JP2805714B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2805714B2
JP2805714B2 JP2006975A JP697590A JP2805714B2 JP 2805714 B2 JP2805714 B2 JP 2805714B2 JP 2006975 A JP2006975 A JP 2006975A JP 697590 A JP697590 A JP 697590A JP 2805714 B2 JP2805714 B2 JP 2805714B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機の油圧回路に関するものである。
(従来技術) 自動変速機においては、例えば遊星歯車式多段変速機
の動力伝達系路の切換えすなわち変速を、クラッチ、ブ
レーキ等の変速用摩擦要素の締結状態を切換えることに
より行うようになっている(特開昭61-109941号公報参
照)。
この変速用摩擦要素は、それぞれ油圧式のアクチュエ
ータによって作動され、このためアクチュエータに対し
て油圧の給排を制御するための油圧回路が構成される。
この油圧回路には、少なくとも1−2シフトバルブ、2
−3シフトバルブ等の複数のシフトバルブを備え、この
シフトバルブの切換えは、シフトバルブに対する切換制
御用のパイロット圧を適宜作用させることによって行わ
れる。そして、最近では、変速を電子制御によって行う
ため、シフトバルブに対するパイロット圧は、ソレノイ
ドを利用して制御するようになっており、上記シフトバ
ルブの切換、つまり変速用摩擦要素の締結状態の切換は
同期して行うようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記変速用摩擦要素の締結状態の切換
は基本的にはアクチュエータに対する油圧の給排によっ
て行われるものであるため、油温が低いときには、上述
した切換の同期性を確保し難いという問題がある。
この問題について詳しく説明すると、変速制御におい
て、一のアクチュエータへ油圧を供給し、他のアクチュ
エータの油圧を排出するときに、油温が低いときには高
いときに比べて、油圧の上昇あるいは下降が緩慢になり
易い。そして、この油温の変化に伴う油圧の上昇速度の
変化と下降速度の変化とは必ずしも一致するとは限ら
ず、いずれか一方の変化が他方の変化よりも相対的に小
さくなったときには、一方の摩擦要素の締結状態の切換
が相対的な関係において遅れを生じ、いわゆるエンジン
の空吹き現象を誘発する恐れがある。
そこで、本発明の目的は、油温が低いときのエンジン
の空吹き現象の発生を抑えるようにした自動変速機制御
装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段、作用) 前記目的を達成するため、本発明はその第1の構成と
して次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲に
おける請求項1に記載のように、 油圧作動式の第1の摩擦要素の締結動作、およびアプ
ライ室とリリース室とからなる油圧アクチュエータを備
えて該アプライ室にのみ作動圧が供給される状態でのみ
締結される第2の摩擦要素の前記アプライ室のみに作動
圧が供給された状態から前記リリース室のみに作動圧が
供給された状態に変化する解放動作により所定の変速が
行なわれると共に、前記第1の摩擦要素と第2の摩擦要
素の作動油の温度低下に伴い前記所定の変速時に該第2
の摩擦要素の締結状態の切換が該第1の摩擦要素の締結
状態の切換に対して相対的に遅れるように構成されてい
る自動変速機の変速制御装置において、 前記作動油の温度を検出する油温検出手段と、 前記油温検出手段で検出される作動油の温度が所定温
度よりも低いときに前記所定の変速が行われる際、前記
第1の摩擦要素に作動圧が供給されてかつ、前記油圧ア
クチュエータのアプライ室のみに作動圧が供給される第
1の中間状態を経由させて前記所定の変速を行わせるよ
うにする一方、前記油温検出手段で検出される作動油の
温度が前記所定温度よりも高いときに前記所定の変速が
行われる際、前記第1の中間状態を経由せずに前記所定
