JP2806592B2 - アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シート - Google Patents

アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シート

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特に厳しい低温での粘着性能に優れたアク
リル系粘着剤組成物及び粘着テープ、粘着ラベル又は粘
着シートに関する。
(従来の技術) アクリル系粘着剤は、粘着力、凝集力などの粘着性能
及び耐候性、耐油性などに優れ、粘着テープ、粘着ラベ
ル又は粘着シートなどの製造に広く使用されている。
従来のアクリル系粘着剤には、n−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレートなどのガラス転移
点が比較的低く粘着性のポリマーを形成し得る(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、これに凝集
力を向上させる成分として、アクリル酸やヒドロキシエ
チルアクリレートなどの官能基を有するモノマー、その
他メタクリル酸メチルや酢酸ビニルなどのガラス転移点
が比較的高いポリマーを形成し得るビニル系モノマーを
共重合した重合体が使用されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、この種の従来のアクリル系粘着剤は、粘着
力と凝集力とのバランスや高温での粘着剤の流れや側面
からのはみ出し等の問題から、重合体のガラス転移温度
を低くすることには限界があり、そのガラス転移温度は
せいぜい−20℃前後とされていた。
それゆえ、従来のアクリル系粘着剤を用いた粘着テー
プ、粘着ラベル又は粘着シートなどは、0℃〜5℃程度
の低温での使用では問題がないが、例えば最近多くなっ
ている−20℃〜−40℃という厳しい低温での保存や輸送
では、タックとともに粘着力が極端に低下して剥がれ易
く、使用に充分耐えられないという問題がある。
本発明は、上記の問題を解決するものであり、その目
的とするところは、厳しい低温での保存や輸送にも充分
に耐え得る粘着性能を有するアクリル系粘着剤組成物及
び粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シートを提供するこ
とにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のアクリル系粘着剤組成物は、炭素数4〜12の
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル99.9〜95重量%と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートとジカルボン酸とのモノエステル0.1〜5重量%
とを共重合した重合体100重量部に、この重合体のカル
ボキシル基と反応し得る官能基を複数個有する有機化合
物又は有機金属化合物からなる架橋剤0.001〜5重量部
を配合してなる。
また、本発明の粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シー
トは、上記のアクリル系粘着剤組成物が支持体に設けら
れてなることを特徴とする。以上の構成により前記の目
的が達成される。
本発明に用いる炭素数4〜12のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例え
ば、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、イソオクチルアクリレート、n−オクチルア
クリレート、イソノニルアクリレート、デシルメタクリ
レート、ラウリルメタクリレート等のガラス転移点が低
く粘着性のポリマーを形成し得るモノマーが好適に用い
られる。これらの中でも、2−エチルヘキシルアクリレ
ートが最も好ましい。
また、本発明に用いるヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートとジカルボン酸とのモノエステルにおいて、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートの中では、ヒドロ
キシエチルアクリレートが好ましい。また、ジカルボン
酸としては、琥珀酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸
等のガラス転移点が低いポリマーを形成し得るモノマー
が好適に用いられる。
なお、これらのモノマーには、(メタ)アクリル酸、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、酢酸
ビニル、スチレン、アクリルアミド、塩化ビニリデン等
のガラス転移温度が比較的高いポリマーを形成し得るビ
ニル系モノマーを、必要に応じて少量共重合させること
ができる。
しかして、重合体を構成する炭素数4〜12のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル成分は
99.9〜95重量%とされ、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートとジカルボン酸とのモノエステル成分は0.1〜
5重量%とされる。
