JP2808297B2 - 濾体、及びその濾体を並べた回転帯状濾体、並びにその回転帯状濾体を備えた濾過装置 - Google Patents

濾体、及びその濾体を並べた回転帯状濾体、並びにその回転帯状濾体を備えた濾過装置

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JP2808297B2
JP2808297B2 JP1049898A JP4989889A JP2808297B2 JP 2808297 B2 JP2808297 B2 JP 2808297B2 JP 1049898 A JP1049898 A JP 1049898A JP 4989889 A JP4989889 A JP 4989889A JP 2808297 B2 JP2808297 B2 JP 2808297B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《a.発明の目的》 〔産業上の利用分野〕 この発明は、固液分離機能を有する濾過素子がスリッ
ト面を有する柱状体からなる特殊形状の濾過素子を多数
個任意の間隔を保持して整列させた濾体、及びその濾体
をリング状に成形して回転帯状濾体、並びに該回転帯状
濾体を濾過槽の中に備えるとともに、濾過素子を洗浄す
る洗浄手段等の他の手段を配設した回転帯状濾体を備え
た濾過装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、下水道汚泥・し尿処理汚泥・水産加工廃水・牧
畜場廃水・食品工場廃水・有機化学工場廃水等の濾滓粒
子を含んだ懸濁原液を廃液とケークとに分離する方式と
して、遠心分離法・加圧濾過法・真空脱水法・ベルトプ
レス法・電気浸透法・多重円板法等が採用されていた。
しかしながら、上記の各種方式には、それぞれ以下の
ような欠点が存在していた。すなわち、遠心分離法に
おいては、液体と固体の比重の差が少ない場合には分離
が困難であった。加圧濾過法においては、ゾル・ゲル
状の懸濁原液等の被分離脱水物を逐次投入して加圧しな
ければならないため、脱水作業が断続的となり、また、
加圧によって、濾過膜に急激な固体による目詰まりが生
じるため、それ以降の液体の濾過の妨げとなり、濾過膜
を適宜再生しなければならなかった。真空脱水法にお
いては、ゾル・ゲル状の懸濁原液等の被分離脱水物を減
圧するために真空ポンプを含む大規模の設備を必要と
し、また、大気圧から真空まで減圧するのに時間を要し
ていた。ベルトプレス法においては、濾過膜を連続的
に使用するため、加圧濾過法と同様、濾過膜を常に再生
して使用しなければならなかった。電気浸透法におい
ては、構造的に複雑であるという欠点があった。多重
円板法においては、直径の異なる肉薄円板を多数枚重ね
合わせた濾体を互いに交換させるため、肉薄円板の間に
濾滓粒子が目詰まりするとともに、該濾滓粒子によっ
て、肉薄円板が摩耗してしまうという欠点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この発明の目的は、上記の従来技術の欠点を除去し
た、全く新しい形状の濾過素子を整列させた濾体、及び
その濾体を並べた回転帯状濾体、並びにその回転帯状濾
体を備えた濾過装置を提供することにある。
すなわち、この発明では、濾過素子がスリット面を有
する柱状体から成る特殊な形状の多数の濾過素子を支持
軸に枢支させるとともに、載架部材に載架・並列させる
ことによって固液分離機能を有する濾過体としての濾過
素子を整列させた濾体を形成し、また、該濾体を帯状に
連設して濾過面積を大きくし、さらに、該濾体を帯状に
連設するとともに両端を結合させてリング状に形成して
駆動手段に装着し、該駆動手段によってリング状の濾過
素子を整列させた濾体を回転させることにより、濾過素
子が整列と分離を繰り返しながら、懸濁原液の固液分離
と、濾過素子の清浄を行うことができる回転帯状濾体を
提供することを目的としている。
また、回転帯状濾体を濾過槽中に配設するとともに、
該リング状の濾過素子を整列させた濾体の周囲に、濾過
素子を洗浄する洗浄手段・濾過素子間に詰まった濾滓粒
子を除去する濾滓粒子除去手段・該回転帯状濾体の上に
積載された懸濁原液を加圧する加圧手段・濾過素子を整
列させる濾過素子整列手段を配設することにより、懸濁
