JP2809724B2 - 自動変速機のロツクアツプクラツチ制御装置 - Google Patents

自動変速機のロツクアツプクラツチ制御装置

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JP2809724B2
JP2809724B2 JP17650389A JP17650389A JP2809724B2 JP 2809724 B2 JP2809724 B2 JP 2809724B2 JP 17650389 A JP17650389 A JP 17650389A JP 17650389 A JP17650389 A JP 17650389A JP 2809724 B2 JP2809724 B2 JP 2809724B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポンプインぺラー等の入力要素とタービン
ランナー等の出力要素とを相対回転可能な状態で係合さ
せるロックアップクラッチが設けられたトルクコンバー
タが備えられた自動変速機において、入力要素もしくは
出力要素に対するロックアップクラッチのスリップ状態
を制御する、自動変速機のロックアップクラッチ制御装
置に関する。
(従来の技術) 車両の自動変速機を変速機構と共に構成するトルクコ
ンバータとして、エンジンの出力軸に連結される入力要
素を構成するポンプインペラー及び出力要素を構成する
タービンランナーに加えて、ポンプインペラーに摩擦係
合するロックアップクラッチが設けられたものが知られ
ている。そして、斯かるロックアップクラッチ付きのト
ルクコンバータを備えた自動変速機が搭載された車両に
おいて、所定の走行状態にあるとき、エンジンから自動
変速機を介して車輪駆動系にトルクが伝達されるにあた
ってのトルクコンバータにおけるエネルギー損失の低減
と、エンジンのトルク変動が自動変速機を介して車輪駆
動系に伝達されて生じる車体振動の低減とを両立させる
べく、マイクロコンピュータ等により構成される制御手
段によって、ロックアップクラッチが、ポンプインペラ
ーとタービンランナーとの間に回転数差を生じさせるよ
うにポンプインペラーに係合する締結状態、即ち、スリ
ップ締結状態をとるようにされる、スリップ制御が行わ
れることが知られている。
斯かるトルクコンバータにおけるロックアップクラッ
チについてのスリップ制御は、通常、エンジン負荷及び
車速が、制御手段に内蔵されたメモリに予めデータマッ
プ化されて記憶されている変速特性線図に規定された、
ロックアップクラッチがポンプインペラーとタービンラ
ンナーとを非係合状態におくものとされるべきコンバー
タ領域,ロックアップクラッチがポンプインペラーとタ
ービンランナーとを相互回転数差を生じさせることなく
係合させるべくポンプインペラーに係合するロックアッ
プ締結状態をとるものとされるべきロックアップ領域、
及び、ロックアップクラッチがスリップ締結状態をとる
ものとされるべきスリップ制御領域のうちのスリップ制
御領域内にあることになる車両の走行状態のもとで行わ
れ、例えば、特開昭57−33253号公報にも示される如
く、トルクコンバータにおけるポンプインペラーとター
ビンランナーとの間の目標回転数差が定められ、実際の
ポンプインペラーとタービンランナーとの間の回転数差
と目標回転数差との間の差に応じて設定される制御量を
もってなされるフィードバック制御とされる。そして、
斯かるフィードバック制御は、ロックアップクラッチに
それを作動させる油圧を供給する油圧供給手段に、デュ
ーティ制御される駆動パルス信号が供給され、その駆動
パルス信号によって油圧供給手段が駆動されることによ
り行われるものとされ、その際、駆動パルス信号のデュ
ーティが、実際のポンプインペラーとタービンランナー
との間の回転数差と目標回転数差との間の差に応じた制
御量として設定されるデューティ値に対応するものとさ
れる。
(発明が解決しようとする課題) 上述の如くに、ロックアップクラッチにそれを作動さ
せる油圧を供給する油圧供給手段にデューティ制御され
る駆動パルス信号が供給されて行われる、トルクコンバ
ータにおけるロックアップクラッチについてのスリップ
制御が行われているもとで、車両の走行状態が、例え
ば、第8図Aのグラフ(横軸:時間t,縦軸:スロットル
開度TH)に示される如くに、スロットル開度が増大せし
められる加速走行状態とされ、スロットル開度が、時点
t0において2/8に達して、変速特性線図に規定されるス
リップ制御領域からコンバータ領域に移行することにな
るものとされるときには、時点t0において、ロックアッ
プクラッチがスリップ締結状態からポンプインペラーよ
り離隔する解放状態にされて、トルクコンバータがスリ
ップ制御状態からコンバータ状態に移行するものとされ
ることになるが、斯かるロックアップクラッチのスリッ
プ締結状態から解放状態への移行が、例えば、第8図B
のグラフ(横軸:時間t,縦軸:デューティ値Dt)におい
て実線にて示される如くに、時点t0において、駆動パル
ス信号のデューティを定める制御量としてのデューティ
値が直ちに零とされてスリップ制御が停止されることに
より、急速に行われる場合には、例えば、第8図Cのグ
ラフ(横軸:時間t,縦軸:エンジン回転数EN)において
実線にて示される如くに、時点t0の直後において、エン
ジン回転数が急激に上昇する、所謂、エンジンの吹上り
現象が生じることになり、運転者が違和感をもつことに
なってしまうという問題がある。
それゆえ、ロックアップクラッチのスリップ締結状態
から解放状態への移行時にあっては、例えば、第8図B
