JP2805665B2 - 透過型スクリーンおよび透過型スクリーンのレンチキュラーレンズ製造方法ならびに透過型スクリーンの製造方法 - Google Patents

透過型スクリーンおよび透過型スクリーンのレンチキュラーレンズ製造方法ならびに透過型スクリーンの製造方法

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JP2805665B2
JP2805665B2 JP3300595A JP30059591A JP2805665B2 JP 2805665 B2 JP2805665 B2 JP 2805665B2 JP 3300595 A JP3300595 A JP 3300595A JP 30059591 A JP30059591 A JP 30059591A JP 2805665 B2 JP2805665 B2 JP 2805665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写型テレビジョン受
像機に用いて有効な透過型スクリーンおよびその製造法
に関し、特に観察者に最も近い面のレンチキュラーレン
ズシートが2層構造を成し、2層のうちどちらか一方に
可視光線を吸収する材料が含有されるとともに観察者
に最も近いレンチキュラーレンズに設けられたブラック
ストライプ面あるいはレンチキュラーレンズ面とレンチ
キュラーレンズに設けられたブラックストライプ面の双
方が実質的に鏡面となっている透過型スクリーンに関
し、さらに、その透過型スクリーンのレンチキュラーレ
ンズ製造方法ならびに透過型スクリーンの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、透過型スクリーンの構成としては
図16に示すように、フレネルレンズ45を有したフレネル
レンズシート26の前面にレンチキュラーレンズシート48
を重ねて配置した構成の物が用いられている。このレン
チキュラーレンズシート48は、スクリーン基材の中にガ
ラスや高分子材よりなる光拡散材4が混入され、両面に
シリンドリカル状のレンチキュラーレンズ2,5を配設
している。さらに、入射光側レンチキュラーレンズ5の
非集光部に突起状の外光吸収層3(以下ブラックストラ
イプという)を所定ピッチの縞状に形成し、外光による
コントラストの低下を防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の構成のレンチキュラーレンズシート48にお
いては、画像を結像させるためや垂直視野角拡大のため
に、ガラスビーズやポリマービーズ等の光拡散材4が混
入されており、この光拡散材の一部がレンチキュラーレ
ンズシート48のシリンドリカル状のレンチキュラーレン
ズ2や縞状で非集光部突起状のブラックストライプ3の
表面に突出しているのが一般的である。また周囲の物体
の映り込みを防ぐために、観察者に最も近い面を形成す
る金型の表面に微細な凹凸を形成し、成形時に転写させ
て乱反射面としている。このためにレンチキュラーレン
ズシート48の出射光側表面に外光が照射されたときに乱
反射が起こりスクリーン面が白っぽくなり、コントラス
トの劣化が生じるという問題がある。また、外光による
コントラストの低下を改善するために、スクリーンの前
面に光の透過率を落としたガラスや透明プラスチック製
鏡面板を取りつける方法があるが、これは鏡面板の外光
(蛍光灯、電灯、周囲の人や窓や物、等)の映り込みが極
端に発生するため画面が見にくいという問題がある。本
発明は上記問題に鑑み、観察者に最も近い面のレンチキ
ュラーレンズシートを2層構造とし、外光の吸収と、ス
クリーン面の外光の乱反射防止による適視視野角内での
外光コントラストの低下を防ぎ、写り込みを防ぐことが
可能なレンチキュラーレンズシートを有する透過型スク
リーンとその製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズ
シートの構成は、スクリーン基材の主平面にレンチキュ
ラーレンズを形成し、出射光側に縞状または網目状のブ
ラックストライプを設けてなる透過型スクリーン用レン
チキュラーレンズシートにおいて、前記レンチキュラー
レンズシートの観察者に最も近い面が拡散材を含まない
層より成り、その後面は拡散材を含む層より成る2層構
造とする。または逆に、観察者に最も近い面が拡散材を
含む層より成りその後面は拡散材を含まない層より成る
2層構造としたものである。この2層構造からなるレン
チキュラーレンズシートにおいて、観察者に最も近い面
の層に可視光線を吸収する材料を含有させる、または観
察者に最も近い面に含まれた拡散材層に拡散材に可視光
線を吸収する材料を含ませることにより、可視光線波長
領域における光吸収率を増加させ、対外光コントラスト
を改善させるようにしたものである。この際、可視光線
を吸収する材料としては熱可塑性樹脂と相溶性のある色
素、顔料、カーボン、金属塩等を用いることができる。
また、前記可視光線を吸収する材料の吸収スペクトルは
必ずしも平坦である必要はなく、投写型テレビジョン受
像機で使用される三色のCRTの強度比や、色純度向上
の目的等により、波長特性やピークがあってもよい。更
に、この2層構造のレンチキュラーレンズシートにおい
て、観察者に最も近いレンチキュラーレンズに設けられ
たブラックストライプ面あるいはレンチキュラーレンズ
面とレンチキュラーレンズに設けられたブラックストラ
イプ面の双方を実質的に鏡面とすることにより外光の
乱反射を減少させ適視視野角内に外光が届かないように
し、対外光コントラストを改善し、しかも写し込みの発
生を防止したものである。
【0005】また本発明の透過型スクリーンのレンチキ
ュラーレンズ製造方法は、透過型スクリーンのレンチキ
ュラーレンズシートを表面層と基材層からなる2層構造
として製造するため、前記基材層を形成する樹朋材料を
押し出し成型機によりレンチキュラーレンズシート基材
として押し出し成型し、前記押し出し成型されたレンチ
