JP2806063B2 - 透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート - Google Patents
透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシートInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透過形プロジェクション
テレビに用いて有効な透過形スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシートおよびその製造法と装置に関し、特に出
射光側の表面または表面層にビーズ部材を搭載または埋
設してなる透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシ
ートに関するものである。
テレビに用いて有効な透過形スクリーン用レンチキュラ
ーレンズシートおよびその製造法と装置に関し、特に出
射光側の表面または表面層にビーズ部材を搭載または埋
設してなる透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、透過形スクリーンの構成としては
図6の投射型テレビジョン受像機に示すように、赤色発
光CRT11,緑色発光CRT12,青色発光CRT1
3および赤色光投射レンズ14緑色光投射レンズ15,
青色光投射レンズ16の前面にフレネルレンズ17とレ
ンチキュラーレンズシート18とを重ねて配置した構成
のものが用いられている。このレンチキュラーレンズシ
ート18は、スクリーン基材の両面にシリンドリカル状
のレンチキュラーレンズを配設している。さらに、出射
光側レンチキュラーレンズの非集光部に突起状の外光吸
収層を所定ピッチの縞状に形成し、この外光吸収層の表
面にブラックストライプ部材を所定に設けている。
図6の投射型テレビジョン受像機に示すように、赤色発
光CRT11,緑色発光CRT12,青色発光CRT1
3および赤色光投射レンズ14緑色光投射レンズ15,
青色光投射レンズ16の前面にフレネルレンズ17とレ
ンチキュラーレンズシート18とを重ねて配置した構成
のものが用いられている。このレンチキュラーレンズシ
ート18は、スクリーン基材の両面にシリンドリカル状
のレンチキュラーレンズを配設している。さらに、出射
光側レンチキュラーレンズの非集光部に突起状の外光吸
収層を所定ピッチの縞状に形成し、この外光吸収層の表
面にブラックストライプ部材を所定に設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成のレンチキュラーレンズシート18に於いて
は、垂直方向の視野角が小さく改善が必要である。改善
手段として球状マイクロビーズを混入したフィルムを、
前記レンチキュラーレンズシート18の出射光側の表面
にラミネートする方法(特開平1−161328号公
報)が提案されている。しかしこの構成方法において
も、レンチキュラーレンズシートの表面層に球状ビーズ
を1〜2層のみ整列,連接状態に密集した状態で設ける
ことは困難で、光量損失改善や光の拡散が不十分であ
る。さらに、球状ビーズを設けたフィルム層をレンチキ
ュラーレンズシートとは別個に製作しラミネートする必
要があり、製造工数やコストアップを伴う。本発明は上
記問題に鑑み、光量損失改善や光の拡散を向上させると
ともに、解像力とコントラストも向上させる透過形スク
リーン用レンチキュラーレンズシートとその製造方法・
装置を提供するものである。
うな構成のレンチキュラーレンズシート18に於いて
は、垂直方向の視野角が小さく改善が必要である。改善
手段として球状マイクロビーズを混入したフィルムを、
前記レンチキュラーレンズシート18の出射光側の表面
にラミネートする方法(特開平1−161328号公
報)が提案されている。しかしこの構成方法において
も、レンチキュラーレンズシートの表面層に球状ビーズ
を1〜2層のみ整列,連接状態に密集した状態で設ける
ことは困難で、光量損失改善や光の拡散が不十分であ
