分析合成系音源の記憶部の記憶内容を示す図
【図5】同分析合成系音源の補間部の動作を説明する図
【図6】この発明の実施例である分析合成系音源の一部
構成を示す図
構成を示す図
【図7】同分析合成系音源のトーンコントロール部の構
成を示す図
成を示す図
【図8】テーブル1をグラフ化した図
【図9】テーブル2,3をグラフ化した図
1−分析部、2−記憶部、3−補間部、4−シフト部、
5−合成部、10−トーンコントロール部、11−3次
元テーブルメモリ。
5−合成部、10−トーンコントロール部、11−3次
元テーブルメモリ。
Claims (4)
- 【請求項1】 楽音波形を構成する複数のスペクトルの
単位時間毎の周波数データおよび強度データをフレーム
データとし、複数のフレームデータを時系列に記憶した
記憶手段と、前記フレームデータに基づいて楽音波形を合成する 合成
手段と、前記記憶手段からフレームデータを順次読み出し、これ
を調整して合成手段に供給する読出手段と、 を備えた音源装置であって、 前記読出手段は、 前記記憶手段から順次読み出されたフ
レームデータに対して、第1の制御データおよび第1の
寄与度データに基づいて各スペクトル毎に前記周波数デ
ータおよび/または強度データを調整する第1の調整手
段と、前記記憶手段から順次読み出されたフレームデー
タに対して、第2の制御データおよび第2の寄与度デー
タに基づいて各スペクトル毎に前記周波数データおよび
/または強度データを調整する第2の調整手段と、該第
1の調整手段、第2の調整手段で調整された周波数デー
タおよび/または強度データを合成する手段とを有し、 前記第1、第2の寄与度データは、発音開始からの時間
の経過に応じて変化する 音源装置。 - 【請求項2】 前記第1、第2の寄与度データは、それ
ぞれの変化の態様が各スペクトル毎に異なるものである
請求項1に記載の音源装置。 - 【請求項3】 前記第1の寄与度データおよび第2の寄
与度データは、互いに補数関係である請求項2に記載の
音源装置。 - 【請求項4】 入力された楽音波形から単位時間毎に複
数のスペクトルを抽出し、該抽出された複数のスペクト
ルからその周波数データおよび強度データを分析し、該
分析された周波数データおよび強度データをフレームデ
ータとして前記記憶手段に書き込む分析手段を備えた請
求項1、請求項2または請求項3に記載の音源装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3295772A JP2995964B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | 音源装置 |
US07/963,445 US5412152A (en) | 1991-10-18 | 1992-10-15 | Device for forming tone source data using analyzed parameters |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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