キュラーレンズシート基材と表面層を形成する薄膜シー
トを第1と第2の成型ロールで押圧して添接し融着し、
前記添接融着時に前記レンチキュラーレンズシート基材
面に前記第1の成型ロールで入射光側のレンチキュラー
レンズ面を形成するとともに前記表面層を形成する薄膜
シート面に前記第2の成型ロールで出射光側のレンチキ
ュラーレンズ面及びブラックストライプ面を形成するよ
うにした2層構造のレンチキュラーレンズシート製造方
法において、前記第2の成型ローラのブラックストライ
プ形成面あるいはブラックストライプ形成面及び出射光
側のレンチキュラーレンズ形成面を鏡面仕上げすること
により、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズ
シートからなる2枚構成の透過型スクリーンのレンチキ
ュラーレンズを製造する。また本発明の透過型スクリー
ンの製造方法は、透過型スクリーンのレンチキュラーレ
ンズシートの観察者に最も近い表面層を、可視光線を吸
収する材料に浸積,またはコーティング,またはスパッ
タリング,または蒸着,または転写,またはホットスタ
ンプ,または塗装等の手段で形成することによって透過
型スクリーンを製造する
【0006】
【作用】本発明の透過型スクリーンでは、外光の吸収と
反射が少なくなり、対外光コントラストが向上し、写り
込みのない良質な鮮明度の高い画像が得られる。
【0007】
【実施例】以下本発明の第1の実施例について、図1〜
図2および図16に示す図面とともに説明する。図1
(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の第1の実施例の
透過型スクリーンの上断面図と正面図および側面の断面
図を示すものである。図1において、本発明の透過型ス
クリーンは、陰極線管からの出力光27の入射光側にフレ
ネルレンズシート26が配置され出射光側(観察者側)にレ
ンチキュラーレンズシート1が配置された2枚構成の構
造になっている。本発明のレンチキュラーレンズシート
1はレンチキュラーレンズシート基材の両主平面の入射
光側にレンチキュラーレンズ5を形成し、入射光側のレ
ンチキュラーレンズ5の集光部に出射光側レンチキュラ
ーレンズ2が配設され、入射光側のレンチキュラーレン
ズ5の非集光部に縞状のブラックストライプ3を等ピッ
チで配設している。更に出射光側のレンチキュラーレン
ズシート1は観察者に最も近い面が拡散材を含まない表
面層1aと、その後面が拡散材4を含む基材層1bの2層
で構成されている。更に観察者に最も近い面の拡散材を
含まない表面層1aには可視光線を吸収する材料(図示せ
ず)が含まれている。そしてこの可視光線吸収材料が外
光を吸収して対外光コントラストを向上させる。
【0008】図2に示すように従来の透過型スクリーン
の透過率を100とし、可視光線を吸収する材料を可視光
線帯域内(すなわち波長400nm〜700nmの範囲)で実質的に
平坦ではないがほぼ一様な波長透過率9となるように可
視光線吸収材料を観察者に最も近い面の拡散材を含まな
い表面層1aに30%混入したレンチキュラーレンズシー
ト1の外光コントラスト比(1C)は、表1のようにな
る。
【0009】
【表1】
【0010】本発明の可視光線吸収材料を含むレンチキ
ュラーレンズシート1の外光コントラスト比(1C)は従
来の可視光線吸収材料を含まないレンチキュラーレンズ
シート48の外光コントラスト比(48C)と比較した場合、
表1のように対外光コントラスト比は29%向上するその
時輝度は30%低下する。これは可視光線吸収材料の含有
率30%の場合の結果であり、外光コントラスト比を更に
向上したければ可視光線吸収材料の含有率を増加すれば
よい。但し同じ含有率で輝度の低下を生じるので、実際
には商品に必要な最低限の輝度を保ってコントラストの
改善ができる可視光線吸収材料の含有率を選ぶのが望ま
しい。本発明では可視光線吸収材料を観察者に最も近い
面の拡散材を含まない表面層1aに混入したが他の実施
例として、2層構造のレンチキュラーレンズシートの拡
散材を含む基材層1bあるいは拡散材4に可視光線吸収
材料を混入、または表面層と基材層の2層または2層と
拡散材すべてに可視光線吸収材料を混入しても同様な改
善ができることはいうまでもない。
【0011】次に本発明の第2の実施例について、図3
に示す図面とともに説明する。図3(A),(B),(C)
は、それぞれ本発明の第1の実施例と比較して拡散材の
含有される層が異なった構造の透過型スクリーンの上断
面図と正面図および側面の断面図を示すものである。図
3において、本発明の透過型スクリーンは、陰極線管か
らの出力光27の入射光側にフレネルレンズシート26が配
置され出射光側(観察者側)にレンチキュラーレンズシー
ト8が配置された2枚構成の構造となっている。本発明
のレンチキュラーレンズシート8はレンチキュラーレン
ズシート基材の両主平面の入射光側にレンチキュラーレ
ンズ5を形成し、入射光側のレンチキュラーレンズ5の
集光部に出射光側レンチキュラーレンズ2が配設され、
入射光側のレンチキュラーレンズ5の非集光部に縞状の
ブラックストライプ3を等ピッチで配設している。更に
出射光側のレンチキュラーレンズシート8は観察者に最
も近い面が拡散材4を含む表面層8aと、その後面が拡
散材を含まない基材層8bの2層で構成されている。更
に観察者に最も近い面の拡散材4を含む表面層8aには
可視光線を吸収する材料が含まれている。そしてこの可
視光線吸収材料が外光を吸収して対外光コントラストを
向上させる。勿論、また可視光線吸収材料を拡散材4に
含ませてもよい。上記第2の実施例では可視光線吸収材
料を観察者に最も近い面の拡散材を含む表面層8aに混
入したが、他の実施例として2層構造のレンチキュラー
レンズシートの拡散材を含まない基材層8bに可視光線
吸収材料を混入しても同様な改善ができることはいうま
でもない。
【0012】以下本発明の第3の実施例について、図14