る。さらに、球状ビーズを設けたフィルム層をレンチキ
ュラーレンズシートとは別個に製作しラミネートする必
要があり、製造工数やコストアップを伴う。本発明は上
記問題に鑑み、光量損失改善や光の拡散を向上させると
ともに、解像力とコントラストも向上させる透過形スク
リーン用レンチキュラーレンズシートとその製造方法・
装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシ
ートの構成は、スクリーン基材の主平面にレンチキュラ
ーレンズを形成し、出射光側に設けた縞状またはマトリ
ックス状(網目状)の外光吸収層に反射防止用ブラック
ストライプを設けてなる透過形スクリーン用レンチキュ
ラーレンズシートにおいて、前記出射光側表面に微小の
光透過性ビーズを連接状態に搭載または埋設して設ける
ようにしたものである。また、微小の光透過性ビーズま
たは薄膜接着剤層に光拡散剤を混入したり着色したりす
る手段を併用している。さらに、光透過性ビーズの屈折
率をスクリーン基材と等しいか、概略屈折率の等しい球
状ビーズとしている。
に本発明の透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシ
ートの構成は、スクリーン基材の主平面にレンチキュラ
ーレンズを形成し、出射光側に設けた縞状またはマトリ
ックス状(網目状)の外光吸収層に反射防止用ブラック
ストライプを設けてなる透過形スクリーン用レンチキュ
ラーレンズシートにおいて、前記出射光側表面に微小の
光透過性ビーズを連接状態に搭載または埋設して設ける
ようにしたものである。また、微小の光透過性ビーズま
たは薄膜接着剤層に光拡散剤を混入したり着色したりす
る手段を併用している。さらに、光透過性ビーズの屈折
率をスクリーン基材と等しいか、概略屈折率の等しい球
状ビーズとしている。
【0005】また本発明の透過形スクリーン用レンチキ
ュラーレンズシートの製造方法は、エクストルーダとT
ダイを使用する押出成形手段により連続的に成形したシ
ート状スクリーン基材の一方の主平面に光透過性ビーズ
を散布したのち、一対の加熱成形ロールにより一方の主
平面側に縞状または網目状の外光吸収層を形成し,少な
くとももう一方の主平面側にレンチキュラーレンズを押
圧成形した構成としている。
ュラーレンズシートの製造方法は、エクストルーダとT
ダイを使用する押出成形手段により連続的に成形したシ
ート状スクリーン基材の一方の主平面に光透過性ビーズ
を散布したのち、一対の加熱成形ロールにより一方の主
平面側に縞状または網目状の外光吸収層を形成し,少な
くとももう一方の主平面側にレンチキュラーレンズを押
圧成形した構成としている。
【0006】
【作用】本発明は上記した構成によって、光量損失や光
の拡散を向上させるとともに解像力とコントラストも向
上させ、簡単な構成で低コストの透過形スクリーン用レ
ンチキュラーレンズシートを得ることができる。
の拡散を向上させるとともに解像力とコントラストも向
上させ、簡単な構成で低コストの透過形スクリーン用レ
ンチキュラーレンズシートを得ることができる。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例について、図1から図5
に示す図面とともに説明する。図1は本発明の第一の実
施例の透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート
の断面図を示す。図1においてレンチキュラーレンズシ
ート10は、まずスクリーン基材1の両主平面にレンチ
キュラーレンズ2,5を形成している。次に、出射光側
に設けたレンチキュラーレンズの非集光部に縞状の外光
吸収層3を約1mmピッチで配設している。さらに、出
射光側には前記外光吸収層3およびレンチキュラーレン
ズ5の表面に、微小の光透過性球状ビーズ4(実施例で
は粒径寸法約30μm)を相互に連接するごとく密集状
態に設けてなる構成である。
に示す図面とともに説明する。図1は本発明の第一の実
施例の透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート
の断面図を示す。図1においてレンチキュラーレンズシ
ート10は、まずスクリーン基材1の両主平面にレンチ
キュラーレンズ2,5を形成している。次に、出射光側
に設けたレンチキュラーレンズの非集光部に縞状の外光
吸収層3を約1mmピッチで配設している。さらに、出
射光側には前記外光吸収層3およびレンチキュラーレン
ズ5の表面に、微小の光透過性球状ビーズ4(実施例で
は粒径寸法約30μm)を相互に連接するごとく密集状
態に設けてなる構成である。
【0008】図2は本発明の第二の実施例の透過形スク
リーン用レンチキュラーレンズシート20の断面図を示
す。第一の実施例との相違は、光透過性球状ビーズ4を
レンチキュラーレンズおよび外光吸収層3の表面層にお
よそ光透過性球状ビーズ4の径中心付近まで埋設した点
である。このような構成とすることにより光透過性球状
ビーズ4がスクリーン基材1から脱落しにくい効果を有
する。
リーン用レンチキュラーレンズシート20の断面図を示
す。第一の実施例との相違は、光透過性球状ビーズ4を
レンチキュラーレンズおよび外光吸収層3の表面層にお
よそ光透過性球状ビーズ4の径中心付近まで埋設した点
である。このような構成とすることにより光透過性球状
ビーズ4がスクリーン基材1から脱落しにくい効果を有
する。
【0009】図3は本発明の第三の実施例の透過形スク
リーン用レンチキュラーレンズシート30の断面を示
す。この場合のレンチキュラーレンズシート30は、ス
クリーン基材1の出射光側表面に厚さ10〜20μmの
薄膜接着剤層19をコーティングし、この上に微小の光
透過性球状ビーズ4を供給した後、一対の加熱成形ロー
ルでレンチキュラーレンズ2,5および縞状の外光吸収
層3を成形した構成としている。薄膜接着剤層19はス
クリーン基材1と同等もしくは概略等しい屈折率を持つ
透光性部材、たとえばアクリル樹脂,紫外線硬化樹脂な
どを用いている。上記のごとく形成したレンチキュラー
レンズシート10,20,30は、さらに光透過性球状
ビーズ4を配設した外光吸収層3の表面に、ブラックス
トライプを形成するべく所定の導電性部材等を設けてな
るものである。(図示せず。)上記構成により本発明の
レンチキュラーレンズシート10,20,30は垂直方
向の視野角が拡大し光損失が減少する。上記実施例にお
いて、搭載または埋設する光透過性球状ビーズ4として
は、球状以外に非球面形状等を有する任意形状粒子を用
いてよいことは言うまでもなく、粒子の外形寸法につい
ては10〜100μmが望ましい。さらに材質について
も任意で、スクリーン基材1と同様の部材たとえばアク
リル樹脂や屈折率の略等しいスチロール樹脂などの熱可
塑性樹脂または熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を架橋
させて非相溶性かつ非熱可塑性にしたもの,またはガラ
スビーズなどを用いればよい。さらに、解像力とコント
ラストを向上させるため、光透過性球状ビーズ4または
薄膜接着剤層19を所定に着色したり光拡散剤たとえば
粒径3μm程度の微小粒子を混入したりしてもよい。着
色方法としては、例えばセリトン系の分散染料(日本化
薬KK製;Kayalon jast Blue Gr
een B)を水に溶かした染色中にビーズを加温浸漬
して着色する,ブルーの染色槽に20分間浸漬する,あ
るいはビーズや薄膜接着剤層に染料を混入するなどの手
段を用いればよい。光拡散剤としては寸法0.5〜5μ
m程度の顔料・微細シリカ・アルミナ・ガラス・樹脂パ
ウダを2〜3重量%混入すればよい。なお、外光吸収層
3を所定ピッチの縞状に形成することの他に、マトリク
ス状(網目状)に配設しても一向に差し支えない。
リーン用レンチキュラーレンズシート30の断面を示
す。この場合のレンチキュラーレンズシート30は、ス
クリーン基材1の出射光側表面に厚さ10〜20μmの
薄膜接着剤層19をコーティングし、この上に微小の光
透過性球状ビーズ4を供給した後、一対の加熱成形ロー
ルでレンチキュラーレンズ2,5および縞状の外光吸収
層3を成形した構成としている。薄膜接着剤層19はス
