JP2805845B2 - 浸炭焼入れ用快削鋼 - Google Patents
浸炭焼入れ用快削鋼Info
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Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
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Description
(産業上の利用分野) 本発明は、歯車,シャフト,リテーナ,ロッド,ピン
等の表面の硬度と全体の靭性とが共に要求される部品の
素材として好適に利用される機械構造用鋼に関するもの
であり、とくに、浸炭焼入れを施し、従来研削加工で仕
上げていた表層の浸炭焼入れ部を切削にて仕上げる場合
に、優れた被削性を示す浸炭焼入れ用快削鋼に関するも
のである。 (従来の技術) 従来、歯車,シャフト,リテーナ,ロッド,ピン等の
表面の硬度と全体の靭性とが共に要求される部品は、肌
焼鋼と称される機械構造用合金鋼に浸炭焼入れを施して
使用されることが多い(例えば、JIS G 4051 S20C
K、JIS G 4102 SNC415,815、JIS G 4103 SNCM2
20,415,420など)。 この場合、浸炭焼入れ部はビッカース硬さ(Hv)800
にも及ぶ高硬度であり、超硬工具やハイス工具で切削加
工を行うことは極めて困難であり、従来は、研削加工で
仕上げを行っていた。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、研削加工は切削加工に比べて加工効率
が著しく低く、生産性が劣るため生産コストが高くつく
という欠点がある。 一方、CBN工具やセラミックス工具のごとく、高硬度
材を切削することが可能である新しい工具が開発されつ
つあり、高硬度の浸炭焼入れ部分の切削加工(旋削加
工)も可能になりつつある。 しかしながら、従来の快削鋼、例えば硫黄快削鋼や鉛
快削鋼では、超硬工具やハイス工具で切削する場合には
優れた被削性を示すものの、浸炭焼入れ部の切削加工に
おいては十分な被削性改善が認められず、新規な快削鋼
の出現が課題となっていた。 (発明の目的) 本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたも
ので、CBN工具やセラミックス工具などからなる新しい
工具を用いて、浸炭焼入れ部の切削加工を良好に行うこ
とが可能であり、浸炭焼入れ部の切削加工性に優れた浸
炭焼入れ用快削鋼を提供することを目的としている。
等の表面の硬度と全体の靭性とが共に要求される部品の
素材として好適に利用される機械構造用鋼に関するもの
であり、とくに、浸炭焼入れを施し、従来研削加工で仕
上げていた表層の浸炭焼入れ部を切削にて仕上げる場合
に、優れた被削性を示す浸炭焼入れ用快削鋼に関するも
のである。 (従来の技術) 従来、歯車,シャフト,リテーナ,ロッド,ピン等の
表面の硬度と全体の靭性とが共に要求される部品は、肌
焼鋼と称される機械構造用合金鋼に浸炭焼入れを施して
使用されることが多い(例えば、JIS G 4051 S20C
K、JIS G 4102 SNC415,815、JIS G 4103 SNCM2
20,415,420など)。 この場合、浸炭焼入れ部はビッカース硬さ(Hv)800
にも及ぶ高硬度であり、超硬工具やハイス工具で切削加
工を行うことは極めて困難であり、従来は、研削加工で
仕上げを行っていた。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、研削加工は切削加工に比べて加工効率
が著しく低く、生産性が劣るため生産コストが高くつく
という欠点がある。 一方、CBN工具やセラミックス工具のごとく、高硬度
材を切削することが可能である新しい工具が開発されつ
つあり、高硬度の浸炭焼入れ部分の切削加工(旋削加
工)も可能になりつつある。 しかしながら、従来の快削鋼、例えば硫黄快削鋼や鉛
快削鋼では、超硬工具やハイス工具で切削する場合には
優れた被削性を示すものの、浸炭焼入れ部の切削加工に
おいては十分な被削性改善が認められず、新規な快削鋼
の出現が課題となっていた。 (発明の目的) 本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたも
ので、CBN工具やセラミックス工具などからなる新しい
工具を用いて、浸炭焼入れ部の切削加工を良好に行うこ
とが可能であり、浸炭焼入れ部の切削加工性に優れた浸
炭焼入れ用快削鋼を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る浸炭焼入れ用快削鋼は、重量%で、C:0.
