JP2808820B2 - バイオセンサの製造法 - Google Patents

バイオセンサの製造法

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JP2808820B2
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俊彦 吉岡
真理子 河栗
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、種々の微量の生体試料中の特定成分につい
て、試料液を希釈することなく迅速かつ簡便に定量する
ことのできるバイオセンサの製造法に関する。
従来の技術 従来、血液などの生体試料中の特定成分について、試
料液の希釈や撹拌などを行なうことなく簡易に定量しう
る方式として、次のようなバイオセンサを提案した(特
願昭63−38156号)。
このバイオセンサは、絶縁性の基板上にスクリーン印
刷等の方法で電極系を形成し、上記電極上に親水性高分
子層と酸化還元酵素および電子受容体からなる試料液溶
解型の酵素反応層を形成したものである。試料液を酵素
反応層上へ滴下すると、試料液に酸化還元酵素と電子受
容体が溶解し、試料液中の基質との間で酵素反応が進行
し、電子受容体が還元される。酵素反応終了後、この還
元された電子受容体を電気化学的に酸化し、このとき得
られる酸化電流値から試料液中の基質濃度を求めるもの
である。
発明が解決しようとする課題 上記提案技術では、特に使い捨てのバイオセンサを安
価に製造するためにスクリーン印刷等の方法によってカ
ーボンからなる電極系を形成した場合に、電極系の表面
状態が微妙に異なるためセンサ応答にばらつきがみら
れ、性能を一定にするのが難しかった。また、電極表面
のぬれが悪く、電極上に酵素を含む溶液等を展開した際
に溶液が電極上ではじかれるなどして、酵素反応層を形
成し難い場合があった。
課題を解決するための手段 本発明は、絶縁性の基板上に少なくとも測定極と対極
を含むカーボンからなる電極系を設けた後、有機溶剤で
少なくとも前記測定極表面を処理し、次に前記電極系上
に試料液溶解型の酵素反応層を設けることによりバイオ
センサを製造するものである。
作用 本発明によれば、電極表面を有機溶剤で処理すること
により表面状態を均一にし、かつ清浄化することができ
る、その結果、より精度の良い基質濃度測定が可能とな
る。また、電極上への試料液の導入がスムーズになるこ
とによって気泡の生成もなくなり、きわめて信頼性の高
いバイオセンサができる。
さらに、電極系上のぬれ性を良くすることによって、
反応層の形成が容易になり、かつ反応層の剥離を防ぐこ
とが可能となる。
実施例 以下、本発明を実施例により説明する。
<実施例1> バイオセンサの一例として、グルコースセンサについ
て説明する。
第1図は本発明のバイオセンサの一実施例として作製
したグルコースセンサの断面図であり、第2図はセンサ
作製に用いた電極部分を斜視図で示したものである。
ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性の基板1
に、スクリーン印刷により銀ペーストを印刷しリード2,
3を形成する。次に、樹脂バインダーを含む導電性カー
ボンペーストを印刷し、加熱乾燥することにより、測定
極4、対極5からなる電極系を形成する。さらに、電極
系を部分的に覆い、電極の露出部分の面積を一定とし、
かつリードの不要部を覆うように絶縁性ペーストを印刷
し、加熱処理をして絶縁層6を形成する。
次に、4、5の露出部分を研磨後、空気中で100℃に
て4時間熱処理を施した。さらにエタノールを含浸させ
たガーゼで測定極および対極部表面を軽く拭いた後、乾
燥させる。
このようにして電極部分を構成した後、親水性高分子
として、カルボキシメチルセルロース(以下CMCと略
す)の0.5wt%水溶液を電極系上へ展開、乾燥させてCMC
