JP2811069B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、改良されたバック層を有する磁気記録媒体
に関する。さらに詳しくは、本発明は、特に、ドロップ
アウトの増加がなく走行耐久性に優れ、且つ、目詰まり
が生じ難い優れた磁気記録媒体に関する。
[発明の背景] 一般に、オーディオ用、ビデオ用、コンピュータ用の
磁気記録テープにおいては、感度(特に、高周波領域で
の出力)を改善するために磁気記録層の表面は平滑に仕
上げられている。しかし、このような平滑な磁気記録テ
ープは、巻取り、巻戻しの際に整然と巻取られ難く、乱
巻状態を起し易い。このような磁気記録テープを使用す
ると、張力変動などにより走行性が悪くなり、出力が変
動したり、テープの変形や損傷が起こり易い。
このような欠点を防ぐために、磁性層が設けられてい
ない非磁性支持体面にバック層(バックコート層)が備
えられた磁気テープが開発され、利用されている。これ
らのバック層に使用される結合剤樹脂として、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマー、繊維素系樹脂などが知られている(例えば、
特開昭59−213028号公報参照)。
また、最近高密度記録が行なわれるようになり、その
ために磁性体もより一層微粒子のものが使用されるよう
になり、磁性層自体の光透過率も高くなり、且つ記録波
長もより短波長領域となり、ドロップアウトを生じ難く
することが極めて困難になってきている。
このような問題点を改善するために、バック層に使用
する充填剤として、導電性、遮光性、滑り性等が優れた
カーボンブラックを使用する必要がある。しかしなが
ら、カーボンブラックは分散性に難点があり、カーボン
ブラックを使用するためには分散性の優れた結合剤、例
えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂を一緒に使用
する必要がある。
カーボンブラックと塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂とを組み合せたバック層は、バック層の表面状態が平
滑であり、磁気記録媒体がロール状に巻き込まれたり
(テープ状の場合)、シート状で積み重ねられた状態で
長期間保存又は放置されたとき、バック層の表面の凹凸
が磁性層の表面に写るいわゆる裏写り現象による磁気記
録媒体の電磁変換特性低下の問題も生じなかった。
しかしながら、カーボンブラックと塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂とを組み合せたバック層を有する磁気
記録媒体は、VTRで繰り返し走行させている間に、ドロ
ップアウトが増加しまた走行目詰まりが発生し、場合に
よっては記録、再生ができなくなるという問題を生じ易
かった。
[発明の目的] 本発明の目的は、カーボンブラックと塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂とを組み合せたバック層を有しなが
らも、その優れた電磁変換特性を保持しながら、ドロッ
プアウトの増加がなく走行耐久性に優れ、且つ、目詰ま
りが生じ難い優れた磁気記録媒体を提供することにあ
る。
[発明の要旨] 本発明者らは、カーボンブラックと塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂とを組み合せたバック層が設けられた
磁気記録媒体が有する前記の問題点の原因について鋭意
検討した結果、ドロップアウト増加と目詰まりの原因が
同一であり、その原因が磁性層表面の付着物であり、そ
の付着物がバック層から発生していることを見出した。
そして、この付着物は主にNaClであり、カーボンブラッ
ク中に含有されるナトリウム塩と塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂中の塩素原子とが反応して生成したもので
あることを見出した。
本発明はこの知見に基いてなされたものであり、本発
明は、非磁性支持体の一方の側の表面に磁性層を備え、
そして他方の側の表面に、結合剤中にカーボンブラック
が分散されてなるバック層を備えた磁気記録媒体におい
て、 該バック層がカーボンブラックの量に対して20重量%
以下の量の無機質充填材を更に含み、上記の結合剤が塩
化物系樹脂を含有する結合剤であって、カーボンブラッ
クのナトリウム原子含有量を低減させることにより該バ
ック層中のナトリウム原子の含有量を100ppm以下とした