10〜0.30%、およびMn:3.0%以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0
%以下,Mo:6.0%以下,Al:2.0%以下のうちから選ばれる
1種または2種以上を含み、さらにB:0.004〜0.020%、
N:0.005〜0.050%で且つN/B:0.5〜4.0を含み、必要に応
じてNb:0.5%以下,V:0.3%以下のうちから選ばれる1種
または2種を含み、同じく必要に応じてCa:0.008%以
下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以下,Bi:0.10%以下,Te:0.0
5%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含
み、O:0.0015%以下、Si:0.10%以下、P:0.015%以下、
およびTi,Zr,REMなどの窒化物生成度の高い元素の総量:
0.01%以下にそれぞれ規制し、残部Feおよび不純物より
なり、浸炭焼入れ部の切削加工性に優れているものとす
ることにより、上述した従来の課題を解決するための手
段としたことを特徴としている。 本発明者らは、浸炭焼入れ部の被削性に及ぼす各種元
素に関する基礎研究を進め、とくに浸炭焼入れ部のセラ
ミックス工具による切削において、BN介在物が極めて有
効であることを見い出した。 この場合、BNを鋼中に添加する手法として、BN化合物
を溶鋼中に直接添加する手法と、BとNとを溶鋼中に別
々に添加して凝固の過程あるいは熱処理などのその後の
過程で析出させる手法が考えられる。 しかしながら、前者のBN化合物を溶鋼中に直接添加す
る手法では、BN化合物と溶鋼との比重差などから極めて
困難である。 これに対して後者のBとNとを溶鋼中に別々に添加す
る手法では、BN化合物ほど比重差の問題は生じないが、
この場合、BとNの含有量が重要であり、特にその比が
重要であること、およびTi,Zr,REMなどの窒化物生成度
の高い元素とO(酸素)の含有量を低くすることが重要
であることが種々の実験・研究より明らかとなった。 そして、被削性向上の点からはN/B比が0.5〜4.0の範
囲にあることが望ましく、さらに、浸炭焼入れ材の強度
の点からは結晶粒を微細にするためにN/B比を1.3〜4.0
の範囲にすることが望ましいことが明らかとなった。さ
らにまた、高温で浸炭焼入れを行う場合において結晶粒
の粗大化を防止したいときには、Nb,Vなどの炭化物生成
元素を添加するのが有効であることを見いだした。 また、浸炭焼入れ部をCBN工具やセラミックス工具で
切削加工する場合、浸炭部に粒界酸化層があると、工具
が微小チッピングを起し易いことが明らかになった。こ
の粒界酸化層を抑制するためには、Siを低減することが
有効であるので、本発明者らはSiを低減することにより
浸炭焼入れ部の切削における工具摩耗が大幅に低減し、
工具寿命が延長することを見い出した。 さらに、浸炭焼入れを行う前に荒加工として切削する
場合には、従来の快削元素において被削性改善の効果が
期待されるので、浸炭焼入れ部の強度特性に悪影響を及
ぼさない程度に、微量のCa,Pb,S,Bi,Teなどの従来から
ある被削性向上元素を添加することは有効である。 本発明に係る浸炭焼入用快削鋼は、上述した本発明者
らの基礎研究の結果開発されたもので、その化学成分組
成(重量%)の限定理由についてさらに詳細に説明す
る。 C:0.10〜0.30% Cは本発明に係る浸炭焼入れ用快削鋼を素材とした機
械構造用部品の強度を確保するうえで必要な元素であ
り、そのためには0.10%以上含有させることが必要であ
る。しかし、多量に含有すると全体の靭性を低下させる
ので、その上限を0.30%とする。 Mn:3.0%以下 Mnは脱酸剤および脱硫剤として有効な元素であり、鋼
の焼入れ性を高めるほか、MnS等の硫化物を形成するこ
とによってSによる熱間脆化を防止する効果があるの
で、添加する場合にはより望ましくは0.1%以上含有さ
せるのがよい。しかし、多量に含有すると被削性を劣化
させるため、添加するとしてもその上限を3.0%とす
る。 Cr:8.0%以下 Crは鋼の焼入れ性および焼入れ焼もどし後の強度を向
上させるために効果的な元素であり、機械構造部品の要
求特性等に応じて適宜積極的に添加するのもよく、上述
した効果を得るためにはより望ましくは0.1%以上含有
させるのがよい。しかし、多量に含有すると焼入れ性お
よび被削性が損なわれるので、添加するとしてもその上
限を8.0%とする。 Ni:5.0%以下 Niは鋼の焼入れ性および焼入れ焼もどし後の靭性を向
上させるのに有効な元素であり、機械構造部品の要求特
性等に応じて適宜積極的に添加するのもよく、上述した
効果を得るためにはより望ましくは0.3%以上含有させ
るのがよい。しかし、多量に含有すると被削性が損なわ
れるので、添加するとしてもその上限を5.0%とする。 Mo:6.0%以下 Moは鋼の焼入れ性および焼入れ焼もどし後の強度およ
び靭性を向上させるのに有効な元素であり、機械構造部
品の要求特性等に応じて適宜積極的に添加するのもよ
く、上述した効果を得るためにはより望ましくは0.05%
以上含有させるのがよい。しかし、多量に含有すると複
炭化物が形成され、焼入れ性が低下すると同時に被削性
が低下するので、添加するとしてもその上限を6.0%と
する。 Al:2.0%以下 Alは脱酸元素として作用し、鋼中の酸素量を低下させ
るのに有効であると同時に窒化性を改善するのに有効な
元素であるので、必要に応じて適宜積極的に添加するの
もよく、上述した効果を得るためにはより望ましくは0.
