JP2803081B2 - ホログラフィック光学素子及びその製造方法 - Google Patents

ホログラフィック光学素子及びその製造方法

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JP2803081B2 JP62325542A JP32554287A JP2803081B2 JP 2803081 B2 JP2803081 B2 JP 2803081B2 JP 62325542 A JP62325542 A JP 62325542A JP 32554287 A JP32554287 A JP 32554287A JP 2803081 B2 JP2803081 B2 JP 2803081B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ホログラフィック光学素子及びその製造方
法に関する。更に詳しくは、高回折効率を有し、貯蔵安
定性に優れたホログラフィック光学素子及びその製造方
法に関する。 〔従来の技術〕 近年、ホログラムを光学素子として応用する試みが活
発に進められている。ホログラフィ技術を用いて作られ
るホログラフィック光学素子は、レンズとして用いた場
合、通常の光学レンズと比較して軽量で薄膜化できる特
徴を有し、システムの小型簡素化につながることが期待
されており、一部実用化も試みられている。 一般に、ホログラフィック光学素子の特徴として、次
の点が挙げられる。 (1)一つのホログラムで2つ以上の機能、例えばレン
ズ作用とビームスプリッター作用の組合せ、レンズ作用
とプリズム作用の組合せ、レンズ作用と干渉フィルター
作用の組合せなど複合機能をもたせるこができる。 (2)任意の波面を所望の波面に変換することができ
る。 (3)曲面にホログラムを作製することができる。 (4)レンズによって作られた波面と同一の波面を写し
取り、レンズ波面と同一の波面を再生することができ
る。 (5)レプリカを多数作ることができる。 一方、レリーフホログラムの画像形成材料としては種
々のものが報告されているが、フォトレジストを使った
レリーフホログラムは大量のレプリカ複製が簡単にでき
る利点をもっているので、実際に印刷分野に浸透し始め
たホログラムは、すべてフォトレジストを用いて作製さ
れている。 フォトレジストには、ネガ型とポジ型の2種類がある
が、レリーフホログラムの画像形成材料としては、現在
ポジ型フォトレジストに限定されている。その理由は、
Appl.Optics.,13,129(1974)にも述べられているよう
に、ネガ型フォトレジストでは現像時の基板からレリー
フホログラムが剥れるのを防止する為に十分な露光量が
必要でありうるが、ホログラムの画像形成は通常低露光
量で行なわなければならないから、超微細レリーフホロ
グラムが現像時に基板から容易に脱落してしまい、レー
ザー光によって記録された干渉縞をレリーフとして残す
ことができない為である。その為、このような問題を生
じないポジ型フォトレジストが汎用されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、ポジ型フォトレジストは感度が低く、
とりわけ汎用レーザーであるアルゴン(Ar)に対する感
度が著しく低いことが欠点となっている。それ故に、高
解像力を持ち、Arレーザーに高感度で感応しうるフォト
レジストおよびそれを用いるレリーフホログラムの作製
方法の出現が切望されている。 また、ホログラム光学素子は、現在のところ、実用上
次のような問題点を有していた。 (1)回折効率が、使用する材料にもよるが、必ずしも
高くない。 (2)耐候性について、使用する材料にもよるが、必ず
しも高くなく、経時劣化が起きる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明が解決しようとする問題点は、高回折効率を有
し、貯蔵安定性にも優れたホログラフィック光学素子を
提供し、新たな材料として、水性アルカリ現像液で現像
可能なネガ型フォトレジストを表面にレリーフ型ホログ
ラムの画像形成材料として用いるホログラフィック光学
素子の製造方法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、基板の片面に、フェニレンジアクリレート
基及び/又はケイ皮酸基を主鎖もしくは側鎖に含有する
重合体に基づく、露光後水性アルカリ現像された表面レ
リーフ型ホログラムを形成した樹脂層を配してなる、高
回折効率のホログラフィック光学素子、及び、基板の片
面に形成された水性アルカリ現像液で現像可能な、フェ
ニレンジアクリレート基及び/又はケイ皮酸基を主鎖も
しくは側鎖に含有する重合体を含むネガ型フォトレジス
ト層に、干渉可能な2光束を互いに干渉させて直線状ホ