において破線により示される如く、スロットル開度が2/
8に達して変速特性線図に規定されるスリップ制御領域
からコンバータ領域に移行することになる時点t0から、
駆動パルス信号のデューティを定める制御量としてのデ
ューティ値が段階的に低下せしめられていき、時点t0後
所定の期間τが経過した時点t1において零となるように
なされ、それに伴って、ロックアップクラッチがスリッ
プ締結状態から解放状態へと徐々に移行するものとなる
ようにされていることが知られている。斯かる場合に
は、第8図Cにおいて破線により示される如く、エンジ
ン回転数が期間τにおいて滑らかに上昇していくものと
されることになる。
しかしながら、車両に要求される加速が比較的急速な
ものとされて、スロットル開度が比較的急激に増大せし
められる場合には、ロックアップクラッチのスリップ締
結状態から解放状態への移行が迅速に行われて、エンジ
ン回転数が良好な応答性をもって上昇することが望まれ
ることになり、上述の如くに、ロックアップクラッチが
スリップ締結状態から解放状態へと徐々に移行するもの
とされたもとでは、車両に要求される加速が比較的大な
るものとされる場合における不都合が伴われることにな
ってしまう。
斯かる点に鑑み、本発明は、車両に搭載された自動変
速機におけるトルクコンバータに備えられたロックアッ
プクラッチについてのスリップ制御が行われているもと
で、車両の走行状態がエンジン負荷が増大せしめられる
る加速走行状態とされ、ロックアップクラッチがスリッ
プ締結状態から解放状態へ移行せしめられるべきとき、
ロックアップクラッチのスリップ締結状態から解放状態
への移行を、車両に要求される加速が比較的緩やかであ
る場合には、エンジンの吹上り現象を生じさせることな
く滑らかに行わせることができ、かつ、車両に要求され
る加速が比較的急速である場合には、迅速に行わせてエ
ンジン回転数の上昇が良好な応答性をもって得られるよ
うになすことができる、自動変速機のロックアップクラ
ッチ制御装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明に係る自動変速機の
ロックアップクラッチ制御装置は、第1図にその基本構
成が示される如く、入力要素,出力要素、及び、該入力
要素と出力要素とを相対回転可能な状態で係合させるス
リップ締結状態をとり得るロックアップクラッチを有し
たトルクコンバータを備える自動変速機が接続されたエ
ンジンの負荷に応じた出力を発生するエンジン負荷検出
手段と、ロックアップクラッチにスリップ締結状態,入
力要素と出力要素とを非係合状態となす解放状態、及
び、入力要素と出力要素とを係合状態とするロックアッ
プ締結状態を選択的にとらせる作動油圧を供給する油圧
供給手段と、油圧供給手段の動作制御を行う制御手段と
を備え、制御手段が、ロックアップクラッチがスリップ
締結状態をとるものとされるべきとき、油圧供給手段に
ロックアップクラッチのスリップ締結状態についての制
御を行わせ、かつ、ロックアップクラッチがスリップ締
結状態から解放状態に移行せしめられるべきとき、エン
ジン負荷検出手段からの出力信号に基づいてエンジンの
負荷の変化率を求め、油圧供給手段に、求められたエン
ジンの負荷の変化率が大である程ロックアップクラッチ
のスリップ締結状態から解放状態への移行時間が短くな
るようにする制御を行わせるものとされて、構成され
る。
具体的には、制御手段が、油圧供給手段にデューティ
制御がなされた駆動パルス信号を供給し、ロックアップ
クラッチがスリップ締結状態をとるものとされるべきと
き、駆動パルス信号によってロックアップクラッチのス
リップ締結状態を制御し、かつ、ロックアップクラッチ
がスリップ締結状態から解放状態に移行せしめられるべ
きとき、エンジン負荷検出手段からの出力信号に基づい
てエンジンの負荷の変化率を求め、駆動パルス信号のデ
ューティを段階的変化をもって低減させるとともに、そ
の段階的変化における各段階の継続期間をエンジン負荷
の変化率が大である程短くなるようになすものとされ
る。
(作 用) 上述の如くの構成とされる本発明に係る自動変速機の
ロックアップクラッチ制御装置による制御のもとにあっ
ては、ロックアップクラッチについてのスリップ制御が
行われているもとで、車両の走行状態がエンジン負荷が
増大せしめられる加速走行状態とされ、ロックアップク
ラッチがスリップ締結状態から解放状態へ移行せしめら
れるべき際に、エンジン負荷が比較的緩やかに増大せし
められる状態においては、ロックアップクラッチのスリ
ップ締結状態から解放状態への移行が徐々に行われ、ま
た、エンジン負荷が急激に増大せしめられる状態におい
ては、ロックアップクラッチのスリップ締結状態から解
放状態への移行が急速に行われる。具体的には、エンジ
ン負荷が比較的緩やかに増大せしめられる状態において
は、油圧供給手段に供給される駆動パルス信号のデュー
ティが段階的変化をもって低減せしめられるとともに、
その段階的変化における各段階の継続期間が比較的長く
されて、ロックアップクラッチのスリップ締結状態から
解放状態への移行が、エンジンの吹上り現象を生じさせ
ることなく滑らかに行われ、また、車両に要求される加
速が比較的急速であってエンジン負荷が急激に増大せし
められる状態においては、油圧供給手段に供給される駆
動パルス信号のデューティが段階的変化をもって低減せ
しめられるとともに、その段階的変化における各段階の
継続期間が比較的短くされて、ロックアップクラッチの
スリップ締結状態から解放状態への移行が急速に行わ
れ、エンジン回転数の上昇が良好な応答性をもって得ら
れる。従って、ロックアップクラッチのスリップ締結状
