JP3467929B2 - 高周波焼入れ用高靱性熱間鍛造非調質鋼 - Google Patents

高周波焼入れ用高靱性熱間鍛造非調質鋼

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高靱性を示すと共に
高周波焼入れのみによって浸炭処理鋼と同等の表面硬さ
を得ることができる熱間鍛造非調質鋼に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、機械構造用炭素鋼は熱間
加工後に焼入れ焼戻しの調質処理を行って使用に供され
るのが一般的であったが、この調質処理には多くのエネ
ルギ−と手間や設備コストが費やされていた。そこで、
近年では、「省エネルギ−」という社会的要請に応える
べく熱間加工のままで使用できる“非調質鋼”の開発が
盛んに行われるようになってきた。
【0003】一方、これら機械構造用鋼は表面硬化処理
を施して使用されることが多く、表面硬化法としては浸
炭,窒化及び高周波焼入れが採用されている。この中
で、特に「浸炭」はマトリックスが高靱性である材料の
表層を高炭素化することにより硬化することを狙ったも
ので、疲労強度の向上を目的として主にギア等の材料に
適用されている。なお、これらのマトリックスの靱性の
確保にはC量を低減させる手段が一般的に採用されてお
り、この点からも表面層の硬化には浸炭処理が有効であ
った。
【0004】しかし、浸炭処理はガス雰囲気中でのバッ
チ処理が主流をなしており、例えば900℃近傍で数時
間以上の加熱保持を有するといったように多くのエネル
ギ−とコストが費やされる。また、実操業においては、
浸炭材の処理等のために環境の悪化を伴いがちである等
といった問題のほか、インライン化が困難であるといっ
たような問題もあった。
【0005】そこで、これら問題の解決のため、高周波
焼入れ処理のみで所望の表面硬化を行うことが研究され
るようになった。なぜなら、高周波焼入れ処理は表面硬
化処理時間の短縮やエネルギ−の低減、更には環境のク
リ−ン化に非常に有利だからである。
【0006】なお、これまでにも非調質鋼の高周波焼入
れ処理について幾つかの報告がなされている。例えば特
開昭63−100157号公報には、化学成分組成を特
定し、ベイナイトの占める体積率が75%以上である組
織を有せしめた高周波焼入れ用非調質鋼が開示されてい
る。しかし、この鋼は母材の組織がベイナイト率75%
以上となるもので、そのため機械構造用鋼に望まれる重
要特性の1つである“被削性”が低下するという問題が
あった。
【0007】また、特開平2−179841号公報に
は、AlでNを固定すると共に、B添加で焼入れ性を向上
させることによって硬化層深さを確保するようにした高
周波焼入れ用非調質鋼が開示されている。しかしなが
ら、AlによってNを十分に固定するためには比較的多量
のAl添加が必要であるが、Alを過剰に添加すると硬い A
l23 相を形成して被削性を低下するという問題があ
り、この点からも上記鋼は実用上好ましいものとは言え
なかった。
【0008】一方、特開平5−33101号公報には高
周波焼入れクランクシャフト用非調質鋼に関する提案が
掲載されているが、これはC,Mn,Crの量を調整するこ
とによってマトリックス(芯部)自体にも所要硬さを確
保したものである。しかし、その実施例の記載からも分
かるように、靱性の観点からC量を0.52%以下に抑えざ
るを得ないこの鋼では表面硬さHR C60前後(ビッカ
−ス硬度で約700程度)を確保するのが精々で、やは
り表面硬化鋼としては十分なものとは言えなかった。
【0009】このようなことから、本発明が目的とした
のは、熱間鍛造のままの鋼材を出発材とし、これに高周
波焼入れ処理を施すことのみで経済的にかつ浸炭材なみ
の表面硬度を有すると共に、芯部の靱性が高い高周波焼
入れ用被調質鋼を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく、特に高周波焼入れによる表面硬化能と母
材靱性に及ぼす機械構造用非調質鋼の化学成分組成の影
響について鋭意研究を重ねた結果、次のような一連の知
見を得ることができた。
【0011】(A) 機械構造用鋼に所定量のNbを添加す
ると、熱間鍛造における冷却時にNb炭化物生成されるよ
うになるが、その後に高周波焼入れを施すとその加熱時
にこれがオ−ステナイト中に固溶し、この固溶Nbが焼入
れ性を向上させ硬化層深さを確保する。
【0012】(B) そして、上述したNbの効果をより発