クリーン基材1と同等もしくは概略等しい屈折率を持つ
透光性部材、たとえばアクリル樹脂,紫外線硬化樹脂な
どを用いている。上記のごとく形成したレンチキュラー
レンズシート10,20,30は、さらに光透過性球状
ビーズ4を配設した外光吸収層3の表面に、ブラックス
トライプを形成するべく所定の導電性部材等を設けてな
るものである。(図示せず。)上記構成により本発明の
レンチキュラーレンズシート10,20,30は垂直方
向の視野角が拡大し光損失が減少する。上記実施例にお
いて、搭載または埋設する光透過性球状ビーズ4として
は、球状以外に非球面形状等を有する任意形状粒子を用
いてよいことは言うまでもなく、粒子の外形寸法につい
ては10〜100μmが望ましい。さらに材質について
も任意で、スクリーン基材1と同様の部材たとえばアク
リル樹脂や屈折率の略等しいスチロール樹脂などの熱可
塑性樹脂または熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を架橋
させて非相溶性かつ非熱可塑性にしたもの,またはガラ
スビーズなどを用いればよい。さらに、解像力とコント
ラストを向上させるため、光透過性球状ビーズ4または
薄膜接着剤層19を所定に着色したり光拡散剤たとえば
粒径3μm程度の微小粒子を混入したりしてもよい。着
色方法としては、例えばセリトン系の分散染料(日本化
薬KK製;Kayalon jast Blue Gr
een B)を水に溶かした染色中にビーズを加温浸漬
して着色する,ブルーの染色槽に20分間浸漬する,あ
るいはビーズや薄膜接着剤層に染料を混入するなどの手
段を用いればよい。光拡散剤としては寸法0.5〜5μ
m程度の顔料・微細シリカ・アルミナ・ガラス・樹脂パ
ウダを2〜3重量%混入すればよい。なお、外光吸収層
3を所定ピッチの縞状に形成することの他に、マトリク
ス状(網目状)に配設しても一向に差し支えない。
【0010】次に、本発明の透過形スクリーン用レンチ
キュラーレンズシートの製造方法ならびに製造装置を説
明する。
キュラーレンズシートの製造方法ならびに製造装置を説
明する。
【0011】図4は本発明の製造装置の一実施例を示す
要部側面図、図5は本発明の製造装置のもう一つの実施
例を示す要部側面図である。
要部側面図、図5は本発明の製造装置のもう一つの実施
例を示す要部側面図である。
【0012】図4において、本発明の透過形スクリーン
用レンチキュラーレンズシート10,20の製造方法
は、まずエクストルーダ40とTダイ(図示せず。)を
使用する押出成形手段により連続的にシート状スクリー
ン基材1を1mm程度の厚さ寸法に押出成形する。次
に、連続成形されるシート状スクリーン基材1の上方に
位置する振るい6を、振るい6に連繋する電磁振動器7
などの手段で微振動させると共に左右に揺動して光透過
性ビーズ4をスクリーン基材1の一方の主平面(図4の
実施例では上面側)に散布する。光透過性球状ビーズ4
を搭載したシート状スクリーン基材1は、一対の加熱成
形ロール8,9によりスクリーン基材1の両面をそれぞ
れ所定形状に成形されると共に進行方向を逆転してエク
ストルーダ40の方に向かって進む。詳しくは、所定温
度例えば摂氏90度に加熱した加熱成形ロール9は、光
透過性球状ビーズ4を搭載した主平面側すなわち出射光
側にレンチキュラーレンズ5と、レンチキュラーレンズ
非集光部に縞状または網目状の突起した外光吸収層3を
形成する。さらに、加熱成形ロール8はもう一方の主平
面側すなわち入射光側にレンチキュラーレンズ2を押圧
成形する。当然のことながら、加熱成形ロール8はシリ
ンドリカル状のレンチキュラーレンズ2を形成するのに
適した表面形状を所定に配設している。加熱成形ロール
9にも同様にレンチキュラーレンズ5と外光吸収層3を
形成するのに適した表面形状を所定に配設している。振
るい6を用いてスクリーン基材1に供給される光透過性
球状ビーズ4は必ずしもビーズ一層分だけ供給されるの
でなく、多層状に搭載される。しかし一対の加熱成形ロ
ール8,9によりスクリーン基材1が方向転換する際、
