JP2804226B2 - 二輪車用のタイヤとリムの組立体 - Google Patents

二輪車用のタイヤとリムの組立体

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JP2804226B2
JP2804226B2 JP5347635A JP34763593A JP2804226B2 JP 2804226 B2 JP2804226 B2 JP 2804226B2 JP 5347635 A JP5347635 A JP 5347635A JP 34763593 A JP34763593 A JP 34763593A JP 2804226 B2 JP2804226 B2 JP 2804226B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/04Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor utilising additional non-inflatable supports which become load-supporting in emergency
    • B60C17/06Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor utilising additional non-inflatable supports which become load-supporting in emergency resilient
    • B60C17/065Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor utilising additional non-inflatable supports which become load-supporting in emergency resilient made-up of foam inserts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行性能を損なうこと
なくパンク発生を防止しうる二輪車用のタイヤとリムの
組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】オフロードを走行する自動二輪車にあっ
ては、オフロード走行とは走行路面の状態、走行条件が
異なることにより、オフロードのみを走行するものに比
べてパンク発生の頻度が高い。特に砂利、瓦礫、岩盤上
を走行した場合には、タイヤ外皮が局部的に変形し、チ
ューブを繰返し局部変形させることによってパンクが発
生する危険が極めて高い。又モトクロスのレースの際に
は、ジャンプした後の着地時においてタイヤが局部的に
変形することによってチューブを挟圧し、破損させるこ
とが多々ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような不整地を走
行する二輪車用タイヤにあっては、チューブ内圧を高め
ること、厚肉のチューブを用いること、ダブルチューブ
にすること、チューブにムース等の特殊な材質のものを
用いる、などによってパンク防止が図られているが、こ
のような仕様を施した場合であっても、パンクを絶滅す
るまでに至っていない。又前記仕様のものでは操縦安定
性、乗心地が著しく低下する。
【0004】従って、不整地を走行するドライバーの間
には、パンク発生を皆無とし、しかも操縦安定性と乗心
地とを保持するタイヤ出現が期待されていた。
【0005】発明者は、タイヤとリムとが囲む内腔に圧
縮された状態で緩衝体を装填させることにより、操縦安
定性と乗心地を維持でき、かつパンクを防止しうること
を見出したのである。
【0006】本発明は、操縦安定性と乗心地を維持しつ
つタイヤのパンクを防止しうる二輪車用のタイヤとリム
の組立体の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、タイヤと、該
タイヤをリム組するリムと、タイヤとリムとが囲むタイ
ヤ内腔に装填されかつタイヤがこのタイヤ内腔に面する
タイヤ内面全体に接して圧縮される周方向に環状かつ独
立気泡のスポンジ材からなる緩衝体とを具えるととも
に、前記緩衝体の最大巾MWsの位置Psにおける径を
Ds及びその内径をds、前記タイヤ内腔の最大巾MW
tの位置Ptにおける径をDt及びその内径をdt、又
緩衝体の軸方向断面の面積をss、前記タイヤ内腔の同
断面積をstとしたとき、次の関係を満足するタイヤと
リムの組立体である。Ds=Dt(0.85〜0.95) ds=dt(0.85〜0.95) ss=(1.05〜1.20)st
【0008】
【作用】タイヤの空気室に当たるタイヤ内腔にこの内腔
に面するタイヤ内面全体に接して圧縮されるスポンジ材
からなる緩衝体を設け、この緩衝体により荷重を担持し
うるため、操縦安定性と乗心地とを大巾に損なうことな
くパンクの危険を減少しうる。
【0009】又緩衝体はその最大巾における径Dsと、
内腔の最大巾における径Dtとの比(=Ds/Dt)を
