JP2803744B2 - 樹脂封止型電子部品のマーキング方法 - Google Patents

樹脂封止型電子部品のマーキング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂封止型電子部
品を構成する樹脂パッケージにマーキングを行う方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】量産性等に優れた周知のトランスファー
モールド方法によって半導体装置等の電子部品の樹脂パ
ッケージを形成することが今日では一般的であるが、ト
ランスファモールドされた樹脂パッケージがモールド金
型から容易に離型するため、樹脂パッケージを構成する
樹脂中に油脂状の離型剤を混合している。このため、樹
脂パッケージの表面にインクを捺印(マーキング)する
際に、離型剤に何らかの処理を施して、パッケージの表
面に付着し又は滲出した離型剤によって、インクと樹脂
パッケージの表面との密着性の低下を防止する必要があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば特開昭57−7
142号公報には、パッケージ表面に環元性の水素焔を
照射し、パッケージ表面の離型剤を完全に焼き飛ばして
良好なマーキング性を得る方法が開示されている。しか
しながら、水素焔によって離型剤を樹脂パッケージの表
面から完全に焼き飛ばして、樹脂パッケージが露出した
表面にインクをマーキングすると、逆にマーキング用の
インクの付着性が経時的に低下することがあった。ま
た、水素焔の照射時間が長すぎると、樹脂パッケージの
表面自体を燃焼して灰化させ、パッケージ表面の外観を
損なうおそれがあった。
【0004】そこで、本発明では、樹脂パッケージの表
面を損傷せずに樹脂パッケージの表面にマーキングイン
クを確実に捺印できる樹脂封止型電子部品のマーキング
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を達成するための手段】本発明による樹脂封止型
電子部品のマーキング方法は、樹脂成型された樹脂パッ
ケージの表面に付着した離型剤に熱処理を施し、樹脂パ
ッケージの表面と離型剤の表面側との間に離型剤の未酸
化層を残存させた状態において離型剤の表面側のみを選
択的に熱酸化して、離型剤の表面側に熱酸化物層を形成
し、熱酸化物層の表面にマーキングインクを捺印させ
る。熱処理は、水素、ブタン、プロパン、アセチレン等
の可燃性ガスを燃焼させて、還元炎と酸化炎とを含むガ
ス火焔の酸化炎を樹脂パッケージの表面に照射して行
う。熱酸化物層は未酸化層に密着し、未酸化層は、フィ
ラー材を混合した樹脂パッケージの粗度の大きい表面に
噛み合って樹脂パッケージの表面に付着する。
【0006】離型剤の熱酸化物層はマーキングインクに
対して良好なぬれ性又は接着性を有し、マーキングイン
クは熱酸化した離型剤に確実に付着する。また、熱酸化
した離型剤と樹脂パッケージとの間には未酸化状態の離
型剤が残存するため、熱酸化した離型剤が樹脂パッケー
ジの表面に良好にかつ長期間付着すると共に、熱処理に
よって樹脂パッケージの表面に損傷を与えない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明による樹脂封止型電
子部品のマーキング方法の一実施形態を図1〜図3につ
いて説明する。図1に示すように、マーキング処理を施
す樹脂封止型電子部品は、周知のトランスファモールド
方法で形成された樹脂パッケージ1と、樹脂パッケージ
1から導出された外部リード2とを有する。樹脂パッケ
ージ1は例えば炭素(C)、水素(H)及び窒素(N)
等からなる油脂状の離型剤を含むエポキシ系樹脂から成
る。樹脂パッケージ1に離型剤を混合するため、トラン
スファモールドによる樹脂成型後に樹脂パッケージ1の
表面に離型剤3がにじみ出て、金型からの樹脂パッケー