の変速を行わせるようにするタイミング制御手段と、 を備えてた構成としてある。
前記目的を達成するため、本発明はその第2の構成と
して次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲に
おける請求項2に記載のように、 油圧作動式の第1の摩擦要素の締結動作、およびアプ
ライ室とリリース室とからなる油圧アクチュエータを備
えて該アプライ室にのみ作動圧が供給される状態でのみ
締結される第2の摩擦要素の前記アプライ室のみに作動
圧が供給された状態から前記リリース室のみに作動圧が
供給された状態に変化する解放動作により所定の変速が
行なわれると共に、前記第1の摩擦要素と第2の摩擦要
素の作動油の温度低下に伴い前記所定の変速時に該第2
の摩擦要素の締結状態の切換が該第1の摩擦要素の締結
状態の切換に対して相対的に遅れるように構成されてい
る自動変速機の変速制御装置において、 前記作動油の温度を検出する油温検出手段と、 前記油温検出手段で検出される作動油の温度が所定温
度よりも低いときに前記所定の変速が行われる際、前記
第1の摩擦要素に作動圧が供給されてかつ前記油圧アク
チュエータのアプライ室のみに作動圧が供給される第1
の中間状態を達成後、前記第1の摩擦要素に作動圧が供
給されてかつ前記油圧アクチュエータのアプライ室とリ
リース室との両方に作動圧が供給されていない第2の中
間状態を経由させて前記所定の変速を行わせるようにす
る一方、前記油温検出手段で検出される作動油の温度が
前記所定温度よりも高いときに前記所定の変速が行われ
る際、前記第2の中間状態のみを経由させて前記所定の
変速を行わせるようにするタイミング制御手段と、 を備えているような構成としてある。
(実施例) 以下本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明す
る。
変速機の基本構成 第1図は、本発明の油圧制御装置が組み込まれる自動
変速機を概略的に示す骨子図である。
この第1図において符号1は、入力軸であるエンジン
(図示せず)のクランク軸を示し、このクランク軸1と
同軸にトルクコンバータ2および多段変速歯車装置10が
エンジン側から順次配置されている。上記トルクコンバ
ータ2は、ポンプ3、タービン4およびステータ5を備
えており、ポンプ3は、クランク軸1に固定されてい
る。ステータ5は、一方向クラッチ6を介して上記多段
変速歯車装置10のケース11と一体の固定軸7上で回転す
る。上記一方向クラッチ6は、ステータ5をポンプ3と
同方向の回転は許すが、逆転は許さない作用をなすもの
である。
多段変速歯車装置10は、基端が上記クランク軸1に固
定され、先端が該多段変速歯車装置の中央を貫通して延
び、該装置の側壁に配置されたオイルポンプPを駆動す
るため、該ポンプに連結された中央軸12を備えている。
この中央軸12の外方には、基端が上記トルクコンバータ
2のタービン4に連結され、先端が上記多段変速歯車装
置10の上記側壁まで延び、この側壁に回転自在に支持さ
れた中空のタービンシャフト13が設けられている。この
タービンシャフト13上には、ラビニヨ型プラネタリギヤ
ユニット14が設けられており、このプラネタリギヤユニ
ット14は、小径サンギヤ15、この小径サンギヤ15のエン
ジンから遠い側の側方に配置された大径サンギヤ16、ロ
ングピニオンギヤ17、ショートピニオンギヤ18およびリ
ングギヤ19からなっている。
プラネタリギヤユニット14のエンジンから遠い側の側
方には、コーストおよびフォワードのクラッチ20、21が
並列して配置されている。上記フォワードクラッチ20
は、前進走行用のクラッチであり、第1のワンウェイク
ラッチ22を介して上記小径サンギヤ15とタービンシャフ
ト13の間の動力伝達を断続するものである。上記コース
トクラッチ21は、上記フォワードクラッチ20と並列で上
記小径サンギヤ15とタービンシャフト13の間の動力伝達
を断続するものである。上記コーストクラッチ21の半径
方向外方には、2−4ブレーキ23が配置されている。こ
の2−4ブレーキ23は、バンドブレーキであり、上記大
径サンギヤ16に連結されたブレーキドラム23-1とこのブ
レーキドラムに掛けられたブレーキバンド23-2を有す