態から解放状態への移行に関連して、エンジン負荷が比
較的緩やかに増大せしめられる車両の緩加速時における
エンジンの吹上り現象の防止と、エンジン負荷が急速に
増大せしめられる車両の急加速時におけるエンジン回転
数の良好な応答性をもっての上昇とが、両立せしめられ
ることになる。
(実施例) 第2図は、本発明に係る自動変速機のロックアップク
ラッチ制御装置の一例を、それが適用された車両のパワ
ープラントと共に概略的に示す。
第2図に示されるパワープラントは、エンジン本体10
と自動変速機18とから成っており、エンジン本体10は、
例えば、4個の気筒を有し、各気筒には、スロットル弁
12が配設された吸気通路14らの吸入空気と吸気通路14に
配された燃料噴射弁から噴射される燃料とで形成される
混合気が供給され、各気筒に供給された混合気は、点火
系の作動によって燃焼せしめられて排気通路に排出され
る。そして、斯かる混合気の燃焼によって得られるエン
ジン本体10の出力トルクが、自動変速機18を含んで構成
される動力伝達経路を介して車輪駆動系に伝達される。
自動変速機18は、トルクコンバータ20と、多段歯車式
の変速機構19と、それらの制御に用いられる作動油圧を
形成してそれを送出する油圧回路部40とを有するものと
されている。
トルクコンバータ20は、第3図において油圧回路部40
におけるトルクコンバータ20の動作制御に関与する部分
を伴って詳細に示される如く、エンジン本体10における
出力部10aによって回転駆動されるドライブプレート21
と、ドライブプレート21に接続され、それと共に回転す
るポンプインペラー22と、エンジン本体10からのトルク
がポンプインペラー22を介して伝達されるタービンラン
ナー23と、ポンプインペラー22とタービンランナー23と
の間に配されたステータ24と、ステータ24とトルクコン
バータ20における固定部分との間に配されたワンウエイ
クラッチ25とを備え、さらに、ドライブプレート21とタ
ービンランナー23との間に配設され、タービンハブ26に
スプライン嵌合せしめられたトーションダンパ27及びト
ーションダンパ27にコイルスプリング27aを介して連結
されたロックアップクラッチ29を備えるものとされてい
る。ロックアップクラッチ29は、その全体がドライブプ
レート21に対して近接及び離隔するものとされ、かつ、
タービンランナー23と共に回転するようにされている。
トルクコンバータ20におけるドライブプレート21とタ
ービンランナー23との間には、ロックアップクラッチ29
が介在せしめられることにより、背圧室31及び内圧室32
が形成されていて、背圧室31には、油圧回路部40から油
路41を通じて、ロックアップクラッチ29をドライブプレ
ート21から離隔させる方向に押圧する作動油圧が供給さ
れ、また、内圧室32には、油圧回路部40から油路42を通
じて、ロックアップクラッチ29をドライブプレート21に
近接させる方向に押圧する作動油圧が供給される。
そして、ロックアップクラッチ29は、内圧室32内の作
動油圧の値が背圧室31の作動油圧の値より所定の値以上
高いときには、第3図において右方に押動されてドライ
ブプレート21に摩擦係合せしめられ、ポンプインペラー
22とタービンランナー23とを係合状態にするロックアッ
プ締結状態をとり、また、内圧室32内の作動油圧の値が
背圧室31内の作動油圧の値より所定の値以上低いときに
は、第3図において左方に押動されてドライブプレート
21との摩擦係合状態が解除せしめられ、ポンプインペラ
ー22とタービンランナー23とを非係合状態にする解放状
態をとるものとされる。さらに、ロックアップクラッチ
29は、内圧室32内の作動油圧と背圧室31内の作動油圧と
の差圧が所定の範囲内にあるときには、ポンプインペラ
ー22とタービンランナー23とを相対回転可能な状態で係
合させることになる、ドライブプレート21に対するスリ
ップ締結状態をとるものとされて、その差圧が大である
程ドライブプレート21に対するスリップ率が小となるよ
うにされている。なお、内圧室32は、逆止弁43が配され
た油路44を通じてオイルクーラ45に接続されている。
油圧回路部40におけるトルクコンバータ20の動作制御
に関与する部分には、ロックアップシフト弁50及びロッ
クアップ制御用ソレノイド弁5が備えられている。ロッ
クアップシフト弁50は、ランド部51a,51b及び51cが設け
られたスプール51と、スプール51を第3図において右方
に付勢するスプリング52と、スプール51により開閉され
るポートa,b,c,d,e,f,g及びhとを有している。そし
て、ポートa及びfが油路41を介して背圧室31に接続さ
れ、ポートbが油路46を介してオイルクーラ45に接続さ
れ、ポートcが油路42を介して内圧室32に接続されると
ともに、油路42から分岐する油路42aを介して油路46に
接続され、ポートd及びeが調圧弁48が配された油路47
を介してオイルポンプOPに接続され、ポートgがロック
アップ制御用ソレノイド弁5が配された油路49を介して
オイルポンプOPに接続され、ポートhがオイルパンTに
連通されている。
変速機構19においては、例えば、前進4段後退1段の
変速段を得るための遊星歯車部及びクラッチあるいはブ
レーキ等の各種の摩擦係合要素が備えられており、それ
ら各種の摩擦係合要素には、作動油圧あるいは解除油圧
が、油圧回路部40内に設けられた種々の制御弁もしくは
シフト弁を介して適宜選択的に供給される。それによ
り、各摩擦係合要素が締結状態もしくは解放状態をとる
ようにされて、Pレンジ(パーキングレンジ),Rレンジ