層を形成する。エタノールで拭かなかった電極系上にCM
Cを形成した場合には、乾燥後CMC層の剥離が見受けられ
たが、エタノールで拭くことによって、電極表面とCMC
層との親和性が高まり安定な層形成が可能となった。さ
らに、研磨によって生じたカーボン微粒子を除去するこ
とで測定極と対極間の絶縁性を維持することができる。
次に、このCMC層を覆うように、酵素としてグルコー
スオキシダーゼ(以下GODと略す)をリン酸緩衝液(pH
=5.6)あるいは水に溶解したものを展開し、乾燥さ
せ、CMC−GOD層7を形成する。この場合、CMCとGODは部
分的に混合された状態で厚さ数ミクロンの薄膜状となっ
ている。さらに、このCMC−GOD層上を完全に覆うように
して、親水性高分子としてポリビニルピロリドン(以下
PVPと略す)の0.5%エタノール溶液を展開し、乾燥さ
せ、PVP層8を形成する。このPVP層の上へ、界面活性剤
であるレシチンの0.5%トルエン溶液中に電子受容体で
あるフェリシアン化カリウムの微結晶を混ぜたものを滴
下、展開し、乾燥させることによってフェリシアン化カ
リウム−レシチン層9を形成する。
上記のようにして構成したグルコースセンサに試料液
としてヒト血液を5μl滴下し、1分後に対極を基準に
して測定極にアノード方向へ+0.6Vのパルス電圧を印加
し、5秒後の電流を測定した。試料液を滴下すると、ま
ずフェリシアン化カリウム−レシチン層が試料液に溶解
する。PVP層によって、試料液中の血球など比較的形状
の大きな成分が濾過され、試料液がCMC−GOD層に達して
試料液中のグルコースが酸化されると同時にフェリシア
ン化カリウムがフェロシアン化カリウムに還元される。
そこで、上記のパルス電圧の印加により、生成したフェ
ロシアン化カリウムの濃度に基づく酸化電流が得られ、
この電流値は基質であるグルコースの濃度に対応した。
全血中のグルコース濃度450mg/dl(0.025モル/)以
上まで良好な直線関係が得られ、同一全血試料について
センサ30個を用いたときの変動係数についても約4%と
良好な値が得られた。上記構成になるセンサと上記作製
法から有機溶剤処理のみを省略したセンサについて、全
血試料に対する応答特性検討結果を第3図に示す。有機
溶剤処理を施さなかった第3図中Bに比べ、有機溶剤処
理済みの第3図中Aがより高い測定感度を有しているこ
とがわかる。
これは、有機溶剤で処理をすることにより、酸化皮膜
や付着した不純物が除去され、その結果、電極表面を均
一にし、かつ活性化できたことによる。さらに、反応層
中の親水性高分子によって、試料液中のタンパク成分や
赤血球などの固形成分が直接、電極表面に吸着してセン
サ応答に影響を与えるのを妨げたことによる。
また、試料液としてグルコースの標準液を用いて応答
電流を測定したところ、900mg/dl(0.05モル/)以上
という高濃度まで良好な直線関係が得られた。
<実施例2> ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性基板上
に、実施例1と同様にしてスクリーン印刷により第2図
に示した電極部分と同じものを形成する。次に、4、5
の露出部分をメタノールを含浸させたフェルトで研磨後
乾燥させる。このようにフェルトのような保液性の高い
研磨材料を用いると、有機溶剤を含浸させることによっ
て研磨と有機溶剤処理を同時に行なうことができ、安価
にセンサを生産する上では大きな効果が得られる。ま
た、研磨時におけるカーボン微粒子の飛散を防止するこ
とができる。さらに実施例1と同様にしてCMC−GOD層、
PVP層およびフェリシアン化カリウム−レシチン層を形
成する。
上記のようにして構成したグルコースセンサに試料液
としてグルコース標準液を10μl滴下し、滴下1分後に
電極間に+0.5Vのバルス電圧を印加し、5秒後の電流を
測定した。実施例1と同様にグルコースの濃度に対応し
た応答電流値が得られ、これについても、900mg/dl(0.