ジを容易に離型することができる。
【0008】本実施例では、樹脂封止型電子部品の樹脂
パッケージ1の表面に滲出した離型剤3に熱処理を施し
て、離型剤3の表面層のみを選択的に酸化膜に変成させ
る点において従来と異なる。
【0009】図1に示すように、樹脂パッケージ1の表
面に付着し又は滲出した離型剤3に対し水素ガスの火焔
5を照射する。このとき、未酸化の水素が多量に存在す
るバーナ8の近傍の火焔5は環元性の内側火焔6となっ
て離型剤3を熱酸化物層に変成し難い。水素ガスの火焔
5の先端側火焔7を離型剤3に向かって照射すると、水
素ガスの火焔5の先端側火焔7は空気中の酸素と十分に
反応して酸化性の雰囲気となるため、図2に示すよう
に、離型剤3の表面側が選択的に酸化されて熱酸化物層
4に変成されるが、離型剤3の樹脂パッケージ1との界
面側の未酸化層3aは、水素火焔による熱処理が十分で
はなく、ほとんど離型剤のまま残存する。このように、
水素ガスの火焔5の先端側火焔7のみを照射する熱処理
によって、樹脂パッケージ1の表面ににじみ出た離型剤
3の表面側のみを加熱酸化して熱酸化物層4を形成する
と同時に、樹脂パッケージ1側に離型剤3の未酸化層3
aを残存させることができる。この場合、水素ガスの火
炎5の照射時間が長過ぎると、離型剤3が焼き飛ばされ
たり又は離型剤3の全厚さで酸化物に変成するおそれが
あるため、例えば0.15〜0.4秒程度のかなり短い時
間で水素ガス火炎5を照射する。その後、周知の転写方
式等のマーキング方法によって、樹脂パッケージ1の熱
酸化物層4の表面にマーキングインク9を付着させてマ
ークを捺印する。
【0010】図3は、樹脂パッケージ1と、残存した離
型剤3の未酸化層3aと、離型剤3が熱酸化されて形成
された熱酸化物層4と、マーキングインク9の界面部分
を模式的に示す断面図である。樹脂パッケージ1は、エ
ポキシ系樹脂に粒子状のシリカ等のフィラー材(充填
材)を混合した混合物を主成分とするため、樹脂パッケ
ージ1の表面には微細な凹凸1aが多数形成され、表面
粗度が大きい。残存した離型材3の未酸化層3aは、い
わば樹脂パッケージ1の凹凸1aに複雑に入り組み且つ
噛み合ってパッケージ表面に付着するため、離型剤3の
未酸化層3aは樹脂パッケージ1の凹凸1aに良好且つ
強固に密着する。また、離型剤3の酸化により形成され
た熱酸化物層4は、本来、樹脂パッケージ1と熱酸化物
層4との間に残存する未酸化層3aと同質の組成であり
一部の成分が酸化されるため、熱酸化物層4と離型剤3
の未酸化層3aとも良好に密着する。
【0011】また、離型剤3の熱酸化物層4に対しマー
キングインク9は良好に密着する。熱酸化物層4に対し
マーキングインク9が良好に密着する正確な技術的根拠
は必ずしも明確ではないが、熱酸化物層4の表面層とマ
ーキングインク9の下面とが良好にイオン結合するか又
はマーキングインク9の成分が熱酸化物層4内に拡散す
るためと考えられる。即ち、マーキングインク9の下面
が熱酸化物層4に良好に化学的に結合するか又は物理的
に拡散し混合するため、マーキングインク9が熱酸化物
層4から容易には剥がれなくなる。いずれにしても、熱
酸化物層4はマーキングインク9に対して良好なぬれ性
又は接着性を有するので、マーキングインクは離型剤が
熱酸化した熱酸化物層4に確実に付着する。また、熱酸
化物層4と樹脂パッケージ1との間には離型剤の未酸化
層3aが残存するため、熱酸化物層4が樹脂パッケージ
1の表面に良好にかつ長期間付着する。本実施例では、
実際に長期間にわたってマーキングインク9が樹脂パッ
ケージ1の表面から剥がれないことが判明した。またマ
ーキングインク9が付着しない熱酸化物層4は離型剤層
3の未酸化層3aと若干拡散混合し、経年変化によって
両者が混合した中間層が形成されることがある。
【0012】また、同様にマーキングインク9が付着し
