JP2803247B2

JP2803247B2 - 電子部品の位置規正爪装置

Info

Publication number: JP2803247B2
Application number: JP1298252A
Authority: JP
Inventors: 秀浩佐保
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1989-11-16
Filing date: 1989-11-16
Publication date: 1998-09-24
Anticipated expiration: 2013-09-24
Also published as: JPH03159196A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は電子部品の位置規正爪装置に関し、詳しく
は、ノズルを交換することなく複数品種の電子部品をチ
ャックして位置ずれの補正を行うことができる位置規正
爪の構造に関する。

（従来の技術） IC,LSI,コンデンサチップ，抵抗チップ等の電子部品
（以下「チップ」という）は、電子部品吸着ヘッドのノ
ズルの下端部にこれを吸着し、このヘッドをXY方向に移
動させることにより、基板に移送搭載するようになって
いる。

ところでノズルの下端部に吸着されたチップはXYθ方
向の位置ずれを有しており、この位置ずれを補正したう
えで、基板に搭載しなければならない。このような位置
ずれ補正手段として、特公昭62−3598号公報に示された
手段が広く実施化されている。このものは、ノズルの周
囲に、XY方向の位置規正爪を設け、この位置規正爪を開
閉させて、その前面の位置規正面をノズルに吸着された
チップの側壁面に押当させてチャックすることにより、
チップの位置ずれを補正するものである。

（発明が解決しようとする課題）ところが上記位置規正爪の位置規正面は垂直面であっ
て、しかも一面しかないため、チップの品種変更により
チップの形状寸法が変ると、この位置規正面をチップの
側壁面に押当できないため、チップの品種が変更される
場合には、位置規正面がその側壁面に押当できる寸法を
有するノズルとその都度交換せねばならず、この交換の
ために実装能率が低下し、またチップの品種に対応して
多品種のノズルを用意しておかねばならない問題があっ
た。

したがって本発明は、ノズルを交換することなく、形
状寸法の異る複数品種のチップに対応できる位置規正爪
手段を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）このために本発明は、電子部品吸着用ノズルの周囲
に、左右一対のＸ方向位置規正爪とＹ方向位置規正爪を
開閉自在に設け、このＸ方向位置規正爪とＹ方向位置規
正爪の互いに対向する前面に、上方へ向って拡開する傾
斜面から成るＸ方向位置規正面とＹ方向位置規正面をそ
れぞれ少くとも上下２段形成し、かつ下段のＸ方向位置
規正面を上段のＸ方向位置規正面よりもノズルの軸心線
から側方へ後退させて、対向する下段のＸ方向位置規正
面の間に空間部を確保したものである。

（作用）上記構成において、Ｘ方向位置規正爪とＹ方向位置規
正爪の各々の位置規正面を使い分けることにより、ノズ
ルを交換することなく、複数品種のチップをチャックし
て位置補正することができる。

（実施例）次に、図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。

第１図は電子部品吸着ヘッドの正面図であって、１は
取付部であり、その中央にノズルＮが昇降自在に垂設さ
れている。3,4は、このノズルＮの周囲に開閉自在に設
けられた左右一対のＸ方向位置規正爪とＹ方向位置規正
爪、５は位置規正爪3,4を閉方向に付勢するコイルばね
である。この吸着ヘッドは、XY方向に移動して、トレイ
やテープフィーダのようなチップ供給部６のチップＰを
吸着してテイクアップし、基板７に移送搭載する。なお
位置規正爪3,4を除く吸着ヘッド自体は周知のものであ
り、したがってその詳細な構造の説明は省略する。

第２図及び第３図は、上記各位置規正爪3,4の斜視図
と側面図である。Ｘ方向位置規正爪（以下「Ｘ爪」とい
う）３は、脚部31の下端部に、爪体32を連接して形成さ
れている。この爪体32は、内方に突出する上下２段の爪
部33,34を有しており、各爪部33,34の前面はＸ方向位置
規正面35,36（以下「Ｘ面」という）になっている。