る。上記フォワードクラッチ20の半径方向外方であっ
て、かつ上記2−4ブレーキ23の側方には、リバースク
ラッチ24が配置されている。このリバースクラッチ24
は、後進走行用のクラッチであり、上記2−4ブレーキ
23のブレーキドラム23-1を介して上記大径サンギヤ16と
タービンシャフト13の間の動力伝達の断続を行うもので
ある。
上記プラネタリギヤユニット14の半径方向外方には、
該プラネタリギヤユニット14のキャリヤ14aと多段変速
歯車装置10のケース10aとを係脱するロー・リバースブ
レーキ25が配置されている。上記2−4とロー・リバー
スとのブレーキ23および25の間には、該ロー・リバース
ブレーキ25と並列で上記キャリヤ14aとケース10aとを係
脱する第2のワンウェイクラッチ26が配置されている。
上記プラネタリギヤユニット14のエンジン側の側方に
は、該プラネタリギヤユニットのキャリヤ14aと上記タ
ービンシャフト13の間の動力伝達を断続する3−4クラ
ッチ27が配置されている。この3−4クラッチ27のエン
ジン側の側方には、リングギヤ19に連結されたアウトプ
ットギヤ28が配置されており、このギヤ28はアウトプッ
トシャフト28aに取付けられている。なお、図中符号29
は、タービンシャフト13とクランクシャフト1をトルク
コンバータ2を介さずに直結するためのロックアップク
ラッチを示す。
多段変速歯車装置10の機能 以上説明した構造の多段変速歯車装置10は、それ自体
で前進4段、後進1段の変速段を有し、各クラッチ20、
21、24および27と、各ブレーキ23および25を適宜作動さ
せることにより所要の変速段を得ることができる。以上
の構成において、各変速段とクラッチ、ブレーキの作動
関係を次の第1表に示す。なお、各クラッチ、ブレーキ
のうち、2−4ブレーキ23(用のアクチュエータ)は、
アプライ側とレリーズ側との2つの油室を有して、アプ
ライ側に油圧供給すると共にレリーズ側の油圧を開放し
たときにのみ2−4ブレーキ23が締結され、その他の油
圧供給態様では2−4ブレーキ23が開放される。そし
て、残る他のクラッチ、ブレーキ(の各アクチュエー
タ)は、それぞれ1つの油室のみを有して、この油室に
油圧が供給されたときに締結され、この油室の油圧が開
放されたときに開放される。
油圧制御回路(概要) 以上説明した構造を有する多段変速歯車装置10は、第
2図に示す油圧制御回路からなる切換弁群としての油圧
制御バルブを有する。この制御バルブは以下に示す複数
のバルブを備え、これら複数のバルブの作動により上述
の第1〜第4のクラッチ装置20、21、24、27および第1
〜第2のブレーキ装置23、25への作動油の給排を行な
い、第1表に示したように各速度段に応じた各クラッチ
およびブレーキ装置の作動を行なわせるようになってい
る。
以下に各バルブの作動を説明する。エンジンにより駆
動されるポンプPから圧力ライン71に吐出された作動油
は、ライン72からのスロットル圧(PS)、ライン73から
のスロットルモジュレータ圧(PSM)およびライン74か
らのバックアップ圧(PB)に応じて作動するレジュレー
タバルブ51により所定のライン圧(PL)に調圧され、こ
のライン圧(PL)はライン71を介してマニュアルバルブ
52のポート52aへ供給される。マニュアルバルブ52は運
転席のレバーと連動して作動され、レバー操作に応じて
P、R、N、D、2、1の各走行レンジにシフトされ、
各レンジ位置に応じてポート52aへ供給された油圧をマ
ニュアルバルブ52の他のポートへ供給するようになって
いる。
一方、ライン圧(PL)は、ライン71とオリフィス71b
を介して連動するライン71aを介して1−2シフトバル
ブ53の右端に作用する。このライン71aは1−2用ソレ
ノイド101を介してドレン側とも連通し、このソレノイ
ド101がONでライン71aとドレン側と連通させ、OFFで両
者を遮断し、このため1−2シフトバルブ53のスプール
53aは左端のスプリング53bの付勢力とライン71aの油圧
を受け、ソレノイド101がONで右動して2速状態とな
り、OFFで左動して1速状態となる。Dレンジではマニ
ュアルバルブ52のポート52bからライン75にライン圧(P