原液の固液分離と、濾過素子の清浄能力を向上すること
ができる回転帯状濾体を備えた濾過装置を提供すること
を目的としている。
《b.発明の構成》 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的を達成するために、本発明に係る濾過素子
を整列させた濾体は、濾過素子がスリット面を有する柱
状体から成る互いに隙間を保持させて並列にした複数個
の濾過素子の一端を支持軸に枢支し、かつ、該濾過素子
の他端を載架部材に載架し、さらに、前記支持軸および
載架部材を枠部材に横架させて止着したものである。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る濾
過素子を整列させた濾体は、上述した濾過素子を整列さ
せた濾体を帯状に多数個互いに回動自在に連設したもの
である。
さらに、上記の目的を達成するために、本発明に係る
濾体を並べた回転帯状濾体は、上述した濾過素子を整列
させた濾体の両端を回動自在に結合してリング状に形成
して、該濾過素子を整列させた濾体を駆動させる駆動手
段に装着したものである。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る回
転帯状濾体を備えた濾過装置は、上述した回転帯状濾体
を、懸濁原液注入口と、濾液排出口と、ケース排出口と
を有する濾過槽の中に配設するとともに、該回転帯状濾
体の下方に濾過素子を洗浄する洗浄手段を設け、かつ、
該回転帯状濾体の上方に濾過素子間に付着する濾滓粒子
を除去する濾滓粒子除去移送手段や濾過槽の懸濁原液注
入口より導入されて該回転帯状濾体の上に積載される懸
濁原液を加圧する加圧手段を設け、さらに、該回転帯状
濾体の上方または側方に濾過素子を整列させる濾過素子
整列手段を設けたものである。
〔作 用〕
上記技術的手段は、次のように作用する。
すなわち、濾体においては、多数個の特殊形状の濾過
素子が任意の間隔を保持して整列されているので、該濾
体の上に懸濁原液を積載させた場合には、濾過素子の間
から水分が滲み出し濾過体として作用する。
また、回転帯状濾体は、濾過素子を整列させた濾体が
上側に位置する場合には、各濾過素子が、一端を支持軸
に枢支され、他端を載架部材に互いに一定の隙間を保持
して並列・載架され、濾過体として機能しながら移送さ
れる。他方、濾体が下側に位置する場合には、各濾過素
子が載架部材から離脱して支持軸に懸架された状態で移
送される。
さらに、回転帯状濾体を備えた濾過装置は、濾過素子
を整列させた濾体が上側に位置する場合には、各濾過素
子が載架部材に互いに一定の隙間を保持して並列・載架
され、濾過体として機能しながら移送されるとともに、
さらに、濾滓粒子除去手段によって濾過素子間に詰まっ
た濾滓粒子が除去されて固液分離機能が再生され、ま
た、加圧手段によって懸濁原液がさらに濾過脱水され
る。さらに、濾過素子を整列させた濾体が下側に位置す
る場合には、各濾過素子が載架部材から離脱して支持軸
に懸架された状態で移送されるとともに、さらに、洗浄
手段によって各濾過素子が洗浄されて濾体の固液分離機
能が再生される。また、濾体が下側から上側に移送させ
る際には、濾過素子整列手段によって、濾過素子が再び
載架部材に嵌合・載架されて整列される。
〔実施例〕
以下、この発明に係る濾体、及びその濾体を並べた回
転帯状濾体、並びにその回転帯状濾体を備えた濾過装置
を実施例に基づいて詳細に説明する。
先ず、この発明に係る濾体について説明する。
濾体1は、多数個の濾過素子11と、該濾過素子11が枢
支される支持軸12と、前記濾過素子11が載架される載架
部材13と、該支持軸12および載架部材13が載架されると
ともに、ローラ31と係合される枠部材14とから成り、
「すのこ」状に形成されている。
濾過素子11は、第1図に示すように、一端が支持軸12
に枢支され、他端が載架部材13に載架された構成であ
り、この実施例では正三角柱状体に成形されたセラミッ
ク製の細長棒状体であり、長手寸法aが10cm、奥行寸法
bが5mm、高さ寸法cが7mmに設定されている。この実施
例ではスリット(溝)を形成する隣接した複数の正三角
柱状体の端面は、そのスリット面の長さが約0.1mm内外
