JP2810988B2 - リブ位相ずれ防止方法および装置 - Google Patents
リブ位相ずれ防止方法および装置Info
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- JP2810988B2 JP2810988B2 JP3232168A JP23216891A JP2810988B2 JP 2810988 B2 JP2810988 B2 JP 2810988B2 JP 3232168 A JP3232168 A JP 3232168A JP 23216891 A JP23216891 A JP 23216891A JP 2810988 B2 JP2810988 B2 JP 2810988B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延製造されるリブ付
鋼棒の周面に形成されるリブの位相ずれ量を抑制する方
法および装置に関するものである。
鋼棒の周面に形成されるリブの位相ずれ量を抑制する方
法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リブ付鋼棒7は、例えば、コンクリート
の補強鉄筋としてコンクリートとの付着性を向上させる
と共に、コンクリートに圧縮応力を加える目的でその両
端部に固定装置を設けるため、あるいは異形棒同志を連
結するためにナットと螺合出来るように、その周面にリ
ブ8を螺旋状に形成している(図5および図6参照)。
の補強鉄筋としてコンクリートとの付着性を向上させる
と共に、コンクリートに圧縮応力を加える目的でその両
端部に固定装置を設けるため、あるいは異形棒同志を連
結するためにナットと螺合出来るように、その周面にリ
ブ8を螺旋状に形成している(図5および図6参照)。
【0003】従来、このリブ付鋼棒を圧延機によって製
造する手段としては、特公昭48−25640号公報に
示すものがある。これは、上下ロールの内、一方のロー
ルに接手部を連結し、この接手部を調整することによっ
て両ロールの位置関係を調節し、リブを螺旋状に形成す
るようにしたものである。又、この他、同様な目的を達
成する手段として、図7に示す如く、一方の延伸ロール
12にギャカップリング11を連結したものがある。
造する手段としては、特公昭48−25640号公報に
示すものがある。これは、上下ロールの内、一方のロー
ルに接手部を連結し、この接手部を調整することによっ
て両ロールの位置関係を調節し、リブを螺旋状に形成す
るようにしたものである。又、この他、同様な目的を達
成する手段として、図7に示す如く、一方の延伸ロール
12にギャカップリング11を連結したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうしたリブ付鋼棒7
は、前記した如く、リブ8をナットと螺合出来るように
精度良く螺旋状に形成する必要があり、そのリブ8の位
相ずれ量(σ)は0.5mm以下であることが要求される
(図4参照)。
は、前記した如く、リブ8をナットと螺合出来るように
精度良く螺旋状に形成する必要があり、そのリブ8の位
相ずれ量(σ)は0.5mm以下であることが要求される
(図4参照)。
【0005】しかし、通常の圧延機においては、ギヤ等
のがたつきが上下ロール間で10mm程度もあるため、従
来の接手部あるいはギヤカップリング11を有する圧延機
1においても、リブ付鋼棒7をその先端から後端までリ
ブ8の位相ずれ量を許容範囲内に抑制して製造すること
は困難である。
のがたつきが上下ロール間で10mm程度もあるため、従
来の接手部あるいはギヤカップリング11を有する圧延機
1においても、リブ付鋼棒7をその先端から後端までリ
ブ8の位相ずれ量を許容範囲内に抑制して製造すること
は困難である。
【0006】通常、圧延機1に材料が噛み込むと圧延ト
ルクによってギヤ等のがたつきはなくなるが、リブ付鋼
棒7のようないわゆる異形棒の場合、ロールがリブ8に
