JP2810331B2 - グリゼオール酸モノエステル誘導体 - Google Patents

グリゼオール酸モノエステル誘導体

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JP2810331B2
JP2810331B2 JP6321851A JP32185194A JP2810331B2 JP 2810331 B2 JP2810331 B2 JP 2810331B2 JP 6321851 A JP6321851 A JP 6321851A JP 32185194 A JP32185194 A JP 32185194A JP 2810331 B2 JP2810331 B2 JP 2810331B2
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた眼圧低下作用を
有する新規なグリゼオール酸モノエステル誘導体に関す
る。
【0003】
【従来の技術】グリゼオ−ル酸ジエステル誘導体として
は、特開昭第60−94992号公報及び特開昭第61
−100593号公報記載の以下の化合物が公知であ
る。
【0004】
【化2】
【0005】
【化3】
【0006】(上記式中、R1 及びR2 は、後記と同意
義を示し、R5'及びR6'は、メチル基又はジフェニルメ
チル基を示す。)しかしながら、これらの化合物は眼圧
低下作用を有しない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、眼圧低
下作用を有するグリゼオール酸誘導体の合成とその薬理
活性について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、既知
のエステル誘導体とは構造を異にする新規な誘導体が良
好な眼圧低下作用を有し、優れた緑内障治療薬となりう
ることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
【発明の構成】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の新規なグリゼオ
ール酸モノエステル誘導体は、一般式
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1 及びR2 は同一又は異なっ
て、水素原子、水酸基又は置換基群Aより選択される基
で保護された水酸基を示し、R3 及びR4 は同一で水素
原子を示すか又はR3 とR4 が一緒になって単結合を示
し、R5 及びR6 の一方は水素原子を示し、他方は、眼
内で除去される保護基を示す。)で表わされる。
【0012】[置換基群A]脂肪族アシル基、芳香族ア
シル基、テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピ
ラニル基、テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオ
フラニル基、シリル基、アルコキシメチル基、置換エチ
ル基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルケ
ニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル
基、及びピバロイルオキシメチルオキシカルボニル基。
【0013】上記一般式(I)において、[置換基群
A]において定義された「保護基」としては、反応にお
ける保護基及び生体に投与する際のプロドラッグ化のた
めの保護基を示し、例えば、ホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピ
バロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ラ
ウロイル、ミリストイル、トリデカノイル、パルミトイ
ル、ステアロイルのようなアルキルカルボニル基、クロ
ロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、
トリフルオロアセチルのようなハロゲン化アルキルカル
ボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシア
ルキルカルボニル基、(E)-2-メチル-2- ブテノイルのよ
うな不飽和アルキルカルボニル基等の脂肪族アシル基;
ベンゾイル、α- ナフトイル、β- ナフトイルのような
アリ−ルカルボニル基、2-ブロモベンゾイル、4-クロロ
ベンゾイルのようなハロゲン化アリ−ルカルボニル基、
2,4,6-トリメチルベンゾイル、4-トルオイルのような低
級アルキル化アリ−ルカルボニル基、4-アニソイルのよ
うな低級アルコキシ化アリ−ルカルボニル基、4-ニトロ
ベンゾイル、2-ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリ
−ルカルボニル基、2-(メトキシカルボニル)ベンゾイ
ルのような低級アルコキシカルボニル化アリ−ルカルボ
ニル基、4-フェニルベンゾイルのようなアリ−ル化アリ
−ルカルボニル基等の芳香族アシル基;テトラヒドロピ
ラン-2- イル、3-ブロモテトラヒドロピラン-2- イル、
4-メトキシテトラヒドロピラン-4- イル、テトラヒドロ
チオピラン-2- イル、4-メトキシテトラヒドロチオピラ
ン-4- イルのようなテトラヒドロピラニル又はテトラヒ
ドロチオピラニル基;テトラヒドロフラン-2- イル、テ
トラヒドロチオフラン-2- イルのようなテトラヒドロフ
ラニル又はテトラヒドロチオフラニル基;トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリ
ル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシ
リル、メチルジ-t- ブチルシリル、トリイソプロピルシ
リルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメ
チルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソ
プロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのよう
な1乃至2個のアリ−ル基で置換されたトリ低級アルキ
ルシリル基等のシリル基;メトキシメチル、1,1-ジメチ
ル-1- メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメ
チル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、t-ブト
キシメチルのような低級アルコキシメチル基、2-メトキ
シエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコ
キシメチル基、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス
(2-クロロエトキシ)メチルのようなハロゲン化低級ア
ルコキシメチル等のアルコキシメチル基;1-エトキシエ
チル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-(イソプロポキシ)エチ
ルのような低級アルコキシ化エチル基、2,2,2-トリクロ
ロエチルのようなハロゲン化エチル基、2-(フェニルゼ
レニル)エチルのようなアリ−ルゼレニル化エチル基等
の置換エチル基;ベンジル、フェネチル、3-フェニルプ
ロピル、α- ナフチルメチル、β- ナフチルメチル、ジ
フェニルメチル、トリフェニルメチル、α- ナフチルジ
フェニルメチル、9-アンスリルメチルのような1乃至3
個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基、4-メチル
ベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、3,4,5-トリメチ
ルベンジル、4-メトキシベンジル、4-メトキシフェニル
ジフェニルメチル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジ
ル、4-クロロベンジル、4-ブロモベンジル、4-シアノベ
ンジル、4-シアノベンジルジフェニルメチル、ビス(2-
ニトロフェニル)メチル、ピペロニルのような低級アル
キル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基で
アリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換
された低級アルキル基等のアラルキル基;メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、
イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボ
ニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリ
メチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又は
トリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシ
カルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ビニルオキ
シカルボニル、アリルオキシカルボニルのようなアルケ
ニルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル、
4-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシ
ベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカ
ルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニルのよう
な、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ−
ル環が置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニ
ル基のような反応における保護基及びピバロイルオキシ
メチルオキシカルボニルのような生体に投与する際のプ
ロドラッグ化のための生体内で加水分解され易い保護基
を示し、好適には脂肪族アシル基及び芳香族アシル基で
ある。
【0014】本発明の化合物(I)は、塩にすることが
できるが、そのような塩としては、好適には、ナトリウ
ム塩、カリウム塩又はカルシウム塩のようなアルカリ金
属又はアルカリ土類金属の塩;メチルアミン、エチルア
ミン、モルホリン、ピペリジンのような有機塩基の塩;
弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩の
ようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のよう
な低級アルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p-トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸
塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸
塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩及びグルタミン
酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩をあげるこ
とができる。
【0015】本発明の化合物(I)は、分子内に不斉炭
素を有し、各々がS配位、R配位である立体異性体が存
在するが、その各々、或いはそれらの混合物のいずれも
本発明に包含される。
【0016】化合物(I)において、好適な化合物とし
ては、 (1)R1 及びR2 が同一又は異なって、水素原子又は
脂肪族アシル又は芳香族アシルで保護されていてもよい
水酸基である化合物 (2)R1 及びR2 が同一又は異なって、水素原子又は
水酸基である化合物 (3)R3 及びR4 が同一で水素原子を示すか又はR3
とR4 が一緒になって単結合を示す化合物 (4)R3 及びR4 が一緒になって単結合を示す化合物 を挙げることができる。
【0017】本発明のグリゼオ−ル酸モノエステルは、
以下に記載する方法によって製造することができる。
【0018】〔A法〕
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】上記式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は前
記と同意義を示し、R5'及びR6'は、R5 及びR6 の定
義における眼内で除去される保護基を示し、R12は、メ
チリデン、エチリデン、イソプロピリデンのような低級
アルキリデン基;ベンジリデンのようなアラルキリデン
基又はメトキシエチリデン、エトキシエチリデンのよう
なアルコキシエチリデン基等のジヒドロキシ基の保護基
を拳げることができ、好適にはイソプロピリデンであ
る。
【0022】第A−1工程は、原料化合物(1)を溶媒
中で脱酸剤の存在下に、1 当量の 一般式 R5'−X、又は、R6'−X (式中、R5'及びR6'は、前記と同意義を示し、Xは、
塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子;アセトキシ、
プロピオニルオキシのようなアルキルカルボニルオキシ
基、クロロアセチルオキシ、ジクロロアセチルオキシ、
トリクロロアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキ
シのようなハロゲン化アルキルカルボニルオキシ基、メ
トキシアセチルオキシのような低級アルコキシアルキル
カルボニルオキシ基、(E)-2-メチル-2- ブテノイルオキ
シのような不飽和アルキルカルボニルオキシ基等の脂肪
族アシルオキシ基;ベンゾイルオキシのようなアリ−ル
カルボニルオキシ基、2−ブロモベンゾイルオキシ、4
−クロロベンゾイルオキシのようなハロゲン化アリ−ル
カルボニルオキシ基、2,4,6−トリメチルベンゾイ
ルオキシ、4−トルオイルオキシのような低級アルキル
化アリ−ルカルボニルオキシ基、4−アニソイルオキシ
のような低級アルコキシ化アリ−ルカルボニルオキシ
基、4−ニトロベンゾイルオキシ、2−ニトロベンゾイ
ルオキシのようなニトロ化アリ−ルカルボニルオキシ基
等の芳香族アシルオキシ基;トリクロロメチルオキシの
ようなトリハロゲノメチルオキシ基;メタンスルホニル
オキシ、エタンスルホニルオキシのような低級アルカン
スルホニルオキシ基;トリフルオロメタンスルホニルオ
キシ、ペンタフルオロエタンスルホニルオキシのような
ハロゲノ低級アルカンスルホニルオキシ基;ベンゼンス
ルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシのよう
なアリ−ルスルホニルオキシ基;ジアゾ基等の脱離基を
示す。)で示されるエステル化試薬を反応させ、所望に
より、R1 又はR2 の水酸基の保護基を除去し、本発明
化合物である8’−モノエステル体(2)及び9’−モ
ノエステル体(3)を製造する工程である。
【0023】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのよう
なアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシ
ド類又はアセトニトリルのようなニトリル類及び上記溶
媒の混合溶媒を挙げることができる。
【0024】使用される脱酸剤としては、通常の反応に
おいて脱酸剤として使用されるものであれば特に限定は
ないが、好適にはトリエチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−
(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノ
ナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]
オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デク−7−エン(DBU)のような有機塩基類を拳げる
ことができ、特に好適にはDBUである。
【0025】エステル化試薬の脱離基Xとしては、好適
には塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子であり、特
に好適には沃素原子である。
【0026】反応温度は0℃乃至100℃で行なわれる
が、好適には、20℃乃至70℃であり、特に好適には
室温である。
【0027】反応時間は、主に反応温度、原料化合物、
使用される溶媒又は脱酸剤の種類によって異なるが、通
常1時間乃至4日間である。
【0028】所望の水酸基の保護基の脱保護の工程はそ
の保護基の種類によって異なるが、一般にこの分野の技
術において周知の方法によって以下の様に実施される。
【0029】水酸基の保護基として、シリル基を使用し
た場合には、通常、弗化テトラブチルアンモニウムのよ
うな弗素アニオンを生成する化合物で処理することによ
り除去する。反応溶媒は反応を阻害しないものであれば
特に限定はないが、テトラヒドロフラン、ジオキサンの
ようなエ−テル類が好適である。反応温度及び反応時間
は特に限定はないが、通常室温で10乃至18時間反応
させる。
【0030】水酸基の保護基が、アラルキルオキシカル
ボニル基又はアラルキル基である場合には、通常、還元
剤と接触させることにより除去することができる。例え
ば、パラジウム炭素、白金、ラネ−ニッケルのような触
媒を用い、常温にて接触還元を行なうことにより達成さ
れる。反応は溶媒の存在下に行なわれ、使用される反応
溶媒としては本反応に関与しないものであれば特に限定
はないが、メタノ−ル、エタノ−ルのようなアルコ−ル
類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル
類、酢酸のような脂肪酸又はこれらの有機溶媒と水との
混合溶媒が好適である。反応温度及び反応時間は出発物
質及び使用する還元剤等によって異なるが、通常は0℃
乃至室温で、5分乃至12時間である。
【0031】又、液体アンモニア中若しくはメタノ−
ル、エタノ−ルのようなアルコ−ル中において、−78
℃〜−20℃で、金属リチウム若しくはナトリウムを作
用させることによっても除去できる。
【0032】更に、塩化アルミニウム−沃化ナトリウム
又はトリメチルシリルイオダイドのようなアルキルシリ
ルハライド類を用いても除去することができる。反応は
溶媒の存在下に行なわれ、使用される反応溶媒としては
本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、好
適には、アセトニトリルのようなニトリル類、メチレン
クロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類
又はこれらの混合溶媒が使用される。反応温度は出発物
質等によって異なるが、通常は0℃乃至50℃である。
【0033】尚、反応基質が硫黄原子を有する場合にお
いては、好適には、塩化アルミニウム−沃化ナトリウム
が用いられる。
【0034】水酸基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香
族アシル基又はアルコキシカルボニル基である場合に
は、溶媒の存在下に、塩基で処理することにより除去す
ることができる。塩基としては、化合物の他の部分に影
響を与えないものであれば特に限定はないが、好適には
ナトリウムメトキシドのような金属アルコラ−ト類、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸
塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカ
リ金属水酸化物、アンモニア水又は濃アンモニア−メタ
ノ−ルを用いて実施される。使用される溶媒としては通
常の加水分解反応に使用されるものであれば特に限定は
なく、水、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル
のようなアルコ−ル類若しくはテトラヒドロフラン、ジ
オキサンのようなエ−テル類のような有機溶媒又は水と
有機溶媒との混合溶媒が好適である。反応温度及び反応
時間は出発物質及び用いる塩基等によって異なり特に限
定はないが、副反応を抑制するために、通常は0℃乃至
150℃で、1乃至10時間である。
【0035】水酸基の保護基が、アルコキシメチル基、
テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基又は
置換されたエチル基である場合には、通常、溶媒中で酸
で処理することにより除去することができる。使用され
る酸としては、好適には塩酸、酢酸−硫酸、p−トルエ
ンスルホン酸又は酢酸等である。使用される溶媒として
は本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、
メタノ−ル、エタノ−ルのようなアルコ−ル類;テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類又はこれ
らの有機溶媒と水との混合溶媒が好適である。反応温度
及び反応時間は出発物質及び用いる酸の種類等によって
異なるが、通常は0℃乃至50℃で、10分乃至18時
間である。
【0036】水酸基の保護基が、アルケニルオキシカル
ボニル基である場合は、通常、前記水酸基の保護基が脂
肪族アシル基、芳香族アシル基又はアルコキシカルボニ
ル基である場合の除去反応の条件と同様にして塩基と処
理することにより脱離させることができる。尚、アリル
オキシカルボニルの場合は、特に、パラジウム及びトリ
フェニルホスフィン若しくはニッケルテトラカルボニル
を使用して除去する方法が簡便で、副反応が少なく実施
することができる。
【0037】反応終了後、本反応の目的化合物(2)又
は(3)は常法に従って、反応混合物から採取される。
例えば、反応混合物に水と混和しない有機溶媒を加え、
水洗後、溶剤を留去することによって得られる。得られ
た目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈
殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精製でき、単
一の(2)又は(3)を得ることができる。
【0038】第A−2工程は、原料化合物(1)の7’
位水酸基と9’位カルボキシ基の水酸基を、溶媒の存在
又は非存在下に、酸触媒の存在下、ジヒドロキシ基の保
護基で保護し、化合物(4)を製造する工程である。こ
の工程においては、硫酸銅、硫酸ナトリウム、炭酸カル
シウム、モレキュラ−シ−ブのような脱水剤を用いた
り、共沸を利用して水を除きながら行なうこともでき
る。
【0039】ジヒドロキシ基の保護化工程に用いられる
試薬としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
アセトンのような低級アルキルカルボニル化合物;ベン
ズアルデヒドのようなアリ−ルカルボニル化合物又はト
リメチルオルトギ酸エステル、トリエチルオルトギ酸エ
ステルのような低級アルキルオルトギ酸エステルを拳げ
ることができ、好適には低級アルキルカルボニル化合物
であり、更に好適にはアセトンである。
【0040】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ベンゼン、トルエン、キシレンの
ような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホ
ルムのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸
プロピルのようなエステル類;エ−テル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエ−テ
ル類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イ
ソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、イ
ソアミルアルコ−ルのようなアルコ−ル類;ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホス
ホロトリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシ
ドのようなスルホキシド類;アセトンのようなケトン類
を挙げることができ、保護化の試薬としてアセトンが使
用される場合には溶媒を兼ねてアセトンが用いられる。
【0041】使用される酸触媒としては、通常の反応に
おいて酸触媒として使用されるものであれば特に限定は
ないが、好適には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸
のような無機酸又はパラトルエンスルホン酸、トリフル
オロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機
酸等のブレンステッド酸或いは塩化亜鉛、四塩化スズの
ようなルイス酸をあげることができ、好適には有機酸で
あり、更に好適には有機強酸である。
【0042】反応温度は−10℃乃至100℃で行なわ
れるが、好適には、0℃乃至室温である。
【0043】反応時間は、主に反応温度、原料化合物又
は使用される溶媒、酸触媒の種類によって異なるが、通
常10分間乃至3日間である。
【0044】反応終了後、本反応の目的化合物(4)は
常法に従って、反応混合物から採取できる。例えば、反
応混合物に水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、溶
剤を留去することによって得られる。得られた目的化合
物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロ
マトグラフィ−等によって更に精製できるが、好適に
は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムのようなアルカリ
金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムの
ようなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウム、水素
化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水
素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化
バリウムのようなアルカリ金属水酸化物等の有機溶媒に
不溶性の塩基を用いて中和し、不溶物を瀘去した後、溶
媒を留去する操作をするのみで、特に単離精製すること
なく、第A−3工程に付される。
【0045】第A−3工程は、化合物(4)を、第A−
1工程と同様に処理して化合物(5)を製造する工程で
ある。
【0046】第A−4工程は、化合物(5)のジヒドロ
キシ基の保護基を、溶媒の存在又は非存在下に、酸触媒
で除去し、更に所望により、7’位水酸基を保護して、
本発明化合物である8’位モノエステル体(2)を製造
する工程である。
【0047】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ベンゼン、トルエン、キシレンの
ような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホ
ルムのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸
プロピルのようなエステル類;エ−テル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエ−テ
ル類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イ
ソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、イ
ソアミルアルコ−ルのようなアルコ−ル類;ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホス
ホロトリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシ
ドのようなスルホキシド類;アセトンのようなケトン類
を挙げることができる。
【0048】使用される酸触媒としては、通常の反応に
おいて酸触媒として使用されるものであれば特に限定は
ないが、好適には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸
のような無機酸又はパラトルエンスルホン酸、トリフル
オロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、クエン酸の
ような有機酸等のブレンステッド酸の水溶液をあげるこ
とができ、好適には、有機酸の水溶液であり、更に好適
には、トリフルオロ酢酸水溶液である。
【0049】反応温度は−10℃乃至100℃で行なわ
れるが、好適には、0℃乃至室温である。
【0050】反応時間は、主に反応温度、原料化合物又
は使用される溶媒、酸触媒の種類によって異なるが、通
常10分間乃至1日間である。
【0051】又、酸触媒を用いず、上記含水溶媒中、単
に加熱するのみでも、保護基の除去は可能である。
【0052】尚、所望により、2’位及び/ 又は7’位
の水酸基を、特開昭第60−94992号公報記載の方
法に従って、他の官能基(例えば、水素原子)に変換す
ることもできる。
【0053】反応終了後、本反応の目的化合物(2)は
常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反
応混合物に水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、溶
剤を留去することによって得られる。得られた目的化合
物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロ
マトグラフィ−等によって更に精製できる。
【0054】本発明の原料化合物は、公知化合物であ
り、例えば、特開昭第56−68695号公報、特開昭
第60−94992号公報、特開昭第60−14939
4号公報、特開昭第60−246396号公報及び特開
昭第61−100593号公報に記載の方法で製造する
ことができる。
【0055】又、本発明のエステル化試薬は、公知の方
法[例えば、ケミカル・ファ−マシュ−ティカル・ブレ
ティン、32巻、4316頁(1984年)、同224
18頁(1984年)又は33巻、4870頁(198
5年)記載の方法]に従って製造されるか、又は市販の
試薬が用いられる。
【0056】
【発明の効果】正常家兎眼圧低下作用 本化合物の眼圧降下作用の検討は、眼に異常のない雄性
ニュージーランド ホワイト兎(体重約2.5Kg)を
1群3羽として使用し実施した。動物は温度23℃、相
対湿度60%、点燈期間7時から19時に管理された飼
育室にて飼育し、餌は制限給餌、水は自由摂取させた。
被検物質は本化合物を0.4%の塩化ナトリウムを含有
する50mMリン酸緩衝液(pH7. 0)に溶解し、そ
の濃度を、約1%としたものを使用した。
【0057】兎の両眼を眼科用表面麻酔剤(0.4%ベ
ノキシール:参天製薬)を用いて点眼麻酔後、両眼の眼
圧をPTG(Pneumatonograph:Alcon) にて測定した。そ
の後、被検物質を左右いずれかの眼(実験眼)に50μ
l 点眼し(0.5%チモロールは30μl)、その60
分後に再び同量を点眼した(合計2回)。一方、反対側
の眼には点眼を行なわず対照眼とした。被検物質の初回
点眼後、30、60、90、120、150、180分
後に両眼の眼圧を測定し、得た実測値を下記の式に代入
し被検物質の眼圧降下値を算出した。
【0058】眼圧低下(ΔP、mmHg)=(対照眼眼
圧値−実験眼眼圧値)−(初回点眼直前の対照眼眼圧値
−初回点眼直前の実験眼眼圧値) そして、各測定時間の眼圧降下値の平均値を求め、0.
