JP2802196B2 - 燃料電池用支持体の製造方法 - Google Patents

燃料電池用支持体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質燃料電池の
発電セルを構成する燃料電池用支持体の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質燃料電池(以下、SOFCと
略称する。)は、酸素イオンの伝導性を持った固体電解
質層の両側に空気極と燃料極を配置した構造を基本とし
ている。そして、空気極側に酸素ガスや空気を、また、
燃料極側に水素等のガスを供給することによって酸素イ
オンが固体電解質を伝導し水素ガスと反応し、この反応
に伴う電流を各電極から取り出すことで発電を行ってい
る。従って、固体電解質は酸素イオンの伝導性に優れて
るとともに、酸素や水素ガスの透過を防止することが必
要であり、緻密な膜であることを要求される。それとと
もに、固体電解質の導電率は1000℃においても他の
構成材料に比べると小さいので、発電で得た電流を取り
出す際の電圧降下を抑えるためには、50〜200μm
程度の薄い膜とする必要がある。一方、各電極は、ガス
が固体電解質と電極の接触部に容易に到達出来るよう多
孔質とすることが要求されている。このように、固体電
解質は緻密な薄膜とする必要があり、SOFCの基本構
造としては、この固体電解質の薄膜の両側に多孔質の各
電極を形成したものとなる。しかし、このような薄膜構
造のセルは機械的な強度が不十分であるので、実用的に
は従来例の図2に示すように多孔性で不活性物質、例え
ば、カルシア安定化ジルコニアから成る管を支持体13
とし、この支持体13の上に空気極3・固体電解質2・
燃料極4の薄膜を重ねて形成する方式が提案された(ウ
エスチングハウス社)。図2中、1は単位発電セル、5
は集電層、12は酸化剤通路である。しかし、この方式
においては、発電時の電流Iが図に示すように電極の薄
膜中を通って隣接するセルに流れるため、この部分での
電圧降下が無視できないものとなり、十分な発電特性が
得られないという問題があった。また、円筒状の支持体
13を使用し、このような複数の単位発電セル1を組み
合わせて発電部を構成するので、円筒の内外における空
間部の占める体積が無視できないほど大きくなり、この
結果、発電部全体の体積が大きくなるという問題があっ
た。このような電圧降下が大きい点や発電部が大きいと
いう問題点を改善するため、支持体を空気極の材料で製
造し、さらに積層した際の死容積を減少させるため、形
状を、2枚の平板の中間に複数の連結部を設けた中空状
平板とし、この表面に発電部を形成する方式が本出願人
より提案された(特願平3−114261号)。その提
案は、図3に示すような構造のセルであり、(a)は外
観図、(b)は(a)におけるB−B´線断面図を示し
ている。この構造例の単位発電セル20では、酸化材極
材料によって薄板状で複数の貫通口25−1を有する中
空状の支持体25を作製し、その表面に固体電解質2
1、燃料極22の各層を形成し、燃料極22の反対側の
支持体25の表面に集電層23を設置している。そし
て、固体電解質21およびその上面に形成される燃料極
22は貫通口25−1に交差する方向に横長となる形状
として複数配列している。集電層23は燃料極22の反
対側に支持体25のほぼ全面を覆うように設ける。支持
体25は、酸化材極材料として通常されているLaSr
MnO3を使用して作製し、固体電解質21や燃料極2
2の各層はいずれも容射法によって、固体電解質21の
層はYSZ、また、燃料極22はNiO+YSZをそれ
ぞれ50〜200μmで作製する。また、固体電解質2
1の層の反対側の面に設ける集電層23も溶射によって
Ni−Al2 3 やLaCrO3 の層を形成する。ま
た、これらの層を設けない部分には必要によって、ガス
の透過を防止するためにアルミナ等によって緻密な表面
保護層24を形成した。
【0003】図3に示す提案のセルによって、ウエスチ
ングハウス社方式のSOFCに見られた問題点の大幅な
改善が図られた。しかし、この方式においても電流の横
流れの完全な解消は困難であることも原因となり、ある
程度の電圧降下による性能低下が存在している。このよ
うな点の改善法の一つとしては、この方式のSOFCに
おいては固体電解質を形成した薄板のみが電極として作
用する部分であり多孔性が必要であるが、これ以外の部
分については導電部としてのみ作用すれば良いので、緻
密な焼結体として高い導電性を与えることが考えられ
る。このような対策を施さないと中空板を使用した構成
のSOFCの発電特性が十分に発揮できないという問題
があった。なお、このように多孔性が部分的に異なる不
均一な中空板の製造法としては、従来ドクターブレード
法等のテープキャストによって、焼結後の密度が異なる
複数のグリーンシートを作製しておき、次にこれらのシ
ートをホットプレスによって加熱・加圧積層してこれを
焼結する方法が考えられる。しかし、このようなシート