であるが、この長さは、第2図(1)(b)に示すよう
に30mm程度の長さから、第2図(1)(d)に示す0.1m
m程度の長さのものも使用できる。
さらに、該濾過素子11の前方下部には、該濾過素子11
を支持軸12に枢支される略コの字型の懸架部111が一体
的に形成されており、後述する支持軸12に緩挿・懸架さ
れている。懸架部の形状は、略コの字型に限定される必
要はなく、円形の孔であっても良いが、脱着自在な形状
である方が好ましい。
また、該濾過素子11の後端部112は、円弧状に形成さ
れている。なお、濾過素子11は、平坦な上面113を上側
に向け、また、稜部114を下側に向けて支持軸12に懸架
されている。さらに、支持軸12に枢支されている多数個
の濾過素子11は、隣接する濾過素子11の平坦な上面113
が互いに面一になるように並列されている。なお、濾過
素子11の断面形状は、本実施例のような正三角形に限定
されるものではなく、第2図(1)(a)〜(c)及び
(e)に示すように、上面が平坦であって、側面にスリ
ット面が形成されたものであればよい。また、濾過素子
11の材質も、セラミックに限定されるものではなく、金
属・合成樹脂等、耐摩耗性・耐腐食性を有する材質であ
ればよい。
支持軸12は、その両端が左右の枠部材14に螺子で止め
られ横架されている断面円形の金属製の棒状体である。
支持軸12には、多数個の濾過素子11が、後述するよう
に、載架部材によって互いに特定のスリット(隙間)が
保持されているとともに、着脱自在に多少の遊びを持た
せて並列に懸架・枢支されている。この実施例では、支
持軸を、濾過素子の端部付近に配置して係止嵌合してい
るが、支持軸は濾過素子の中央に配置することも可能で
ある。
載架部材13は、濾過素子11が載架される細長板部材で
あり、その両端が左右の枠部材14に螺子止めされてい
る。また、この実施例では濾過素子11が載架される部分
には、濾過素子11の稜部114及び斜面部115が嵌合される
V字形の切れ込み131が一定間隔毎に切欠されており、
該切り込み131に濾過素子11の稜部114及び斜面部115が
嵌合されることにより、上述したように、濾過素子11が
特定のスリット(隙間)を置いて保持されるようになっ
ている(第1図(2)参照)。従って、本実施例におい
ては、載架部材13は、単に濾過素子11を載架させるだけ
ではなく、濾過素子11間のスリット(隙間)の間隔を調
節する役割をも果たしている。この為、切り込み131の
間隔が異なる載架部材13と交換することによって、濾過
素子11間のスリット(隙間)の間隔を調節して、さまざ
まな種類の懸濁原液の固液分離に対処することが可能で
ある。
また、スリット(隙間)の間隔をランダム(任意の
幅)に設定する事(第2図(2)(a)参照)も可能で
あり、更に、スリット列を千鳥格子の様に互い違いに設
定する事(第2図(2)(b)参照)も可能である。更
に又、濾過素子の幅も任意に設定することが可能であ
り、任意の幅の濾過素子を任意の間隔で装着する実施例
(第2図(2)(c)参照)も考えられ、個々の濾過素
子間のスリット(隙間)の幅を調節可能に設定すること
が出来る。
なお、V字形の切れ込み131の傾斜部132,133が、濾過
素子11の斜面部115に当接されて該濾過素子11を支持す
るようになっているので、第1図(2)に示すように、
濾過素子11の稜部114が破損しても、隣接した濾過素子1
1の平坦な上面113とに段差が生ずることはない。また、
濾過素子11が破損しても、係合している懸架部を外した
り、後述する枠部材14を外し、破損した濾過素子11を抜
いて、新しい濾過素子11と交換することができる。ま
た、載架部材13は、濾過素子11の上に懸濁原液およびケ
ークが積載されるので、その重量を支える機能をも有し
ている。このため、本実施例のように、濾過素子11の後
端部112付近だけでなく、中央部付近にも載架部材13を
設けて、懸濁原液等の重量を支える機能をさらに補強し
た構成としても良い。
枠部材14は、支持軸12および載架部材13が載架・螺子
止めされる矩形の細長板部材である。枠部材14の左側上
部141および右側下部142は、四角形に切欠されていると
ともに、左右側下部には、第1図に示すように、他の濾
体の枠部材を回動自在に連結するための孔143,144が穿
設されている。