005%以上含有させるのがよい。しかし、多量に含有す
ると靭性が損なわれるので、添加するとしてもその上限
を2.0%とする。 B:0.004〜0.020% N:0.005〜0.050%で且つ N/B:0.5〜4.0 BとNは鋼中においてBN介在物を形成し、浸炭焼入れ
部の切削加工、とくにCBNやセラミックス工具を用いた
切削加工の際の切削加工性を著しく良好なものとする効
果がある。そして、このような切削加工性を向上させる
ためには、Bを0.004〜0.020%、Nを0.005〜0.050%で
且つN/Bが0.5〜4.0の範囲となるようにすることが望ま
しく、さらに浸炭焼入れ材の強度の点から、結晶粒を微
細にするためには、Nが若干多目となるように、N/Bが
1.3〜4.0の範囲となるようにすることが望ましい。ま
た、鋼中に未固溶のB(insol.B)を残留させておくこ
とにより、焼入れ性を向上させることができるようにな
り、このような観点からは鋼中の未固溶のB量が0.0006
〜0.0100%程度となるように調整しておくことも必要に
応じて望ましい。しかし、鋼中におけるBN量が多すぎる
と、鋼の熱間加工性を害することとなるので、上述のB,
NおよびN/Bの範囲とする必要がある。 Nb:0.5%以下,V:0.3%以下のうちから選ばれる1種また
は2種 Nb,Vは炭化物生成元素であり、とくに高温で浸炭焼入
れを行うことによって、例えば浸炭時間の短縮化などを
はかるようなときに、結晶粒の粗大化を防止したい場合
には、これら炭窒化物生成元素であるNbをより望ましく
は0.01%以上、Vをより望ましくは0.01%以上でかつこ
れらの1種または2種を必要に応じて添加するのもよ
い。しかし、多すぎると粗大炭化物が生成しやすくな
り、靭性を低下させることとなるので、添加するとして
もNbは0.5%以下,Vは0.3%以下とするのが望ましい。 Ca:0.008%以下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以下,Bi:0.10
%以下,Te:0.05%以下のうちから選ばれる1種または2
種以上 浸炭焼入れを行う前に荒加工として切削加工を行う場
合には、従来の快削元素の添加により被削性の改善効果
が期待できるので、浸炭焼入れ部の強度特性に悪影響を
及ぼさない程度に添加することも必要に応じて望まし
く、このような荒加工の際の被削性改善のために、より
望ましくはCaを0.001%以上,Pbを0.01%以上,Sを0.05%
以上,Biを0.01%以上,Teを0.005%以上でかつこれらの
1種また2種以上を必要に応じて添加するのもよい。し
かし、多すぎると介在物が多量に生成しやすくなり、靭
性を低下させたり、鋼の製造性を悪化させたりすること
となるので、添加するとしてもCaは0.008%以下,Pbは0.