その理由は、上記の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル成分が99.9重量%を越え上記のモノエステル成分が
0.1重量%未満では、粘着剤の凝集力が低下し被着体へ
の糊残りや高温(例えば80℃)での側面からのはみ出し
等が発生し、また粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シー
トなどの打抜加工性も悪くなるからである。逆に、上記
の(メタ)アクリル酸アルキルエステル成分が95重量%
未満で上記のモノエステル成分が5重量%を越えると、
モノマー成分が0.2重量%未満では、重合中にゲル状物
が発生し、これを用いて粘着剤とした場合に充分な効果
が得られないからである。
その他のビニル系モノマー成分は、必要に応じて用い
られるものであり、上記の主要成分との関係から、4.9
重量%以下とされる。
上記の各モノマー成分からなる重合体は、一般にベン
ゾイルパーオキサイ、アゾイソブチロニトリル等の熱重
合開始剤を用いる常法の溶液重合や塊状重合、或いは過
硫酸カリウム等の熱重合開始剤を用いる常法の乳化重合
で得ることができる。また、光熱重合開始剤を用いて光
又は放射線を照射して得ることもできる。
かかる重合体の分子量は、重量平均分子量(GPC法で
測定)で20〜100万に調節するのが好ましく、より好ま
しくは40〜80万に調節される。分子量を調節するため
に、ラウリルメルカプタン等の連鎖移動剤を使用しても
よい。
そして、この重合体のガラス転移温度は−25℃以下に
調節するのが好ましく、より好ましくは−35℃以下に調
節される。上記のガラス転移温度が−25℃よりも高くな
ると、−20℃〜−40℃という厳しい低温で粘着性能が低
下していく。
ここでいうガラス転移温度は、粘弾性スペクトロメー
ター(例えば、岩本製作所(株)製)により上記重合体
の動的粘弾性挙動を周波数10Hzにて測定し、その貯蔵弾
性率と損失弾性率との比(tanδ)である損失正接曲線
のピークを示す温度で表したものである。
さらに、本発明においては、上記の重合体に、この重
合体のカルボキシル基と反応し得る官能基を複数個有す
る有機化合物又は有機金属化合物からなる架橋剤が配合
される。このような架橋剤としては、上記重合体のカル
ボキシル基と反応し得るエポキシ樹脂、ポリイソシアネ
ート、メラミン樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹
脂、尿素樹脂、多価金属塩、金属キレート、アジリジン
化合物等が用いられる。
かかる架橋剤は、重合体100重量部に対して0.001〜5
重量部が配合される。架橋剤の配合量が0.001重量部未
満の場合は、凝集力が不足する。逆に、架橋剤の配合量
が5重量部を越える場合は、粘着力やタックが低下す
る。
なお、必要に応じて、炭酸カルシウム、酸化チタン等
の充填剤や増量剤、その他一般に用いられるテンペン
系、ロジン系、石油樹脂系等の粘着付与樹脂を少量配合
してもよい。しかし、これらの配合剤は、一般に粘着剤
のガラス転移温度の上昇を伴い、低温特性が低下する傾
向があるので、できるだけ配合しないほうがよい。
このようにして、本発明のアクリル系粘着剤組成物が
得られる。
そして、この粘着剤組成物は、例えば、有機溶剤に溶
解された溶液として、これを紙、織布、不織布、セロハ
ン、各種プラスチックフィルム、発泡シート、金属箔等
の支持体に塗布し、例えば80〜120℃程度の温度で数分
間加熱乾燥することにより重合体を架橋剤により架橋さ
せ、それにより支持体に粘着剤の層が設けられた粘着テ
ープ、粘着ラベル又は粘着シートが得られる。
また、上記の粘着剤組成物の溶液を、紙、織布、不織
布に含浸させ、上記と同様にして架橋させ、それにより
紙、織布、不織布に粘着剤が含浸された粘着テープ、粘
着ラベル又は粘着シートが得られる。また、上記の粘着
剤組成物の溶液を、剥離性の支持体に塗布し、前記と同
様にして架橋させ、それにより剥離性の支持体に粘着剤
の層が設けられた粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シー
トが得られる。
このようにして、本発明の粘着テープ、粘着ラベル又
は粘着シートが得られる。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、炭素数4〜12の
アルルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル99.9〜95重量%と、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートとジカルボン酸とのモノエステル成分0.1〜5
重量%とを構成成分とする重合体を用いる点で、従来技
術に比べ特異である。
すなわち、上記の重合体に、その構成成分としてヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートとジカルボン酸との
モノエステル成分0.1〜5重量%が含有されていると、
主成分である上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル成分の有する低いガラス転移温度を殆ど維持したまま
で、上記重合体に凝集力を付与することができる。
そして、この凝集力が付与された重合体100重量部に
対してこの重合体のカルボキシル基と反応し得る官能基
を複数個有する有機化合物又は有機金属化合物からなる
架橋剤を0.001〜5重量部配合し加熱することにより、