揮させるためには、所定量のTi,Bを複合添加すること
が有効である。即ち、所定量のTi,Bを複合添加する
と、TiによるNの固定によってBが固溶状態で存在する
ことができるようになり、従って焼入れ性が向上してNb
同様に硬化層深さを確保する作用が発揮され、これがNb
の効果に悪影響を及ぼさないばかりか、Nbの効果と協働
して優れた表面硬化能を発揮するようになる。また、特
にTiについては、TiNを生成させNを固定すると共に、
TiNにより熱間鍛造における加熱時のオ−ステナイト粒
の成長を抑制し組織を微細化し、マトリックスの靱性の
向上にも寄与する。
【0013】(C) しかも、S,P及びNの含有量調整
を行うと一段と良好なマトリックス靱性の確保が叶うば
かりか、被削性や強度面の改善にも有効である。
【0014】(D) 更に、必要により所定量のNdを添加
すると、Nd硫化物の生成によりMnSが微細分散してフェ
ライト生成核密度が高まり、一層微細なフェライト・パ
−ライト組織を得ることができ、マトリックスが更に強
靱化する。
【0015】(E) 加えて、フェライト粒の微細化によ
り高周波焼入れの際の加熱時におけるフェライトの溶け
残り量が低減されるようになって、より深い硬化深さを
確保できる。
【0016】本発明は、上記知見事項等に基づいて完成
されたものであり、「熱間鍛造非調質鋼を、C:0.40〜
0.70%(以降、 成分割合を表す%は重量%とする),Si:
0.05〜 0.8%, Mn: 0.5〜 2.0%, S:0.01〜
0.15%,P:0.01〜0.07%, Cr: 0.1〜 1.5%,
Ti: 0.005〜0.05%,Nb: 0.005〜0.05%, B:0.
0005〜 0.005%, Al: 0.005〜0.05%,N: 0.005〜
0.02%を含有するか、 あるいは更にNd: 0.005〜 0.1%
をも含むと共に、 残部が実質的にはFe及び不純物元素か
らなる化学成分組成に構成することによって、 この鋼を
熱間鍛造した後に空冷又は放冷することによりフェライ
ト・パ−ライト組織が形成されるようにし、 高周波焼入
れによって浸炭焼入れ材なみの表面硬化層が形成される
と同時に優れた芯部(マトリックス)靱性をも発揮でき
るようにした点」に大きな特徴を有している。
【0017】上述のように、本発明は、熱間鍛造後に焼
戻し処理等の調質処理を行わない所謂“非調質鋼”であ
って、かつ熱間鍛造のままの鋼材から高周波焼入れ処理
を施すことで低コストにて浸炭材なみの表面硬度を有す
るところの“芯部がフェライト・パ−ライト組織からな
る高強度高靱性機械構造用鋼”を提供するものである
が、以下、本発明に係る高周波焼入れ用非調質鋼におい
て化学成分組成を前記の如くに限定した理由をその作用
と共に説明する。
【0018】
【作用】
a) C Cには鋼(母材部)に所望の強度を確保する作用、更に
は高周波焼入れ後の表面硬さを確保する作用があるが、
その含有量が0.40%を下回ると前記作用による所望の効
果が得られず、一方、0.70%を超えて含有させると靱性
が劣化するようになる。従って、C含有量は0.40〜0.70
%と定めたが、上記効果をより安定に確保するためには
0.53〜0.70%に調整するのが好ましい。
【0019】b) Si Siは、製鋼時の脱酸剤として含有させる元素であるが、
フェライトの強化にも効果的に作用する。従って、これ
らの作用を有効ならしめるために0.05%以上の含有量を
確保する必要がある。しかし、Si含有量が 0.8%を超え
ると前記効果は飽和してしまい、また靱性も劣化するよ
うになる。そのため、Si含有量は0.05〜0.8%と定めた
が、上記効果をより安定に確保するためには 0.3〜 0.8
%に調整するのが好ましい。
【0020】c) Mn Mnには鋼に所望の強度を確保する作用があるが、その含
有量が 0.5%未満であると前記作用による所望の効果が
得られず、一方、 2.0%を超えて含有させると焼入れ性
が向上し過ぎてベイナイト組織あるいは島状マルテンサ
イト組織の生成が促進され、被削性が低下するようにな
る。従って、Mn含有量は 0.5〜 2.0%と定めたが、上記
効果をより安定に確保するためには 0.7〜 1.6%に調整
するのが好ましい。
【0021】d) S Sは被削性の改善に有効な元素であり、そのためには少
なくとも0.01%の含有量を確保することが必要である
が、多量に含有させてもその効果が飽和するばかりか靱
性を低下させることにもなるので、S含有量は0.01〜0.