(リバースレンジ),Nレンジ(ニュートラルレンジ)、
及び、フォワードレンジを構成するDレンジ(ドライブ
レンジ),Sレンジ及びLレンジの各レンジと、フォワー
ドレンジにおける1速〜4速の変速段とを得ることがで
きる。
また、上述の構成に加えて制御ユニット70が備えられ
ている。制御ユニット70には、第2図に示される如く、
アクセスペダルに連動して開閉作動せしめられるスロッ
トル弁12の開度を検出するスロットル開度センサ61から
得られる検出出力信号Stと、車速を検出する車速センサ
62から得られる検出出力信号Svと、油圧回路部40に設け
られたマニュアルバルブに接続され、変速機構19の制御
を行うべく運転者により操作されるシフトレバーの操作
一を検出するシフトポジションセンサ63から得られる検
出出力信号Ssと、エンジン回転数を検出するエンジン回
転数センサ64から得られる検出出力信号Snと、タービン
ランナー23の回転数を検出するタービン回転数センサ65
から得られる検出出力信号Smとが供給されるとともに、
自動変速機18の制御に必要な他の検出出力信号Sxも供給
される。
制御ユニット70は、上述の各種の検出出力信号に基づ
いて、油圧回路部40に内蔵された種々の制御弁もしくは
シフト弁に駆動信号Cfを供給し、変速機構19についての
変速制御を行うともに、油圧回路部40に内蔵されたロッ
クアップ制御用ソレノイド弁5に、デューティ制御が行
われてパルス幅が可変とされる駆動パルス信号Caを供給
し、トルクコンバータ20に設けられたロックアップクラ
ッチ29についての動作制御を行うのとされている。
制御ユニット70による、変速機構19についての変速制
御及びロックアップクラッチ29についての動作制御が行
われるにあたっては、例えば、検出出力信号Ssに基づい
てシフトレバーがDレンジ位置にあることが検知された
もとでは、制御ユニット70の内蔵メモリにデータマップ
化されて記憶されている、第4図に示される如くの、縦
軸にスロットル弁12の開度Thがとられ横軸に車速Vがと
られてあらわされる変速特性線図における、変速線Ua,U
b,Uc,Ud,Ue及びUfと、検出出力信号Stがあらわすスロッ
トル弁12の開度及び検出出力信号Svがあらわす車速とが
照合されて、シフトアップ条件もしくはシフトダウン条
件が成立したか否かが判断され、また、ロックアップ作
動線La,Lb及びLc、及び、ロックアップ解除線Ld,Le及び
Lfと、検出出力信号Stがあらわすスロットル弁12の開度
及び検出出力信号Svがあらわす車速とが照合されて、ロ
ックアップ作動条件もしくはロックアップ解除条件が成
立したか否かが判断される。さらに、線r1により包囲さ
れて示されるスリップ制御領域Rsと、検出出力信号Stが
あらわすスロットル弁12の開度及び検出出力信号Svがあ
らわす車速とが照合されて、それらスロットル弁12の開
度と車速とが、ロッックップクラッチ29についてのスリ
ップ制御が行われるべき領域であるスリップ制御領域Rs
にあるか否かが判断される。そして、検出出力信号Stが
あらわすスロットル弁12の開度及び検出出力信号Svがあ
らわす車速とが、スリップ制御領域Rsになく、かつ、ロ
ックアップ作動条件が成立する状態にない場合には、ト
ルクコンバータ20におけるロックアップクラッチ29がポ
ンプインペラー22とタービンランナー23とを非係合状態
にする解放状態をとるものとされるべき領域であるコン
バータ領域Rkにあるとになる。
なお、第4図において示される変速線Ua,Ub及びUc
は、夫々、1速から2速へ、2速から3速へ、及び、3
速から4速へのシフトアップに、また、Ud,Ue及びUf
は、夫々、2速から1速へ、3速から2速へ、及び4速
から3速へのシフトダウンに関するものであり、また、
ロックアップ作動線La,Lb及びLcは、夫々、2速,3速及
び4速でのロックアップの作動に、ロックアップ解除線
Ld,Le及びLfは、夫々、2速,3速及び4速でのロックア
ップの解除に関するものである。さらに、スリップ制御
領域Rsにおけるスロットル弁12の開度Thの上限値は2/8
とされている。
そして、制御ユニット70は、シフトアップ条件もしく
はシフトダウン条件が成立したことが検知された場合に
は、変速機構19に変速段の切換えを行わせるべく、駆動
信号Cfを送出して、変速機構19における変速制御を行
う。また、制御ユニット70は、ロックアップ作動条件及
びスリップ制御条件のいずれもが成立していないことが
検知された場合には、ロックアップ制御用ソレノイド弁
5にい対する駆動パルス信号Caの供給を行わず、それに
より、ロックアップ制御用ソレノイド弁5が閉状態とさ
れて、オイルポンプOPからの作動油圧が、圧力低下を生
じることなく、油路49を通じてロックアップシフト弁50
にそのポートgを介して供給され、また、調圧弁48から
の作動油圧が、油路47を通じてロックアップシフト弁50
にそのポートd及びeを介して供給される。その結果、
ロックアップシフト弁50においては、スプール51がスプ
リング52の付勢力に抗する方向に移動せしめられ、第3
図に示される如くの位置をとるものとされて、ポートb,
e及びhがスプール51のランド部51a,51b及び51cによっ
て閉状態とされ、また、ポートcとポートdとが連通状
態とされて、ポートcに得られる調圧弁48からの作動油
圧が、油路42を通じてトルクコンバータ20における内圧
室32に供給される。斯かる際、油路41を介してトルクコ
ンバータ20における背圧室31に接続されているロックア
ップシフト弁50のポートfがポートhと遮断状態にされ