加熱状態にあるスクリーン基材1の粘着力によって接着
されたビーズ以外は自然落下して除去される。勿論、必
要に応じ加熱成形ロール8近くにエヤー吹き付けノズル
や掻き取りブレードを設け、強制的に排除してもよい。
スクリーン基材1上に供給した光透過性球状ビーズ4
を、レンチキュラーレンズ5表面および外光吸収層3表
面に搭載状態で配設するか表面層に埋設するかは、加熱
成形ロール8,9の中心間距離により設定可能で、目的
とする透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート
の光学性能により選択すればよい。なお、光透過性球状
ビーズ4の散布手段として、振るい6と電磁振動器7を
用いた例を述べたが、これに代え、カスケード型電磁振
動器(例えば、神鋼電機株式会社製品)の樋部先端から
直接散布するようにしてもよい。
用レンチキュラーレンズシート10,20の製造方法
は、まずエクストルーダ40とTダイ(図示せず。)を
使用する押出成形手段により連続的にシート状スクリー
ン基材1を1mm程度の厚さ寸法に押出成形する。次
に、連続成形されるシート状スクリーン基材1の上方に
位置する振るい6を、振るい6に連繋する電磁振動器7
などの手段で微振動させると共に左右に揺動して光透過
性ビーズ4をスクリーン基材1の一方の主平面(図4の
実施例では上面側)に散布する。光透過性球状ビーズ4
を搭載したシート状スクリーン基材1は、一対の加熱成
形ロール8,9によりスクリーン基材1の両面をそれぞ
れ所定形状に成形されると共に進行方向を逆転してエク
ストルーダ40の方に向かって進む。詳しくは、所定温
度例えば摂氏90度に加熱した加熱成形ロール9は、光
透過性球状ビーズ4を搭載した主平面側すなわち出射光
側にレンチキュラーレンズ5と、レンチキュラーレンズ
非集光部に縞状または網目状の突起した外光吸収層3を
形成する。さらに、加熱成形ロール8はもう一方の主平
面側すなわち入射光側にレンチキュラーレンズ2を押圧
成形する。当然のことながら、加熱成形ロール8はシリ
ンドリカル状のレンチキュラーレンズ2を形成するのに
適した表面形状を所定に配設している。加熱成形ロール
9にも同様にレンチキュラーレンズ5と外光吸収層3を
形成するのに適した表面形状を所定に配設している。振
るい6を用いてスクリーン基材1に供給される光透過性
球状ビーズ4は必ずしもビーズ一層分だけ供給されるの
でなく、多層状に搭載される。しかし一対の加熱成形ロ
ール8,9によりスクリーン基材1が方向転換する際、
加熱状態にあるスクリーン基材1の粘着力によって接着
されたビーズ以外は自然落下して除去される。勿論、必
要に応じ加熱成形ロール8近くにエヤー吹き付けノズル
や掻き取りブレードを設け、強制的に排除してもよい。
スクリーン基材1上に供給した光透過性球状ビーズ4
を、レンチキュラーレンズ5表面および外光吸収層3表
面に搭載状態で配設するか表面層に埋設するかは、加熱
成形ロール8,9の中心間距離により設定可能で、目的
とする透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート
の光学性能により選択すればよい。なお、光透過性球状
ビーズ4の散布手段として、振るい6と電磁振動器7を
用いた例を述べたが、これに代え、カスケード型電磁振
動器(例えば、神鋼電機株式会社製品)の樋部先端から
直接散布するようにしてもよい。
【0013】図5の透過形スクリーン用レンチキュラー
レンズシート製造装置は、図4の装置に較べ光透過性球
状ビーズ4の供給手段が異なると共に、薄膜接着剤層1
9形成手段を加えた構成としている。すなわち、エクス
トルーダ40から押出成形したスクリーン基材1の下面
側より接着剤53および光透過性球状ビーズ4をスプレ
ーして供給するようにしたものである。図5の装置を用
いた場合、スクリーン基材1への光透過性球状ビーズ4
の供給方法は3通り有る。まず図5の装置を用いた第一
の実施例方法は、図3に示すレンチキュラーレンズシー
ト30を構成するのに用いられる。スプレーノズル52
より接着剤53たとえば紫外線硬化樹脂やアクリル樹脂