また、本実施例においては、枠部材14の上端部145
と、濾過素子11の上面113が面一になるように設定され
ている。
このように構成された濾体1の上に懸濁原液が積載さ
れると、各濾過素子11の間のスリット(隙間)からゾル
状態・ゲル状態を含む懸濁原液に含有されている水分が
滲み出し、濾過素子11の上には、水分が滲み出して固液
分離された後の濾滓粒子の固まりであるケークのみが堆
積する。従って、多数条のスリットの設けられた濾体1
は、濾過体として機能する。
続いて、この発明に係る濾体1を帯状に連設させた態
様(以下、「帯状濾体」と言う)2について説明する。
すなわち、帯状濾体2は、第3図に示すように、上述
した濾体1を帯状に多数個互いに回動自在に連設した構
成である。
すなわち、上述した濾体1同士が枠部材14の左右に穿
設されている孔143,144で互いに回動自在に連設されて
いる。濾体1を帯状に多数個連設することにより、濾過
面積が長くなり、固液分離機能が向上する。なお、第3
図の実施例は、濾過素子11の上下側にのみ枠部材14を配
した形式であるがこれに限定されるものではない。すな
わち、整列させる濾過素子11の数と重量・積載させる懸
濁原液の重量・支持軸12の耐荷重量等との関係で、濾過
素子11の間にさらに枠部材14を配した態様としてもよ
い。
さらに、この発明に係る濾体を並べた回転帯状濾体3
について説明する。
回転帯状濾体3は、第4図(1)に示すように、上述
した帯状濾体2が、リング状に連設されているとともに
駆動手段としてのローラ31に巻架させた構成である。す
なわち、ローラ31は、円柱状の軸体であり、図示しない
モータによって回転駆動される。また、第4図(2)に
示すように、ローラ31には、枠部材14が係合される溝31
1が刻設されている。ローラ31に巻架された帯状濾体2
は、第4図(1)に示すように、長手寸法dが2m、奥行
寸法eが1m、高さ寸法fが40cmに設定されている。
次に、この発明に係る特殊形状の濾過素子から成る濾
体1を備えた回転帯状濾体3の作動を説明する。
すなわち、回転帯状濾体3を構成する両端が結合され
た帯状濾体2の上に積載された懸濁原液は、ローラ31に
よって前進しながら、ゾル状態・ゾル状態を含む懸濁原
液に含有されている水分が濾過素子11間のスリットから
落下する。これによって、濾滓粒子を含んだ懸濁原液
は、固液分離され、徐々に両端が結合された帯状濾体2
の上に溜まってケークが形成される。両端が結合された
帯状濾体2は、ケークを排出したのち、ローラ31によっ
て下側に移送される。両端が結合された帯状濾体2を構
成する各濾過素子11は支持軸12に枢支されているととも
に、単に載架部材13の上に載架されている構造である。
このため、両端が結合された帯状濾体2が下側に移送さ
れた場合、各濾過素子11は、支持軸12を中心として回転
し、バラバラに支持軸12にぶらさがった状態になる(第
4図(1)参照)。この時、各濾過素子11間に付着して
いる濾滓は、回転時の振動によって剥離・除去される。
さらに、各濾過素子11は、両端が結合された帯状濾体2
が上側に移送させる場合には、支持軸12にぶらさがった
状態の各濾過素子11が、再び載架部材13の上に嵌合・載
架・整列されて濾過体として機能する。
このように、回転帯状濾体3は、濾過素子11が「支持
軸12にバラバラにぶらさがっている状態」と「載架部材
13の上に載架・整列されている状態」を繰り返しなが
ら、懸濁原液を濾液とケークとに分離する構造である。
さらに、この発明に係る回転帯状濾体を備えた濾過装
置4について説明する。
濾過装置4は、第5図に示すように、懸濁原液注入口
42と、濾液排出口43と、ケーク排出口44とを有する濾過
槽41の中に、回転帯状濾体3と、洗浄手段としての濾過
素子洗浄装置45と、濾滓粒子除去手段としてのブラシス
キーマ46と、加圧手段としての加圧ベルト47と、濾過素
子を整列させる手段としての濾過素子整列ローラ48が配
設されている。なお、第5図の実施例においては、懸濁
原液の重力脱水を促進させるために、回転帯状濾体3が
傾斜して配設されている。
濾過素子洗浄装置45は、回転帯状濾体3の下方のケー
ク排出口44側に配設されており、2機の回転ブラシ451,
452と、該回転ブラシ451,452を洗浄する水または薬液が