ていることにより、背圧室31内の作動油は排出されず、
内圧室31内の作動油圧が所定圧以上となると、内圧室31
内の作動油が逆止弁43が設けられた油路44を通じてオイ
ルクーラ45に排出される。従って、斯かる場合には、ロ
ックアップクラッチ29が、ドライブプレート21から離隔
せしめられて解放状態におかれ、トルクコンバータ20が
コンバータ状態をとるものとされる。
一方、制御ユニット70は、ロックアップ作動条件が成
立したことが検知された場合には、ロックアップ制御用
ソレノイド弁5に、デューティが最大とされて最大パル
ス幅を有するものとされた駆動パルス信号Caを供給す
る。それにより、ロックアップ制御用ソレノイド弁5が
開状態に維持されて、ロックアップシフト弁50にそのポ
ートgを介して供給される作動油圧が低下せしめられ、
ロックアップシフト弁50におけるスプール51が、ポート
d及びeを介して供給される調圧弁48からの作動油圧に
より、スプリング52の付勢力に従う方向に移動せしめら
れて、第3図に示される位置より右方の位置をとるもの
とされる。その結果、ロックアップシフト弁50のポート
cとポートdとの連通状態が維持されるとともに、ポー
トfとポートhとが連通状態にされ、ポートcに得られ
る調圧弁48からの作動油圧がトルクコンバータ20におけ
る内圧室32に供給されるとともに、背圧室31内の作動油
がロックアップシフト弁50のポートhからオイルパンT
に排出される。従って、斯かる場合には、ロックアップ
クラッチ29が、内圧室32内に供給される作動油圧によっ
てドライブプレート21に押圧係合せしめられてロックア
ップ締結状態におかれ、トルクコンバータ20がロックア
ップ状態をとるものとされる。
さらに、制御ユニット70は、スリップ制御条件が成立
したことが検知された場合には、デューティがスリップ
制御状態に応じて変化せしめられ、従って、スリップ制
御状態に応じて変化するパルス幅を有するものとされた
駆動パルス信号Caをロックアップ制御用ソレノイド弁5
に供給する。
それにより、ロックアップ制御用ソレノイド弁5が開
状態とされる期間が駆動パルス信号Caのパルス幅に応じ
て変化せしめられ、オイルポンプOPからロックアップシ
フト弁50におけるポートgに供給される作動油圧がロッ
クアップ制御用ソレノイド弁5の開状態とされている期
間に応じて低下して、トルクコンバータ20における背圧
室31からロックアップシフト弁50のポートhを通じて排
出される作動油の量が変化せしめられ、それに対して、
トルクコンバータ20における内圧室32には、調圧弁48か
らの作動油圧がそのまま供給される。その結果、トルク
コンバータ20の背圧室31内における作動油圧と内圧室32
内における作動油圧との間の差圧が変化して、ロックア
ップクラッチ29が、ドライブプレート21に対し、ポンプ
インペラー22とタービンランナー23とを相対回転可能な
状態で継合させることになるスリップ締結状態をとるも
のとされ、その際のスリップ率が駆動パルス信号Caのデ
ューティに応じて変化せしめられて、ロックアップクラ
ッチ29についてのスリップ制御が行われる。
斯かる制御ユニット70によるスリップ制御において
は、変速機構19における変速段の状態別に予め設定され
ているポンプインペラー22とタービンランナー23との間
の目標回転数差のうちから、斯かる際にとられている変
速段に対応する目標回転数差が求められ、また、検出出
力信号Sn及びSmに基づいて、ポンプインペラー22とター
ビンランナー23との間の実際の回転数差ΔNoが算出され
る。そして、算出された実際の回転数差ΔNoと目標回転
数差との間の差に対応する補正デューティ値ΔDpが、予
め設定されている補正デューティ値から選択されること
によって求められ、駆動パルス信号Caについてのデュー
ティ値DFが、目標回転数差に応じた基準デューティ値Dp
に補正デューティ値ΔDpを加算することにより算出さ
れ、駆動パルス信号Caが、算出されたデューティ値DFに
対応するデューティを有する信号として形成されて、ロ
ックアップ制御用ソレノイド弁5に送出され、それによ
り、スリップ制御が、ポンプインペラー22とタービンラ
ンナー23との間の実際の回転数差ΔNoと目標勝点数差に
一致させるように機能するフィードバック制御の形式を
もって行われる。
このようなフィードバック制御の形式をもってのスリ
ップ制御が行われているもとで、車両の走行状態がアク
セルペダルの踏込量が増大せしめられてスロットル弁12
の開度が増大せしめられる加速走行状態とされ、スロッ
トル弁12の開度がスリップ制御領域Rsの上限値とされる
2/8を越えるものとされる場合には、ロックアップクラ
ッチ29がスリップ締結状態から解放状態へと移行せしめ
られることになるが、斯かるロックアップクラッチ29の
スリップ締結状態から解放状態への移行は、油圧回路部
40に内蔵されたロックアップ制御用ソレノイド弁5に供
給される駆動パルス信号Caのデューティを定めるデュー
ティ値DFが、段階的に零まで低減されることにより行わ
れ、その際、デューティ値DFの段階的低減における各段
階におけるデューティ値DFの継続期間が、スロットル弁
12の開度の増大状況に応じて変化するものとされ、スロ
ットル弁12の開度の増大にあたっての変化率が大である
ほど短くなるようにされる。
即ち、例えば、第5図Aのグラフ(横軸:時間t,縦
軸:スロットル弁12の開度Th)において実線Haにより示
される如くに、スロットル弁12の開度Thが、比較的緩や
かに増大せしめられて、時点taにおいて2/8に達するも
のとされる緩加速時においては、第5図Bのグラフ(横