0.95〜0.85の範囲に規制すると共に緩衝体の内
径dsとタイヤの内径dtとの比(=ds/dt)を
0.95〜0.85に設定しているため、タイヤのビー
ド部をその内側より他の部位よりも強く押圧してタイヤ
とリムの嵌合圧を適度に保ち、リムの空転やリムずれ摩
耗の損傷をより効果的に防ぐ。
【0010】前記(Ds/Dt)、(ds/dt)夫々
の比を0.85よりも小とすると、緩衝体のタイヤへの
挿入が困難となる傾向にあり、又夫々の比を0.95よ
りも大とするとタイヤビード部と装着されたリムとの間
の嵌合圧が不十分となりリムの空転、タイヤのリムずれ
摩耗が発生しやすくなる傾向にある。
【0011】又タイヤに挿入前の自由な状態における緩
衝体の軸方向断面積ssと、正規内圧を充填したときの
タイヤとリムとが囲む内腔の断面積stとの比(=ss
/st)を規制すると、操縦安定性と、乗心地を自在に
コントロールすることができる。前記比(=ss/s
t)は、好ましくは1.05〜1.20である。又その
比が1.05よりも小さくなると、使用条件によって
は、1.05操縦安定性が悪化しタイヤとリムとの空転
も生じる場合があり、又前記比が1.20を超えると乗
心地が低下する場合があるからである。
【0012】又前輪用と後輪用の緩衝体の発泡倍率に差
を設けて操縦安定性や振動乗心地をコントロールするこ
とができる。
【0013】さらに又緩衝体の気泡倍率を前輪用は20
〜40%、後輪用は5〜20%の範囲にコントロールす
ることが望ましい。前輪用の発泡倍率が20%未満のと
きは、タイヤの緩衝力が不足して乗心地が下る一方、4
0%を超えるとタイヤの負荷能力が不足するため耐久性
が大巾に低下する場合がある。
【0014】さらに後輪用の発泡倍率が5%未満のとき
は、クッション効果が下り乗心地が低下する一方、20
%を超えると負荷の大きい後輪用タイヤは、その変形が
大きくなり、耐久性が低下する。ここに発泡倍率とは発
泡ゴムの固相部のゴムの密度do、発泡ゴムの密度d1
としたとき(do/d1−1)の値を百分率で表したも
のをいう。
【0015】又緩衝体は、組付性、加工性を考慮する
と、円、長円等の他、楕円又は断面の重心をタイヤ軸側
に偏寄された卵型状が好ましく採用できる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において本発明の二輪車用のタイヤとリムの組立
体1は、タイヤ2と該タイヤをリム組するリム3と、前
記タイヤ2とリム3とが囲むタイヤ内腔4に配される緩
衝体6とを具えている。
【0017】タイヤ2は、外周面にトレッドパターンを
形成したトレッド部12と、その両端からタイヤ半径方
向内方に向けてのびるサイドウオール部13、13と、
該サイドウオール部13、13の半径方向内端側に夫々
位置する一対のビード部15、15を有する中空トロイ
ダル状をなす。
【0018】リム3は、前記ビード部15、15の半径
方向内側端に形成されるビード底面16、16が夫々着
座する一対のビードシート部17、17を接続したリン
グ状をなし、前記タイヤ2とリム3とによって前記タイ
ヤ内腔4が形成されるとともに、このタイヤ内腔4には
タイヤ2に圧力を付与しうる前記緩衝体6が配される。
【0019】緩衝体6は、独立気泡を介在するスポンジ
材からなり、複数の原料を例えば表1に示すように配
合、生成することにより、組成A〜Hの各スポンジ材を
形成しうる。
【0020】
【表1】
【0021】本実施例では前記各組成によるスポンジ材
の発泡倍率を3%以上かつ43%以下としている。尚発
泡倍率は、好ましくは5〜40%、より好ましくは10
〜40%である。10%以下ではクッション性が低下
し、衝撃吸収力が弱くなり、タイヤに作用する衝撃が減
衰することなく車体に伝播される結果、高速走行時にハ
ンドル捩れ等の振動を発生させる場合がある。逆に40
%以上になると、緩衝体6は柔軟となりかつタイヤに加
わる内腔圧により薄肉となる傾向にあり耐久力が低下し
てリムとタイヤの空転、リムチェーフィング等の衝撃吸
収能力も低下する場合があるからである。
【0022】前記緩衝体6は、タイヤの周方向に連続し
た環状をなし、本実施例では、タイヤ軸方向断面形状を
図1の一点鎖線及び図2の(A)に示すごとくほぼ真円
に形成したものを例示している。
【0023】この緩衝体6は、最大巾MWsの位置Ps
における径Dsと、タイヤ内腔4の最大巾MWtの位置
Ptにおける径Dtとの比(=Ds/Dt)を0.85
〜0.95の範囲とすることにより、ビード部15、1
5をリム3に適度に押圧できる。
【0024】ここで緩衝体6の最大巾MWsは、タイヤ
内腔へて装填前の自然状態におけるタイヤ軸を含む断面
において、タイヤ軸方向の最大の巾をいう。又タイヤ内
腔の最大巾とは、タイヤに正規内圧と等しい圧力を加え
た状態におけるタイヤ子午断面のタイヤ内腔において、
タイヤ軸方向の最大巾をいう。
【0025】又、緩衝体6の内径dsと、タイヤ2の内
径dtとの比(=ds/dt)を0.85〜0.95の
範囲に規制し、緩衝体6にいわゆるシメシロを与えるこ
とにより、上記の構成と相まってタイヤ2のリムずれ摩
耗を防ぎうる。