貯溜される槽453からなる。回転ブラシ451,452の植毛部
分は、回転しながら常に槽453内に貯溜されている水ま
たは薬液に浸漬されるので、該回転ブラシ451,452の植
毛部分には、常に薬液が含浸されている。水または薬液
が含浸されている回転ブラシ451,452の植毛部分が、回
転帯状濾体3の下方に移送されて支持軸12にバラバラに
ぶらさがった状態の濾過素子11に回転しながら接触し
て、回転帯状濾体3の上側から下側への移送時の振動に
よって剥離・除去されずに付着している濾滓が掻き取ら
れる。これによって、濾過素子11が洗浄される。
ブラシスキーマ46は、回転帯状濾体3の上方の懸濁原
液注入口42側に、両端が結合された帯状濾体2に近接さ
せて配設されており、2機の回転軸461,462と、該回転
軸461,462に巻架されているベルト463から成る。ベルト
463には、針金状のブラシ464が植設されている。さら
に、ブラシ464は、該ブラシ464の先端が濾過素子11間の
スリット(隙間)に突入されるように、一定間隔ごとに
植設されている。また、ベルト463は、両端が結合され
た帯状濾体2よりも速く回転するようにその速度が設定
されている。従って、濾過素子11間のスリット(隙間)
に突入したベルト463のブラシ464が、懸濁原液を進行方
向に押圧しながら掻き上げるので、濾過素子11間のスリ
ット(隙間)に詰まった濾滓粒子が掻き上げられて除去
され、両端が結合された帯状濾体2が常に良好に固液分
離可能な状態に再生される。
加圧ベルト47は、両者が結合された帯状濾体2の上方
のケーク排出口44側に、該両端が結合された帯状濾体2
に近接させて配設されており、2機の回転軸471,472
と、該回転軸471,472に巻架されているベルト473と、該
ベルト473の内側に設けられており、該ベルト473を両端
が結合された帯状濾体2上に押圧する複数機の加圧ロー
ラ474とから成る。ローラを介してベルト473を両端が結
合された帯状濾体2上に押圧することにより、両端が結
合された帯状濾体2の前方部(ブラシスキーマ46が設け
られている部分)で固液分離された懸濁原液がさらに加
圧脱水されるようにしている。これにより、懸濁原液の
含水率が更に低下する。
濾過素子整列ローラ48は、回転帯状濾体3の上方の懸
濁原液注入口42側に、両端が結合された帯状濾体2に近
接させて配設されている円柱状の軸体である。また、濾
過素子整列ローラ48は、両端が結合された帯状濾体2の
奥行寸法e(第4図(1)参照)と略同長であり、回転
帯状濾体3のローラ31と平行に配設されている。濾過素
子整列ローラ48によって、回転帯状濾体3の下側に移送
されて支持軸12にぶらさがった状態の濾過素子11が、回
転帯状濾体3の上側に移送される際に、濾過素子11が濾
過素子整列ローラ48に当り、載架部材13の切れ込みに整
列するよう嵌合・載架される。
なお、加圧手段としての加圧ベルト47のみを除いた態
様も考えられる。
次に、この発明に係る回転帯状濾体を備えた濾過装置
4の作動を説明する。
懸濁原液注入口42から導入された懸濁原液5(ゾル状
およびゲル状の原液を含む)は、回転帯状濾体3の両端
が結合された帯状濾体2の上に積載される。積載された
懸濁原液5は、回転する両端が結合された帯状濾体2に
よってケーク搬出口44方向に移送されながら重力脱水さ
れ、懸濁原液5中の水分が濾過素子11間のスリットから
濾過槽41の底面に落下する。この時、ブラシスキーマ46
が作動しているので、濾過素子11間のスリット(隙間)
に詰まった濾滓粒子が掻き上げられて除去され、懸濁原
液5が良好に重力脱水される。重力脱水された懸濁原液
5は、さらに、ケーク搬出口44方向に移送され、加圧ベ
ルト47によって加圧脱水されてケークが形成される。ケ
ークは、ケーク搬出口44から濾過槽41外に排出される。
ケークを排出した両端が結合された帯状濾体2は、回転
帯状濾体3の下側に移送される。下側に移送された両端
が結合された帯状濾体2は、濾過素子11が支持軸12を中
心として回転し、バラバラに支持軸12にぶらさがった状
態になり、その回転の振動によって濾過素子11間に付着
している濾滓が除去される。濾過素子11は、移送され
て、濾過素子洗浄装置45によって濾過素子11が洗浄され