軸:時間t,縦軸:デューティ値DF)において実線Paにて
示される如くに、デューティ値DFが時点taから段階的に
低減せしめられて時点ta後期間τbが経過した時点tbに
おいて零とされ、その際における各段階におけるデュー
ティ値DFの継続期間Qaが比較的長いものとされる。斯か
る場合には、ロックアップクラッチ29がスリップ締結状
態から解放状態へ徐々に移行していく。
それに対して、第5図Aにおいて破線Hbにより示され
る如くに、スロットル弁12の開度Thが、比較的急速に増
大せしめられて、時点taにおいて2/8に達するものとさ
れる急加速時においては、第5図Bにおいて破線Pbにて
示される如くに、デューテ値DFが時点taから段階的に低
減せしめられて時点ta後期間τcが経過した時点tcにお
いて零とされ、その際における各段階におけるデューテ
ィ値DFの継続期間Qbが、継続期間Qaに比して相当に短い
ものとされる。従って、期間τcは、期間τbに比して
相当に短いものとされ、ロックアップクラッチ29のスリ
ップ締結状態から解放状態への移行が急速に行われるこ
とになる。
なお、ロックアップクラッチ29をスリップ締結状態か
ら解放状態へ移行させるに際し、デューティ値DFの段階
的低減における各段階におけるデューティ値DFの継続期
間の設定にあたって用いられるスロットル弁12の開度Th
の変化率は、制御ユニット70において、スロットル開度
センサ61から得られる検出出力信号Stに基づいて求めら
れる。
このように、スリップ制御が行われているもとで車両
の走行状態がアクセルペダルの踏込量が増大せしめられ
てスロットル弁12の開度Thが増大せしめられる加速走行
状態とされ、ロックアップクラッチ29がスリップ締結状
態から解放状態へと移行せしめられるべき際に、ロック
アップクラッチ29のスリップ締結状態から解放状態への
移行が、ロックアップ制御用ソレノイド弁5に供給され
る駆動パルス信号Caのデューティを定めるデューティ値
DFが段階的に零まで低減されることにより行われ、その
際、デューティ値DFの段階的低減における各段階におけ
るデューティ値DFの継続期間がスロットル弁12の開度Th
の増大にあたっての変化率が大であるほど短くなるよう
にされることにより、スロットル弁12の開度Thが比較的
緩やかに増大せしめられる車両の緩加速時においては、
ロックアップクラッチ29のスリップ締結状態から解放状
態への移行が、エンジン本体10の吹上り現象を生じさせ
ることなく、滑らかに行われ、しかも、スロットル弁12
の開度Thが急速に増大せしめられる車両の急加速時にお
いては、ロックアップクラッチ29のスリップ締結状態か
ら解放状態への移行が迅速に行われて、エンジン本体10
の回転数が良好な応答性をもって上昇せしめられること
になる。
上述の如くのロックアップクラッチ29についての動作
制御を行う制御ユニット70は、例えば、マイクロコンピ
ュータが用いられて構成されるが、斯かる場合において
マイクロコンピュータが実行するスリップ制御を行うに
際してのプログラムの一例を、第6図のフローチャート
を参照して説明する。
第6図のフローチャートにより示されるプログラムに
おいては、スタート後、ステップ71において、各種検出
出力信号を取り込み、続くステップ72において、検出出
力信号Ssに基づき、シフトレバーがDレンジ位置にある
か否かを判断し、シフトレバーがDレンジ位置にないと
きには元に戻り、シフトレバーがDレンジ位置にあると
きには、ステップ73において、検出出力信号Stに基づい
て、スロットル弁12が全閉状態であるか否かを判断す
る。そして、スロットル弁12が全閉状態であると判断さ
れたときには元に戻り、スロットル弁12が全閉状態でな
いと判断されたときには、アクセルペダルが踏み込まれ
ている状態にあるので、続くステップ74において、検出
出力信号Stがあらわすスロットル弁12の開度及び検出出
力信号Svがあらわす車速に基づいて、ロックアップ作動
条件が成立しているか否かを判断し、ロックアップ作動
条件が成立していないときには、ステップ75において、
スロットル弁12の開度及び車速に基づいて、スリップ制
御条件が成立しているか否かを判断する。
ステップ75での判断の結果、スリップ制御条件が成立
しているときには、ステップ76において、フラッグFが
1であるか否かを判断し、フラッグFが1であるときに
は、直接にステップ77に進み、また、フラッグFが0で
あるときには、ステップ78においてフラッグFを1に設
定した後ステップ77に進む。ステップ77においては、検
出出力信号Snに基づいて求められるエンジン回転数、即
ち、トルクコンバータ20のポンプインペラー22の回転数
から検出出力信号Smに基づいて求められるトルクコンバ
ータ20とタービンランナー23の回転数を減じて、ポンプ
インペラー22とタービンランナー23との間の実際の回転
数差ΔNoを算出する。そして、ステップ79において、ス
テップ77で算出された回転数差ΔNoに対応する補正デュ
ーティ値ΔDpを求め、続くステップ80において、基準デ
ューティ値Dpに補正デューティ値ΔDpを加算してデュー
ティ値DFを算出し(DF=Dp+ΔDp)、ステップ81に進
む。ステップ81においては、ステップ80で算出されたデ
ューティ値DFに対応するデューティを有した駆動パルス
信号Caを形成し、それを油圧回路部40に内蔵されたロッ
クアップ制御用ソレノイド弁5に供給して、ステップ71
に戻る。
一方、ステップ75において、スリップ制御条件が成立
していないと判断されたときには、ステップ85におい
て、フラッグFが1であるか否かを判断する。ステップ