ログラム格子を記録した後、水性アルカリ現像液で処理
して基板上の片面に表面レリーフ型ホログラムを形成す
ることを特徴とする、高回折効率のホログラフィック光
学素子の製造方法を提供する。 第1図は、本発明のホログラフィック光学素子の一実
施例を示した断面図で、基板(1)の任意の片面に表面
レリーフ型ホログラムを形成した樹脂層(2)が設けら
れている。本発明のホログラフィック光学素子は、基本
的には第1図の構成から成り、その使用にあたっては、
第2図に示したように、入射光(3)を2分割して透過
光(4)を使用する透過型ホログラフィック光学素子と
して利用できる。また、第3図に示したように、表面レ
リーフ型ホログラムを形成した樹脂層(2)の表面に金
属蒸着層(5)を設けることによって、反射型ホログラ
フィック光学素子として利用することもできる。 本発明で使用する基板としては、透過型ホログラフィ
ック光学素子の場合には、例えば、ガラス板、透明又は
半透明のプラスチックシート等が挙げられ、反射型ホロ
グラフィック光学素子の場合には、例えばガラス板、透
明又は半透明のプラスチックシート、着色プラスチック
シート、合成紙、鉄、アルミニウム等の金属フィルム及
びそれらの積層体等が挙げられる。 プラスチックシートの素材としては、例えば、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリエステルポリカーボネ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリサルホン、
セルロースアセテート、ポリビニルアセテート、ポリビ
ニルブチラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル等が挙
げられる。 本発明で使用する表面レリーフ型ホログラムを形成す
る樹脂層としては、レーザ露光、現像処理によって表面
レリーフ型ホログラムを形成したネガ型フォトレジスト
層をそのまま利用することもできるし、レプリカとして
熱可塑性樹脂等に複製された表面レリーフ型ホログラム
樹脂層を利用することもできる。レプリカは、公知の方
法により、マスターホログラムからスタンパーを作製
し、スタンパーから熱プレスにより熱可塑性樹脂にレリ
ーフ形状を転写することによって容易に形成することが
できる。 本発明のホログラフィック光学素子は、適当な基板上
に水性アルカリ現像液で現像可能なネガ型フォトレジス
ト層を、スピンナー、バーコーター等で形成させた後、
干渉可能な2光束を互いに干渉させて、直線状ホログラ
ム格子を記録し、現像液で処理することによって簡単に
作製することができる。 水性アルカリ現像液で現像可能なネガ型フォトレジス
トとしては、例えば、フェニレンジアクリレート基及び
/又はケイ皮酸基を主鎖もしくは側鎖に含有する重合体
を主成分とする感光性樹脂が挙げられる。このような感
光性樹脂としては、例えば、特開昭60−165646号公報、
特開昭61−15860号公報及び特開昭61−55643号公報等に
記載されており、PS版用の感光材料として一部実用化さ
れている。 本発明により作製されたホログラフィック光学素子の
入射光に対する±1次回折光の回折効率は80%以上に達
し、ヒームスプリッターとして利用されている光学レン
ズの光活用率とほぼ同等の値を示した。 回折光の回折角は、干渉パターンの記録時におけるレ
ーザ交叉角を調整することによって、任意の角度に調整
することができる。又、耐候性、湿気に対する安定性も
良好であり、光学素子としての優れた安定性を示した。 本発明のホログラフィック光学素子は、そのまま使用
することが好ましいが、レプリカとして多数複製した形
で使用することもできる。 以下実施例により、本発明を具体的に説明する。 〔水性アルカリ現像液で現像可能なネガ型フォトレジス
トの製造〕 p−フェニレンジアクリレート酸ジエチル54.8g(0.2
モル)とビスフェノールA(1モル)のエチレンオキサ
イド(6.2モル)付加体133.2g(0.266モル)を、触媒
(ジブチル錫オキサイド600mg)、禁止剤(フェノチア
ジン60mg)と共に撹拌装置、窒素ガス導入管、温度計お
よび留出管を備えた反応器に仕込み、窒素ガス雰囲気下
で撹拌しつつ190℃に加温して反応を開始した。その
後、3時間半に亘って加熱、撹拌を続け、反応により生
成するエタノールを完全に留去させ、水酸基価46.5の線
状ポリエステル樹脂を得た。 上記線状ポリエステル樹脂100gを140℃に加温、撹拌
し、ピロメリット酸二無水物9.0gを仕込み、窒素雰囲気
下、常圧で20分間、撹拌を続けた後、酸価43.5の側鎖カ
ルボキシル基含有感光性ポリエステル樹脂を得た。 実施例1 側鎖カルボキシル基含有感光性ポリエステル樹脂70
g、光増感剤としてケトクマリン2gをシクロヘキサン408