5%チモロールの値を1とした場合の被検物質の値を算
出した。
【0059】 実施例化合物の正常家兎眼圧低下作用 ──────────────────────────────────── 薬 剤 薬剤濃度(%) 眼圧低下作用(ΔP) (チモロール比) ──────────────────────────────────── グリゼオール酸 1.0 −0.12 実施例 1の化合物 1.0 2.38 実施例 2の化合物 1.0 1.24 実施例 3の化合物 1.0 0.90 実施例 5の化合物 1.0 0.92 実施例 7の化合物 1.0 0.79 実施例10の化合物 1.0 1.08 ──────────────────────────────────── 上記の様に、本発明の新規なグリゼオ−ル酸モノエステ
ル誘導体は、優れた眼圧低下作用を有し、且つ、毒性も
ないので、緑内障の治療剤として有用である。
【0060】本発明の化合物(I)の投与形態として
は、溶液、懸濁液、ゲル、軟膏又は固形挿入剤の如き、
眼への局所投与に適した眼科用医薬組成物の形で投与さ
れるのが好ましい。これらの組成物の処方は0.01乃
至10%、特に0.1乃至5%の本願発明化合物を含む
ことができる。又、本願発明化合物を単一の医薬として
含む以外にマレイン酸チモロールのようなβ−ブロッカ
ー剤若しくは副交感神経刺激興奮剤であるピロカルピン
のような薬剤を共に含むこともできる。活性組成物を含
む医薬製剤は、好便に無毒の医薬用無機または有機担体
を混合することができる。典型的な医薬的に受容し得る
担体は、例えば、水、低級アルカノール又はアラルカノ
ールのような水と混和する溶剤と水との混合物、植物
油、ポリアルキレングリコール、石油を基剤とするジェ
リー、エチルセルロース、オレイン酸エチル、カルボキ
シメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ミリスチ
ン酸イソプロピル及びその他の好便に使用する受容可能
な担体である。又、医薬製剤は、乳化剤、防腐剤、湿潤
剤、賦形剤等のような無毒の補助物質、例えば、ポリエ
チレングリコール200、300、400及び600、
カーボワックス1,000、1,500、4,000、
6,000及び10,000、低温殺菌性を持つことが
知られており且つ使用して無毒な、第四級アンモニウム
化合物、フェニル水銀塩のような抗菌剤、チメロサー
ル、メチル及びプロピルパラベン、ベンジルアルコー
ル、フェニルエタノール、食塩、ホウ酸ナトリウム、酢
酸ナトリウムのような緩衝剤成分、グルコン酸緩衝剤、
及びソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミ
ン、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミチレー
ト、ジオクチルナトリウムスルホサクシネート、モノチ
オグリセロール、チオソルビトール、エチレンジアミン
四酢酸などを含むこともできる。更に、適当な眼科用賦
形剤を本発明の目的の担体媒質として使用することがで
き、それらには通常のリン酸緩衝賦形剤系、等張性ホウ
酸賦形剤、等張性食塩賦形剤、等張性ホウ酸ナトリウム
賦形剤等が含まれる。又、医薬製剤は、薬剤を投与した
後にほぼ完全な状態で残存する固形挿入剤の形、または
涙液に溶解するか又は他の方法で崩壊する生崩壊性挿入
剤の形とすることもできる。
【0061】一般に、本発明の化合物の体重Kg当り、
約0.001乃至約50mg、好ましくは、約0.01
乃至約20mgを使用することができる。必要な1日当
り投与量により、投与は単一または頻回投与とし、また
単位投与とすることができる。
【0062】以下に、実施例、参考例及び製剤例を挙げ
て、本発明を更に具体的に説明する。
【0063】
【実施例1】グリゼオール酸 9’−ピバロイルオキシメチルエステ
【0064】
【化7】
【0065】グリゼオール酸5gを、ジメチルスルホキ
シド15mlに溶かし、窒素気流中、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン2.17mlを
加えた後、アセトニトリル15mlを加え、氷冷下に、
ヨードメチル ピバレート3.83gを加え、室温で5
時間反応させた。アセトニトリルを留去し、残留物を酢
酸エチル300mlと水300mlに溶かし、10%炭
酸水素ナトリウム冷水溶液10mlを加え水層を分離
後、酢酸エチル層を更に水100mlで抽出し、水層を
合せて、1規定塩酸でpH3.1とし、メルク社製プレ
パックドカラムRp−8を用いて分離精製(5%、10
%、20%アセトニトリルを含む水で順次溶出)し、目
的化合物を含むフラクションを集め凍結乾燥して688
mg(11%)の目的化合物を得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ ppm
(DMSO−d6 ) 8.33, 8.18 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.49 (1H, s, 1'
-H);6.03 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.08 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.58 (2H, m, 2'-及び7'-H);7.40 (2
H, br.s, NH2);6.26 (1H, d, J=4.9Hz, 2'-OH);6.02 (2
H, s, CH2);1.16 (9H, s, CH3)
【0066】
【実施例2】グリゼオール酸 9’−[1−(イソプロピルオキシカ
ルボニルオキシ) エチル] エステル
【0067】
【化8】
【0068】グリゼオール酸2.0gを、ジメチルスル
ホキシド7mlに溶かし、窒素気流中、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン0.87ml
を加えた後、アセトニトリル5ml、及び氷冷下に、1
−ブロモエチル イソプロピルオキシカルボキシレート
1.33gを加え、室温で3時間反応させた。実施例1
と同様の操作により、目的化合物を凍結乾燥品として7
40mg(19%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.34, 8.18 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.49 (1H, s, 1'
-H);6.06 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.08 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.59 (2H, m, 2'-及び7'-H);7.38 (2
H, br.s, NH2);6.6 (1H, m, -O-CH-0-);6.29 (1H, d, J
=4.9Hz);6.25 (1H, d, J=4.9Hz);5.5 (1H, m, 7'-OH);
1.2-1.5 (9H, m, CH3)
【0069】
【実施例3】グリゼオール酸 9’−(5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル
【0070】
【化9】
【0071】実施例1に於いて、グリゼオール酸3gを
用いて、ヨードメチル ピバレートの代わりにヨウ化
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イル)メチル7.6gを用いる以外は同様にして目的
化合物0.14gを得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.32, 8.16 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.43(1H, s, 1'-
H);5.97 (1H, dd, J=2.0, 4.9Hz, 3'-H);4.95 (1H, d,
J=2.0Hz, 5'-H);4.44 (1H, d, J=4.9Hz, 2'-H);4.03 (1
H, br.s, 7'-H);7.36 (2H, br.s, NH2);5.00 (2H, s, C
H2);2.17 (3H, s, CH3)
【0072】
【実施例4】グリゼオール酸 9’−(1−イソバレリルオキシエチ
ル)エステル
【0073】
【化10】
【0074】グリゼオール酸500mgを、ジメチルス
ルホキシド2.5mlに溶かし、窒素気流中1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン0.24
mlを加え、更に、アセトニトリル2mlを加え、氷冷
下に、1−ヨードエチル イソバレレート1.01gを
加え、室温で3〜4時間反応させた後、5℃で16時間
放置した。アセトニトリルを留去後、残留物を希塩酸1
5mlと酢酸エチル20mlに溶かし、酢酸エチル層を
分取し、更に、水層に塩化ナトリウムを飽和させ、酢酸
エチルで2回抽出を行った。酢酸エチル層を合せて5%
炭酸水素ナトリウム冷水溶液で2回抽出をした。水層を
合せて、一規定塩酸でpH2.8としメルク社製プレパ
ックドカラムRp−8を用いて分離精製(10%、15
%、20%のアセトニトリルを含む水で順次溶出し) 、
目的化合物を含むフラクションを集めて凍結乾燥するこ
とにより目的化合物137mg(19%) を得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.34, 8.18 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.49(1H, s, 1'
-H);6.06(1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.08 (1H, d,
J=2.0Hz, 5'-H);4.57 (1H, d, J=5.2Hz, 2'-H);4.56
(1H, s, 7'-H);7.40 (2H, br.s, NH2);6.79(1H, m, -
OCHO-);6.32及び6.25(1H, 各々d, J=5.2Hz, 2'-OH);5.