ことを特徴とする磁気記録媒体にある。
[発明の詳細な記述] 非磁性支持体の一方の側の表面に磁性層を備え、そし
て他方の側の表面にバック層を備えた磁気記録媒体は既
に公知である。本発明は、そのバック層に新規で改良さ
れた特徴的構成を有しており、上記磁気記録媒体のバッ
ク層以外の部分については、それぞれの材料、形状等に
関する従来技術を本発明においても利用することができ
る。
例えば、非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフ
タレート等のプラスチック、金属、セラミックス等に、
テープ、ディスク等の形状のものが、必要に応じ前処理
して使用できる。
また、磁性層は強磁性微粉末が結合剤に分散されてな
る層である。強磁性微粉末としては、γ−酸化鉄系強磁
性粉末、コバルト含有γ−酸化鉄系強磁性粉末、強磁性
金属微粉末、バリウムフェライト、ストロンチウムフェ
ライトなどが用いられる。また、磁性層には任意にそれ
自体公知の各種の添加材および添加剤を含有させること
が出来る。
本発明の磁気記録媒体の特徴的構成はバック層の構成
にあるため、以下においてはバック層の構成を中心にし
て説明する。
本発明の磁気記録媒体のバック層は、結合剤中にカー
ボンブラックが分散されてなる。
バック層の結合剤は、塩化物系樹脂を含有する結合剤
である。該塩化物系樹脂は、塩素原子とカルボキシル基
のような親水性基とを有する樹脂であることが、分散性
を向上させる点から好ましい。該塩化物系樹脂として
は、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデンのような塩化
物系モノマーと酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステ
ルのようなカルボン酸エステル系モノマーとの共重合体
を例示することができ、特に、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂(以下、「塩ビ−酢ビ樹脂」と略称すること
もある)が好ましい。
上記塩ビ−酢ビ樹脂としてはそれ自体公知の任意の塩
ビ−酢ビ樹脂を使用することができるが、特に、塩ビ−
酢ビ樹脂中にカルボキシル基を1〜10,000当量/106
含有し、分子量が10,000〜20,000である樹脂を使用する
ことが好ましい。このような塩ビ−酢ビ樹脂としては、
例えば、日本ゼオン(株)製の400X110A等を挙げること
ができる。
本発明の磁気記録媒体のバック層の結合剤中には、前
記塩化物系樹脂の外に、更に、全結合剤の70重量%まで
の量で、従来磁気記録媒体用の結合剤として公知の他の
樹脂、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹
脂、及びこれらの混合物を含有していてもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、ス
チレン、ブタジエン等の共重合体、ウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂−シリコン系樹脂、ニト
ロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、ポ
リアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導
体(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイ
アセテート、セルローストリアセテート、セルロースプ
ロピオネート、ニトロセルロース等)、アミノ樹脂、各
種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
また、上記熱硬化性樹脂又は、反応型樹脂としては、
塗布液の状態では20万以下の分子量であり、塗布、乾燥
後に加熱することにより、分子量が極めて大きくなるも
のであり、例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル
系反応樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロ
ースメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシ
アネートプレポリマーとの混合物、メタクリル酸塩共重
合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエ
ステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、尿
素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子
量ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネートの
混合物、ポリアミン樹脂及びこれらの混合物等が挙げら
れる。
これらの結合剤は、ガラス転移温度Tgが40℃以上、特
に、60℃以上であるものが好ましい。
上記バック層の結合剤中には、更に、ポリイソシアネ
ート樹脂を含有していてもよい。
上記ポリイソシアネート樹脂としては、イソシアネー
ト基を二個以上有する化合物を任意に使用することがで
きる。このようなポリイソシアネート樹脂としては、例
えば、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5
−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート等のイソシアネート類、これらイソ
シアネート類とポリアルコールとの反応生成物、及び、
これらイソシアネート類の縮合によって生成したポリイ
ソシアネート等を挙げることができる。上記ポリイソシ
アネート類は、例えば、日本ポリウレタン(株)から、
コロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネ
ート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMLT、武田薬
品工業(株)から、タケネートD−102、タケネートD
−110N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友
バイエル(株)から、デスモジュールL、デスモジュー
ルL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジ
ュールHL、などの商品名で販売されている。
バック層の結合剤中に分散されるカーボンブラックと
しては、そのナトリウム原子(Na)の含有量が極めて少
ないものである限り、種々のカーボンブラック、例えば
ファーネスブラック、サーマルブラック、カラー用ブラ
ック、アセチレンブラック等を使用することができる。
カーボンブラック中のNaの含有量は、100ppm以下、特に
50ppm以下であることが好ましい。
カーボンブラックの他の性状としては、平均粒子サイ
ズが5〜1000mμ(電子顕微鏡)、窒素吸着法比表面積
が1〜800m2/g、pHが4〜11(JIS K6221)、ジブチルフ
タレート吸油量が10〜800ml/100g(JIS K6221)である
ものが好ましい。カーボンブラックのサイズに関して
は、塗布膜の表面電気抵抗を下げる目的で5〜100mμの
カーボンブラックを、塗布膜の強度を制御する目的で50
〜1000mμのカーボンブラックを、また、塗布膜の表面
粗さを制御する目的でスペーシングロス減少のための平
滑化のために、より微粒子のカーボンブラック(100mμ
以下)を、粗面化して摩擦係数を下げる目的で粗粒子の
カーボンブラック(50mμ以下)を用いる。微粒子のカ
ーボンブラックと粗粒子のカーボンブラックとを併用し
てもよい。また、カーボンブラックの表面の一部がグラ
ファイト化若しくはグラフト化しているものも使用する
ことができる。
従来公知のカーボンブラックは、一般に原料を高温の
反応炉で反応させて製造し、反応生成物を水で急冷し、
粉砕、乾燥して製造されるのであるが、急冷の際に使用
される水は工業用水である。この工業用水中には無機塩
(Na塩、Ca塩等)が含有されており、この無機塩がカー
ボンブラックに吸着され、その後の工程において除去さ
れることなくカーボンブラック中に残存してしまう。従
って、従来公知のカーボンブラック中には、170〜500pp
m、またはそれ以上のNaが含有されている。
本発明の磁気記録媒体のバック層に使用される前記の
ようにNa含有量の少ないカーボンブラックは、例えば、
カーボンブラックの製造時に急冷する水として無機塩の
含有量が少ない水を使用したり、また、通常のカーボン
ブラックを純水(イオン交換水)で煮沸洗浄することに
よって、容易に製造することができる。
本発明の磁気記録媒体のバック層には、カーボンブラ
ックの外に、カーボンブラックの20重量%以下、好まし
くは10重量%以下の量で、他の無機質充填材を含有させ
てもよい。
無機質充填材の具体的な例としては、通常研磨材とし
て使用されているものであって、例えば、TiO2、TiO、Z
