JP2811169B2 - 車椅子の軸受け取付け装置 - Google Patents

車椅子の軸受け取付け装置

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JP2811169B2
JP2811169B2 JP8153665A JP15366596A JP2811169B2 JP 2811169 B2 JP2811169 B2 JP 2811169B2 JP 8153665 A JP8153665 A JP 8153665A JP 15366596 A JP15366596 A JP 15366596A JP 2811169 B2 JP2811169 B2 JP 2811169B2
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wheelchair
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茂之 松永
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Matunaga Manufactory Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本各発明は、車椅子における
車輪の主軸を支持する軸受けを、本体フレームに対し調
整可能に取り付ける車椅子の軸受け取付け装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】本来、車椅子というものは、使用者の体
格等や身体の病気や怪我の状態等に応じてオーダメイド
で製造するのが最良である。しかし、使用者の体格等に
合わせてフレームの長さや幅、前後の車輪を取り付ける
位置、前後車輪の大きさなどを決定し加工するには、車
椅子の製造に非常に多くの時間と費用がかかってしま
い、効率良く安価なコストで車椅子を製造することが難
しかった。
【0003】このため、従来より、車椅子の座高等を決
定する車輪の主軸の上下位置や前後位置を、調整可能に
した車椅子の主軸取付け構造が提案されている。例え
ば、特開平5ー15554号公報に開示されたものがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の車椅子の主軸
取付け構造は、固定板に主軸を挿通させる長孔が水平に
形成され、その固定板の上縁部と下縁部には固定板とは
別体の突起付座金の突起が係合される多数の溝が一定の
ピッチで形成され、前記主軸が固定板の長孔に挿通した
状態で、固定板とは別体の前記突起付き座金を介挿且つ
突起付き座金の突起を固定板上下の溝に係合させなが
ら、ナットにより固定板に対し締付け固定されるもので
あった。
【0005】しかしながら、この種の車椅子の主軸の取
付け構造は、その固定板の上縁部と下縁部に、多数の溝
が一定のピッチで形成されているため、主軸を長孔に固
定させるには別体に形成された突起付き座金が必要であ
り、その突起付き座金の突起を前記多数の上下の溝に係
合させながら、ナットにより固定板に対し締付け作業を
行なわなければならず、作業が非常に細かく面倒で多く
の作業時間を要するものであった。また多数の凹凸溝が
固定板の上縁部と下端部に形成されているため、主軸等
を固定板に対し締付け作業を行なう際に、手などを怪我
する虞もあり効率の良い作業を行うことが難しかった。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は車椅子の車輪の主軸を上下前後に
細かく調整でき且つ確実に固定させることができ、しか
も簡単な構造で容易に取り扱うことのできる車椅子の軸
受け取付け装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上を解決するために、
本各発明の採った手段は、実施形態において使用する符
号を付して説明すると、「車椅子の車輪の主軸を支持す
る軸受け10と、該軸受け10を嵌挿して支持すると共
に車椅子のフレームに着脱可能に取り付けられる軸受ブ
ロック20とよりなる車椅子の軸受け取付け装置100
において、前記軸受け10には、前記車輪の主軸を挿脱
可能に保持する円筒状の保持部12を有し、前記軸受ブ
ロック20には、前記軸受け10が挿通される長孔の内
周の上下部に連続する波溝を一定の間隔で且つ上下位置
が一致するよう形成されると共に前記軸受け10が嵌挿
