JP2801828B2 - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物Info
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Description
000以上である実用上充分な高分子量を持った脂肪族
ポリエステルに充填剤を配合し、燃焼したときに発熱量
が小さく、また微生物分解性があり、熱安定性及び機械
的強度に優れた脂肪族ポリエステル樹脂組成物及びこれ
を加工したシート並びにその二次加工品に関するもので
ある。
の成形に用いられていた高分子量ポリエステル(以下、
ここで言う高分子量ポリエステルとは、数平均分子量が
20,000以上を指すものとする。)は、テレフタル
酸(ジメチルテレフタレートを含む)とエチレングリコ
ールとの縮合体であるポリエチレンテレフタレートある
いはテレフタール酸とブチレングリコールからのポリブ
チレンテレフタレートに限定されているといっても過言
ではなかった。
ンジカルボン酸を用いた例もあるが、ジカルボン酸に脂
肪族ジカルボン酸を使用したポリエステルをシート、フ
ィルム、繊維等に成形し、実用化された例は皆無といっ
て良い。
結晶性であったとしても、脂肪族ポリエステルの融点は
100℃以下のものがほとんどであり、その上溶融時の
熱安定性に乏しいこと、更に重要なことは脂肪族ポリエ
ステルの性質、特に引張強さで代表される機械的性質が
極めて低く、ポリエチレンテレフタレートと同一レベル
の数平均分子量でも著しく劣った値しか示さず、実用性
が全く見いだせなかったからにほかならない。
上昇させて物性向上を期待する研究は、その熱安定性が
不良なところから充分に進展していないように思われ
る。
在一般的に包装容器分野や工業材料分野で多量に使用さ
れているポリエステルは微生物分解性がないため、使用
後単に廃棄するだけではいつまでも分解せず残り、河
川、海洋、土壌を汚染するため完全な処理のためには焼
却処理を必要とするなどの問題を有していた。しかし、
ポリエチレンやポリプロピレンと比べるとその発熱量は
5,500〜6,000kcal/kgと低いものの都
市ゴミの発熱量平均値から比べるとまだ発熱量が大であ
り、焼却炉の損耗量を大とする問題もある。
な高分子量を有し、熱安定性及び引張強さで代表される
機械的性質に優れ、かつ使用後廃棄されたとしても燃焼
発熱量が小さく、更に微生物等による分解も可能であっ
て廃棄し易く、その上そのままでヒートシール性を有す
る脂肪族ポリエステル樹脂組成物及びそれから製造され
たシート、さらにはその二次成形品を提供することを目
的とする。
コールと脂肪族二塩基酸またはその誘導体とから合成さ
れたポリエステルプレポリマー100重量部に対し、カ
ップリング剤0.1〜5重量部を用いてカップリング
し、数平均分子量が少なくとも10,000とした脂肪
族ポリエステルに無機充填剤を配合したことを特徴とす
る低燃焼発熱量脂肪族ポリエステル樹脂組成物を開発す
ることにより上記の目的を達成した。
ステル樹脂組成物を用い、シートのMD、TDの両方向
とも、剛性が4,500kg/cm2 以上及び引張破断
強さが250kg/cm2 以上とした脂肪族ポリエステ
ル樹脂組成物シート、及び (5) 上記(4)記載の、脂肪族ポリエステル樹脂組
成物からなるシートを、真空成形、圧空成形など加熱・
成形加工した脂肪族ポリエステル樹脂組成物の成形品を
開発することにより上記の課題を解決した。
としてグリコール類と脂肪族二塩基酸またはその酸無水
物とから合成されるポリエステルを主成分とするもので
あり、分子量を充分に高くするため、両端にヒドロキシ
ル基を有する比較的高分子量のポリエステルプレポリマ
ーを合成した後カップリング剤により、さらにこれらプ
レポリマーをカップリングさせたものである。
る、数平均分子量が2,000〜2,500の低分子量
ポリエステルプレポリマーをジイソシアナートと反応さ
せて、ポリウレタンとし、ゴム、フォーム、塗料、接着
剤とすることは広く行われている。
ム、塗料、接着剤に用いられるポリエステルプレポリマ
ーは、数平均分子量が2,000〜2,500の、低分
子量プレポリマーである。そしてこの低分子量プレポリ
マー100重量部に対して、ポリウレタンとしての実用
的な物性を得るためには、ジイソシアナートの使用量を