に示す図面とともに説明する。図14(A),(B),(C)は
それぞれ本発明の第1の実施例と比較して拡散材の含有
される層が異なった構造の透過型スクリーンの上断面図
と正面図及び側面の断面図を示すものである。図14にお
いて、本発明の透過型スクリーンは、陰極線管からの出
力光27の入射光側にフレネルレンズシート26が配置され
出射光側(観察者側)にレンチキュラーレンズシート65が
配置された2枚構成の構造となっている。本発明のレン
チキュラーレンズシート65はレンチキュラーレンズシー
ト基材の両主平面の入射光側にレンチキュラーレンズ5
を形成し、入射光側のレンチキュラーレンズ5の集光部
に出射光側レンチキュラーレンズ2が配設され、入射光
側のレンチキュラーレンズ5の非集光部に縞状のブラッ
クストライプ3を等ピッチで配設している。更に出射光
側のレンチキュラーレンズシート65は観察者に最も近い
面が拡散材4を含む表面層65aと、その後面が拡散材を
少量含む基材層65bの2層で構成されている。すなわち
表面層と基材層とで拡散材の量を異ならせたものであ
る。更に観察者に最も近い面の拡散材4を多量に含む表
面層65aには可視光線を吸収する材料が含まれている。
そしてこの可視光線吸収材料が外光を吸収して対外光コ
ントラストを向上させる。勿論、可視光線吸収材料を拡
散材14に含ませてもよい。上記第3の実施例では可視光
線吸収材料を観察者に最も近い面の拡散材を多量に含む
表面層65aに混入したが他の実施例として拡散材を少量
含む基材層65bに可視光線吸収材料を混入しても同様な
改善ができることはいうまでもない。
【0013】第4の実施例とは、第3の実施例と比較し
て拡散材の含有比率を表面層と基材層とで逆の構成とし
たものである。図15に示すように出射光側のレンチキュ
ラーレンズシート66は、観察者に最も近い面が拡散材4
を少量に含む表面層66aと、その後面が拡散材を多に量
含む基材層66bの2層で構成されている。そして観察者
に最も近い面の拡散材4を少量に含む表面層66aには可
視光線を吸収する材料が含まれている。そしてこの可視
光線吸収材料が外光を吸収して対外光コントラストを向
上させる。もちろん、可視光線を吸収する材料を拡散材
を多量に含む基材層66bに混入しても同様な改善ができ
ることはいうまでもない。
【0014】次に本発明の第5の実施例について、図2
と図4〜図7に示す図面とともに説明する。第1〜第4
の実施例において外光コントラストの向上は図れるが輝
度低下が大きく生じる。第5の実施例ではこの輝度低下
を改善するために可視帯域の波長吸収率を選択性とした
ものである。本発明は青色光に対する吸収率が低く、赤
色光と緑色光に対する吸収率が高い選択波長特性を有し
た可視光線吸収材料を混入したことを特徴とする。図2
に示すように従来の透過型スクリーンの透過率を100と
し、レンチキュラーレンズシート1の観察者に最も近い
面の拡散材を含まない表面層1aに可視光線を吸収する
材料を可視光線帯域内(すなわち波長400nm〜700nmの範
囲)で実質的に490nm以下の波長帯の吸収率を低く(450nm
近辺で約17%)490〜700nmの波長帯の吸収率を高く(520
〜660nmの範囲で約40〜45%)した選択波長吸収材を混入
して全体平均として第1の実施例と同じ30%吸収率に近
似したものである。投写型テレビジョン受像機は使用さ
れる青色、緑色,赤色の陰極線管(以下CRTという)の
場合、そのパネル部に形成されるカラー蛍光体には、一
般に図2に示すように、青色CRTは11のような発光ス
ペクトラムを有しそのメインピークは波長450nm付近に
あり、緑色CRTは12のような発光スペクトラムを有し
そのメインピークは波長550nm付近にあり、赤色CRT
は13のような発光スペクトラムを有しそのメインピーク
は波長610nm付近にある。本発明の第5の実施例による
図2の選択波長吸収率10は第1の実施例の一様な吸収率
9と同じ30%吸収率に近似したものであり、これを比較
して述べる。スク
【0015】
【外1】
【0016】スクリーンでは投写型テレビジョン受像機
によって調整差はあるが図4の14,15,16に示す赤,
緑,青の輝度比が必要になる。そしてスクリーン面上で
の輝度比はCRT管面上輝度比と同じであるため、図5
に示す一定条件下で測定されたCRTビーム電流とCR
T管面上輝度との関係より導かれ、最大の輝度が得られ
るのは、各CRTの最大定格電流が同じ場合、青色のC
RTに流れるビーム電流が
【0017】
【外2】
【0018】ために赤色や緑色のビーム電流を調整する
と(投写型テレビジョン受像機によって調整差はあるが)
図6の20のような赤,緑,青のような電流比になる。青
色CRTの電流比が多いのは図5の19に示す青色CRT
管面上の発光効率が17に示す緑色CRT管面上や18に示
す赤色CRT管面上の発光効率より悪いことによるもの
である。このような条件下で図2で示す波長特性9のよ
うな可視光線帯域の光線に対す
【0019】
【外3】
【0020】定するそのときの電流比は図6に示す電流
比21のようになりCRTの電流比は従来と変わらない。
スクリーン上の赤,緑,青の輝度比は図4の示す輝度構
成比15となりスクリーンの可視光線吸収率分輝度が低下
する。図2の示す波長特性10のように、青色CRTの発
光スペクトラム11の波長帯の吸収率が低く、緑色CRT
の発光スペクトラム12および赤色CRTの発光スペクト
ラム13の波長帯の収吸率が高い場合には、青色,緑色,
赤色CRTに従来と同じパワー配分のビーム電流を流す
と、緑色および赤色の吸収率が高く青色の吸収
【0021】
【外4】
【0022】変えないようにすれば緑色と赤色の吸収率
が高い分、緑色と赤色CRTのビーム電流のパワーを上
げなければならない。この結果各CRTのビーム電流比
の構成は、図6に示す電流比22における赤,緑,青の構
成となる。ビーム電流比の構成20,21と異なり、緑色,
赤色CRTのビーム電流比が高くなり青色CRTのビー