50(1H, br.s, 7'-OH);2.20 (2H, d, J=7.0Hz, CH2);2.
00(1H, m, CH);1.41 (3H, m, CH3);0.91 (6H, m, CH3)
【0075】
【実施例5】グリゼオール酸 9’−(1−ピバロイルオキシエチ
ル)エステル
【0076】
【化11】
【0077】実施例4の操作で、グリゼオール酸500
mgを用いて、1−ヨードエチルイソバレレートを用い
る代わりに、1−ヨードエチル ピバレート0.68g
を用いる以外は同様の操作で目的化合物98mgを得
た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.34, 8.18 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.49(1H, s, 7'
-H);6.05(1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.08 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.57 (1H, d, J=4.9Hz, 2'-H);4.58
(1H, s, 7'-H);7.40 (2H, br.s, NH2);6.74(1H, m, -
OCHO-);6.31及び6.25(1H, 各々d, J=4.9Hz, 2'-OH);5.
49 (1H, br.m, 7'-OH);1.42 (3H, m, CH3);1.14 (9H,
m, CH3)
【0078】
【実施例6】グリゼオール酸 9’−(1−イソブチリルオキシプロ
ピル)エステル
【0079】
【化12】
【0080】実施例4において、グリゼオール酸500
mgを用いて、1−ヨードエチルイソバレレートを用い
る代わりに、1−ヨードプロピル イソブチレート(6
76mg)を用いる以外は同様の操作で目的化合物10
0mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.34, 8.18 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.48(1H, s, 1'
-H);6.06(1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.07 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.58 (2H, br.s, 2'- 及び7'-H);7.40
(2H, br.s, NH2);6.67(1H, m, -OCHO-);6.31及び6.23
(1H, 各々d, J=4.4Hz, 2'-OH);2.5 (1H, m, DMSOと重
なりCH2);1.7 (1H, m, CH);1.0-1.1 (6H, m, CH3);0.89
(3H, m, CH3)
【0081】
【実施例7】グリゼオール酸 9’−(1−n- ブチリルオキシエチ
ル)エステル
【0082】
【化13】
【0083】実施例4において、グリゼオール酸500
mgを用いて、1−ヨードエチルイソバレレートの代わ
りに、1−ヨードエチル ブチレート0.64gを用い
る以外は同様の操作で目的化合物41mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.33, 8.19 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.47(1H, s, 1'
-H);6.03(1H, dd, J=2.9, 5.4Hz, 3'-H);5.08 (1H, b
r.d, 5'-H);4.54 (2H, m, 2'-及び7'-H);7.39 (2H, br.
s, NH2);6.77(1H, m, -OCHO-);6.32 (1H, br.d);6.22
(1H, br.d);2.29 (2H, t, J
=7.3Hz, CH);1.54 (2H, m,
CH);1.42 (3H, m, CH);
0.93 (3H, m, CH
【0084】
【実施例8】グリゼオール酸 9’−(1−シクロヘキシルカルボ
ニルオキシエチル)エステル
【0085】
【化14】
【0086】実施例4の操作において、グリゼオール酸
500mgを用いて、1−ヨードエチル イソバレレー
トを用いる代わりに、1−ヨードエチル シクロヘキシ
ルカルボキシレート0.74gを用いる以外は同様の操
作で目的化合物24mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(D
MSO−d6 ) 8.35, 8.19 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.50(1H, s, 1'
-H);6.06(1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.08 (1H, d,
J=2.0Hz, 5'-H);4.58 (2H, m, 2'-及び7'-H);7.45 (2
H, br.s, NH2);6.76 (1H, m, -OCHO-);6.30及び6.36
(各々1H, d, J=4.9Hz, 2'-OH);2.33(1H, m,カルボキル
基の結合しているシクロヘキシル基の炭素原子に結合し
ている水素原子);1.1-1.9 (13H, m, CH3, シクロヘキ
シル基の上記以外の水素原子)
【0087】
【実施例9】7’−デスオキシグリセオール酸 9’−(1−ピバロ
イルオキシエチル)エステル
【0088】
【化15】
【0089】7’−デスオキシグリゼオール酸500m
gを、ジメチルスルホキシド4mlに溶かし、窒素気流
中1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデ
セン0.24mlを加えた後、アセトニトリル4ml、
次いで、氷冷下に1−ヨードエチル ピバレート693
mgを加えて、室温で2.5時間、5℃で16時間放置
した。アセトニトリルを留去後、酢酸エチル70mlと
氷を含む3%炭酸水素ナトリウム水溶液70mlに溶か
し、水層を分離して、更に、酢酸エチル層を水30ml
で抽出し、水層を合せて、一規定塩酸でpH2.9と
し、活性炭処理をし、メルク社製プレパックドカラムR
p−8を用い、10%、20%、30%のアセトニトリ
ルを含む水で順次溶出し、目的化合物のフラクションを
集めて凍結乾燥し18mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δppm(CD3
CN:D2O=1:1):8.19, 8.08 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.4
3(1H, s, 1'-H);5.81(1H, dd, J=2.6, 4.8Hz, 3'-H);
5.00 (1H, d, J=2.6Hz, 5'-H);4.64(1H, d, J=4.8Hz,
2'-H);3.00(1H, d, J=16.1Hz, 7'-H);2.67 (1H, d, J=
16.1Hz, 7'-H);6.77 (1H, q, J=5.5Hz, -OCHO-);1.48
(3H, d, J=5.5Hz, CH3);1.03 (9H, s, CH3
【0090】
【実施例10】グリゼオール酸 8′−ピバロイルオキシメチルエステ
【0091】
【化16】
【0092】グリゼオール酸1g、モレキュラーシーブ
4A2.6gをアセトン26mlに懸濁させ、氷冷下、
トリフルオロメタンスルホン酸0.83mlを加え、2
時間反応させた。水酸化カルシウム0.35gを加え、
10分間撹拌後、炭酸カルシウム0.94gを加え、更
