JP2801651B2 - 絶縁膜の表面平坦化方法 - Google Patents

絶縁膜の表面平坦化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、半導体装置の製造工程において、絶縁膜の
表面を平坦化する方法に係わり、特にポリシング技術を
利用した絶縁膜の表面平坦化方法に関する。
(従来の技術) 半導体装置、特に半導体集積回路の製造においては、
これらを構成する能動素子や配線等の形成工程によっ
て、基板表面に凹凸を生じる。この凹凸の存在は、その
上層に形成される多層配線等の形成工程の障害となり、
また素子の信頼性を低下させる要因となる。このため、
下層の素子や配線と上層の配線とを絶縁するSiO2等の層
間絶縁膜の平坦化は、集積回路の微細化が進む今日、極
めて重要な技術となっている。
従来から一般的に行われている平坦化方法としては、 凹凸表面に有機流動膜を塗布する方法 凹凸表面に有機流動膜を塗布した後、 エッチバックする方法 凹凸表面を研磨するポリシング法 等が知られている。
しかしながら、上記のの方法では、有機流動膜の
塗布形状により最終的な平坦化形状が大きく影響を受け
る。そのため、全ての凹凸に満足のいく流動性が要求さ
れることになるが、実際には凹凸の間隔や高さ等に塗布
形状は依存し、最終的な平坦形状が十分に得られない。
一方、の方法では、凹凸の間隔や高さ等に依存する
ことなく、研磨表面を一定の高さにすることはできる
が、研磨表面に破砕層と呼ばれる機械的ダメージ層が数
100Å形成される。さらに、絶縁膜に所謂“す”や
“す”になりかけた部分が存在すると、研磨時に発生し
た粒子や研磨剤がそこに詰まることになる。そして、ダ
メージ層や残留研磨粒子及び残留研磨剤の影響で、素子
の信頼性が低下するという問題があった。
(発明が解決しようとする課題) このように従来、ポリシング法で絶縁膜表面を平坦化
すると、表面にダメージ層が形成されたり、研磨時に発
生した粒子や研磨剤が“す”に詰まる等の問題があり、
これが素子の信頼性を低下させる要因となっていた。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その
目的とするところは、ポリシング法により絶縁膜の表面
を平坦化することができ、且つダメージ層の発生や研磨
粒子及び研磨剤の残留を停止することのできる絶縁膜の
表面平坦化方法を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の骨子は、ポリシングにより生じたダメージ層
及び凹部に残留した残留研磨粒子,残留研磨剤を除去す
るために等方性エッチングを行うことにある。
即ち本発明は、表面に凹凸の形成された絶縁膜を平坦
化する絶縁膜の表面平坦化方法において、絶縁膜の表面
をポリシングしたのち、凹部が存在している状態で絶縁
膜を等方的にエッチングするようにした方法である。
(作用) 本発明によれば、ポリシングを行うことにより、凹凸
の間隔や高さ等に依存することなく、研磨表面を一定の
高さに揃えることができる。そして、研磨時に発生した
ダメージ層や、“す”に残留する研磨粒子や研磨剤はそ
の後に続く等方的なエッチングにより除去することがで
きる。従って、ダメージ層,残留研磨粒子及び残留研磨
剤等のない良質の平坦化面を形成することができ、素子
の信頼性向上等に寄与することが可能となる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明す
る。
第1図は本発明の一実施例方法に係わる半導体装置の
製造工程を示す断面図である。
まず、第1図(a)に示す如く、所望の素子を形成し
たSi基板11上にAl配線12を形成し、その後CVD法を用い
てSiO2膜13を層間絶縁膜として形成する。このとき、Al
配線12の厚さは8000Å、Al配線12の最小間隔は1μm、
SiO2膜13の厚さは1.2μmとする。また、SiO2膜13の表
面には下地の凹凸が反映され、凹部上に位置する部分に
“す”と呼ばれる空孔が存在している。
次いで、ウェハポリッシャーにより、シリカゾルコロ
イダル水溶液を研磨液として用いて、SiO2膜13の表面を
ポリシングする。この段階では、第1図(b)に示す如
く、研磨表面に破砕層14が形成されており、また研磨時
に発生したSiO2粒子や研磨剤のシリカ粒子15が、SiO2
13の“す”又は“す”になりかけた部分に詰まってい
る。
ここで、ウェハポリッシャー(ポリシング装置)とし
ては、第2図に示す構成のものを用いた。このウェハポ
リッシャーは、バフ板21上に研磨液22を滴下し、ウェハ
23をバフ板21に軽く押し付けながら回転させて、ウェハ
表面を研磨するものである。なお、図中24はウェハ23を
保持して回転させる治具、24はウェハ23をバフ板21側に
押圧する弾性体を示している。また、第3図に示すよう
にバフ板26の表面に微細な溝を設け、ウェハ23の回転に
伴う動圧(図中矢印)によりウェハ23を浮上させて研磨
するようにしてもよい。
次いで、CF4とO2との混合ガスを用いたCDE(ケミカル
ドライエッチング)により、第1図(c)に示す如く、
破砕層14の存在するSiO2膜13の表面及び研磨寺に発生し
たSiO2粒子や研磨剤のシリカ粒子15を等方的にエッチン
グする。このとき、研磨時に発生したSiO2粒子や研磨剤
のシリカ粒子15は多孔質であるため、SiO2膜13に比して
高速でエッチングされる。さらに、破砕層14も本来のSi
O2よりも高速でエッチングされる。このため、等方的エ
ッチングにより得られる形状は、溝16の角部が十分に丸
まったものとなる。
ここで、単にポリシングした後に洗浄するのみでは、
丸め効果は得られず、また破砕層14及び“す”内の粒子
15を確実に除去することはできない。また、ポリシング
を行うことなく、等方的エッチングを行うのみでは、角
部は多少は丸まるが十分な丸め効果は得られない。本実
施例では、ポリシングして表面に破砕層14が形成された
状態で等方的エッチングを行うことにより、十分な丸め
効果を得ているのである。
なお、この後に、第1図(d)に示す如く、再度CVD
法を用いてSiO2膜17を形成している表面をより平坦にす
ることが可能であり、平坦度の要求によっては、このSi
O2膜17にポリシング,等方的エッチングを行うようにし
てもよい。また、図には示さないが、SiO2膜13又はSiO2
膜17上には多層配線等が形成されることになる。
かくして本実施例方法によれば、SiO2膜13をポリシン
グした後にCDEでエッチングすることにより、ポリシン
グによるダメージ層14,残留研磨粒子及び残留研磨剤15
を除去することができ、SiO2膜13の表面の平坦化と共に
表面良質化をはかり得る。しかも、ダメージ層14のエッ
チング速度がSiO2本来のエッチング速度よりも速くなる
ので、溝16の角部を十分に丸めることができる。さら
に、等方的エッチングとしてCDEを用いているので、こ
のエッチングによりSiO2膜13の表面を損傷することはな
い。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
ない。例えば、前記絶縁膜はSiO2に限るものではなく、
SiNその他、層間絶縁膜として使用できるものであれば
よい。また、絶縁膜をポリシングするための研磨剤はシ
リカゾルコロイダル水溶液に限るものではなく、研磨後
のダメージ層や研磨粒子等が後工程の等方的エッチング
で容易に除去されるものであればよい。さらに、ポリシ
ング装置は第2図又は第3図に何等限定されるものでは
なく、仕様に応じて適宜変更可能である。また、等方的
エッチングとしては、CDE等のドライエッチングに限ら
ず、弗酸の水溶液等を用いたウェットエッチングを利用
することも可能である。その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で、種々変形して実施することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、ポリシングの後
にダメージ層及び残留研磨粒子,残留研磨剤を除去する
ために等方的なエッチングを行うことにより、絶縁膜の
表面を平坦化することができ、且つダメージ層の発生や
研磨粒子及び研磨剤の残留を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に係わる半導体装置の製
造工程を示す断面図、第2図及び第3図は上記実施例方
法に使用したポリシング装置を示す概略構成図である。 11……Si基板、 12……Al配線、 13,17……SiO2膜(絶縁膜)、 14……破砕層(ダメージ層)、 15……SiO2粒子及びシリカ粒子、 16……溝、 21,26……バフ板、 22……研磨液、 23……ウェハ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に凹凸の形成された絶縁膜を平坦化す
    る絶縁膜の表面平坦化方法において、前記絶縁膜の表面
    をポリシングする工程と、次いで凹部が存在している状
    態で前記絶縁膜を等方的にエッチングする工程とを含む
    ことを特徴とする絶縁膜の表面平坦化方法。
JP1160119A 1989-06-22 1989-06-22 絶縁膜の表面平坦化方法 Expired - Lifetime JP2801651B2 (ja)

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