10〜20重量部とする必要がある。このように多量の
ジイソシアナートを150℃以上の溶融した低分子量ポ
リエステルに添加すると、ゲル化してしまい、溶融成形
可能な樹脂は得られない。
ジイソシアナートを加えて、ヒドロキシル基をイソシア
ナート基に転換し、更にグリコールで数平均分子量を増
大する方法も考えられるが、使用されるジイソシアナー
トの量は前述のように低分子量プレポリマー100重量
部に対し10重量部以上が必要である。この際ポリエス
テルの合成に重金属系の触媒を用いると、イソシアナー
ト基の反応性を著しく促進して、保存性不良、架橋反
応、分岐生成をもたらすことから、ポリエステルプレポ
リマーは無触媒で合成されることが必要となり、この結
果数平均分子量は高くても2,500くらいが限界とな
る。
得るためのポリエステルプレポリマーは、グリコールと
脂肪族二塩基酸またはその無水物とを反応せしめて得ら
れる末端基が実質的にヒドロキシル基であり、数平均分
子量が5,000以上、好ましくは10,000以上の
比較的高分子量、融点が60℃以上の飽和脂肪族ポリエ
ステルである。
2,500程度であると、0.1〜5重量部という少量
のカップリング剤を用いても良好な物性を有するポリエ
ステルを得ることができない。数平均分子量が5,00
0以上のポリエステルプレポリマーは、少量のカップリ
ング剤の使用で溶融状態といった過酷な条件下でも反応
中にゲルを生ずることなく、高分子量ポリエステルを合
成することができる。
エチレングリコール、ブタンジオール1,4、ヘキサン
ジオール1,6、デカメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等
があげられる。エチレンオキシドも利用することができ
る。これらのグリコール類は併用しても良い。
ルを形成する脂肪族二塩基酸またはその酸誘導体として
は、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、
ドデカン酸、無水コハク酸、無水アジピン酸あるいはジ
メチルエステル等の低級アルコールエステルなどがあ
り、これらは市販されているので本発明に利用すること
ができる。多塩基酸またはその酸無水物は併用しても良
い。これらの化合物はあらかじめ低分子のエステルとし
ておいて脱グリコール反応により高分子化しても良い。
系が主成分であるが、少量の他成分、例えば3官能また
は4官能の多価アルコール、オキシカルボン酸及び多価
カルボン酸を併用することが好ましい。
リメチロールプロパン、グリセリンまたはその無水物が
代表的であり、4官能の多価アルコール成分はペンタエ
リトリットが代表的である。
実用上有利であり、4官能のオキシカルボン酸成分では
市販品が容易に、かつ低コストに入手できるところから
クエン酸が実用的である。
水物)成分としては、例えばトリメシン酸、プロパント
リカルボン酸等を使用することができるが、実用上から
無水トリメリット酸が有利である。
水物)としては、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノン
テトラカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボ
ン酸無水物等が挙げられる。
または脂肪族(環状脂肪族を含む。)、ジカルボン酸
(またはその酸無水物)成分のいずれかのモル数が10
0モル%に対して、3官能成分の場合は5モル%以下、
好ましくは0.5モル%以上3モル%以下であり、4官
能成分の場合は3モル%以下、好ましくは0.2モル%
以上2モル%以下である。
場合、または4官能成分の使用割合が3モル%より多い
場合には、エステル化反応中にゲル化する危険性が著し
く増大する。
ポリエステルプレポリマーは、末端基が実質的にヒドロ
キシル基であるが、そのためには合成反応に使用するグ
リコール類及び二塩基酸(またはその酸無水物)の使用
割合は、グリコール類をいくぶん過剰に使用する必要が
ある。
ーを合成するには、エステル化に続く脱グリコール反応
の際に、脱グリコール反応触媒を使用することが必要で
ある。
セトアセトイル型チタンキレート化合物、並びに有機ア
ルコキシチタン化合物等のチタン化合物が挙げられる。
これらのチタン化合物は併用もできる。これらの例とし
ては、例えばジアセトアセトキシオキシチタン(日本化