に、10分間撹拌した後、不溶物を濾去し、溶媒を留去
して、7′,9′−O−イソプロピリデングリゼオール
酸が得られた。この化合物をジメチルスルホキシド5m
lとアセトニトリル5mlに溶かし、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン0.12mlを
加え、氷冷下に、1−ヨードメチル ピバレート2.6
gを加え、室温で3時間反応した。アセトニトリルを留
去し、残留物を酢酸エチル70ml、水70mlに溶か
し、有機層を分離後2回水洗を行った。酢酸エチル層を
硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィー(3%エタノール−塩化メ
チレン)で分離し、1.4g(27.1%)の7′,
9′−O−イソプロピリデングリゼオール酸 8′−ピ
バロイルオキシメチルエステルを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d
6 ) 8.31, 8.19 (1H,s x 2, 2-又は8-H);7.39(2H, br.s, NH
2);6.54 (1H, s, 1'-H);6.08 (1H, dd, J=2.4, 5.4Hz,
3'-H);6.05 (1H, d, J=4.4Hz, 2'-OH);5.83 (1H, d, J=
5.9Hz, CH2);5.80 (1H, d, J=5.9Hz, CH2);5.21 (1H,
d, J=2.4Hz, 5'-H);4.96 (1H, s, 7'-H);4.67 (1H, t,
J=4.4Hz, 2'-H);1.56 (6H, s, CH3);1.07 (9H, s, CH3) 上記化合物240mgを、氷冷下、1%の水を含むトリ
フルオロ酢酸5mlに溶かし、室温で5時間反応させた
後、溶媒を留去し、氷冷下、3%炭酸水素ナトリウムに
溶かした。一規定塩酸でpH2.3とし、メルク社製プ
レパックドカラムRp−8を用い、10%、20%アセ
トニトリル−水で順次溶出し、目的化合物のフラクショ
ンを集めて凍結乾燥して213mg(96%)の目的化
合物を得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.33, 8.31 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.50 (1H, s, 1'
-H);6.08 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.05 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.61 (1H, d, J=4.9Hz, 2'-H);4.46
(1H, s, 7'-H);7.39 (2H, br.s, NH2);5.79 (2H, d, J=
5.9Hz, CH2);5.76 (2H, d, J=5.9Hz, CH2);1.10 (9H,
s, CH3)
【0093】
【実施例11】グリゼオール酸 8′−(1−イソバレリルオキシエチ
ル)エステル
【0094】
【化17】
【0095】実施例4におけるカラム精製時に、20%
アセトニトリル−水で溶出し、実施例4の化合物の溶出
後、目的化合物が溶出した。このフラクションを集めて
凍結乾燥することにより目的化合物22mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.36, 8.21 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.50 (1H, s, 1'
-H);6.08 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);4.99 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.61 (1H, br.d, 2'-H);4.46 (1H, s,
7'-H);7.51 (2H, br.s, NH2);6.81 (1H, q, J=5.4Hz,
-OCHO-);6.25 (1H, br.s, 2'-OH);5.37 (1H, br.s, 5'-
OH);2.18 (2H, m, CH2);1.95 (1H, m, CH);1.43 (3H,
d, J=5.4Hz, CH3);0.86 (6H, m, CH3)
【0096】
【実施例12】グリゼオール酸 8′−(1−ピバロイルオキシエチ
ル)エステル
【0097】
【化18】
【0098】実施例5におけるカラム精製時に、20%
アセトニトリル−水で実施例5の化合物を溶出後、目的
化合物が溶出し、凍結乾燥して20mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.36, 8.20 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.52 (1H, s, 1'
-H);6.08 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.00 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.59 (1H, d, J=4.9Hz, 2'-H);4.48
(1H, s, 7'-H);7.56 (2H, br.s, NH2);6.78 (1H, q, J=
5.4Hz, -OCHO-);6.26 (1H, br.s, 2'-OH);5.30 (1H, b
r.s, 5'-OH);1.44 (3H, d, J=5.4Hz, CH3);1.11 (9H,
s, CH3)
【0099】
【実施例13】グリゼオール酸 8′−(1−イソブチリルオキシプロ
ピル)エステル
【0100】
【化19】
【0101】実施例6におけるカラム精製時に、20%
アセトニトリル−水で実施例6の化合物を溶出後、目的
化合物が溶出し、凍結乾燥して20mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.33, 8.17 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.51 (1H, s, 1'
-H);6.12 (1H, dd,, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.02 (1H,
d, J=2.0Hz, 5'-H);4.59 (1H, d, J=4.9Hz, 2'-H);4.49
(1H, s, 7'-H);7.41 (2H, br.s, NH2);6.68 (1H, t, J
=5.4Hz, -OCHO-);6.21 (1H, br.s, 2'-OH);5.36 (1H, b
r.s, 7'-OH);2.50 (2H, m, DMSO とCH2 の重複);1.08
(6H, m、 CH3);0.91 (3H, t、 J=7.3Hz, CH3)
【0102】
【実施例14】グリゼオール酸 8′−(1−n−ブチリルオキシエチ
ル)エステル
【0103】
【化20】
【0104】実施例7におけるカラム精製時に、20%
アセトニトリル−水で実施例7の化合物を溶出後、目的
化合物が溶出し、凍結乾燥して15mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.38, 8.22 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.51 (1H, s, 1'
-H);6.08 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);6.08 (1H, d