などの液状部材を厚さ10〜20μm程度の薄膜状にコ
ーティングし薄膜接着剤層19を形成する。その後スプ
レーノズル51により光透過性球状ビーズ4とエヤーな
どの気体とを混合したものを前記薄膜接着剤層19の表
面にスプレーして光透過性球状ビーズ4を供給する方法
である。前述のごとく、スプレーする接着剤53に染料
などの着色剤や、顔料,微細シリカなどの光拡散剤を含
有させることにより、従来のスクリーンを構成するスモ
ーク層に相当する効果が得られる。薄膜接着剤層19は
厚さが10〜20μmと薄く、その結果、光損失の低
下,解像力とコントラストの向上などを併せて図れる。
図5の装置を用いた第二の実施例は、図1および図2に
示すレンチキュラーレンズシート10,20を構成する
のに用いられる。この場合スプレーノズル52は用いな
い。スプレーノズル51の手段を用い、光透過性球状ビ
ーズ4とエヤーなどの気体とを混合したものをスプレー
して光透過性球状ビーズ4を押出成形後のシート状スク
リーン基材1に供給する構成としている。図5の装置を
用いた上記第一・第二の実施例方法においては、光透過
性球状ビーズ4を下面側よりスプレーすることにより、
スクリーン基材1の下面に接着しなかった光透過性球状
ビーズは自然落下する。図5の装置を用いた第三の実施
例は、やはりスプレーノズル52を用いず、スプレーノ
ズル51のみを用いる。光透過性球状ビーズと接着性液
状部材たとえば紫外線硬化樹脂やアクリル樹脂などと混
合したものをスプレーして接着剤付き光透過性球状ビー
ズをスクリーン基材1に供給する構成としている。この
場合のレンチキュラーレンズシートの構成は図示してい
ない。図5の装置を用いた第一・第二・第三の実施例方
法において、一対の加熱成形ロール8,9の構成および
レンチキュラーレンズと外光吸収層の形成手段は図4の
場合と同様に実施している。
レンズシート製造装置は、図4の装置に較べ光透過性球
状ビーズ4の供給手段が異なると共に、薄膜接着剤層1
9形成手段を加えた構成としている。すなわち、エクス
トルーダ40から押出成形したスクリーン基材1の下面
側より接着剤53および光透過性球状ビーズ4をスプレ
ーして供給するようにしたものである。図5の装置を用
いた場合、スクリーン基材1への光透過性球状ビーズ4
の供給方法は3通り有る。まず図5の装置を用いた第一
の実施例方法は、図3に示すレンチキュラーレンズシー
ト30を構成するのに用いられる。スプレーノズル52
より接着剤53たとえば紫外線硬化樹脂やアクリル樹脂
などの液状部材を厚さ10〜20μm程度の薄膜状にコ
ーティングし薄膜接着剤層19を形成する。その後スプ
レーノズル51により光透過性球状ビーズ4とエヤーな
どの気体とを混合したものを前記薄膜接着剤層19の表
面にスプレーして光透過性球状ビーズ4を供給する方法
である。前述のごとく、スプレーする接着剤53に染料
などの着色剤や、顔料,微細シリカなどの光拡散剤を含
有させることにより、従来のスクリーンを構成するスモ
ーク層に相当する効果が得られる。薄膜接着剤層19は
厚さが10〜20μmと薄く、その結果、光損失の低
下,解像力とコントラストの向上などを併せて図れる。
図5の装置を用いた第二の実施例は、図1および図2に
示すレンチキュラーレンズシート10,20を構成する
のに用いられる。この場合スプレーノズル52は用いな
い。スプレーノズル51の手段を用い、光透過性球状ビ
ーズ4とエヤーなどの気体とを混合したものをスプレー
して光透過性球状ビーズ4を押出成形後のシート状スク
リーン基材1に供給する構成としている。図5の装置を
用いた上記第一・第二の実施例方法においては、光透過
性球状ビーズ4を下面側よりスプレーすることにより、
スクリーン基材1の下面に接着しなかった光透過性球状
ビーズは自然落下する。図5の装置を用いた第三の実施
例は、やはりスプレーノズル52を用いず、スプレーノ
ズル51のみを用いる。光透過性球状ビーズと接着性液
状部材たとえば紫外線硬化樹脂やアクリル樹脂などと混
合したものをスプレーして接着剤付き光透過性球状ビー
ズをスクリーン基材1に供給する構成としている。この