15%と定めた。しかし、上記効果をより安定に確保する
ためにはS含有量を0.02〜0.07%に調整するのが好まし
い。
【0022】e) P Pには鋼の強度を確保する作用があるが、その含有量が
0.01%未満では該作用による所望の効果を得ることがで
きず、一方、0.07%を超えて含有させてもその効果が飽
和するばかりか、靱性の劣化をもたらすようになる。従
って、P含有量は0.01〜0.07%と定めたが、好ましくは
0.01〜0.05%に調整するのが良い。
【0023】f) Cr CrにもMnと同様に鋼の強度を確保する作用があるので添
加を必要とする元素であるが、その含有量が 0.1%未満
であると前記作用による所望の効果を得ることができ
ず、一方、 1.5%を超えて含有させると焼入れ性が向上
し過ぎてベイナイト組織あるいは島状マルテンサイト組
織の生成が促進され、被削性が低下する。従って、Cr含
有量は 0.1〜 1.5%と定めたが、より好ましくは 0.1〜
1.0%に調整するのが良い。
【0024】g) Ti Tiは、鋼中でTi窒化物を形成してオ−ステナイト粒の成
長を抑制し組織の微細化を達成する作用を有すると共
に、後で説明するNb及びBの効果を有効ならしめるため
には欠かせない成分である。しかし、Ti含有量が 0.005
%未満であると前記作用による所望の効果が得られず、
一方、0.05%を超えて含有させると鋼中に形成されるTi
Nが粗大化してピンニングの効果(オ−ステナイト粒の
成長を抑制する効果)が薄れ、熱間鍛造の加熱時にオ−
ステナイト粒が粗大化して靱性を低下させるようにな
る。従って、Ti含有量は 0.005〜0.05%と定めたが、上
記効果をより安定して確保するためには0.01〜0.04%に
調整するのが好ましい。
【0025】h) Nb Nbは鋼中でNb炭窒化物を形成する傾向があるが、高周波
焼入れにおける加熱によってこのNb炭窒化物が溶解し、
解離したNbがオ−ステナイトに固溶して焼入れ性を向上
させ十分な硬化層深さを確保する作用を発揮する。しか
しながら、Nb含有量が 0.005%未満であると前記作用に
よる所望の効果が得られず、一方、0.05%を超えて含有
させると形成されるNb炭窒化物が粗大となるためにオ−
ステナイト中へ十分に固溶させることができず、所望の
硬化層深さを確保することができなくなる。また、Nb含
有量が多すぎると形成される粗大介在物により靱性の低
下を来たすほか、コスト面からも好ましくない。従っ
て、Nb含有量は 0.005〜0.05%と定めたが、上記効果を
より安定して確保するためには0.01〜0.04%に調整する
のが好ましい。
【0026】i) B Bも、鋼の焼入れ性改善作用を通じて十分な硬化層深さ
を確保するための必須成分であり、所望の効果を得るた
めには0.0005%以上含有させる必要がある。しかし、B
含有量が 0.005%を超えるとその効果は飽和してしま
う。従って、B含有量は0.0005〜 0.005%と定めたが、
より好ましくは0.0005〜 0.003%に調整するのが良い。
【0027】j) Al Alは強力な脱酸作用を持つ元素であり、製鋼時に所望の
脱酸効果を確保するためには 0.005%以上含有させるこ
とが必要である。しかし、0.05%を超えてAlを含有させ
てもその効果が飽和してしまうばかりか、鋼の被削性を
低下させるようにもなる。従って、Al含有量は 0.005〜
0.05%と定めたが、好ましくは 0.005〜0.025 %に調整
するのが良い。
【0028】k) N NはNb,Tiとの親和力が強い元素であり、鋼中にNb,Ti
を窒化物として析出させてオ−ステナイト粒の粗大化を
防止する作用を発揮するが、N含有量が 0.005%未満で
は前記作用による所望の効果が得られず、一方、0.02%
を超えて含有させると靱性が低下するようになる。従っ
て、N含有量は 0.005〜0.02%と定めたが、前記効果を
より安定して得るためには 0.008〜0.02%に調整するの
が良い。
【0029】l) Nd Ndは、鋼(母材部)をより高強度高靱性化する作用を有
しているので必要に応じて含有せしめられる成分であ
る。即ち、Ndは、Nd硫化物の生成によりMnSを球状化及
び微細分散化させてフェライト変態核密度を高くし、微
細なフェライト・パ−ライト組織を形成しやすくして更
なる高強度高靱性化が安定して達成されるようにする。
特に、鋼材の芯部靱性向上に顕著な効果を発揮する。し
かし、Nd含有量が 0.005%未満であると前記作用による
所望の効果が得られず、一方、 0.1%を超えて含有させ
るとフェライトが過剰に生成されて強度が著しく低下す
るようになる。従って、Nd含有量は 0.005〜 0.1%と定
めたが、前記効果をより安定して得るためには0.01〜0.