d, J=2.4, 4.9Hz);5.02 (1H, d, J=2.4Hz, 5'-H);4.60
(1H, d, J=4.9Hz, 2'-H);4.48 (1H, s, 7'-H);7.58 (2
H, br.s, NH2);6.81 (1H, q, J=5.9Hz, -OCHO-);6.28
(1H, br.s, 2'-OH);5.38 (1H, br.s, 5'-OH);2.29 (2H,
t, J=7.3Hz, CH2);1.52 (2H, q, J=7.3Hz, CH2);1.43
(3H, d, J=5.4Hz, CH3);0.85 (3H, t, J=7.3Hz, CH3)
【0105】
【実施例15】グリゼオール酸 8′−(1−シクロヘキシルカルボニ
ルオキシエチル)エステル
【0106】
【化21】
【0107】実施例8におけるカラム精製時に、20%
アセトニトリル−水で実施例8の化合物を溶出後、目的
化合物が溶出し、凍結乾燥して22mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.34, 8.18 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.50 (1H, s, 1'
-H);6.11 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);5.00 (1H, d,
J=2.0Hz, 5'-H);4.60 (1H, d, J=5.4Hz, 2'-H);4.46
(1H, s, 7'-H);7.41 (2H, br.s, NH2);6.79 (1H, q, J=
5.4Hz, -OCHO-);6.21 (1H, br.s, 2'-OH);5.34 (1H, b
r.s. 7'-OH);2.30 (1H, m,カルボキル基の結合している
シクロヘキシル基の炭素原子に結合している水素原
子);1.1-1.8 (13H, m, CH3, シクロヘキシル基の上記
以外の水素原子)
【0108】
【実施例16】7′−デスオキシグリゼオール酸 8′−(1−ピバロ
イルオキシエチル)エステル
【0109】
【化22】
【0110】実施例9におけるカラム精製時に20%ア
セトニトリルを含む水で実施例9の化合物を溶出後、目
的化合物が溶出した。このフラクションを集めて凍結乾
燥することにより目的化合物15mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.31, 8.16 (1H, s x 2, 2- 又は8-H);6.46 (1H, s, 1'
-H);6.05 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);4.98 (1H, d,
J=2.4Hz, 5'-H);4.56 (1H, t, J=4.4Hz, 2'-H);3.11
(1H, d, J=17.1Hz, 7'-H);2.77 (1H, d, J=17.1Hz, 7'-
H);7.40 (2H, br.s, NH2);6.76 (1H, q, J=5.4Hz, -OCH
O-);5.97 (1H, d, J=3.9Hz, 2'-OH);1.43 (3H, d, J=5.
4Hz, CH3);1.10 (9H, s, CH3)
【0111】
【実施例17】7′−ピバロイルグリゼオール酸 9′−(1−イソプ
ロピルオキシカルボニルオキシエチル)エステル
【0112】
【化23】
【0113】実施例2においてグリゼオール酸のかわり
に、7′−ピバロイルグリゼオール酸46mgを用い、
同様の操作を行い目的化合物13mgを得た。 核磁気共鳴スペクトル δppm (DMSO−d6 ) 8.36, 8.17 (1H, s x 2 , 2-又は8-H);6.49 (1H, s, 1'
-H);6.05 (1H, dd, J=2.4, 4.9Hz, 3'-H);4.98及び5.03
(各々1H, d, J=2.4Hz, 5'-H);4.61 (1H, dd, J=4.4,
4.9Hz, 2'-H);5.52及び5.63 (各々1H, s, 7'-H);7.40
(2H, br.s, NH2);6.46 (1H, m, -OCHO-);4.79 (1H, m,
CH);1.44 (3H, d, J=5.4Hz, CH3);1.1-1.3 (15H, m, CH
3)
【0114】
【製剤例1】(点眼剤) 実施例1の化合物 1.0 g リン酸二ナトリウム 0.716g リン酸一ナトリウム 0.728g 塩化ナトリウム 0.400g p−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.026g p−ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.014g 滅菌精製水 適量 水酸化ナトリウム 適量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全 量 100ml pH7.0として常法により点眼液を調製した。
【0115】
【製剤例2】(点眼剤) 実施例2の化合物 1.0 g リン酸二ナトリウム 0.500g リン酸一ナトリウム 1.100g 塩化ナトリウム 0.300g 塩化ベンザトニウム 0.010g 滅菌精製水 適量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全 量 100ml pH7.0として常法により点眼液を調製した。
【0116】
【製剤例3】(点眼剤) 実施例5の化合物 1.0 g リン酸二ナトリウム 0.400g リン酸一ナトリウム 1.000g 塩化ナトリウム 0.690g 10% 塩化ベンザルコニウム溶液 100 μl 滅菌精製水 適量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 全 量 100ml pH7.0として常法により点眼液を調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴨狩 誠 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 横山 富久 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 山崎 光郎 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、 R1 及びR2 は同一又は異なって、水素原子、水酸基又
    は置換基群Aより選択される基で保護された水酸基を示
    し、 R3 及びR4 は同一で水素原子を示すか又はR3 とR4
    が一緒になって単結合を示し、 R5 及びR6 の一方は水素原子を示し、他方は、眼内で
    除去される保護基を示す。)で表わされる化合物及びそ
    の塩。 [置換基群A]脂肪族アシル基、芳香族アシル基、テト
    ラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基、テ
    トラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基、
    シリル基、アルコキシメチル基、置換エチル基、アラル
    キル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカ
    ルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、及びピバ
    ロイルオキシメチルオキシカルボニル基。
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