場合のレンチキュラーレンズシートの構成は図示してい
ない。図5の装置を用いた第一・第二・第三の実施例方
法において、一対の加熱成形ロール8,9の構成および
レンチキュラーレンズと外光吸収層の形成手段は図4の
場合と同様に実施している。
【0014】以上のように本発明の実施例によれば、ス
クリーン基材1の出射光側の表面に光透過性球状ビーズ
を供給したのち一対の加熱成形ロールでレンチキュラー
レンズおよび外光吸収層を成形する構成とすることによ
り,あるいは出射光側の表面に薄膜接着剤層をコーティ
ングし、この上に光透過性球状ビーズを供給した後、一
対の加熱成形ロールでレンチキュラーレンズおよび外光
吸収層を成形する構成とすることにより、垂直方向の視
野角拡大と光損失の減少を図れる。また、上記構成にお
いてビーズまたは薄膜接着剤層を、着色あるいは光拡散
剤を含有した構成とすることにより、解像力とコントラ
ストが向上する。なお、上記実施例において外光吸収層
は突起状の他に凹状であっても一向に差し支えないし、
接着剤層および光透過性球状ビーズのスプレー手段をス
クリーン基材の上方に配置してよいことは言うまでもな
い。また、光透過性球状ビーズを出射光側の表面に一層
だけ配置するのでなく、表面層に多層状に埋設してよい
ことも同様である。
クリーン基材1の出射光側の表面に光透過性球状ビーズ
を供給したのち一対の加熱成形ロールでレンチキュラー
レンズおよび外光吸収層を成形する構成とすることによ
り,あるいは出射光側の表面に薄膜接着剤層をコーティ
ングし、この上に光透過性球状ビーズを供給した後、一
対の加熱成形ロールでレンチキュラーレンズおよび外光
吸収層を成形する構成とすることにより、垂直方向の視
野角拡大と光損失の減少を図れる。また、上記構成にお
いてビーズまたは薄膜接着剤層を、着色あるいは光拡散
剤を含有した構成とすることにより、解像力とコントラ
ストが向上する。なお、上記実施例において外光吸収層
は突起状の他に凹状であっても一向に差し支えないし、
接着剤層および光透過性球状ビーズのスプレー手段をス
クリーン基材の上方に配置してよいことは言うまでもな
い。また、光透過性球状ビーズを出射光側の表面に一層
だけ配置するのでなく、表面層に多層状に埋設してよい
ことも同様である。
【0015】
【発明の効果】上述の如く本発明の透過形スクリーン用
レンチキュラーレンズシートによれば、光量損失や光の
拡散を向上させ垂直方向の視野角を拡大するだけでな
く、解像力やコントラスを向上させる。さらには、従来
構成におけるフィルムシートを別の装置で構成し貼着す
る必要が無く、製造工程や設備が簡単になりレンチキュ
ラーレンズシートのコストを低減することができる。
レンチキュラーレンズシートによれば、光量損失や光の
拡散を向上させ垂直方向の視野角を拡大するだけでな
く、解像力やコントラスを向上させる。さらには、従来
構成におけるフィルムシートを別の装置で構成し貼着す
る必要が無く、製造工程や設備が簡単になりレンチキュ
ラーレンズシートのコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例の透過形スクリーン用
レンチキュラーレンズシートの断面図
レンチキュラーレンズシートの断面図
【図2】 本発明の第二の実施例の透過形スクリーン用
レンチキュラーレンズシートの断面図
レンチキュラーレンズシートの断面図
【図3】 本発明の第三の実施例の透過形スクリーン用
レンチキュラーレンズシートの断面図
レンチキュラーレンズシートの断面図
【図4】 本発明の透過形スクリーン用レンチキュラー
レンズシート製造装置の第一の実施例の側面図
レンズシート製造装置の第一の実施例の側面図
【図5】 本発明の透過形スクリーン用レンチキュラー
レンズシート製造装置の第二の実施例の側面図
レンズシート製造装置の第二の実施例の側面図
【図6】 投射型テレビジョン受像機の構成および従来
のレンチキュラーレンズシートの平面図
のレンチキュラーレンズシートの平面図