05モル/)以上という高濃度まで良好な直線関係が得
られた。血液を試料液として用いた場合にも非常に再現
性のよい応答が得られた。
<実施例3> 実施例1と同様に、絶縁層6までを形成し、4、5の
露出部分を研磨後、空気中で100℃にて4時間熱処理を
施す。次にジエチルエーテルのガス雰囲気中で10分間曝
露することにより、電極表面を均一にし、かつ清浄化す
る。上記電極上にCMC、GODおよびフェリシアン化カリウ
ムからなる酵素反応層を形成し、グルコースセンサを構
成する。グルコースセンサに、試料液としてヒト血液を
5μl滴下し、1分後に対極を基準にして測定極にアノ
ード方向へ+0.5Vのパルス電圧を印加し、5秒後の電流
を測定すると血中グルコース濃度に対応した応答電流値
が得られた。有機溶剤処理として上記の方法の他に、電
極をヘキサンに浸し、超音波振動(周波数26kHz)を3
分間与えることによっても同様の効果が得られた。
なお、上記実施例ではグルコースセンサについて示し
たが、本発明はアルコールセンサやコレステロールセン
サなど酸化還元酵素の関与する系に用いることができ
る。
上記実施例1または2で親水性高分子としてCMCおよ
びPVPを用いたが、これらに限定されることはなく、ビ
ニルアルコール系、セルロース系、具体的にはヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロー
スを用いても同様の効果が得られ、されには、ビニルピ
ロリドン系、ゼラチン系、アクリル酸塩系、デンプン
系、無水マレイン酸系、アクリルアミド系、メタクリレ
ート樹脂などをそれぞれ用いても同様の効果が得られ
た。これらの親水性高分子を適当な濃度の溶液にしたも
のを塗布、乾燥することにより、必要な膜厚の親水性高
分子層を電極上に形成することができる。
上記実施例では電子受容体を分散させるのにレシチン
を用いたが、この他にポリエチレングリコールアルキル
フェニルエーテル、オレイン酸、ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸エステル、シクロデキストリンなど、酵
素活性に影響を与えないものであれば特に制限されるこ
とはない。
また、上記実施例では、測定極と対極のみの二極電極
系について述べたが、参照極を加えた三電極方式にすれ
ば、より正確な測定が可能である。
一方、電子受容体としては、上記実施例に示したフェ
リシアン化カリウム以外に、p−ベンゾキノン、フェナ
ジンメトサルフェート、フェロセンなども使用できる。
さらに、酸化還元酵素としてはグルコースオキシダー
ゼ以外に、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオ
キシダーゼ、キサンチンオイシダーゼ、アミノ酸オキシ
ダーゼ等も用いることができる。
有機溶剤としてはアルコール類、炭化水素化合物、エ
ーテル類等が適当である。
発明の効果 以上のように、本発明の製造法によると、カーボンか
らなる電極表面の有機溶剤処理によって電極表面を均一
化し、より精度の高い基質濃度測定を可能にすると共
に、電極表面を清浄化し、かつぬれ性を高めてから酵素
反応層を形成するために、酵素反応層の形成時に剥離等
が生じないようにし、センサの保存信頼性を高め、大量
生産に際して大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の製造法になるバイオセンサ
の断面図、第2図は同バイオセンサの電極部分の斜視
図、第3図は全血試料に対する応答特性図である。 1……絶縁性の基板、2,3……リード、4……測定極、
5……対極、6……絶縁層、7……CMC−GOD層、8……
PVP層、9……フェリシアン化カリウム−レシチン層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−317096(JP,A) 特開 昭59−151050(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/327

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酵素と電子受容体と試料液の反応に際して
    の物質濃度変化を電気化学的に検知するバイオセンサの
    製造法であって、絶縁性の基板上に、少なくとも測定極
    と対極を含むカーボンからなる電極系を設けた後、有機
    溶剤で少なくとも前記測定極の表面を処理し、さらに前
    記電極系の上に少なくとも酵素と電子受容体と親水性高
    分子を含む試料液溶解型の酵素反応層を設置して一体化
    することを特徴とするバイオセンサの製造法。
  2. 【請求項2】前記電極系は、絶縁性の基板上にカーボン
    ペーストをスクリーン印刷で形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のバイオセンサの製造法。
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JPS59151050A (ja) * 1983-02-17 1984-08-29 Matsushita Electric Works Ltd 生体触媒電極の製法
JPH07114705B2 (ja) * 1987-06-19 1995-12-13 松下電器産業株式会社 バイオセンサ

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