重合体の残存カルボキシル基と架橋剤の官能基とが反応
する。それにより特に厳しい低温での粘着性と凝集性と
の良好なバランスとタックとが発現する。
また、このようなアクリル系粘着剤組成物を用いた本
発明の粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シートも、上記
と同様に特に厳しい低温での粘着性と凝集性との良好な
バランスとタックとが発現する。
(実施例) 以下、本発明の実施例及び比較例を示す。なお、アク
リル系粘着剤組成物の粘着性能は、次の方法により評価
した。
(1)試験片の作成 製造したアクリル系粘着剤組成物の溶液を、乾燥後の
糊厚が約25μmになるように剥離ライナー上に塗布し、
100℃で3分間加熱乾燥した後、これをポリエチレン製
の合成紙からなる支持体(基材)に転写し、その後40℃
で7時間加熱エージングして粘着テープを作成した。こ
の粘着テープについて粘着性能(粘着力、保持力、タッ
ク)を測定した。
(2)粘着力の測定 JIS Z 0237に準拠し、上記粘着テープの試験片(幅10
mm、長さ300mm)の一端から長さ120mmの部分を、2kgの
ローラで一往復させて研磨されたステンレス板(SP)及
びポリエチレン板(PE)に23℃の温度で貼り付け、23℃
及び−30℃の雰囲気温度で、この粘着テープの他端をイ
ンストロン引張試験機で300mm/minの速度で180度角反対
方向に引剥がし、その時の引き剥がし抗力(g/25mm幅)
を測定した。
(3)保持力の測定 JIS Z 0237に準拠し、上記粘着テープの試験片(幅25
mm)の一端部分を、研磨されたスチーム板(SP)に23℃
の温度で、接着面積が幅25mm、長さ25mmとなるように2k
gのローラーで一往復させて貼り付け、これに荷重1kgの
重りをテープ下端に固定し、40℃の雰囲気温度で吊り、
粘着テープが落下するまでの時間を測定し、24時間で落
下しない場合は、ずれた距離(mm)を測定した。
(4)ボールタックの測定 JIS Z 0237に準拠し、上記粘着テープの試験片の粘着
面が上を向くように、30度の傾斜角度を持ったステンレ
ス板に固定し、23℃及び−10℃の雰囲気温度で、上記の
粘着テープの試験片(長さ100mm)の粘着面に、非粘着
の助走路が100mmとなる位置より鋼球を転がし、粘着面
で停止する鋼球の最大径(鋼球の径は2〜32/32インチ
で、その32倍の数値)でボールタック値を表す。
(5)プローブタックの測定 上記粘着テープの試験片の粘着面が上を向くように、
水平なステンレス板に固定し、−30℃の雰囲気温度で、
上記の粘着テープの試験片の粘着面に、鋼製円柱型プロ
ーブ(長さ10mm×直径11mm)の曲面をその自重で0.5秒
間触媒させ、このプローブを持ち上げる時の最大荷重
(g/円柱10mm長)をばね秤で測定し、これをプローブタ
ック値とする。
実施例1 1のセパラブルフラスコに、2−エチルヘキシルア
クリレート97重量部とヒドロキシエチルアクリレートと
琥珀酸とのモノエステル(HOA−MS:共栄社油脂工業
(株)製)3重量部と、酢酸エチル100重量部とラウリ
ルメルカプタン0.15重量部とを添加し、均一に混合した
後昇温し、酢酸エチルの還流下にてアゾイソブチロニト
リルを1時間毎に0.01重量部滴下して6時間常法により
共重合を行った。
得られた共重合体溶液において、固形分の共重合体
は、2−エチルヘキシルアクリレート成分97重量%とヒ
ドロキシエチルアクリレートと琥珀酸とのモノエステル
(HOA−MS)成分3重量%とからなり、その重量平均分
子量が52万、ガラス転移温度が−40℃であった。なお、
重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィーで測定
し、ガラス転移温度は粘弾性スペクトロメーター(岩本
製作所(株)製)で測定した。
この共重合体溶液の重合体固形分100重量部に対し
て、架橋剤としてアルミニウムアセチルアセトネート0.
25重量部を少量の酢酸エチルに溶かして均一に混合して
アクリル系粘着剤組成物の溶液(重合体固形分50重量
%)を調製した。
このアクリル系粘着剤組成物の溶液について、前記の
方法で上質紙を支持体(基材)とした粘着テープの試験
片を作り、その粘着性能(粘着力、保持力、タック)を
測定した。その結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同様な常法の溶液重合により、2−エチル
ヘキシルアクリレート成分97重量%とヒドロキシエチル
アクリレートとフタル酸とのモノエステル(HOA−MPL:
共栄社油脂工業(株)製)成分3重量%とからなり、そ
の重量平均分子量が53万、ガラス転移温度が−42℃の重
合体の酢酸エチル溶液(重合体固形分50重量%)を製造
した。
この溶液の重合体固形分100重量部に対して、架橋剤
としてトルエンゾイソシアネート0.5重量部を少量の酢
酸エチルに溶かして均一に混合してアクリル系粘着剤組
成物の溶液を調製した。
このアクリル系粘着剤組成物の溶液について、前記の
方法でポリエチレン製の合成紙を支持体(基材)とした
粘着テープの試験片を作り、その粘着性能(粘着力、保
持力、タック)を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例3 実施例1と同様な常法の溶液重合により、2−エチル
ヘキシルアクリレート成分97重量%とヒドロキシエチル
アクリレートとヘキサヒドロフタル酸とのモノエステル
(HOA−HH:共栄社油脂工業(株)製)成分3重量%とか