10%以下,Sは0.15%以下,Biは0.10%以下,Teは0.05%以
下とすることが望ましい。 O:0.0015%以下 鋼中に含まれるO量が多すぎるとこれがBと結合して
B2O3が形成され、鋼中にBN介在物を生成させて浸炭焼入
れ部の切削加工性を向上させるという効果が十分に得が
たくなるので、鋼中の酸素含有量は0.0015%以下とする
必要がある。 Si:0.10%以下 Siは脱酸剤として有効な元素であるが、浸炭焼入れ状
態での切削加工において工具寿命に有害な粒界酸化層の
生成を助長することがわかった。したがって、これを防
止するためには、Siを0.10%以下にすることが必要であ
り、より好ましくは0.03%以下に制限するのがよい。 P:0.015%以下 Pは鋼の延性を低下させるので微量であることが好ま
しい。特に浸炭焼入れ時の加熱により、オーステナイト
粒界に偏析して粒界を脆化するので、これを防止するた
めに0.015%以下にすることが必要である。 Ti,Zr,REMなどの窒化物生成度の高い元素の総量:0.01%
以下 Ti,Zr,REM(希土類元素の1種または2種以上)など
の窒化物生成度の高い元素が多量に含まれると、Nと結
合して窒化物を形成し、鋼中にBN介在物を生成させて浸
炭焼入れ部の切削加工性を向上させるという効果が十分
得がたくなるので、これら窒化物生成度の高い元素の総
量を0.01%以下とする必要がある。 (実施例) 真空誘導溶解炉を用いて本発明鋼と比較鋼とを溶製
し、それぞれ鋼塊に鋳造した、第1表に各鋼塊の化学成
分を示す。 次に、上記第1表に示した化学成分の鋼塊に対し、熱
間で直径25mmφの丸棒に鍛造し、焼ならし処理を行った
のち一部についてはさらに浸炭焼入れ処理を行った。 次いで、焼ならし処理材に対しては、第2表に示す条
件でドリル穴あけ加工による切削試験を行った。 また、浸炭焼入れ材に対しては、第3表に示す条件で
旋削加工による切削試験を行った。 そして、ドリル穴あけ加工試験においては、工具寿命
が5000mmとなるような切削速度を用い、また、旋削加工
においては、切削速度100m/minにおける工具寿命を用い
て、それぞれ比較鋼5を100としたときの比率で各供試
鋼の被削性を評価した。これらの結果を第4表に示す。 第4表に示した結果より明らかなように、鋼中にBNを
適量含有させ且つO量を0.0015%以下,Si量を0.10%以
下,P量を0.015%以下にすると共にTi+Zr+REM合計量を
0.01%以下とした本発明鋼A1〜A4,B1,B2,C1,C2ではいず
れも、BNを鋼中に含有させない比較鋼A5,A6およびこれ
と同様にBNを鋼中に含有させない比較鋼B3,C3に比べ
て、ハイス工具によるドリル穴あけ加工性および超硬工
具による旋削加工性の両方共がかなり優れており、浸炭
焼入れ前およびとくに浸炭焼入れ後の切削加工性に優れ
ていることが明らかである。 これに対して、鋼中にBNは含有されるものの、Ti+Zr
+REM合計量が多すぎかつまたN/B比が大きすぎる比較鋼
A7およびO量が多すぎる比較鋼A8はドリル穴あけ加工性
および旋削加工性の両方共に劣っていることが確かめら
れた。また、Bは含有されるもののSi量が多すぎる比較
鋼A9は、浸炭焼入れ後の旋削加工性が発明鋼にくらべて
劣っていることが確かめられた。
10〜0.30%、およびMn:3.0%以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0
%以下,Mo:6.0%以下,Al:2.0%以下のうちから選ばれる
1種または2種以上を含み、さらにB:0.004〜0.020%、
N:0.005〜0.050%で且つN/B:0.5〜4.0を含み、必要に応
じてNb:0.5%以下,V:0.3%以下のうちから選ばれる1種
または2種を含み、同じく必要に応じてCa:0.008%以
下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以下,Bi:0.10%以下,Te:0.0
5%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含
み、O:0.0015%以下、Si:0.10%以下、P:0.015%以下、
およびTi,Zr,REMなどの窒化物生成度の高い元素の総量:
0.01%以下にそれぞれ規制し、残部Feおよび不純物より
なり、浸炭焼入れ部の切削加工性に優れているものとす
ることにより、上述した従来の課題を解決するための手