拘束されるため、このがたつきは瞬時には解消されな
い。そのため、接手部あるいはギヤカップリング11によ
ってあらかじめ上下ロールの位置関係を調整しても、少
なくとも、リブ付鋼棒7先端部のリブ8はギヤ等のがた
つきによってその位相ずれが許容範囲を越えてしまうこ
とになる。
ルクによってギヤ等のがたつきはなくなるが、リブ付鋼
棒7のようないわゆる異形棒の場合、ロールがリブ8に
拘束されるため、このがたつきは瞬時には解消されな
い。そのため、接手部あるいはギヤカップリング11によ
ってあらかじめ上下ロールの位置関係を調整しても、少
なくとも、リブ付鋼棒7先端部のリブ8はギヤ等のがた
つきによってその位相ずれが許容範囲を越えてしまうこ
とになる。
【0007】本発明はこうした問題に鑑み創案されたも
ので、リブの位相ずれ量の少ないリブ付鋼棒を圧延製造
することの出来る方法および装置を提供することをその
課題とする。
ので、リブの位相ずれ量の少ないリブ付鋼棒を圧延製造
することの出来る方法および装置を提供することをその
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのための手段として、
圧延機1でリブ付鋼棒7を圧延製造するにあたり、回転
する上ロール2および下ロール3にブレーキトルクを与
えて該両ロール2、3に回転運動を伝達する回転機構4
のがたつきをなくし、該両ロール2、3の位置関係を、
予め設定したリブ8の位相ずれのない位置関係に保つこ
ととした。
圧延機1でリブ付鋼棒7を圧延製造するにあたり、回転
する上ロール2および下ロール3にブレーキトルクを与
えて該両ロール2、3に回転運動を伝達する回転機構4
のがたつきをなくし、該両ロール2、3の位置関係を、
予め設定したリブ8の位相ずれのない位置関係に保つこ
ととした。
【0009】又、この方法を達成する手段として、圧延
機1の上ロール2および下ロール3の圧延方向出側に、
両ロール2、3に当接して両ロール2、3にブレーキト
ルクを与えるべくブレーキシュー5を設けると共に、こ
のブレーキシュー5を圧延方向に進退動自在とすべく、
ブレーキシュー5に駆動機構6を連結した。
機1の上ロール2および下ロール3の圧延方向出側に、
両ロール2、3に当接して両ロール2、3にブレーキト
ルクを与えるべくブレーキシュー5を設けると共に、こ
のブレーキシュー5を圧延方向に進退動自在とすべく、
ブレーキシュー5に駆動機構6を連結した。
【0010】
【作用】リブ付鋼棒7を圧延製造するにあたり、まず、
従来同様、接手部やギヤカップリングを調節することに
よって上ロール2と下ロール3との位置関係を調整し、
リブ8が螺旋状に正確に形成されるべく設定する。次
に、回転する上下両ロール2、3にブレーキトルクを負
荷する。
従来同様、接手部やギヤカップリングを調節することに
よって上ロール2と下ロール3との位置関係を調整し、
リブ8が螺旋状に正確に形成されるべく設定する。次
に、回転する上下両ロール2、3にブレーキトルクを負
荷する。
【0011】上下両ロール2、3に回転運動を伝達する
ギヤ等の回転機構4にはがたつきがあるが、ブレーキト
ルクを負荷することによってギヤ等の噛み合いは圧延中
の負荷がかかった場合と同様がたつかず、よって上下両
ロール2、3の位置関係も設定通りとなる。
ギヤ等の回転機構4にはがたつきがあるが、ブレーキト
ルクを負荷することによってギヤ等の噛み合いは圧延中
の負荷がかかった場合と同様がたつかず、よって上下両
ロール2、3の位置関係も設定通りとなる。
【0012】この状態で、材料を上下両ロール2、3間
に噛み込ませリブ付鋼棒7を圧延製造する。上下両ロー
ル2、3は、ブレーキトルクの負荷によって最初から設
定した位置関係にあるため、リブ付鋼棒7のリブ8は位
相ずれすることなく形成されることになる。
に噛み込ませリブ付鋼棒7を圧延製造する。上下両ロー
ル2、3は、ブレーキトルクの負荷によって最初から設
定した位置関係にあるため、リブ付鋼棒7のリブ8は位