L)が供給されるため、Dレンジの1速状態ではこのラ
イン圧(PL)がライン75aを介してFWDクラッチ21へ供給
されるとともに、N−Dアキュムレータ54を左動させて
ライン76aとライン76bとを連通させ、コーストクラッチ
20にもライン75b、ライン76a、ライン76bを通じてライ
ン圧(PL)を供給する。次いで、Dレンジで1−2ソレ
ノイド101をONにして2速に変速するとマニュアルバル
ブ52のポート52bと連通するライン75から分岐したライ
ン75cとライン77とが連通しこのライン77から3−4シ
フトバルブ55を介して2−4ブレーキ23の締結側へライ
ン圧(PL)が供給される。また、1レンジの1速時には
マニュアルバルブ52のポート52cと連通するライン78aか
らLowリデューシングバルブ56を経て減圧されたライン
圧(PL′)がライン78b〜78dを介してL&Rブレーキ25
に供給されると同時に、ライン78eを介してスロットル
バックアップバルブ57に信号圧として供給される。ここ
に、2−4ブレーキ用アクチュエータ23Aは、次のよう
になっている。すなわち、シリンダ23a内が、ピストン2
3bによってアプライ側油室23cとレリーズ側油室23dとに
画成され、ピストン23bには、2−4ブレーキ23のバン
ド23-2に連結されたピストンロッド23eが一体化されて
いる。このピストン23bは、スプリング23fによって第2
図下方へ付勢されている。そして、このアクチュエータ
23Aは、アプライ側油室23cにライン圧が供給され、かつ
レリーズ側油室23dの油圧が開放されているという条件
を満たしたときのみ、2−4ブレーキ23が締結される。
換言すれば、アプライ側油室23cにライン圧が供給され
ていても、レリーズ側油室23dにライン圧が供給されて
いるときは2−4ブレーキ23は開放される。
2−3シフトバルブ58には、マニュアルバルブ52のポ
ート52bからのライン圧(PL)がライン79、79aを介して
右端に作用し、ライン79aは2−3用ソレノイド102のO
N、OFFによりドレン側と連通、遮断される。このため、
ソレノイド102がONの時に2速状態となり、OFFの時に3
速状態となる。よって、2速から3速に変速すると、マ
ニュアルバルブ52のポート52dからライン80に供給され
るライン圧(PL)はサーボコントロールバルブ59、2−
3タイミングバルブ60およびバイパスバルブ61を通して
最終的には3−4クラッチ27に供給されてこれが作動さ
れるとともに、ライン圧(PL)は2−4ブレーキ23の解
除側(レリーズ側油室23d)にも供給されこのブレーキ
が解除される。
3−4シフトバルブ55においても、マニュアルバルブ
52のポート52bから供給されバルブの右端に作用するラ
イン圧(PL)が3−4用ソレノイド103のON、OFFにより
制御され、ソレノイドがONで4速状態、OFFで3速状態
となる。3速状態ではライン75cから1−2シフトバル
ブ53を経由したライン圧(PL)を2−4ブレーキ23の締
結側(アプライ側油室23c)に供給し、同時に1−2シ
フトバルブ53をバイパスしたマニュアルバルブ52のポー
ト52aからのライン圧(PL)を3−4シフトバルブ55お
よびN−Dアキュムレータ54を介してコーストクラッチ
20に供給する。3−4用ソレノイド103をONにして3速
から4速状態に変えると、1−2シフトバルブ53を経た
ライン圧(PL)はオリフィスとチェックバルブを有する
回路62を通って2−4ブレーキ23の締結側に供給され
る。この時、2−4ブレーキ23の解除側油圧が3−4キ
ャパシティバルブ63を介してドレンされ、コーストクラ
ッチ20の油圧もドレンされる。
このように、マニュアルバルブ52により走行レンジが
定まると、この走行レンジ内で1−2用ソレノイド10
1、2−3用ソレノイド102および3−4用ソレノイド10
3をON-OFF制御することにより、各シフトバルブを作動
させて変速を行なわせることができる。なお、他のバル
ブは以下の作用をなす。
すなわち、Lowリデューシングバルブ56は、ライン圧
(PL)を減圧するもので、これによりL−Rブレーキ
(ローリバースブレーキ)25の油圧を減圧し変速ショッ
クの緩和を行なうとともに、スロットルバックアップバ