85での判断の結果、フラッグFが1である場合には、ス
リップ制御が行われているもとで車両が加速走行状態と
され、スロットル弁12の開度が増大せしめられて、第4
図に示される変速特性線図におけるスリップ制御領域Rs
の上限値とされる2/8を越えるものとされたことになる
ので、ステップ86においてフラッグFを0に設定した
後、ステップ87において、検出出力信号Stがあらわすス
ロットル弁12の開度を微分することにより、スロットル
弁12の開度の変化率ΔThを求め、続くステップ88におい
て、ステップ80で算出されてそのとき得られているデュ
ーティ値DFを段階的に低減させて0となすとともに、そ
の際の各段階におけるデューティ値DFの継続期間Qxを、
ステップ87で求められた変化率ΔThが大である程短くな
るものに設定する。
斯かる、ステップ88においては、詳細には、第7図の
フローチャートによりあらわされるサブプログラムが実
行される。この第7図のフローチャートによりあらわさ
れるサブプログラムにおいては、スタート後、先ずステ
ップ91において、ステップ87で求められた、スロットル
弁12の開度の変化率ΔThに応じた時間Uxを設定する。斯
かる際、時間Uxは変化率ΔThが大であるほど短いものと
なるようにされ、上述の継続時間Qxを規定するものとな
る。次にステップ92において、制御ユニット70に内蔵さ
れたタイマーの計測を開始させ、続くステップ93におい
て、デューティ値DFを比較的小なる値ΔDxだけ低減させ
る。その後、ステップ94において、デューティ値DFが0
より大であるか否かを判断し、デューティ値DFが0より
大である場合には、ステップ95において、タイマーの計
数値Ccが時間Ux以上となったか否かを判断し、タイマー
の計数値Ccが時間Ux未満であれば、ステップ95における
判断を繰り返す。そして、ステップ95での判断の結果、
タイマーの計数値Ccが時間Ux以上となった場合には、ス
テップ96において、デューティ値DFを比較的小なる値Δ
Dxだけ低減させ、続くステップ97において、タイマーの
計数値Ccを0に戻して再設定(リセット)した後、ステ
ップ94に戻る。また、ステップ94での判断において、デ
ューティ値DFが0以下となった場合には、ステップ98に
おいてタイマーの計数を停止させて、サブプログラムを
終了する。このような制御によって、デューティ値DF
が、比較的小なる値ΔDxずつ、かつ、各段階において時
間Uxによって規定される継続期間Qxをもつようにされて
段階的に低減されていき、最終的に0とされる。
上述の如くにして、第6図のフローチャートによりあ
らされるプログラムにおけるステップ88での処理が終了
した後には、ステップ89において駆動パルス信号Caの供
給が停止される状態として、元に戻る。
また、ステップ85において、フラッグFが0であると
判断された場合には、トルクコンバータ20がコンバータ
状態を継続的にとるべき状態にあることになるので、直
接にステップ89に進む。
一方、ステップ74において、ロックアップ作動条件が
成立していると判断された場合には、ステップ82におい
てフラッグFが1であるか否かを判断し、フラッグFが
0であるときには、直接にステップ83に進み、また、フ
ラッグFが1であるときには、ステップ84においてフラ
ッグFを0に設定した後ステップ83に進む。そして、ス
テップ83においては、最大値DBをとるデューティ値DFを
設定し、その後、ステップ81に進んで、ステップ83にお
いて設定されたデューティ値DFに対応するデューティを
有するものとされた駆動パルス信号Caをロックアップ制
御用ソレノイド弁5に供給して、元に戻る。
なお、上述の例においては、ロックアップクラッチ29
をスリップ締結状態から解放状態へ移行させるべく、駆
動パルス信号Caのデューティを規定するデューティ値が
段階的に低減せしめられるにあたり、各段階におけるデ
ューティ値の継続期間がスロットル弁12の開度の変化率
に応じて変化せしめられているが、デューティ値を段階
的に低減するにあたっての各段階におけるデューティ値
の継続期間が、スロットル弁12の開度の変化率に代え
て、スロットル弁12の開度以外のものによりあらわされ
るエンジン本体10の負荷の変化率に応じて変化せしめら
れるようにされてもよい。
(発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る自動変速
機のロックアップクラッチ制御装置によれば、車両に搭
載された自動変速機におけるトルクコンバータに備えら
れたロックアップクラッチについてのスリップ制御が行
われているもとで、車両の走行状態がスロットル開度が
増大せしめられる加速走行状態とされ、ロックアップク
ラッチがスリップ締結状態から解放状態へ移行せしめら
れるべきとき、ロックアップクラッチのスリップ締結状
態から解放状態への移行が、ロックアップクラッチに作
動油圧を供給する油圧供給手段により、スリップ締結状
態から解放状態への移行時間がエンジンの負荷の変化率
が大である程短くなるように制御されて行われる。斯か
るロックアップクラッチのスリップ締結状態から解放状
態への移行は、具体的には、油圧供給手段を制御する駆
動パルス信号のデューティが段階的に零まで低減される
とともに、デューティの段階的低減における各段階にお
けるデューティの継続時間が、例えば、スロットル弁の
開度によってあらわされる、エンジン負荷の変化率が大
であるほど短くなるようにされて行われる。それによ
り、エンジン負荷が比較的緩やかに増大せしめられる車
両の緩加速時においては、ロックアップクラッチのスリ