gに溶解し、不揮発分15%のフォトレジスト溶液を調製
し、スピンナー(1,000rpm/30秒間)を用いて、この溶
液をガラス板上に塗布し、110℃で20分間熱処理して、
フォトレジスト層の厚さ0.95μmのレジスト乾板を得
た。 空冷式アルゴンレーザーを出力光源とし、物体光:参
照光を1:1の比率に分割し、ビーム交差角10゜、トータ
ル出力50.5μW/cm2となるよう光学系を組組み立てた。 前記レジスト乾板を乾板ホルダーにセットし、基板側
から、物体光と参照光による干渉パターンを4mJ/cm2
射して、直線状ホログラム格子を記録し、露光済乾板を
得た。 下記の組成の水性アルカリ現像液を調製し、バットに
貯蔵して液温を20℃に保った。 前記露光済乾板を、この現像液中に浸漬し、4分間軽
くバットを振盪しながら現像処理した。次いで、この乾
板を流水で30秒間洗った後、ドライヤーで乾燥すること
によって、ガラス板上にレインボー的に輝く透明な表面
レリーフ型ホログラムを形成した樹脂層を有するホログ
ラフィック光学素子を得た。 このホログラフィック光学素子に対し、樹脂層側から
He−Neレーザーをブラッグ(Bragg)角で入射したとこ
ろ、微弱な0次透過光と2本の明るい回折光が観測され
た。入射光量に対する−1次、0次及び+1次の回折光
量の割合は、それぞれ、42%、4%及び39%の値を示
し、このホログラフィック光学素子は、光有効活用率80
%以上のビームスプリッターとしての機能を有してい
た。 また、このホログラフィック光学素子を60℃、湿度75
%の恒温恒湿器中に3日間貯蔵したが、初期の回折効率
を維持しており、画像損傷、画像剥離等の異常も観察さ
れなかった。 実施例2 実施例1で用いたフォトレジスト溶液を、No.10のバ
ーコーターを用いて、ポリエステルフィルム(大日本イ
ンキ化学工業(株)製「DICルミラーT」、259μm厚)
上に塗布し、120℃で15分間熱処理して、フォトレジス
ト層の厚さ1.0μmのレジスト乾板を得た。 空冷式アルゴンレーザーを出力光源とし、物体光:参
照光を1:2.3の比率に分割し、ビーム交差角12゜、トー
タル出力77μW/cm2となるよう光学系を組み立てた。 実施例1と同様にして露光済乾板を得、実施例1と同
様にして現像処理、乾燥することによって、ポリエステ
ルフィルム基板上にレインボー的に輝く透明な表面レリ
ーフ型ホログラムを形成した樹脂層を有するホログラフ
ィック光学素子を得た。 このホログラフィック光学素子に対し、He−Neレーザ
をBragg角で入射したところ、実施例1の場合よりも大
きな回折角を持つ回折光が観測された。入射光量に対す
る各回折光の光量を測定したところ、−1次回折光43.6
%、+1次回折光37%及び0次透過光5.2%の回折効率
を示し、このホログラフィック光学素子は、光活用率80
%以上のビームスプリッターとしての機能を有してい
た。 〔発明の効果〕 本発明のホログラフィック光学素子は、高回折効率を
有し、経時劣化のない優れた安定性を示し、レンズ等一
般光学素子の代替品として、軽量薄膜化及びシステムの
小型簡素化の目的に有効に利用できる。 特に、本発明のホログラフィック光学素子は、光活用
率80%以上のビームスプリッターとして、又、光ファイ
バー等のデバイダー及びカップラーとして有効である。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明のホログラフィック光学素子の一実施
例を示す断面図である。 第2図は、透過型ホログラフィック光学素子によって入
射光が2分割されて透過する様子を示した模式図であ
る。 第3図は、反射型ホログラフィック光学素子によって入
射光が2分割されて反射する様子を示した模式図であ
る。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.基板の片面に、フェニレンジアクリレート基及び/
    又はケイ皮酸基を主鎖もしくは側鎖に含有する重合体に
    基づく、露光後水性アルカリ現像された表面レリーフ型
    ホログラムを形成した樹脂層を配してなる高回折効率の
    ホログラフィック光学素子。 2.基板の片面に形成された水性アルカリ現像液で現像
    可能な、フェニレンジアクリレート基及び/又はケイ皮
    酸基を主鎖もしくは側鎖に含有する重合体を含むネガ型
    フォトレジスト層に、干渉可能な2光束を互いに干渉さ
    せて直線状ホログラム格子を記録した後、水性アルカリ
    現像液で処理して基板上の片面に表面レリーフ型ホログ
    ラムを形成することを特徴とする高回折効率のホログラ
    フィック光学素子の製造方法。
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