ルブ57へ信号圧を供給する。スロットルバックアップバ
ルブ57は、上記信号圧の有・無に応じてレギュレータバ
ルブ51への油圧供給を制御し、エンジンブレーキ時の容
量確保のためのライン圧(PL)の制御を行なう。スロッ
トルバルブ64およびスロットルモジュレータバルブ65
は、アクセル開度に応じた油圧を得るバルブでこの油圧
によりライン圧(PL)をエンジントルクにマッチしたも
のとなす。2−3タイミングバルブ60、サーボコントロ
ールバルブ59およびバイパスバルブ61は、2速から3速
への変速時の応答遅れを小さくし変速ショックを和らげ
るためのものである。3−4キャパシティバルブ66は3
速から4速への変速時の変速ショックを和らげるための
バルブであり、3−2キャパシティバルブ63および3−
2タイミングバルブ67はスロットル開度に応じて、3速
から2速への変速ショックを和らげるためのバルブであ
る。さらに、N−Dアキュムレータ54は、マニュアルバ
ルブ52を作動させてNレンジからDレンジへシフトする
時のアキュムレータ作用を行なうとともに、この時のア
キュムレータピストン54aの動きを利用してコーストク
ラッチ20への作動油の供給タイミングをFWDクラッチ21
への供給タイミングより若干遅らせ、アクセルをふかし
た状態でNレンジからDレンジへシフトした時でのコー
ストクラッチの異常摩耗を防止している。また、ロック
アップコントロールバルブ68はロックアップ用ソレノイ
ド104のON-OFFによりロックアップクラッチ29の作動制
御を行なう。
以上のような構成の油圧制御バルブ50は、上述のよう
にマニュアルバルブ52の操作と、ソレノイドバルブ101
〜104のON-OFF制御により作動させるのであるが、このO
N-OFF制御は図示を省略したコントロールユニットによ
り行なわれる。すなわち、既知のように、吸気負圧等の
検出を行なうエンジン負荷検出センサ、エンジン出力回
転もしくはトルクコンバータの出力回転というエンジン
回転数に応じた回転を検出する回転数検出センサ、およ
びシフトレバーの位置から走行レンジを検出するレンジ
検出センサからの信号に基づいて上記コントロールユニ
ットから各ソレノイド101〜104へ作動信号が送られ、こ
の作動信号により各ソレノイド101〜104が作動し変速機
10の各走行レンジ毎に設定された走行条件に応じた自動
変速が行なわれる。このソレノイド101〜104のうちロク
アップ用ソレノイド104は、トルクコンバータ2のロッ
クアップクラッチ29の作動を行なうものなので、これを
除いた他のソレノイド101〜103のON-OFFの組合せと、こ
れにより設定される変速段の1例を第2表に示す。な
お、エンジンブレーキ蘭で○印はエンジンブレーキが効
く速度段であり、×印は効かない変速段であることを示
す。
第2表に示すように、ソレノイドは3個あるので、組
み合わせが8通りでき、1速から3速についてはエンジ
ンブレーキの効く速度段および効かない速度段の両方が
設定される。次に、第2表に示したソレノイド信号と各
走行レンジでの速度段設定の組合せの1例を第3表に示
す。
2速から3速への変速制御の詳細 2速から3速への変速は、前述したように、1−2ソ
レノイド101、2−3ソレノイド102、3−4ソレノイド
103のON-OFF切換えによって行なわれ、関係する摩擦要
素としては、2−4ブレーキ23、3−4クラッチ27、並
びにコーストクラッチ20である。
すなわち、1−2ソレノイド101によって2−4ブレ
ーキのアプライ側油室23cの圧力が制御され、1−2ソ
レノイド101がONされて、アプライ側油室23cの油圧がON
(供給)されたときには、2−4ブレーキ23が締結(O
N)される。逆に1−2ソレノイド101がOFFされて、ア
プライ側油室23cの油圧がOFF(解放)されたときには、
2−4ブレーキ23が解放(OFF)される。
また、2−3ソレノイド102によって3−4クラッチ2
7が制御され、2−3ソレノイド102がONされたときに3
−4クラッチ27が解放され、逆に2−3ソレノイド102
がOFFされたときには3−4クラッチ27が締結される。
また、3−4ソレノイド103によって2−4ブレーキ2
3のレリーズ側油室23dの油圧及びコーストクラッチ20が