ップ締結状態から解放状態への移行を、エンジンの吹上
り現象を生じさせることなく滑らかに行わせることがで
き、しかも、エンジン負荷が急速に増大せしめられる車
両の急加速時においては、ロックアップクラッチのスリ
ップ締結状態から解放状態への移行を迅速に行わせて、
エンジンの回転数が良好な応答性をもって上昇せしめら
れる状態となすことができる。
従って、ロックアップクラッチのスリップ締結状態か
ら解放状態への移行に関連して、エンジン負荷が比較的
緩やかに増大せしめられる車両の緩加速時におけるエン
ジンの吹上り現象の防止と、エンジン負荷が急速に増大
せしめられる車両の急加速時におけるエンジン回転数の
良好な応答性をもっての上昇とを、両立させることがで
きることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る自動変速機のロックアップクラッ
チ制御装置を特許請求の範囲に対応して示す基本構成
図、第2図は本発明に係る自動変速機のロックアップク
ラッチ制御装置の一例をそれが適用された車両のパワー
プラントと共に示す構成図、第3図は第2図に示される
例の主要部を示す構成図、第4図、及び、第5図A及び
Bは第2図に示される例の動作説明に供される特性図、
第6図及び第7図は第2図に示される例における制御ユ
ニットにマイクロコンピュータが用いられた場合におい
て、そのマイクロコンピュータがロックアップクラッチ
の制御にあたって実行するプログラムの一例を示すフロ
ーチャート、第8図A,B及びCは従来のロックアップク
ラッチ制御装置の動作説明に供される特性図である。 図中、5はロックアップ制御用ソレノイド弁、10はエン
ジン本体、12はスロットル弁、18は自動変速機、20はト
ルクコンバータ、21はドライブプレート、22はポンプイ
ンペラー、23はタービンランナー、29はロックアップク
ラッチ、31はトルクコンバータ20の背圧室、32はトルク
コンバータ20の内圧室、40は油圧回路部、61はスロット
ル開度センサ、62は車速センサ、64はエンジン回転数セ
ンサ、65はタービン回転数センサ、70は制御ユニットで
ある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−127565(JP,A) 特開 昭56−127855(JP,A) 特開 昭63−172058(JP,A) 特開 昭60−65952(JP,A) 実開 昭59−24555(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力要素,出力要素、及び、該入力要素と
    出力要素とを相対回転可能な状態で係合させるスリップ
    締結状態をとり得るロックアップクラッチを有したトル
    クコンバータを備える自動変速機が接続されたエンジン
    の負荷に応じた出力を発生するエンジン負荷検出手段
    と、 上記ロックアップクラッチに、上記スリップ締結状態,
    上記入力要素と出力要素とを非係合状態となす解放状
    態、及び、上記入力要素と出力要素とを係合状態とする
    ロックアップ締結状態を選択的にとらせる作動油圧を供
    給する油圧供給手段と、 該油圧供給手段の動作制御を行い、上記ロックアップク
    ラッチが上記スリップ締結状態をとるものとされると
    き、上記油圧供給手段によって上記ロックアップクラッ
    チのスリップ締結状態を制御し、かつ、上記ロックアッ
    プクラッチが上記スリップ締結状態から上記解放状態に
    移行せしめられるべきとき、上記エンジン負荷検出手段
    からの出力信号に基づいてエンジンの負荷の変化率を求
    め、上記油圧供給手段に、上記求められたエンジンの負
    荷の変化率が大である程上記ロックアップクラッチの上
    記スリップ締結状態から上記解放状態への移行時間を短
    縮させる動作を行わせる制御手段と、 を具備して構成される自動変速機のロックアップクラッ
    チ制御装置。
  2. 【請求項2】入力要素,出力要素、及び、該入力要素と
    出力要素とを相対回転可能な状態で係合させるスリップ
    締結状態をとり得るロックアップクラッチを有したトル
    クコンバータを備える自動変速機が接続されたエンジン
    の負荷に応じた出力を発生するエンジン負荷検出手段
    と、 上記ロックアップクラッチに、上記スリップ締結状態,
    上記入力要素と出力要素とを非係合状態となす解放状
    態、及び、上記入力要素と出力要素とを係合状態とする
    ロックアップ締結状態を選択的にとらせる作動油圧を供
    給する油圧供給手段と、 上記油圧供給手段にデューティ制御がなされた駆動パル
    ス信号を供給し、上記ロックアップクラッチが上記スリ
    ップ締結状態をとるものとされるとき、上記駆動パルス
    信号によって上記ロックアップクラッチのスリップ締結
    状態を制御し、かつ、上記ロックアップクラッチが上記
    スリップ締結状態から上記解放状態に移行せしめられる
    べきとき、上記エンジン負荷検出手段からの出力信号に
    基づいてエンジンの負荷の変化率を求め、上記駆動パル
    ス信号のデューティを段階的変化をもって低減させると
    ともに、該段階的変化における各段階の継続期間を上記
    エンジンの負荷の変化率が大である程短くなるようにな
    す制御手段と、 を具備して構成される自動変速機のロックアップクラッ
    チ制御装置。
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