【0026】又緩衝体6は、本実施例ではタイヤ2の正
規内圧に等しい圧力を加えた加圧状態におけるタイヤ軸
を含む横断面でのタイヤの断面積stと、タイヤに挿入
する前の加圧されない自然な状態における緩衝体の横断
面積ssとの比(=ss/st)を1.05〜1.20
とし、タイヤ内腔内の圧力を適度に保っている。
【0027】尚、タイヤ内腔の最大巾の位置における径
Dtとはタイヤを正規リムにリム組し、正規内圧を充填
したときの最大巾の位置における径をいう。又タイヤ内
腔の軸方向断面積stも上と同様の状態におけるタイヤ
内腔の断面積をいう。
【0028】このようなタイヤとリムとの組立体1は、
二輪車の前輪、後輪夫々にスポンジ材の発泡倍率を違え
たものを採用することにより、二輪車全体としての性能
を大きく変化させる。
【0029】特に、操縦安定性、乗心地に影響の大きい
前輪には、発泡倍率を比較的大、より具体的には20〜
40%として衝撃の吸収性、接地性を確保するとともに
腰くだけ感を防止しうる。又負荷能力が要求される後輪
には、発泡倍率を比較的小、より具体的には5〜20%
として変形量を抑えて負荷能力を担持することが望まし
い。
【0030】尚、緩衝体6のタイヤ軸を含む断面形状と
しては、図2の(B)〜(D)に示すごとく、長円、楕
円又は断面の重心Gを断面中心Nよりタイヤ軸側へ偏寄
された卵型状のものを好ましく採用でき、特に卵型状の
ものでは、ビード部での変形量を大として嵌合圧を十分
に作用させうる。
【0031】
【具体例】二輪車の前輪用としてタイヤサイズ80/1
00−21のタイヤを、又後輪用としてタイヤサイズ1
10/90−19のタイヤを夫々図1の構成を有しかつ
表1、2に示す仕様で試作するとともにその性能をテス
トした。なお比較のため緩衝体が介在しない従来の構造
のタイヤについても試作するとともに併せて性能をテス
トした。
【0032】
【表2】
【0033】テストは下記条件により行いかつ判定し
た。モトクロス用の自動二輪車の前輪、後輪に上述の仕
様で試作したタイヤを装着するとともに、砂利、岩盤の
多いモトクロスコースを走行した。尚、最高速度は時速
80kmであった。
【0034】イ)走行性能 ハンドリング性、直進安定性、旋回安定性、ショック吸
収性及び乗心地性能については夫々ドライバーのフイー
リングにより判定し、5段階法により評価した。数値が
大きいほど良好であり、2点以上が合格である。
【0035】ロ)耐パンク性 パンクの発生の有無を肉眼により観察した。尚、ここで
パンクとは、タイヤの外傷がタイヤ内腔に達して内腔圧
が減少し、タイヤ断面高さが走行中に正規内圧時の50
%以下に減少する状態と定義した。
【0036】テストの結果、実施例のものは、パンクが
防止でき、しかも実施例のものは走行性能に著しい低下
は認められなかった。尚、タイヤの外部損傷の状態は、
比較例と殆ど差がなく、タイヤ内腔まで達する傷がいく
つか確認できたが、タイヤ断面高さの変化は生じないこ
とが確認できた。
【0037】
【発明の効果】叙上のごとく本発明の二輪車用のタイヤ
とリムの組立体は、操縦安定性及び乗心地を損なうこと
なくパンクを防止しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】(A)〜(D)は、本発明に用いる緩衝体の断
面形状を示す断面図である。
【符号の説明】
2 タイヤ 3 リム 4 タイヤ内腔 6 緩衝体 15 ビード部 Ss 緩衝体の断面積 Ds 緩衝体の最大巾の位置における径 ds 緩衝体の内径 Dt タイヤ内腔の最大巾の位置における径 dt タイヤの内径 St タイヤ内腔の横断面積 Ss 緩衝体の横断面積

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤと、該タイヤをリム組するリムと、
    タイヤとリムとが囲むタイヤ内腔に装填されかつタイヤ
    がこのタイヤ内腔に面するタイヤ内面全体に接して圧縮
    される周方向に環状かつ独立気泡のスポンジ材からなる
    緩衝体とを具えるとともに、 前記緩衝体の最大巾MWsの位置Psにおける径をDs
    及びその内径をds、前記タイヤ内腔の最大巾MWtの
    位置Ptにおける径をDt及びその内径をdt、又緩衝
    体の軸方向断面の面積をss、前記タイヤ内腔の同断面
    積をstとしたとき、次の関係を満足する タイヤとリム
    の組立体。Ds=Dt(0.85〜0.95) ds=dt(0.85〜0.95) ss=(1.05〜1.20)st
  2. 【請求項2】 前記緩衝体のスポンジ材は、発泡倍率を5
    〜40%としたことを特徴とする請求項1記載の二輪車
    用のタイヤとリムの組立体。
  3. 【請求項3】 前記緩衝体は、軸方向断面の形状を円、長
    円、楕円又は重心をタイヤ軸側に偏寄させた卵型状とし
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤとリム
    の組立体。
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