JP2801040B2 - 枠ねり石鹸 - Google Patents

枠ねり石鹸

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    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D10/00Compositions of detergents, not provided for by one single preceding group
    • C11D10/04Compositions of detergents, not provided for by one single preceding group based on mixtures of surface-active non-soap compounds and soap
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は枠ねり石鹸、特に二酸化チタンを含有する枠
ねり石鹸の改良に関する。
[従来の技術] 枠ねり石鹸は、動物油脂、植物油脂或いは油脂分解脂
肪酸などに低級アルコールを加えて加熱溶解した後、カ
セイソーダ、カセイカリ、トリエタノールアミン等のア
ルカル水溶液でケン化または中和し、しかる後に砂糖、
ソルビトール、マンニトール等の糖類またはグリセリ
ン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール
等の多価アルコール等を加えて石鹸原液を製造し、これ
に二酸化チタンを加え、着色、賦香して所定の冷却枠中
に流し込み、冷却・固化後、枠抜き、切断、乾燥、整型
などをおこなって製造されている。
特に二酸化チタンが少量配合された系においては、機
械ねり石鹸と異なった半透明の豪華で高級感のある外観
を得ることができるという利点がある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前述したようにして製造される二酸化
チタン含有の枠ねり石鹸は二酸化チタンの比重が大きい
為に冷却固化中に沈降したり、凝集し均一に分散できな
いという課題があった。
特に、半透明の枠ねり石鹸においては二酸化チタンの
不均一さが外観にも現れ、二酸化チタンの均一分散は極
めて重要な課題である。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は二酸化チタンを均一に分散させることの
できる枠ねり石鹸を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成する為に本発明者らが鋭意研究をおこ
なった結果、二酸化チタン含有の枠ねり石鹸中に特定の
陽イオン性高分子化合物を配合することにより、二酸化
チタンを均一に分散させることができるばかりでなく、
使用性をも改善することができることを見出し本発明を
完成するに至った。
すなわち本発明にかかる枠ねり石鹸は、下記一般式
(I)または(II)で示されるポリ(ジメチルジアリル
アンモニウムクロライド)型陽イオン性高分子化合物の
一種又は二種以上を0.1〜6重量%と、二酸化チタンを
0.1〜0.5重量%と、を含むことを特徴とする。
(式(I)及び(II)中、R1及びR2は水素原子又はメチ
ル基を表し、Pは150ないし6200の数値を表す。) 以下、本発明の構成について詳述する。
陽イオン性高分子化合物 本発明で用いられる陽イオン性高分子化合物はポリ
(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)型陽イオ
ン性高分子化合物であり、市販品では米国メルク社製の
マーコート100(分子量20万〜28万、純分約40%)など
がある。
前記陽イオン性高分子化合物の配合量はでき上がりの
枠ねり石鹸組成物全量中の0.1〜6重量%、好ましくは
0.5〜5重量%である。0.1重量%未満では二酸化チタン
の分散効果が不十分であり、6重量%を超えると枠ねり
石鹸の外観が悪化する。
二酸化チタン 二酸化チタンは表面を処理していない微粒子二酸化チ
タンであり、市販品では独国デグサ社製の酸化チタンP2
5などがある。
二酸化チタンの配合量はでき上がりの枠ねり石鹸組成
物全量中の0.1〜0.5重量%、好ましくは0.15〜0.3重量
%である。0.1重量%未満では二酸化チタンの凝集が生
じやすくなり、0.5重量%を超えると二酸化チタンの沈
降が生じやすくなる。
その他の成分 本発明の枠ねり石鹸には、上記必須成分の他に本発明
の目的に反さない範囲で必要に応じて他の成分、例えば
油分、他の保湿剤、界面活性剤、防腐剤、他の水溶性高
分子化合物、薬剤など、枠ねり石鹸に一般的に配合され
る成分を配合することが可能である。
なお、陽イオン性高分子化合物による二酸化チタンの
分散性向上作用の機構は明らかではないが、陽イオン性
高分子化合物の被膜形成能が何等かの影響を及ぼしてい
るものと考えられる。
この結果、二酸化チタンの分散性が向上し、均一な外
観の枠ねり石鹸が得られる。
また、肌に対してなめらかな使用感を与え、特に洗い
上がりがしっとりする。
また、膨潤、軟化が少ないので最後まできれいに使い
きることができる。
さらに、製造において冷却工程が容易になる、などの
各種利点を奏することができる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明に係る枠ねり石鹸によれ
ば、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)
型陽イオン性高分子化合物を配合することとしたので、
二酸化チタンの分散性が向上し、均一な外観の枠ねり石
鹸を得ることが可能となる。
[実施例] 以下本発明を実施例を挙げて詳細に説明する。なお、
本発明はこれらにより限定されるものではない。また配
合量は、重量%で示す。
実施例の説明に先立ち、効果の測定方法について説明
する。
(1)外観および使用性 官能により以下の評点をつけた。
非常に良好…◎ 良好 …○ 普通 …△ 悪い …× (2)膨潤度 あらかじめ、重量を測定した石鹸を針金につけて20℃