ム電流比は低くなっている。このように緑色、赤色CR
Tのビーム電流比を高くすることにより図4の構成比16
のように輝度構成比は従来の赤色,緑色,青色の輝度構
成比と同じになるが、発光効率の高い緑色、赤色の輝度
が高くなっているため、全白の輝度は一様な吸収率の材
料より選択波長吸収材料の方が輝度の低下が少ない。ま
た外光コントラスト比は外光の強さや周囲の環境によっ
て大きく変化するので同一環境の元でスクリーン面上の
照度を200Luxとして測定した結果表1のようになった。
本発明の第5の実施例の外光コントラスト比(5C)は、
表1のように、一様な可視光線吸収材料9を含む第1の
実施例の外光コントラスト比(1C)と同様に、可視光線
吸収材料を含まない従来の外光コントラスト(48C)に比
べ約30%の改善がされている。そして輝度は第1の実施
例より11%高く従来の輝度より19%低くなっている。従
って青色と緑色、赤色の吸収率の差を各種検討すれば投
写型テレビジョン受像機の様々な性能に合わせた最適な
コントラスト比と輝度を有するスクリーンが選べる。前
記実施例は一実施例であり選択波長は青色発光スペクト
ラム領域(490nm以下)の吸収率が50%以下で緑色と赤色
発光スペクトラム領域(490nm〜700nm)の吸収率が30〜80
%の範囲で各種コントロールすることにより所望のコン
トラスト比と輝度が得られる。更に選択波長方法として
図7に示す特性23および24のように、青色発光スペクト
ラム領域と緑色発光スペクトラム領域と赤色発光スペク
トラム領域によって変えることもできる。この場合青色
発光スペクトラム領域(490nm以下)の吸収率が50%以下
の範囲で選択し、緑色発光スペクトラム領域(490nm〜58
0nm)は吸収率が30〜80%の範囲で選択し、赤色発光スペ
クトラム領域(580nm〜7000nm)は吸収率が30〜80%の範
囲で選択し、必ず青色発光スペクトラム領域の吸収率が
緑色発光スペクトラム領域と赤色発光スペクトラム領域
の吸収率より低くすることが必要である。
【0023】以下に本発明の第6の実施例について図1
と図8〜図10と図16に示す図面とともに説明する。図1
において本発明のレンチキュラーレンズシート1はスク
リーン基材の両主平面の入射光側にレンチキュラーレン
ズ5を形成し、入射光側のレンチキュラーレンズ5の集
光部に出射光側レンチキュラーレンズ2が配設され、入
射光側のレンチキュラーレンズ5の非集光部の縞状のブ
ラックストライプ3を等ピッチで配設している。更に出
射光側のレンチキュラーレンズシート1は観察者に最も
近い面が拡散材を含まない表面層1aと拡散材4を含む
基材層1bの2層で構成されている。更に観察者に最も
近い面でかつ拡散材を含まない表面層1aは外光の乱反
射が起こらないよう表面が艶のある鏡面2aおよび鏡面
3a状態に構成されている。反射には通常の正規正射(以
下正反射という)と乱反射があり、表面が鏡面の場合に
は正反射が主となり、表面に微細凹凸があれば乱反射が
主となる。本発明のレンチキュラーレンズシート1は出
射光側表面が鏡面であるため正反射が主となり、入射角
と反射角は等しく、図1(C)の入射光6a,6bは反射光
7a,7b,7a″,7b″となる。それに対し図16に示す
ように従来例の如く表面に微細凹凸があれば乱反射が起
こり、光の入射した場合の表面形状により入射角が異な
りそれと同じ角度の反射角で反射光が発生するため、外
光46a,46bの入射光は、反射光47a,47bとなり乱反射が
適視視野角に入りコントラストの低下をもたらす。
【0024】次に投写型テレビジョン受像機を室内に設
置した場合を例にとってコントラストに差がある理由を
定性的に説明する。投写型テレビジョン受像機は、図8
のように配置されることが多く、その場合、人がテレビ
を観察するときの位置は2m前後離れた位置で、寝転ん
だときの床、立っているときの人の高さまでが実用視野
範囲25となる。このとき天井灯28,29,30,31の光はス
クリーン表面が鏡面の場合は正反射をして床32,33,3
4,35に届くようになるため、実用視野範囲25に届くの
は乱反射のみとなる。投写型テレビジョン受像機36のス
クリーン37のセンターの高さHは通常1m前後であり、
人の観察距離を2mとすると実用視野範囲25に届く正反
射光は外光の入射角θが数1の式より26.5°前後とな
る。
【0025】
【数1】
【0026】入射角と反射角は等しく、この26.5°前後
の入射角においては、寝転んで投写型テレビジョン受像
機を観察するときのみコントラストの低下が感じられる
だけであり、座ったときや立った状態では観察者に外光
の反射は届かずコントラストの低下は感じられないし、
一般的に天井灯あるいは吊り下げられた蛍光灯や白熱灯
の光源からのスクリーンへの入射角は余程のことがない
限り26.5°以下にはならない。また屋外の外光は窓から
の採光となり投写型テレビジョン受像機の設置場所によ
り異なるが平行光のみではなくどちらかというば斜光で
あり、窓際でスクリーン面に直接太陽光が入射しなけれ
ば問題にはならないし、外光は規則的なものではなく光
源の位置によって種々な角度で入光するのが一般的であ
る。次に従来の表面が凹凸のレンチキュラーレンズシー
トと本発明の表面が鏡面のレンチキュラーレンズシート
の光拡散反射特性とコントラストデータを示し、その効
果を説明する。図9は反射光測定方法の平面図を示す。
図9のように真っ暗な部屋でスクリーン38の裏面に黒幕
39を張りつけ、スライドプロジェクター40を光源として
輝度計43のスクリーン上での測光角44より少し大きめの
光束42となるようにφ5mmのピンホール41から光をスク
リーン投射し、スクリーンへの入射角を順次変えて輝度
計43で正反光射光と乱反射光を測定した結果図10の結果
が得られた。但し0°の反射光は光源と測定器が重なる
ため測定できなかったので3°の角度の入射光を測定し
た。図10はスクリーン出射面の各仕上げ状態と反射光と
の関係を3種類、それぞれ入射光角度毎にプロットした
図を示す。この結果3°の入射光は投写型テレビジョン
受像機の観察者には図10の光源の角度3°c,dのよう
な反射光となり正反射の多い鏡面の曲線51になると強い
輝度の反射光cが届くが、鏡面でなく微細凹凸面の曲線
49の場合正反射に近い角度でありながら微細凹凸面によ
って入射光が拡散されほとんど乱反射に近くなり弱い輝
度の反射光dとなって届く。また、実際にはこのような
角度の反射光はほとんどなく、あっても極わずかで実際
の投写型テレビジョン受像機の観察者に届く反射光は環
境によって異なるが15°以上の入射光の場合に反射光が
コントラストとして投影をおよぼす。従って入射光が15
°〜60°の範囲においては入射光による反射光の強さは
上記3°の入射光の反射輝度が逆転し、鏡面の曲線51の
反射光f,h,j,lの方が微細凹凸面の曲線49の反射
光e,g,i,kより弱い反射輝度となりその分対外光
コントラスト比が改善される。
【0027】次に、本発明のコントラストの改善効果を
述べる。図11においてCRTからの出力光27はフレネル
レンズシート26とレンチキュラーレンズシート1で構成
されたスクリーンを透過して透過光56となる。この透過
光56の白色光の強さをW、黒色光の強さをBとする。外
光の入射光53はレンチキュラーレンズ2およびブラック
ストライプ3の表面2a,3aで反射され反射光Δxは正
反射光54が最も強く乱反射光55は弱い反射光となる。コ
ントラスト比C(n)は、数2の式で表すことができ、白
色光Wの方が黒色光Bより強いので数3の式の関係が成
り立つ。
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】対外光コントラスト比C(g)は、数4の式
で表すことができる。
【0031】
【数4】
【0032】ここで実用視野範囲25の範囲内のある位置
(例えばスクリーン正面/図11の56)での外光コントラス
ト比は本発明のレンチキュラーレンズシートの出射光側
表面が鏡面の場合、反射光Δxは図10の表面が全面鏡面
の曲線(c,f,h,j,l)51のΔxであり、従来の表
面が凹凸面の場合反射光Δxは図10の表面が凹凸面の曲
線(d,e,g,i,k)49のΔxであり、数5の式,数
6の式の関係が成り立つ。
【0033】
【数5】
【0034】
【数6】
【0035】従って、本発明の対外光コントラスト比を
C(γ)とし、従来の対外光コントラスト比をC(δ)とす
ると、数3の式と数4の式の関係より数5の式の関係の
ときにコントラスト比はC(γ)<C(δ)となり、数6の
式の関係のときにはC(γ)>C(δ)となる。以上のよう
に本発明と従来では反射光の強さが逆転する交点52は、
入射角15°以下にあり、投写型テレビジョン受像機36を
観察する場合実用視野範囲25は、前記数1の式で算出し
たように26.5°以下であるため、強い反射光は殆ど観察
者に届くことはなく、数5の式のような3°の反射光Δ
x(c),Δx(d)も殆ど観察者に届かず、数6の式の反
射光が主体となる。
【0036】以上により本発明のレンチキュラーレンズ
シートの出射光側表面が鏡面の場合反射光が殆ど観察者
に届かないことにより対外光コントラスト比が改善され
ることが証明された。そして実際に図8のように天井か
らの光が外光としてスクリーンに入射したときの対外光
コントラスト比を測定してみると表2のようになり、暗
室でのコントラスト比はほぼ同じなのに、スクリーンの
垂直面の照度が500Luxの時、1%黒ウインドウパターン
で表面が従来の凹凸面ではコントラスト比(Ca)1:12.
92に対し、表面が全面鏡面の場合コントラスト比(Cd)
1:14.48となり12%改善された。また、スクリーンの
前面にガラス板と透明プラスチック製の鏡面板を設置し
た場合は、コントラストは良くなるが、スクリーンの周
囲にある物(蛍光灯,電灯窓,カーテン,家具,人その
他の物)の映り込みがあるため画面が見にくい。これに
対し本発明のレンチキュラーレンズシート1の出射光側
表面を鏡面にした場合スクリーンに写り込んだものがレ
ンチキュラーレンズにより、水平方向に広げられるため
写り込みの形が横長となり、更にブラックストライプに
より切れ目ができて連続した形での写り込みがなくな
る。従ってコントラストのよい、写り込みの少ない、鮮
明度の高い良質の画面となる。
【0037】
【表2】
【0038】次に本発明の第7の実施例について図10と
図12に示す図面とともに説明する。第7の実施例におい
ては、鏡面構造としてレンチキュラーレンズシート1の
出射光側表面のブラックストライプ3の表面3aを鏡面
としたものである。この場合図12のようにレンチキュラ
ーレンズシート1の出射光側表面のレンチキュラーレン
ズ2の表面2aは微細な凹凸状をしている。従って光の
入射光53は出射光側表面のレンチキュラーレンズ表面2
aの凹凸形状により反射角が変化し反射光57となり観察
者に届く比較的強い反射光57,59が発生する。そしてレ
ンチキュラーレンズシート1の出射光側において鏡面仕
上げしたブラックストライプ3の表面3aでは正反射が
主となり反射光は入射光と等しい角度で反射するので外
光の入射光53は反射光58となる。従って観察者に届く乱
反射光55は弱い反射光となる。以上のように第7の実施
例においてコントラストの改善はレンチキュラーレンズ
表面ではできないがブラックストライプ表面で達成され
る。ここで、第6の実施例と同じくコントラスト比C
(n)は数2の式で表すことができ数3の式の関係が成り
立つ。対外光コントラスト比C(g)は数4の式で表すこ
とができる。実用視野範囲のある位置(例えばスクリー
ン正面/図12の56)での対外光コントラスト比は本発明
のレンチキュラーレンズシート1の出射光側表面に設け
たブラックストライプ3の表面が鏡面の場合、反射光Δ
xは図12の比較的強い反射光59と弱い反射光55の重なっ
たものとなる。従って図10のブラックストライプ表面鏡
面の曲線50で示すごとくΔx(m,n,o,p,q)であ
り、従来の表面凹凸の場合反射光Δxは曲線51のΔx
(d,e,g,i,k)であり、数7の式,数8の式の関
係が成り立つ。
【0039】
【数7】
【0040】
【数8】
【0041】以上のように本発明の第7の実施例と従来
の構成とでは反射光の強さが逆転する交点52が入射角15
°以下にあり投写型テレビジョン受像機36を観察する場
合実用視野範囲25は前記数1の式で算出したように26.5
°以下の入射光であるため、強い反射光は殆ど観察者に
届くことはなく、数7の式のような3°の反射光Δx
(d),Δx(m)も殆ど観察者に届かず数8の式の反射光
が主体となる。従って本発明の第7の実施例においてレ
ンチキュラーレンズシートの出射光側表面に配設したブ
ラックストライプ3の表面3aを鏡面に構成した場合対
外光コントラスト比が改善されることが第6の実施例と
同じように反射光が殆ど観察者に届かないことにより証
明された。また図10で示す表面全面鏡面の曲線51はΔx
(c,f,h,j,l)であり、第7の実施例はレンチキ
ュラーレンズシートの全面を鏡面とした第6の実施例に
はおよばないことも事実である。レンチキュラーレンズ
シートの出射光側表面のブラックストライプを鏡面にし
た第7の実施例は、レンチキュラーレンズの凹凸により
写り込みがなく、ブラックストライプ表面の写り込みは
ブラックストライプの切れ目により写り込みがなくな
る。従って従来構成のスクリーンよりコントラストが良
いのは勿論、レンチキュラーレンズシートの出射光側表
面全面を鏡面としたものよりも写り込みのない鮮明度の
高いきれいな画質となる特徴がある。レンチキュラーレ
ンズシート1の出射光側表面のブラックストライプ3を
鏡面とするには例えば次の手段を実施すればよい。すな
わち、できるだけ黒いカーボンを選択し光拡散性粒子を
混入させずにブラックストライプの印刷材料を作り、そ
して観察者に最も近い面に光拡散性粒子を含まない層を
構成し、前記印刷材料を使用して、スクリーン印刷,ロ
ール印刷,その他の印刷法によりレンチキュラーレンズ
シートのブラックストライプとなる突出したストライプ
表面に印刷する。また、艶のある黒色材料を転写フィル
ムに印刷しておき、ホットスタンプあるいは加熱ローラ
ー等でレンチキュラーレンズシートの突出したストライ
プ表面に転写する方法でも本発明のレンチキュラーレン
ズシートの出射光側表面のブラックストライプを鏡面に
することが可能であり、コントラスト向上の目的を達成
できることはいうまでもない。
【0042】次に本発明の第8の実施例について説明す
る。本発明は第1,第2,第3,第4,第5実施例と第
6,第7実施例とを組み合わせてコントラストを更に改
善する方法である。組合せ方法としては、第1−第6,
第1−第7,第2−第6,第2−第7,第3−第6,第
3−第7,第4−第6,第4−第7,第5−第6,第5
−第7の10種類の実施例の組合せがあるが、ここでは第
1−第6,第1−第7の2種について説明する。前記2
種の組合せのコントラストの測定結果を表2にまとめた
結果、暗室でのコントラスト比は1:35.6〜1:35.9と
同じ結果である。スクリーン正面で500Luxの外光の場合
(但し天井からの斜め入射光)では従来の表面凹凸のスク
リーンの外光コントラスト比(Ca)は1:12.9であり、
これを基準に本発明の外光コントラスト比の改善効果を
述べる。先ず第1の実施例のみの外光コントラスト比
(Cc)は1:16.0で改善効果は+24%、次に第6の実施
例のみの外光コントラスト比(Cb)は1:14.5で改善効
果は+12%、次に第1と第6の組合せの外光コントラス
ト比(Ce)は1:17.9で改善効果+39%、次に第1と第
7の組合せの外光コントラスト比(Cd)は1:16.7で改
善効果+29%となり、本発明の第1〜第7までの単独の
ものより対外光コントラスト比が改善されていることが
証明された。また第6と第7では第6実施例の方が改善
効果が大きいのは前記第7実施例の説明のところで説明
で述べた理由による。そして輝度低下をできるだけ少な
くして外光コントラストの改善効果を高めるには、可視
光線の吸収と観察者側の表面の鏡面化の組合せを考える
ことが重要である。。
【0043】本発明の製造方法の実施例を図13で述べ
る。押し出し成形機のエクストルーダ60より押し出され
たレンチキュラーレンズシート基材61が入射光側レンチ
キュラーレンズ面を形成する入射光側成形ロール62と、
出射光側レンチキュラーレンズとブラックストライプ面
を形成する出射光側成形ロール63によりレンチキュラー
レンズシート1が形成される。この時レンチキュラーレ
ンズシート基材61と相溶性のある透明な樹脂シート64を
出射光側レンチキュラーレンズとブラックストライプ面
を形成する出射光側成形ロール63に供給し、観察者に最
も近い面に拡散材を含まない表面層1aを形成する。本
実施例において、拡散材を混入したレンチキュラーレン
ズシート基材に可視光線吸収材を混入した相溶性のある
透明な樹脂シートを使用すれば前記第1の実施例の透過
型スクリーンとなり、透明な樹脂材料のレンチキュラー
レンズシート基材に拡散材と可視光線吸収材を混入した
相溶性のある透明な樹脂シートを使用すれば第2の実施
例の透明型スクリーンとなる。勿論、レンチキュラーレ
ンズシート基材61に拡散材と可視光線吸収材を混入す
る、あるいは拡散材の中に可視光線吸収材を混入しても
よい。更に出射光側成形ロール63のレンチキュラーレン
ズ形成面2a-aとブラックストライプ形成面3a-aを鏡面
状態にしておけば第6の実施例のスクリーンとなる。拡
散材を少量に混入したレンチキュラーレンズシート基材
に、拡散材を多量に混入しかつ可視光線吸収材を混入し
た相溶性のある透明な樹脂シートを使用すれば第3の実
施例の透過型スクリーンとなり、拡散材を多量に混入し
たレンチキュラーレンズシート基材に拡散材を少量に混
入しかつ可視光線吸収材を混入した相溶性のある透明な
樹脂シートを使用すれば第4の実施例の透過型スクリー
ンとなる。
【0044】次に、観察者にもっとも近い面に拡散材を
含まない表面層1aを形成する別の製造方法についての
実施例を述べる。押し出し成形機によりレンチキュラー
レンズシート基材61の入射光側にレンチキュラーレンズ
5を、出射光側にレンチキュラーレンズ2とブラックス
トライプ3を形成したレンチキュラーレンズシート1を
成形して製造する。まず、レンチキュラーレンズシート
1の出射光側表面のレンチキュラーレンズ2とブラック
ストライプ3の表面にMgF2,SiO2,その他の金属
あるいは金属酸化物を蒸着あるいはスパッタリング等の
方法で薄膜として形成すれば透過率が改善され反射の少
ない表面鏡面が得られる。これは第6の実施例として有
効で、レンチキュラーレンズシートに可視光線吸収材が
混入されていれば第8の実施例として使用できる。勿
論、透明材料をコーティング,浸積、印刷,塗装等の手
段で構成してもよい。さらには、透明材料をフィルムに
コーティングまたは印刷しておきそれをホットスタンプ
またはロール等で転写して薄膜とする方法、あるいは第
9の実施例による製造方法で透明材料をコーティング、
印刷した供給シートを成形後シートのみを剥がして形成
する方法等がある。説明の透明材料に可視光線吸収材を
混入がなければ第6,第7の実施例のスクリーンとな
り、可視光線吸収材を混入しておけば第1〜5と第8の
実施例のスクリーンとなる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る透過
型スクリーンによれば、各種状態にて拡散材を含有して
なる2層構造のレンチキュラーレンズシートにおける第
1層あるいは第2層に可視光線吸収材料を混入し、か
察者に最も近いレンチキュラーレンズに設けられたブ
ラックストライプ面あるいはレンチキュラーレンズ面と
レンチキュラーレンズに設けられたブラックストライプ
面の双方を実質的に鏡面とすることにより、外光の吸収
と反射が少なくなり、対外光コントラストが向上し写り
込みのない良質な鮮明度の高い画像が得られる。 さら
に、本発明に係る製造方法によれば、本発明に係る前記
構成の透過型スクリーンを効率よく、しかも確実に製造
することができる
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるレンチキュラー
レンズシートの上断面図,正面図,側面の断面図と鏡面
部および外光の入射と反射光路の概略図である。
【図2】本発明の第1,第5の実施例における可視光線
吸収材を混入した場合の波長特性図である。
【図3】本発明の第2の実施例におけるレンチキュラー
レンズシート上断面図,正面図,側面の断面図と鏡面部
および外光の入射と反射光路の概略図である。
【図4】従来の本発明の第1,第5の実施例における可
視光線吸収材を混入した場合のスクリーン面上での相対
全白輝度比を表した図である。
【図5】赤色,緑色,青色CRTのビーム電流に対する
CRT発光面の輝度の関係の1例を示す特性図である。
【図6】本発明と従来例の赤色,緑色,青色CRTのビ
ーム電流の使用構成図である。
【図7】本発明の第5の実施例における別の選択波長吸
収材使用の場合の波長特性図である。
【図8】実際の投写型テレビジョン受像機の設置例と外
光の入射位置、反射位置と実用視野範囲を示す概略図で
ある。
【図9】外光の入射角度による反射光の強さを測定方法
を示す概略図である。
【図10】本発明の従来の外光の入射角度による反射光
の強さの測定結果を示した曲線である。
【図11】本発明の第6の実施例におけるスクリーン構
成の要部上断面図,正面図,側面の断面図,コントラス
ト比および外光コントラスト比の関係の原理を示した図
である。
【図12】本発明の第7の実施例におけるスクリーン構
成の要部上断面図,正面図,側面の断面図,コントラス
ト比および外光コントラスト比の関係の原理を示した図
である。
【図13】本発明の第8の実施例におけるスクリーン製
造方法の概略正面図である。
【図14】本発明の第3の実施例におけるレンチキュラ
ーレンズシート上断面図,正面図,側面の断面図であ
る。
【図15】本発明の第4の実施例におけるレンチキュラ
ーレンズシート上断面図,正面図,側面の断面図であ
る。
【図16】従来のスクリーン構成斜視図および表面が凹
凸部を有した従来スクリーン構成の外光入射と反射光路
を示す要部側面の断面図である。
【符号の説明】
1,8,65,66…レンチキュラーレンズシート、 1
a,8a,65a,66a…表面層、 1b,8b,65b,66b…基
材層、 2…出射光側レンチキュラーレンズ、2a…出
射光側レンチキュラーレンズの鏡面、 3…出射光側ブ
ラックストライプ、 3a…出射光側ブラックストライ
プの鏡面、 4…拡散材、 5…入射光側レンチキュラ
ーレンズ、 6a,6b…外光の入射光、 7a,7b,7
a″,7b″…反射光、 26…フレネルレンズシート、
27…陰極線管出力光、 28,29,30,31…天井灯、 3
2,33,34,35…反射光、 36…投写型テレビジョン受
像機、 37…スクリーン、 38…測定スクリーン、 H
…スクリーンセンターの高さ、 L…観察距離、 39…
黒幕、 40…スライドプロジェクター、 41…φ5mmピ
ンホール、 42…光束、 43…輝度計、 44…輝度計の
測光角、 45…フレネルレンズ、 46a,46b…入射光、
47a,47b…反射光、 53…入射光、54,57,58…正反
射光、 55,59…乱反射光、 59…透過光、 60…エク
ストルーダ、 61…レンチキュラーレンズシート基材、
62…入射光側成形ロール、63…出射光側成形ロール、