nO、CaO、MgO、SnO2、SiO2、α−Fe2O3、Cr2O3、α−Al
2O3、ZnS、MoS2、BaSO4、CaSO4、MgCO3、BN、SiC等を挙
げることができる。これらの無機質充填材はモース硬度
が5以上であるものが好ましく、また、Na含有量の少な
いものであることが好ましい。また、その粒子径につい
ても特に制限はなく、通常用いられている粒子径のもの
を用いることができる。平均粒子径が0.01〜10μm(特
に好ましくは0.5〜5μm)の範囲内にあることが好ま
しい。
本発明の磁気記録媒体のバック層におけるカーボンブ
ラックと結合剤との配合割合は、結合剤1重量部に対し
てカーボンブラック1〜2重量部(好ましくは、1.2〜
1.8重量部)であることが好ましい。カーボンブラック
の配合割合が上記範囲よりも多いと、磁気記録媒体の走
行耐久性が劣化し、また、上記範囲よりも少ないと、カ
ーボンブラックの充填密度が低くなるため、磁気記録媒
体のバック層において所望の表面電気抵抗が得られない
とか、摩擦係数が増加する傾向がある。
本発明の磁気記録媒体のバック層は、バック層中のナ
トリウム原子の含有量が100ppm以下、好ましくは、60pp
m以下であることが必要である。バック層中のナトリウ
ム原子の含有量を上記のようにすることは、カーボンブ
ラック及びその他の無機充填材中のNa含有量、並びに、
カーボンブラック、その他の無機充填材、結合剤及びそ
の他の添加物の配合割合を調節することによって容易に
できる。
本発明の磁気記録媒体のバック層を形成するための非
磁性塗料は、前記結合剤、カーボンブラック及びその他
の所望の添加物を、適当な溶剤と共にそれ自体公知の装
置及び方法により混練、混合することによって製造する
ことができる。
非磁性支持体の磁性層形成面の反対側表面へのバック
層の形成方法は既に知られており、本発明の磁気記録媒
体のバック層も、基本的には同様な操作により支持体表
面に形成することができる。すなわち、たとえば、前記
のようにして製造した非磁性塗料を支持体表面に塗布し
た後、乾燥して溶媒を蒸発させ、さらに結合剤成分を硬
化させることによりバック層が形成される。
また、バック層の厚さは、得られた磁気テープにおけ
るバック層の厚さが通常0.3〜2.0μm(好ましくは0.4
〜1.0μm)となるようにする。更に、バック層の表面
粗さがカットオフ0.08mmの中心線平均粗さ(Ra)におい
て0.05μm以下、特に0.024μm以下であるようにする
ことが好ましい。
上記非磁性塗料の支持体への塗布方法及び装置等につ
いては、それ自体公知の従来技術を利用することができ
る。
なお、支持体への磁性層の付設とバック層の付設とは
いずれを先に行なってもよく、また同時に行なってもよ
い。さらに、磁性層またはバック層のいずれか一方の層
(好ましくは磁性層)を塗布したのち、乾燥工程、さら
に所望により加熱硬化工程を経て塗布層(好ましくは磁
性層)を硬化させ、もう一方の層(好ましくはバック
層)を塗布し、同様に乾燥工程および加熱硬化処理工程
を経て磁気テープ原反とすることもできる。
本発明の磁気記録媒体のバック層の表面には、潤滑剤
が存在していてもよい。潤滑剤をバック層の表面に存在
させる方法としては、バック層の非磁性塗料に潤滑剤を
溶解もしくは分散させる方法、潤滑剤の有機溶剤溶液を
薄膜上に塗布し乾燥する方法および潤滑剤の有機溶剤溶
液を磁性層表面に塗布したのち、その磁性層と前記バッ
ク層とを重ね合せる方法などが挙げられる。
潤滑剤の例としては、高級脂肪酸、金属石鹸、高級脂
肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、鉱油、油脂系の有機
化合物、シリコンオイル、無機微粉末、プラスチックの
微粉末、α−オレフィン重合物、常温で液状の不飽和脂
肪族炭化水素、フルオロカーボン類およびこれらの混合
物が挙げられる。
次に本発明の実施例および比較例を示す。
各例において「部」は「重量部」を示す。
[実施例1〜5] 厚さ14μmのポリエチレンテレフタレートベース(非
磁性支持体)の表面に以下に記載する組成および方法で
調製した磁性塗料を乾燥後の厚さが6.0μmとなるよう
に塗布し、配向、乾燥、カレンダリングした。
次いで、磁性塗料が塗布されていないポリエチレンテ
レフタレート面に乾燥後の厚さが1.0μmになるように
以下に記載する組成および方法で調製したバック層非磁
性塗料を塗布した。
塗布後、乾燥および表面平滑化処理を行ない、ただち
に巻き取りを行なった。
巻き取られた原反をその状態で40℃の温度で48時間加
熱硬化処理を行ない、次いでこの原反を1/2インチ幅に