段としたことを特徴としている。 本発明者らは、浸炭焼入れ部の被削性に及ぼす各種元
素に関する基礎研究を進め、とくに浸炭焼入れ部のセラ
ミックス工具による切削において、BN介在物が極めて有
効であることを見い出した。 この場合、BNを鋼中に添加する手法として、BN化合物
を溶鋼中に直接添加する手法と、BとNとを溶鋼中に別
々に添加して凝固の過程あるいは熱処理などのその後の
過程で析出させる手法が考えられる。 しかしながら、前者のBN化合物を溶鋼中に直接添加す
る手法では、BN化合物と溶鋼との比重差などから極めて
困難である。 これに対して後者のBとNとを溶鋼中に別々に添加す
る手法では、BN化合物ほど比重差の問題は生じないが、
この場合、BとNの含有量が重要であり、特にその比が
重要であること、およびTi,Zr,REMなどの窒化物生成度
の高い元素とO(酸素)の含有量を低くすることが重要
であることが種々の実験・研究より明らかとなった。 そして、被削性向上の点からはN/B比が0.5〜4.0の範
囲にあることが望ましく、さらに、浸炭焼入れ材の強度
の点からは結晶粒を微細にするためにN/B比を1.3〜4.0
の範囲にすることが望ましいことが明らかとなった。さ
らにまた、高温で浸炭焼入れを行う場合において結晶粒
の粗大化を防止したいときには、Nb,Vなどの炭化物生成
元素を添加するのが有効であることを見いだした。 また、浸炭焼入れ部をCBN工具やセラミックス工具で
切削加工する場合、浸炭部に粒界酸化層があると、工具
が微小チッピングを起し易いことが明らかになった。こ
の粒界酸化層を抑制するためには、Siを低減することが
有効であるので、本発明者らはSiを低減することにより
浸炭焼入れ部の切削における工具摩耗が大幅に低減し、
工具寿命が延長することを見い出した。 さらに、浸炭焼入れを行う前に荒加工として切削する
場合には、従来の快削元素において被削性改善の効果が
期待されるので、浸炭焼入れ部の強度特性に悪影響を及
ぼさない程度に、微量のCa,Pb,S,Bi,Teなどの従来から
ある被削性向上元素を添加することは有効である。 本発明に係る浸炭焼入用快削鋼は、上述した本発明者
らの基礎研究の結果開発されたもので、その化学成分組
成(重量%)の限定理由についてさらに詳細に説明す
る。 C:0.10〜0.30% Cは本発明に係る浸炭焼入れ用快削鋼を素材とした機
械構造用部品の強度を確保するうえで必要な元素であ
り、そのためには0.10%以上含有させることが必要であ
る。しかし、多量に含有すると全体の靭性を低下させる
ので、その上限を0.30%とする。 Mn:3.0%以下 Mnは脱酸剤および脱硫剤として有効な元素であり、鋼
の焼入れ性を高めるほか、MnS等の硫化物を形成するこ
とによってSによる熱間脆化を防止する効果があるの
で、添加する場合にはより望ましくは0.1%以上含有さ
せるのがよい。しかし、多量に含有すると被削性を劣化
させるため、添加するとしてもその上限を3.0%とす
る。 Cr:8.0%以下 Crは鋼の焼入れ性および焼入れ焼もどし後の強度を向
上させるために効果的な元素であり、機械構造部品の要
求特性等に応じて適宜積極的に添加するのもよく、上述
した効果を得るためにはより望ましくは0.1%以上含有
させるのがよい。しかし、多量に含有すると焼入れ性お
よび被削性が損なわれるので、添加するとしてもその上
限を8.0%とする。 Ni:5.0%以下 Niは鋼の焼入れ性および焼入れ焼もどし後の靭性を向
上させるのに有効な元素であり、機械構造部品の要求特
性等に応じて適宜積極的に添加するのもよく、上述した
効果を得るためにはより望ましくは0.3%以上含有させ
るのがよい。しかし、多量に含有すると被削性が損なわ
れるので、添加するとしてもその上限を5.0%とする。 Mo:6.0%以下 Moは鋼の焼入れ性および焼入れ焼もどし後の強度およ
び靭性を向上させるのに有効な元素であり、機械構造部
品の要求特性等に応じて適宜積極的に添加するのもよ
く、上述した効果を得るためにはより望ましくは0.05%
以上含有させるのがよい。しかし、多量に含有すると複
炭化物が形成され、焼入れ性が低下すると同時に被削性
が低下するので、添加するとしてもその上限を6.0%と
する。 Al:2.0%以下 Alは脱酸元素として作用し、鋼中の酸素量を低下させ
るのに有効であると同時に窒化性を改善するのに有効な
元素であるので、必要に応じて適宜積極的に添加するの
もよく、上述した効果を得るためにはより望ましくは0.