64…薄膜シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 一朗 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2−28 株 式会社クラレ内 (72)発明者 桑田 広志 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2−28 株 式会社クラレ内 (56)参考文献 特開 昭63−273850(JP,A) 特開 昭59−214837(JP,A) 特開 昭58−72935(JP,A) 特開 平3−39944(JP,A) 実開 昭63−45548(JP,U) 実開 昭63−54138(JP,U) 実開 昭56−16135(JP,U) 実開 昭63−187140(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B03B 21/62

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレネルレンズシートとレンチキュラー
    レンズシートからなる2枚構成の透過型スクリーンにお
    いて、前記レンチキュラーレンズシートが拡散材を含ま
    ない表面層と拡散材を含む基材層との2層より成り、か
    前記表面層または前記基材層または前記基材層に含ま
    れる光拡散性粒子のうち少なくともいずれか一つに可視
    光線を吸収する材料を混入するとともに、観察者に最も
    近いレンチキュラーレンズに設けられたブラックストラ
    イプ面あるいはレンチキュラーレンズ面とレンチキュラ
    ーレンズに設けられたブラックストライプ面の双方を
    質的に鏡面とすることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】 フレネルレンズシートとレンチキュラー
    レンズシートからなる2枚構成の透過型スクリーンにお
    いて、前記レンチキュラーレンズシートが拡散材を含む
    表面層と拡散材を含まない基材層との2層より成り、か
    つ前記表面層または前記基材層または前記基材層に含ま
    れる光拡散性粒子のうち少なくともいずれか一つに可視
    光線を吸収する材料を混入するとともに、観察者に最も
    近いレンチキュラーレンズに設けられたブラックストラ
    イプ面あるいはレンチキュラーレンズ面とレンチキュラ
    ーレンズに設けられたブラックストライプ面の双方を
    質的に鏡面とすることを特徴とする透過型スクリーン。
  3. 【請求項3】 フレネルレンズシートとレンチキュラー
    レンズシートからなる2枚構成の透過型スクリーンにお
    いて、前記レンチキュラーレンズシートがそれぞれに
    散材を含む表面層基材層との2層より成り、前記拡散
    材の含有量を前記基材層より前記表面層に多く配設する
    とともに、前記基材層または前記表面層または前記拡散
    材となる光拡散性粒子のうち少なくともいずれか一つ
    可視光線を吸収する材料を混入し、さらに観察者に最も
    近いレンチキュラーレンズに設けられたブラックストラ
    イプ面あるいはレンチキュラーレンズ面とレンチキュラ
    ーレンズに設けられたブラックストライプ面の双方を
    質的に鏡面とすることを特徴とする透過型スクリーン。
  4. 【請求項4】 フレネルレンズシートとレンチキュラー
    レンズシートからなる2枚構成の透過型スクリーンにお
    いて、前記レンチキュラーレンズシートがそれぞれに
    散材を含む表面層基材層との2層より成り、前記拡散
    材の含有量を前記表面層より前記基材層に多く配設する
    とともに、前記基材層または前記表面層または前記拡散
    材となる光拡散性粒子のうち少なくともいずれか一つ
    可視光線を吸収する材料を混入し、さらに観察者に最も
    近いレンチキュラーレンズに設けられたブラックストラ
    イプ面あるいはレンチキュラーレンズ面とレンチキュラ
    ーレンズに設けられたブラックストライプ面の双方を
    質的に鏡面とすることを特徴とする透過型スクリーン。
  5. 【請求項5】 可視光線を吸収する材料の光吸収率が、
    400〜490nmの波長領域で平均50%以下、49
    0〜700nmの波長領域で平均30〜80%の可視光
    線吸収スペクトルを有することを特徴とする請求項1,
    2,3または4記載の透過型スクリーン。
  6. 【請求項6】 透過型スクリーンのレンチキュラーレン
    ズシートを表面層と基材層からなる2層構造として製造
    するため、前記基材層を形成する樹脂材料を押し出し成
    型機によりレンチキュラーレンズシート基材として押し
    出し成型し、前記押し出し成型されたレンチキュラーレ
    ンズシート基材と表面層を形成する薄膜シートを第1と
    第2の成型ロールで押圧して添接し融着し、前記添接融
    着時に前記レンチキュラーレンズシート基材面に前記第
    1の成型ロールで入射光側のレンチキュラーレンズ面を
    形成するとともに前記表面層を形成する薄膜シート面に
    前記第2の成型ロールで出射光側のレンチキュラーレン
    ズ面及びブラックストライプ面を形成するようにした2
    層構造のレンチキュラーレンズシート製造方法におい
    て、前記第2の成型ローラのブラックストライプ形成面
    あるいはブラックストライプ形成面及び出射光側のレン
    チキュラーレンズ形成面を鏡面仕上げすることを特徴と
    する請求項1乃至5に記載されたフレネルレンズシート
    とレンチキュラーレンズシートからなる2枚構成の透過
    型スクリーンのレンチキュラーレンズ製造方法。
  7. 【請求項7】 透過型スクリーンのレンチキュラーレン
    ズシートの観察者に最も近い表面層を、可視光線を吸収
    する材料に浸積,またはコーティング,またはスパッタ
    リング,または蒸着,または転写,またはホットスタン
    プ,または塗装等の手段で形成するようにしたことを特
    徴とする請求項6に記載された透過型スクリーンの製造
    方法。
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