た熱酸化物層4の下側の未酸化層3aでも、経年変化に
よって同様の中間層が形成されることもあり得るが、マ
ーキングインク9の付着性は中間層の形成によって減殺
されず、長期間インクの良好な付着性が維持される。
【0013】また、本実施例では、インク付着性が向上
する外、次の効果も得られる。 [1] 熱酸化物層4の下側に離型剤3の未酸化層3a
が残存するため、離型剤3による樹脂パッケージ1の表
面の滑性はそのまま保持される。これは、離型剤層3と
熱酸化物層4との拡散混合により形成された中間層が比
較的良好な滑性を示すためと考えられる。 [2] このため、樹脂パッケージ1の表面の離型剤3
を全部焼き飛ばしたり、全部熱酸化物層に変成した場合
に比べて、樹脂パッケージ1の全表面にわたって良好な
滑性が発生する。このため、電子部品の搬送工程又は実
装工程中に電子部品の樹脂パッケージ1が他の物体に係
止せず、良好に取り扱える利点がある。
【0014】本発明の実施形態は前記の例に限定されず
変更が可能である。例えば、水素の他にブタン、プロパ
ン、アセチレン等のガス火焔を使用してもよい。また、
封止用樹脂はエポキシ系樹脂の外にポリイミド系樹脂等
他の樹脂でもよい。封止用樹脂にシリカ等のフィラー材
を含有させなくてもよい。
【0015】
【発明の効果】前記のように、本発明では、マーキング
インクは樹脂パッケージに長期間確実に付着するので、
樹脂封止型電子部品の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による樹脂封止型電子部品のマーキン
グ方法を示す略図
【図2】 樹脂パッケージの断面図
【図3】 図2に示す樹脂パッケージの拡大部分断面図
【符号の説明】
1・・樹脂パッケージ、 2・・外部リード、 3・・
離型剤、 3a・・未酸化層、 4・・熱酸化物層、
5・・火焔、 6・・内側火焔、 7・・先端側火焔、
8・・バーナ、 9・・マーキングインク、
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−35350(JP,A) 特開 昭54−140463(JP,A) 特開 昭57−13748(JP,A) 特開 昭59−107543(JP,A) 特開 昭61−78142(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 23/00 - 23/10 H01L 23/28 - 23/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成型された樹脂パッケージの表面に
    付着した離型剤に熱処理を施し、前記離型剤の表面側の
    みを選択的に熱酸化して、前記樹脂パッケージの表面と
    前記離型剤の表面側との間に前記離型剤の未酸化層を残
    存させた状態において前記離型剤の表面側に熱酸化物層
    を形成し、前記熱酸化物層の表面にマーキングインクを
    捺印させることを特徴とする樹脂封止型電子部品のマー
    キング方法。
  2. 【請求項2】 前記熱処理は、水素、ブタン、プロパ
    ン、アセチレン等のガス火焔を前記樹脂パッケージの表
    面に照射して行う請求項1に記載の樹脂封止型電子部品
    のマーキング方法。
  3. 【請求項3】 還元炎と酸化炎とを含む前記ガス火焔の
    酸化炎を前記樹脂パッケージの表面に照射する請求項1
    に記載の樹脂封止型電子部品のマーキング方法。
  4. 【請求項4】 前記熱酸化物層は前記未酸化層に密着
    し、前記未酸化層は、フィラー材を混合した前記樹脂パ
    ッケージの粗度の大きい表面に噛み合って前記樹脂パッ
    ケージの表面に付着する請求項1に記載の樹脂封止型電
    子部品のマーキング方法。
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