005%以上含有させるのがよい。しかし、多量に含有す
ると靭性が損なわれるので、添加するとしてもその上限
を2.0%とする。 B:0.004〜0.020% N:0.005〜0.050%で且つ N/B:0.5〜4.0 BとNは鋼中においてBN介在物を形成し、浸炭焼入れ
部の切削加工、とくにCBNやセラミックス工具を用いた
切削加工の際の切削加工性を著しく良好なものとする効
果がある。そして、このような切削加工性を向上させる
ためには、Bを0.004〜0.020%、Nを0.005〜0.050%で
且つN/Bが0.5〜4.0の範囲となるようにすることが望ま
しく、さらに浸炭焼入れ材の強度の点から、結晶粒を微
細にするためには、Nが若干多目となるように、N/Bが
1.3〜4.0の範囲となるようにすることが望ましい。ま
た、鋼中に未固溶のB(insol.B)を残留させておくこ
とにより、焼入れ性を向上させることができるようにな
り、このような観点からは鋼中の未固溶のB量が0.0006
〜0.0100%程度となるように調整しておくことも必要に
応じて望ましい。しかし、鋼中におけるBN量が多すぎる
と、鋼の熱間加工性を害することとなるので、上述のB,
NおよびN/Bの範囲とする必要がある。 Nb:0.5%以下,V:0.3%以下のうちから選ばれる1種また
は2種 Nb,Vは炭化物生成元素であり、とくに高温で浸炭焼入
れを行うことによって、例えば浸炭時間の短縮化などを
はかるようなときに、結晶粒の粗大化を防止したい場合
には、これら炭窒化物生成元素であるNbをより望ましく
は0.01%以上、Vをより望ましくは0.01%以上でかつこ
れらの1種または2種を必要に応じて添加するのもよ
い。しかし、多すぎると粗大炭化物が生成しやすくな
り、靭性を低下させることとなるので、添加するとして
もNbは0.5%以下,Vは0.3%以下とするのが望ましい。 Ca:0.008%以下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以下,Bi:0.10
%以下,Te:0.05%以下のうちから選ばれる1種または2
種以上 浸炭焼入れを行う前に荒加工として切削加工を行う場
合には、従来の快削元素の添加により被削性の改善効果
が期待できるので、浸炭焼入れ部の強度特性に悪影響を
及ぼさない程度に添加することも必要に応じて望まし
く、このような荒加工の際の被削性改善のために、より
望ましくはCaを0.001%以上,Pbを0.01%以上,Sを0.05%
以上,Biを0.01%以上,Teを0.005%以上でかつこれらの
1種また2種以上を必要に応じて添加するのもよい。し
かし、多すぎると介在物が多量に生成しやすくなり、靭
性を低下させたり、鋼の製造性を悪化させたりすること
となるので、添加するとしてもCaは0.008%以下,Pbは0.
10%以下,Sは0.15%以下,Biは0.10%以下,Teは0.05%以
下とすることが望ましい。 O:0.0015%以下 鋼中に含まれるO量が多すぎるとこれがBと結合して
B2O3が形成され、鋼中にBN介在物を生成させて浸炭焼入
れ部の切削加工性を向上させるという効果が十分に得が
たくなるので、鋼中の酸素含有量は0.0015%以下とする
必要がある。 Si:0.10%以下 Siは脱酸剤として有効な元素であるが、浸炭焼入れ状
態での切削加工において工具寿命に有害な粒界酸化層の
生成を助長することがわかった。したがって、これを防
止するためには、Siを0.10%以下にすることが必要であ
り、より好ましくは0.03%以下に制限するのがよい。 P:0.015%以下 Pは鋼の延性を低下させるので微量であることが好ま
しい。特に浸炭焼入れ時の加熱により、オーステナイト
粒界に偏析して粒界を脆化するので、これを防止するた
めに0.015%以下にすることが必要である。 Ti,Zr,REMなどの窒化物生成度の高い元素の総量:0.01%
以下 Ti,Zr,REM(希土類元素の1種または2種以上)など
の窒化物生成度の高い元素が多量に含まれると、Nと結
合して窒化物を形成し、鋼中にBN介在物を生成させて浸
炭焼入れ部の切削加工性を向上させるという効果が十分
得がたくなるので、これら窒化物生成度の高い元素の総
量を0.01%以下とする必要がある。 (実施例) 真空誘導溶解炉を用いて本発明鋼と比較鋼とを溶製
し、それぞれ鋼塊に鋳造した、第1表に各鋼塊の化学成
分を示す。 次に、上記第1表に示した化学成分の鋼塊に対し、熱
間で直径25mmφの丸棒に鍛造し、焼ならし処理を行った
のち一部についてはさらに浸炭焼入れ処理を行った。 次いで、焼ならし処理材に対しては、第2表に示す条
件でドリル穴あけ加工による切削試験を行った。 また、浸炭焼入れ材に対しては、第3表に示す条件で
旋削加工による切削試験を行った。 そして、ドリル穴あけ加工試験においては、工具寿命
が5000mmとなるような切削速度を用い、また、旋削加工
においては、切削速度100m/minにおける工具寿命を用い
て、それぞれ比較鋼5を100としたときの比率で各供試
鋼の被削性を評価した。これらの結果を第4表に示す。 第4表に示した結果より明らかなように、鋼中にBNを
適量含有させ且つO量を0.0015%以下,Si量を0.10%以
下,P量を0.015%以下にすると共にTi+Zr+REM合計量を
0.01%以下とした本発明鋼A1〜A4,B1,B2,C1,C2ではいず
れも、BNを鋼中に含有させない比較鋼A5,A6およびこれ
と同様にBNを鋼中に含有させない比較鋼B3,C3に比べ
て、ハイス工具によるドリル穴あけ加工性および超硬工
具による旋削加工性の両方共がかなり優れており、浸炭
焼入れ前およびとくに浸炭焼入れ後の切削加工性に優れ
ていることが明らかである。 これに対して、鋼中にBNは含有されるものの、Ti+Zr