らなり、その重量平均分子量が48万、ガラス転移温度が
−43℃の重合体の酢酸エチル溶液(重合体固形分50重量
%)を製造した。
この溶液の重合体固形分100重量部に対して、架橋剤
としてアルミニウムアセチルアセトネート0.25重量部を
少量の酢酸エチルに溶かして均一に混合してアクリル系
粘着剤組成物の溶液を調製した。
このアクリル系粘着剤組成物の溶液について、前記の
方法でポリエチレン製の合成紙を支持体(基材)とした
粘着テープの試験片を作り、その粘着性能(粘着力、保
持力、タック)を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1と同様な常法の溶液重合により、n−ブチル
アクリレート成分96重量%とアクリル酸成分4重量%と
からなり、重量平均分子量が62万、ガラス転移温度が−
23℃の重合体の酢酸エチル溶液(重合体固形分50重量
%)を製造した。
この溶液の重合体固形分100重量部に対して、架橋剤
としてアルミニウムアセチルアセトネート0.25重量部を
少量の酢酸エチルに溶かして均一に混合してアクリル系
粘着剤組成物の溶液を調製した。
このアクリル系粘着剤組成物の溶液について、前記の
方法でポリエチレン製の合成紙を支持体とした粘着テー
プの試験片を作り、その粘着性能(粘着力、保持力、タ
ック)を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例2 常法の溶液重合により、2−エチルヘキシルアクリレ
ート成分96.5重量%とアクリル酸成分3重量%と2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート成分0.5重量部とからな
り、重量平均分子量が75万、ガラス転移温度が−24℃の
重合体の酢酸エチル溶液(重合体固形分50重量%)を製
造した。
この溶液の重合体固形分100重量部に対して、架橋剤
としてトルエンジイソシアネート0.5重量部を少量の酢
酸エチルに溶かして均一に混合したアクリル系粘着剤組
成物の溶液を調製した。
このアクリル系粘着剤組成物の溶液について、前記の
方法でポリエチレン製の合成紙を支持体(基材)とした
粘着テープの試験片を作り、その粘着性能(粘着力、保
持力、タック)を測定した。その結果を第1表に示す。
なお、表中で*印を付した数値は、粘着剤が硬くなっ
てぎざぎざになって(スリップスチックという)剥離し
たことを意味し、数値のばらつきが非常に大きい。
以上の実施例及び比較例から、実施例のアクリル系粘
着剤組成物及び粘着テープは、比較例のアクリル系粘着
剤組成物及び粘着テープに比べ、常態では勿論のこと、
例えば−30℃の厳しい低温下でも良好な粘着性能を保持
していることがわかる。
特に、比較例に比べ、厳しい低温下でのPE粘着力にお
いてスリップスチックが発生せず、このことからPE(ポ
リエチレン)製の包装資材が多く使用されている冷凍包
装用の粘着テープ、ラベル、シートとして好適であるこ
とがわかる。
また、実施例1、2、3における粘着テープを、80℃
の高温で1週間保管して変化を観察したが、粘着剤の流
れや側面からのはみ出し等の不具合はなく、耐熱性もす
ぐれている。また、打抜きによるラベル加工適性にも問
題はなかった。
(発明の効果) 上述の通り、本発明のアクリル系粘着剤組成物は、炭
素数4〜12のアルルキル基を有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステル成分99.9〜95重量%とヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートとジカルボン酸とのモノエステ
ル成分0.1〜5重量%とを共重合した重合体100重量部
に、この重合体のカルボキシル基と反応し得る官能基を
複数個有する有機化合物又は有機金属化合物からなる架
橋剤0.001〜5重量部を配合してなり、それにより低い
ガラス転移温度が維持され、例えば−20℃〜−40℃とい
う特に厳しい低温での保存や輸送にも充分に耐え得る粘
着性能を有する粘着剤を得ることができる。
また、上記のアクリル系粘着剤組成物を用いた本発明
の粘着テープ、粘着ラベル又は粘着シートも、上記と同
様に例えば−20℃〜−40℃という特に厳しい低温での保
存や輸送にも充分に耐え得る粘着性能を有するものとな
り、近年、急速に増加している冷凍宅配便や冷凍食品の
包装用粘着テープ、荷札用又は値札用粘着ラベルとして
好適に使用され得る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数4〜12のアルキル基を有する(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステル99.9〜95重量%と、ヒ
    ドロキシエチル(メタ)アクリレートとジカルボン酸と
    のモノエステル0.1〜5重量%とを共重合した重合体100
    重量部に、この重合体のカルボキシル基と反応し得る官
    能基を複数個有する有機化合物又は有機金属化合物から
    なる架橋剤0.001〜5重量部を配合してなるアクリル系
    粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアクリル系粘着剤組成物が
    支持体に設けられてなる粘着テープ、粘着ラベル又は粘
    着シート。
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