Ｘ面35,36は上方へ向って拡開する傾斜面であり、Ｘ
面36の傾斜角θ２は、Ｘ面35の傾斜角θ１よりもやや大
きく、また第２図（ａ）に示すように、Ｘ面35の横巾は
Ｘ面36の横巾よりも大きい。また下段のＸ面36は、上段
のＸ面35よりもノズルＮの軸心線N.A.から側方にかなり
後退した位置にあり、対向する下段のＸ面36とＸ面36の
間には大きな空間部40が確保されている。またＸ面35の
下部には、小さなリブ38が突設されており、リブ38の前
面は垂直なＸ面37となっている。

Ｙ方向位置規正爪（以下「Ｙ爪」という）４は、脚部
41の下端部に、爪体42を連接して形成されている。この
爪体42の前面は、上下３段のＹ方向位置規正面（以下
「Ｙ面」という）45,46,47となっており、各Ｙ面45,46,
47は、それぞれＸ爪３の上記各Ｘ面35,36,37に対向して
いる。Ｙ面45,46,47は上方へ向って拡開する傾斜面であ
り、第３図（ｂ）に示すように、上段のＹ面45の傾斜角
は、下段のＹ面46,47の傾斜角よりも大きい。またＹ面4
6,47は同一傾斜角の連続面であり、またＹ面45の横巾は
Ｙ面46の横巾よりも小さく、またＹ面47はきわめて巾狭
であって、上記リブ38のＸ面37に対向しており、またＹ
面47の側壁面には、上記リブ38の逃げ用の溝部48が形成
されている。このようにＸ爪３とＹ爪４にＸ面35〜37と
Ｙ面45〜47を複数段設け、各面35〜37、45〜47の傾斜
角、横巾、軸心線N.Aからの距離等を異らせることによ
り、以下に述べるように、ノズルＮを交換することな
く、複数品種のチップＰをチャックすることができる。

第４図（ａ）はノズルN1に吸着された小形のチップ
（スーパーミニトラ）P1をチャックしている状態を示す
ものであり、また同図（ｂ）は同じノズルN1に吸着され
たチップ（ミニトラ）P2をチャックしているを示すもの
である。各チップP1,P2は共に互いに対向するＸ爪３の
Ｘ面37と、Ｙ爪４のＹ面47により側壁面をチャックされ
ている。このようにチップP1とチップP2の形状寸法は相
違するが、両チップP1,P2は同一のノズルN1で吸着して
チャックすることができ、したがってチップP1からチッ
プP2に、あるいはチップP2からチップP1にチップの品種
が変更されても、ノズルN1を交換する必要はない。

第５図（ａ），（ｂ）は、ノズルN2に吸着されたチッ
プ（ボリューム）P3と、チップ（タンタル）P4をチャッ
クしている状態を示すものであり、共にＸ爪３のＸ面35
と、Ｙ爪４のＹ面45にチャックされている。この場合
も、同一のノズルN2であり、ノズルN2を交換する必要は
ない。特にこのものは、チップP3,P4の上下方向の厚さ
が異るが、Ｘ面35とＹ面45は傾斜面であることから、そ
の押当点a,bの高さ位置が変ることにより、この厚さの
相違を吸収し、同一のノズルN2で吸着してチャックでき
る。

第６図（ａ），（ｂ），（ｃ）は、ノズルN3に吸着さ
れたチップ（MSP）P5、チップ（バイパスフィルター）P
6、チップ（PLCC）P7をチャックしている状態を示すも
のである。チップP5は、Ｘ面35とＹ面45に、またチップ
P6はＸ面37とＹ面47に、またチップ７はＸ面37とＹ面47
にチャックされており、同一ノズルN3でこれらのチップ
P5,P6,P7をチャックすることができる。

第７図は、チップ（PLCC）P8と、チップ（DIP）P9
と、チップ（コネクタ）P10を、Ｘ面36とＹ面46でチャ
ックしている状態を示すものであり、各チップP8,P9,P1
0は何れも同一ノズルN4に吸着されている。第７図
（ａ），（ｂ），（ｃ）に示される各チップP8,P9,P10
はいずれも大形であり、したがってＸ爪３とＹ爪４は大
きく拡開してこれらのチップP8,P9,P10をチャックする
が、この場合、上述したようにＸ面36とＹ面46は上方へ
向って拡開する傾斜面となっているので、第７図
（ａ），（ｂ），（ｃ）に示すように大形のチップP8,P
9,P10をチャック状態ではＸ面36とＹ面46はほぼ垂直面
となり、したがって大形の各チップP8,P9,P10を安定し
てしっかりチャックできる。