学産業(株)製“ナーセムチタン”)、テトラエトキシ
チタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタ
ン等が挙げられる。チタン化合物の使用割合は、ポリエ
ステルプレポリマー100重量部に対して0.001〜
1重量部、望ましくは0.01〜0.1重量部である。
チタン化合物はエステル化の最初から加えても良く、ま
た脱グリコール反応の直前に加えても良い。
常数平均分子量5,000以上、好ましくは20,00
0以上、融点60℃以上のものが容易に得られ、結晶性
があれば一層好ましい。
は、更に数平均分子量が5,000以上、望ましくは1
0,000以上の末端基が実質的にヒドロキシル基であ
るポリエステルプレポリマーに、更に数平均分子量を高
めるためにカップリング剤が使用される。
ト、オキサゾリン、ジエポキシ化合物、酸無水物等が挙
げられ、特にジイソシアナートが好適である。
場合はヒドロキシル基を酸無水物等と反応させ、末端を
カルボキシル基に変換してからカップリング剤を使用す
ることが必要である。
例えば次の種類が挙げられる。2,4−トリレンジイソ
シアナート、2,4−トリレンジイソシアナートと2,
6−トリレンジイソシアナートとの混合体、ジフェニル
メタンジイソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシ
アナート、キシリレンジイソシアナート、水素化キシリ
レンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、イソホロンジイソシアナート、特にヘキサメチレン
ジイソシアナートが生成樹脂の色相、ポリエステル添加
時の反応性等の点から好ましい。
ステルプレポリマー100重量部に対して0.1〜5重
量部、望ましくは0.5〜3重量部である。
不十分であり、5重量部を越えるとゲル化が発生する。
な溶融状態であり、容易に撹拌可能な条件下で行われる
ことが望ましい。固形状のポリエステルプレポリマーに
添加し、エクストルーダーを通して溶融、混合すること
も不可能ではないが、脂肪族ポリエステル製造装置内
か、あるいは溶融状態のポリエステルプレポリマー(例
えばニーダー内での)に添加することが実用的である。
均分子量は10,000以上であって、これによりポリ
エステル樹脂として、またポリエステル樹脂組成物とし
ても機械的性質が充分なものとなる。
及びゴムの分野において広く使われているものである。
これらの充填剤としては、酸素及び水と反応しない無機
化合物または金属であり、混練時及び成形時において分
解しないものが好んで用いられる。該充填剤としてはア
ルミニウム、銅、鉄、鉛、ニッケル、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブテ
ン、ケイ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、
その水和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩の
ごとき化合物、これらの複塩並びにこれらの混合物ある
いは炭素繊維などがある。該充填剤の代表例は特願昭5
9−124481号明細書に記載されている。
の径が30μm以下(好適には10μm以下)のものが
好ましい。また繊維状のものでは径が1〜100μm
(好適には1〜80μm)であり、長さが0.1〜10
mm(好適には0.1〜5.0mm)のものが望まし
い。更に平板状のものは30μm以下(好適には10μ
m以下)のものが好ましい。これらの充填剤のうち、特
に平板状(フレーク状)のもの及び粉末状のものが好適
である。
充填剤の組成割合(含有割合)は10〜70重量%であ
り、15〜65重量%が望ましく、とりわけ20〜60
重量%が好適である。無機充填剤含有ポリエステル樹脂
組成物中に占める無機充填剤の組成割合が70重量%を
越えると、得られるシート及び容器の耐衝撃性が著しく
低下し、実用に適しないシートまたは容器しか得られな
い。一方、10重量%未満では、燃焼発熱量が5,00
0kcal/kg以下にならないし、剛性や耐熱性の向
上も見られない。
ル樹脂組成物は温度190℃、剪断速度100(sec
-1)における溶融粘度が1.0×103 〜1.0×10
6 ポイズである。特に好ましくは1.0×104 〜5.
0×104 ポイズである。5,000ポイズより小さい
と加工はし易くなるが、耐熱性(特にシートの熱安定
性)、耐衝撃性、破断伸度等の機械的性質が悪くなり、
一方106 ポイズを越えると発熱等により押出成形性が
低下して良質なシートが得られない。
mmであり、L/D=10のノズルを用い、樹脂温度1
90℃でキャピラリーレオメーターで測定した剪断速度
と見かけ粘度との関係グラフより剪断速度100sec
-1のときの粘度を求めた。
るには、所望の割合にポリエステル樹脂及び充填剤を均
一に混合することによって目的を達することができる。
混合方法としてはオレフィン系重合体の分野等において
通常使われている押出機、ミキシングロール、ニーダ
ー、ロールミル、バンバリーミキサー及び連続ミキサー
のごとき混合機を用いて、溶融状態で混練する方法があ
る。あるいはポリエステル樹脂等の高濃度充填剤マスタ
ーバッチを製造し、得られるマスターバッチ(混合物)
とポリエステル樹脂とを混合しても良い。
組成物をそのまま使用しても良いが、その使用目的に応
じてオレフィン系重合体の分野において一般に配合され
ている酸素、光(紫外線)及び熱に対する安定剤、難燃
化剤、滑剤、加工性改良剤、着色剤、帯電防止剤、電気
的特性改良剤あるいは接着性改良剤のごとき添加剤を本
発明のポリエステル樹脂組成物が有する前記の特徴(効
果)を損なわない範囲ならば添加しても良い。
物は、カレンダー法、Tーダイス法等の各種成形法によ
ってシート化される。この場合の樹脂温度は100〜2
70℃、好ましくは100〜250℃である。100℃
未満では粘度が高すぎシート成形が困難であり、270
℃を越えると樹脂が劣化してしまい不都合がある。
0kcal/kg以下の脂肪族ポリエステル組成物は、
耐熱性及び剛性を向上させることができ、包装材料また
は一般用プラスチックシートとして利用することが可能
である。更に該シートは真空成形、圧空成形に適してい
るので、このような二次的熱成形により容器等の成形品
や部品用の素材として適している。
る。また生分解性は10cm×20cmの各厚みのシー
トを窓口にポリエチレン製のネットを備えたステンレス
製型枠に挟んで深土10cmの土中に埋め、12か月後
に掘り出し、その分解性を評価した。また同厚みの市販
の板紙を比較した。下記状態Aの評価であることが好ま
しい。 状態A:脂肪族ポリエステルシートが紙よりも分解が進
んでおり、シートの穴開きを伴いボロボロの状態である
とき。 状態B:脂肪族ポリエステルシートより紙の分解が進ん
でおり、いまだ脂肪族ポリエステルシートがしっかりし
ているとき。
量に関してはJIS M8814の熱量計法に従って測
定した。また剛性はオルゼン式スティフネスメーター
(ASTM D747)で、MD、TDの両方向を測定
し、低い方の値を測定値とした。また、ダートインパク
ト衝撃強度はASTM D1709により測定した。
してから、1,4−ブタンジオール183kg、コハク
酸224kgを仕込んだ。窒素気流中において昇温を行
い、192〜220℃にて3.5時間、更に窒素を停止
して20〜2mmHgの減圧下に3.5時間にわたり脱
水縮合によるエステル化反応を行った。採取された試料
は、酸価が9.2mg/g、数平均分子量(Mn)が
5,160、また重量平均分子量(Mw)が10,67
0であった。引き続いて、常圧の窒素気流下に触媒のテ
トライソプロポキシチタン34gを添加した。温度を上
昇させ、温度215〜220℃で15〜0.2mmHg
の減圧に5.5時間、脱グリコール反応を行った。採取
された試料は数平均分子量(Mn)が16,800、ま
た重量平均分子量(Mw)が43,600であった。こ
のポリエステル(A1)は凝縮水を除くと収量は339
kgであった。
反応器にヘキサメチレンジイソシアナート5420gを
添加し、180〜200℃で1時間カップリング反応を
行った。粘度は急速に増大したが、ゲル化は生じなかっ
た。次いで抗酸化剤としてイルガノックス1010(チ
バガイギー社製)を1700g及び滑剤としてステアリ
ン酸カルシウムを1700g加えて、更に30分間撹拌
を続けた。この反応生成物をエクストルーダーにて水中
に押出し、カッターで裁断してペレットにした。90℃
で6時間、真空乾燥した後のポリエステル(B1)の収
量は300kgであった。
にアイボリー調の白色ワックス状結晶で、融点が110
℃、数平均分子量(Mn)が35,500、重量平均分
子量(Mw)が170,000、MFR(190℃)は
1.0g/10分、オルトクロロフェノールの10%溶
液の粘度は230ポイズ、温度190℃、剪断速度10
0sec-1における溶融粘度は1.5×104 ポイズで
あった。平均分子量の測定は、Shodex GPC
System−11,溶媒はCF3 COONaのヘキサ
フロロイソプロピルアルコール5ミリモル溶液、濃度
0.1重量%、検量線は昭和電工(株)製PMMA標準
サンプル Shodex Standard M−75
で行った。
平均粒径5.0μmのタルク30wt%との混合物をヘ
ンシェルミキサーでブレンド後、スクリュー径50m/
mの同方向二軸押出機を用いて、樹脂温度180℃で混
練ペレタイズした。この組成物は温度190℃、剪断速
度100sec-1における溶融粘度は2.3×104ポ
イズであった。
ートの製造方法と条件》ポリエステル(B1)をスクリ
ュー径40mmφ、L/D=32の押出機を用い樹脂温
度180℃で、350mm幅のT−ダイ(リップ幅1.
0mm)で押出し、第1及び第2冷却ロール温度を60
℃の条件でシート成形し、厚さ約750μmのシートを
製造した。
(浅野研究所(株)製、型式名FLX−02型、オーブ
ン形式両面赤外線加熱方式)、容器(縦:140mm、
横:140mm、深さ45mm)を作成した。シート成
形、真空成形ともに問題なく、得られた容器もゆがみは
生じなかった。
破断強さ(JIS K−7113)、オルゼン式スティ
フネスメーターによる剛性(ASTM D−747)、
23℃におけるノッチ付きアイゾット衝撃強度(JIS
K−7110)、燃焼発熱量、シート成形性、生分解
性のテストを行い、その評価結果を表1に示す。
とした以外は実施例1と同一として実施した。溶融粘度
は2.7×104 ポイズであり、成形上は問題なかっ
た。得られたシート及び容器の評価結果を表1に示す。
酸カルシウムとした以外は実施例1と同一にて実施し
た。溶融粘度は2.0×104 ポイズであり、成形上は
問題なかった。得られたシート、容器の評価結果を表1
に示す。
してから、1,4−ブタンジオール177kg、コハク
酸198kg、アジピン酸25kgを仕込んだ。窒素気
流下に昇温を行い、190〜210℃にて3.5時間、
更に窒素を停止して20〜2mmHgの減圧下に3.5
時間にわたり脱水縮合によるエステル化反応を行った。
採取された試料は、酸価が9.6mg/g、数平均分子
量(Mn)が6,100、また重量平均分子量(Mw)
が12,200であった。引き続いて、常圧の窒素気流
下に触媒のテトライソプロポキシチタン20gを添加し
た。温度を上昇させ、温度210〜220℃で15〜
0.2mmHgの減圧下にて6.5時間、脱グリコール
反応を行った。採取された試料は数平均分子量(Mn)
が17,300、また重量平均分子量(Mw)が46,
400であった。このポリエステル(A2)は凝縮水を
除くと収量は337kgであった。
応器にヘキサメチレンジイソシアナート4.66kgを
添加し、180〜200℃で1時間カップリング反応を
行った。粘度は急速に増大したが、ゲル化は生じなかっ
た。次いで抗酸化剤としてイルガノックス1010(チ
バガイギー社製)を1.70kg及び滑剤としてステア
リン酸カルシウムを1.70kg加えて、更に30分間
撹拌を続けた。この反応生成物をエクストルーダーにて
水中に押出し、カッターで裁断してペレットにした。9
0℃で6時間、真空乾燥した後のポリエステル(B2)
の収量は300kgであった。
にアイボリー調の白色ワックス状結晶で、融点が103
℃、数平均分子量(Mn)が36,000、重量平均分
子量(Mw)が200,900、MFR(190℃)は
0.52g/10分、オルトクロロフェノールの10%
溶液の粘度は680ポイズ、温度190℃、剪断速度1
00sec-1における溶融粘度2.2×104 ポイズで
あった。
施例1と同様に該樹脂70wt%、平均粒径5μmのタ
ルク30wt%との混合物を樹脂温度200℃において
ペレタイズし、シート成形時の樹脂温度を190℃とし
た以外は実施例1と同一条件でシートを製造した。溶融
粘度は2.9×104 ポイズであった。更に該シートを
実施例1で用いた浅野研究所社製真空成形機で同一サイ
ズの容器を作成したが、成形上なんら問題もなく、でき
た容器にゆがみも生じなかった。
まま実施例1と同様に使用したが、二軸押出機を使った
ペレタイズ性が劣るばかりでなく、強度が非常に弱くシ
ート成形を実施することができなかった。得られたシー
ト、容器の評価結果を表1に示す。
剤を配合した組成物から成形されたシートは、土壌等に
生めた場合生分解性を有し、焼却処理したとしても燃焼
発熱量はポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフ
ィン系樹脂に比較して約1/3と低く、紙と同程度であ
り引張強さ、剛性衝撃強度に優れており、食品容器用シ
ート、包装用シート、一般用シートとしてまた二次成形
加工の材料として有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 主としてグリコールと脂肪族二塩基酸ま
たはその誘導体とから合成されたポリエステルプレポリ
マー100重量部に対し、カップリング剤0.1〜5重
量部を用いてカップリングし、数平均分子量が少なくと
も10,000とした脂肪族ポリエステルに無機充填剤
を配合したことを特徴とする低燃焼発熱量脂肪族ポリエ
ステル樹脂組成物。 - 【請求項2】 金属の酸化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸
塩、ケイ酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種の
無機質充填剤を10〜70重量%含有するポリエステル
樹脂組成物であって、燃焼発熱量が5,000kcal
/kg以下であり、アイゾット衝撃強度が0.8kg/
cm2 以上である請求項1記載の低燃焼発熱量脂肪族ポ
リエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】 温度190℃、剪断速度100sec-1
における溶融粘度が1.0×103 〜1.0×106 ポ
イズである請求項1または2記載の低燃焼発熱量脂肪族
ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
ステル樹脂組成物を用い、シートのMD、TDの両方向
とも、剛性が4,500kg/cm2 以上及び引張破断
強さが250kg/cm2 以上とした脂肪族ポリエステ
ル樹脂組成物シート。 - 【請求項5】 請求項4記載の、脂肪族ポリエステル樹
脂組成物シートを、真空成形、圧空成形など加熱・成形
加工した脂肪族ポリエステル樹脂組成物の成形品。
Priority Applications (1)
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JP5081472A JP2801828B2 (ja) | 1992-05-13 | 1993-03-16 | ポリエステル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP14646292 | 1992-05-13 | ||
JP4-146462 | 1992-05-13 | ||
JP5081472A JP2801828B2 (ja) | 1992-05-13 | 1993-03-16 | ポリエステル樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06172621A JPH06172621A (ja) | 1994-06-21 |
JP2801828B2 true JP2801828B2 (ja) | 1998-09-21 |
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