+REM合計量が多すぎかつまたN/B比が大きすぎる比較鋼
A7およびO量が多すぎる比較鋼A8はドリル穴あけ加工性
および旋削加工性の両方共に劣っていることが確かめら
れた。また、Bは含有されるもののSi量が多すぎる比較
鋼A9は、浸炭焼入れ後の旋削加工性が発明鋼にくらべて
劣っていることが確かめられた。
以上説明してきたように、本発明に係る浸炭焼入れ用
快削鋼は、重量%で、C:0.10〜0.30%、およびMn:3.0%
以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0%以下,Mo:6.0%以下,Al:2.0
%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含み、
さらにB:0.004〜0.020%、N:0.005〜0.050%で且つN/B:
0.5〜4.0を含み、必要に応じてNb:0.5%以下,V:0.3%以
下のうちから選ばれる1種または2種を含み、同じく必
要に応じてCa:0.008%以下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以
下,Bi:0.10%以下,Te:0.05%以下のうちから選ばれる1
種または2種以上を含み、O:0.0015%以下、Si:0.10%
以下、P:0.015%以下、およびTi,Zr,REMなどの窒化物生
成度の高い元素の総量:0.01%以下にそれぞれ規制し、
残部Feおよび不純物よりなるものであるから、浸炭焼入
れ処理後において、CBN工具やセラミックス工具からな
る新しい工具を用いて浸炭焼入れ部の切削加工を行う場
合に、優れた切削加工性を示し、従来の研削加工に比較
して加工効率を著しく向上させることが可能であり、表
面の硬度と全体の靭性とが要求される歯車,シャフト,
リテーナ,ロッド,ピン等の生産性を著しく向上させる
ことができるようになるという優れた効果を奏する。
快削鋼は、重量%で、C:0.10〜0.30%、およびMn:3.0%
以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0%以下,Mo:6.0%以下,Al:2.0
%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含み、
さらにB:0.004〜0.020%、N:0.005〜0.050%で且つN/B:
0.5〜4.0を含み、必要に応じてNb:0.5%以下,V:0.3%以
下のうちから選ばれる1種または2種を含み、同じく必
要に応じてCa:0.008%以下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以
下,Bi:0.10%以下,Te:0.05%以下のうちから選ばれる1
種または2種以上を含み、O:0.0015%以下、Si:0.10%
以下、P:0.015%以下、およびTi,Zr,REMなどの窒化物生
成度の高い元素の総量:0.01%以下にそれぞれ規制し、
残部Feおよび不純物よりなるものであるから、浸炭焼入
れ処理後において、CBN工具やセラミックス工具からな
る新しい工具を用いて浸炭焼入れ部の切削加工を行う場
合に、優れた切削加工性を示し、従来の研削加工に比較
して加工効率を著しく向上させることが可能であり、表
面の硬度と全体の靭性とが要求される歯車,シャフト,
リテーナ,ロッド,ピン等の生産性を著しく向上させる
ことができるようになるという優れた効果を奏する。
Claims (4)
- 【請求項1】重量%で、C:0.10〜0.30%、およびMn:3.0
%以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0%以下,Mo:6.0%以下,Al:
2.0%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含
み、さらにB:0.004〜0.020%、N:0.005〜0.050%で且つ
N/B:0.5〜4.0を含み、O:0.0015%以下、Si:0.10%以
下、P:0.015%以下、およびTi,Zr,REMなどの窒化物生成
度の高い元素の総量:0.01%以下にそれぞれ規制し、残
部Feおよび不純物よりなり、浸炭焼入れ部の切削加工性
に優れていることを特徴とする浸炭焼入れ用快削鋼。 - 【請求項2】重量%で、C:0.10〜0.30%、およびMn:3.0
%以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0%以下,Mo:6.0%以下,Al:
2.0%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含
み、さらにB:0.004〜0.020%、N:0.005〜0.050%で且つ
N/B:0.5〜4.0を含み、さらにまたNb:0.5%以下,V:0.3%
以下のうちから選ばれる1種または2種を含み、O:0.00
15%以下、Si:0.10%以下、P:0.015%以下、およびTi,Z
r,REMなどの窒化物生成度の高い元素の総量:0.01%以下
にそれぞれ規制し、残部Feおよび不純物よりなり、浸炭
焼入れ部の切削加工性に優れていることを特徴とする浸
炭焼入れ用快削鋼。 - 【請求項3】重量%で、C:0.10〜0.30%、およびMn:3.0
%以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0%以下,Mo:6.0%以下,Al:
2.0%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含
み、さらにB:0.004〜0.020%、N:0.005〜0.050%で且つ
N/B:0.5〜4.0を含み、さらにまたCa:0.008%以下,Pb:0.