また第８図（ａ），（ｂ）は、チップ（アルミ電解コ
ンデンサ）P11,P12をＸ面37とＹ面46によりチャックし
ている状態を示すものであり、各チップP11,P12を同一
ノズルN5に吸着されている。

以上のようにＸ爪３とＹ爪４は、複数個のＸ面35〜37
とＹ面45〜47を有しているので、これらのXY面35〜37、
45〜47を使い分けることにより、チップＰの品種が変更
されても、その都度ノズルＮを変換する必要はなく、同
一ノズルで複数品種のチップＰを吸着し、その位置補正
を行うことができる。なお第４図〜第８図において、各
ノズルN1〜N5によりそれぞれ２品種,2品種,3品種,3品
種,2品種のチップP1〜P12をチャックしている状態を説
明したが、これらのチップP1〜P12は例示であり、各ノ
ズルN1〜N5で更に他の品種のチップを吸着してチャック
することもできる。

（発明の効果）以上説明したように本発明は、電子部品吸着用ノズル
の周囲に、左右一対のＸ方向位置規正爪とＹ方向位置規
正爪を開閉自在に設け、このＹ方向位置規正爪とＹ方向
位置規正爪の互いに対向する前面に、上方へ向って拡開
する傾斜面から成るＸ方向位置規正面とＹ方向位置規正
面をそれぞれ少くとも上下２段形成し、かつ下段のＸ方
向位置規正面を上段のＸ方向位置規正面よりもノズルの
軸心線から側方へ後退させて、対向する下段のＸ方向位
置規正面の間に空間部を確保しているので、ノズルを交
換することなく、同一のノズルで形状や寸法の異る複数
品種のチップを吸着し、Ｘ方向位置規正爪とＹ方向位置
規正爪によりチャックして、その位置ずれを補正するこ
とができ、したがって実装能率が上り、またノズルの品
数を削減することができる。またＸ方向位置規正面とＹ
方向位置規正面を上方へ向って拡開する傾斜面としたこ
とにより、Ｘ方向位置規正爪やＹ方向位置規正爪を大き
く拡開させて大形のチップをチャックした場合、Ｘ方向
位置規正面やＹ方向位置規正面はほぼ垂直面となり、し
たがって大形のチップを安定してしっかりチャックでき
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示すものであって、第１図は電子
部品吸着ヘッドの正面図、第２図（ａ），（ｂ）はＸ方
向位置規正爪とＹ方向位置規正爪の斜視図、第３図
（ａ），（ｂ）は同側面図、第４図（ａ），（ｂ）、第
５図（ａ），（ｂ）、第６図（ａ），（ｂ），（ｃ）、
第７図（ａ），（ｂ），（ｃ）、第８図（ａ），（ｂ）
はそれぞれチャック状態の側面図である。３……Ｘ方向位置規正爪４……Ｙ方向位置規正爪 35,36,37……Ｘ方向位置規正面 38……リブ 45,46,47……Ｙ方向位置規正面Ｎ……ノズル

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】電子部品吸着用ノズルの周囲に、左右一対
のＸ方向位置規正爪とＹ方向位置規正爪を開閉自在に設
け、このＸ方向位置規正爪とＹ方向位置規正爪の互いに
対向する前面に、上方へ向って拡開する傾斜面から成る
Ｘ方向位置規正面とＹ方向位置規正面をそれぞれ少くと
も上下２段形成し、かつ下段のＸ方向位置規正面を上段
のＸ方向位置規正面よりもノズルの軸心線から側方へ後
退させて、対向する下段のＸ方向位置規正面の間に空間
部を確保したことを特徴とする電子部品の位置規正爪装
置。
【請求項２】上記上段のＸ方向位置規正面の下部にリブ
を突設したことを特徴とする請求項１に記載の電子部品
の位置規正爪装置。