相ずれすることなく形成されることになる。
【0013】上下両ロール2、3の圧延方向出側にブレ
ーキシュー5を設け、このブレーキシュー5を上下両ロ
ール2、3に当接することによって、容易に上下両ロー
ル2、3にブレーキトルクを負荷することが出来る。ブ
レーキシュー5は、圧延方向出側に位置しているので上
下両ロール2、3に噛み込まれることはない。又、ブレ
ーキシュー5に駆動機構6を連結することによって、ブ
レーキシュー5を自在に進退動させることが出来、必要
に応じて上下両ロール2、3との当接および離脱を図る
ことが出来る。
ーキシュー5を設け、このブレーキシュー5を上下両ロ
ール2、3に当接することによって、容易に上下両ロー
ル2、3にブレーキトルクを負荷することが出来る。ブ
レーキシュー5は、圧延方向出側に位置しているので上
下両ロール2、3に噛み込まれることはない。又、ブレ
ーキシュー5に駆動機構6を連結することによって、ブ
レーキシュー5を自在に進退動させることが出来、必要
に応じて上下両ロール2、3との当接および離脱を図る
ことが出来る。
【0014】
【実施例】図1に本発明装置の一実施例を示す。本実施
例においては、ブレーキシュー5を木片で構成すると共
に駆動機構6を油圧ジャッキで構成し、両者をガイドボ
ックス9に収納して圧延機1に固定組付けしている。油
圧ジャッキによってブレーキシュー5を圧延方向に対し
て進退動させ上下両ロール2、3との当接および離脱を
図るものである。
例においては、ブレーキシュー5を木片で構成すると共
に駆動機構6を油圧ジャッキで構成し、両者をガイドボ
ックス9に収納して圧延機1に固定組付けしている。油
圧ジャッキによってブレーキシュー5を圧延方向に対し
て進退動させ上下両ロール2、3との当接および離脱を
図るものである。
【0015】図2に本発明装置の他の実施例を示す。ブ
レーキシュー5は上記実施例と同じく木片で構成すると
共に、駆動機構6は油圧シリンダで構成し、ガイドボッ
クス9に収納している。ブレーキシュー5近傍には水冷
ノズル10を配設し、ブレーキシュー5と上下両ロール
2、3との当接箇所に冷却水を供給することによって、
両者が摩擦によって加熱されるのを防止している。
レーキシュー5は上記実施例と同じく木片で構成すると
共に、駆動機構6は油圧シリンダで構成し、ガイドボッ
クス9に収納している。ブレーキシュー5近傍には水冷
ノズル10を配設し、ブレーキシュー5と上下両ロール
2、3との当接箇所に冷却水を供給することによって、
両者が摩擦によって加熱されるのを防止している。
【0016】尚、ブレーキシュー5は、ロール2、3の
回転に対してブレーキトルクを与えるものであれば木片
に限定されない。しかし、ロール2、3に疵をつけず、
ロール面との接触面積を常時一定以上に維持するために
は木片が好適である。
回転に対してブレーキトルクを与えるものであれば木片
に限定されない。しかし、ロール2、3に疵をつけず、
ロール面との接触面積を常時一定以上に維持するために
は木片が好適である。
【0017】図3に本発明装置を使用しない場合と使用
した場合とにおけるリブ8の位相ずれ量の違いを示す。
本発明装置を使用しない場合(ブレーキトルク オフ)
について、424回測定した結果、そのばらつき(σ)
は0.24mmであった。逆に、本発明装置を使用した場
合(ブレーキトルク オン)について82回測定した結
果、リブ8の位相ずれ量のばらつき(σ)はわずか0.
07mmであった。これによって、本発明装置を使用する
と、リブ位相ずれ量のばらつきのきわめて少ないリブ付
鋼棒7を圧延製造することが出来ることがわかる。
した場合とにおけるリブ8の位相ずれ量の違いを示す。
本発明装置を使用しない場合(ブレーキトルク オフ)
について、424回測定した結果、そのばらつき(σ)
は0.24mmであった。逆に、本発明装置を使用した場
合(ブレーキトルク オン)について82回測定した結
果、リブ8の位相ずれ量のばらつき(σ)はわずか0.