制御される。すなわち、3−4ソレノイド103がONされ
たときには、レリーズ室23dの油圧がOFF(解放)され、
コーストクラッチ20が解放される。ここに、2−4ブレ
ーキ23は、前述したように、アプライ側油室23cにライ
ン圧が供給され、かつレリーズ側油室23dの油圧が解放
されているという条件を満たしたときのみ、2−4ブレ
ーキ23が締結される。したがって、3−4ソレノイド10
3がONされたとしても、2−4ブレーキ23のアプライ側
油室23cに油圧が解放されたときには、2−4ブレーキ2
3は解除されることになる。そして、この2−4ブレー
キ23の解除は前述したスプリング23fの付勢力によって
行なわれる。逆に3−4ソレノイド103がOFFされたとき
には、上記レリーズ側油室23dの油圧がON(供給)され
て、上記アプライ側油室23cの油圧の供給あるいは解放
に係らず2−4ブレーキ23は解除される。またコースト
クラッチ20は締結される。
以上のことを前提として、2速から3速への制御を説
明すると、1−2ソレノイド101等が全てONされたとき
が2速態様(第2表No.7)とされ、逆に全てOFFされた
ときが3速態様(第2表No.1)とされる。この各ソレノ
イドのON、OFFと変速態様との関係を抽出したのが第3
図、第5図である。そして、これにより2速は、2−4
ブレーキ23が締結され、3−4クラッチ27及びコースト
クラッチ20が解放されることで生成される。逆に3速
は、2−4ブレーキ23が解放され、3−4クラッチ27、
コーストクラッチ20が締結されることで生成される(第
4図、第6図参照)。
この2速態様から3速態様への切換過程において、実
施例では、中間ステップが挿入されて、エンジンの空吹
き現象の発生を抑えるようにされている。ここに、第3
図と第4図とは相互に対応するものであり、回路内の油
温が高いときの制御内容を示す。第5図と第6図とは相
互に対応するものであり、回路内の油温が低いときの制
御内容を示す。
すなわち、油温が高いときには、2−4ブレーキ23の
解放と同期して3−4クラッチ27の締結が開始されるよ
うになっている(第8図、タイミングT2)。これにより
第7図、第8図に示すように、3速態様を生成するに先
立って2−4ブレーキ23と3−4クラッチ27との半クラ
ッチ状態(第8図、ポイントP)が生成されるため、エ
ンジンの空吹きが抑えられることになる。
他方、油温が低いときには、第5図、第6図に示すよ
うに、更に先行する第1中間ステップが設けられてい
る。同図中、第2中間ステップは油温が高いときの中間
ステップに対応するものである。
上記第1中間ステップにおいては3−4クラッチ27の
締結開始だけが行なわれ、したがって2−4ブレーキ23
の解放(第2中間ステップ)に先立つ形で3−4クラッ
チ27の締結が開始されるようになっている。すなわち、
油温が低いときには、第7図に示すように、3−4クラ
ッチ27の油圧の立ち上がりが悪いため、この3−4クラ
ッチ27の締結を先行させることで(第8図、タイミング
T1)、エンジンの空吹き防止が図られている。換言すれ
ば、第7図に示すように、2−4ブレーキ23の解放を3
−4クラッチ27の締結開始よりも遅らせることで、これ
らブレーキ23とクラッチ27との半クラッチ状態がポイン
トPからポイントP′へと所定時間(Δt)遅らされ、
したがってこの半クラッチ状態はより高い油圧状態で生
成されることになるため、エンジンの空吹きを確実に防
止することが可能となる。上記の制御の内容をフローチ
ャートで表したのが第9図である。本図において、S1乃
至S8はステップ番号を示すものである。
このような制御は例えばマイクロコンピュータで構成
されたコントロールユニットによって行なわれ、回路内
の油温はセンサによって検出される。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、油
温が低いときに生じ易いエンジンの空吹き現象を簡単な
構成で防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は歯車変速機構の一例を示す機構図。 第2図は第1図の変速機構に用いる本発明が適用された