される波溝部22を有することを特徴とする車椅子の軸
受け取付け装置100」である。
【0008】次に請求項2の発明は、「前記軸受け10
には、その保持部12の一端に設けられた係合部11
と、前記保持部12の他端に設けられた固定部13とを
備え、前記軸受ブロック20には、前記波溝部22に前
記軸受け10を嵌挿した際に前記係合部11を係止する
回り止め部23を有することを特徴とする請求項1記載
の車椅子の軸受け取付け装置100」である。
【0009】すなわち、請求項2の発明に係る車椅子の
軸受け取付け装置100は、請求項1に記載の車椅子の
軸受け取付け装置100において、軸受け10をブロッ
ク20に締付固定する際に、軸受けの先端部をスパナ等
で固定する必要もなく簡単に締付固定できるように、軸
受け10には、その保持部12の一端に係合部11を設
け、その係合部11を係止させるためにブロック20に
回り止め部22を形成したものである。次に請求項3の
発明は、「前記軸受け10の保持部12の外周にその一
部が小径となるしぼり部14を有することを特徴とする
請求項1または2記載の車椅子の軸受け取付け装置10
0」である。
【0010】すなわち、請求項3の発明に係る車椅子の
軸受け取付け装置100は、請求項1、2に記載の車椅
子の軸受け取付け装置100において、波溝に嵌挿され
た軸受け10を、ブロック20から抜取らなくても簡単
に軸受け10の前後位置を変更可能にするために、保持
部12にしぼり部14を形成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本各発明に係る車椅子の実
施形態を図面に従って詳細に説明する。図1には請求項
1、2の発明に係るパイプフレーム構造の車椅子に軸受
け取付け装置100を取り付けた状態を示した右側面図
である。この図に示すように、車椅子の軸受け取付け装
置100はパイプフレーム構造の本体フレーム1の縦フ
レーム1a、1b間に上下位置調整可能に固定される。
【0012】次に図2、3に示すように、請求項1、2
の発明に係る車椅子の軸受け取付け装置100は車椅子
の車輪の主軸を支持する軸受け10と、該軸受け10を
嵌挿して支持すると共に車椅子のフレームに着脱可能に
取り付けられる軸受ブロック20とより基本構成されて
いる。
【0013】車輪の主軸を支持する軸受け10は、図4
に示したように、前記車輪の主軸を挿脱可能に保持する
円筒状の保持部12を有し、その外周にはねじ溝が形成
されている。そして、保持部12の一端には係合部11
が設けられており、その保持部12の他端にはナット状
に形成された固定部13が前記ねじ溝に螺合されて構成
されている。そしてブロック20に形成された波溝部2
1に軸受け10を嵌挿し、その保持部12の下端から固
定部13が螺合され、係合部11と固定部13との間で
ブロック20を挟むようにして軸受け10がブロック2
0に対して締付け固定される。
【0014】次に、車椅子の主軸取付けブロック20は
図5に示すように、その略中央部に水平に前記軸受け1
0が挿通される長孔が形成され、その内周の上下部に連
続する波溝が形成されると共に前記軸受けが嵌挿される
波溝部21が形成されている。この波溝部21は長孔の
上部と下部にピッチP1の間隔(以下P1という)で連
続して多数形成され、上部と下部の波溝の位置は上下で
正確に対応しており、その上下間P2の幅(以下P2と
いう)は軸受け10の保持部を嵌挿できる幅である。ま
た、連続する波溝部21には図5に示すように番号が付
してあり、現在、軸受けがどの波溝部に嵌挿されている
のかを一目で確認できるようになっているため、作業が
非常に簡単で作業時間も少なく済む。
【0015】さらに、このブロック20は図5及び7図
に示すように、軸受け10を係止させる回り止め部22
が形成されているので、軸受け10をブロック20の波
溝部21に嵌挿させれば、係合部11が回り止め部22
に係止されるので、従来のように締付け作業を行なう際
に軸受け10の係合部11をスパナ等で固定する必要も
なく、固定部13を螺合させるだけで軸受け10をブロ
ック20に確実に締付け固定できるのである。そして、
そのブロック20の両側端部には車椅子のパイプフレー
ムに着脱可能に2対の固定孔23が穿設され、特にこの
固定孔23は図5に示すように、その間の中心位置該C
1(以下C1という)が波溝部21の中心位置C2(以
下C2という)より所定間隔だけ下にずれて配置され
る。例えば、固定孔23a、23bの間隔が40mmの場
合、中心位置C1はC2より5mm下にずれて位置する。
上記構成により、車椅子の軸受け10の高さを変える場
合にパイプフレームからブロック20を外し、軸受け1
0を中心にしてブロック20を半回転させると中心位置
該C1が波溝部21の中心位置C2より所定間隔だけ下
にずれて配置される。
【0016】このように、構成されたブロック20は図
1、図2に示すように、4本の固定ねじ40を各固定孔
23a、23bと車椅子のパイプフレーム側の固定孔2
に通して締付け固定される。
【0017】次に、図4は請求項3の発明に係る軸受け
10の実施例を示す斜視図であり、その軸受け10の保
持部12にはしぼり部14が形成されており、その軸受
け10をブロック20に嵌挿した状態を図7a、bに示
してある。そして、固定部13の螺合を一定の間隔だけ
緩め、軸受け10を、図8aに示すように、ブロック2
0に対して垂直方向にしぼり部14まで移動させれば所
定の波溝部21に移動可能となっている。つまり、保持
部12の外周にその一部が小径となるしぼり部14を形
成することにより、図8bに示すように、保持部H1の
幅は波溝部21のP2の間隔よりも狭くなるので、軸受
け10をブロック20から抜取らなくても簡単に軸受け
10の前後位置を移動させることができるのである。
尚、しぼり部14は実施例に限られるものではなく、波
溝部21のP2の間隔よりも狭ければどんな形状のもの
でもよい。
【0018】上記は車椅子の左側車輪の軸受け取付け装
置100について説明したが、右側車輪についても、同
様にその装置100が取付けられることはいうまでもな
い。
【0019】
【発明の効果】以上、上記実施形態において詳細に説明
したように、本各発明によれば、車椅子の車輪の主軸を
上下前後に細かく調整でき且つ確実に固定させることが
でき、しかも簡単な構造で容易に取り扱うことのできる
という優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】車椅子の右側面図である。
【図2】車椅子の軸受け取付け装置をパイプフレーム構
造の車椅子に取り付けた状態を示す拡大正面図である。
【図3】図2のaーa間の断面図である。
【図4】車椅子の車輪の主軸を支持する軸受けの斜視図
である。
【図5】軸受ブロックの正面図である。
【図6】図3のbーb間の断面図(a)とc−c間の断
面図(b)である。
【図7】図3のbーb間の断面図(a)とc−c間の断
面図(b)である。
【符号の説明】
100 車椅子の軸受け取付け装置 10 軸受け 11 係合部 12 保持部 13 固定部 14 しぼり部 20 軸受ブロック 21 波溝部 22 回り止め部 23 固定孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車椅子の車輪の主軸を支持する軸受けと、
    該軸受けを嵌挿して支持すると共に車椅子のフレームに
    着脱可能に取り付けられる軸受ブロックとよりなる車椅
    子の軸受け取付け装置において、 前記軸受けには、前記車輪の主軸を挿脱可能に保持する
    円筒状の保持部を有し、 前記軸受ブロックには、前記軸受けが挿通される長孔の
    内周の上下部に連続する波溝を一定の間隔で且つ上下位
    置が一致するよう形成されると共に前記軸受けが嵌挿さ
    れる波溝部を有することを特徴とする車椅子の軸受け取
    付け装置。
  2. 【請求項2】前記軸受けには、その保持部の一端に設け
    られた係合部と、前記保持部の他端に設けられた固定部
    とを備え、 前記軸受ブロックには、前記波溝部に前記軸受けを嵌挿
    した際に前記係合部を係止する回り止め部を有すること
    を特徴とする請求項1記載の車椅子の軸受け取付け装
    置。
  3. 【請求項3】前記軸受けの保持部の外周にその一部が小
    径となるしぼり部を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の車椅子の軸受け取付け装置。
JP8153665A 1996-06-14 1996-06-14 車椅子の軸受け取付け装置 Expired - Lifetime JP2811169B2 (ja)

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