の水中に浸す。2時間後に取り出して重量を測定し、次
の式を用いて計算し膨潤度とする。
(ただし、a=浸す前の重量、b=浸した後の重量、c
=水中に溶け出した重量) 膨潤度19未満(非常に良好)…◎ 19以上21未満(良好) …○ 21以上24未満(普通) …△ 膨潤度24以上(悪い) …× (3)起泡性 CaCO370ppmの人口硬水を用いて、石鹸の1%溶液400m
lを作成し、25℃の条件下で撹拌機つきの円筒型シリン
ダー内で1分間撹拌して、撹拌直後の泡量を測定した。
泡量1900ml以上(非常に良好)…◎ 1700ml以上1900ml未満(良好)…○ 1500ml以上1700ml未満(普通)…△ 泡量1500ml未満(悪い) …× 陽イオン型高分子化合物の添加効果 実施例1〜5及び比較例1,2に基づき陽イオン性高分
子化合物の添加効果について説明する。
まず、牛脂60Kg、ヤシ油35Kg、ヒマシ油5Kgからなる
混合油脂にエタノール48Kgを添加し、釜内で70℃に加温
する。これに別途、水30Kgにカセイソーダ15.7Kgを溶解
したアルカリ溶液を、70℃に保持しつつ注下してケン化
する。
ケン化終了後、砂糖を33.4Kg、マーコート100を0.5Kg
添加溶解し、さらに二酸化チタン0.4Kgを添加撹拌し、
石鹸原液を得た。
上記石鹸液を着色、賦香した後、枠に流し込んで冷却
固化、切断、乾燥、整型して実施例1にかかる枠ねり石
鹸を得た。
また、実施例2〜4の枠ねり石鹸は、実施例1からマ
ーコート100を増量した(砂糖で調整)ほかは、実施例
1と同様にして製造した。
また、比較例1にかかる枠ねり石鹸は、実施例1から
マーコート100を除いた(砂糖で調整)ほかは、実施例
1と同様にして製造した。
また、比較例2にかる枠ねり石鹸は、実施例1からマ
ーコート100を増量した(砂糖で調整)ほかは、実施例
1と同様にして製造した。
実施例1〜4を比較例1、2と対比して、表−1に示
す。
前記表−1から明らかなように、陽イオン性高分子化
合物が配合されない場合(比較例1)には外観その他の
各検査項目が低い評価となっている。
これに対し、陽イオン性高分子化合物(マーコート10
0)が0.1%以上配合されると(実施例1)各検査項目が
いずれも良好となり、0.5%以上配合されると(実施例
2)特に外観、使用性、膨潤性が高い評価となる。
一方、陽イオン性高分子化合物が5.0%を超えると
(実施例4)やや外観が衰え、さらに配合量が増加する
と外観がかえって悪くなってしまう。
このため、陽イオン性高分子化合物の配合量は、0.1
〜6.0%、特に好ましくは0.5〜5.0%であることが理解
される。
このように本発明にかかる枠ねり石鹸は、比較品に対
し、外観、使用性、膨潤性及び起泡性に卓越しており、
総合評価においても顕著に優れていることがわかる。
酸化チタンの配合効果 次に実施例5〜8及び比較例3,4により酸化チタンの
添加効果について説明する。
牛脂60Kg、ヤシ油35Kg、ラウリン酸5Kgからなる混合
油脂脂肪酸にエタノール48Kgを添加し、釜内で70℃に加
温する。これに別途、水30Kgにカセイソーダ14.2Kgとカ
セイカリ2.1Kgを溶解したアルカリ溶液を、70℃に保持
しつつ注下してケン化する。
ケン化終了後、砂糖27.5Kg、ソルビット5.9Kg、マー
コート100を4.8Kg添加溶解、さらに、二酸化チタン0.4K
gを添加撹拌し、石鹸原液を得た。
上記石鹸液を着色、賦香した後、枠に流し込んで冷却
固化、切断、乾燥、整型して枠ねり石鹸を得た。
なお、実施例6〜8は実施例5から二酸化チタンを増
量した(砂糖で調整)ほかは、実施例5と同様にして製
造した。
また、比較例3は、実施例5からマーコート100を除
いた(砂糖で調整)ほかは、実施例5と同様にして製造
した。
さらに比較例4は、実施例5から二酸化チタンを増量
した(砂糖で調整)ほかは、実施例5と同様にして製造
した。
実施例5〜8を比較例3、4と対比して、表−2に示
す。
表−2から明らかなように、本発明にかかる枠ねり石
鹸よれば二酸化チタンの配合量にかかわらず分散性は極
めて良好で、外観、使用性等とともに極めて良好であ
る。
尚、二酸化チタンの配合に伴う各検査項目の評価は二
酸化チタンの配合量が0.1〜0.5重量%、特に0.15〜0.3
重量%で良好であることが理解される。
このように本実施例にかかる枠ねり石鹸は、所望量の
二酸化チタン配合を行なうことができ、その結果、比較
品に対し外観に卓越しており、総合評価においても顕著
に優れている枠ねり石鹸を提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 肇 大阪府茨木市三島丘1丁目5番13号 資 生堂ホネケーキ工業株式会社内 (72)発明者 但見 憲一 大阪府茨木市三島丘1丁目5番13号 資 生堂ホネケーキ工業株式会社内 (72)発明者 栗本 浩克 大阪府茨木市三島丘1丁目5番13号 資 生堂ホネケーキ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−161900(JP,A) 特開 昭58−167700(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C11D 9/06 - 9/60 WPI/L(QUESTEL) CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)または(II)で示される
    ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)型陽
    イオン性高分子化合物の一種又は二種以上を0.1〜6重
    量%と、二酸化チタンを0.1〜0.5重量%と、を含むこと
    を特徴とする枠ねり石鹸。 (式(I)及び(II)中、R1及びR2は水素原子又はメチ
    ル基を表し、Pは150ないし6200の数値を表す。)
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