05%に調整するのが好ましい。
【0030】本発明に係る非調質鋼は上述の如き化学成
分組成に構成されるものであるが、このような化学成分
組成に調整することにより機械構造用鋼として必要な特
性が付与されるだけでなく、機械構造用部品を製造する
に当り常法に従い1050〜1300℃に加熱して「9
00℃〜加熱温度」の範囲で熱間鍛造した後空冷又は放
冷すると、フェライト・パ−ライトからなる靱性の高い
組織となる。従って、これに高周波焼入れを施して表面
硬化を図っても、その芯部は高い強靱性を保持すること
になる。
【0031】なお、本発明鋼では、本発明鋼に係る前記
各成分の他、Pb,Bi,Te,Ca等の被削性を改善する快削
元素を添加しても前述した効果が損なわれることがな
い。従って、一層の被削性が望まれる場合には上記快削
元素の1種又は2種以上を添加しても良い。
【0032】次に、本発明を実施例によって具体的に説
明する。
【実施例】まず、150kg真空溶解炉で表1及び表2に
示す化学成分組成の鋼1〜35を溶製し、インゴットに鋳
造した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】次いで、得られた各インゴットを1250
℃に加熱し、1000℃仕上げの条件にて1回あるいは
2〜3回の熱間鍛造で直径40mmの丸棒鋼に成形した。
そして、得られた各丸棒鋼の“R/2の位置(半径の1/
2 の位置)”よりJIS14A号の引張試験片とJIS
3号衝撃試験片を採取し、室温での引張強度並びに衝撃
特性を調査した。
【0036】一方、前記各丸棒鋼に高周波焼入れを施
し、これによって達成された表面硬さ及び硬化層深さを
調査した。なお、このときの高周波焼入れ条件は、 周波数:20kHz, 出力:45kW, 移動速度:5mm/s であった。
【0037】なお、比較のために従来鋼の丸棒材36〜38
も準備し、それらに関する特性も調査した。ここで、従
来鋼36は従来の浸炭焼入れ焼戻し材で、従来鋼37,38は
特開平2−179841号公報に記載されている高周波
焼入れ用非調質鋼の一部である。これらの調査結果を前
記表1及び表2に併せて示した。
【0038】表1及び表2に示した調査結果からは次の
ことが分かる。本発明鋼1〜9(第1発明鋼)及び本発
明鋼18〜26(第2発明鋼)は、マトリックスの強度,靱
性に優れる共に、高周波焼入れによって十分な表面硬度
及び硬化層深さが安定して得られる。つまり、本発明鋼
は、表面硬度及び硬化層深さが従来鋼36と同等以上で、
表面硬度,硬化層深さが共に従来鋼37,38より優れてい
ることが分かる。
【0039】これに対して、比較鋼10及び27は、C量が
不足しているため十分な表面硬度が得られていない。ま
た、比較鋼15及び32はNb量が不足していて十分な硬化層
深さが得られておらず、比較鋼16及び33はNbが過剰に添
加されているために靱性が劣化している。そして、他の
比較鋼については強度,靱性の確保に有効な成分の含有
量が本発明の規定範囲を逸脱しているために所望の強
度,靱性が得られていない。特に、比較鋼34は、Ndが過
剰に添加されていることから過剰にフェライトを析出し
強度が著しく低下している。
【0040】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、高周波焼入れ処理のみで浸炭処理鋼と同等の表面硬
さを得ることができる高強度高靱性熱間鍛造非調質鋼を
提供することが可能となり、従来は浸炭処理を施してい
た鋼種に代わって各種機械構造用部品の性能向上や製造
コスト低減に大きく資するなど、産業上有用な効果がも
たらされる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量割合にてC:0.40〜0.70%, S
    i:0.05〜 0.8%, Mn: 0.5〜 2.0%,S:0.01〜
    0.15%, P:0.01〜0.07%, Cr: 0.1〜 1.5
    %,Ti: 0.005〜0.05%, Nb: 0.005〜0.05%,
    B:0.0005〜 0.005%,Al: 0.005〜0.05%, N:
    0.005〜0.02%を含有し、残部がFe及び不可避不純物か
    らなることを特徴とする、高周波焼入れ用高靱性熱間鍛
    造非調質鋼。
  2. 【請求項2】 重量割合にてC:0.40〜0.70%, S
    i:0.05〜 0.8%, Mn: 0.5〜 2.0%,S:0.01〜
    0.15%, P:0.01〜0.07%, Cr: 0.1〜 1.5
    %,Ti: 0.005〜0.05%, Nb: 0.005〜0.05%,
    B:0.0005〜 0.005%,Al: 0.005〜0.05%, N:
    0.005〜0.02%, Nd: 0.005〜 0.1%を含有し、残部
    がFe及び不可避不純物からなることを特徴とする、高周
    波焼入れ用高靱性熱間鍛造非調質鋼。
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