の積層のためには、通常、シートの加熱温度が50〜7
0℃、加圧力としては100〜200kg/cm2 が必要
である。このような積層条件で中空状の板を積層しよう
としても中空部には大きな圧力が加わり潰れてしまい、
一方、加える力が不十分であると各シートの溶着が不十
分となり焼結のプロセスで各シートの界面が剥離すると
いう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、中空
平板型SOFCの支持体として使用する中空状平板の経
済的な製造方法に関わり、発電セル形成部の板と他の部
分の多孔度の調整を図った不均一中空板を容易かつ経済
的に作成し、よって内部抵抗の少ない高性能なSOFC
を実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、空気極材料によって中空平板状の支持体を
作製し、この支持体の片側の薄板上に固体電解質層を形
成し、さらにこの固体電解質層に重ねて空気極材料と異
なる材料からなる他の電極を形成し、前記支持体の固体
電解質層を形成しない面にインタコネクタ層を形成した
単位発電セルを基本発電単位として構成される固体電解
質燃料電池の前記支持体の製造方法において、前記支持
体の固体電解質層を形成する側の前記薄板部分と、支持
体を構成するその他の部分とを物性が異なる押し出し成
形用混練物によって同時に多層押し出し成形し、その後
焼結して支持体を作製することを特徴とするものであ
る。又、空気極材料としてLaSrMnO3 を使用し、
固体電解質層を形成する薄板は多孔性に富み、他の部分
は緻密性となるように調整された押し出し成形用混練物
によって同時に多層押し出し成形し、その後焼結するこ
とを特徴とするものである。更に、空気極材料としてL
aSrMnO3 とLaSrCoO3 を使用し、固体電解
質層を形成する薄板にはLaSrMnO3 、他の部分に
はLaSrCoO3 を使用し、これらの押し出し成形用
混練物によって同時に多層押し出し成形し、その後焼結
することを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明は、どちらか一方の電極材料によって、
2枚の平板の間に複数の連結部を設け、内部に一端から
これに相対する他の面に向けて貫通口を有する中空状の
支持体を形成し、該支持体の片面に電解質層を配置し該
電解質層の上面に他の電極を形成するSOFCにおける
中空状の支持体の製造方法に関わり、前記支持体が、固
体電解質を形成する薄板は多孔体で、他の部分は緻密体
となるように調整された押し出し成形用混練物によって
同時に多層押し出し成形し、その後焼結することを特徴
としている。本発明によれば、ドクターブレード法等の
テープキャストによりグリーンシートの作製や積層とい
ったプロセスを経ることなく、押し出し成形用混練物の
調整と多層押し出しの操作のみによって部分的に多孔性
の異なる中空平板状の支持体を作製することが出来る。
【0007】
【実施例】図1に、本発明の実施例の製造概念を示す。
このうち、(a)は溝付きの押し出し成形体31と平板
状の押し出し成形体32の多層押し出しによる実施例で
あり、(b)は平板状の押し出し成形体32−2上に角
柱状の押し出し成形体33を重ね、さらにその上に平板
状の押し出し成形体32−1を重ねた実施例である。具
体的には多層押し出し成形機で成形が開始されると
(a)においては、まず、溝付きの押し出し成形体31
が押し出され、その後若干遅れて平板状の押し出し成形
体32の押し出しが開始され、溝付きの押し出し成形体
31に重ねることで中空平板状の支持体が形成される。
(b)についても同様に、まず下に位置する平板状の押
し出し成形体32−2が押し出され、少し遅れて角柱状
の押し出し成形体33が、そして最後にこれに重なるよ
うに平板状の押し出し成形体32−1が押し出され、こ
れらによって中空平板状の支持体が形成される。以下、
具体的に述べる。
【0008】まず、LaSrMnO3 材料によって本発
明の中空平板状の支持体を形成した例について示す。即
ち、LaSrMnO3 としては、ここでは一般的に使用
されている(La1-x Srx 1-Y MnO3 (0≦X≦
0.6、 0≦Y≦0.2)の範囲のものを使用した。
なお、粒径としては1μm〜10μmのものである。こ
のような材料に、セルロース系のバインダを水とともに
添加しこれを混練機によって混練し、押し出し用の材料
を調整した。これを試料100に対して3〜5の比で添
加し、さらにグリセリンを2〜5の比で加え、これに水
を10〜15加えて混練した。なお、中空平板状の支持
体を用いるSOFCにおいては、片面は発電部を形成す
るものであり、この部分では中空部内を流れる酸素ガス
の拡散が必要であり、多孔性が要求される。一方、他の
部分では電流の通過によって生じる電圧降下を抑制する
ために高い電子伝導性が要求され、緻密な焼結体である
ことが望ましい。このような物性を得るため、多孔性が
求められる部分には混練した材料中に揮発性の物質を混