る。さらに、両端が結合された帯状濾体2が上側に移送
される場合には、支持軸12にぶらさがった状態の濾過素
子11が、濾過素子整列ローラ48によって再び載架部材13
の上に嵌合・載架・整列されて濾過体として機能する。
以上、本発明者によってなされた発明を各実施例に基
づいて具体的に説明したが、本発明は、上記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々に変更可能であることは言うまでもない。
《c.発明の効果》 この発明に係る濾体、及びその濾体を並べた回転帯状
濾体、並びに回転帯状濾体を備えた濾過装置は、上記詳
述したような構成であるので、従来の問題点を解消し、
以下のような効果を有する。
すなわち、濾体は、ゾル状態およびゲル状態を含む懸
濁原液から滲み出した水分を各濾過素子の間のスリット
(隙間)から排出させ固液分離されたケークのみを積載
させる濾過体として機能するという実用的な効果を有す
る。さらに、濾体を並べた回転帯状濾体は、両端が結合
された帯状濾体を駆動手段によって回転させることによ
り、濾過素子が整列と分離を繰り返しながら、懸濁原液
の固液分離と、濾過素子の清浄を行うことができるとい
う特有な実用的効果を有する。また、このため、遠心分
離法・加圧濾過法等の他の方式のように、濾過性状物を
選別して濾過する必要がないと言う実用的な効果をも有
する。また、回転帯状濾体を備えた濾過装置は、懸濁原
液の固液分離能力と、濾過素子の清浄能力をさらに向上
させることができるという実用的効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る濾体の分解斜視図であり、第2
図(1)(a)〜(e)は他の濾過素子のスリット面を
示す断面図であり、第2図(2)(a)〜(c)は濾過
素子の並列方法の他の態様を示す平面図であり、第3図
は濾体を帯状に並べた濾体の斜視図であり、第4図は濾
体を並べた回転帯状濾体の斜視図であり、第5図は回転
帯状濾体を備えた濾過装置の概略図である。 1:濾体、11:濾過素子 12:支持軸、13:載架部材 14:枠部材 2:両端が結合された帯状濾体 3:回転帯状濾体、31:ローラ 4:濾過装置、41:濾過槽 42:懸濁原液注入口 43:濾液排出口 44:ケーク排出口 45:濾過素子洗浄装置(洗浄手段) 46:ブラシスキーマ(濾滓粒子除去移送手段) 47:加圧ローラ(加圧手段) 48:濾過素子整列ローラ(濾過素子整列手段) 5:懸濁原液

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに隙間を保持させて並列にした複数個
    の濾過素子の一端を支持軸に枢支し、かつ、該濾過素子
    の他端を載架部材に載架し、さらに、前記支持軸および
    載架部材を枠部材に横架させて止着したことを特徴とす
    る濾体
  2. 【請求項2】請求項1記載の濾過素子のスリット面が0.
    1〜30mmの厚さに形成さていることを特徴とする濾体
  3. 【請求項3】請求項1記載の濾体を帯状に多数個互いに
    回動自在に連設したことを特徴とする濾体
  4. 【請求項4】請求項3記載の濾体の両端を回動自在に連
    結してリング状に形成して、該濾過素子を整列させた濾
    体を駆動させる駆動手段に装着したことを特徴とする濾
    過意を並べた回転帯状濾体
  5. 【請求項5】請求項4記載の回転帯状濾体を、懸濁原液
    注入口と、濾液排出口と、ケーク排出口とを有する濾過
    槽の中に配設するとともに、該回転帯状濾体の下方に濾
    過素子を洗浄する洗浄手段を設け、かつ、該回転帯状濾
    体の上方に濾過素子官に付着する濾滓粒子を除去する濾
    滓粒子除去移送手段を設け、さらに、該回転帯状濾体上
    方または側方に濾過素子を整列させる濾過素子整列手段
    を設けたことを特徴とする回転帯状濾体を備えた濾過装
JP1049898A 1989-03-03 1989-03-03 濾体、及びその濾体を並べた回転帯状濾体、並びにその回転帯状濾体を備えた濾過装置 Expired - Lifetime JP2808297B2 (ja)

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