油圧回路の一例を示す回路図。 第3図、第4図は油温が高いときの制御態様を示す図。 第5図、第6図は油温が低いときの制御態様を示す図。 第7図、第8図は作用説明図。 第9図は、2速から3速への変速制御を一例を示すフロ
ーチャート。 20:コーストクラッチ 23:2−4ブレーキ 23c:2−4ブレーキのアプライ側油室 23d:2−4ブレーキのレリーズ側油室 27:3−4クラッチ 101:1−2ソレノイド 102:2−3ソレノイド 103:3−4ソレノイド
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−35135(JP,A) 特開 昭62−118145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 B60K 41/00 - 41/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧作動式の第1の摩擦要素の締結動作、
    およびアプライ室とリリース室とからなる油圧アクチュ
    エータを備えて該アプライ室にのみ作動圧が供給される
    状態でのみ締結される第2の摩擦要素の前記アプライ室
    のみに作動圧が供給された状態から前記リリース室のみ
    に作動圧が供給された状態に変化する解放動作により所
    定の変速が行なわれると共に、前記第1の摩擦要素と第
    2の摩擦要素の作動油の温度低下に伴い前記所定の変速
    時に該第2の摩擦要素の締結状態の切換が該第1の摩擦
    要素の締結状態の切換に対して相対的に遅れるように構
    成されている自動変速機の変速制御装置において、 前記作動油の温度を検出する油温検出手段と、 前記油温検出手段で検出される作動油の温度が所定温度
    よりも低いときに前記所定の変速が行われる際、前記第
    1の摩擦要素に作動圧が供給されてかつ、前記油圧アク
    チュエータのアプライ室のみに作動圧が供給される第1
    の中間状態を経由させて前記所定の変速を行わせるよう
    にする一方、前記油温検出手段で検出される作動油の温
    度が前記所定温度よりも高いときに前記所定の変速が行
    われる際、前記第1の中間状態を経由せずに前記所定の
    変速を行わせるようにするタイミング制御手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】油圧作動式の第1の摩擦要素の締結動作、
    およびアプライ室とリリース室とからなる油圧アクチュ
    エータを備えて該アプライ室にのみ作動圧が供給される
    状態でのみ締結される第2の摩擦要素の前記アプライ室
    のみに作動圧が供給された状態から前記リリース室のみ
    に作動圧が供給された状態に変化する解放動作により所
    定の変速が行なわれると共に、前記第1の摩擦要素と第
    2の摩擦要素の作動油の温度低下に伴い前記所定の変速
    時に該第2の摩擦要素の締結状態の切換が該第1の摩擦
    要素の締結状態の切換に対して相対的に遅れるように構
    成されている自動変速機の変速制御装置において、 前記作動油の温度を検出する油温検出手段と、 前記油温検出手段で検出される作動油の温度が所定温度
    よりも低いときに前記所定の変速が行われる際、前記第
    1の摩擦要素に作動圧が供給されてかつ前記油圧アクチ
    ュエータのアプライ室のみに作動圧が供給される第1の
    中間状態を達成後、前記第1の摩擦要素に作動圧が供給
    されてかつ前記油圧アクチュエータのアプライ室とリリ
    ース室との両方に作動圧が供給されていない第2の中間
    状態を経由させて前記所定の変速を行わせるようにする
    一方、前記油温検出手段で検出される作動油の温度が前
    記所定温度よりも高いときに前記所定の変速が行われる
    際、前記第2の中間状態のみを経由させて前記所定の変
    速を行わせるようにするタイミング制御手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機の変速制御装
    置。
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