入させたり、粒径の大きい粉末を使用し、一方、緻密な
焼結体が要求される部分には焼結性を高めるため粒径の
小さい粉末を用いたり、粒径の小さい粉末だけで焼結時
の収縮が大きすぎる場合には、この粉末に粒径の異なる
粉末を混合して使用した。図1(a)においては、溝付
きの押し出し成形体31には緻密化し易い押し出し材料
を使用し、電解質と他の電極を形成する平板状の押し出
し成形体32には多孔性が得られる押し出し材料を適用
して多層押し出し成形を行っている。また、図1(b)
においては、2つの平板状の押し出し成形体32−1と
32−2のうち、どちらか一方の平板状の押し出し成形
体に多孔性が得られる材料を、また、他の部分には緻密
体が得られる材料を適用した。このように、成形した多
層押し出し体を焼結することによって、片側が多孔性で
他の面および中間に位置する角柱状の押し出し成形体が
緻密な中空平板状の支持体を得た。LaSrMnO3
導電率は、焼結体の密度によって変わり、密度が高いほ
うが導電率も高い。ちなみに、今回調整した押し出し成
形体の焼結体の導電率は、以下の通りである。
【0009】
【表1】 次に、LaSrMnO3 とLaSrCoO3 を空気極材
料に使用した例について述べる。LaSrMnO3 とし
ては、ここでも(La1-x Srx 1-Y MnO3 (0≦
X≦0.6、 0≦Y≦0.2)の範囲のものを使用し
た。また、LaSrCoO3 については(La1-x Sr
x )CoO3 (0≦X≦0.8)を使用した。この例で
は、発電部を形成し多孔性が要求される薄板には(La
1-x Srx 1-Y MnO3 を、一方、これ以外の部分に
は電子伝導性が高い(La1-x Srx )CoO3 (0≦
X≦0.8)を使用した。また、粒径としては1μm〜
10μmのものを用い、このような材料に、先に述べた
ものと同一のセルロース系のバインダと水を添加しこれ
を混練機によって混練し、押し出し用の材料を調整し
た。LaSrMnO3 とLaSrCoO3 の導電率は、
焼結密度によって若干変わるが、その値をおおよそ示す
と以下の通りである。
【0010】
【表2】 従って、電極部以外の部分をLaSrCoO3 にするこ
とで中空板の電圧降下による損失を、LaSrMnO3
材による均一板に較べ30%程度減少させることが出来
る。
【0011】そして、このような中空平板状の支持体に
電解質と燃料極の層を形成して単位発電セルを作製し
た。電解質と燃料極の形成には溶射法を適用し、まず、
イットリア安定化ジルコニア(イットリア含有量は8モ
ル%)から成る電解質薄膜を形成した。次に、この膜上
にニッケルジルコニアサーメットによって燃料極を形成
した。なお、これら各層の厚みはいずれも50〜200
μmとした。そして、電解質を形成した面の反対側にラ
ンタンクロマイトを用いて集電層を溶射した。また、こ
れらの薄膜を形成させた部分以外には、空気極材料が還
元雰囲気にさらされ分解してしまうことを防ぐため、ア
ルミナによって緻密な表面保護層を形成した。
【0012】本発明のSOFCの動作にあたっては、従
来のSOFCと同様、本発電ブロックを1000℃等の
温度条件下に設置し、各ガスを供給するだけである。単
位発電セルにおけるガスの供給方法としては、支持体の
内側に酸化剤ガスを、そして、外側に水素ガスを供給す
る。この単位発電セルによって、発電モジュールが構成
され、この発電モジュールにおいてガスが供給される。
【0013】従来の円筒型支持体を使用するSOFCで
は、多孔質チューブ上に固体電解質薄膜、各電極等を積
層していた。このような円筒型では次のような問題点が
あった。(1)発電電流が電極内を面に沿って流れ電流
の通路が長くなるため、内部抵抗が大きくなる。(2)
支持体が円筒であるためにこれらを複数接続した場合発
電部が大きくなり、出力密度にも限界が生じる。
【0014】このような欠点を解決するために本発明で
は電極材料によって支持体を作製し、かつ、支持体の形
状を中空平板状としている。この結果、電流は電極に対
し垂直に流れるようになり、従来の円筒型で見られたよ
うな電流の電極内の横方向の流れを防止することがで
き、放電特性の改善と発電部の小型化が達成された。従
来、このような中空平板状の支持体を作製するために
は、ドクターブレード法等でテープキャストを行い、こ
れを積層して焼結させる手段や押し出し成形法が採られ
ていた。しかし、前者の方法では作製プロセスが複雑で
あり、後者の方法では特性の改善に効果を持つ部分的に
多孔性が異なる支持板の作製は行えなかった。本発明
は、SOFCの支持体に適した、多孔度や組成が部分的
に異なる不均一中空板の簡易な作製法として、多層押し
出しを行うものであり、これによって優れた性能を有す
るSOFCを経済的に作製することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、従来の性能を凌ぐ
SOFCを構成するには、支持体を中空平板状とするこ
とが有効である。しかし、この支持体の性能をさらに向
上させないと、中空平板状の支持体を使用した際の性能
が十分に引き出せないという問題があった。そこで、本
発明では、中空平板状支持体には電極として作用する部
分と単なる導電体として作用する部分の2つの部分があ
ることに着目し、この目的に叶った、多孔性や組成が部
分に応じて異なる不均一な中空平板状支持体を簡易に作
製することを目的に、多層押し出し法を適用するもので
ある。
【0016】これまで、従来の円筒型では、内部抵抗が
大きいことと、空間部が多く出力密度の向上が図りがた
いという欠点があった。このような課題を解消するに
は、支持体の形状を中空平板状とし材料には電極材を使
用するセル構成が有効であった。しかし、この方式にお
いても、電極として作用する部分は電解質膜を作製した
片側の薄板だけであり、他の部分は単なる導電部となっ
ていた。このような中空平板状支持体を全て同一の多孔
性で作製すると、導電部においても電極部と同一の導電
率しか得られずセルを形成した際の十分な性能が引き出
せないという欠点があった。この解決のためには、電極
として作用する部分と導電に関わる部分に応じて多孔性
を変えた不均一な中空板や、導電部として作用する部分
の組成を変えた不均一な中空板が望ましい。しかし、こ
のような不均一な中空板の作製法としては従来、ドクタ
ーブレード法等のテープキャストシートの熱加圧積層に
よることが考えられるが、この積層法では中空部が潰れ
てしまい、目的とする支持体の作製が出来なかった。本
発明では、このような不均一な中空板を、各部の多孔性
や組成に応じた押し出し用混練体の作製とこの混練体の
多層押し出しという簡易なプロセスで作製可能としてい
る。本発明によって、電極材からなる不均一な中空平板
状支持体が効率良く作製され、この結果、本方式のSO
FCセルの性能を最大限に引き出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空平板状支持体の一例を示す分
解斜視図である。
【図2】従来の円筒型燃料電池を示す斜視図である。
【図3】従来の中空平板状支持体を用いた単位発電セル
を示す外観斜視図および断面図である。
【符号の説明】
1…単位発電セル、 2…固体電解質、 3…
空気極、4…燃料極、 5…集電層、
12…酸化剤通路、13…支持体、 20
…単位発電セル、 21…固体電解質、22…燃料極、
23…集電層、 24…表面保護層、
25…支持体、 25−1…貫通口、31…溝
付きの押し出し成形体、32…平板状の押し出し成形
体、33…角柱状の押し出し成形体。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気極材料によって中空平板状の支持体
    を作製し、この支持体の片側の薄板上に固体電解質層を
    形成し、さらにこの固体電解質層に重ねて空気極材料と
    異なる材料からなる他の電極を形成し、前記支持体の固
    体電解質層を形成しない面にインタコネクタ層を形成し
    た単位発電セルを基本発電単位として構成される固体電
    解質燃料電池の前記支持体の製造方法において、前記支
    持体の固体電解質層を形成する側の前記薄板部分と、支
    持体を構成するその他の部分とを物性が異なる押し出し
    成形用混練物によって同時に多層押し出し成形し、その
    後焼結して支持体を作製することを特徴とする燃料電池
    用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃料電池用支持体の製造
    法において、空気極材料としてLaSrMnO3 を使用
    し、固体電解質層を形成する薄板は多孔性に富み、他の
    部分は緻密性となるように調整された押し出し成形用混
    練物によって同時に多層押し出し成形し、その後焼結す
    ることを特徴とする燃料電池用支持体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の燃料電池用支持体の製造
    法において、空気極材料としてLaSrMnO3 とLa
    SrCoO3 を使用し、固体電解質層を形成する薄板に
    はLaSrMnO3 、他の部分にはLaSrCoO3
    使用し、これらの押し出し成形用混練物によって同時に
    多層押し出し成形し、その後焼結することを特徴とする
    燃料電池用支持体の製造方法。
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WO2014027442A1 (ja) * 2012-08-13 2014-02-20 株式会社リケン 固体酸化物型燃料電池の支持体を兼ねる燃料極および燃料極支持型の固体酸化物型燃料電池
JP5458222B1 (ja) * 2012-08-13 2014-04-02 株式会社リケン 固体酸化物型燃料電池の支持体を兼ねる燃料極および燃料極支持型の固体酸化物型燃料電池

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