07mmであった。これによって、本発明装置を使用する
と、リブ位相ずれ量のばらつきのきわめて少ないリブ付
鋼棒7を圧延製造することが出来ることがわかる。
【0018】
【発明の効果】このように本発明は、上下両ロールにブ
レーキトルクを負荷しながらリブ付鋼棒を圧延製造する
こととしたので、そのブレーキトルクの作用によって上
下ロールの位置関係が設定通りに保たれ、よってリブ付
鋼棒のリブ位相ずれ量を大きく抑制することが出来るも
のである。
レーキトルクを負荷しながらリブ付鋼棒を圧延製造する
こととしたので、そのブレーキトルクの作用によって上
下ロールの位置関係が設定通りに保たれ、よってリブ付
鋼棒のリブ位相ずれ量を大きく抑制することが出来るも
のである。
【図1】本発明装置の一実施例を示す側面図である。
【図2】本発明装置の他の実施例を示す側面図である。
【図3】本発明装置の実験結果を示す表である。
【図4】リブ付鋼棒の上下リブの位相ずれ量を示す斜視
図である。
図である。
【図5】リブ付鋼棒を示す斜視図である。
【図6】図5に示すリブ付鋼棒の断面図である。
【図7】従来の圧延機を示す正面図である。
1 ; 圧延機 2 ; 上ロール 3 ; 下ロール 4 ; 回転機構 5 ; ブレーキシュー 6 ; 駆動機構 7 ; リブ付鋼棒 8 ; リブ 9 ; ガイドボックス 10; 水冷ノズ
ル 11; ギヤカップリング 12; 圧延ロー
ル
ル 11; ギヤカップリング 12; 圧延ロー
ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 実 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所 内 (72)発明者 武田 了 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所 内 (56)参考文献 実公 平1−14328(JP,Y2) 実公 平2−14822(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21H 8/00
Claims (2)
- 【請求項1】 圧延機(1) でリブ付鋼棒(7) を圧延製造
するにあたり、回転する上ロール(2) および下ロール
(3) にブレーキトルクを与えて該両ロール(2) (3)回転
運動を伝達する回転機構(4) のがたつきをなくし、前記
上ロール(2) と下ロール(3) との位置関係を、予め設定
したリブ(8) の位相ずれのない位置関係に一定に保つこ
とによって前記リブ(8) の位相ずれを防止することとし
て成るリブ位相ずれ防止方法。 - 【請求項2】 圧延機(1) の上ロール(2) および下ロー
ル(3) の圧延方向出側に、該両ロール(2) (3) に当接し
て該両ロール(2) (3) にブレーキトルクを与えるべく設
けられたブレーキシュー(5) と、該ブレーキシュー(5)
を圧延方向に進退動自在とすべく、該ブレーキシュー
(5) に連結された駆動機構(6) と、から成るリブ位相ず
れ防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3232168A JP2810988B2 (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | リブ位相ずれ防止方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3232168A JP2810988B2 (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | リブ位相ずれ防止方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0671371A JPH0671371A (ja) | 1994-03-15 |
JP2810988B2 true JP2810988B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=16935063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3232168A Expired - Fee Related JP2810988B2 (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | リブ位相ずれ防止方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2810988B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19526071A1 (de) * | 1995-07-18 | 1997-01-23 | Rollwalztechnik Abele & Hoelti | Verfahren zum Walzen von Profilen in ein Werkstück |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0525542Y2 (ja) * | 1987-07-15 | 1993-06-28 | ||
JPH0214822U (ja) * | 1988-07-14 | 1990-01-30 |
-
1991
- 1991-08-20 JP JP3232168A patent/JP2810988B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0671371A (ja) | 1994-03-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |