JP2805394B2 - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

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JP2805394B2
JP2805394B2 JP50826891A JP50826891A JP2805394B2 JP 2805394 B2 JP2805394 B2 JP 2805394B2 JP 50826891 A JP50826891 A JP 50826891A JP 50826891 A JP50826891 A JP 50826891A JP 2805394 B2 JP2805394 B2 JP 2805394B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、導電性基体上に光起電力素子を集積化した
太陽電池に関する。
発明の背景 最近CO2の増加による温室効果で地球の温暖化が生じ
ることが予測され、CO2を排出することなくして生産で
きるクリーンなエネルギーへの要求がますます高まって
いる。こうしたなかで、原子力による発電が注目されて
久しいが、原子力発電についてはCO2を排出することは
ないが、放射性物質の漏洩の問題や、放射性廃棄物処理
の問題等が完全に解決されてはいないところ、安全性の
高いクリーンなエネルギーの供給源としては問題のある
ものである。こうした状況下にあって、安全にして且つ
クリーンなエネルギー源として太陽電池による発電が最
近注目されている。太陽電池については安全性が確保で
きることはいうまでもないが、取扱いが容易であること
から期待されるところは大である。
太陽電池については、今までに各種のものが提案され
ている。こうした提案の中で、非晶質シリコンや銅イン
ジュウムセレナイドなどを使用した太陽電池は大面積化
が容易にでき、製造コストも比較的安価であることか
ら、注目されさかんに研究がなされている。
ところで、太陽電池については、耐候性、耐衝撃性及
び可撓性に優れていることが要求される。こうしたこと
から、その基体としてステンレス等の金属(導電性)基
体が用いられる場合がある。
太陽電池により所望の起電力が得られるようにするた
めには上述したステンレス等の導電性基体上に光起電力
層を設けてなる光起電力素子を複数個用意し、それらを
配線接続することが一般に行われる。
第4図はその1例を示すものであって、複数個の光起
電力素子を配線材で直列配線した従来の太陽電池の1例
の概略構成を示す模式図である。第4図において、400
は導電性基体、401は下部電極、402は半導体層(光起電
力層)、403は上部電極、404は集電電極、405は複数の
光起電力素子を接続する配線材である。
特公昭58−21827号公報、及び特公昭58−54513号公報
には、同一絶縁性基体上にマスク蒸着等の方法で太陽電
池素子を集積化する方法が提案されている。該提案方法
の応用として、導電性基体上に絶縁層を被覆した後、金
属電極パターンをマスク蒸着等の方法で順次形成し、同
一基体上の隣合った光起電力素子(サブセル)の金属電
極と透明電極を接続する方法が知られている。第5図は
マスク蒸着で同一基体上に光起電力素子を集積化した従
来の太陽電池の模式的構成図である。第5(a)図は平
面図、第5(b)図は第5(a)図におけるA−B線で
の略断面図である。第5図において、500は導電性基
体、501は絶縁層、502は下部電極、503は半導体層(光
起電力層)、504は上部電極としての透明電極である。
ところが、複数の光起電力素子を直列配線を介して接
続する方法は、配線の接続工程に時間がかかり、結局は
製造コストを高くしてしまう。
また、マスク蒸着により同一基体上で複数の光起電力
素子の直列接続を行う方法は、マスクの位置合わせが難
しく、特に大面積のモジュールの製造では歩留まりが著
しく悪い。加えて要求される種々の電力容量や任意の形
状に対応するためには、多種類のマスクを用意しなけれ
ばならなく、必然的に製造コストを高くしてしまう。
上述したように、絶縁性基体上に設けられた光起電力
素子の複数個を集積した太陽電池が知られているが、こ
の場合における集積をレーザーを使用して行う方法が提
案されている。
しかし、金属等の導電性基体を用いた光起電力素子の
集積化にレーザー加工を採用する場合、絶縁層で被覆さ
れた導電性基体上に形成された導電性電極(例えば、金
属電極)にレーザー光を照射してパターニングすると、
これにより除去された金属電極の下方に位置する導電性
基体が溶融されることがしばしばあり、これが原因で、
金属電極と導電性基体とが短絡してしまうことが多々あ
り、且つまた同一導電性基体上に複数の光起電力素子
(サブセル)を直列接続を介して接続することを困難に
してしまう。
またレーザー光により上部電極と下部電極との電気的
接続を行う場合においても、導電性基体と上部電極及び
下部電極が短絡してしまうことがある。こうしたことか
ら導電性基体を使用する太陽電池の製造においてレーザ
ー加工を適用するについては解決すべき問題が多々あ
る。もっともレーザー加工時の導電性基体の上述した短
絡を防止するについて絶縁層を厚くしてレーザー光が導
電性基体に到達しないようにする方法が考えられる。し
かし、この場合厚膜を、均一かつ平坦にして、膜ハガレ
が生じないように大面積の可撓性基体表面に被覆するこ
とは極めて困難なことである。また、剛直な無機材料を
厚膜で全面にコーティングすることは太陽電池の可撓性
を考慮すれば好ましいものではない。更に、厚膜で全面
にコーティングした場合には、クラックが発生しやすい
という問題もある。クラックが発生すると金属電極と導
電性基体との間で短絡が生じてしまう。従って、従来技
術における上述の問題点については有効な解決策はな
く、課題として残されているのが実情である。
発明の要約 本発明は、導電性基体上に複数の光起電力素子(サブ
セル)を集積化した太陽電池における上述の各種問題点
を解決し、耐候性、耐衝撃性、可撓性についての要求を
満足し、所望の起電力、電力容量が得られ、任意の形状
に光起電力素子を形成可能であることに加え、量産化に
適した太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成すべく本発明者が鋭意研究
を重ねた結果、完成に至ったものである。
本発明により提供される太陽電池はつぎのとおりの構
成のものである。
即ち、共通の導電性基体上に複数の光起電力素子が互
いに電気的に直列接続されていて、前記複数の光起電力
素子のそれぞれは、第1の絶縁層、第1の電極層、半導
体層及び第2の電極層がこの順序で前記共通の導電性基
体上に積層されたものからなり、前記複数の光起電力素
子の隣接するそれぞれ一対の光起電力素子は一方の光起
電力素子の前記第1の電極層が他方の光起電力素子の前
記第2の電極層に電気的に直列接続されている太陽電池
であって、第2の絶縁層が前記第1の絶縁層と前記第1
の電極層の端部との間に形成され、且つ該第2の絶縁層
は、前記第1の電極層の前記電気的直列接続を担う領域
と前記第1の絶縁層との間に前記電気的直列接続を担う
領域に接するように形成されていることを特徴とする。
上述した構成の本発明の太陽電池によれば、導電性基
体上の第1の絶縁層と、第1の電極層との間に、第2の
絶縁層を設けることで光起電力素子(サブセル)を複数
個接続して構成する太陽電池を形成する際に使用するレ
ーザー光の余分なエネルギーを該第2の絶縁層で吸収す
ることができる。このため、第1の電極層が第1の絶縁
層を突き抜けて導電性基体と接触することが防げ、第1
の電極層と、導電性基体との短絡を防止できる。
また、本発明の太陽電池は金属等の導電性基体上に形
成されていることから耐候性、耐衝撃性、可撓性に優
れ、短絡が生じることなく苛酷な使用条件下においても
長期間にわたって安定して電力供給を行うことができ
る。
好ましい態様の詳細な説明 以下、図面を参照しながら本発明について、より詳細
に説明する。
第1図は本発明の太陽電池の構成の1例を示す模式図
である。