10%以下,S:0.15%以下,Bi:0.10%以下,Te:0.05%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含み、O:0.00
15%以下、Si:0.10%以下、P:0.015%以下、およびTi,Z
r,REMなどの窒化物生成度の高い元素の総量:0.01%以下
にそれぞれ規制し、残部Feおよび不純物よりなり、浸炭
焼入れ部の切削加工性に優れていることを特徴とする浸
炭焼入れ用快削鋼。 - 【請求項4】重量%で、C:0.10〜0.30%、およびMn:3.0
%以下,Cr:8.0%以下,Ni:5.0%以下,Mo:6.0%以下,Al:
2.0%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含
み、さらにB:0.004〜0.020%、N:0.005〜0.050%で且つ
N/B:0.5〜4.0を含み、さらにまたNb:0.5%以下,V:0.3%
以下のうちから選ばれる1種または2種を含み、さらに
またCa:0.008%以下,Pb:0.10%以下,S:0.15%以下,Bi:
0.10%以下,Te:0.05%以下のうちから選ばれる1種また
は2種以上を含み、O:0.0015%以下、Si:0.10%以下、
P:0.015%以下、およびTi,Zr,REMなどの窒化物生成度の
高い元素の総量:0.01%以下にそれぞれ規制し、残部Fe
および不純物よりなり、浸炭焼入れ部の切削加工性に優
れていることを特徴とする浸炭焼入れ用快削鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14585089A JP2805845B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | 浸炭焼入れ用快削鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14585089A JP2805845B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | 浸炭焼入れ用快削鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0310047A JPH0310047A (ja) | 1991-01-17 |
JP2805845B2 true JP2805845B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=15394539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14585089A Expired - Fee Related JP2805845B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | 浸炭焼入れ用快削鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2805845B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022108012A1 (de) | 2021-04-12 | 2022-10-13 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Verfahren zur Herstellung eines Wellgetriebebauteils, Wellgetriebebauteil und Wellgetriebe |
WO2022218469A1 (de) | 2021-04-12 | 2022-10-20 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Verfahren zur herstellung eines wellgetriebebauteils, wellgetriebebauteil und wellgetriebe |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0826432B2 (ja) * | 1993-03-19 | 1996-03-13 | 愛知製鋼株式会社 | 高品質肌焼鋼 |
CN101568661B (zh) | 2007-10-29 | 2012-05-02 | 新日本制铁株式会社 | 马氏体型热锻造用非调质钢以及热锻造非调质钢部件 |
RU2623530C1 (ru) * | 2015-12-31 | 2017-06-27 | Открытое акционерное общество "АВТОВАЗ" | Низкоуглеродистая автоматная сталь |
-
1989
- 1989-06-07 JP JP14585089A patent/JP2805845B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022108012A1 (de) | 2021-04-12 | 2022-10-13 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Verfahren zur Herstellung eines Wellgetriebebauteils, Wellgetriebebauteil und Wellgetriebe |
WO2022218469A1 (de) | 2021-04-12 | 2022-10-20 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Verfahren zur herstellung eines wellgetriebebauteils, wellgetriebebauteil und wellgetriebe |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0310047A (ja) | 1991-01-17 |
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