スリットし、試料テープを作成した。
この試料テープを下記の方法によって評価し、その結
果を第1表に示す。
磁性塗料組成 Co含有γ−Fe2O3粉末 300部 (窒素吸着比表面積:40m2/g粉末のHc:8500e) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 40部 (VMCH、ユニオンカーバイド社製) ポリウレタン樹脂 17部 (UR8300、東洋紡績(株)製) カーボンブラック 15部 (平均粒子サイズ:20mμ) レシチン 1.5部 オレイン酸 3部 ラウリン酸オクチル 4部 ラウリン酸 3部 酢酸ブチル 700部 メチルエチルケトン 300部 上記の組成物の一部をボールミルに入れ、充分混練し
た後残部をボールミルに入れ充分混練し、ポリイソシア
ネート化合物(コロネート3040、日本ポリウレタン
(株)製)24部を加えて、さらに混練分散して磁性塗料
を調製した。
バック層非磁性塗料組成 塩ビ−酢ビ樹脂 …25部 (日本ゼオン(株)製400X110A) ポリウレタン樹脂 …15部 (日本ポリウレタン(株)製ニッポラン2301) ポリイソシアネート樹脂 …40部 (日本ポリウレタン(株)製、コロネートL) カーボンブラック 100部 (下記のようにして調製したもので、第1表に示す量の
ナトリウム原子を含有する) α−アルミナ …5部 メチルエチルケトン 480部 (註)カーボンブラックの調製法: カーボンブラック1kgを純粋10kgに投入し、煮沸を30
分間以上した後、上澄を除去し、さらに純水を加えて洗
浄する。この工程をNa*量により繰り返し実施してい
く。
Naの含有量は、カーボンブラックを純水を用いて温水
抽出し、抽出液を原子吸光装置を使用して定量分析する
方法によって測定した。
上記の組成物を、ボールミル中で充分分散させた後、
粘度を調整してバック層非磁性塗料とした。
[試料テープの評価] (ドロップアウト) 試料テープをVHS型テープデッキにかけて250パス繰り
返し走行後、ドロップアウトカウンター「VD−3D」(日
本ビクター(株)製)を使用し、1分間当りの15μ秒、
−20dBでのドロップアウト数を測定した。
(テープ走行後の白粉量) 試料テープをVHS型テープデッキにかけて100パス繰り
返し走行後、デッキ内及びハーフ内の白粉をサンプリン
グし、電子天秤にて重量測定した。
判定は、5個の試料について白粉重量の平均値を求
め、白粉重量が、 0mgを○、 0.01〜0.05mgを△、 0.05mg以上を× と表示した。
(バック層中のNa量の測定) 試料テープから磁性層を除去したテープを、純水を用
いて温水抽出し、抽出液を原子吸光装置を使用して定量
分析した。
[比較例1〜4] バック層非磁性塗料組成におけるカーボンブラックを
第1表に示すNa含有量のものに変えた外は実施例1にお
けると同様にして調製したバック層非磁性塗料を使用し
た外は、実施例1におけると同様にして試料テープを作
成した。
この試料テープを前記の方法によって評価し、その結
果を第1表に示す。
第1表の結果から、本発明の磁気記録媒体は、バック
層中のNa量が多い比較例の磁気記録媒体に比較して、ド
ロップアウトが極めて少なく、テープ走行後の白粉量が
極めて少ないことが明らかである。
[発明の効果] 本発明の磁気記録媒体は、高密度記録においても電磁
変換特性が低下することがなく、繰り返し走行後におい
ても白粉の発生量が少なく、ドロップアウトの増加がな
く目詰まりも生じ難く走行耐久性が優れているという顕
著に優れた磁気記録媒体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−209726(JP,A) 特開 昭62−209806(JP,A) 特開 昭60−45937(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体の一方の側の表面に磁性層を
    備え、そして他方の側の表面に、結合剤中にカーボンブ
    ラックが分散されてなるバック層を備えた磁気記録媒体
    において、 該バック層がカーボンブラックの量に対して20重量%以
    下の量の無機質充填材を更に含み、上記結合剤が塩化物
    系樹脂を含有する樹脂であって、カーボンブラックのナ
    トリウム原子含有量を低減させることにより該バック層
    中のナトリウム原子の含有量を100ppm以下としたことを
    特徴とする磁気記録媒体。
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