1 スクリーン基材 2 レンチキュラーレンズ 3 外光吸収層 4 光透過性球状ビーズ 5 レンチキュラーレンズ 6 振るい 7 振動器 8 加熱成形ロール 9 加熱成形ロール 10 レンチキュラーレンズシート 19 接着剤層 20 レンチキュラーレンズシート 30 レンチキュラーレンズシート 40 エクストルーダ 51 スプレーノズル 52 スプレーノズル 53 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−161328(JP,A) 特開 昭58−72935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 21/62
Claims (2)
- 【請求項1】 押出成形されたシート状スクリーン基材
にレンチキュラーレンズを形成してなるレンチキュラー
レンズシートにおいて、前記スクリーン基材の出射光側
表面に直接、光透過性ビーズを搭載または埋設したこと
を特徴とする透過形スクリーン用レンチキュラーレンズ
シート。 - 【請求項2】 押出成形されたシート状スクリーン基材
の入射光側にレンチキュラーレンズを形成し、出射光側
に設けた縞状の外光吸収層に反射防止用ブラックストラ
イプを設けてなる透過形スクリーン用レンチキュラーレ
ンズシートにおいて、前記スクリーン基材の出射光側表
面に直接、光透過性ビーズを搭載または埋設したことを
特徴とする透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3046608A JP2806063B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3046608A JP2806063B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04282625A JPH04282625A (ja) | 1992-10-07 |
JP2806063B2 true JP2806063B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=12752020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3046608A Expired - Fee Related JP2806063B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2806063B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2827552B2 (ja) * | 1991-03-27 | 1998-11-25 | 松下電器産業株式会社 | 透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシート |
JP2881101B2 (ja) * | 1993-04-19 | 1999-04-12 | 惠和商工株式会社 | スクリーン用シート材 |
JP2000301048A (ja) * | 1999-04-23 | 2000-10-31 | Sony Corp | 微小体の配列方法及び微小体の配列装置 |
JP3753326B2 (ja) | 2003-12-15 | 2006-03-08 | セイコーエプソン株式会社 | 直進光制御部付きレンズ基板の製造方法、直進光制御部付きレンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2891705B2 (ja) * | 1987-12-18 | 1999-05-17 | 大日本印刷株式会社 | 透過形スクリーン用レンチキュラーレンズシートおよびその製造方法 |
-
1991
- 1991-03-12 JP JP3046608A patent/JP2806063B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04282625A (ja) | 1992-10-07 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |