JP2811681B2 - 核融合装置の第一壁 - Google Patents
核融合装置の第一壁Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/10—Nuclear fusion reactors
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- Ceramic Products (AREA)
Description
融合装置における構造物全般を指し、例えばリミタ、ダ
イバータ、ブランケット等およびその一部を指すが、こ
の第一壁はプラズマに近接して設置されるため、プラズ
マからの熱負荷、粒子負荷を受ける等、厳しい環境下に
ある。特に、リミタ、ダイバータ等は高熱負荷を受ける
ため、熱負荷条件は厳しい。このような条件下で第一壁
の材料として用いられているものの一つにグラファイト
がある。グラファイトは、プラズマ不純物の観点から優
れた低原子番号材であり、高い耐熱衝撃性も有してい
る。
も代表的な第一壁が示されている。図示の第一壁は、グ
ラファイト・タイル(11)を金属製の基板(3)に固定
板(8)、連結材(9)を用いて固定したものである。
プラズマに面するグラファイト・タイル(11)にプラズ
マからの入熱があると、その熱量は接触熱伝達により基
板に伝達され、また、熱放射により散逸される。この方
式では、グラファイト・タイル(11)と基板(3)と
は、その機械的結合により接触しているのみであるか
ら、その接触部分の熱伝達特性は十分とは言えず、長時
間或は高い熱負荷に対しては冷却が不十分となる傾向が
あった。
すような問題点を有している。
×1秒以上)が第一壁に与えられると、表面が2800℃程
度以上の温度に達し、グラファイト・タイルの蒸気圧は
10-3気圧程度以上となり、グラファイト・タイルの表面
からの昇華損耗厚みは数10μm/s程度以上と大きくな
る。この結果、プラズマ中への炭素原子の混入が増大
し、プラズマに不純物制御上、大きな悪影響を及ぼす、
という問題点がある。また、グラファイト表面の損耗も
大きくなり、第一壁の寿命が短くなるという問題点もあ
る。
記のような高熱負荷が第一壁に与えられるということは
殆どないので、従来の第一壁で十分にその機能を果たす
のであるが、安全性をより一層向上させるため、また、
将来の核融合装置では、現在よりも更に高い熱負荷が長
時間にわたり定常的に第一壁に与えられることが予想さ
れるため、前記課題を解決した第一壁が望まれている。
行ない、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨
は、核融合装置のプラズマに面して設置される第一壁で
あって、この第一壁は、炭素繊維が実質的に厚み方向に
配向しており、厚み方向に直角の方向の熱伝導率に対す
る厚み方向の熱伝導率の比率が2以上であり、かつ厚み
方向の熱伝導率が3W/cm・℃以上である炭素繊維強化炭
素複合材料を、主たる構成材料とし、該厚み方向と実質
的に直角をなす片面をプラズマに面して設置されてな
る、核融合装置の第一壁、にある。
合材料(C/C複合材)は、炭素繊維が実質的に厚み方向
に配向しており、厚み方向に直角の方向の熱伝導率に対
する厚み方向の熱伝導率の比率が2以上であり、かつ厚
み方向の熱伝導率が3W/cm・℃以上であるものが、選択
される。
を熱硬化性樹脂に含浸し、これを加熱して繊維/樹脂の
複合体を得、この複合体を目的とする複合材料の厚みよ
り長く切断し、互いに実質的に平行となるように一方向
に揃えて、その繊維の長さ方向に直角の方向に圧力を加
え、成形して樹脂を硬化し、ついで炭化し、さらにこれ
をピッチ又は熱硬化性樹脂に含浸した後、炭化、必要に
応じて黒鉛化することにより得られる。
(PAN)系、ピッチ系炭素繊維あるいは気相成長法炭素
繊維等、いずれの種類でもよいが、特に繊維軸方向の熱
伝導率が高い高特性のピッチ系炭素繊維が好適である。
法によって得られる。
れを加熱して半硬化させる。
ン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙
げられるが、フェノール樹脂特にレゾール型のフェノー
ル樹脂が好適に使用できる。これらの熱硬化性樹脂は通
常、エタノールのようなアルコール類、ヘキサンのよう
な炭化水素あるいはアセトンといった溶剤で溶解希釈し
て用いる。
ましくは20〜60wt%の範囲のものを使用する。
のは硬化剤も溶液中に添加されるがその量はそれぞれの
樹脂に適した量が添加される。
る方法としては、溶液中に炭素繊維を含浸するといった
簡単な方法で良いが、長繊維ロービングであれば溶液の
満たされた槽内を連続的に走行させる方法が処理の効率
の点から好ましい。また、この際に溶液の満された槽に
10〜50kHz程度の超音波を作用させておくと各単繊維
間、織目間の気泡等による処理むらの影響を防ぐことが
できるので好ましい。
ーを通すなどして余分な溶液を除去し、次いで加熱処理
を施される。
熱処理の条件は使用する熱硬化性樹脂の種類によってそ
れぞれ適性条件は異なるが通常50〜300℃、好ましくは8
0〜200℃の温度で0.2〜5時間、好ましくは0.2〜2時間
加熱処理される。この際、炭素繊維に塗布された熱硬化
性樹脂溶液からの急激な溶剤の脱離を避るため所定の温
度への昇温を徐々に行なわれることが望ましい。また、
加熱処理は炭素繊維を連続的に加熱炉内を走行させる方
法で行なうのが処理の効率の点から好ましい。
C複合材の厚み方向より長く切断する。
範囲から選定され、たとえば15〜100mmから選ばれる。
切断された複合体は、互いに実質的に平行となるように
一方向に揃えられ、その繊維の長さ方向に直角の方向に
圧力を加え、加熱、成型する。
供給することにより金型内に実質的に平行になるように
揃え、樹脂の硬化のために必要な温度の加熱下に、繊維
の長さ方向に直角の方向に圧力を加えて樹脂を硬化させ
ることにより成型体を得る。
ーズで取囲むような形とした後、容器を電気炉に入れ、
必要に応じてN2ガス流通下で1000℃程度まで昇温して炭
化する。
気下で2000℃以上の温度まで熱処理する。
石炭系ピッチあるいはフェノール樹脂、フラン樹脂等の
熱硬化性樹脂に含浸した後、また、熱硬化性樹脂を用い
た場合には樹脂を硬化させた後炭化させる。
ントラセン油等の溶媒に溶解して適当な粘度に調整した
ものを使用するのが一般的である。
される。
を低圧反応容器(オートクレーブ)内に入れ真空中で加
熱してピッチを溶解し、炭化物もしくは黒鉛化物がピッ
チの溶融液の中に浸漬した状態となった後、N2ガスを導
入して低圧で550〜600℃程度に昇温する。
を取出し、前述と同様の方法でこれを1000℃程度まで炭
化し、必要に応じて黒鉛化する。
より比重1.6以上の高緻密のC/C複合材を得る。
分であったり、炭化、黒鉛化の際の昇温速度が大きすぎ
ると繊維の長さ方向に直角の方向の強度が小さくなり、
場合によっては破壊に至るので適切な条件を選ぶ必要が
ある。また、黒鉛化温度を高くしたほうが高い熱伝導率
が得られやすい。
伝導率を有する。
伝導率を有する、異方性の材料となる。得られたC/C複
合材は、目的に応じ、厚み方向と直角方向の強度を向上
させるために、炭素繊維を材料とした長繊維等を用いて
周囲を巻くことができ、あるいはC/C複合材等の炭素材
料を適当な形にして結束することができる。また、複数
の複合材の面間を、フェノール樹脂を主体とする樹脂な
どを用いて接着し、これを再びC/C複合材が最終的に処
理された温度程度にまで昇温させてC/C複合材の小片を
複数枚互いに接着させて目的とする大きさの複合材とす
ることもできる。
角方向()の熱伝導率の比率が2以上、好ましくは7
以上、最適には10以上であり、かつ、厚み方向(⊥)の
熱伝導率が3W/cm・℃以上であり、たとえば、その一方
の面に高温度に加熱された物質を置いても厚み方向の熱
伝導率が高いため、他方の面に熱が伝わりやすく、この
他方の面に冷却水を流した部分を接触させることによ
り、この加熱した物質を有効に冷却することができる。
すなわち、熱交換により、物質を冷却する場合に有効に
使用しうる。
いピッチ系、特に石炭ピッチ系の高特性の炭素繊維を用
いると、その効果がより大きくなるので好適である。
装置のプラズマに面して設置される第一壁の主たる構成
材料として、該厚み方向と実質的に直角をなす片面をプ
ラズマに面して設置する。
合材の厚み方向と実質的に直角をなす片面に金属を冶金
的接合、又は機械的結合により接合、結合して用いられ
るが、特に冶金的接合が好適である。
らを主体とする合金等から選ぶのが一般的である。合金
系としては、たとえばTiの場合、Al,V等を含むものが好
適に使用される。これらの金属は、通常5mm程度以下、
好ましくは0.1〜0.3mmの薄板として用いられるが、50mm
程度以下のステンレス板等を、基板として直接あるいは
上記薄板を間そう材として介して、用いることもでき
る。接合は、真空ろう付、拡散接合、HIP(ホット・ア
イソスタティック・プレス)等の常法によることができ
る。
気伝導が一方向に高いものであり、熱を有効に除去した
り伝導したりしうる。また、上記のように金属接合した
場合には、特に厚み方向と直角の方向の耐熱衝撃性も高
い。
実施態様を示すものである。第一壁(1)は、後述の参
考例1で得られたC/C複合材(2)を基板(3)に真空
ろう付けしたものである。
を用いて厚さ1mmのTi板を間そう材としてろう付け部
(4)を介して接合されている。
(5)が直接取り付けられている。
ズマに面して設置され、第一壁として使用される。
においては、参考例1で得られたC/C複合材(2)を用
いて、この厚み方向と実質的に直角をなす片面に金属薄
板(7′)(純Ti板)を接合した。
(7)上にCuろうを置き、さらにその上に上記C/C複合
材を置いて約1kgの重しをかけ、真空炉中で約1時間か
けて昇温して約1050℃で5分間保持し、ろう付け部
(4)を介してTi接合したC/C複合材を得た。
により機械的に基板(3)と接合する(8:固定板,9:連
結材)。また、基板(3)には、上記第一の態様の場合
と同様に、冷却管を取り付けることもできる(6:プラズ
マ対向面)。
においては、参考例1で得られたC/C複合材(2),
(2′)を用いて、冷却管(5)の周囲に真空ろう付部
(4)を介して接合する。プラズマ対向面(6)が核融
合装置のプラズマに面して設置し、第一壁として使用さ
れる。
例に限定されるものではない。
ド”、4,000フィラメント、繊維径10μ)の長繊維を、
フェノール樹脂のエタノール溶液に浸漬し、ついでこれ
を乾燥器に入れ70℃でエタノールを除去した後、100℃
以上に昇温してフェノール樹脂を半硬化させた。得られ
た繊維/樹脂の複合体(トウプリプレグ)(炭素繊維:
樹脂=56:44,重量比)を長さ40mmに切断した。このもの
は、繊維が樹脂で固められ、棒状で剛直であった。この
切断した複合体を互いに平行になるように金型内に一方
向に揃えて並べ、目的とするC/C複合材の寸法より大き
くなるような形状に充填した。
温し、250℃で1時間保持し、成型、硬化した。
の中に入れコークスブリーズでおおった状態で、約50時
間かけて1000℃まで昇温し樹脂の炭化を行なった。
クレーブに入れ、減圧状態のまま250℃まで昇温し、つ
いでN2を入れることにより雰囲気を陽圧とした後、昇温
し8時間で500℃まで到達させた後、500℃で5時間保持
した。
を使って一定に保持した。
炭化と同様の方法で1000℃まで炭化した。上記のオート
クレーブ処理とその後の炭化処理を合計3回行なった
後、これを黒鉛化炉に入れアルゴン雰囲気中、2800℃ま
で昇温した後、冷却し、C/C複合材を得た。
(繊維軸と同一方向)とそれに直角の方向の熱伝導率を
レーザーフラッシュ法熱定数測定装置(真空理工製)で
測定した。
の方向の熱伝導率は0.31W/cm・℃であり、その比率は1
2.0であった。
速に入れても破壊せず、耐熱衝撃性にも優れていた。
間さらされても、表面温度、蒸気圧および昇華損耗は低
く抑えられ、第一壁として優れた性質を有する。
示す斜視図、第4図は、従来の第一壁の例を示す斜視図
である。 図中、 1:第一壁、2:C/C複合材、3:基板、4:ろう付け部、5:冷
却管、6:プラズマ対向面、7,7′:金属薄板。
Claims (5)
- 【請求項1】核融合装置のプラズマに面して設置される
第一壁であって、この第一壁は、炭素繊維が実質的に厚
み方向に配向しており、厚み方向に直角の方向の熱伝導
率に対する厚み方向の熱伝導率の比率が2以上であり、
かつ厚み方向の熱伝導率が3w/cm・℃以上である炭素繊
維強化炭素複合材料を、主たる構成材料とし、該厚み方
向と実質的に直角をなす片面をプラズマに面して設置さ
れてなる、核融合装置の第一壁。 - 【請求項2】炭素繊維強化炭素複合材料が、熱硬化性樹
脂を含浸させた炭素繊維を、繊維が互に平行になるよう
に集積し、加圧加熱して成型する工程を経て製造された
ものである、請求項1記載の核融合装置の第一壁。 - 【請求項3】炭素繊維がピッチ系炭素繊維である、請求
項1又は2記載の核融合装置の第一壁。 - 【請求項4】厚み方向に直角の方向の熱伝導率に対する
厚み方向の熱伝導率の比率が7以上である、請求項1な
いし3のいずれかに記載の核融合装置の第一壁。 - 【請求項5】炭素繊維強化炭素数複合材料の厚み方向と
実質的に直角をなし、プラズマに面しない片面に金属を
冶金的接合してなる請求項1ないし4のいずれかに記載
の核融合装置の第一壁。
Priority Applications (7)
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JP63225819A JP2811681B2 (ja) | 1988-09-09 | 1988-09-09 | 核融合装置の第一壁 |
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DE68923901T DE68923901T2 (de) | 1988-04-28 | 1989-04-26 | Kohlenstoffaserverstärkte Kohlenstoff-Verbundwerkstoffe, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Innenwände von Kernfusionsreaktoren. |
EP94112521A EP0630875B1 (en) | 1988-04-28 | 1989-04-26 | Carbon fiber-reinforced carbon composite materials, processes for their production, and first walls of nuclear fusion reactors employing them |
EP89107551A EP0339606B1 (en) | 1988-04-28 | 1989-04-26 | Carbon fiber-reinforced carbon composite materials, processes for their production, and first walls of nuclear fusion reactors employing them |
US07/873,683 US5390217A (en) | 1988-04-28 | 1992-04-24 | Carbon fiber-reinforced carbon composite materials processes for their production, and first walls of nuclear fusion reactors employing them |
US08/450,640 US5586152A (en) | 1988-04-28 | 1995-05-25 | Carbon fiber-reinforced carbon composite materials, processes for their production, and first walls of nuclear fusion reactors employing them |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63225819A JP2811681B2 (ja) | 1988-09-09 | 1988-09-09 | 核融合装置の第一壁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0274894A JPH0274894A (ja) | 1990-03-14 |
JP2811681B2 true JP2811681B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=16835297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63225819A Expired - Lifetime JP2811681B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-09-09 | 核融合装置の第一壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (4)
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---|---|---|---|---|
JPH03176692A (ja) * | 1989-12-06 | 1991-07-31 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | ダイバータ板の構造 |
DE102005019730B4 (de) | 2005-04-28 | 2009-01-02 | Forschungszentrum Karlsruhe Gmbh | Plattenförmiger Carbonfaser-Verbundwerkstoff |
CN111618513B (zh) * | 2020-07-08 | 2021-10-22 | 贵州航天新力铸锻有限责任公司 | 一种iter第一壁边缘手指焊接夹具及其使用方法 |
CN112992384A (zh) * | 2021-02-07 | 2021-06-18 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种碳纤维增强复合材料cfc保护限制器 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2722197B2 (ja) * | 1988-03-07 | 1998-03-04 | 株式会社日立製作所 | 核融合炉壁及び核融合炉 |
-
1988
- 1988-09-09 JP JP63225819A patent/JP2811681B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0274894A (ja) | 1990-03-14 |
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