第2図は光起電力素子を集積化した第1図の太陽電池
を製造する工程を説明する模式図である。
第1図及び第2図において、100は導電性基体、101は
第1の絶縁層、102は第2の絶縁層、103は例えば金属な
どの導電性電極、104は半導体層、105は透明電極、106
は第2の絶縁層102と導電性電極103のレーザー光照射に
よる除去部、107は透明電極105の除去部、108は集電電
極、109はレーザー光照射によって形成された導電性電
極103、半導体層104及び透明電極105との電気的接続
部、110と111とはレーザー光である。
以下、導電性基体上に複数の光起電力素子(サブセ
ル)を集積化して得られる第1図の太陽電池についてそ
の製造方法を説明する。
まず導電性基体100上に、第1の絶縁層101を形成した
後、第2の絶縁層102を形成し、次に、電極層103を形成
する(第2図(1))。
次に電極層103の一部を、レーザー光110を照射して除
去し、電極層103を分離する。続いて半導体層104を形成
した後、透明電極105を形成する。次いで、透明電極105
の一部を除去し、光起電力素子(サブセル)分離部分10
7を形成し、集電電極108を形成する(第2図(2))。
次に、光起電力素子(サブセル)どうしを直列接続す
るためにレーザー光111を照射し、集電電極108、透明電
極105と電極103の接合を行い、複数の光起電力素子を集
積化した太陽電池を得る(第2図(3))。
本発明における第1の絶縁層101を構成する材料とし
ては、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、ア
ルミナ等の無機材料を挙げることができる。第1の絶縁
層は第1の絶縁層形成後に行われる半導体層の形成、電
極層の形成等に際してこれらの層中に混入し、悪影響を
因ぼしかねない有機成分を含有しないものが好ましい。
第1の絶縁層の形成方法としては、大面積に亘り、均
一な膜を形成できるスパッタリング法やCVD(Chemical
Vapor Deposition)法等を挙げることができる。第1の
絶縁層の層厚は導電性基体と金属電極層との短絡防止の
機能、太陽電池の可撓性、太陽電池の生産効率等を考慮
すると3000Å以上2μm以下が好ましい。
本発明における第2の絶縁層102を構成する材料とし
ては、後工程の半導体層、透明電極の形成に際し、変
形、変質等が生じないものであることが重要である。ま
た、耐熱温度は150℃以上あることが望ましい。こうし
た条件を満足するものとして、ポリイミド、ポルフェニ
レンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリア
ミドイミド、ポリエステルイミド、ポリベンツイミダゾ
ール、シリコーン、エポキシ等の樹脂材料を主成分とし
て含むものや、ガラスペーストの焼結材等を挙げること
ができる。実際の使用に際して、これらの材料は本発明
の太陽電池を形成する際に好適に使用されるレーザー加
工に使用するレーザー光を吸収しやすいように、適当な
着色材料を使用して着色して用いることができる。その
場合の着色材料としては、非晶質のカーボンブラック、
Al2O3、酸化銅、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化
クロム、(Cr,Fe)2O3のα−Al2O3型固溶体、(Co,Ni)
O(Cr,Fe)2O3系スピネル固溶体、CoO・nAl2O3,(Co,Z
n)O・nAl2O3のスピネル、2(Co,Zn)O・SiO2ウレマ
イト型固溶体等の顔料を挙げることができる。
第2の絶縁層の形成方法については、本発明の太陽電
池を形成する際に使用するレーザー光照射による短絡を
防止する機能を第2の絶縁層にもたせるようにすること
が要求される。こうしたことから、好ましくは10〜50μ
mの層厚の絶縁層を精度良く制御された所望の位置に形
成できる方法が望ましい。具体的な第2の絶縁層の形成
方法としては、無機材料を用いる場合には、絶縁アルコ
ラートの溶液、シラノール化合物の溶液、金属キレート
の溶液を塗布した後、熱処理を行う方法、または使用す
る無機材料の微粉末を樹脂に分散させたペーストを用い
る塗布法を挙げることができる。また樹脂材料を用いる
場合には、ペースト状樹脂溶液を、スクリーン印刷機か
ディスペンサーで所定のパターンに塗布した後、加熱乾
燥する方法を挙げることができる。
第2の絶縁層の膜厚としては、レーザー光の照射時に
下地の第1の絶縁層と導電性基体に損傷を与えないよう
に、余分のレーザーエネルギーを吸収できる膜厚が必要
であり、好ましくは、10〜50μmの膜厚とすることが望
ましい。該電極層は抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着
法、スパッタリング法、スプレー法、CVD法、不純物拡
散法等により形成することができる。
本発明の太陽電池を、複数の光起電力素子(サブセ
ル)を集積化して形成するについては、適宜のレーザー
加工装置が使用される。該レーザー加工装置の光源の代
表的な例としてNd:YAGレーザーやエキシマレーザー等を
挙げることができる。これらのレーザー光源を使用する
加工装置は一般的には発振器、光学系ユニット、オート
フォーカス機構等を有する。
以下実施例に基づき、本発明を詳細に説明する。な
お、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 第1図及び第2図を参照しながら、導電性基体上に複
数の非晶質シリコン光起電力素子を集積化させた太陽電
池の例について説明する。
第1図は、本発明の太陽電池の1例を示す模式図であ
る。本実施例においては、導電性基体上100にはステン
レスフィルムを、第1の絶縁層101には窒化シリコン
を、第2の絶縁層102はポリイミド樹脂を、電極層103に
はアルミニウムを、半導体層104にはpin非晶質シリコン
層を、透明電極105にはIn2O3−SnO2(ITO)を、集電電
極には銀ペースト電極をそれぞれ用いた。また本実施例
においてはレーザー加工にYAGレーザーを使用した。
以下、通常の太陽電池の作製手順を第2図を参照しな
がら説明する。
まず、導電性基体として、表面を研磨した厚さ0.15mm
のステンレス基体100を洗浄した後、該基体上に、SiH4
とNH3ガスを用いてプラズマCVD法により、第一の絶縁層
101として窒化シリコン膜を2μmの厚さで堆積させ
た。次いで、第2の絶縁層102をポリイミド樹脂を用い
て形成した。具体的な第2の絶縁層102の形成は、まず
金属線メッシュ上に感光性樹脂を塗布した後、パターン
露光、現像、不溶部除去により版を形成し、ポリイミド
樹脂として日立化成製ポリイミドPIX−3500(商品名)
を用いてスクリーン印刷によりポリイミド樹脂をパター
ン状に塗布した。続いて90℃で1時間、200℃で1時
間、更に350℃で30分間の加熱処理を施すことによりポ
リイミド樹脂を硬化させ、膜厚15μmの第2の絶縁層を
形成した。
次いで、電極層103をスパッタ法によりAlを5000Åの
厚さで蒸着して形成した後、Al電極層103の1部にYAGレ
ーザー110を照射し(第2図(1))、電極層103を分離
した。
ここで、YAGレーザーはQスイッチパルスレーザーで
周波数4KHzのものを用い、平均レーザーパワーは0.4、
走査速度を100mm/secとして使用した。こうした後、第
1の絶縁層、第2の絶縁層及び電極層103が形成された
ステンレス基体を容量結合型グロー放電成膜装置の成膜
室内に移し、グロー放電分解法により非晶質シリコンか
らなるpin型半導体層104を第1表に示す条件で形成し
た。
次に半導体層104上に透明電極105としてITOを抵抗加
熱蒸着法により800Åの層厚に形成した。
こうした後、透明電極105の1部をエッチング剤(FeC
l3,HCl,エチレングリコール、でん粉、を混合しペース
ト状にしたもの)を透明電極105上にスクリーン印刷す
ることで除去してサブセル分離部分107を形成した。次
いで透明電極105上に銀ペースト(商品名:No.5007、デ
ュポン社製)をスクリーン印刷により厚さ20μmで塗布
し集電電極108を形成した(第2図(2))。
次に、光起電力素子(サブセル)の直列接続を行うた
め、集電電極108上からYAGレーザー光を照射し、集電電
極108、透明電極105(ITO)、半導体層104、金属電極10
3を溶融させて集電電極108、透明電極105(ITO)、金属
電極103の電気的接続をとり、複数の光起電力素子(サ
ブセル)が集積化した非晶質シリコン太陽電池を得た。
ここでYAGレーザーは電極層103の分離に用いたものと同
じものを用い、このときの平均レーザーパワーは0.9ワ
ットであった。本実施例では集電電極を形成したが、集
電電極は、太陽電池サブセルの幅が狭い、つまり透明電
極の幅が狭く透明電極の抵抗値が問題にならない場合に
は、なくてもよい。
また、本実施例では、pin構成の半導体層105は非晶質
シリコンを用いた単層のものを形成したが、半導体層10
5はpin/pin,pin/pin/pin等の多層構造であってもよく、
非晶質シリコンカーバイドや非晶質シリコンゲルマニウ
ムを用いてもよい。
こうして得られたpin構成の非晶質シリコン光起電力
素子(サブセル)を2個直列に集積化した太陽電池につ
いてのAM1.5,100ミリワット/cm2の光照射時における電
流−電圧(I−V)特性を測定し、結果を第3図のaに
示した。このI−V特性から、開放端電圧(Voc)は1.7
ボルトであることがわかる。これはサブセル2個を直列
化した時に発生するVocを示しており、集積化時に短絡
が発生していないことが確認された。
また、本実施例で得られた太陽電池をAM−1光に近似
スペクトルを持つソーラーシュミレーターにより評価し
たところ、光電変換効率は8.2%という優れた値であっ
た。
実施例2 第2の絶縁膜102の形成にシリコーン樹脂を用いた他
は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
具体的な第2の絶縁膜の形成は東芝シリコーン社製耐
熱シリコーン樹脂TSE326(商品名)をインクディスペン
サーで膜厚30μmに塗布した後、150℃の温度で1時間
熱処理して行った。
本実施例で得られた光起電力素子(サブセル)を実施
例1と同様に2個直列に集積化して得られた太陽電池に
ついて、実施例1と同様にして電流−電圧(I−V)特
性を測定したところ、本実施例においても短絡の発生の
ないことが確認された。
本実施例では、第2の絶縁膜として、シリコーン樹脂
を用いることにより、曲げ強度に優れ、信頼性の高い太
陽電池を得ることができた。
実施例3 第2の絶縁膜102の形成に、出発原料としてシラノー
ル化合物を用いてシリコン酸化物を形成した他は実施例
1と同様にして太陽電池を製造した。
具体的な第2の絶縁膜の形成は以下のようにして行っ
た。シラノール化合物として東京応化工業製OCD Type−
785R(商品名)に(Co,Ni)O(Cr,Fe)2O3スピネル固
溶体を3wt%混合したものをインクディスペンサーによ
り塗布した後、窒素雰囲気下で温度150℃で30分、300℃
で30分、420℃で30分間の3段階の熱処理を行い、イン
クディスペンサーによる塗布と、熱処理を繰り返すこと
で膜厚10μmのシリコン酸化物を形成した。
本実施例で得られた光起電力素子(サブセル)を実施
例1と同様に2個直列に集積化して得られた太陽電池に
ついて実施例1と同様にして電流−電圧(I−V)特性
を測定したところ、本実施例においても短絡の発生のな
いことが確認された。
更に本実施例では、第2の絶縁膜としてシラノール化
合物から形成したシリコン酸化物を用いることにより、
非晶質シリコン膜形成工程中の脱ガス量が少なく、良質
な非晶質シリコン膜が得られることから、変換効率の高
い太陽電池を得ることができた。
実施例4 第2の絶縁膜102の形成にガラスビーズを分散させた
エポキシ樹脂を用いた他は実施例1と同様にして太陽電
池を製造した。
具体的な第2の絶縁膜の形成は以下のようにして行っ
た。スリーボンド社製エポキシ配合樹脂2068K(商品
名)にビーズ径7μmのガラスビーズを5wt%の割合で
混合したペーストを15μmの厚さにスクリーン印刷し、
150℃の温度で30分間熱処理して絶縁膜を形成した。
本実施例で得られた光起電力素子(サブセル)を実施
例1と同様に2個直列に集積化して得られた太陽電池に
ついて、実施例1と同様にして電流−電圧(I−V)特
性を測定したところ、本実施例においても短絡の発生の
ないことが確認された。
尚、本実施例では、第2の絶縁膜として、ガラスビー
ズを分散させたエポキシ樹脂を用いることにより、低コ
ストで導電性基体上に集積化した太陽電池で得ることが
できた。
実施例5 導電性基体100に厚み0.2mmのアルミフォイルを用い、
まず該基体上にテトラエトキシシランとO2ガスを用いて
プラズマCVD法により、第1の絶縁層101として酸化シリ
コンを形成した。
次いで日本電気硝子社製ガラスペーストPLS−2401
(組成:pbo−B2O3−SiO2)(商品名)をスクリーン印刷
により第1の絶縁層101上にパターン状に塗布し、150℃
の温度で10分間乾燥後、550℃の温度で10分間焼結して
第2の絶縁層102を形成した。
次に電子ビーム蒸着法を用いて金属電極層103とし
て、Moを5000Å蒸着した後、下方に第2の絶縁層102が
位置する金属電極層の一部にYAGレーザー110を照射し、
金属電極層103を分離した。(第2図(1)) 続いて、電子ビーム蒸着法を用いて、Cu層を2000Åの
層厚に、In層を4000Åの層厚に順次形成した後、H2Se蒸
気中で処理し、400℃窒素雰囲気中で熱処理を施した
後、スパッタリング法により、CdS層を500Åの層厚に堆
積させ、半導体層104を形成した。次に、同じくスパッ
タリング法により、厚さ700ÅのZnOを堆積させ、透明電
極105を形成した。これ以降の工程は実施例1と同様に
して複数の光起電力素子(サブセル)を集積化し、銅イ
ンジウムセレナレナイド太陽電池を得た。
本実施例で得られた光起電力素子を2個直列に集積化
した太陽電池の電流−電圧特性を実施例1と同様にして
測定したところ開放端電圧(Voc)は1.0ボルトであっ
た。この値はサブセル2個を直列化した時に発生するVo
cを示しており、集積化時に短絡が発生していないこと
が確認された。
尚、本発明は、上述した実施例のみに限定されるもの
ではない。例えば第1図に示した半導体層104として、C
uInSe2/CdS以外の化合物半導体やpn接合多結晶シリコン
を用いてもよく、pn接合多結晶シリコンの場合には、高
濃度の不純物ドープ層が、透明電極の代わりをするた
め、透明電極105をなくした構成とすることもできる。
比較例1 第2の絶縁層を形成しないことを除き、実施例1の製
造方法と同様の方法で非晶質シリコン太陽電池を作製し
た。このpin構成の非晶質シリコン光起電力素子(サブ
セル)を2個直列に接続集積化した太陽電池についてAM
1.5,100ミリワット/cm2の光照射時における電流−電圧
(I−V)特性を測定した。結果を第3図のbに示す。
このI−V特性から、本比較例で製造した太陽電池の開
放端電圧Vocは太陽電池素子を2個直列に接続して得ら
れるはずのVoc値即ち、1.7Vをかなり下回っており、集
積化時に短絡が発生していることが示唆された。又、本
比較例で得られた太陽電池を実施例1で用いたのと同じ
ソーラーシュミレーターにより評価したところ、光電変
換効率は3.3%と実施例1と比べてはるかに低い値であ
った。
比較例2 第2の絶縁層を形成しないことを除き、実施例5と同
様にして銅インジウムセレナイド太陽電池を形成した。
こうして得られた光起電力素子(サブセル)を2個直列
に接続集積化した太陽電池について実施例1と同様にし
て電流−電圧特性(I−V)を測定し、この特性より開
放電圧(Voc)を測定したところ、0.5ボルトであった。
この開放電圧(Voc)は短絡がない場合に得られるはず
のVoc値を下回っており、光起電力素子の集積化時に短
絡が発生していることが示唆された。
以上、説明した実施例と比較例からわかるように、本
発明の第1の絶縁層と金属電極層の間に第2の絶縁層を
設けた太陽電池においては、太陽電池製造時に使用する
レーザー光の余分なエネルギーを第2の絶縁層で吸収で
きるため、金属電極と導電性基体との短絡を防ぐことが
でき、同一導電性基体上に光起電力素子を複数個集積化
した構成とすることができる。
このことより、本発明の太陽電池は種々の起電力、電
力容量が得られる太陽電池とすることができ、しかも任
意の形状に太陽電池素子を集積化させた構成とすること
ができる。
更に、本発明の太陽電池は、金属等の導電性基体上に
形成されていることに加え、第1の絶縁層と第2の絶縁
層を形成する材料を選択したことによって優れた耐候
性、耐衝撃性、可撓性を示し、短絡が排除されているこ
とから、過酷な使用条件下においても長期間にわたって
安定した電力供給を行うことができる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の太陽電池の一例を示す模式図であ
る。
第2図は、本発明の太陽電池を製造する工程の一例を
示す模式図である。
第3図は、実施例1と比較例1で形成した光起電力素
子(サブセル)それぞれを、2個直列に集積化した太陽
電池についての、光照射時におけるI−V特性を示すグ
ラフである。
第4図と第5図は、従来の導電性基体を用いた太陽電
池の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共通の導電性基体上に複数の光起電力素子
    が互いに電気的に直列接続されていて、前記複数の光起
    電力素子のそれぞれは、第1の絶縁層、第1の電極層、
    半導体層及び第2の電極層がこの順序で前記共通の導電
    性基体上に積層されたものからなり、前記複数の光起電
    力素子の隣接するそれぞれ一対の光起電力素子は一方の
    光起電力素子の前記第1の電極層が他方の光起電力素子
    の前記第2の電極層に電気的に直列接続されている太陽
    電池であって、第2の絶縁層が前記第1の絶縁層と前記
    第1の電極層の端部との間に形成され、且つ該第2の絶
    縁層は、前記第1の電極層の前記電気的直列接続を担う
    領域と前記第1の絶縁層との間に前記電気的直列接続を
    担う領域に接するように形成されていることを特徴とす
    る太陽電池。
  2. 【請求項2】前記第2の絶縁層の層厚が10〜50μmであ
    る請求項(1)に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】前記第1の絶縁層の層厚が3000Å〜2μm
    である請求項(1)に記載の太陽電池。
  4. 【請求項4】前記第1の絶縁層が無機材料により構成さ
    れている請求項(1)に記載の太陽電池。
  5. 【請求項5】前記第2の絶縁層が樹脂により構成されて
    いる請求項(1)に記載の太陽電池。
  6. 【請求項6】前記第2の絶縁層が、ポリイミド樹脂によ
    り構成されている請求項(5)に記載の太陽電池。
  7. 【請求項7】前記第2の絶縁層が、シリコーン樹脂によ
    り構成されている請求項(5)に記載の太陽電池。
  8. 【請求項8】前記第2の絶縁層が、シラノール化合物か
    ら形成される酸化シリコンにより構成されている請求項
    (1)に記載の太陽電池。
  9. 【請求項9】前記第2の絶縁層が、ガラスビーズを分散
    させたエポキシ樹脂により構成されている請求項(1)
    に記載の太陽電池。
  10. 【請求項10】前記第2の絶縁層が、ガラスペーストか
    ら形成されたガラスである請求項(1)に記載の太陽電
    池。
  11. 【請求項11】前記第2の絶縁層が、レーザー光を吸収
    する無機顔料、非晶質カーボン、あるいはアルミナを含
    有する請求項(1)に記載の太陽電池。
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